第4回 孤独・孤立対策に関する有識者会議資料 [2023年12月21日(Thu)]
第4回 孤独・孤立対策に関する有識者会議資料(令和5年11月29日)
≪議事≫ 議題1 孤独・孤立対策の具体的施策に関する関係省庁からのヒアリング 議題2 孤独・孤立対策推進法に基づき新たに策定する重点計画について https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kodoku_koritsu_yushikisha/dai4/siryou.html ◎資料1―1 孤独・孤立対策の具体的施策に関する関係省庁からのヒアリング ○ 第2回・第3回有識者会議における各委員からの御指摘を踏まえ、今後の孤独・孤立対策の施策の検討に当たり重要な観点を以下のとおり整理。 @予防の観点からの対応、各種施策の連携の改善、相乗効果を上げる施策の組み合わせ A支援を求める声をあげやすい教育・相談しやすい環境に向けた対応 B学校(教育)と地域(福祉)の連携 ○ 今後の重点計画の改定の際の参考とするために、上記の観点について、以下の関係省庁より現在取り組んでいる施策の状況(予算措置を 含めた対応等)について説明いただくこととする。⇒ 【ヒアリング出席者】 参照のこと。↓ ○(参考)孤独・孤立対策の重点計画(令和4年 12 月 28 日改定 孤独・孤立対策推進会議決定) U 具体的施策(抄)↓ ・保険者とかかりつけ医等の協働による加入者の予防健康づくりの推進 【厚生労働省】 ・博物館を活用した社会包摂に関する取組への支援 【文部科学省】 ・「つながりの場所」としての自然公園の活用 【環境省】 ・生活困窮者支援等のための地域づくりの推進 【厚生労働省】 ・地域における包括的な支援体制の推進 【厚生労働省】 ・児童生徒の自殺予防 【文部科学省】 ・児童生徒における重大ないじめ対策の推進 【文部科学省】 ・不登校児童生徒への支援の推進 【文部科学省】 ・こどもの居場所づくりに対する効果的な支援方法等の検討 【内閣官房、厚生労働省】 ・こどもの居場所づくりに取り組む地方公共団体の支援 【内閣府、厚生労働省】 ◎資料1−2 厚生労働省提出資料 1.保険者とかかりつけ医等の協働による加入者 の予防健康づくりの取組について 保険局 医療介護連携政策課 医療費適正化対策推進室 ○保険者とかかりつけ医等の協働による加入者の予防健康づくりの取組 ○令和4年度 保険者とかかりつけ医等の協働による加入者の予防健康づくり事業実施状況 ○(拡充・推進枠)保険者協議会における保健事業の効果的な実施支援事業 ○保険者協議会について 2. 在宅医療・介護連携推進事業について 医政局 地域医療計画課 外来・在宅医療対策室 老健局 老人保健課 ○域包括ケアシステムの構築について ○在宅医療・介護連携の推進 ○介護保険給付・地域支援事業の全体像 ○在宅医療・介護連携推進事業 ○在宅医療・介護連携推進事業の手引き 改訂の要旨 ○在宅医療と介護連携イメージ(在宅医療の4場面別にみた連携の推進) ○在宅医療の体制(第8次医療計画の見直しのポイント) ○「在宅医療に必要な連携を担う拠点」と「在宅医療・介護連携推進事業」の関わり 3. 生活支援・介護予防サービスについて ○総合事業の充実に向けた基本的な考え方 ○高齢者や多様な主体の参画を通じた地域共生社会の実現・地域の活性化 ○介護予防・日常生活支援総合事業の充実に向けた検討会の方向性 (多様な主体の参入促進のための対応方針) ○介護予防・日常生活支援総合事業の充実に向けた検討会の方向性 (具体的な方策) 4. 「地域共生社会」の実現に向けた取組につい て 社会・援護局 地域福祉課 地域共生社会推進室 ○地域共生社会とは ○対人支援において今後求められるアプローチ ○伴走型支援と地域住民の気にかけ合う関係性によるセーフティネットの構築 ○多様な主体による地域活動の展開における出会い・学びのプラットフォーム ○生活困窮者支援を通じた地域づくり@ ○生活困窮者支援を通じた地域づくり ○重層的支援体制整備事業(社会福祉法第106条の4)について ○包括的な支援体制の整備と重層的支援体制整備事業の位置づけ (社会福祉法第 1 0 6 条 の3)(社会福祉法第106条の4) ◎資料1−3 環境省提出資料 ○「つながりの場所」としての自然公園の活用→自然とのふれあいや地域との交流の機会を 提供することで、「つながりの場所」とし て国立公園をはじめとする自然公園の活用 を推進。 ○自然公園は 最高の自然体験フィールド ・自然公園の利用→自然公園(国立公園・国定公園・都道府県立自然公園)の利用者数は 年間のべ8〜10億人で推移。 ・自然とのふれあい・自然体験の推進 ・国立公園満喫プロジェクト→国立公園の保護と利用の好循環により、優れた自然を守り地域活性化を図る 2016年より開始。日本の国立公園のブランド力を高め、国内外の誘客を促進。自然を 満喫できる上質なツーリズムを実現。 ○国立公園に、行ってみよう!→・全国34公園での600を超える自然 体験コンテンツを掲載 ・したいことから体験が見つかる ・「国立公園に、行ってみよう!」の特集ページ ・長距離自然歩道/ロングトレイル→全国に10路線、総延長約28,000km ○「つながりの場所」としての自然公園の活用→自然とつながる、人とつながる ◎資料1−4 文部科学省提出資料 令和5年11月30日 ○博物館機能強化推進事業 ○新たな時代に求められる地域課題等に対応する先進的な取組例 (R4年度Innovate MUSEUM事業) ○地域の様々な主体と連携した博物館の活動の取組例 ○令和5年度 博物館に関する学芸員等の研修体系 ○不登校・いじめ 緊急対策パッケージ ~誰一人取り残されない学びの保障に向けて~ ○不登校の状況について ○いじめの状況について ○誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策「learning COCOLOプラン」(概要) ○不登校児童生徒等の学び継続事業 ○不登校児童生徒等の早期発見・早期支援事業 ○スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカーによる気養育相談体制の充実 ○1人1台端末等を活用した「心の健康観察」の推進 ○児童生徒の自殺対策の推進について ◎資料1−5 こども家庭庁提出資料 令和5年11月30日 ○こどもの居場所づくりに関する指針(仮称)の策定↓ ○目次 ○こどもの居場所づくりに関する指針(答申素案)の概要@ こどもの居場所に関する背景と理念、考え方等について ○こどもの居場所づくりに関する指針(答申素案)の概要A こどもの居場所づくりを進めるに当たっての基本的な視点 ○こどもの居場所づくりに関する指針(答申素案)の概要B こどもの居場所づくりに関係する者の責務、役割と推進体制等 ○こどもの居場所づくり支援体制強化事業 令和5年度補正予算案: 13億円 ○(拡充)こどもの生活・学習支援事業 母子家庭等対策総合支援事業費補助金 令和5年度当初予算:162億円の内数(160億円の内数)※()内は前年度当初予算額 ○地域こどもの生活支援強化事業 令和5年度補正予算案:13億円 ○ひとり親家庭等のこどもの食事等支援事業 令和5年度補正予算案:25億円 ◎資料2 「孤独・孤立対策の重点計画」に基づく孤独・孤立対策の施策 の実施状況の評価・検証について(議論のたたき台) 1.孤独・孤立対策の各種施策の評価・検証の在り方について 〇 孤独・孤立対策の重点計画に記載される施策の多くは、各種制度の趣旨やその目的 を達成するために実行されているものであるが、結果として「孤独・孤立に悩む人を 誰ひとり取り残さない社会」「相互に支え合い、人と人との「つながり」が生まれる 社会」といった孤独・孤立対策が目指す社会像の実現にも寄与しているという面があ ると考えられる。 このため、孤独・孤立対策の各種施策の評価・検証に当たっては、 ・各種施策が孤独・孤立対策の基本方針のいずれかに分類されるか整理し、 ・各種施策について、分類された基本方針の観点から工夫している点や留意している 点を重点計画に明記し、 ・その工夫している点や留意している点の進捗状況や、効果を検証できる指標があれ ば当該指標を重点計画に記載する 方針とすることとしてはどうか。その際、評価・検証の実施可能性をどのように考え るか。 2.孤独・孤立対策全体の評価・検証の在り方について ○ 参考指標として、実態調査結果における孤独感や社会的孤立に係る指標の変化をフ ォローアップすることとしてはどうか。 ○ 上記のほか、他の政府統計等で参考になる指標も含め、関連するデータを見える化 することについてどのように考えるか。その際、どのような政府統計等が参考になる と整理するべきか。 3.その他→今後、地域の官・民・NPO等の連携の中で進む個別の取組の評価・検証が各実施 主体により実施されることが想定される。これらが円滑に行われるよう、個別の取組 の評価にあたっての指標や考え方についても検討していくべきではないか。その際、 「孤独・孤立対策では継続性が大事であり、評価という手法がなじむのか」といった 御意見や、「取組のプロセスを見ていくことが重要ではないか」等の御意見があった ことを踏まえて、その指標の設定に当たっては、有識者等の意見も聞きながら慎重に 検討すべきではないか。 ○(参考)孤独・孤立対策の重点計画における孤独・孤立対策の基本方針 ◎参考資料1 「孤独・孤立対策の重点計画」に関する主な論点及び主な御意見 @ 孤独・孤立対策を通じた目指すべき社会像について。 例えば、我が国の人口構造、世帯構造の変化を踏まえた、見守り・交流の場や居場所づくりや、 人と人との「つながり」を実感できる地域づくりのあり方について。 ・<社会像><孤独死・孤立死> A 実態調査結果やこれまでの各種施策の進展を踏まえた、孤独・孤立対策の重点化について。 例えば、 ○実態調査結果において○全省庁で孤独・孤立対策の視点を入れて推進することが求められている観点から、今後必要と 考えられる施策について。 ・<ひとり親家庭><未婚者><若年層><孤立の傾向><相談先><全省庁での対応> B実態調査結果を踏まえて、孤独・孤立の「予防」の観点から、今後必要と考えられる施策につ いて。 例えば、 ・重点計画の基本方針である「孤独・孤立に至っても支援を求める声を上げやすい社会とする」た めに、今後必要と考えられる施策について。 ・各種の居場所づくりや、人と人との「つながり」を実感できる地域づくりの取組を、他の分野や より多くの地方自治体に広めるために、今後必要と考えられる施策について。 ・<声を上げやすい環境整備(スティグマ対策、啓発)、声をかけやすい環境整備><相談体制><交流の場、居場所、つながりを実感できる地域づくり> C 法に基づく国及び地方における安定的・継続的な孤独・孤立対策の実施のために、今後必要 と考えられる施策について。 特に、国・地方における官民の連携・協働、一元的な相談支援体制の本格実施に向けた環境整 備、孤独・孤立に関する普及啓発活動の集中実施やサポーター養成の仕組みの創設等を踏まえて、今後必要と考えられる施策について。 ・<孤独・孤立対策の方向性><国・地方の役割><官民連携><人材育成><専門職の位置付け><デジタル化> D 重点計画に基づく孤独・孤立対策の施策の評価・検証の在り方や方法について。 特に、 ・法において、「孤独・孤立対策重点計画に定める施策については、原則として、当該施策の具体 的な目標及びその達成の期間を定めるものとすること」とされていることを踏まえ、孤独・孤立 対策としての目標や期間を設定する際に留意すべきことについて。 ・これまでの有識者会議においても、「孤独・孤立対策では継続性が大事であり、評価という手法 がなじむのか」といった御意見や、「取組のプロセスを見ていくことが重要ではないか」等の御 意見があったことを踏まえ、施策の評価・検証についての基本的考え方や、指標を設けるに当た って必要な具体的なデータ、仕組みについて。 ・<評価・検証> ◎参考資料2 大野構成員提出資料 〇 資料1−1について 【意見】 ・「国から地方への支援」を観点に加えるべきと考える →安定的・継続的な孤独・孤立対策を実施するため、国から地方への支援は不可欠であ る。また、各省庁の関連施策をこの視点で取りまとめることは、地方が国の施策を活 用して孤独・孤立対策に取り組むうえで有益である。 ・「家族の役割」についても観点に加えるべきと考える →第3回会議で、家族については相談相手として非常に大きい部分を占める一方、孤独・ 孤立に至るきっかけとしても家族との離別や死別などが挙げられた。今後未婚化など により、家族というものが縮小していくことが想定されており、この部分を支援する ことは重要である。 ・「B学校(教育)と地域(福祉)の連携」について、「(福祉)」を削除すべきと考える →これまでの説明や議論を伺うと、孤独・孤立対策については福祉分野にとどまらず、 「人と人との繋がりを実感できる地域づくり」が重要であると考える。また、第3回 会議において宮本委員からも、「厚生労働省系の事業とみられると行政内での広がりを 欠く」との指摘もあり、「福祉」を記載することで連携の範囲が狭まることが危惧される。 〇 資料2について 【意見】 ・ 各種施策には評価しやすいものとそうでないものがあるため、評価方法や指標の記載 方法については、施策ごとに柔軟に対応することが必要と考える。 評価指標としては、例えば、人がどのくらい参加したかといった「アウトプット」で はなく、参加したことによって孤独・孤立がどの程度解消されたかといった「アウトカ ム」が重要である。 また、全体を俯瞰的に眺める必要もあり、実態調査結果における孤独感や社会的孤立 に係る指標の変化を見ていくことも大切。他方、今後、国の実態調査において都 道府県ごとの分析が可能になれば、地方公共団体が実施する施策内容の検討が進むと考 える。 ・ 孤独・孤立対策は単発ではなく、長期にわたり対策するべきであるとともに、直接的、 間接的に取組に関わる団体の運営能力の向上といった効果も重要であり、評価・検証に 当たってはこうした視点も考慮すべきではないか。 ・ 地方にはそれぞれの特性があり、国は孤独・孤立対策の各種施策の評価・検証を行う とともに、地方の特性を生かせる部分を示していただくことで、地方の対策の促進につ ながると考える 次回は新たに「ガイドラインを検討するための有識者会議(第2回)」からです。 |