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第8回 国内の労働分野における政策手段を用いた国際課題への対応に関する検討会 [2023年01月01日(Sun)]
◎秋田県福祉施設士会の皆様へ↓
コロナ禍社会を経て当福祉施設士会も縮小活動となってきました。今年からは「思いを新たに」という情報共有で活動してみます。どうぞ今年(令和6年)もよろしくお願いします。

改めて日本の事情を考えた時に「世界の中の日本」を意識して、人口減少の局面など人類社会に貢献出来ていけるような政策など望みたいものですね。
以下は、ちょうど新年にふさわしい「報告書」になっています。↓


第8回 国内の労働分野における政策手段を用いた国際課題への対応に関する検討会(令和5年12月13日)
議事 ・ 報告書(案)について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36862.html
◎資料1 報告書(案)の概要
≪国内の労働分野における政策手段を用いた国際課題への対応に関する検討会報告書(案)の概要≫↓
○検討会の目的
→国際的な人権尊重の社会的要請の高まりを背景に、日本企業でも取組が広がり始めているが、具体的な方法が分からないといった課題も見られる。 厚生労働省は国内法令や各種対策を通じて「ビジネスと人権に関する行動計画」に掲げられた各分野の取組をこれまでにも推進してきた立場にある。
このため、グローバル・サプライチェーン(GSC)上の人権尊重についても、労働行政の政策知見を踏まえ、@これまで実施してきた国内政策手法の活用と、 A課題を改善・是正するための国際協力の在り方について検討する。(労働分野の国内政策知見の価値をGSC上の人権尊重から検討した初の取組)

○開催実績→第1回(令和5年8月23日):検討会趣旨説明、今後の進め方、第2〜6回(9月25日〜11月2日):関係者からのヒアリング⇒第8回(12月13日):報告書案。

○報告書(案)の概要↓
【人権尊重の取組を進める上での課題】↓

(1)企業レベルの課題→具体的な方法や尊重すべき人権の内容が分からない、企業規模や業種により取組に差がある、教材や説明資料を各社で用意するのは難しい
(2)企業を取り巻く環境の課題→現地の労働法が国際基準等と異なる、情報入手先がない、進出先国の社会システムに起因する課題は企業単独の対応が難しい
(3)労使団体が取組を進める上での課題→産業分野や企業規模によってGSC上の人権尊重の問題に対する意識が異なっている

【主な具体的施策の方向性(提言)】 ※課題解消のみならず、日本の「強み」を打ち出すことも意識して積極的な観点から取組を進める。↓
(1)企業レベルの課題への対応↓
◆取引先への説明などに使用できるよう、強制労働など国際労働基準(※)に関する分かりやすい周知資料を作成する。【方針A】
◆改善に当たっては労働者側からの課題聴取や意味のある対話が重要との観点から、「安全委員会」など既存制度がもつ意義を「見える化」する。【方針B】
◆国内の外国人労働者向けに作成された安全教育教材や研修機会について、海外拠点での活用も図る。【方針A】
(2)企業を取り巻く環境の課題への対応↓
◆ILO、在外公館、現地日本商工会等とも連携し、日系企業の進出先国における情報収集や政労使の情報共有を進める。【方針A】
◆労働分野の人権尊重姿勢を国際的にも明確に示し、日本企業のサプライチェーンに対する国際的な認識を得られるよう取り組む。【方針B】
◆進出先国への技術協力事業により強制労働・児童労働の撲滅、労使対話の推進、労働安全衛生向上、社会的保護システムの構築を支援する。【方針B】 併せて、民間団体によるインフォーマルセクター支援や専門職育成推進などの国際協力を政府の立場からも支援する。【方針C】
◆厚生労働省職員の理解促進や、関係者の協力体制構築(労使団体、公益団体、国際機関、関係府省庁、JETRO、JICA等)を図る。【方針A】
◆労働団体が労働者の声を聞き企業と対話することが人権尊重に直接に寄与することから、国内外の労働組合関係者と協力する。使用者団体と協力 してGSC上の人権尊重の取組の促進を図る。好事例の拡大に当たって国内外の労働関係団体・使用者団体のネットワークの活用を検討する。【方針B】
◆未批准のILO基本条約の批准に向けた検討を進めるべきである。また、既批准条約について他国に批准の働きかけや知見共有を行う。【方針B】
(3)労使団体が取組を進める上での課題への対応↓
◆上述の施策を講ずるに当たっては、労使団体の構成員の理解向上に資するような取組となるよう留意する。【方針B】


◎資料2 報告書(案) 令和5年 12 月 13 日↓
国内の労働分野における政策手段を用いた 国際課題への対応に関する検討会報告書(案)  
○目 次 のみ↓

1.はじめに
2.「国内の労働分野における政策手段を用いた国際課題への対応」を検討する背景と意義 (1)背景 (2)意義
3.関係主体からのヒアリング
4.人権尊重の取組を進める上での課題
(1)企業レベルの課題 (2)企業を取り巻く環境の課題 (3)労使団体が取組を進める上での課題
5.具体的施策の方向性(提言)
(1)企業レベルの課題への対応
@ 企業が尊重すべき国際労働基準に関する分かりやすい周知
A 労使双方のエンゲージメント(継続的な対話や連携)の促進
B 外国人労働者向けの安全衛生教育に係る教材等の活用
C 安全衛生対策
(2)企業を取り巻く環境の課題への対応
(2−1)諸外国における情報収集や日本の知見共有
@ 日本企業が進出している国・地域での情報収集及び知見共有
A 先進国等の動向に関する情報収集
B 国際的な発信の強化 C 労使対話の土壌づくり
(2−2)国際的な技術協力事業等による対応
@ 厚生労働省が実施する技術協力事業
A 民間団体による活動への支援
B 社会保険労務士制度の紹介
(2−3)関係者の理解促進及び連携・協力の確保
@ 厚生労働省職員等の理解促進
A 関係者との協力体制の構築
B 労働団体との協力
C 使用者団体との協力
D 課題把握の継続
(2−4)ILO 条約の批准促進
@ 未批准の ILO 基本条約の批准に向けた検討
A 条約批准等に関する他国への協力
(3)労使団体が取組を進める上での課題への対応

6.おわりに →本検討会は、国内労働行政の知見が持つ価値をグローバル・サプライチェーン上の人権 尊重の観点から検討したはじめての取組である。本年8月以降、厚生労働省がこれまで国 内において実施してきた施策を整理しつつ、活用の可能性を検討し、厚生労働省が今後検 討すべき方向性への提言を取りまとめることができたと考えている。 この分野における官民の国際動向は極めて速いスピードで進展しており、タイムリーか つ幅広い情報の自発的把握、蓄積、共有が不可欠である。厚生労働省においては、本検討 会が示す方向性に留意し、国際動向も踏まえながら、今後も課題把握を継続して取組を進 めてもらいたい。本検討会を機に労使をはじめ関係府省庁や国際機関等も含めた関係者との協力・連携が一層進展し、労働部局全体の知見を生かして日本の取組が更に前に進められることを期待する。

【巻末資料】 (i) 開催要綱 (ii) 委員名簿 (iii) 開催経過 (iv) 第 1 回検討会「資料2」 (D) 関係者からのヒアリング議事要旨↓
○「国内の労働分野における政策手段を用いた国際課題への対応に関する検討会」開催要綱
○国内の労働分野における政策手段を用いた国際課題への対応に関する検討会 構成員名簿
○開催経過→第1回検討会〜第8回検討会まで。

○関係者からのヒアリングに係る議事要旨
(1)日本労働組合総連合会(第2回、9月 25 日)
(2)全国社会保険労務士会連合会(第2回、9月 25 日)
(3)三谷産業株式会社(第2回、9月 25 日)
(4)独立行政法人日本貿易振興機構(第3回、9月 25 日)
(5)公益財団法人国際労働財団(第3回、9月 25 日)
(6)イオン株式会社(第3回、9月 25 日)
(7)中央労働災害防止協会(第4回、10 月5日)
(8)日本経済団体連合会(第5回、10 月 20 日)
(9)株式会社ファーストリテイリング(第5回、10 月 20 日)
(10)ILO(国際労働機関)駐日事務所、ILO(国際労働機関)アジア太平洋総局(第5回、10 月 20 日)
(11)インドネシア商工会議所(Kamar Dagang dan Industri Indonesia (KADIN))(第6回、11月2日)

次回は新たに「第28回 社会保障審議会「生活困窮者自立支援及び生活保護部会」(資料)」からです。

第10回「精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会」 [2023年01月01日(Sun)]
第10回「精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会」(令和4年12月19日)
≪議題≫(1)精神障害の労災認定の基準について (2)その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29878.html
◎【資料3】論点に関する医学的知見
(全体に関するもの) ↓
1 融道男、中根允文、小見山実、岡崎祐士、大久保善朗 監訳、ICD−10 精神 および行動の障害 臨床記述と診断ガイドライン(新訂版)、医学書院、2005
→F2 統合失調症、統合失調型障害および妄想性障害⇒ F20 統合失調症(診断ガイドライン(a〜i)あり)。  F3 気分(感情)障害⇒ F31 双極性感情障害〔躁うつ病〕、F32 うつ病エピソード、F32.0 軽症うつ病エピソード 診断ガイドライン、F32.1 中等症うつ病エピソード 診断ガイドライン、F32.2 精神病症状を伴わない重症うつ病エピソード・診断ガイドライン、F32.3 精神病症状を伴う重症うつ病エピソード 診断ガイドライン。  F4 神経症性障害,ストレス関連障害および身体表現性障害 F43 重度ストレス反応[重度ストレスへの反応]および適応障害⇒ F43.0 急性ストレス反応・診断ガイドライン、F43.1 心的外傷後ストレス障害、F43.2 適応障害・診断ガイドラインあり。

2 橋三郎、大野裕 監訳、DSM−5 精神疾患の分類と診断の手引、医学書院、 2014→7 心的外傷およびストレス因関連障害群⇒心的外傷後ストレス障害。急性ストレス障害、適応障害。

3 標準精神医学第8版、尾崎紀夫、三村將、水野雅文、村井俊哉編、医学書院、2021、 208-210 (自殺・悪化に関するもの)→第8章 精神医療と社会 T 精神保健 C 社会現象にみる精神保健的問題⇒自殺問題。第 10 章 統合失調症、第 11 章 うつ病、第 12 章 双極性障害。第 15 章 心的外傷およびストレス因関連障害⇒A 心的外傷後ストレス障害 B 急性ストレス障害 C 適応障害

4 加藤敏、現代日本におけるうつ病・双極性障害の諸病態―職場関連の気分障碍に焦点をあてて―、精神経誌、114 巻 7 号、844-856、2012 →クレイネス曲線⇒うつ病の極期の脱出期に自殺の危険度が高い。図1、2の参照。職場ストレス⇒内因性・外因性抑圧からの考察(フロイド理論の見直しから)。

5 日本産業精神保健学会「精神疾患と業務関連性に関する検討委員会」、「過労自殺」 を巡る精神医学上の問題に係る見解、産業精神保健、15 巻 1 号、45-55、2007 (悪化・寛解の判断基準に関するもの) →意見書は、「精神障害の発病の原因となる業務による「過重ストレス」の強度の評価の基 準を、労災補償制度の制度目的に照らし健康な平均人基準ではなく同種労働者の中で その性格傾向が最も脆弱である者を基準とする改正を行うこと」を提案している。
うつ病の経過(クレイネス博士による) http://www.jah.ne.jp/~hayaoki/utsuprocess.htmより引用。

6 令和2年度業務上疾病に関する医学的知見の収集に係る調査研究(精神障害)報告書 (1)精神障害の発病後の悪化に関する文献の概要、p58-61 →3.6 精神障害の発病後の悪化について⇒精神障害の発病後の悪化に関する文献は 4 件。詳細は調査内容と結果(表)を参照。
(2)治癒、寛解、再発に関する文献の概要、p62-72 (療養期間、症状固定に関するもの)→精神障害に対する治療や経過に関する調査研究のうち、治ゆ、寛解、再発の判断基準や判断の指標等として参考となる文献は 8 件。なお、これらの文 献で使用されている評価尺度等は以下のとおりである。


7 日本精神神経学会「精神保健に関する委員会」・日本産業精神保健学会精神疾患 と業務関連性に関する検討委員会」、精神疾患の療養期間及び業務災害に関連した精 神科医の役割に関するアンケート調査、産業精神保健、22 巻 4 号、342-347、2014 →今後の課題は職場早期復帰のための在り方を模索すべき。

8 黒木宜夫、労働者の治療過程における、主治医と産業医等の連携強化の方策とその効果に関する調査研究:業務に関連した精神科医療の現状と早期復職に関する研究、平成 26 年度 →【問 8】(症状固定(治癒)と判断される場合の状 態:「臨床的に『問題ない程度』にまで状態が改善 した状態を(症状固定(治癒)とする」が最も多く 140(39.1%)、次に「服薬を続けていても 6 ヶ月ほ どの安定した状態が継続したら(症状固定(治癒)と 判断する」が 127(35.5%)、「服薬を続けていても 2〜3 ヶ月ほどの安定した状態が継続したら(症状 固定(治癒)と判断する」は 69(19.3%)であった。【問 14】精神疾患の適切な療養期間に関して】:3 年以内」は 196(55.2%)、「2 年以内」72(20.3%)、 「5 年以内」は 39(11.0%) 、「治癒するまで」は 25(7.0%)、「1.5 年以内」は 21(5.9%)、「10 年以内」 は 2(0.6%)であった。(症状 固定(治癒)しない限り障害認定されないという労 災保険の基本的見解、精神疾患の(症状固定(治癒) に関しては、「一定の療養期間を設定すべきである」 が最も多く 161(45.2%)、精神疾患の適切な療養期間に関しては、「2 年 以内」を含めると「3 年以内」は 268 であり、全 体の 75.5%を占めていた。ICD-10 で示されているように遷延性抑うつ反応の収束時期が 2 年であることも、適切な今後の療養期間の参考となるで あろう。

9 清水栄司、精神疾患により長期療養する労働者の病状の的確な把握方法及び治ゆ に係る臨床研究:うつ病のため長期療養する労働者に対する医学上一般に認められ た医療と症状固定時期に関するアンケート調査研究、平成 28・29 年度→資料2 うつ病患者向けアンケート(第 2 ステップ)⇒推奨内容:うつ病の労働災害においては、3 年間程度で治ゆ (症状固定)の判断を行うこと。 (注:労働災害における治ゆ(症状固定)とは、「医学上一般 に認められた医療をもってしても、その効果が期待し得ない状 態で、かつ、残存する症状が、自然的経過によって到達すると 認められる最終の状態に達したとき」をいいます。症状固定 (治ゆ)が、完治・全快を指すのではないことに留意くださ い。) (前回アンケート:症状固定を判断すべき期間 3 年以下 93%/ 受けない 7%)

10 黒木宜夫、仕事を原因とした精神疾患の発症により労災認定を受けた長期療養者 に対する治療と並行して行う効果的な社会復帰支援に関する研究:労災認定患者の 長期療養を防ぐための対策研究、令和元年度 →過去に職場復帰を果たしたことがあるか否かに関 しては、3 年未満治ゆ事例は60%(51)が職場復帰を果 たしているのに対し、5 年以上未治ゆ事例は 16.7%(104)しか過去に職場復帰を果たしていない。すなわ ち、5 年以上未治ゆ事例は、83.3%(518)が一度も職場 復帰を果たしていないという結果が得られた。
過去に職 場復帰を果たしたことがあるか否かに関しては、3 年 未満治ゆ事例は 60%(51)が職場復帰を果たしている のに対し、5 年以上未治ゆ事例は 16.7%(104)しか過 去に職場復帰を果たしていない。すなわち、5 年以上 未治ゆ事例は、83.3%(518)が一度も職場復帰を果た していないという結果が得られた。
労災認定⇒療養開始⇒ 休業給付金開始⇒療養継続という図式は存在しても、 療養継続⇒治ゆ判断⇒職場(社会)復帰の図式が欠落 しており、精神障害の労災補償に関しては、大きな課 題である。そして、今回の調査で「一定の療養期間の 目安を示す」が 60.3%(35)も認められたことが、精神 障害の労災補償の在り方を示唆するものと判断できる

11 Nishiura C. et al.、Diagnosis-specific Cumulative Incidence of Return-towork, Resignation, and Death Among Long-term Sick-listed Employees: Findings From the Japan Epidemiology Collaboration on Occupational Health Study、J Epidemiol:32(9):431-437、2022(訳→長期病欠者における診断名別復職・退職・死亡の累積発生率。日本疫学会産業保健共同研究、J Epidemiol:32(9):431-437,2022)

次回も続き「【資料4】論点に関する裁判例」からです。

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