• もっと見る
« 2022年07月 | Main | 2022年09月»
<< 2022年08月 >>
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
最新記事
カテゴリアーカイブ
月別アーカイブ
日別アーカイブ
第176回労働政策審議会労働条件分科会(資料) [2022年08月06日(Sat)]
第176回労働政策審議会労働条件分科会(資料)(令和4年7月27日)
《議題》(1)無期転換ルールについて (2)「これからの労働時間制度に関する検討会」報告書について(報告事項)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27074.html
◎参考資料 No.2 無期転換ルールに関する参考資料(本日の論点関連)
○無期転換に関する現状 −無期転換労働者の満足感−→現在の働き方について「満足している」割合は59.8%、「満足していない」割合は30.1%。うちパートタイム労働者では、「満足している」割合が2ポイント高い。  満足している理由⇒全体、パートタイム労働者ともに「労働時間・日数が自分の希望に合致しているから」の割合が最も高いが、パートタイム労働者では約7割。満足していない理由⇒全体では「賃金水準が正社員に比べて低いから」、パートタイム労働者→「賃金の絶対水準が低いから」の割合が最も高くなっている。

○無期転換に関する現状 −無期転換ルールに対応する上での課題−→「有期労働契約と無期転換後、正社員の間の仕事や働き方、賃金・労働条件 のバランスと納得感の醸成」「業務量の変動等に伴う人員数や労働時間、労働条件等の調整」の割合が高くなっている
○無期転換に関する現状 −無期転換ルールの認知状況−→「知っていることがある」有期契約労働者の割合は56.3%、「知らない」割合は 39.9%。 一方、「知っていることがある」企業の割合は85.4%、「知らない」割合は7.2%となっている。
○無期転換に関する現状 −無期転換申込書等の参考様式−→参考様式 無期労働契約転換申込書・受理通知書の例 あり。
○無期転換に関する現状 −無期転換に関する相談事例−→無期転換申込みを行ったこと等を理由に不利益を受けたとして相談があった事例@〜G 参照。
○無期転換に関する現状 −不利益取扱いの禁止の例−→17〜8例あり。
○無期転換に関する現状 −クーリング期間設定の有無及びその期間−
○無期転換に関する現状 −無期転換後の労働条件等の変化−「業務量・労働条件ともに変化なし」の割合が最も高く、8割近く
○無期転換に関する現状 −「別段の定め」の活用状況−別段の定めを「活用している」企業の割合は29.0%。 パートタイムの無期転換社員がいる企業のうち、別段の定めを「活用している」企業の割合は9.2%と。
○無期転換に関する現状 −「別段の定め」による労働条件の変更−
○参考:無期転換ルールに関する日本の現行法制と諸外国との比較


◎参考資料 No.3 無期転換ルールに関する主な裁判例(本日の論点関連)
〇各裁判例の要旨の目次から↓
1.無期転換前の雇止め等に関する裁判例

• 公益財団法人グリーントラストうつのみや事件(宇都宮地判令和2年6月10日ジャーナル101号1頁)
• 高知県公立大学法人事件(高知地判令和2年3月17日労判1234号23頁、高松高判令和3年4月2日)
• 博報堂事件(福岡地判令和 2 年 3 月 17 日労判 1226 号 23 頁)
• 日本通運事件(東京地裁判決)(東京地判令和 2 年 10 月 1 日労判 1236 号 16 頁)
• 地方独立行政法人山口県立病院機構事件(山口地判令和2年2月19日労判1225号91頁)
• 日本通運事件(横浜地裁川崎支部判決)(横浜地川崎支判令和 3 年 3 月 30 日労判 1255 号 76 頁)
• ドコモ・サポート事件(東京地判令和 3 年 6 月 16 日労働判例ジャーナル 115 号 2 頁)
• 福原学園(九州女子短期大学)事件(最判平成 28 年 12 月 1 日集民 254 号 21 頁)
2.その他雇止めに関する裁判例
• 日本郵便(更新上限)事件(最二小判平成 30 年 9 月 14 日労判 1194 号 5 頁)
• 本田技研工業事件(東京高判平成 24 年 9 月 20 日労経速 2162 号 3 頁)
3.無期転換後の労働条件等に関する裁判例
• 井関松山製造所事件(高松高判令和 1 年 7 月 8 日労判 1208 号 25 頁)
• ハマキョウレックス(無期契約社員)事件(大阪地判令和 2 年 11 月 25 日労判 1237 号 5 頁、大阪高判令和 3 年 7 月 9 日労経速 2461 号 18 頁)
• 丸子警報器事件(長野地上田支判平成 8 年 3 月 15 日労判 690 号 32 頁)
4.その他関連する裁判例
• 山梨県民信用組合事件(最二小判平成 28 年 2 月 19 日労判 1136 号 6 頁)


◎参考資料 No.4 無期転換ルールに関する現在の法制度等(本日の論点関連)
○労働契約法(平成 19 年法律第 128 号) 抄
→(目的)第1条、(労働契約の原則)第3条、(労働契約の内容の理解の促進)第4条、(労働契約の成立)第6条、(労働契約の内容の変更)第8条、(就業規則による労働契約の内容の変更)第 10 条、(就業規則違反の労働契約)第 12 条、(解雇)第 16 条、(契約期間中の解雇等)第 17 条、(有期労働契約の期間の定めのない労働契約への転換)第 18 条、(有期労働契約の更新等)第 19 条、附 則 抄 (検討)
○労働契約法第十八条第一項の通算契約期間に関する基準を定める省令(平成 24 年厚生労 働省令第 148 号)抄→(法第十八条第二項の厚生労働省令で定める基準)第1条、
〇「労働契約法の施行について」の一部改正について(平成 30 年 12 月 28 日基発 1227 第 17 号) 抄→ 第 2 総則(法第 1 章関係) 3 労働契約の原則(法第 3 条関係) (3) 均衡考慮の原則(法第 3 条第 2 項関係)、4 労働契約の内容の理解の促進(法第 4 条関係) (1) 趣旨 (2) 労働者の理解の促進(法第 4 条第 1 項関係)  (3) 書面確認(法第 4 条第 2 項関係)   
第 5 期間の定めのある労働契約(法第 4 章関係)  ↓
4 有期労働契約の期間の定めのない労働契約への転換(法第 18 条関係) (1) 趣旨(2) 内容
5 有期労働契約の更新等(法第 19 条(平成 25 年 4 月 1 日前は法第 18 条。以下同 じ。)関係) (1) 趣旨 (2) 内容
第 8 改正法附則 3 検討規定(改正法附則第 3 項関係)

○労働基準法(昭和 22 年法律第 49 号)抄→(契約期間等)第 14 条、(労働条件の明示) 第 15 条、(退職時等の証明)第 22 条、(作成及び届出の義務 第 89 条、(作成の手続)第 90 条、(法令等の周知義務)第 106 条、第 120 条(罰金)
○労働基準法施行規則(昭和 22 年厚生省令第 23 号)抄→第5条(明示項)
〇労働基準法通達 【施行規則第五条第一項の趣旨】【賃金に関する事項以外の書面の交付により明示すべき事項】(期間・場所・時間・退職)、【労働基準法施行規則等の一部改正について】【書面により明示すべき賃金に関する事項】【労働契約締結時の解雇事由の明示】【退職手当に関する事項】【始業・終業の時刻等が勤務態様等により異なる場合】【就業規則の記載事項→解雇の理由】【退職手当に関する事項の明記】【一部の労働者に適用される別個の就業規則についての意見聴取】

○労働組合法(昭和 24 年法律第 174 号) 抄→(基準の効力) 第 16 条

〇専門的知識等を有する有期雇用労働者等に関する特別措置法(平成 26 年法律第 137 号) →(第一種計画の認定)第4条、(第二種計画の認定) 第6条、(労働契約法の特例)第8条
○特定有期雇用労働者に係る労働基準法施行規則第五条の特例を定める省令(平成 27 年 厚生労働省令第 36 号) 抄→ (計画対象第一種特定有期雇用労働者に係る労働条件の明示の特例)第1条、(計画対象第二種特定有期雇用労働者に係る労働条件の明示の特例)第2条、
○有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準(平成 15 年厚生労働省告示第 357 号) 抄→ (雇止めの予告) 第1条(三十日前まで)、(雇止めの理由の明示) 第2条, (契約期間についての配慮) 第3条

○短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律(平成5年法律第 76 号) 抄→(労働条件に関する文書の交付等) 第6条、(就業規則の作成の手続) 第7条
(不合理な待遇の禁止) 第8条、(通常の労働者と同視すべき短時間・有期雇用労働者に対する差別的取扱いの禁止) 第9条、(賃金) 第 10 条、(教育訓練) 第 11 条、(通常の労働者への転換) 第 13 条、(事業主が講ずる措置の内容等の説明) 第 14 条、(相談のための体制の整備) 第 16 条
〇事業主が行う特定有期雇用労働者の特性に応じた雇用管理に関する措置に関する基本的 な指針(平成 27 年厚生労働省告示第 69 号)抄→ 3 その他の雇用管理等に関する留意事項 (1) 個別労働関係紛争の未然防止
〇短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律の施行について(平 成 31 年 1 月 30 日基発 0130 第1号ほか)→ 10 事業主が講ずる雇用管理の改善等の措置の内容等の説明(法第 14 条関係)
○高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(昭和 46 年法律第 68 号) 抄→ (高年齢者就業確保措置) 第 10 条の2(六十五歳以上七十歳未満)


◎参考資料 No.5 多様化する労働契約のルールに関する検討会におけるヒアリング概要(本日の論点関連)
(1)総論
・ 無期転換導入の効果
→雇用が安定し、社員の安心感や定着率の向上に つながっている点が挙げられたほか、無期転換した従業員から、無期契約になっ たことで様々なキャリアを展開できる点、有期雇用の時に感じていた疎外感を 解消できる点が挙げられた。 他方、課題→特定の業務には能力を発揮するが別のキャリアを担わせたりジョブローテを行うと能力不足を感じることが多い点、社員間の均等均衡が 挙げられた。(企業)
・ 無期転換導入の効果→雇用が安定したという点、労働条件が向上した点が挙げられた。 課題→転勤や職務の限定の観点から正社員と無期転換社員で賃金が同一ではない点や、無期転換社員の賃金制度が明確ではない点、制度の活用促進の点が挙げられた。(労働組合)
・ 無期転換や正社員登用を希望しない理由→現状に不満がない点、無期転換しても働き方や待遇に変化がないという点、有期契約のままでも雇用不安 定と感じていない点が挙げられた(企業・企業が行った中小企業アンケート)。 無期転換や正社員登用を希望しない理由→業務内容の拡大、責任の増 加、全国転勤等を避けたい点が挙げられた。(労働組合)
・グローバルな企業もあれば、中小零細企業もあり、有期雇用の必要性は一律な いしは同一平面上で論じられるものではない。(使側弁護士)
・無期転換ルールの意義(雇止めの不安から当たり前の権利行使を躊躇う有期 契約労働者の深刻な実態を踏まえその待遇改善の契機とする)は極めて重要であり画期的な制度、その活用状況は不十分。活用が不十分である要因は、 必ずしも当該労働者・使用者への周知の不徹底だけでなく、無期転換権という権 利行使を躊躇せる職場風土の存在、無期転換阻止を意図する使用者を現行法 では防止できない立法上の課題等にもあり、あわせてその是正が必要。(労側弁 護士)

(2)無期転換を希望する労働者の転換申込機会の確保
・ 毎年4月の給与明細で無期転換権の保持者及び今後1年以内に無期転換権が 発生する者に対して案内を掲載している例、1回目の契約更新(1年/6ヶ月) をもって無期転換している例、法定どおり5年経過時点で無期転換申込み可としているが、有期契約労働者には更新毎に面談を行い希望があれば 5 年未満でも無期転換している例があった。(企業)

・無期転換権が発生する前の契約更新の段階から説明している。(労働組合)
・無期転換ルールやその趣旨→初回契約時や更新の度に企業側から周 知させれば、企業側が趣旨に反する対応をすることに対して一定のプレッシャ ーになるのでないか。 この周知義務に違反した場合に罰則を設けた義務化を進めることが必要。また、 有期契約の労働者数が一定の割合を超えた企業に対し、有期契約の雇入れ人数と 無期転換の人数をホームページ上で公開させるなども効果的だと考える。(労働組合)
・労働者の中には無期転換についての理解が不十分な人もいるが、働く上でど のような権利が与えられているのかについての理解が足りていないため、学校でのワークルール教育などが必要と考える(労働組合)。  中小企業→有期雇用が長期間継続しているケースも多く、使用者が 無期転換ルールの存在を知ると、怖くなって却って雇止めをすることもありえるため、無期転換ルール認知度と企業体力が低い中小零細企業に対する規制の 強化は、却って雇止めを誘発する可能性が高い。(使側弁護士)
・使用者から労働者に対し、有期雇用契約締結時の書面による明示事項として、無期転換ルールが適用され得る契約であることを示すべきことを労基法上定めるべき。無期転換権が発生する更新時に、使用者は労働者に対して無期転 換権が発生していることを通知しなければならないという義務を課すことは有効。求人段階でも周知をすべき。(労側弁護士)

(3)無期転換前の雇止め
・中小企業では、人手不足の問題があるため、無期転換前の雇止めは概ね発生し ていないとの声があった(企業・労働組合)。 5年以内の雇い止めは非常に増えている。例えば独立行政法人などはかなり 予算で縛られるような傾向(労働組合)。 法律によって雇止め等を強制的に禁止した場合、企業活動の柔軟性が失われ、 企業倒産による労働者全体の失業が増加する可能性があるということを認識しておくべき(使側弁護士)。 更新上限合意に対する規制は、結果的に、有期雇用に対する雇止めの前倒しを 誘発すると思われるため、法による介入・規制には反対。仮に、無期転換権ルールを脱法する意図に基づく雇止めがあったとすれば、その点は労契法 19 条の該 当性判断の中で考慮されるほか、仮に無期転換権が発生することを避けるため の雇止めであっても、そのことがただちに公序良俗に反するものではない(使側弁護士)。使用者による無期転換権行使の妨害を禁じる規定(労契法)、妨害がなされた場合に無期転換権行使が推定される規定の創設が必要(労側弁護士)。
・無期転換期間よりも短い不更新条項を定めることは実質的な脱法であるため、 契約更新の途中に更新上限規定(不更新条項)を定めることを禁止する規定を労法に創設すべき。特段の事情ない限り、不更新条項によって更新回数・更新年 度を制限することはできないことを明文化し、特段の事情の内容を指針により 明確化していくべき。労働契約締結時に不更新条項を入れる場合、条項を入れる 必要性について、対象労働者への説明義務を使用者側に課すべき(労側弁護士)。 無期転換権行使直前に行われる雇止めを原則として禁止とし、脱法目的では ないこと、客観的合理性のある雇止め理由があること、及び雇止めに社会的相当 性があることの立証責任を使用者側に課すべき。(労側弁護士)

(4)通算契約期間及びクーリング期間
・元々長期雇用を望んでいない短期雇用の従業員もおり、従業員から早めの無 期転換の希望やクーリング期間の制度の廃止の希望の声は聞いたことがない(企業)。 一人前になったか見極めるのに5年程度かかると考えているため、現行の法 定の5年という通算契約期間の年数はちょうどいいと感じている(企業)。 通算契約期間→労働基準法第 14 条に無期労働契約以外の労働契約期 間は3年を超えてはならないと定められていることを勘案し、雇用の安定の観 点から3年等もう少し短くすべきではないか。最初は有期で雇用するにしても、 無期転換まで5年も必要ないのではないか(労働組合)。 有期雇用について一定の期間制限を設けること自体には賛成であり、現状の 5 年という期間がちょうどよい。無期転換権発生期間の短縮は、雇用の柔軟性や雇 用意欲の低下につながる恐れがあり反対(使側弁護士)。 通算解約期間 5 年は長すぎるので 2 年にすべき(労側弁護士)。更新上限まで勤務して、クーリング期間後にまた勤務したいと言う方もいる が、クーリングの仕組みがなくなると、エントリーする機会がなくなる。会社と しても採用目標を達成して生産を安定させていくといったお互いのニーズに関 わる問題になってくるかと考えている(企業)。 いわゆるクーリングは、ごく少数の企業における事象に過ぎないのであり、そ の規制を行うことによる雇用の救済がどれだけあるのか疑問。生産量の柔軟な 調整が必要な業界にとっては死活的に重要な問題である。既に放出された雇用 を吸収する柔軟なプロセスを司る労働市場が形成されているのであり、クーリングに対するこれ以上の規制導入には反対(使側弁護士)。 クーリング期間→無期転換阻止の雇止めにおいて悪用されている実態がある(例えば、派遣・請負を入れ込み就労継続させるケース、クーリング期間終了後に再雇用の約束するケース)ので、廃止すべき。(労側弁護士)

(5)無期転換後の労働条件→派遣労働者のケースとして、無期転換をきっかけに、有期になったほうが紹介できる仕事の幅が広がると言われる、という事例がある(労働組合)。 無期転換にあたり、職務の内容等が変更されないにもかかわらず、無期転換後 の労働条件を低下させることは、無期転換を円滑に進める観点から望ましいも のではないことの徹底を求める(労働組合)。 無期転換後の労働者の労働条件→各企業の個別的状況を踏まえて 労使自治に委ねるべきであり、法が介入すべき問題ではない(使側弁護士)。立法当時も労契法旧 20 条との両輪で労契法 18 条が機能することが想定され ており、具体的には、無期転換ルールの規定の中の「別段の定め」を活用して労 使関係の中で待遇が改善されることを念頭に法律がつくられていると理解、国会審議の中でもそのような議論がなされた。しかし、別段の定めによる 処遇改善は、極めて不十分でこれだけでは実効性がないことが明らかとなった。 無期転換ルールの存在意義自体が問われる(労側弁護士)。 非正規労働者は、一般的に、賃金も低い立場にあるので、無期転換に伴って労 働条件が下がることが正当化される場面が思い浮かばない(労側弁護士)。 労使協議の中で、有期のみ労働条件を上げて無期転換はそのままにするのは 理にかなっていないという点は会社も理解し、同一労働同一賃金関連法を参考 にしながら、無期転換社員と社員との間の労働条件の不合理な差異をなくすよ うにした(労働組合)。 無期転換労働者は同一労働同一賃金による処遇改善の対象外であり、労働組 合はあらゆる雇用形態間での均等・均衡を求めて交渉はしているが、その点、法制度がもう少し後押ししてくれると良いという意見もある。均等・均衡ある処遇 を前提とした働き方の転換ができる制度の導入が必要(労働組合)。 労契法旧 20 条の裁判などをやるために、転換権を行使しない方もいることも 踏まえ、無期転換権行使後の労働者と、同一の使用者と期間の定めのない労働契 約を締結している労働者との間で、不合理な労働条件を禁じる規定を創設すべき。合理性を主張する立証責任を使用者に課すべき。無期契約労働者間の均衡規 定が不要とは言わないが、無期転換者に限定した規定だけを進めてもバランス の悪さはあまり感じない。(労側弁護士)

(6)有期雇用特別措置法の活用状況→有期特措法に関して制度面で改善を求めたい事項について、定年後については高年齢者雇用確保措置があり、無期転換ルールを定年後再雇用者に適用する こと自体が、制度を無駄に複雑にしているという意見、定年後の再雇用にあたって届出を必要とする制度は煩雑であり、届出を不要とすべきという意見があった(企業が行った中小企業アンケート)。 有期特措法→高齢者の活用事例のみ確認された(労働組合)。 長期プロジェクト担当として雇用し、その者について特措法第4条に基づく 第一種の適用対象としている。 当該労働者と当社の働き方がマッチするか分からないから期限を設けざるを得ない(※)が、プロジェクト期間が5年を超えることは多くあるので、仮にマ ッチする人材であれば、5年の手前で手放すことになるのは避けたい。そうした 観点から、有期特措法第1種の制度があるのはありがたい(企業)。 ※ 労基法 14 条柱書き(期間の定めのある労働契約であっても一定の事業の完了に必要な期間 を定めるものであれば3年を超える労働契約を締結できる)では対応できない、との趣旨。 〇 労働者の多様な働き方を可能とする選択肢を用意する制度として評価してお り、利用を狭める方向での法改正は行うべきではないと考えているが、制度の周知・普及に資する措置は必要(使側弁護士)。有期特措法のうち第一種は利用されておらず廃止してよい。第二種は高年齢者の地位の不安定化を招くほか不公正な処遇の契機になりうるので廃止すべき。(労側弁護士)

(7)その他→職務自体が期間限定の場合を除き、直接・無期雇用を基本とすべき。臨時的・ 突発的業務以外の業務というのは本来無期雇用の労働者に担わせるべき。入口 規制を導入すべき。5年上限が増えている中で、恒常的な仕事に有期雇用労働者 を従事させない入口規制を設けなければ基本的に対応できないのではないか(労働組合)。仮に入口規制を行った際でも、会社にとってそれが本当に必要な業務である 限りは何らかの形で雇用は発生するのではないか。雇用機会を減少させる可能 性があるとの意見もあるが、景気変動による影響から考えれば、ごく小さいと考える(労働組合)。 労働契約における「期間の定め」が有する法的意義は、雇用調整機能であり、 企業の経済活動の柔軟性を担保してきたが、現下の解雇権濫用法理を維持した まま「入口規制」を導入することは、企業の経済活動の柔軟性を削ぎ、労働需要 そのものを減退させ、結果的に多数の労働者の就業可能性を奪う可能性が高い法規制である(使側弁護士)。 入口規制の導入とは別に、入口規制を導入しないのであれば、有期雇用契約を 締結する場合には契約締結時にその理由の明示・説明を義務付ける必要がある(労側弁護士)。 日常的に労使関係を構築していれば、無期転換した事例もあるが、労使関係が そうした状況にない場合は無期転換も厳しくなってくるという印象(労働組合)。 「別段の定め」を巡っては、集団的な労使関係がなければ実のある交渉は難しい。労働組合の組織化において、この無期転換のルールをもっとうまくアピール できるはずだと(労側弁護士)。 無期転換は補助金の対象になっているが支給が遅いとの意見があった(企業 が行った中小企業アンケート)。 期間の定めがなくなるというのは企業からすれば大変なことであり、労使で 話し合いながら雇用の安定を図っているにもかかわらず一律に5年で無期転換 権が発生するのはどうかと思うほか、無期転換を悪用する人も出てくる可能性 もあることから、無期転換ルールについて撤廃を求めたいとの意見があった(企業が行った中小企業アンケート)。限定した職務がなくなったら雇用調整できるというルールが社会的に認知されるのであれば、タダ無期を存続させてもよいと思うが、これまでの裁判実務に照らすと、職務限定の場合でも配置転換を模索せよと言われると思われ、その意味で企業からするとタダ無期の存在は扱いづらいと思う。(使側弁護士)


◎参考資料 No.6 裁量労働制に関する附帯決議・働き方改革関連法の附則(検討規定)
○働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案に対する附帯決議 (衆議院厚生労働委員会・平成30年5月25日)
→ 十 裁量労働制について、労働時間の状況や労使委員会の運用状況等、現行制度の施行状況をしっかりと把握した上で、制度の趣旨に適った対象 業務の範囲や働く方の裁量と健康を確保する方策等について、労働政策審議会において検討を行い、その結論に応じて所要の措置を講ずること。
○働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案に対する附帯決議 (参議院厚生労働委員会・平成30年6月28日)→十八、裁量労働制については、今回発覚した平成二十五年度労働時間等総合実態調査の公的統計としての有意性・信頼性に関わる問題を真摯に反省し、改めて、現行の専門業務型及び企画業務型それぞれの裁量労働制の適用・運用実態を正確に把握し得る調査手法の設計を労使関係 者の意見を聴きながら検討し、包括的な再調査を実施すること。その上で、現行の裁量労働制の制度の適正化を図るための制度改革案につい て検討を実施し、労働政策審議会における議論を行った上で早期に適正化策の実行を図ること。
○「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」(平成30年法律第71号)(抄)→附 則(検討)第十二条 政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、新労基法第三十六条の規定について、その施行の状況、労働時間の動向 その他の事情を勘案しつつ検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。 2項、3項あり。


◎参考資料 No.7 福島復興再生特別措置法の一部を改正する法律(令和4年法律第54号)新旧対照表(抄)

○国際教育研究拠点の法人形態等について(概要)[令和3年11月26日復興推進会議決定]
・「創造的復興の中核拠点」
として、国際教育研究拠点が福島をはじめ東北の復興を実現するための夢や希望となるとともに、我が国の科 学技術力・産業競争力の強化に貢献し、世界に冠たるものとなるよう、政府を挙げて長期・安定的な運営の確保を図る。
○福島国際教育研究機構の研究者等に対する無期転換ルールの特例について→有期労働契約が更新により通算5年を超えた場合には、労働者の申込みにより、無期転換できるが (無期転換ルール、労働契約法第18条)、福島国際教育研究機構(以下「機構」という。)の研究者等については、「福島復興再生特別措置法の一部を改正する法律」(令和4年6月17日施行)において、無期転換の申込みができるまでの期間を、通算10年とする特例を定めた。
【特例の対象者】→@ 新産業創出等研究開発(※)に従事する研究者等であって、機構と有期労働契約を締結した者 A 新産業創出等研究開発等に係る企画立案、資金の確保等の運営管理業務の従事者であって、機構と有期労働契約を 締結した者 B 共同研究開発等の業務に専ら従事する研究者等であって、当該共同研究開発等を行う機構以外の者と有期労働契約 を締結した者 C 共同研究開発等の運営管理業務に専ら従事する職員であって、当該共同研究開発等を行う機構以外の者と有期労働 契約を締結した者

次回は新たに「第69回厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会・第51回社会保障審議会児童部会小児慢性特定疾患児への支援の在り方に関する専門委員会(合同開催)」からです。

| 次へ