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これからの労働時間制度に関する検討会 第8回資料 [2022年01月20日(Thu)]
これからの労働時間制度に関する検討会 第8回資料(令和4年1月17日)
《議題 》アフターコロナの働き方に係るヒアリング
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_23391.html
資料1 AIと共存する未来
《オズボーン研究を越えて》↓
○出発点=労働力不足にどう対応するのか、日本は選択を迫られる

・このままでは、労働力は不足する→AI・ロボットで自動化し ヒトの不足を補う
○日本の労働人口の49%しか、AIやロボットによる自動化で救えない→人工知能やロボット等による代替可能性が高い労働人口の割合(日本・英国35%・米国47%)
【分析の定義】高い確率(66%以上)でコンピュータで代替できる職種の労働人口の割合
• コンピュータで代替とは、ある職種に従事する1人の業務すべてをコンピュータが代わって遂行できること。 各職種に従事する人のスキルや属性により分析しており、労働需給環境等は考慮していない。

○ヒトにとって複雑で高度な業務であっても、コンピュータ化が可能になる
・職種ごとのコンピュータ化可能確率と平均賃金の分布 参照。
○20世紀は「ロボットが製造業を自動化」し、21世紀は「AIがオフィスを自動化」する
→職種ごとのコンピュータ化可能確率と雇用者数の分布
○労働力の大規模シフトを、どう支えるのかが日本のチャレンジ
・製造業は、オートメーション化済みのため、労働力への影響は大きくない
・ホワイトカラーは、事務職から中間管理職まで自動化で大きく需要が減る→残ったホワイトカラーは、AIとどう共存すればよいか?(スキルアップ+リスキル)。余ったホワイトカラーは、どこへ向かうのか?
・ヘルスケアを筆頭に、人手不足の業務こそ自動化が難しい →ホワイトカラー人材が、ヘルスケア等にシフトできるために必要なケイパビリティ管理は?  ヘルスケア等の業務を、魅力あるよう再構成できないか?(機械+AI+人)
・未来には多くの新しい仕事が生まれ、やはり異業種への転換となる→ 新しい仕事で必要なケイパビリティ(企業固有の組織的な強み)をふまえて、どう求職者に橋渡しできるか?

《AIとの共存》↓
○未来のオフィスでは、人はAIを使いこなし共存する

○AIでの完全自動化が難しい弁護士業務でも、人海戦術をAIで自動化しつつある→AI弁護士導入による業務プロセスの再構築(破産手続)⇒AIに任せる 効率を求める業務
○不正調査等では、業務プロセスを非弁護士とAIが担えるようになった→AIと非弁護士がデジタル情報を分析するように業務プロセスを再構築⇒ アシスタント弁護士40人が書類と格闘していた人海戦術を、3人のオペレーター(非弁護士)とAIで代替。
○AIが担える業務は自動化され、人はそれ以外の業務を担う→「新たな人ならではの業務」 「人に残るAIが不得意な業務」 「AI活用のための業務」で、エキスパートが登場
○AIがあるからこそ業務を見直せる(スリム化できる)ようになり 将来は中間管理職の業務も半減できる→中間管理職の業務の削減可能確率、代替可能時間量割合(タスク別)
○AI時代のデジタル化は、ツールの導入ではない 業務プロセスと業務の担い手を最適化・再構築するプロセス→今までの業務プロセスは、人が担うことを前提に構築され、カイゼンを重ねて高度最適化されている。 AI等の自動化技術を導入することは、担い手が変わる非連続の変化を迎えること。 新たな担い手(人+AI)を前提に、業務プロセスを再構築し、再び最適化する必要がある。⇒AI時代に向けた業務プロセスの最適化→2つの業務の参照。
○AIは万能ではないし(“シンギュラリティ”は当面来ない)、 人は変われる(職業は消えない)→単純作業⇒機械化可能性が高い
○AIによる自動化が難しい3分野=人が価値を発揮できる3つの特徴
・創造的思考→(例:哲学、歴史学、経済学、社会学、芸術など)
・ソーシャル インテリジェンス→自分と異なる価値観を持つ他者とコラボレーションできる能 力など。
・非定型対応→業務が体系化されておらず、多種多様な状況に適切な対 処を自分自身で見つけ出すことなど。
○単純自動化から、デジタルを踏まえた業務と人員配置の最適化、そしてプラットフォーム化へ→「デジタルトランスフォーメーション(DX)の長い道のり」 参照。

AI時代の人材とは?》↓
○AIはアルゴリズムにすぎず、活用の4ステップそれぞれに人を必要とする。

○例えば:インプットと意味づけはセットであり、実務上の仮説を構築できる人材がカギ→AIはデータだけを正確に分析するので真実とは限らない⇒もし虚偽のデータなら?
○AI活用と、AIが不得意な3つの特徴を担うエキスパートが必要 ⇒AI時代の人材ポートフォリオ
・AIと共存するためには、AIが担えない分野で一芸に秀でた自律的なエキスパートが必要 ⇒「創造的思考」 「コラボレーション」 「非定型対応」で、それぞれの企業に適したエキスパートが生まれる。 経営陣・管理職は、判断するエキスパートへ(業務マネージャー)
○AI時代、特に求められる能力をOxford大は16種類挙げている (米国の分析結果)
・The Future of Skills: Employment in 2030 (指標名はO*net準拠、対象は米国)参照。
○スーパー人材でなくても、AIの活用でエキスパートになれる時代 =AIとの共存
○人の評価は多軸化するため、 個人のケイパビリティを、個別に加点評価するようになる
⇒加点主義の評価(エキスパートの時代)へ。

○米欧は、政府がケイパビリティの「共通言語化」で先行しており、日本も重い腰を上げた→課題は、@必要なケイパビリティの特定、Aケイパビリティを持つ人材の育成(学校・リカレント)であり、大前提とな る「未来のケイパビリティ共通言語化」を推進
・エキスパートに求められる3つのケイパビリティ群

《AI時代の組織》↓
○AIが効率を支え、人は創造性を担い、 生産性と創造性を両立できる
→今までの選択型(生産性or創造性)と AI時代の両立モデル(生産性&創造性)
○多彩なエキスパートからイノベーションを生むため、 組織デザインは人間関係重視に→業務効率追求から人間関係重視の組織へ転換する。
○【事例1】Googleは、組織が成功する決め手は人間関係だと結論づけた→各専門分野のエースを集めたドリームチームだからといって、成果を出せるとは限らない。 チームが活躍できる要因を調査し(プロジェクト・アリストテレス)、フラットな人間関係によるチームでは、信頼など心理 的な要因が活躍(work effectively)につながることを示した。
・Googleの成功チームにみる5つの鍵→「心理的な安全性」「相互の信頼性」「チーム構成と明確さ」「仕事の意味」「仕事のインパクト」⇒5つの具体的な内容も考えること。
○【事例2】シーメンス AI・デジタル時代に新たに確保すべき人と組織のコンセプトを「信頼によるエコシステム」と位置 づけた→シーメンスによる組織とリーダーシップの新たな定義⇒5つの定義あり。
○【事例2】シーメンスAI・デジタル時代をリードする、新たな6つのエキスパートを設定した→求めらる特徴 と シーメンスが定義する6つのエキスパートあり。
○DX成功の姿はパターンがあり、パターンごとに組織の形も人材のあり方も異なる。
→(縦軸に)デジタル変革が到来した業界・デジタル変革前夜・未到来の業界。(横軸に) 秩序重視・自律性重視⇒囲まれて4つの区分あり。

○まとめ
・AIによる働き方の変化は、ホワイトカラーにこそ大きな影響を及ぼす
・人とAIが共存する際には、得意分野に応じた役割分担が生じる →人には、AIが不得意な3つの特徴を担うエキスパートが求められる
・AIの登場で求められる人材像が変わるなら、 評価の方法も組織のあり方もそれに適したあり方に 変わっていく必要がある。



◎資料2 経済社会の変化と労働法制について
1.社会・経済、ビジネスの変化と労働市場への影響
・デジタル化等マクロ的な事業環境の変化の方向性は
「革新力」の強化を要請し、日本型雇用の特徴である内部リソース 偏重の在り方と齟齬。一方、比較優位性からすれば、わが国は「品質力」に優れているという現実。
・ポスト・コロナの経営の二大テーマは「デジタル化」と「脱炭素化」⇒、「適量生産・適量消費・適正価格」経済を構築する必要。
・人口動態変化により2000年以降はコア労働力「多様化」の必要性から家族モ デルの変化が進展。「残業・転勤は当然」の日本型正社員の生活面でのコストが増大。
・国際比較を行うと、わが国は経済ショックを賃金調整で吸収する傾向が強く、雇用調整を行う欧米と異なる。結果と して、失業率は低く抑えられるものの、賃金が下落。その傾向はコロナ・ショック下でも観察。 90年代以降、賃金調整に偏るやり方がデフレ経済の温床となり、縮小均衡をもたらすという負の側面が目立つこと に。この面からも、賃金調整を抑え雇用調整を強める方向にシステムをシフトさせることが望ましい。
・このところ日本型雇用システムの限界を超えるべく、「ジョブ型」人事を提唱する声。ジョブ型(職務給)導入は昔からの悲願。戦前から、遅れた日本の俗人主義的・年功賃金の制度を、進んだ欧米のジョブ型・職務給に切り替えるべき、との議論は繰り返し発生。歴史的にみれば不況期に職務型への流れが進み、好景気になれば日本型に揺り戻しが生じてきた。
・ジョブ型雇用を機能させるには、現状わが国では不十分なOJTに依存しない人材育成の仕組みや転職・再就職を円滑化するための仕組みの整備が不可欠で、その包括的な構築が必要。 ◆今後の在り方としては、さしあたり「品質力」と整合性の高い就社型システムの基本は残しつつ、組織分離・組織間連 携・出向制度などを活用しながら、「革新力」を高める就職型システムを併存・接続していくこと(ハイブリッド化)が現実的 ではないか。
・・現実の雇用の在り方は一様ではなく、多様な形態の分布と考えるべき。そこで、一方の極みに理念型としての就社型 システム、他方の極みに就職型システムを想定。 ・欧米は、就職型システムの側に多く分布するが、比較的広いタイプで分布。わが国はかつては就社型システム側に固 まって分布。今後わが国では、就職型システムサイドにシフトしつつ、少なくとも当面は中心は就社型領域に残り、分布 が多極化していくということではないか。

2.デジタル化の雇用・働き方への影響
3.「自律的な働き方」の実態
<企業のキャリア形成の考え方>
→経団連の会員企業への調査では「社員本人の自律性を重視も、特定層に会社が積極関与」が過半を占め、「会社主導のキャリア形成を基本も、本人意向を尊重」が3割程度。個人の主体性を重んじる方向にあり、同時に選抜的な傾向が強まっている。階層別には若手・中堅の育成を重視する一方、ミドル・シニアには関与しない方向。ボリューム的に増加するミドル・シニア層の「リカレント教育」「リスキリング」は企業任せにできない状況を示唆。
<個人のキャリア形成の状況>→キャリア自律の必要性を多くが認識していても、積極 的なビジョンを持って実際にキャリア自律が出来ている人は少ない。
<時間管理能力の弱さとキャリア形成>→諸外国対比、日本人は仕事や家族ケアといった生活上不可欠という意味で受動的な活動に費やす時間が長く、「学び」 や「社会活動」といった、より選択的で主体的な活動に時間を費やす習慣が少ない。この結果、「限られた時間を主体的に 有効に活用する」という時間管理意識が、海外の人々に比べて弱くなり、結果として主体的なキャリア形成にマイナスに影 響している可能性。
<自主的時間決定の仕組みづくり>→裁量労働制や高度プロフェッショナル制度の適正運用には、労働者が主体的に労働時間と生活時間を選択することがで きる能力を有し、同時に上司や顧客との関係で労働時間量のコントロールが可能な環境を整備したうえで適用することが 重要。

4.今後の労働法政策↓
○「雇用類似の働き方」(フリーランス・ギグワーク)に対する労働法適用の拡張や再整理

・Independent worker(Brookings Institute)…雇用と自営の中間形態の提案(社会保険加入・団結権)
・ドイツの「芸術家社会金庫」:芸術家・ジャーナリストから保険料の半分を調達し、残りの半分を芸術家・ジャーナリストの仕事を利用する企業の負担と連邦からの補助金で賄う仕組み⇒gigeconomyにお ける社会保険の在り方に含意。
・「労基法」vs「労組法」…先ずは「労組法」によって団結権を許容するのも一案
○「副業」「テレワーク」の労働時間管理をどう行うかの検討 ↓
・PC上のログによる労働時間管理 ・Right to disconnect ・裁量労働制の適正運用(業務手順のみならず業務量の裁量性の確保)と実態を踏まえた適用範囲の見直し
○労使自治(集団的労使関係)の再評価
・ワークルールを「公的規制」で決めることの限界。集団的労使関係による「労使自治」の再評価。 ・従業員代表制・労使協議組織の導入による労使間バーゲニングパワー・バランスの均衡化

<労働時間法制について>
・事業環境の変化や労働力属性の変化を踏まえれば、労働基準法が想定する典型的な働き方に必ずしも馴染まない就労者が増加。とりわけ、@労働投入量と労働の成果が比例的に対応しない知識労働者、A仕事と生活の両立のために働く場所や働く時間の柔軟な設定を望む労働者、がその典型。
・半面、労働時間規制を外すと過重労働につながるリスクを排除できず。とりわけ、@仕事のプロセスのみならず仕事の量の裁量が低い傾向が強く、A生活全体における仕事の位置づけの高い傾向 にある、現状のわが国ではそのリスクは大きい。
・こうしたディレンマは、二面作戦で対応する必要。まずは当面の対応として、裁量労働制や高度 プロフェッショナル制度の適正運用の条件整備が重要。裁量労働制については、@制度の本旨の徹 底、A本来適用すべき業務に従事する労働者にのみ適用される仕組みづくり(チェックリストの策定)、B過重労働防止のための健康確保措置が重要。加えて、それらの実態調査を定期的に行って いくことが必要。
・同時に、長期的な構造対策。事業環境の変化や労働力属性の変化に適応した働き方を実現するには、労働時間を含めた生活時間に対する労働者の自己決定が可能な状況が生まれる必要。それには、 労働者の間での主体的なキャリア形成意識の醸成・時間管理能力の向上が不可欠(自律型人材の育成)。この意味で、主体的なキャリア形成を支援する能力開発支援策・労働移動円滑化政策が推進されるべき。また、労使自治を担う集団的労使関係を整備しつつ、デロゲーションを認めていくこ とも検討課題。

◆これからの労働時間制度に関する検討会↓
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-roudou_558547_00006.html

次回は新たに「第144回労働政策審議会安全衛生分科会(資料)」からです。

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