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第12回 成年後見制度利用促進専門家会議(web会議) [2022年01月01日(Sat)]
第12回 成年後見制度利用促進専門家会議(web会議)(令和3年12月15日)
《議事》 第二期成年後見制度利用促進基本計画に盛りこむべき事項(最終とりまとめ) (案)についての意見交換
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_22666.html
◎資料1第二期成年後見制度利用促進基本計画に盛りこむべき事項(最終とりまとめ)(案)
U 成年後見制度の利用促進に向けて総合的かつ計画的に講ずべき施策
4 優先して取り組む事項
(1)任意後見制度の利用促進
@ 基本方針
→近年の人口の減少、高齢化、単身世帯の増加等を背景として、地域社会 から孤立する人や身寄りがないことで生活に困難を抱える人の問題が顕 在化している。そこで、人生設計についての本人の意思の反映・尊重という観点から、任意後見制度が積極的に活用される必要がある。そのため、 適切な時機に任意後見監督人の選任がされることなど同制度が適切かつ安心して利用されるための取組を進める。 なお、任意後見制度は、私的自治の尊重の観点から、本人が自ら締結した任意代理の委任契約に対して本人保護のための必要最小限の公的な関与を制度化したものである。そのため、任意後見制度の利用促進は、周知・ 助言を中心とした関係者の連携と役割分担の下で行うことが適切。そのため、市町村・中核機関は、周知・相談のしくみづくりを中心に役割を発揮することになる。
A 周知・広報等に関する取組 →・ 地域連携ネットワークの関係者は、専門職団体を含めた様々な相談窓口があること、本人の判断能力が低下した場合には速やかに任意後見監督人の選任の申立てをする必要があることを共有し、これらを含めた周知に努める。地域の実情に応じて、公証人が遺言制度と併せて周知するなど、公証役場や法務局等の関係機関と連携して周知活動を行うことが効果的。 ・ 地域包括支援センターが行う相談支援や、認知症地域支援推進員等が行 う普及啓発等の取組と連動した周知を行うことも効果的。 高齢者や身寄りのない方などに対して地域で行われている様々な生活 支援などに関するサービス(見守りや日常生活上の支援、日常生活自立支 援事業など)の利用をきっかけとして、任意後見制度の周知を行うことも 効果的。
・今後、任意後見制度の利用が増加することを想定し、各地域において、 社会福祉協議会を含め適切な担い手の育成を進めるとともに、こうした担 い手に関する情報を広く周知する必要がある。
B 任意後見制度の趣旨に沿った適切な運用の確保に関する取組→公証人は、任意後見契約締結時等に、その契約内容及び本人の判断能力 が低下した場合には速やかに任意後見監督人の選任の申立てをする必要があることを丁寧に説明し、理解を得る必要がある。専門職団体には、各専門職に対して、本人の判断能力が低下した場合には速やかに任意後見監督人の選任の申立てをする必要があることを、周知徹底することが期待される。 ・ 権利擁護支援チームによる見守りで、任意後見契約の委任者である本人 の判断能力が低下しているなど権利擁護支援が必要なケースを発見した場合は、任意後見受任者に任意後見監督人の選任の申立てを促し、これが 困難な場合には法定後見開始の申立てを検討するなど、必要な支援につなげる必要がある。なお、必要に応じ、例えば、中核機関が権利擁護支援チームによる見守りと連携するしくみづくりを、地域の実情に応じて行うことも考えられる。
・金融機関には、3(3)Bア(ア)の高齢者等の権利擁護に関する取組 において、任意後見契約を締結している人の判断能力が低下していること を把握した場合は、関係機関等と連携し、状況に応じ任意後見受任者に任 意後見監督人の選任の申立てを促すなど、適切に対応することが期待される。 ・ 国は、任意後見制度の利用状況や、適切な時機に任意後見監督人の選任がされるための方策などに関する指摘があることも踏まえ、任意後見制度の趣旨に沿った適切な運用を確保するための方策などについて検討する。 その際、同制度の見直しの検討が必要な事項については、1(1)の成年 後見制度の見直しに向けた検討の中で検討する。

(1)担い手の確保・育成等の推進
@ 基本方針
ア 多様な担い手の確保・育成の推進
→中核機関等の整備による権利擁護支援のニーズの顕在化や、認知症高 齢者の増加等により、担い手の確保・育成等の重要性は増している。併 せて、判断能力が不十分な本人の意思、特性、生活状況等に合わせた適切な後見人等が選任、交代できるようにするためには、各地域に、多様な主体が後見事務等の担い手として存在している必要がある。そのため、国、都道府県、市町村、地域の関係者等は、それぞれの役割に応じ、市民後見人、法人後見、専門職後見人等の担い手の確保・育成等を推進する。この際、成年後見制度の利用者が障害の有無にかかわらず尊厳のある本人らしい生活を継続し地域社会へ参加できるよう にするという観点も意識して取り組むことが重要。 特に、成年後見制度利用促進専門家会議において、本人のニーズや課 題に照らし、本人に身近な親族後見人や市民後見人がふさわしい場合はできるだけ親族後見人や市民後見人を選任し、専門職後見人はその専門 性が必要な場面で本人にとって適切な時期に限定的に選任されるよう にしてほしいという指摘が多数あった。このことを踏まえ、全国どの地域においても、市民後見人や、市民後見人養成研修修了者等の地域住民が支援員となる法人後見による支援が受けられるよう、担い手の確保・ 育成の推進に取り組む必要がある。
イ 都道府県によるしくみづくり→担い手の確保・育成は、成年後見制度の利用者が市町村圏域を越えて転居、入院・入所することが想定されるため広域的な課題として取り組むべきものであり、市町村ごとの人口の推移や体制整備状況等を勘案した中長期的な視野に立った取組も求められる。 このため、担い手の確保・育成は、都道府県による取組が必要。 具体的には、市町村における担い手の育成・活動状況や選任が進まない課題などについての情報収集・分析を行った上で、後見活動が想定される圏域を設定し、市民後見人・法人後見実施団体の育成の方針の策定や 養成研修の実施など、担い手の確保・育成のしくみづくりを進めることが期待される。 このようなしくみづくりには、市町村・中核機関、家庭裁判所、専門 職団体、当事者団体等との連携・協力が必要であり、都道府県は、自ら が主催する協議会を活用して取り組むことが重要。 国は、成年後見制度の利用者が都道府県圏域を越えて転居、入院・入 所する場合もあることから、近隣都道府県が交流できる場を設定するな ど都道府県間の連携・協力体制の構築を推進する。

A 市民後見人の育成・活躍支援
ア 基本的考え方→
市民後見人とは、判断能力が不十分な本人のその人らしい暮らしを支 えるなどの社会貢献のため、地方公共団体等が行う市民後見人養成研修などにより一定の知識や技術・態度を身に付けた専門職や親族ではない地域住民であって、家庭裁判所によって後見人等として選任されている者を指す。市民後見人の育成→これまで、地域住民が地域住民を支えるという観点のほか、本人に寄り添った適切な後見人等を選任するという観点や担い手の確保という観点で進めてきた。しかしながら、育成してきた市民後見人養成研修修了者の選任が進んでおらず、活躍の場が少ないという指摘、市民後見人としての活動そのものが住民による地域課題解決の取組であって、担い手の確保という観点よりも地域共生社会の実現のための人材育成や参加支援、地域づくりという観点で進めることがふさわしいという指摘がある。 これらの指摘を踏まえ、第二期計画では、地域共生社会の実現という観点も重視して、市民後見人等の育成・活躍支援を推進する。そのためには、都道府県、市町村、中核機関、家庭裁判所、専門職団体、当事者団体、その他の地域の関係者が密接に連携して、市民後見人養成研修修了者が後見人等としてだけではなく、本人の意思決定支援などの幅広い場面で活躍できるようにするための取組を進めることが重要。
 イ 養成カリキュラムの見直し等 →国は、全国各地で市民後見人が育成され、育成された市民後見人が本人の意思決定支援などの幅広い場面で活躍できるようにするため、各地 における市民後見人の育成・活躍状況やその課題も踏まえ、意思決定支援や身上保護の内容を含めるなど、より充実した養成研修カリキュラムへの見直しの検討や、その他の推進策を進める。市民後見人養成研修を修了し、市民後見人としては選任されていないものの、制度の広報・相談、見守り活動、意思決定支援など地域において広く権利擁護の支援をしている人の活躍を推進するため、既に地域で活躍している人や地方公共団体等の意見を聴きながらふさわしい呼称の必要性など、活躍の推進策の検討を行う。 都道府県・市町村には、上記の国の対応状況も踏まえつつ、都道府県・ 市町村が実施する養成研修カリキュラムの見直しや、市民後見人養成研 修修了者の活動の受入れ先の拡大等を行うしくみづくりを進めること が期待される。 国及び都道府県、市町村は、住民の社会参加や地域づくりを促進する 観点から、市民後見人の活動内容ややりがいについて広く周知する。
ウ 都道府県による市民後見人養成研修の実施と市町村との協働→ ・ 都道府県には、圏域毎に市民後見人の育成方針を策定した上で、市民 後見人養成研修を実施することが期待される。この際、個別事案におけ る市民後見人の候補者推薦や選任後の市民後見人支援を担う市町村と 協働することが重要である。例えば、都道府県が実施する市民後見人養 成研修のうちの一部の講義(市町村独自の介護・福祉サービスや社会資 源を知る科目)や演習などを、市町村が実施することなどが考えられる。 ・ 市町村には、地域の権利擁護支援ニーズや市民後見人の活躍状況を踏 まえて計画的に市民後見人を育成するという観点に立ち、市民後見人と なり得る地域住民に対して、市民後見人の活動内容ややりがいなどを伝 えつつ、都道府県が実施する市民後見人養成研修の受講案内を積極的に 行うなど、研修受講者の募集を主体的に進めることが期待される。 なお、市町村として市民後見人養成研修を既に実施している場合は、必要に応じて、都道府県が行う市民後見人養成研修の科目と共通する科目の取得を相互に認め単位に互換性を認めることを検討するなど、都道 府県と連携して養成研修の内容を充実することも期待される。
エ 市町村による活躍支援と都道府県による広域支援 →市民後見人に身近な市町村が、市民後見人候補者の推薦や、市民後見人としての活動の支援に取り組むことが、本来は望ましい。一方で、人口規模が小さく社会資源が乏しいことなどにより、候補者推薦のための受任者調整や市民後見人として活動することの支援の体制を単独で整備することが困難な市町村もある。また、市民後見人養成研修を実施し てきたものの、選任が進んでいない市町村もある。この場合は、都道府県が、複数市町村の協働を主導することが期待される。具体的には、都道府県の主催する協議会において、圏域内の市町村・中核機関と家庭裁判所、専門職団体、当事者団体等が連携して、市民後見人候補者の選任に適した事案のイメージ、受任者調整・後見活動支援のあり方、その他の活躍支援の体制のあり方等について、積極的かつ率直な情報共有・意見交換を図る場を設ける等の取組が考えられる。
・このように都道府県が主導する場合であっても、各市町村には、選任後の市民後見人の活動が円滑に行われるよう、市民後見人の役割を医療・福祉サービス等の関係者へ周知するなど、身近な市町村として担うべき役割を果たすことが求められる。なお、人口規模が小さい山間部や島しょ部に所在する市町村では、市民後見人としての活動や権利擁護の担い手としての活躍に関する専門的な相談支援などを受けるため、オンライン等を活用することも重要である。

B 法人後見の担い手の育成
ア 基本的考え方
→法人後見については、制度の利用者増に対応するための後見人等の担 い手確保という観点のほか、比較的長期間にわたる制度利用が想定され る障害者や、支援困難な事案への対応などの観点から、全国各地で取組 を推進していく必要がある。これまで市町村は、後見人等の担い手確保 が困難な場合などに、主として社会福祉協議会による法人後見の育成を 進めてきた。法人後見の実施団体としては、社会福祉協議会による後見 活動の更なる推進が期待される。 ・ 一方、社会福祉協議会には中核機関等の整備・運営が期待される場合 も多い。このため、各地域において、都道府県及び市町村等が連携して、 社会福祉協議会以外の法人後見の担い手の育成をする必要がある。第二 期計画では、都道府県による育成も進めるものとする。
 イ 法人後見実施のための研修カリキュラムの周知等 ・ 国は、法人後見実施団体が増加し、適切な後見活動を行えるようにす るため、「法人後見実施のための研修カリキュラム」を周知する。また、 法人後見の活動・運営状況を調査し、法人後見の活動状況等の周知を行 うほか、法人後見実施団体の活動を支援するために必要な方策を検討す る。なお、「法人後見実施のための研修カリキュラム」の周知に当たっては、後見人等の選任が裁判事項であるため、一律の基準のようなもので はないことに留意しつつ、最高裁判所の集約・整理した法人が後見人等 に選任される際の考慮要素等も併せて周知することが重要である。 ・ 最高裁判所には、引き続き、法人が後見人等に選任される際の考慮要 素等についての各家庭裁判所の検討が深まるよう支援するとともに、こ れらを集約し、明確に共有可能な形で整理するなどして、各家庭裁判所 と中核機関等との間の必要な意見交換が可能となるよう、積極的に後押 しすることが期待される。 ・ 国は、社会福祉法人による法人後見について、社会福祉連携推進法人 の活用等、複数の社会福祉法人が連携して後見を担うしくみを含め、推 進を検討する必要がある。その際、福祉サービスの利用者に対して法人 後見を行う場合に、それが自法人の日常的に行う見守りなどの福祉サー ビスに含まれないものかどうかや、利益相反等の観点に十分に留意する 必要がある。 ・ 公的な関与の下で虐待等の支援困難な事案を受任する場合の後見の実 施については、総合的な権利擁護支援策における都道府県単位の新たな 取組の一つとして検討を進める(詳しくは1(2)B イ「公的な関与に よる後見の実施の検討」を参照)。
  ウ 都道府県による法人後見実施のための研修の実施と交流支援 ・ 都道府県には、圏域毎に法人後見の担い手の育成方針を策定した上で、 法人後見実施のための研修を実施することが期待される。また、市町村 による候補者推薦や家庭裁判所の選任に資するよう、法人後見実施のた めの研修を修了した法人についての情報を、協議会において共有するこ とも考えられる。都道府県が、法人後見実施団体が参加する連絡会を設 けるなどの取組も、法人同士のつながりの支援において有効である。連 絡会では、それぞれの法人の活動・支援状況の共有や、勉強会の実施な どの取組が考えられる。 ・ 都道府県は、多様な団体が参加できるよう、上記連絡会を実施してい るという情報を、既に選任され活動している法人後見実施団体に対して、 家庭裁判所と連携して周知する。家庭裁判所には、周知に協力すること が期待される。

C 専門職後見人の確保・育成 ・ 専門職後見人の確保・育成については、財産管理及び身上保護における 意思決定支援の重視を基本とした上で、それぞれの専門性に応じた受任を 想定し、各専門職団体で対応することが基本となる。併せて、専門職団体 間で、後見人の質の向上等の取組に関する情報交換を行うなどの連携の強 化を通じて、効果的な支援方策の検討につなげることも期待される。 ・ なお、具体的に研修等の取組を行う際には、後見人等は財産管理及び身 上保護の両方を担うものであること、いずれの事務も本人の意思決定支援 の観点から行う必要があることを踏まえた上で、それぞれに期待される専 門性の質が確保されるようにすることが期待される。併せて、国が実施す る意思決定支援に関する研修の内容を踏まえつつ、取組の実践例を含める 等、実践的なものとなるようにすることが期待される。 ・ また、後見人等として活動してきた専門職には、市民後見人養成研修修 了者や当事者等の幅広い活躍を支えるという役割を意識して、これらの支 援に取り組んでいくことが期待される。専門職団体には、このような専門 職を育成していくことが期待される。

D 親族後見人への支援 ・ 市町村・中核機関は、申立ての相談に関わる際、本人の身近に後見人等 になることがふさわしい親族等がいる場合には、後見人等の候補者になれ ることや後見人等が担う役割について助言するほか、必要に応じて、市町 村長申立て事案でない場合であっても受任者調整を行い、家庭裁判所に当 該親族を候補者として推薦するなどの支援を実施することが期待される。 また、市町村・中核機関は、必要に応じて、選任後も身上保護の支援に関 する後見事務の相談などに応じることのできる相談体制を整備すること が求められる(後見開始後の相談について、詳しくは 3 (2)Aウ(ア) 「権利擁護支援チームの自立支援機能」を参照)。 ・ 申立等に関わる専門職も、本人の身近に後見人等になることがふさわし い親族等がいる場合には、当該親族を候補者として挙げるなど、親族後見 人の活躍の後押しをすることが望ましい(家庭裁判所については、3(2)Aウ(イ)「適正な後見事務の確保機能」を参照)。

(3)市町村長申立ての適切な実施と成年後見制度利用支援事業の推進
@ 基本方針
・ 老人福祉法(昭和38年法律第133号)、知的障害者福祉法(昭和3 5年法律第37号)、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和2 5年法律第123号)では、高齢者、障害者等の福祉を図るため特に必要 があるときは、市町村長申立てができるとされている。 ・ 特に、「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法 律」(平成17年法律第124号)や「障害者虐待の防止、障害者の養護 者に対する支援等に関する法律」(平成23年法律第79号)では、養護 者による虐待の通報・届出のあった高齢者や障害者の虐待防止や保護が図 られるよう、適切に市町村長申立てをするものとされている。また、財産 上の不当取引の被害を受け、又は受けるおそれのある高齢者、障害者につ いても、同様である。更に、国及び地方公共団体は、同様の観点から、成 年後見制度の周知や同制度の利用に係る経済的負担の軽減を図る措置等 を講ずることにより、同制度が広く利用されるようにしなければならない とされている。また、最近では、都市部や地方を問わず、身寄りのない独 居高齢者やセルフネグレクトへの支援として、市町村長申立ての必要性が 高まっている。 ・ 全国どの地域においても、成年後見制度を必要とする人が制度を利用で きるようにするため、市町村長申立てや成年後見制度利用支援事業が、適 切に実施される必要がある。

A 市町村長申立ての適切な実施 ・ 市町村長申立ては、一部の市町村において適切に実施されておらず、例 えば、申立てまでに長期間待たされることが常態化し、必要に迫られ本人 が申立手続を行うことが難しいにもかかわらず無理に本人申立てをせざ るを得ないなど、その実施状況に市町村間で格差があるとの指摘がある。 そのため、各地域において、成年後見制度が必要な人を発見し相談につな げるための地域連携ネットワークの整備・拡充を進める必要がある。加え て、市町村長申立てに関する事務を迅速に処理できる体制の整備も必要で ある。特に、身寄りのない人、身寄りに頼れない人への支援において、適 切に市町村長申立てを実施することが期待される。また、虐待等の事案に ついては、積極的に市町村長申立てを活用する必要がある。 ・ 都道府県には、市町村職員、中核機関職員、日常生活自立支援事業に関係している職員に対して、市町村長申立てに関する実務を含めた研修を実 施することが期待される。 ・ 都道府県には、例えば、都道府県における市町村支援等の助言の担い手 として国が養成する専門のアドバイザーを活用するなどにより、市町村長 申立てを適切に実施していない市町村に個別の働きかけを行うことが期 待される。 ・ 国は、都道府県が継続的に研修を実施することができるよう、都道府県 職員向け研修の拡充や、市町村長申立てに係る各自治体の要綱やマニュア ル等に関する好事例の提供など必要な方策を講じる。 ・ 国は、「成年後見制度における市町村長申立に関する実務者協議」の結 果を踏まえ、親族調査のあり方や、本人の住所地と実際の居所が異なる場 合等における審判の請求に係る市町村間の調整を円滑にするための対応 を進める。また、その後の実施状況等市町村長申立ての実態等を把握した 上で、その結果を踏まえ、市町村長申立てが適切に実施されるよう、実務 の改善を図っていく。

B 成年後見制度利用支援事業の推進 ・ 市町村は、成年後見制度利用支援事業について、@の基本方針を踏まえ、 対象として、広く低所得者を含めることや、市町村長申立て以外の本人や 親族による申立ての場合、後見監督人等が選任される場合の報酬も含める ことなど、適切な実施内容の検討をする必要がある。併せて、国は、成年 後見制度利用支援事業の推進を行う必要がある(詳細については、2(2) B イを参照)。

(4)地方公共団体による行政計画等の策定
@ 基本方針
・ 権利擁護支援を必要とする人も含めた地域に暮らす全ての人が、尊厳の ある本人らしい生活を継続し、地域社会に参加できるようにするため、各 地域では、「包括的」かつ「多層的」な地域連携ネットワークづくりを進 める必要がある。 ・ 地域連携ネットワークの機能は、多様な分野・主体の参画と連携・協力 によって効果的に機能するものであり、そのための体制を整備して、持続 可能な運営をしていくためには、段階的・計画的に取組を進めることが重 要である。 ・ 第二期計画では、地域連携ネットワークに求められる機能や機能を強化 するための取組等を「3 権利擁護支援の地域連携ネットワークづくり」で示した。地域連携ネットワークづくりの主体である市町村・都道府県は、 地域の実情を踏まえた上で、この内容を段階的・計画的に取り組むための 方針(以下「取組方針」という。)を示す必要がある。なお、既に取組方針 を策定している場合には、方針改定の際に、第二期計画の趣旨を盛り込む ことが求められる。

A 市町村による行政計画の策定
 ア 市町村計画に盛り込むことが望ましい内容
・ 市町村は、促進法第14条第1項に基づき、取組方針として、市町村 計画を定めるものとする。市町村計画では、第二期計画を踏まえ、以下 の内容を含めた目的と目標を掲げることが望ましい。 ・ 目的として、地域共生社会の実現に向け、尊厳のある本人らしい生 活を継続し、地域社会に参加できるようにすること ・ 目標として、権利擁護支援の地域連携ネットワークを構築すること ・ また、市町村計画では、地域連携ネットワークが、多様な分野・主体 の参画と連携・協力の下で、持続可能な形で運営されるよう、以下に掲 げる方針を盛り込むことが望ましい。 ・ 中核機関及び協議会の整備・運営の方針 ・ 地域連携ネットワークの支援機能(3(2)を参照)の段階的・計 画的な整備方針 ・ 地域連携ネットワークの機能を強化するための取組(3(3)を参 照)の推進の方針 ・ 市町村長申立ての適切な実施と成年後見制度利用支援事業の推進の 方針
 イ 具体的な策定方法等 ・ 市町村計画の策定は、多様な分野・主体の連携・協力を進める観点か ら地域福祉計画等の他の法定計画と一体的に策定する方法、権利擁護支 援に焦点を当てるため単体の計画として策定する方法などが考えられ る。 ・ 中核機関の整備を複数の市町村が共同で取り組んでいる場合には、各 市町村の計画に中核機関の整備・運営などの全体方針を示し、中核機関 の事業計画等に具体的な取組方針を記載する方法なども考えられる。 ・ 市町村計画の策定後は、地域連携ネットワークの日々の取組の中で実 態を把握し、事業の改善や施策の立案等につなげることが重要である。 このような取組を着実に行うため、協議会などにおいて、計画で定めた取組の進行管理を行うことも考えられる。 ・ 計画を実効性のあるものとするため、地域連携ネットワークで「運用・ 監督」機能を担う家庭裁判所には、市町村計画等の方針を検討する協議 の場に出席するなど積極的な協力が期待される。
 ウ 留意事項 ・ 市町村は、協議会等を通じて、計画に当事者の声を反映することが重 要である。また、関係者の連携・協力の下で権利擁護支援に取り組むこ とができるよう、中核機関や専門職団体、当事者団体、関係行政機関、 家庭裁判所などと、地域連携ネットワークづくりの目的を確認し、検討 のプロセス等の中で相互理解を深めていくことも重要である。 ・ なお、地域連携ネットワークづくりは段階的・計画的に進めるもので あり、計画が策定されていることが重要である。このため、計画未策定 の市町村は、中核機関及び協議会の整備・運営の方針を示すことなどか ら早期に着手する必要がある。

B 都道府県による取組方針の策定
  ア 都道府県による取組方針に盛り込むことが望ましい内容
・ 都道府県による取組方針では、市町村計画と同様に、第二期計画を踏 まえ、以下の内容を含めた目的と目標を掲げることが望ましい。 ・ 目的として、地域共生社会の実現に向け、尊厳のある本人らしい生 活を継続し、地域社会に参加できるようにすること ・ 目標として、権利擁護支援の地域連携ネットワークを構築すること ・ 一方で、都道府県は、広域的観点から市町村による地域連携ネットワ ークづくりの支援の役割や、小規模市町村等の体制整備支援の役割が求 められるため、以下に掲げる方針を盛り込むことが望ましい。 ・ 都道府県単位や圏域単位の協議会の整備・運営の方針 ・ 担い手の確保の方針 ・ 市町村に対する体制整備支援の方針 ・ 上記方針を示すことを優先しつつ、さらに、個別事案等で市町村に対 して助言などを行えるよう、以下に掲げる方針も盛り込むことが望まし い。 ・ 市町村等が対応する支援困難事案等に対して、その内容を把握した 上で、各分野の専門職が総合的に相談対応を行うしくみづくりの方針
 イ 具体的な策定方法 ・ 都道府県による取組方針は、例えば、都道府県単位の協議会で協議し た結果を簡潔に整理するなどにより策定することが考えられる。 ・ その上で、より効果的に取組が進むよう、市町村計画と同様に、都道 府県地域福祉支援計画など他の法定計画の中に取組方針を盛り込むこ となどの対応を行うことも期待される。
 ウ 留意事項 ・ 都道府県は、市町村ごとの人口推移や体制整備状況等を勘案しながら、 中長期的な観点に立って取組方針を策定することが重要である。

(5)都道府県の機能強化による地域連携ネットワークづくりの推進
@ 基本方針
・ 都道府県は、市町村単位では解決が困難な広域的な課題に対する都道府 県自らの取組、国との連携確保など、市町村では担えない地域連携ネット ワークづくりの役割を主導的に果たす。具体的には、担い手の育成・活躍 支援、広域的観点から段階的・計画的にネットワークづくりに取り組むた めの方針の策定といった役割や、小規模市町村等の体制整備支援の役割を 果たすことが期待される(3(1)Cア(イ)、(4)B参照)。 ・ 都道府県は、広域的な課題などに対応するため、家庭裁判所・専門職団 体・都道府県社会福祉協議会・当事者団体等との都道府県単位の協議会を 設置する必要がある(3(3)Bア(ウ)参照)。また、協議会を活用する などして、「多層的」に市町村支援のしくみを構築することも重要である (3(4)参照)。 ・ 国は、都道府県の機能強化が図られるよう、各都道府県の取組の進捗状 況を踏まえた情報提供や支援等を行うほか、都道府県職員向け研修の拡充、 都道府県で権利擁護支援や体制整備支援等を担う専門アドバイザーの養 成、国が把握した好事例の共有などを行う。

A 都道府県の機能強化 ・ 都道府県には、市町村等が対応する支援困難事案等に対して、その内容 を把握した上で、各分野の専門職が総合的に相談対応を行うしくみをつく ることが期待される。 ・ 都道府県には、後見人等に関する苦情等への対応として、国が都道府県 における権利擁護支援等の助言の担い手として養成する専門アドバイザ ーを活用した市町村支援等の対応を検討することが期待される。

B 市町村への具体的な支援内容 都道府県には、管内市町村の体制整備を始めとした取組が進むよう、以 下の具体的な支援を積極的に行うことが期待される51。
ア 継続的な研修の実施 ・ 市町村や地域連携ネットワークの関係者が体制整備を始めとした取組 を継続するためには、成年後見制度の利用促進を含む権利擁護支援の必 要性を認識することや、権利擁護支援に関する実務能力を向上すること が重要。 ・ そのため、都道府県は、市町村等に対して、成年後見制度や権利擁護 支援の必要性の理解を高める研修や、市町村長申立て等の実務能力を向 上させる研修を継続的に実施する必要がある。
イ 都道府県単位での協議会を通じた実態把握等 ・ 協議会の中で、定例的な情報共有、都道府県が行った支援の振り返り と意見交換等のほか、管内市町村の体制整備等の状況や課題、制度の利 用ニーズ等の実態把握を行う。また、必要に応じて、受任者調整の場を 設置することも考えられる(3(3)Bア(ウ)参照)。
ウ 市町村等への情報提供や相談対応 ・ イによって得られた実態等の情報は、市町村と共有する。 ・ 市町村からの相談に適切に対応するため、あらかじめ、相談窓口を整 備するとともに、専門職等を派遣するしくみなどを整えておく。
エ 市町村の課題に応じた支援や調整の実施 ・ 市町村に対する具体的な支援及び調整に当たっては、例えば、担い手 不足の課題を抱えている市町村ごと、人口規模が小さい山間部や島しょ 部など専門職との連携が十分でない市町村ごとにグループ化をするな ど、市町村に共通する課題に応じた対応を行う。 ・ 市町村と家庭裁判所との連携の促進においては、本庁のみならず、協 議事項に応じて、家庭裁判所の支部・出張所を含めた連携にも留意する。 ・ また、市町村間や、都道府県と市町村との意見交換、交流を進める機 会づくりなど、広域での連携も見据えた地方公共団体間の調整の場を設ける。 ・ 市町村が地域の実情に応じて広域的な地域連携ネットワークづくりに 取り組むこと(例:複数の市町村にまたがる区域で地域連携ネットワー クづくりに取り組むこと、個々の市町村単位、圏域などの複数市町村単 位、都道府県単位で役割分担することなど)ができるよう、近隣市町村 や中核機関などによる意見交換の場を設定するなど、積極的に市町村の 支援や調整を行う必要がある。

C 都道府県自らの取組の実施 都道府県には、市町村単独では取り組みにくい課題への対応について、 自らが市町村と連携しながら実施することが期待される。こうした課題へ の対応としては、例えば以下のものがある。 ・ 担い手の確保(市民後見人や法人後見の担い手の育成等。具体的な取組 は(2)@イ、A、Bを参照)。 ・ 市町村・中核機関職員等を含めた関係者の継続的な資質の向上(意思決 定支援等に係る取組は2(1)@を、市町村長申立てに係る取組は(3) Aを参照)。 ・ 市町村・中核機関が行う研修等(地域住民や福祉・司法の関係者を対象 にした権利擁護支援に関する研修等)を実施することができる人材の育成。

○第二期基本計画の工程表とKPI@
○第二期基本計画の工程表とKPIA

次回も続き「参考資料」からです。
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