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社会保障審議会障害者部会(第124回) [2021年12月26日(Sun)]
社会保障審議会障害者部会(第124回)(令和3年12月13日)
《議事》(1)中間整理(案)について (2)その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000195428_00050.html
◎資料1 障害者総合支援法改正法施行後3年の見直しについて 中間整理(案)
W 引き続き検討する論点について
1.障害者の居住支援について
(1) 現状・課題→
障害者の地域生活を支えるグループホーム⇒入所施設や精神科病院等からの地域移行を推進するために整備を推進してきた。障害者が重度化・高齢化する中、グループホームにおける重度障害者の受入体制の整備が課題であり、平成 30 年度報酬改定において新たに重度障害者に対応する日中サービス支援型グループホームを創設するとともに、令和3年度報酬改定において重度障害者支援加算の拡充等を図った。一方、グループホームの利用者の中には一人暮らしや家族、パートナー等との同居を希望する者が存在。平成 30 年度に障害者総合支援法のサービスとして、入所施設やグループホーム等か ら退居した一人暮らしの障害者等の地域生活を支援する自立生活援助を創設したがサ ービスが十分に行き渡っていない。 また、障害者の親亡き後を見据え障害者の地域生活を支える地域生活支援拠点等の整 備を進めているが、約5割の市町村における整備に留まっている。 グループホームについては、近年、障害福祉サービスの実績や経験が少ない事業者の 参入が多く見受けられ、障害特性や障害程度を踏まえた支援が適切に提供されないといった支援の質の低下が懸念される。
(2) 検討の方向性
(グループホームの制度の在り方について)→障
害者が希望する地域生活の実現を推進する観点から、グループホームの制度の在り方について検討する必要がある。 その際、グループホーム利用者の中に一人暮らしやパートナーとの同居等を希望する者が存在することを踏まえ、グループホームにおいて地域生活の希望の実現に向けた支 援を推進していくことが重要。 本人が希望する一人暮らし等に向けた支援を目的とするグループホームのサービス類型を新たに設けることを含め、さらに検討していく必要がある。こうした検討を進めるに当たっては、新たなサービス類型の検討について賛成の意見 がある一方で、現行のグループホームで一人暮らし等に向けた支援を実施することも検討すべきとの意見や宿泊型自立訓練との関係を整理すべきとの意見があったことを踏ま え、障害者が希望する地域生活の実現の推進に向けた施策を検討する必要がある。
〇 新たなサービス類型について検討を行う場合には、 @ 障害者のライフステージを見据えた支援や障害者の地域生活支援施策の全体像が見えないため不安 A 一人暮らし等に向けた支援はピアサポーターの配置が有効 B 地方ではまとまったニーズがなく整備が進まないのではないか C 一人暮らし等への移行により空室が生じるため安定的な事業運営が難しい D 報酬上の実績評価については、障害者の状態像等を踏まえた一人暮らし等に向け た支援の困難度を勘案して評価すべき 等の課題・指摘があったことを踏まえて、検討していく必要がある。
○また、新たなサービス類型の検討に当たって、対象となる利用者や支援内容等を検 討する場合については、以下の点に留意して検討を深めていく必要。 ・ 対象となる利用者→年齢や障害種別、障害支援区分等の一律の基準により決めるのではなく、本人が希望により、新たなグループホームか、継続的な支援 を行うグループホームか選択できる仕組みとすることが考えられる。 その際、本人の意思を最大限尊重する観点から、地域生活支援拠点等における体験 利用の活用や、相談支援専門員やサービス管理責任者等が中心となって行う意思決 定支援の実施推進と併せて検討を深める必要がある。 ・ また、グループホームの継続的な利用を希望する者→これまで通り現行のグループホームを利用できることとすることが考えられる。現行のグループホー ムの利用者についても、本人の今後の生活の希望を適切に把握する必要があることから、相談支援専門員やグループホームのサービス管理責任者が継続的に本人の今 後の生活の希望を把握することが重要であることに留意が必要。 ・ 新たなグループホームのサービス類型→事業者が申請により選択できる 仕組みとすることが考えられ、サービス管理責任者が本人の 希望を踏まえて一人暮らし等に向けた支援計画を作成し、当該計画を踏まえて、一 人暮らし等に向けた家事や金銭管理、住居確保の支援等、一人暮らし等の居宅生活 への移行のための支援を実施するとともに、退去後の一人暮らし等の居宅生活に円滑に定着ができるよう、居宅訪問等を通じた一人暮らし等を継続する上での相談や見守り等、グループホームの従業員が退居後においても一人暮らし等の居宅生活の定着を図るための支援を実施することが考えられる。 ・ 人員体制→グループホームの利用者の日常生活上の援助等を行う人員 に加えて、一人暮らし等の地域生活への移行に向けた支援及び退居後の地域生活の 定着のための支援を実施する社会福祉士や精神保健福祉士等の専門職員の配置を要件とすることが考えられる。 ・ 報酬による評価→一人暮らし等に向けた支援を実施する人員体制や本人が希望する一人暮らし等につながった実績等を適切に評価する仕組みとすること が考えられる。
〇 現行の介護サービス包括型、日中サービス支援型、外部サービス利用型のそれぞれ のグループホーム→障害者の高齢化や障害の重度化、医療的ケアを必要とする障害者への対応や、地域のニーズを踏まえた計画的な整備を推進していく必要がある。あわせて、平成 30 年度に創設した日中サービス支援型グループホームを含め、サービスの質の向上・確保等の観点から支援体制等について検討する必要がある。 特に、グループホームにおける強度行動障害者の受入れ体制→令和3年度 障害者総合福祉推進事業「強度行動障害児者の実態把握等に関する調査研究」をはじめ、適切なアセスメントや環境調整等を担う人材やスーパーバイザーの養成等の研究を実施。また、高次脳機能障害者の受入れ体制→厚生労働科学研究 において、令和元年度に障害福祉サービス事業者や相談支援事業者向けに高次脳機能 障害の基本的な対応と支援やサービス別の支援のポイントを盛り込んだ「高次脳機能 障害支援マニュアル」を作成し、現在、当該マニュアルを踏まえた研修カリキュラムや テキストの開発を行っている。 こうした調査研究結果や、令和3年度報酬改定における重度障害者支援加算の拡充 等の施行状況等を踏まえ、障害者の地域移行の推進や地域生活の継続の支援の観点から、強度行動障害者や高次脳機能障害者に対する手厚い支援を要する状態像を明らかにしていった上で、行動障害の評価の在り方や支援者養成等を含めた体制強化を体系的に検討する必要がある。 また、令和5年度末までの経過措置とされているグループホームにおける重度障害 者向けの個人単位の居宅介護等の利用→令和3年度障害福祉サービス等報酬改定の影響や重度障害者に対する必要な支援を確保する観点等を踏まえつつ、引き続き検討していく必要。 さらに、グループホームで地域生活を送っていく際には、居住や社会参加等の生活 全般の組み立てを支える相談支援専門員と日常生活を支えるグループホームのサービス管理責任者等が、障害者本人の意思決定をサポートしつつ、医療(主治医や訪問看 護等)と連携し、あらかじめ本人の同意を得て日常的な健康状態などの必要な情報共 有等を行っていくことが重要。
〇 グループホームの質の確保・向上→グループホームに様々な事業主体が参 入している状況があることを踏まえつつ、障害福祉サービス等全体の検討の中で、 ・ ガイドライン等による自己評価・利用者評価の推進 ・ 第三者による外部評価の活用(介護分野における運営推進会議による事業者の運 営状況の評価の仕組みを参考として、障害福祉サービス等に導入することを含む。) について、検討する必要がある(P.29 参照)。
〇 障害福祉サービス等全体として、都道府県知事等の行う事業所指定の仕組みにおいて、市町村への意見聴取や条件付与の仕組みの導入を検討する方向であることを踏ま え(P.31 参照)、グループホームについても、こうした仕組みも活用し、地域のニーズ を適切に踏まえた事業所の整備に取り組むことが必要である。
(障害者支援施設の在り方について)→居住支援全体の中における障害者支援施設とグループホームそれぞれの役割や機能を踏まえ、安心できる居住環境を提供する観点から検討する必要。 開かれた障害者支援施設として、入所者の地域への移行や地域課題により一層取り組むため、障害者支援施設としての対応の在り方や、地域生活支援拠点等のコーディネーター、相談支援事業者、障害福祉サービス事業者、地域住民との連携の強化について 検討していく必要がある。
(地域生活支援拠点等の整備の推進について)→ 地域生活支援拠点等(地域生活支援拠点又は居住支援のための機能を備えた複数の 事業所・機関による面的な体制)については、障害者の重度化・高齢化や「親亡き後」 を見据え、 ・ 緊急時における相談や短期入所等の活用を可能とすることにより、地域生活の安心感を担保する機能や ・ 体験の機会の場の提供を通じて、入所施設や病院、親元からのグループホームや 一人暮らし等の地域生活への移行をしやすくする機能 等を地域の実情に応じて整備することにより、障害者が地域で安心して暮らせる支援体制を構築することを目的としたもの。 市町村における地域生活支援拠点等の整備を推進するため、市町村における地域生 活支援拠点等の整備の努力義務化なども含め、法令上の位置付けの明確化を検討する必要がある。 ○ 地域生活支援拠点等の目的である地域生活の安心の確保や地域移行の推進を踏ま えて備えるべき具体的な機能・役割・事業等について、基幹相談支援センター等の地域の関係機関との関係整理も含め検討する必要がある。権利擁護や災害への 対応を担う行政等の関係機関との連携について検討することも重要。 あわせて、市町村が主導的に地域生活支援拠点等の整備や機能強化を図る観点や、 地域生活支援拠点等が期待される役割を果たすことができるよう、地域生活の安心の確保や地域移行の推進を担うコーディネーターを含めた体制整備を図る観点から検討する必要がある。 また、地域生活支援拠点等において、福祉だけでなく、医療、行政などの関係機関との連携も含めた 24 時間の連絡体制の整備を推進していく方策を検討する必要がある。
〇 地域生活支援拠点等→形式的な整備が目的化している場合があるとの指摘。 地域生活支援拠点等については、市町村が、地域の利用者や家族等からニーズを把 握し、継続的に地域のニーズを踏まえた必要な機能が備わっているか検証し、地域の 実情に応じて必要な機能の強化を図っていくことが重要。 今後、各市町村が、地域のニーズを踏まえた必要な機能が備わっているか、PDCA サイクルを通じて継続的に検証・検討するための標準的な評価指標や評価のプロセスを 検討した上で、全国的に周知を図り、市町村における PDCA サイクルを通じて地域生活支援拠点等の機能の充実を推進していく必要がある。
〇 引き続き、国として、市町村に対する地域生活支援拠点等の整備や機能の充実の働きかけの実施や、好事例の周知などにより、地域生活支援拠点等の整備や機能の充実を図っていく方策を検討する必要がある。 また、都道府県については、広域的な見地から、管内市町村の地域生活支援拠点等の 整備状況や機能の状況を継続的に把握するとともに、未整備市町村への整備の働きか けや管内市町村と現状や課題の共有を図るなどにより、地域生活支援拠点等の整備や 機能の充実に向けた積極的な役割が期待される。

2.障害者の相談支援等について
(1) 現状・課題→
相談支援は、障害者等が希望する暮らしを送るために重要であり、障害者自立支援法により法定化され、以降も基幹相談支援センター及び地域相談支援、自立生活援助の創設や計画相談支援の対象の全利用者への拡大、自立支援協議会の法定化等の充実強化を行っており、利用者数、事業所数、相談支援専門員数とも増加傾向。一方で、相談支援専門員について、その人員の不足や更なる資質の向上を求める声があるほか、地域生活の支援を推進するためには各相談支援事業のなお一層の充実強化を求める声がある。 市町村が行う市町村障害者相談支援事業は、必須事業として全ての自治体で実施されているが、その内容や規模は多様であり、地域による特性や差がみられる。 基幹相談支援センターの設置は増加傾向にあるものの、設置市町村は半数以下【令 和2年4月時点:約 45%】にとどまっているほか、設置済みの場合であっても地域の中核的な役割を担う機関としての機能が充分果たせていないセンターが存在する。未設置自治体においては、人材育成や支援者をサポートするための取組が地域内で実施 されていないことがある。 自立生活援助は、事業所数や利用者数が想定より少ない状況がある。また、主な担い手の一つと想定した相談支援事業者が自立生活援助事業を実施しづらい仕組みとなっているとの声がある。 自立支援協議会はほぼ全ての市町村及び全ての都道府県に設置されているが、具体 的な課題を検討する部会の設置状況や開催頻度等は多様であり、形骸化を指摘する声がある。
(2) 検討の方向性 ↓
(基幹相談支援センターを核とする地域の相談支援体制の整備)↓
○ 市町村は住民にとってわかりやすく、アクセスしやすい相談の入口として、どのよ うな相談もまずは受け止める総合的な相談を実施することが必要。
地域の相談支援の中核となる機関である基幹相談支援センターについて、相談支援の質の向上等のため、設置を市町村の努力義務化する等の方策により設置促進をさらに進め、全ての市町村に基幹相談支援センターが設置されることを目指す必要がある。 また、既に設置されている基幹相談支援センターにおいても取組状況には地域による差があることから、相談支援専門員への実地教育や支援を検証する取組をはじめとする人材育成や支援者支援の取組の実施等の地域の相談支援の中核的な役割を確実に果たすため、必要な方策を講じる必要がある。また、こうした検討に際しては、地域の相談支援体制全体の中で、自治体、市町村相談支援事業、基幹相談支援センター、地域生活支援拠点等、(自立支援)協議会、計画相談支援、障害児相談支援、地域相談支援等の各主体が果たす役割・機能の整理を行い、わかりやすく提示していくことを併せて進める必要があるほか、就労等を含む 生活全般の相談を受けられるようにすることも重要な視点である。相談支援事業者が行う関係機関等との連携については調査研究等を推進し、その成果に基づき、計画相談支援等における指定基準等の業務の指針となるものを見直すことをはじめ、実効性のある連携を可能とするための方策をとる必要がある。 特に、相談支援と医療(かかりつけ医、訪問看護師等や難病を含む医療施策を担当 する都道府県)との実効性ある連携に留意して、かかりつけ医や訪問看護師等と相談 支援専門員の連携が必要であり、その情報連携を確保するための在り方を含め、検討を進める必要がある。
○ なお、障害者等の地域生活の実現や継続のために必要な相談支援専門員やピアサポ ーター等が行う業務の在り方→令和3年度障害福祉サービス等報酬改定の影響等も踏まえつつ、利用者の心身や家族を含む環境の状況により多様な支援が発生しうることを踏まえた業務の範囲や仕組み、ピアサポートの有効性を踏まえた対象サービスの範囲等について、引き続き検討することが必要。その際、ピアサポーターによる支援→障害当事者相互にとって良い効果があることも踏まえ、 相談支援をはじめ、障害福祉サービス等におけるピアサポーターの活用の在り方を検 討する必要がある。 また、相談支援事業の運営において中立・公正性が担保されることの重要性を踏まえ、相談支援専門員のサービス提供事業者からの独立性・客観性の確保の在り方についても検討を進める必要がある。
○ 社会福祉法に基づく重層的支援体制整備事業が実施される市町村が今後増えるこ とも視野に入れ、あらゆる地域住民の多様な支援ニーズに対応するため、他法他施策による相談支援等との連携強化を図ることが求められる。
(「地域づくり」機能の強化と協議会の活性化)→自治体は協議会等を活用し、障害当事者や福祉サービス事業者、医療関係者等を含 む多様な主体の参加を得ながら住民の個別の課題の分析から地域内で共通して見ら れる課題を抽出し、解決を図ることが重要であるとされており、医師会等の関係者、 成年後見制度に係る中核機関等の権利擁護関係機関、管内の計画相談支援事業所等の 参加により、協議会の一層の活性化を図っていく必要がある。 このため、協議会においては利用者個別の事例の検討等をする場合があるが、協議 会に守秘義務がかけられていない現状があることから、検討等の実施を促進するため、 協議会について守秘義務を設ける必要がある。 協議会の活性化のためには、自治体は協議会の運営状況を適切に把握し、評価を行い、地域の関係機関等や地域住民に周知する必要があり、その効果的な方策を検討する必要がある。また、自治体と相談支援事業者が協働する取組が重要であり、特に市町村協議会においては、基幹相談支援センターが事務局機能の一 端を担う等の積極的関与が期待されていることから、それを促進するための方策を講 じる必要がある。 また、自治体が協議会等を構成する機関等の関係者の会議に係る負担を軽減する方 策を講じることを促進するため、事務局機能を強化する中で障害福祉分野における複 数の協議の場が合理的・効率的に開催されるような運用上の工夫を行っている取組等 を把握し、周知する等の必要な方策を講じる必要がある。 市町村や障害保健福祉圏域内にとどまらず、より広域での検討が必要な課題を市町 村協議会からの報告により都道府県協議会で取り扱うことや、広域での地域課題の抽 出にあたり、管内市町村協議会の整理した地域課題を把握すること等をはじめ、都道府県協議会と市町村協議会が効果的に連動するための方策を講じる必要がある。
(地域相談支援及び自立生活援助)→障害者の一人暮らし等の地域生活を支援する自立生活援助と地域定着支援の制度の在り方について、障害者が希望する地域生活の実現・継続を支援する観点から検討 を行う必要がある。 自立生活援助→一人暮らし等の障害者の居宅に定期訪問等を行い相談や 助言等を行うサービスであり、入所施設や精神科病院等からの地域移行を支援する地 域移行支援や、自立生活援助と同様に一人暮らし等の障害者に対して緊急時の連絡体 制の確保や緊急時の相談対応を行う地域定着支援との支援の継続性が必要であるが、 地域移行支援や地域定着支援を行う相談支援事業者にサービス管理責任者がいない 場合は自立生活援助の指定を受けることができない仕組みとなっている。このため、 相談支援事業者による自立生活援助の事業者指定の障壁となっており、自立生活援助の整備が進まない要因の一つになっている。 地域移行支援、地域定着支援との支援の継続性の確保や自立生活援助の整備の促進 の観点から、相談支援事業者が取り組みやすくなるよう、自立生活援助の人員基準の 在り方について検討を行うべき。 自立生活援助→令和3年度報酬改定における見直し後の支給決定の更新 の運用状況も踏まえつつ、引き続き、利用者の状況に応じた標準利用期間や更新手続 きの在り方について検討する必要がある。
○ 自立生活援助は概ね月4回程度の定期的な訪問を実施することとしているが、さらに手厚い訪問が必要な者への支援や、ICTを活用した安否確認や緊急通報の活用による効果的・効率的な支援など、障害者の地域生活の実現・継続を支援する観点から利用者の状況に応じた支援内容や報酬について検討する必要がある。その際には、一 人暮らしの障害者等への支援を行う地域定着支援についても一体的に検討する必要 がある。 各地域における自立生活援助と居住支援法人の連携を推進するための研修の実施 などにより、自立生活援助事業者等と居住支援法人との連携や、自立生活援助事業者 等の居住支援法人としての指定や居住支援法人の自立生活援助事業者等としての指 定を推進していく必要がある。 また、「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律(住宅セー フティネット法)」に基づき、障害者等の要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅の登録 制度や登録住宅の入居者に対する家賃の低廉化補助等の制度が設けられており、当該 制度を所管する国土交通省と連携し、障害者が希望する一人暮らし等のための住宅確 保の支援を推進していく必要がある。

3.障害者の就労支援について
(1) 現状・課題
○ 障害者の就労支援は
、雇用施策と福祉施策がそれぞれの政策体系や政策目的を持ち つつ、連携も図りながら進めてきており、就労系障害福祉サービスから民間企業への 就職が年々増加するとともに【令和元年:約 2.2 万人】、民間企業における雇用者数 【令和2年6月1日時点:約 57.8 万人】も着実に増加が続いている。 就労系障害福祉サービスの利用を希望する障害者の就労能力や適性を客観的に評 価し、可視化していく手法等が確立されていないため、障害者の就労能力や一般就労の可能性について、障害者本人や障害者を支援する者が十分に把握できておらず、適 切なサービス等に繋げられていない。
○ 就労継続支援事業(A型・B型)→直ちに企業等で雇用されることが難 しい者に対して、知識や能力の向上のための訓練等を実施するという趣旨・目的から、 原則、企業等で雇用されている間における利用は想定していないが、障害者の多様な 就労ニーズへの対応や「福祉から雇用」「雇用から福祉」のいずれについても段階的な 移行を進めていくことを考えた場合に、一般就労中の就労継続支援の利用について一 定のニーズが認められる。
○ 障害者の就労支援に携わる人材について、雇用・福祉分野の基礎的な知識やスキルが不十分である、実践的な研修の機会が限られている、専門人材の質・量ともに不足しているといった状況がある。また、一般就労への移行の促進や関係機関の機能や役 割を踏まえた地域における一般就労後の定着支援の円滑な実施のためには、雇用・福祉施策それぞれの分野における地域の支援機関の連携を強化する必要がある。
(2) 検討の方向性
○ 障害者の希望や能力に沿った就労につなげるため
、雇用施策と福祉施策の連携強化 により、就労支援の充実を図るべきであり、現在、労働政策審議会障害者雇用分科会 においても、障害者雇用率制度や納付金制度に係る論点について議論が継続。 このため、同分科会における今後の議論も踏まえつつ、以下の方向性に沿って検討を 進める必要がある。また、検討に当たっては、教育や医療(かかりつけ医、産業医等)などの関係機関 との連携の在り方についても検討する必要がある。
(新たな「就労アセスメント」の創設)→障害者本人のニーズを踏まえた上での一般就労の実現や適切なサービス提供等がなされるよう、就労系障害福祉サービスの利用を希望する障害者へのアセスメント (ニーズの把握と就労能力や適性の評価)の実施の制度化を検討する必要。 この制度化の検討に当たっては、本人の可能性を狭めることなく、個々の状況に応じた就労・支援の提供につなげることができるよう、計画相談支援との関係整理など を含めた支給決定プロセスにおける仕組み、アセスメントの実施内容や実施主体につ いて検討する必要があり、就労系障害福祉サービスの利用意向のある障害者を対象と した就労アセスメントに関するサービス類型の創設も含めて検討する必要がある。 就労系障害福祉サービスの利用意向のある障害者に係る就労経験や支援の内容、生 活面の状況・課題、希望する就労の形態や、地域における障害者雇用、就労系障害福 祉サービス事業所、就労支援機関等の状況などが様々であることを考慮しつつ、円滑 にアセスメント制度の導入を図ることが適当。このため、就労に関するニーズ や能力の変化等を考慮した継続的な対応も含めた支援の在り方や担い手となる人材 の養成、対象となる利用者の範囲の段階的な拡大についても十分に検討する必要があ る。
(一般就労中の企業における支援と就労系障害福祉サービスによる支援の連携)↓
○ 一般就労への円滑な移行のための短時間勤務中の支援や、加齢等の影響により一般就労から福祉的就労へ移行するときなど、企業等で雇用されている間における就労系 障害福祉サービスの利用が可能となるよう、就労継続支援だけではなく就労移行支援 も含めて、各サービスの現行の対象者や位置付けが変化する可能性も踏まえつつ検討 を進める必要がある。 その際、本人の意向等を十分に踏まえること、十分なアセスメントや必要性等の精 査を行うことのほか、その趣旨を踏まえた適切な活用が図られるようにするための具体的な方策を検討する必要がある。
障害者の就労を支えるための雇用・福祉施策の連携強化等)↓
○ 雇用・福祉両分野の基礎的な知識等を分野横断的に付与する基礎的研修の確立及び 専門人材の高度化に向けた階層的な研修の確立といった研修体系の見直しについて は、福祉分野における人材が、それぞれの立場や役割に応じて必要な専門性を身につ けて活躍することができるよう、両分野が連携して具体的に検討する必要がある。 また、企業等で雇用される障害者に対する定着支援の充実を図るため、地域における定着支援の実情やニーズを踏まえた上で、障害者就業・生活支援センター事業の運 営主体が就労定着支援事業を実施することを可能とするなど、地域において必要な支援が提供できるような方策を検討することも必要。さらに、地域の支援ネットワークの強化・充実を図るため、障害者就業・生活支援 センターについて、地域の実情に応じて、地域の支援機関に対するスーパーバイズ(個別の支援事例に対する専門的見地からの助言及びそれを通じた支援の質の向上に係 る援助)や困難事例の対応といった基幹型の機能も担う地域の拠点としての体制を整備するなど、雇用と福祉の両面から地域における支援の質の向上を図る方策を検討する必要がある。 加えて、就労継続支援A型については、これまでに指定基準の見直しや報酬改定等 を通じて、課題への対応を図ってきたが、雇用・福祉施策の連携強化を進めていく中 において、その在り方や役割→利用者や支援内容の実態等を踏まえて整理を進める必要がある。 重度障害者等に対する職場や通勤等における支援→雇用施策との連携に よる重度障害者等就労支援特別事業及び障害者雇用納付金制度に基づく助成金の実施状況や重度訪問介護、同行援護等の利用状況も踏まえつつ、今後に向けた検討を行う必要がある。

次回も続き「4.精神障害者等に対する支援について」からです。

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