第11回 成年後見制度利用促進専門家会議(web会議) [2021年11月16日(Tue)]
第11回 成年後見制度利用促進専門家会議(web会議)(令和3年10月25日)
【議事】@成年後見制度の利用の促進に関する施策の進捗状況(報告) A〜B https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_21658.html ◎参考資料1 成年後見制度利用促進専門家会議 委員名簿 →22名。 ◎参考資料2 成年後見制度利用促進基本計画(ポイント・概要と本文) ○成年後見制度利用促進基本計画について <経緯> →○H28.5 「成年後見制度の利用の促進に関する法律」施行 ⇒○H29.3 「促進会議」にて「基本計画の案」を作成の上、閣議決定 <計画のポイント> ※計画対象期間:概ね5年間を念頭。市町村は国の計画を勘案して市町村計画を策定。→(1)利用者がメリットを実感できる制度・運用の改善 ⇒財産管理のみならず、意思決定支援・身上保護も重視した適切な後見人の選任・交代 ⇒本人の置かれた生活状況等を踏まえた診断内容について記載できる診断書の在り方の検討 (2)権利擁護支援の地域連携ネットワークづくり ⇒@制度の広報A制度利用の相談B制度利用促進(マッチング)C後見人支援等の機能を整備 ⇒本人を見守る「チーム」、地域の専門職団体の協力体制(「協議会」)、コーディネートを行う 「中核機関(センター)」の整備 (3)不正防止の徹底と利用しやすさとの調和 ⇒後見制度支援信託に並立・代替する新たな方策の検討 ※預貯金の払戻しに後見監督人等が関与 ○地域連携ネットワークとその中核となる機関→全国どの地域においても成年後見制度の利用が必要な人が制度を利用できるよう、 各地域において、権利擁護支援の地域連携ネットワークを構築する。 ※協議会・・・法律・福祉の専門職団体や、司法、福祉、医療、地域、金融等の関係機関が連携体制を強化するための合議体 ※チーム・・・本人に身近な親族、福祉・医療・地域等の関係者と後見人が一緒になって日常的に本人の見守りや意思や状況等を継続的に把握。 ○成年後見制度利用促進基本計画の工程表→「T 制度の周知」から「Z 成年被後見人等の権利制限の措置の見直し」まで。⇒各項目の「2017年度 (平成29年度)」から5年間の「2021年度 (令和3年度)」までの工程。 ○平成29年3月24日 閣議決 定「成年後見制度利用促進基本計画について」 1 成年後見制度利用促進基本計画について (1)成年後見制度利用促進基本計画の位置付け→政府 が講ずる成年後見制度利用促進策の最も基本的な計画 (2)基本計画の対象期間 →平成29年度から平成33年度の概ね5 年間を念頭に。 (3)基本計画の工程表 2 成年後見制度利用促進に当たっての基本的な考え方及び目標等 (1)基本的な考え方→ノーマライゼーションや自己決定権の尊重等の理念、本人の意思決定支 援や身上保護等の福祉的な観点も重視した運用とする必要。@制度の広報・周知、A相談・発見、B情報集約、C地 域体制整備、D後見等申立て、E後見等開始後の継続的な支援、F後見等の 不正防止、といった各場面ごとに、地域における課題を整理して、体制を整 備し、対応を強化していくことが求められる。 (2)今後の施策の目標等 @今後の施策の目標 ア) 利用者がメリットを実感できる制度・運用へ改善を進める→ (a)利用者に寄り添った運用 (b) 保佐・補助及び任意後見の利用促進 イ)全国どの地域においても必要な人が成年後見制度を利用できるよう、各地域において、権利擁護支援の地域連携ネットワークの構築 を図る→(a)権利擁護支援の地域連携ネットワーク及び中核機関の整備 (b)担い手の育成 ウ)不正防止を徹底するとともに、利用しやすさとの調和を図り、安心して成年後見制度を利用できる環境を整備→ (a)不正事案の発生を未然に抑止する仕組みの充実 (b)地域連携ネットワークの整備による不正防止効果 エ)成年被後見人等の権利制限に係る措置を見直す。 A今後取り組むべきその他の重要施策 ア)成年被後見人等の医療・介護等に係る意思決定が困難な人への支 援等 イ)死後事務の範囲等 B施策の進捗状況の把握・評価等 3 成年後見制度の利用の促進に向けて総合的かつ計画的に講ずべき施策 (1)利用者がメリットを実感できる制度・運用の改善 −制度開始時・開始後における身上保護の充実− →@高齢者と障害者の特性に応じた意思決定支援の在り方 A後見人の選任における配慮 B利用開始後における柔軟な対応 C成年後見制度の利用開始の有無を判断する際に提出される診断書等 の在り方 (2)権利擁護支援の地域連携ネットワークづくり→ @地域連携ネットワークの三つの役割(ア)権利擁護支援の必要な人の発見・支援 イ)早期の段階からの相談・対応体制の整備 ウ)意思決定支援・身上保護を重視した成年後見制度の運用に資する 支援体制の構築) A地域連携ネットワークの基本的仕組み(ア)本人を後見人とともに支える「チーム」による対応 イ)地域における「協議会」等の体制づくり) B地域連携ネットワークの中核となる機関の必要性 C地域連携ネットワーク及び中核機関が担うべき具体的機能等(ア)広報機能 イ)相談機能 ウ)成年後見制度利用促進機能(→(a)受任者調整(マッチング)等の支援、(b)担い手の育成・活動の促進 (c)日常生活自立支援事業等関連制度からのスムーズな移行) エ)後見人支援機能 オ)不正防止効果) D中核機関の設置・運営形態( ア)設置の区域 イ)設置の主体 ウ)運営の主体 エ)設置・運営に向けた関係機関の協力) E優先して整備すべき機能等 (3)不正防止の徹底と利用しやすさとの調和 −安心して利用できる環境 整備→@金融機関による新たな取組 A親族後見人の成年後見制度への理解促進による不正行為の防止 B家庭裁判所と専門職団体等との連携 C移行型任意後見契約における不正防止 (4)制度の利用促進に向けて取り組むべきその他の事項→ @任意後見等の利用促進 A制度の利用に係る費用等に係る助成 B市町村による成年後見制度利用促進基本計画(市町村計画)の策定 (5)国、地方公共団体、関係団体等の役割→ @市町村 A都道府県 B国 C関係団体( ア)福祉関係者団体 イ)法律関係者団体 (6)成年被後見人等の医療・介護等に係る意思決定が困難な人への支援等 の検討 →@ 経緯等 A中間報告の内容 B 今後の方向性↓ B 今後の方向性↓ ○ まずは、医療の処置が講じられる機会に立ち会う成年後見人等が医 師など医療関係者から意見を求められた場合等においては、成年後見 人等が、他の職種や本人の家族などと相談し、十分な専門的助言に恵 まれる環境が整えられることが重要であり、その上で、所見を述べ、又 は反対に所見を控えるという態度をとるといったことが社会的に受け 入れられるような合意形成が必要と考えられる。 ○ 今後、政府においては、このような考え方を基本として、 ↓ ・ 人生の最終段階における医療に係る意思確認の方法や医療内容の決 定手続きを示した「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関 するガイドライン」等の内容や、 ・ 人生の最終段階における医療や療養について患者・家族と医療従事 者があらかじめ話し合う自発的なプロセス(アドバンス・ケア・プラ ンニング)の考え方 も参考に、医療や福祉関係者等の合意を得ながら、医療・介護等の現場 において関係者が対応を行う際に参考となるような考え方を指針の作 成等を通じて社会に提示し、成年後見人等の具体的な役割等が明らかに なっていくよう、できる限り速やかに検討を進めるべきである。 (7)成年被後見人等の権利制限に係る措置の見直し↓ ○ 成年被後見人等の権利に係る制限が設けられている制度(いわゆる欠 格条項)については、成年後見制度の利用を躊躇させる要因の一つであ ると指摘されている。 ○ また、促進法第11条第2号においては、成年被後見人等の権利に係 る制限が設けられている制度について検討を加え、必要な見直しを行う こととされている。 ○ 成年被後見人等の人権が尊重され、成年被後見人等であることを理由に不当に差別されないよう、今後、政府においては、成年被後見人等の 権利に係る制限が設けられている制度について検討を加え、速やかに必 要な見直しを行う。 (8)死後事務の範囲等 ○ 促進法第11条第4号においては、成年被後見人等の死亡後における 事務が適切に処理されるよう、成年後見人等の事務の範囲について検討を加え、必要な見直しを行うこと○ 成年被後見人等宛ての郵便物の成年後見人への転送や、成年後見人に よる死後事務(遺体の火葬・埋葬に関する契約の締結等)等については、 成年後見の事務の円滑化を図るための民法及び家事事件手続法の一部 を改正する法律が平成28年10月13日から施行されており、政府に おいては、その施行状況を踏まえつつ、これら成年後見人による事務が 適切に行われるよう、必要に応じて検討を行う。 4 その他 →促進法附則第3条において、促進法施行の日から2年を超えない範囲内 において政令で定める日に内閣府に置かれた成年後見制度利用促進会議及 び促進委員会を廃止するとともに、新たに厚生労働省においてその庶務を処 理する成年後見制度利用促進会議及び成年後見制度利用促進専門家会議を 設けることが規定されている。 円滑な事務の引継ぎを行い、基本計画の推進に支障を来すことがないよう、 内閣府及び厚生労働省において緊密に連携を図り、関係省庁の協力を得て所 要の準備を進める。 ◎参考資料3 次期成年後見制度利用促進基本計画 中間とりまとめ ○目次 (再掲・目次のみにします) はじめに ○ 中間とりまとめまでの経緯 ○ 中間とりまとめに当たっての基本的な考え方 T 権利擁護支援の地域連携ネットワークづくりとその持続的な機能強化 1 権利擁護支援の地域連携ネットワークの持続的な機能強化に関する基本方針 (1) 基本方針 @ 都道府県の機能強化等による中核機関等体制整備の推進(現行計画の課題へ の取組) A 多様な主体による権利擁護支援の機能強化(次期計画の推進) B 地域連携ネットワーク関係者の連携・協力体制の強化(次期計画の推進) (2)地域連携ネットワークづくりの基本的考え方 (3)地域連携ネットワークづくりの主体 (4)市町村の役割 2 都道府県の機能強化等による中核機関等体制整備の推進 (1)都道府県の基本的な役割 (2)都道府県による市町村体制整備支援の機能強化 (3)市町村への具体的な支援内容及び都道府県自らの取組 @ 継続的な研修の実施 A 都道府県単位での連携のしくみを通じた実態把握等 B 市町村等への情報提供や相談対応 C 市町村の課題に応じた支援や調整の実施 D 都道府県自らの取組の実施 3 多様な主体による権利擁護支援の機能強化 (1)互助・福祉・司法における権利擁護支援の機能強化 (2)担い手の確保・育成等 @ 市民後見人の育成・活躍支援 A 法人後見の担い手の育成 B 専門職後見人の確保 (2) 成年後見制度と日常生活自立支援事業等との連携の推進及び同事業の実施体制の強化 4 地域連携ネットワーク関係者の連携・協力体制の強化 (1) 中核機関のコーディネート機能の強化による地域連携ネットワークの機能強化 @ 機能強化の基本方針 A 広報及び相談の機能強化 B 受任者調整及び後見人支援の機能強化 C 地域連携ネットワークの更なる機能強化の検討 (2)地域連携ネットワークの更なる機能強化に向けた関係機関の連携推進 (3)権利侵害の回復支援における市町村の対応 @ 市町村の責務. A 市町村長申立の適切な実施 (4)家庭裁判所の役割と連携に向けた取組 (5)専門職団体の役割と連携に向けた取組 @ 基本的役割 A 具体的な取組. (6)新たな連携・協力体制の構築 U 本人のための成年後見制度の運用改善等 1 高齢者と障害者の特性に応じた意思決定支援とその浸透 (1)成年後見制度の利用促進における意思決定支援の浸透 (2)様々な分野における意思決定支援の浸透 2 適切な後見人等の選任・交代の推進等 3 任意後見・補助・保佐の利用促進等 (1)任意後見・補助・保佐の利用促進 (2)任意後見制度の趣旨に沿った適切な運用の確保に関する取組 ◎参考資料4 次期基本計画の検討の進め方について 1 議論の進め方に関する基本的な考え方 ・議論の順番について ・論点とワーキング・グループの設置について→@地域連携ネットワークWG A福祉・行政と司法の連携強化 B成年後見制度の運用改善 等に関するWG 2 ワーキング・グループの構成等について→上記@〜Bの構成、説明。 3 次期基本計画の閣議決定に向けた今後のスケジュール予定→令和4年3月頃 ⇒成年後見制度利用促進会議へ「次期基本計画」(案)の報告⇒「次期基本計画」閣議決定 ○参考:ワーキング・グループでの検討スケジュール等 ◎参考資料5 成年後見制度利用促進専門家会議基本計画の変更に関するワーキン グ・グループ設置・運営規程 ○令和3年3月29日 成年後見制度利用促進専門家会議決定 →成年後見制度利用促進専門家会議の設置について(平成30年6月21日関係省庁申合せ) 「6.雑則」及び成年後見制度利用促進専門家会議運営規則(平成30年7月2日成年後見 制度利用促進専門家会議決定)第9条の規定に基づき、この規程を定める。⇒第1条から(雑則) 第六条まで。 ○【別紙】 ワーキング・グルー プの名称、 論点と主な課題、構成員 あり。 次回も続き「参考資料6 次期基本計画に関する団体ヒアリングにおける意見書」からです。 |