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第110回労働政策審議会障害者雇用分科会(資料) [2021年10月25日(Mon)]
第110回労働政策審議会障害者雇用分科会(資料)(令和3年10月12日)10/25
≪議題≫(1)関係団体からのヒアリング (2)その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_21567.html
◎資料1−1 株式会社研進 提出資料
「在宅就業障害者支援制度」の見直しについて
 
障害者雇用促進法における「在宅就業障害者支援制度」は、法定雇用率を規定する障害者 雇用納付金制度の中に、企業等における直接雇用に加えて、障害者や福祉施設等への発注奨 励策として導入された画期的な制度です。労働施策でありながら福祉的就労分野にも焦点を 当てた貴重な施策と言えます。低迷する福祉的就労の底上げを図り、直接雇用以外の多様な 働き方について選択肢を拡大することも期待できるポテンシャルを秘めています。 本制度は創設から 15 年が経過しますが、残念ながら十分に活用されていないのが実情。本制度の活用と普及を願い、拙著「よくわかる在宅就業障害者支援制度の活用と事例〜 『みなし雇用』のすすめ」(2019 年 8 月発行、日本法令)を出版し、本制度に係わる問題と 要改善点についても整理しました。同書(P.180〜189)をご参照願えれば幸いですが、特に、 重要と思われる諸点につき、改めて下記致します。
1.制度の名称変更→「在宅」という文言は削除する。自宅での在宅勤務以外に、福祉施設や「施設外就労 (企業内就労)」においても広く活用出来ることを考慮すべきである。 例:障害者就労促進発注制度、障害者優先発注奨励制度

2.特例調整金・特例報奨金の増額 →現行の特例調整金は、障害者への年間支払工賃 35 万円につき 21,000 円で、支払工賃 の 6%に過ぎない(特例報奨金:年間支払工賃 35 万円につき 17,000 円で約 4.9%)。 法定雇用率を満たさない場合、課徴される納付金(月額 5 万円、年間 60 万円)と相 殺が認められるが、納付金との対比で特例調整金・特例報奨金は低過ぎて、企業にとってのインセンテフィブとして不十分である。下記事例による試算によれば、3〜5 倍(年 間支払工賃の 18〜30%)の水準に増額して然るべきである。
例:H社の 2019 年度特例調整金は 2,373,000 円で、納付金(一人当たり年間 60 万 円)で換算すると 3.96 人分にしかならない。同社からの発注により、B型 131 人 に 3,956 万円の工賃が支払われている。3,956 万円を最低賃金(時給 1,000 円)で 試算した年収 200 万円で除して換算すると 19.8 人分、福利厚生費を考慮し年収 300 万円で計算しても 13.2 人の雇用に相当する。その貢献の大きさに比して特例調整 金はあまりに低過ぎる。本試算から検証すると、特例調整金は 3〜5 倍に引き上げ ないとバランスがとれない。 更に、H社から受注した業務により、A型 11 人に 2,180 万円の賃金が支払われているが、A型は、本制度の対象外とされている。発注企業の評価に繋がらず不公 平となっており問題である。下記4.の改善案参照。

3.業務契約の形態を拡大 〜 売買契約も対象とする 〜 →発注企業と在宅就業支援団体(福祉施設等)との間で締結する物品製造等に係る業務 契約について、現在、委託(請負)契約を前提としており、福祉施設等における自主製 品を購入利用する売買契約等は認められていない。 (本制度導入直後は、自主製品の購入も基礎数値への算入が認められていたが、中途 から対象外との指導が為され現在に至っている) 官公需の優先発注を定める障害者優先調達推進法においては、委託(請負)や売買を 問わず、役務の提供や自主製品の購入利用を含めて対象としている。本制度を、障害者 優先調達法の民需版と位置付けるべきで、売買契約を含めて対象とすべきである。
4.A型(雇用型)への発注への対応 〜 調整金・報奨金との選択制 〜 →現行制度は、雇用関係にあるA型事業所への発注は対象外とされる。A型の場合、調 整金・報奨金は、A型事業者(雇用主)に支給されるため、発注企業に別途特例調整金・ 特例報奨金は支給されない。 発注企業からの仕事のお陰でA型での「雇用」が創出されているのに、発注企業に対する社会的評価は為されず、何らの経済的メリットも生ぜず公平性も欠いている。A型 を縮小しB型へシフトするという真逆のインセンティブともなりかねない。 A型事業者/発注企業との間での合意を前提に、両者で特例調整金と調整金を選択し 分担可能として、B型との整合性及び公平性を担保するよう改める。

.在宅就業支援団体の事務ロード支援策 →在宅就業支援団体の事務ロード(発注証明書作成等)に係わる支援策を導入すべきである。本制度が普及しない理由の一つに、在宅就業支援団体の負担を軽減する施策の欠如が挙げられる。 「福祉」と「労働」の連携の重要性が指摘されて久しいが、例えば、福祉制度上の自立支援給付費において同団体への経費支援を行なえば、インセンティブを喚起することとなる。(福祉サービスを提供していない「在宅就業支援団体」もあるので、その点も 配慮して、経費支援に際して不公平にならないよう留意する必要がある。)

6.「みなし雇用制度」の導入→ 本制度の普及・活性化の決め手は、一定の条件の下に「発注」の場合も発注企業の法定雇用率に加算する「みなし雇用制度」に発展させることである。 現在でも、法定雇用率を満たさない場合に、納付金と特例調整金との相殺が認められ、 間接的ではあるが「みなし雇用」の効果は一部享受できることとなっている。これを、 より積極的、直接的な制度に改めることによる効果は絶大であると確信する。 現在、特例調整金・特例報奨金も障害者雇用納付金制度と同じ財源で運営され、申請用紙も企業の @直接雇用 と A発注ベースの場合とが同一書式で併記されている。 Aの「発注」ベースの場合も、合理的な係数(例えば、年間支払工賃を最低賃金で計 算した年収で除した数値)で雇用人数に換算し、当該発注企業の法定雇用率に加算する ことが考えられる。 一定の雇用率(例えば、2.3%)までは@の直接雇用を義務付け、それを超える部分に ついてAの「発注」ベースを認める二段階方式が合理的と思われる。
・・・・・・
障害特性や職業能力は多様であり、全てを直接雇用で吸収することは障害者本人は勿 論、企業にとっても困難で不幸な結果をもたらすと思います。直接雇用に固執すること による「雇用のミスマッチ」を回避し、福祉的就労の底上げを通じて一般就労の拡充に 繋げる視点が重要です。「良質な仕事」を提供して工賃水準を引き上げ、障害基礎年金と合わせて自立可能な福祉的就労を実現することが理想です。「良質な仕事」の提供を促す上で、本制度の活性化は大きな力となります。 一律に「福祉から雇用へ」というスローガンは非現実的であり、多様な働き方が選択可能な社会を目指すべきと考えます。ディ−セントワーク(Decent Work:働き甲斐のある人間らしい仕事)の実現に向け、法定雇用率という数値目標と合わせ「質」をより重 視した制度・施策の構築が求められています。「在宅就業障害者支援制度」の見直しが、 障害者雇用・就労対策の拡充に繋がることを期待しています。      以上

◎資料1−2 特定非営利活動法人全国就業支援ネットワーク 提出資料
○ 法定雇用率の引き上げに関する検討について
→雇用率の引き上げにより雇用が拡大し、これまで就労をあきらめてきた障害者が就労に挑戦できる環 境が整ってきたことは評価できる一方、雇用率達成に重きがおかれ、障害者雇用促進法の社会連帯の理念が忘れ去られ、雇用すること自体が目的となる傾向が強くなっている。雇用率制度は、雇用の人数だけでなく雇用の中味についても評価する段階にきている。雇用状況報告において雇用管理の質に 関するチェック項目を付加することを検討していただきたい。
〇 雇用率制度における就労継続支援 A 型事業所の利用者の評価について→A型事業所の役割については改めて明確にする必要がある。A 型事業所は一般企業ではなく福祉サービス事業所であることから、利用者数を算定式から除外してはどうか。福祉サービス事業所として一 般労働市場では就労がより困難な人を受け入れ、それに見合った報酬が支払われるべきと考える。
〇精神障害者に関する雇用率のカウントについて→短時間労働者に関するカウントの特例措置は、就労機会の拡大と初期定着において有効であることが 確認されており、ウィズコロナの雇用環境が引き続き見込まれる現状では、企業の柔軟な雇用管理(休職・復職対応を含む)にも資することから、令和 5 年度以降も継続すべき。 3年間の時限措置であることが短時間から通常勤務への段階的な移行を後押ししている一方で、3年 経過後も短時間勤務を希望せざるを得ない者について、カウント減を理由に企業が雇用継続を躊躇する可能性も考えられるため、特例措置満了時の実態動向を調査・検証していただきたい。
〇 短時間勤務について→ 身体障害の中には体調や病状、障害の状態により週 20 時間以上の勤務ができない人もおり、カウントの対象とすべきではないか。
○ 対象障害者の範囲について→現行の雇用率制度においては手帳所持者が対象であることを前提とした上で、医療的に働きづらさを 抱えながらも制度から漏れている人たちの雇用に企業が積極的に取り組めるような追加の仕組みや措置を別途検討していただきたい。 特に進行性の若年認知症は、診断が確定した時点では対応が手遅れになってしまうケースが多いた め、企業の雇用努力を推奨し下支えする何らかの対策が必要である。
○ 中高年齢層、長期継続雇用の評価について→企業の長期継続雇用に対する努力工夫は評価に値するものの、雇用率カウントの上積み付与について は、単なる雇用延長が主目的になりかねないといった懸念もあり、雇用の質を担保するという観点から、現時点では不要と考える。
○ 除外率制度について→法改正により廃止されることになったものの経過措置として維持されているが、廃止に向けた取組み を進めるべきである。
○ 雇用の質の向上について→障害者雇用率の達成のみを追い求める企業を対象とした所謂「障害者雇用ビジネス」が横行する現状を鑑み、雇用管理の質に関するチェック項目を検討する際、障害者雇用促進法の理念に基づき、真に障害 者が活躍できる職場環境であることを前提とすべき。国は障害者雇用において最低限担保されるべき環境について一定の見解を示すべきである。
○ 中小企業における障害者雇用の促進について→もにす認定制度によって雇用率(人数)以外の評価指標が明示されたことは、障害者雇用のあるべき姿を目指していく第一歩。制度の効果が限定的にならないように、評価・報奨の在り方を引き続き検証し、障害者雇用のすそ野が拡がっていくような運用を図っていただきたい。例えば選定にあたって は障害者就業・生活支援センターがハブ型の機能として身近な地域の中から認定に相応しい事業所を推薦し、認定された企業活動を広く地域に紹介し、地域住民が障害者雇用に興味関心をもってもらえる ようにしてはどうか。
〇 就労定着支援について→就労後の雇用管理の主体はあくまでも事業主であるが、採用時に障害者就業・生活支援センターの支 援を前提とした採用も散見される。まずは事業主が他の障害のない従業員と同様の雇用管理の意識を もてるような取り組みが大事。また、雇用後のキャリアパスについて職業能力開発をさらに活用し、在職者訓練の充実を図るべきではないか。
〇 アフターコロナにおけるテレワークへの対応について→ 感染拡大防止のための在宅勤務や ICT を活用したテレワークのニーズが増えているが、障害のある 人への対応についてノウハウがなく導入を躊躇している事業所に対し、在宅就業支援団体がノウハウを提供し、アドバイスできるような仕組みが考えられないか。
○ 公務部門における障害者雇用の促進について →都道府県や自治体レベルにおいては、今なお地域間・組織間に格差が散見されるため、当法人が受託している「国の機関の職員に対する障害者の職場適応支援者養成セミナー」に相当する統一的な職員研修を、地方自治体においても実施することが必要ではないか。 以上


◎資料1−3 全国社会就労センター協議会 提出資料
1.障害者雇用に対する本会の基本的姿勢

○本会では、障害のある方を特定の働く場に固定することが無いように、一般就労が可能な 障害者には“一般就労に向けた支援”を提供するとともに、一般就労が困難な障害者には 就労継続支援A型事業等の“福祉的就労における働く支援”を提 供することを基本としています。
○福祉的就労の一つであるA型事業は、障害者総合支援法に規定されている障害福祉サービ スであるとともに、利用者と雇用契約を締結した上で働く機会を提供する場です。以上より、A型事業は“福祉”と“雇用”が融合した、それぞれの利点を兼ね備えた事業です。
○また、A型事業所と雇用契約を締結した障害者の位置づけは、平成19年の労働基準局長通知※で明記されているとおり、労働基準法第9条の「労働者」です。 ※ 平成19年5月17日付『障害者自立支援法に基づく就労継続支援により作業を行う障害者に対 する労働基準法の適用等について』(労働基準局長通知)

2.論点に対する意見 ↓
1.雇用率制度の在り方について

【意見趣旨】→ 現行の雇用率制度を見直し、「新たな障害者就労支援策」(仮称)の創設を検討してください。 ↓
「新たな障害者就労支援策」(仮称)とは…→企業が就労継続支援事業所や生保・社会事業授産施設等への発注を行ったことを前提と して、以下のパターンを想定しています(※実雇用率が法定雇用率を下回った場合)。
〔パターン@〕発注額に応じて、納付金を減額する。
〔パターンA〕実雇用率への特例的な算定(「みなし雇用」)を可能とする。
なお、「新たな障害者就労支援策」(仮称)の創設にあたっては、法定雇用率を引き 上げるとともに、@納付金減額の上限、A「みなし雇用」の上限を定めてください。 併せて、法定雇用率を超過した企業(「新たな障害者就労支援策」(仮称)の対象企 業を含む)へのインセンティブとなる仕組み(例.在宅就業障害者支援制度のより活用 しやすい仕組みへの見直し等)を検討してください。
〇 雇用率制度における就労継続支援A型事業所の利用者の評価について
【意見趣旨】→「法定雇用率の算定式」や「調整金・報奨金・納付金」の対象からA型利用者(雇用)を除外することに反対です。
〔意見出しの視点〕→A型利用者(雇用)は労働基準局長通知(平成19年5月17日付)において「労働基準法 第9条の『労働者』」と明記されています。障害者雇用促進法では障害者である労働者 について規定されており、「法定雇用率の算定式」や「調整金・報奨金・納付金」の対象から、A型利用者(雇用)を除外することは労働基準局長通知の内容と矛盾すると考えます。 また、「法定雇用率の算定式」からA型利用者(雇用)を除外した場合、働きたいと考 えている障害者全体の実態が掴めなくなる懸念があります。
〇 対象障害者の範囲について
【意見趣旨】→ 障害者手帳の有無によらず、“働きづらさを抱える方”が一般企業等への就職で不利にならない仕組みの検討が必要です。
〔意見出しの視点〕→現行の雇用率制度は障害者手帳を有する方のみが対象となっていることから、障害者手 帳を持たない“働きづらさを抱える方”※の一般企業等への就職において、マイナスの 影響が出ているため、実雇用率に算定できる仕組みの検討が必要と考えます。 ※ 精神通院医療を受けている方や難病患者、就労移行支援事業や就労継続支援A型・B型事業 を利用されている方の中にも、障害者手帳を持たない“働きづらさを抱える方”がいます。
〇 中高年齢層等、長期継続雇用の評価について
【意見趣旨】→加齢や状態変化等の影響で働き方を見直す必要がある場合、企業等の都合で安易に福祉的就労(A型事業、B型事業)への移行が行われないように、計画相談支援事業所等の関係機関と連携する等の仕組みづくりが必要です。
〔意見出しの視点〕→本年4月に高年齢者雇用安定法が改正され、70歳までの就業機会の確保が努力義務とされています。これを踏まえると、一義的な雇用責任は企業側にあるため、企業等の都合 による福祉的就労への安易な移行が行われないことが重要です。

2.納付金制度の在り方について
〇 大企業及び就労継続支援A型事業所に対する障害者雇用調整金の在り方

【意見趣旨】→障害福祉サービス等報酬(自立支援給付費)はサービス利用に対する対価、障害者雇 用調整金は雇用維持にかかる支給のため、両者は区別されていると考えます。 一方で、障害者雇用調整金・報奨金が障害者を雇用する企業の経済的負担を公平に負担するという観点に立ち、調整金に支給限度額を設定する方向性も理解できます。
〔意見出しの趣旨〕→平成29年3月30日付『指定就労継続支援A型における適正な運営に向けた指定基準の見 直し等に関する取扱い及び様式例について』(障害福祉課長通知)において、A型利用者(雇用)の賃金支払いは原則生産活動収支で完結することが明記されています。この通知を踏まえると、自立支援給付費は障害のある方がA型事業所のサービスを利用した ことに対する対価と考えられます。一方で、障害者雇用調整金は、障害者を雇用することで追加的に発生する特別費用を補填することを目的に支給されるため、サービス利用の対価である自立支援給付費とは目 的が異なるものと整理ができます。

次回も続き「資料1−4 全国就労移行支援事業所連絡協議会 提出資料」からです。

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