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第7回「障害児通所支援の在り方に関する検討会(オンライン開催)」資料 [2021年10月18日(Mon)]
第7回「障害児通所支援の在り方に関する検討会(オンライン開催)」資料(令和3年9月29日)
≪議事≫(1)報告書(素案)について (2)その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_21300.html
・議事次第 ・開催要綱
◎資料1 報告書(素案)
1.はじめに(検討の背景)→平成 24 年度に、障害種別に関わらず、身近な地域で支援 を受けられることを目指し、従来の障害種別ごとの体系が再編・一元化され、児童発達支 援や放課後等デイサービスを中心とする制度体系の骨格が形づくられた。その後、約 10 年が経過し、児童発達支援は 8,298 箇所(令和3年5月。平成 24 年比 で 4.5 倍)へ、放課後等デイサービスは 16,718 箇所(令和3年5月。平成 24 年比で 6.5 倍)へと、飛躍的に事業所数が増加。 中学校区(※)程度の日常生活圏域に、児童発達支援・放課後等デイサービスが1箇 所程度ある地域が平均的になってきており、身近な地域で障害児支 援を受けることができる環境は大きく改善したと考えられる。
・ 一方、この約 10 年間での状況変化(発達障害の認知の社会的広がりや女性の就労率の 上昇等)などに伴って、利用者数の増加とともに利用者像も変化しており、障害児通所支 援の現状は、こうした変化に十分対応しているのか、改めて検討する必要がある。
・ また、多様な主体の参入等もあいまって、障害児通所支援として求められる適切な運 営や支援の質の確保が常に課題となってきている。 さらに、子ども時代に、障害の有無にかかわらず子どもたちが共に過ごす環境を増や していくことは、共生社会の礎として非常に重要であるが、障害のある子どもの地域社会 への参加・包摂(インクルージョン)が十分に進展してきたとは必ずしも言えない状況。 これらの現状も踏まえ、改めて、障害児通所支援が担うべき役割や機能、対象者など、 今後の障害児通所支援の在り方について検討するため、本検討会を開催し、制度改正や障 害福祉サービス等報酬改定を視野に、制度的に対応すべき点を検討。インクルージョンの推進等の観点は、現在もなお、基本理念として重視すべきものである。
・本検討会では、こうした過去の議論により蓄積されてきた基本理念等に立脚した上で、 こうした理念が、全国の様々な現場で具体的に体現され、浸透していくためには、どのよ うな制度設計や運用が必要かという点に重点をおいて検討を行った。構成員として参画した関係者の他にも、全国で障害児通所支援に関わってきた7つの団体にヒアリングを通じて様々な意見をいただいた。各団体に改めて感 謝申し上げる。

2.障害児通所支援の利用の現状→利用児童数は、この5年間(※)で約2.3倍、費用額は約2.8倍、大きく増加。(※平成26年度から令和元年度) これは、他の社会保障給付費(医療・介護・障害者福祉)と比較しても大きな伸び。 費用額の伸びは、「利用者数」の伸びと、「一人当たり費用」の伸びの2つの要素に 分解されるが、障害児通所サービス費の伸びにより大きく寄与しているのは、「利用者 数」の伸びとなっている。
・ こうした利用者数の伸びについて、主要な背景要素と考えられるのは、近年の発達障 害の認知の社会的広がりにより、従来は、育てづらさ・生きづらさを抱えながらも、障 害として認識されず、発達支援につながってこなかった子どもたちが、関係者の尽力等 により、年少期の間に発達支援につながるようになってきたことが考えられる。
・この間の障害児通所サービスの年齢別利用率を見ると、各年度とも、全年齢の中では 5歳児がピークとなっており、直近では、5歳児人口の3.7%に達している。(ある一 時点で見た場合に、5歳児がピークであるのは、乳幼児健診や保育所・幼稚園等の集団 活動の中で気付きに至ることが多いためと考えられる。) 一方で、文部科学省の「通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的 支援を必要とする児童生徒に関する調査」(平成24年)によれば、「学習面又は行動面 で著しい困難を示す」子どもも割合は、小学校で7.7%、中学校で4.0%。従来、潜在化してきた支援ニーズについて、既に相当程 度顕在化したと考えるよりは、まだ顕在化していない支援ニーズがあり、障害児通所支 援の利用者数は、今後も増加する可能性がある。
・ 一方、障害の有無に関わらず、大きく発達・成長する時期である児童期において、子 どもの発達を促し、潜在能力を十分に引き出していくことは、その後の人生に大きく影 響することは言うまでもない。とりわけ、発達障害を含め、障害のある子どもにとっ て、児童期から適切な発達支援を受けて成長していくことは、安心感や自尊心等を育む ことで持てる能力の発揮に着実に貢献し、成人後の生きづらさの軽減や予防につながる ものであり、社会全体からみても大きな意義がある。 このためにも、障害児通所支援が提供する発達支援の質を上げていくことは重要な課 題である。

3.基本的な考え方→障害児本人の最善の利益の保障、家族支援の重視、インクルージョンの推進等の観点は、現在もなお、基本理念として重視 すべきもの。 改めて、基本理念に立脚した上で、障害のある子ども達が、自身の尊厳と内 在的な価値を大切にされることで自己肯定感が高まり、一人一人の多様性が尊重される 中でその子らしさが発揮できるようサポートしていくことが、障害児通所支援の重要な 役割であると考える。
・障害のある子ども達は、「小さな障害者」ではなく、他の子どもと同じ 発達のまっただ中にある「子ども」であるという視点が大切。制度や実際の運用 においては、関係者は、障害児施策を一般施策と別のものとして考慮するのではなく、 同じ子どもとしての連続線上で、地域の中での障害児通所支援の役割を考えていく必要。また、保護者から最も大きな影 響を受ける。保護者が子の障害を受容し、その子のありのままを肯定していくプロセス は決して平坦ではなく、成長・発達の過程で様々な葛藤に直面。様々な出来事や情 報で揺れ動く保護者をしっかりとサポートしていくことも、障害児通所支援の大切な役割。

4.児童発達支援センターの在り方について
1)児童発達支援センターの中核機能の在り方について
(現状・課題)↓

・ 児童発達支援センターは、平成 24 年の改正児童福祉法により創設された。→@「障害の重度化・重複化や多様化に対応する専門的機能の強化」を図った上で、 A 「地域における中核的な支援施設」として、一般の「事業所と密接な連携」を図るものとされている。
・ 一方で、現場では、障害の重度化や多様化に加え、要支援・要保護児童に該当する 障害児など様々な課題を抱えている支援を必要とする障害児(及び家庭)があるが、 現行の児童福祉法や指定基準・報酬告示では、こうした幅広い高度な専門性に基づく 支援を必要とする子ども達への支援をはじめとする児童発達支援センターが果たすべ き役割・機能が明記されておらず、また、期待される役割・機能の発揮が促される構 造(指定基準・報酬告示)には必ずしもなっていない。
・令和3年1月の児童発達支援の報酬の請求データでは、児童発達支援事業所は 8,265 事業所、利用児童は 136,586 人となっており、そのうち、児童発達支援センタ ーは全体の約9%で児童発達支援センターの利用児童は約 26%である。 また、児童発達支援センターが1箇所以上設置されている市町村は 35%(令和元 年年末時点)となっている。
(検討の方向性) ↓
・ 児童発達支援センターは、地域における中核的な支援機関として、以下のような役 割・機能を担うべきものであることを、児童福祉法や指定基準において明確化することが必要。また、これらの役割・機能の発揮が促される報酬体系となるよう検 討が進められる必要。 @ 幅広い高度な専門性に基づく発達支援・家族支援機能 重度・重複障害のある児童や、要支援・要保護児童等の様々な課題を抱える障害児・家庭に対し、必要な支援が提供できるよう、多様な専門職の配置等により幅広 い高度な専門性を確保すること。 A 地域の障害児通所支援事業所に対するスーパーバイズ・コンサルテーション機能 地域の児童発達支援事業所・放課後等デイサービス事業所に対し、専門性の高い 支援を必要とする障害児(及び家族)の支援に関して、アセスメントや個別支援計 画の作成、具体的支援方法等に関する専門的な助言を行うこと。 B 地域のインクルージョン推進の中核としての機能 地域におけるインクルーシブな子育て支援を推進するため、「保育所等訪問支 援」として、保育所・幼稚園や放課後児童クラブ、児童養護施設等(以下「保育所 等」)に対する障害児(及び家族)の支援に関する専門的支援・助言を行うこと。 C 地域の障害児の発達支援の入口としての相談機能 「気付き」の段階を含めた地域の多様な障害児(及び家族)に対し、発達支援に関する入口としての相談機能を果たすとともに、特定プログラムによる支援のニーズのある障害児に対する多領域にまたがる支援内容全体のコーディネート機能を果たすこと。
・ こうした役割・機能を総合的に果たすため、「児童発達支援センター」は、「保育所 等訪問支援」や「障害児相談支援事業」としての指定を併せて有することを原則とする方向で検討していくことが必要と考えられる。また、行政機関(市町村、児童相談所等)や地域の子育て関連機関(子育て世代包 括支援センター等)との連携・協働が十分に行われることが必要。 今後、この点も十分に踏まえ、必要な指定基準や報酬体系、経過的な措置等を検討していく必要がある。
・ 障害児通所支援の現状として、地域の中で、一つ一つの児童発達支援事業所・放課後等デイサービスの事業所が、非連続な「点」としてそれぞれ独自に支援を行っており、障害のある子どもの発達支援を行う地域資源としての全体像が把握されず、多様な支援ニーズを有する障害児と各事業所とのコーディネートが適切になされていない という課題がある。 児童発達支援センターがこうした役割・機能を総合的に果たすことによって、地域 資源が「面」として把握・コーディネートされていくことが望まれる。⇒・ 地域の障害児通所支援事業所が参加する研修や支援困難事例の共有・検討、市町村や地域の自立支援協議会の子ども部会との連携 等の実施を促進する仕組みを併せて検討していくことが必要。

2) 「福祉型」と「医療型」の統合について
(現状・課題)
→身近な地域に医療型児童発達支援センターがあり、そこへ通所する場合は、児童 発達支援と同一建物等の医療機関において、児童発達支援等の前後の時間でリハビ リテーションを受けるが、・ 身近な地域に医療型児童発達支援センターがない等により他の事業所へ通所する 場合は、当該事業所で発達支援を受けつつ、必要なリハビリテーションは医療機関 で別途受ける といった形で支援がなされている。 一方、身近な地域に医療型児童発達支援センターがあったとしても、肢体不自由児 以外の障害児は、当該事業所を利用することはできず、別途、当該事業所以外の利用 先を探さなければならない状況。
・また、指定基準においては、福祉型児童発達支援センターは、児童指導員又は保育 士の配置人数は障害児4人に対して1人であるのに対し、医療型児童発達支援センターは、児童指導員・保育士の配置人数は障害児の人数に関わらずそれぞれ1人ずつと なっている。また、報酬上も、福祉型と異なり、医療型は定員区分ごとの報酬が設定 されていない。このため、医療型児童発達支援センターでは、定員に応じた児童指導 員・保育士の配置が難しく、乳幼児期において重要な「遊び」を通した様々な領域の 発達支援が十分に行いにくいという指摘がある。
(検討の方向性)→こうした現状・課題を踏まえ、「障害種別にかかわらず、身近な地域で必要な発達 支援が受けられるようにする」というこの間の障害児通所支援の理念をさらに進める ため、また、肢体不自由児に対しても、定員に応じた児童指導員・保育士の配置によ り「遊び」を通した様々な領域の発達支援を行いやすい環境を進めるため、児童発達 支援センターは、「福祉型」と「医療型」に区分せず一元化する方向とし、必要な法 制度等の手当を行うことが必要である。

5.児童発達支援・放課後等デイサービスの役割・機能の在り方について
1)児童発達支援事業の役割・機能について
(1)児童発達支援の役割・支援内容等の現状↓

・児童発達支援は法令上以下のとおり規定→児童福祉法第6条2の2。児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成 24 年厚生労働省令 第 15 号) 第4条・・・。
・具体的な役割や支援内容は、「児童発達支援ガイドライン」(平成 29 年7月 24 日 策定)において以下のとおり示されており、提供すべき支援を大別すると「発達支 援(本人支援及び移行支援)」、「家族支援」及び「地域支援」からなる。 また、ガイドラインの内容を踏まえつつ、各事業所の実情や個々の子どもの状況 に応じて不断に創意工夫を図り、提供する支援の質の向上に努めることが求められ ている。@〜➃
・現状、支援内容2や提供時間については@と➁。
・こうした現状に関して、指定基準やガイドラインでは、支援内容や提供時間に応 じた類型化は行われておらず、また、報酬体系では、障害児の障害特性等に応じた 評価の差異はあるものの、支援内容等による差異はなく、一律の単価とされている。 そのため、質の高い発達支援や、支援時間の長短による手間が適切に評価されてい ないという指摘がある
(2)児童発達支援の利用状況 ↓
・ 児童発達支援の利用児童数は、平成 26 年 度に比べて令和元年度で約 3.3 倍。なおこのほか、20〜44 歳の女性の 就業率は、平成 26 年に比べて令和元年では約7%高く、保育所の利用児童数は 平 成 26 年度に比べて令和元年度では約 1.2 倍(うち、障害児保育の利用児童数は 1.4 倍)。 利用日数→国保連データを見ると、令和元年度における1ヶ月の利用 日数の平均は約8日。また、財務省の令和3年度予算執行調査結果における決定支給量(日数)別の利用者の分布を見ると、「5日」:20.3%、「10 日」: 15.9%、「23 日」:26.6%。 利用時間別の利用者の分布を見ると、児童発達支援センターでは4時間超の利用 が 61.6%となっており、児童発達支援センター以外の事業所では4時間以下の利用 が 73.5%(2時間以下の利用は 42.8%)となっている。
(3)児童発達支援の利用に係る保護者のニーズ ↓
・ 令和2年度障害者総合福祉推進事業「障害者支援のあり方に関する調査研究-放課 後等デイサービスの在り方-」
→保護者がサービス利用に際し重視している 事項としては、保護者の就労形態(雇用形態、勤務日数)にかかわらず、「子どもの情緒や感性の発達を促進すること」等の項目が重視されており、その割合は 77.9%。 一方、「長時間預かってくれること」の回答割合は 20.9%であった。さらに、保育 所・認定こども園・幼稚園との併用の有無別に見ると、「長時間預かってくれること」 と回答した4歳から6歳の子どもの保護者の割合は、併用がある保護者の場合は 10.4%(n=251)、併用がない保護者の場合は、28.1%(n=267)であり、保育所・ 認定こども園・幼稚園の併用がない保護者の方が「長時間預かってくれること」 を 重視する割合が高かった。また、財務省の予算執行調査結果によると、親がフルタ イムで就労している場合に選択されると考えられる7時間超の利用者の分布は、児 童発達支援センターで 4.6%、センター以外の事業所で 3.2%。
・ こうした現状については、障害児通所支援による発達支援を必要とする障害児の 親の中にも、働きながら社会に関わりたいという希望や収入等を確保するため働かざるを得ないという状況は増えているという指摘もある。現にこの間に、「手助けや見守りが必要な児童」を持つ母親の就業率が大きく上昇している(47%(平成 25 年) から 68%(令和元年))しており、子の障害の有無に関わらず、親の就労を支えられ る社会としていくことが重要。
(4)児童発達支援の役割・機能の在り方に関する検討の方向性↓
・ 児童発達支援の役割・支援内容等については、ガイドラインにおいて、4つの役 割
(本人支援・移行支援・家族支援・地域支援)を定めた上で、本人支援→5領域の支援(「健康・生活」、「運動・感覚」、「認知・行動」、「言語・コミュニケー ション」、「人間関係・社会性」)を行うこととし、総合的な支援が定められてきた。 また、特に本人支援に関しては、障害児の「個々の障害の状態及び発達の過程・特性等に応じた5領域」をカバーする支援が本来の支援の在り方として想定。一方、現状のサービス提供の実態を見てみると、5領域を必ずしもカバーせず一 部のプログラムに特化した事業所が存在し、個々の子どもの状態等に対するアセスメントが十分ない中で、利用する事業所の得意とする支援に偏ってしまう点が懸念。 こうした点も踏まえ、児童発達支援の在り方としては、特定領域の支援のみを提 供するのではなく、5領域の支援をカバーした上で、アセスメント及び個別支援計 画の策定のプロセスの中で、個々の障害児の状態・発達過程・特性等に応じて、日々 の支援の中で特に重点を置くべき支援内容を決めていく「総合支援型」(仮称)を基 本型とする方向で検討すべき。 その上で、特定領域のプログラムに特化した支援のみを行う事業所の場合であっても、専門性の高い有効な発達支援(理学療法、作業療法、言語療法等)→「特定プログラム特化型」(仮称)の児童発達支援として位置付ける方向で検討すべき。一方、見守りだけで個々の障害児に応じた発達支援がなされていない場合に加え、 学習塾のような学習支援のみとなっている、ピアノや絵画のみの指導となっている 等、必ずしも障害特性に応じた専門性の高い有効な発達支援と判断できない場合や、サービス提供内容からみて、障害のない子どもであれば私費で負担している実態に あるような内容については、公費により負担する障害児通所支援の内容として相応しいとは言えないと考えられる。
・ さらに、障害児の生活の主軸が、児童発達支援にある場合と、保育所や幼稚園等 にある場合(併行通園がされていて、児童発達支援はスポット的な利用である場合) があるが、両者では、自ずと一日当たりの支援時間が大きく異なる。 また、児童発達支援は、あくまで障害のある子どもに対し、必要な発達支援を行うためのサービスであるが、同時に、子の障害の有無に関わらず、親の就労を支える社会としていく観点からは、就労により支援時間が長くならざるを得ない障害児 が適切に発達支援を受けられるようにする必要がある。 また、ガイドラインが示している児童発達支援のあり方が、個々の現場で浸透・ 準拠されているとは必ずしも言えない現状にかんがみ、ガイドラインが示している 事項(とりわけ、児童発達支援の役割・支援内容など根幹に関わる部分)が適切に 実現されようにする必要がある。
・上記の観点を総合的に踏まえれば、児童発達支援については以下のような方向性で指定基準や報酬体系を見直すよう、次期報酬改定に向け、検討を深めるべき。⇒@)〜D)参照。次期報酬改定において指定基準や報酬体系を見直す際は、乳幼児期を主な対象とする児童発達支援→我が子の障害受容に直面する保護者に寄り添い、伴 走支援を行うことが重要であることを十分踏まえ、家族支援に対する報酬等の在り 方を検討することが必要。また、支援時間の長短に対しての適切な評価の検討に際しては、障害特性や年齢 等により、利用開始当初にごく短時間にならざるを得ない場合等を含め、必要な支 援が行えなくなることがないよう留意しつつ進める必要がある。
・「特定プログラム特化型」(仮称)の支援として位置付けるべき専門性の高い有効 な発達支援の範囲の検討に際しては、本来的な児童発達支援の在り方が「総合支援型」にある点を踏まえつつ、「福祉」として提供されるべき性質であるかどうかも含 めて検討を行うことが必要。 〇 なお、児童発達支援において用いられている「適応訓練」等の文言は、障害を治すもの、克服すべきもの等と捉える表現であり、相応しくないという指摘もあるこ とから、この点については関係者に誤解を与えないための対処について、他法令との整合性等の観点も含め、検討を深めることが望まれる。

2)放課後等デイサービスの役割・機能について
(1)放課後等デイサービスの役割・支援内容等の現状
・ 放課後等デイサービスは法令上以下のとおり規定
→障害児の発達支援 の提供という点では児童発達支援と同様だが、支援内容→学齢期の発達 段階に見合った支援を提供することを踏まえて規定がされている。
・放課後等デイサービスの対象は、就学後の6歳から原則 18 歳までとなっている、「放課後等デイサービスガイドライン」では、年齢に応じた取組等に係る記述はなく、利用者の年齢に応じてどのような支援を行うかは、各事業所に委ねられている。一方、放課後児童クラブの運営指針では、年齢に応じて配慮すべき事 項が示されている。放課後等デイサービスの提供の実態について、財務省の令和3年度予算執行調査 結果を見ると、平日の利用は授業終了後に行われるため、全体的に短時間の支援と なっており、また、休日は全体的に長時間の支援となる傾向が見られるが、一定数 は短時間の支援となっている。なお、令和2年度障害者総合福祉推進事業「障害者支援のあり方に関する調査研 究−放課後等デイサービスの在り方−」におけるタイムスタディ調査結果では、休 日の短時間利用のケースの活動内容は、「専門的訓練」の比重が他ケースに比べ高く なっている。児童発達支援と異なり、支援時間の長短には一定の傾向があるとも言えるがが、 対象年齢が就学児全体であることもあり、支援内容については、児童発達支援以上 に様々となっている可能性がある。 また、報酬の対象と考えた場合に、必ずしも相応しくないと考えられる支援等が 行われているという指摘については、放課後等デイサービスは、児童発達支援より も多くの指摘が寄せられている。
(2)放課後等デイサービスの利用状況→国保連データを見ると、放課後等デイサービスの令和元年度における1ヶ月の利用日数の平均は約 12 日。また、財務省の令和3年度予算執行調査結果 において、決定支給量(日数)別の利用者の分布→「5日」:6.3%、「10 日」: 9.0%、「15 日」:9.4%、「20 日」:6.0%、「23 日」:42.7%。 利用者別の利用時間の分布→平日は4時間以下の利用が 94.2%(うち、1時間超3時間以下の利用が 73.0%、1時間以下は 9.4%)となっており、休日は 5時間超の利用が 72.2%となっている。
(3)放課後等デイサービスの利用に係る保護者のニーズ→「長時間預かってくれること」 の回答について年齢階級別にその割合→7歳から9歳の子どもの保護者の回答割合は 26.5%(n=147)、10 歳から 12 歳の子どもの保護者の回答割合は 30.0%(n=100)、13 歳以上の子どもの保護者の 回答割合は 34.1%(n=88)となっており、就学後は年齢が上がるにつれて、「長時 間預かってくれること」 を重視する者の割合が多い傾向。
(4)放課後等デイサービスの対象について→平成 30 年の地方分権提案により、「専修学校に通う児童においても、放課後等デイサービスを受けることを可能とする」ことが提案され、これまで、障害者部会及 び障害福祉サービス等報酬改定検討チームにおいて、放課後等デイサービス の対象を専修学校(学校教育法第 124 条)や各種学校(同法第 134 条)に就学して いる障害児まで拡大することの是非を検討してきたが、前述のような放課後等デイ サービスの本来の役割等を議論した上で検討すべきとされた。
(5)放課後等デイサービスの役割・機能の在り方に関する検討の方向性
・ 放課後等デイサービスの役割・支援内容等を検討する前提として、ガイドライン において、「@子どもの最善の利益の保障」、「A共生社会の実現に向けた後方支援」、 「B保護者支援」という基本的役割のもと、「@自立支援と日常生活の充実のための 活動」、「A創作活動」、「B地域交流の機会の提供」、「C余暇の提供」を複数組み合 わせて行うこととされている。 「放課後等デイサービスガイドライン」は、「児童発達支援ガイドライン」や「放 課後児童クラブ運営指針」と比較し、学齢期の障害児の発達支援(本人支援)の内容が十分に示されていない面があるため、ガイドラインの見直しが必要と考えられ る。

・放課後等デイサービスについては以下のよう な方向性で法制度や指定基準・報酬体系を見直すよう、次期報酬改定に向け、検討を深めるべき。⇒@) 放課後等デイサービスのガイドラインについて、発達支援(本人支援)を 総合的に示し、小学生から高校生までの幅広い年代について各段階に応じた 内容となるよう、全体的な見直しを検討。 A) 提供される発達支援の類型(「総合支援型」(仮称)/理学療法等の「特定プログラム特化型」(仮称)等)に応じて、必要な人員基準と報酬単価の在り 方を検討【児童発達支援と共通】。 B) その上で、支援時間の長短(親の就労に対応するための時間も含む)に対してが適切に評価されるよう検討【児童発達支援と共通】。 C) 見守りだけで個々の障害児に応じた発達支援がなされていない場合に加え、 学習塾のような学習支援のみとなっている、ピアノや絵画のみの指導となって いる等、必ずしも障害特性に応じた専門性の高い有効な発達支援と判断できな い場合等については、給付費の支給対象としない方向で、放課後等デイサービ スの運営基準等を検討【児童発達支援と共通】。 D) 「特定プログラム特化型」(仮称)の支援については、一部領域の支援に偏る ことがないよう、児童発達支援センター又は障害児相談支援事業所により、 個々の障害児の状態像・発達過程・特性等に応じた支援の全体像のコーディネ ートが行われる仕組みについて検討【児童発達支援と共通】。 E) ガイドラインで示す放課後等デイサービスの役割・支援内容など支援の根幹 に関わる重要部分については、運営基準等に位置付けるとともに、それらが適 切に果たされる報酬体系となるよう検討する。【児童発達支援と共通】 F) 放課後等デイサービスの対象については、高校ではなく専修学校・各種学 校へ通学している障害児であって、障害の状態・発達段階や家庭環境等により発達支援を必要とすると市町村長が特に認める場合については、放課後等 デイサービスの給付決定を行うことを可能とする方向で、制度の詳細の検討 を行う。
・次期報酬改定において指定基準や報酬体系を見直す際は、現在、ガイドラインで 示している学校との連携(特別支援教育コーディネーターとの連携、対象児の教育 支援 計画等と放課後等デイサービス計画の相互共有等)が着実に果たされること が、両者で一貫した支援姿勢を取るために重要であることにかんがみ、運営基準等 に位置付けなおすことを含め、実効性を高める方策を検討することが望まれる。 なお、児童発達支援と同様に、放課後等デイサービスにおいて用いられている「訓 練」等の文言は、障害を治すもの、克服すべきもの等と捉える表現であり、相応し くないという指摘もあることから、この点については関係者に誤解を与えないため の対処について、他法令との整合性等の観点も含め、検討を深めることが望まれる。

次回はこの続き「6.インクルージョンの推進について」からです。

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