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第9回 成年後見制度利用促進専門家会議(web会議) [2021年09月02日(Thu)]
第9回 成年後見制度利用促進専門家会議(web会議)(令和3年7月30日)
≪議事≫次期成年後見制度利用促進基本計画に係る中間とりまとめ(案)に関する意見交換
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_19888.html
◎資料1 次期成年後見制度利用促進基本計画に係る中間とりまとめ(案)
はじめに ↓
○ 中間とりまとめまでの経緯
→現行の成年後見制度利用促進基本計画(平成 29 年3月 24 日閣議決定、「基本計画」。また、現行の基本計画を「現行計画」と、変更後の基本計画を「次期計画」という。)は、平成 29 年度から令和3年度までを計画期間 とするもの、本年度がその最終年度に当たる。 成年後見制度利用促進専門家会議(「本会議」)は、本年3月 25 日に法務大臣、厚生労働大臣及び総務大臣から、基本計画の変更の案の作 成に当たって盛りこむべき事項について意見を求められた。 そこで、本会議は、地域連携ネットワークワーキング・グループ、福祉・行政と司法の連携強化ワーキング・グループ及び成年後見制度の運用改善等ワー キング・グループを設置して、検討を進めてきた。 今般、本会議を3回、地域連携ネットワークワーキング・グループを7回、 運用改善等ワーキング・グループを 1 回開催し、次期計画において迅速に取り 組むべき内容を中心に、本会議の「中間とりまとめ」を行った。 最終とりまとめに向けて更に検討を 深めていく。
○ 中間とりまとめに当たっての基本的な考え方→近年の人口の減少、高齢化、単身世帯の増加等を背景として、地域共生社会の実現を目的とした様々な福祉施策等が進められている。 この地域共生社会は、制度・分野の枠や「支える側」と「支えられる側」という従来の関係を超えて、住み慣れた地域において、人と人、人と社会がつな がり、すべての住民が、障害の有無にかかわらず尊厳をもってその人らしい生 活を継続することができるよう、社会全体で支え合いながら、ともに地域を創 っていくことを目指すもの。 一方、ノーマライゼーション、自己決定権の尊重等を基本理念とする成年後見制度は、認知症、知的障害その他の精神上の障害により判断能力が不十分な人の権利擁護を支える重要な手段であり、身上保護と財産管理の支援によって、本人の地域生活を支える役割を果たしている。また、その利用促進の取組は、市民後見人等地域住民の参画を得ながら、家庭裁判所、関係行政機関、 地方公共団体、専門職団体、民間団体等の協働による権利擁護支援の地域連携 ネットワークを通じて推進されるべきもの。このネットワークは、他の様々な支援・活動のネットワークと連動しながら、地域における包括的・重層 的な支援体制をかたちづくっていくことで、地域共生社会の実現という共通の 目的に資することになる。したがって、成年後見制度の利用促進とは、単に利用者の増加を目的とするのではなく、全国どの地域においても、制度の利用を 必要とする人が、尊厳をもってその人らしい生活を継続することができるよう な体制の整備を目指すものでなければならない。
ところで、現行計画では、権利擁護支援の地域連携ネットワークの構築を施 策の目標の一つとして掲げた一方で、その中核的な概念である権利擁護支援→必ずしも明確に定義してはいなかった。そこで、次期計画ではこれを明確にした上で取組を進めていくことが重要。権利擁護の中心的な手 段である成年後見制度の特長を踏まえるならば、権利擁護支援とは、本人を中 心にした支援・活動の共通基盤であり、意思決定支援等による権利行使の支援や、虐待対応や財産上の不当取引への対応における権利侵害からの回復支援 を主要な手段として、判断能力が不十分な人が、地域社会に参加し、共に自立 した生活を送るという目的を実現するための支援活動であると定義すること ができる。 このような権利擁護支援の概念は非常に幅広いものであるが、それは、成年 後見制度は誰もが利用する可能性のあるものであり、その潜在的な利用者を広く念頭に置いた上で、全国的に施策を展開することが、地域共生社会の実現に も資するからである。
以上のように次期計画では、地域共生社会の実現という目的に向け、本人を 中心にした支援・活動における共通基盤となる考え方として「権利擁護支援」を位置付けた上で、権利擁護支援の地域連携ネットワークの一層の充実などの 成年後見制度利用促進の取組をさらに進めていくこととする。

T 権利擁護支援の地域連携ネットワークづくりとその持続的な機能強化
1 権利擁護支援の地域連携ネットワークの持続的な機能強化に関する基本方 針
(1)基本方針
→次期計画における権利擁護支援の地域連携ネットワーク(「地域連携ネットワーク」)の整備・拡充→以下を基本方針に進めていくことが重要。⇒@ 都道府県の機能強化等による中核機関等体制整備の推進(現行計画の課題への取組) A 多様な主体による権利擁護支援の機能強化(次期計画の推進) B 地域連携ネットワーク関係者の連携・協力体制の強化(次期計画の推進)↓
@ 都道府県の機能強化等による中核機関等体制整備の推進(現行計画の課題への取組)

・ 地域連携ネットワーク→全国どの地域においても、尊厳をもったその人らしい生活を継続することができるよう、必要な人が成年後見 制度を利用できるようにすることを目的として、市町村が主体となって体 制整備を進めてきた。そして、市町村による中核機関の整備等によって、 地域連携ネットワークにおける広報・相談の取組が進んできており、必要 な人が成年後見制度を利用できる体制が全国各地で構築されつつある。
・ 一方で、現行計画の取組→人口規模が小さく、社会資源等が乏しい 町村部などで体制整備が十分に進んでいないため、次期計画は、 都道府県による市町村体制整備支援の機能を強化し、小規模市町村などに おける中核機関等の体制整備・地域連携ネットワークの構築を促進する必 要がある。
A 多様な主体による権利擁護支援の機能強化(次期計画の推進)
・ 次期計画→尊厳をもったその人らしい生活が継続できる形で制度利 用が促進されるよう、これまでの広報・相談の取組に加えて、後見人等の 受任者調整を含めた制度の利用促進や後見人等の支援を充実させていく。 一方、成年後見制度の利用促進は地域・福祉・司法など様々な分野・主体が関わるものであること、今後、2025年を迎えて認知症高齢者が増 加して、成年後見制度の利用を含む権利擁護支援のニーズが更に多様化、 増大する見込みであることなどに対応して、今後は、地域連携ネットワー クを多様な主体の積極的な参画の下で持続可能な形で運営することを後 押しする必要このため、次期計画では、現行計画が中核機関に求めてきた地域連携ネットワークのコーディネート機能を強化。 ・ 具体的には、中核機関のコーディネート機能の強化等により、住民同士 の「互助」、「福祉」による支援、「司法」による支援の各々における権利擁 護支援機能を強化する。
B 地域連携ネットワーク関係者の連携・協力体制の強化(次期計画の推進)→ 上記Aのとおり、次期計画では、地域連携ネットワークが多様な主体の 積極的な参画の下で持続可能な形で運営される必要がある。 そのため、中核機関のコーディネート機能の強化等により、上記Aの多 様な主体による権利擁護支援の機能強化に併せて地域連携ネットワーク 関係者の連携・協力体制を強化し、地域連携ネットワーク全体としての機 能強化が持続可能な形で図られることを促進する。
(2)地域連携ネットワークづくりの基本的考え方 →権利擁護支援を必要としている人の中には、孤独・孤立の問題を抱えている人がいる。こうしたことから、制度による対応だけでなく、住民同士のつながりや支え合い、社会参加の支援等も重要。そのため、地域連携ネットワークづくりは、地域共生社会実現のための包 括的な支援体制や、地域包括ケアや虐待防止などの権利擁護に関する様々な 既存のしくみと有機的な連携を図りつつ総合的に進める必要がある。 国は、地域連携ネットワークが、重層的支援体制整備事業等関連事業・関 係機関とより効果的、効率的に連携できるよう、好事例の収集とその横展開 を図るほか、具体的な推進方策を検討する必要がある。
(3)地域連携ネットワークづくりの主体
・ 現行計画において、地域連携ネットワーク→全国どの地域においても、尊厳をもったその人らしい生活を継続することができるよう必要な人が成年後見制度を利用できるようにする観点から住民に身近な相談窓口等のしくみを有する市町村単位を基本としてきた。
・ 次期計画においても、同様の考え方の下、地域連携ネットワークづくりを 進めるとともに、地域連携ネットワークを構成する協議会等及び中核機関の 整備・運営→権利擁護支援に関する業務が市町村の福祉部局が有する個人情報を基に行われることや、行政や地域の幅広い関係者を巻き込んでの連携を調整する必要性などから、市町村が主体となって取り組む必要。 市町村は、地域連携ネットワークの機能を効果的に発揮するという観点から、必要に応じ、都道府県に対して積極的な情報提供、助言、調整などの支 援を要請しつつ、複数の市町村にまたがる区域で地域連携ネットワークづくりに取り組むこと、個々の市町村単位、圏域などの複数市町村単位、都道府 県単位で役割分担すること、重層的なしくみにすることなど、地域の実情に 応じ、柔軟な実施体制を検討する必要がある。
・ 協議会等及び中核機関の運営は、地域の実情に応じ、市町村による直営又 は市町村からの委託などにより行う。市町村が委託する場合等の運営主体に ついては、業務の中立性・公正性の確保に留意しつつ、専門的業務に継続的 に対応する能力を有する法人(例:社会福祉協議会、NPO 法人、公益法人等) を適切に選定するものとする。
(4)市町村の役割 ↓
・ 市町村は、(3)も踏まえ、地域連携ネットワークづくりやその機能強化 に取り組むことに、積極的な役割を果たす必要がある。このことは、中核機関及び協議会等の運営を委託等した場合であっても、 同様であり、市町村は、中核機関と定期的に情報交換や意見交換を行うとと もに、協議会等の開催や参加を通じて、当該地域における権利擁護支援に関 する地域課題の把握に努め、その解消に向けて関係者との協力関係の構築を 図ることが求められる。これらの取組を通じて把握した実態を踏まえ、事業の改善や施 策の立案等につなげることが望ましい。実態の把握方法→例えば、 審議会等の機関を活用して、当該地域における地域連携ネットワークの取組 状況について調査審議し、判断能力の十分でない住民の各種相談等を通じて成年後見制度の利用を必要とする人を発見し制度利用につなげる支援ができているかなどの点検、評価等を定期的に行うことなどが考えられる。
・ 市町村は、地域連携ネットワーク・中核機関に期待される機能の段階的・ 計画的整備に向け、市町村計画を定めるとともに、必要に応じて見直すよう 努める。 協議会等の効果的な運営や市町村計画のあり方については、本会議で引き続き検討。 中核機関のあり方については、4(1)Cの地域連携ネットワークの更なる機能強化と併せて検討を行うとともに、中核機関の具体的な機能を表現する名称も検討する。

2 都道府県の機能強化等による中核機関等体制整備の推進
(1)都道府県の基本的な役割
→都道府県は、管内市町村の体制整備の推進や市町村単位では解決が困難な 広域的な課題への対応、国との連携確保など、市町村では担えない役割を主 導的に果たすことが期待。 既に述べたとおり、現行計画の取組では、人口規模が小さく、社会資源等 が乏しい町村部などで体制整備が十分に進んでいないため、次期計画は、都道府県による市町村体制整備支援の機能を強化し、小規模市町村な どにおける地域連携ネットワークの構築を促進する必要がある。
2)都道府県による市町村体制整備支援の機能強化→都道府県は、市町村等が対応する支援困難事案等に対して、その内容を把握した上で、各分野の専門職が総合的に相談対応を行うしくみをつくること が期待。 国は、各都道府県の取組の進捗状況を踏まえた情報提供や支援等を行うほか、都道府県職員向け研修の拡充、都道府県で権利擁護支援や体制整備支援等を担う専門アドバイザーの養成、国が把握した好事例の共有などを行って いく。
(3)市町村への具体的な支援内容及び都道府県自らの取組→ 都道府県は、管内市町村の体制整備を始めとした取組が進むよう、「都道府県による市町村支援のためのガイド」(「成年後見制度利用促進基本計画における地域連携ネットワークと中核機関の体制整備上の課題分析と効果的手法に関する調査研究事業」(厚生労働省令和2年度社会福祉推進事業)に より作成。)を参考にして、以下の具体的な支援や自らの取組を 積極的に行うことが期待される。その際、「中間とりまとめに当たっての基 本的な考え方」(はじめに)や、「権利擁護支援の地域連携ネットワークの持 続的な機能強化に関する基本方針」(Tの1)を踏まえることが重要である。
@ 継続的な研修の実施→市町村や地域連携ネットワークの関係者が体制整備を始めとした取組を継続するためには、成年後見制度の利用促進を含む権利擁護支援の必要 性を認識することや、権利擁護支援に関する実務能力を向上することが重要。そのため、都道府県は、市町村等に対して、成年後見制度や権利擁護支 援の必要性の理解を高める研修や、市町村長申立等の実務能力を向上させ る研修を継続的に実施する必要がある。
A 都道府県単位での連携のしくみを通じた実態把握等→市町村の地域連携ネットワークづくりを後押しするため、都道府県でも、 家庭裁判所や、専門職団体、都道府県社会福祉協議会、当事者団体等との 連携のしくみを構築。この連携の中で、定例的な情報共有、都道府県が行った支援の振り返り と意見交換等のほか、管内市町村の体制整備等の状況や課題、制度の利用 ニーズ等の実態把握を行う。
B 市町村等への情報提供や相談対応→ Aによって得られた実態等の情報は、市町村と共有。市町村からの相談に適切に対応するため、あらかじめ、相談窓口を整備 するとともに、専門職等を派遣するしくみなどを整えておく。
C 市町村の課題に応じた支援や調整の実施→市町村に対する具体的な支援及び調整に当たっては、例えば、担い手不 足の課題を抱えている市町村ごと、人口規模が小さい山間部や島しょ部など専門職との連携が十分でない市町村ごとにグループ化をするなど、市町村に共通する課題に応じた対応を行う。 市町村と家庭裁判所との連携の促進においては、本庁のみならず、家庭裁判所の支部・出張所を含めた連携にも留意。また、市町村間や、都道府県と市町村との意見交換、交流を進める機会づくりなど、広域での連携も見据えた地方公共団体間の調整の場を設ける。
D 都道府県自らの取組の実施→ 担い手の確保(市民後見人や法人後見の担い手の育成等)や、市町村・ 中核機関職員等を含めた関係者の継続的な資質の向上など、市町村単独では取り組みにくい課題への対応→都道府県自らが直接実施。 なお、上記の取組を進めるため、都道府県単位の協議会等合議体のあり方 について、本会議において引き続き検討する。

3 多様な主体による権利擁護支援の機能強化
(1)互助・福祉・司法における権利擁護支援の機能強化
→既に述べたとおり、次期計画では、地域連携ネットワークが多様な主体の 積極的な参画の下で持続可能な形で運営される必要がある。 そのため、以下のとおり、住民同士の「互助」、福祉関係機関・団体、司法関係機関・団体それぞれによる権利擁護支援の機能強化を行うことで、権利擁護支援を必要とする人の発見・支援等地域連携ネットワークの機能強化を行う。 都道府県等→専門職団体の協力も得て、親族後見人や市民後見人等の 後見人等や日常生活自立支援事業の支援員のほか、市町村・中核機関の職 員に対して、意思決定支援に係る研修等を継続的に行うことが期待。 市町村・中核機関→地域住民や福祉・司法の関係者を対象にした権利 擁護支援に関する研修等を行うことが期待。都道府県→当該研 修等を実施することができる人材の育成を行うことが期待される。 人口規模が小さい山間部や島しょ部に所在する市町村→権利擁護に 関する相談等の必要な支援を効果的に受けるため、オンライン等を活用することが特に重要。 国→都道府県で意思決定支援の指導者となり得る人材を育成するため、 引き続き、「意思決定支援を踏まえた後見事務のガイドライン」に関する 研修を実施するとともに、成年後見制度利用促進ポータルサイトで意思決 定支援に関する最新の情報や知見を紹介するなどの取組を行う必要がある。また、国は、互助・福祉・司法の支援を効果的に行うため、専門職団 体における権利擁護支援・意思決定支援に関する専門アドバイザーの育成を行うほか、地方公共団体におけるオンライン等の活用支援などを行う必 要がある。 担い手の育成等は互助・福祉・司法における権利擁護支援に、日常生活自立支援事業は主として互助・福祉における権利擁護支援にそれぞれ関係 するところ、これらの機能強化については(2)及び(3)に記述する。
(2)担い手の確保・育成等→ 国、地方公共団体、地域の関係者は、それぞれの役割に応じ、市民後見人、 法人後見、専門職後見人等の確保・育成を継続的に行う。 併せて、限られた人員等のリソースを本人の適切な支援につなげるためには、役割分担等を関係者の間で認識することが重要、担い手の基本的な役割等の更なる整理が必要である。 上記を含め、専門職後見人を含めた後見人等の持続可能な育成・支援体制 を確保するための方策について、本会議において引き続き検討を行う。↓
@ 市民後見人の育成・活躍支援↓
ア 基本方針
→ 市民後見人の育成等については、適切な後見人等を選任する観点や 担い手の確保という観点もあるが、市民後見人としての活動そのもの が住民による地域課題解決の取組であり、地域共生社会の理念の実現 に資するものであるといえる。このような意味で、市民後見人の育成等 は、地域共生社会の実現に資する人材育成や参加支援、地域づくりという観点から進めることが重要。 市民後見人に関する上記の趣旨を踏まえると、全国各地で市民後見人が育成され、育成された市民後見人が本人の意思決定支援などの幅広い場面で活躍できるよう、市町村、中核機関、都道府県、家庭裁判所、専門職団体、その他の地域の関係機関が密接に連携して取組を進めることが重要。
イ 具体的な取組→各地域において、市民後見人の活躍の推進に向けて、地方公共団体と 家庭裁判所等が連携して、育成方法、支援体制のあり方、市民後見人の選任に適した事案の イメージや、これらの課題等について、積極的かつ 率直な情報共有・意見交換を図ることが重要。 都道府県→関係機関の連携の確保又は自ら市民後見人の育成等を 行うことについて、積極的な役割を果たすことが期待。 国→全国各地で市民後見人が育成され、育成された市民後見人が本人の意思決定支援などの幅広い場面で活躍できることを促進するため、 各地における市民後見人の育成・活躍状況やその課題も踏まえ、養成研 修カリキュラムの見直しの検討(意思決定支援や身上保護等の内容を含めることの検討)や、その他の推進策を進める必要がある。 各地域→上記の国の対応状況も踏まえつつ、養成研修カリキュラムの見直しや、養成研修修了者の活動の受入れ先の拡大等権利 擁護支援の取組に参画できる体制づくりを進めることが重要。 ・ 国及び地方公共団体→住民の社会参加や地域づくりを促進する観 点から、市民後見人の活動内容ややりがいについて広く周知する。
A 法人後見の担い手の育成↓
ア 基本方針
→ 法人後見については、制度の利用者増に対応するための後見人等の 担い手確保という観点のほか、比較的長期間にわたる制度利用が想定 される障害者や、支援困難な事案への対応などの観点から、全国各地で 取組を推進していく必要がある。
イ 具体的な取組→法人後見の実施主体については、社会福祉協議会による法人後見の 実施の更なる推進が期待される。一方、社会福祉協議会には中核機関等 の整備・運営が期待される場合も多い。このため、各地域において、市 町村及び都道府県等が連携し、社会福祉協議会以外の法人後見の担い 手の育成や、多様な主体による法人後見が実施されるよう、周知・啓発 等が行われるべき。 国→社会福祉法人による法人後見について、自法人の提供する福祉 サービスの利用者に対して法人後見を行う場合の利益相反等の観点に 十分に留意した上で、その推進を検討する。 国は、法人後見実施団体が増加し、適切な後見活動を行えるようにするため、その活動状況等を踏まえた上で、法人後見養成研修プログラム の検討等を進める必要がある。なお、養成研修プログラムの検討に当たっては、法人後見を実施する団体が後見人等に選任される際の考慮要 素等が明らかになっていることが重要。そのため、最高裁判所には、各家庭裁判所における選任の際の考慮要素等を集約し、明確に共有可能な形で整理する等して、各家庭裁判所と中核機関等との間の必要な意見交換が可能となるよう、積極的に後押しすることが期待される。 虐待や触法等の支援困難な事案→専門職後見人や一般的 な法人後見では対応が困難な場合があると指摘されている。そのため、 こうした場合でも、尊厳をもったその人らしい生活を継続的、安定的に 支えることができるよう、国は、地域連携ネットワークにおける受任者調整や後見人支援の機能強化に関する本会議の検討も踏まえ、そのよ うな後見業務を広域で実施する法人に都道府県・市町村が関与するしくみ等を検討する必要がある。
B 専門職後見人の確保・育成→財産管理及び身上保護における意思決定支援の重視を基本とした上で、それぞれの専 門性に応じた受任を想定し、各専門職団体で対応することが基本。 併せて、専門職団体間で、後見人の質の向上等の取組に関する情報交換を行うなどの連携の強化を通じて、効果的な支援方策の検討につなげること も期待される。
(3)成年後見制度と日常生活自立支援事業等との連携の推進及び同事業の実施体制の強化→ 「日常生活自立支援事業等関連制度と成年後見制度との連携の在り方等につい ての調査研究事業」(厚生労働省令和2年度社会福祉推進事業。以下同じ。) において、日常生活自立支援事業等に関する現状の課題の整理が行われた。 その結果、同事業は、地域住民が生活支援員として本人に寄り添い、見守り、 意思決定支援を行いながら適切な金銭管理等を支援することで、尊厳をもったその人らしい生活の安定を図る互助のしくみであり、そのことにより地域 福祉が推進されていることが確認された。一方で、同事業からの成年後見制 度への移行に課題があることも確認された。 国は、地域の関係者が個別事案において本人の尊厳保持に適切な支援の組 合せを検討することができるよう、上記研究事業で作成された「日常生活自 立支援事業関連諸制度との役割分担チェックシート」を各地域に周知する。また、国は、成年後見制度の利用を必要とする人が、適切に日常 生活自立支援事業等から移行できるよう、市町村の関係部署や関係機関・関係団体との間で個別事案における対応方針の検討等を行うコーディネーターを、同事業のサービスを実施している社会福祉協議会に配置するなど、同事業の実施体制の強化を行う。 国は、本人に寄り添い、見守り、意思決定支援を行いながら適切な金銭管 理等を支援することで、尊厳をもったその人らしい生活の安定を行う支援の 拡充が図られるよう、本会議におけるこれまでの意見や上記研究事業で確認された課題を踏まえ、日常生活自立支援事業の効果的な実施方策について検討する必要がある。 家庭裁判所においても日常生活自立支援事業を含む権利擁護支援に対す る理解が進むことが期待される。そのため、最高裁判所においては、家庭裁 判所の職員に権利擁護支援の理念が浸透するよう、必要な対応を図ることが 期待される。

次回も続き「4 地域連携ネットワーク関係者の連携・協力体制の強化 」からです。

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