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第38回社会保障審議会生活保護基準部会  資料 [2021年05月01日(Sat)]
第38回社会保障審議会生活保護基準部会  資料(令和3年4月27日)
≪議事≫(1)部会長選出及び部会長代理指名について (2)生活保護基準の検証に係る検討課題について (3)その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_18182.html
◎資料3−2 社会保障審議会生活保護基準部会報告書(平成 29 年 12 月 14 日)
T はじめに
・生活保護制度
→国民の健康で文化的な最低限度の生活を保障する最後のセーフティネットの役割を果たす社会保障制度であり、最低限度の生活保障を具体化するものが生活保護基準である。 この生活保護基準→平成 19 年の「生活扶助基準に関する検討会」 における検証に引き続き、平成 23 年2月から常設部会として社会保障審議会の 下に生活保護基準部会を設置し、本部会において、 専門的かつ科学的な見地から生活保護基準の評価及び検証を行っている。
・本年は、5年に1度実施される全国消費実態調査のデータ等を用いて、生活扶助基準の検証を行う年に当たる。 このため、平成 28 年5月から平成 29 年 12 月まで、本部会を 15 回開催し、 平成 25 年1月 18 日付けの本部会報告書及び平成 27 年1月9日付けの本部会報 告書で検討課題とされた事項を中心に議論を重ねてきた。 主な検討事項⇒@ 生活扶助基準に関する検証 A 有子世帯の扶助・加算に関する検証 B 勤労控除及び就労自立給付金の見直し効果の検証 C 級地制度に関する検証 D その他の扶助・加算に関する検証 E これまでの基準見直しによる影響の把握
・今般、上記Eの影響把握を行った上で、@及びAを中心に、一定の検証結果を とりまとめ、ここに報告する。とりまとめに至らなかった課題については、今後、 継続的に議論を行う。 国民の最低生活保障の水準を決定するという生活保護基準の重要性にかんが み、その評価及び検証を行う本部会の議論について広く国民に共有されることを 期待する。

U これまでの基準見直しによる影響の把握
V 生活扶助基準の検証↓
1 生活扶助基準の検証方針
2 検証に用いる統計データ
3 検証方法
(1) 生活扶助基準の水準の検証方法
ア 基本的な考え方
→生活扶助基準の水準の検証については、全国消費実態調査の消費支出データを基に、変曲点の理論(注1)を用いて、消費支出の変動について分析を行った。
消費支出の変動の分析に当たっては、消費に与える決定要因には所得や 貯蓄など様々な要因が考えられることを踏まえ、貯蓄の影響は消費そのものに反映されているとの考えに立った消費支出階級別の分析と、従来通り の年収階級別の分析の両面から分析を行い、生活扶助基準の比較対象として適切な一般低所得世帯を設定することとした。
イ モデル世帯の設定→夫婦子1人世帯と高齢者世帯の2つの世帯類型をモデル世 帯として設定
ウ データサンプルの抽出→@ 夫婦子1人世帯(親の年齢は 65 歳未満、子どもの年齢は 18 歳以下(18 歳は高校生に限る。)、自営業世帯は除いた「勤労者世帯」 に限定)  A 高齢者世帯(65 歳以上)。
エ 消費支出階級五十分位別の消費支出データ分析
オ 年間収入階級五十分位別の消費支出データ分析

(2) 生活扶助基準の年齢、世帯人員、級地別の検証方法
ア 基本的な考え方
→第1・十分位に属 する世帯における消費支出を指数化し、基準額の指数との乖離を検証、その際、統計的分析手法である回帰分析を用いた。現行基準額の指数 との乖離を検証した。

4 検証結果
(1) 生活扶助基準の水準の検証結果
ア 夫婦子1人世帯の検証結果

@ 消費構造の変化に関する分析→消費階級第 11・五十分位値の消費支出額(第 11〜12 五十分位の平均 消費支出額)は、約 19 万8千円(197,762 円)となっている。
A 年収階級別の消費支出の変化に関する分析(変曲点分析)→上記の折れ線回帰分析(p13)から得られる第3・五十分位値の消費支出額の理 論値は、約 20 万2千円(201,841 円)であった。
B 夫婦子1人世帯の比較対象とする所得階層→夫婦子1人世帯の生活扶助基準について は、夫婦子1人世帯の年収階級第1・十分位の世帯を比較対象とする所得 階層と考えることが適当⇒約 20 万2千円(202,240 円)
C 夫婦子1人世帯における現行の生活扶助基準の妥当性
イ 高齢者世帯の検証結果
@ 消費構造の変化に関する分析→高齢夫婦世帯の消費支出階級第6・五十分位値(第6〜7・五十分 位の平均)における消費支出額は、約 12 万5千円
A 年収階級別の消費支出の変化に関する分析(変曲点分析)→上記の折れ線回帰分析から得られる第9・五十分位値(第9・五十分位 と第 10・五十分位の平均)における消費支出額は、約 18 万5千円
B 高齢者世帯に関する分析結果の取扱い→上記の2点における消費支出の金額は、@消費支出階級第6・五十 分位値の場合、約 12 万5千円(124,792 円)、A年収階級第9・五十 分位値の場合約 18 万5千円(184,532 円)となり、両者の分析結果 に乖離が見られた。これは、貯蓄を年収換算する方法等に何ら かの課題があることに起因するものと考えられ、高齢夫婦世帯の年収 階級別の分析の評価については、課題が残る結果となった。
ウ 生活扶助基準の水準の検証結果(まとめ)→夫婦子1人世帯の年収階級第1・十分位の生活扶助相当支出と生活扶助 基準が概ね均衡することを確認し、生活扶助基準と比較する一般低所得世 帯として、夫婦子1人世帯の年収階級第1・十分位を設定した。

(2) 生活扶助基準の年齢、世帯人員、級地別の検証結果→今回の検証においても夫婦子1人世帯を基軸とすること。高齢夫婦世帯における生活扶助基準の水準の検証結果については、夫婦子 1人世帯を基軸として展開を行った上で、展開後の高齢夫婦世帯の基準額との乖離がないか確認を行った

(3) (1)と(2)を総合的に勘案した場合の基準額の水準
ア 夫婦子1人世帯から展開した各類型別の生活扶助基準額→
@世帯人員別の指数を実データで算出する場合 A世帯人員別の指数を回帰分析で算出する場合
イ @実データとAの回帰分析の比較
ウ 世帯類型別の水準について
→@及びAに共通して、夫婦子1人世帯の展開後の基準額 は中間所得層の消費水準の6割を超える見込みの一方で、高齢者世帯の展 開後の基準額では5割台になってしまうことが見込まれることに留意が 必要。
【参考1】年齢、世帯人員、級地別の検証結果  【参考2】第3・五分位の消費水準に対する生活扶助基準額(案)等の水準 それぞれ参照。

(4) 検証結果の総括→生活扶助基準の水準は一般低所得世帯の消費水準と概ね均衡したことを確認したが、それに加えて、生活扶助基準額表は年齢、世帯人 員、級地別の三要素で構成されることに着目し、その三要素別にみた生活扶 助基準額と一般低所得世帯の消費水準について、回帰分析を用いて指数化した上で比較を行った。@の実データとAの回帰分析による結果の違いは、理論値を導き出すための回帰式の立て方に起因するものと考えられるが、今回の検証におい ては、その原因等について十分に解明には至らなかった。

(5) 検証結果に対する留意事項→今後、厚生労働省において、今回の検証結果を考慮し、具体的な基準の見 直しを検討する際には、検証方法には一定の限界があり、以下の課題が残さ れていることに留意して、検証結果を機械的に当てはめることのないよう、 強く求めるものである。(ア 世帯人員別の指数について イ 展開後の基準額の評価についてウ 展開後の基準額が及ぼす影響について)

5 今後の検証に向けた課題
(1) 現行の水準均衡方式を前提とした検証方法
ア 全国消費実態調査のデータに基づいた検証手法につい
て→使用するデータが検証の目的に照 らして十分に国民の実態を捉えているという前提が必要。全国消費実態調査家計簿では 調査期間が3か月(単身世帯は2か月)などの点で、国民の消費実態をみ る上では限界もある。サンプルの確保などに課題あり。今後も消費データに基づいて生活扶助基準の検証を行っていくのであれば、厚生労働省としても、例えば、社会保障生計調査を発展させて家計の具体的な姿を確認できるようにするなど、独自の調査の実施等も含めて、 データの整備や分析の精度向上に取り組むべき。
イ 水準の検証に用いるモデル世帯について→生活扶助基準の水準の検証に当たっては、比較対象とするモデル世帯の 設定に際して、貯蓄等の資産の考慮方法、世帯構成や就労の状態など、どのような世帯と比較することが適当なのか、今回の検証で用いた高齢者の モデル世帯の設定のあり方も含め、引き続き検討を重ねる必要がある。

 (2) 現行の基準額の体系
ア 級地について
→地域によって消費構造に違いがあると考えられるが、 生活様式や環境の違いが全て消費支出に現れるものではなく、それらの違 いを1つのデータによって把握することには限界。これまでの市町村合併などの影響から、同一の級地区分内であっても消費実態に差 が生じていることなども懸念。このほか、実際の生活の営みが行政区域にとどまらないことを踏まえると、 生活実態からみた圏域を検討していくことも考えられる。また、生活の圏 域は、生活の拠点となる住まいと密接に関係することから、生活扶助基準 だけではなく、住宅扶助基準においても同様の観点から区分設定の在り方 を考えることが必要。 今後、級地制度のあり方に関する検討に当たっては、級地指定の見直し だけではなく、どのような指標により地域別の生活水準の違いを評価する ことができるのか、生活水準の地域差の要因分析など、調査研究事業を速 やかに開始した上で、今後も引き続き本部会において議論を重ねていく必要がある。
イ 第1類費及び第2類費の区分 →現行の生活扶助基準については、個人的経費である第1類と世帯共通経費である第2類に区分して設定、第1類の基準額は個人の年齢による消費の差に着目して年齢別に設定、世帯人員数によるスケールメリットも考慮して逓減率を設定している。 一方、第2類の基準額については、世帯人員数によるスケールメリット を考慮して世帯人員別に基準額を設定しているが、年齢による消費の差は 考慮していない。
今後、第1類費と第2類費の区分の在り方について議論を深めていく必 要がある。

(3) 新たな検証手法の開発について
ア 水準均衡方式の課題
→現行の水準均衡方式は、一般世帯の消費水準が低下すると、それにあわせて変動する方式であり、それに伴い基準の低下が起こりうるもの。今回の検証においては、4(3)ウに記載したとおり、夫婦子1人世帯では、 展開により機械的に得られる基準額が年収階級第3・五分位の生活扶助相 当支出額の6割を超える見込みである一方、高齢者世帯では、この割合が 5割台となる見込みであり、一般低所得世帯の消費水準との均衡をどう考 えるのか留意が必要。 このことからみても、モデル世帯から展開することにより様々な世帯類における消費の実態に生活扶助基準額を合わせるという平成 24 年検証及び今回の検証の考え方や手法についても、今後議論が必要と考えられる。 また、一般低所得世帯との均衡のみで生活保護基準の水準を捉えていると、比較する消費水準が低下すると絶対的な水準を割ってしまう懸念があることからも、これ以上下回ってはならないという水準の設定について考 える必要がある。例えば、栄養摂取基準などからみて最低生活保障水準を満たすものとなっているかという観点から、健康で文化的な生活を送ることができる水準 なのか検証することも必要。このことにより、生活保護基準を指標として一般低所得世帯の消費水準 の改善が図られる効果も期待される。
イ 新たな検証手法の開発→最低限度の生活を送るために必要な水準とは何か、本質的な議論を行った上で、単に消費の実態に合わせるとの考え方によらず、理論的根拠に基づいた複雑ではない検証方法を開発することが求められる。 今回、先行研究であるMIS手法を用いて試行的に生活扶助相当支出額を算出したところ、水準均衡方式による分析結果から導き出される生活扶助相当支出額を大きく上回る結果となった。これは、検証手法に よって最低生活費は変わり得ることを示唆している。 上記の先行研究に関連して、社会的必需項目の不足状況に関する分析を試みたところ、ひとり親世帯は他の世帯類型に比べて、生活水準が低い可能性があることを確認した。 また、単一のデータの分析結果のみで判断するのではなく、最低生活費 とはどのように考えるべきか、理論上の考え方の整理等を行った上で、そ の理論を他のデータも補完しながら検証していくことが重要。いずれにしても、新たな検証方法の開発に、早急かつ不断に取り組むために、データの収集・分析や新たな検証手法の検討を継続的に行う体制を 厚生労働省として整備する必要があり、そのために、年次計画を立てて計 画的かつ不断に検討を進めていくことを強く求めたい。

W 有子世帯の扶助・加算の検証
1 児童養育加算の検証
(1) 検証方針
→児童養育加算の検証は、当該加算が子どもの教養文化的経費や健 全育成に資するための経費等の特別な需要に対応するものとして設定され ていた経緯や子どもの貧困対策を踏まえ、一般低所得世帯との均衡だけでなく、子どもがいる世帯全体の平均的費用に対応する観点から、子どもの健全 育成にかかる費用に着目して検証した。具体的には、子どもの健全育成のためには、教育だけでなく、社会的又は 文化的活動の機会の幅を広げることが重要であるが、学校外活動にかかる費 用は所得の多寡と比例する傾向が見られるため、生活保護受給世帯において も学校外活動費用が十分に捻出できるよう、学校外活動にかかる費用につい て検証した。
(2) 検証に用いる統計データ→「平成 26 年全国消費実態調査」の個票データを用いた。
(3) 検証方法→生活扶助基準本体に係る検証のモデル世帯として設定した夫婦子1人世 帯の年収階級十分位別の学校外活動費用を集計した上で、年収階級第1・十 分位の水準と中位階層の水準を比較して、その差を検証した。
(4) 検証結果→夫婦子1人世帯の年収階級第1・十分位の学校外活動費用の平均額が約6千円であるのに対し、中位階層(年収階級第5〜6・十分位の平均)の平均 額は約1万6千円であり、1万円の差が確認された。なお、現行の児童養育加算の対象者は児童手当制度に倣い、中学生までとしているが、子どもの健全育成にかかる需要については、高校生にも必要で あると考えられる。

2 母子加算の検証
(1) 検証方針
→母子加算は、ひとり親世帯のかかり増し費用に着目して検証を行 うことを基本として、ふたり親世帯とひとり親世帯の消費実態の差を検証した。
(2) 検証に用いる統計データ→「平成 26 年全国消費実態調査」の個票データを用いた。
(3) 検証方法→ひとり親世帯において、ふたり親世帯と同程度の生活水準を送るために必 要な消費支出を検証。具体的には、子どもの費用に関する先行研究を参考に、ひとり親(子1人)世帯が夫婦子1人世帯の固定的経費の支 出割合と同じ割合で生活する場合の消費支出額について回帰分析を用いて 算出した上で、実際のひとり親(子1人)世帯の消費支出に相当する額との 比較を行い、その差額をひとり親世帯のかかり増し費用と捉えることが適当 であるとして検証した。
(4) 検証結果→夫婦子1人世帯の消費支出階級別に おける折れ線回帰分析により確認した消費構造が変化する分位は、消費支出 階級第 11・五十分値であり、回帰分析を用いて算出したその固定的経費の 支出割合は、52.6%。そこで、ひとり親(子1人)世帯が、上記の固定的経費の割合 52.6%の水 準を満たすために必要な生活扶助相当支出額について回帰分析を用いて算 出した結果、約 13 万円となった。 ○ ひとり親世帯のかかり増し費用を加算として評価することが適当と考え られる。上記の約 13 万円を、ひとり親(子1人)世帯が夫婦子1人世帯と 同程度の生活水準の生活を送るために必要な費用と考える場合には、その約 13 万円とひとり親(子1人)世帯の生活扶助相当支出額(第1類費及び第 2類費)との差額がひとり親世帯のかかり増し費用になると考えられる。

3 教育扶助及び高等学校等就学費の検証
(1) 検証方針
→義務教育や高校学校等 の就学に必要な費用が十分に賄われているかという観点から、平均的な学校 教育にかかる費用を検証した。なお、学校外の教育にかかる費用についても議論したが、児童養育加算の 検証において、子どもの健全育成にかかる費用として学校外活動費用を対象 としたことから、教育扶助及び高等学校等就学費の検証については、学校外 活動費用除いた教育関連費用を対象として検証した。
(2) 検証に用いる統計データ
(3) 検証方法
→教材代や校外活動費用などについては実費支給をしているほか、以下の3つの費用については、金銭給付⇒ ・ 全生徒が共通して日常的に必要と考えられる費用(基準額) ・ 家庭内学習に必要な費用やクラブ活動に要する費用(学習支援費) ・ 制服などの入学時に必要となる費用(入学準備金)。今回の検証では、上記の金銭給付の費目について、対象範囲や給付水準の 妥当性を検証するとともに、効果的な支給方法の在り方についても検討。また、高等学校等就学費→自立助長の観点から、高校への進学 支援に資する効果的な給付方法について検証した。

(4) 検証結果
ア 基準額部分
→文房具などの日常的に必要な費用は、平均的な費用を金銭給付 として支給する現行の方法が適当である一方、体操服や楽器など、購入時 にまとまった一定の額が必要となる費用については、実費で支給することが考えられる。
イ 学習支援費→子どもの健全育成にかかる費用について、家庭内学習費用などの学校外 活動にかかる費用への対応を児童養育加算において評価すると整理する 場合には、学習支援費においては、学校教育費用のうち、教科外活動費用 であるクラブ活動費用として、活動の状況に応じて必要な費用が賄える水準を、実費で支給することが考えられる。 福祉事務所において必要な費用の支給が適切になされるよう、実 費支給を行う場合、厚生労働省においては、申請方法など十分に検討した 上で、地方自治体に対して周知徹底されたい。 ウ 入学準備金→支給上限額を設けて、実費相当を支給すること とされているが、入学時に必要な費用がその時点では十分に賄えないとの 指摘があり、入学準備にかかる費用の実態を踏まえて支給することが適当。また、現行では、入学時の1回限りの支給としているが、制服などの入 学時に揃えるものは個々の子どもの成長によって耐用年数が変化するも のであり、就学中に買い換えが必要な場合が想定されることから、福祉事 務所が必要やむを得ないと認めた場合は複数回支給することを認めるこ とが適当である。
エ 高校の就学費用→一般世帯との均衡や他法他施策との関係 を踏まえて、公立学校に相当する費用を支給対象の範囲として設定。 私立高校の就学費用は、教育施策において様々な対応が検討さ れているところであり、生活保護制度では、それ以外の部分への対応とし て、高校受験に際して、入学考査料の支給回数が1回限りとなっている現 行の取扱いを改め、複数回の支給を認めることが適当である。

4 検証結果に対する留意事項→有子世帯の扶助・加算の見直しに当たっては、生活扶助と合わせた子育て世 帯の家計の全体像を評価する必要がある。こうした視点から、児童養育加算及び母子加算の変更が子どもの貧困対策や子どもの健全育成に逆行することの ないよう、十分配慮することを求めたい。 特に、子どもの健全育成のためには、食費や被服費などの学校外活動以外の 費用も必要であり、その部分について一般低所得世帯との均衡だけで考えてし まうと、学校外活動以外の子どもの健全育成に必要な費用が十分に手当されな い恐れがあるとの懸念がある。また、児童養育加算や母子加算については、子 どもに係る一般制度の理念と照らし合わせて考える必要性にも留意が求めら れる。

X その他→生活扶助基準の定期検証年以外の年における社会経済情勢の生活扶助基準へ の反映方法や、全国消費実態調査の実施年以降の社会経済情勢の変化の検証結果 への反映については、議論を十分に尽くすことが出来ず、今回の検証における判 断を見送ることとした。 なお、社会経済情勢や制度が大きく変化した際においても、最低生活保障の水 準が急激に低下することがないよう、必要な措置を講じることは当然。 その他の扶助・加算については、まずは厚生労働省において、検証に必 要なデータの収集・整理や検証手法の開発を、データが利用可能となる時期を踏 まえて、適切に行っていくことを求めたい。特に、各種加算については、生活扶助基準(第1類費及び第2類費)では賄い きれない特別な需要に対応するためのものであり、特別な需要(生活課題)は何 か、その特別な需要に対応するためにはどのような費用が必要かという観点から、 他法他施策との関係にも留意しながら検証を行う必要がある。
<参考1> 社会保障審議会生活保護基準部会報告書参考資料(平成 29 年検証)別紙参照 <参考2>本部会資料→以下の厚生労働省ホームページのURLを参照 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=126702

次回も続き「資料3−3 これまでの議論を踏まえた検討課題と論点の整理」からです。

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