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多様化する労働契約のルールに関する検討会 第1回資料 [2021年04月14日(Wed)]
多様化する労働契約のルールに関する検討会 第1回資料(令和3年3月24日)
≪議題≫ (1)無期転換ルールと多様な正社員の雇用ルール等に関する現状等について 他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_17519.html
◎資 料 7 無期転換ルールと多様な正社員の雇用ルール等に関する裁判例
【無期転換ルールに関する裁判例】↓
◯ 博報堂事件(福岡地判令和 2 年 3 月 17 日労判 1226 号 23 頁)
→Y は、形骸化したというべき契約更新を繰り返してきたものであり、X の契約更新への 期待は相当高く、その期待は合理的な理由に裏付けられたものといえ、Y は、平成 25 年 以降、最長 5 年ルールの適用を徹底しているが、一定の例外が設けられており、X の契約 更新に対する高い期待が大きく減殺される状況にあったとはいえず、X が契約更新に期待 を抱くような発言等が改めてされていないとしても、X の期待やその合理性は揺るがない として、X の契約更新への期待は労契法 19 条 2 号で保護されるとされた。
◯ 地方独立行政法人山口県立病院機構事件(山口地判令和2年2月19日労判1225号91頁) →就業規則が改正され、雇用期間上限が 5 年とされるとともに、契約書には就業規則の更 新上限条項の範囲内で更新される場合があることが明記されているが、それ以前の段階 で、X には既に契約更新の合理的期待が生じており、上記改正をもってその期待が消滅したとはいえず、また、上記改正の具体的説明がされたのは契約書取り交わし後であり、X が雇用期間上限を認識していたとはいえず、X の期待が消滅したとはいえないとされた。
◯公益財団法人グリーントラストうつのみや事件(宇都宮地判令和 2 年 6 月 10 日ジャーナル101号1頁)→無期労働契約の締結申込権が発生するまでは、使用者には労働契約を更新しない自由が認められているから、無期労働契約の締結申込権の発生を回避するため更新を拒絶したとしてもそれ自体は格別不合理ではないが、本件労働契約は労契法 19 条 2 号に該当し、X の雇用継続に対する期待は合理的な理由に基づくものとして一定の範囲で法的に保護 されたものであるから、特段の事情もなく、かかる X の合理的期待を否定することは、客 観的にみて合理性を欠き、社会通念上も相当とは認められないとされた。
◯福原学園(九州女子短期大学)事件(最判平成28年12月1日集民254号21頁)→本件規程には、契約期間の更新限度が 3 年であり、その満了時に労働契約を期間の定め のないものとすることができるのは、これを希望する契約職員の勤務成績を考慮して Y が 必要であると認めた場合である旨が明確に定められ、X もこれを十分に認識した上で本件 労働契約を締結したことなどから、無期労働契約となるか否かは、X の勤務成績を考慮し て行うY の判断に委ねられており、本件労働契約が 3 年の更新限度期間の満了時に当然 に無期労働契約となることを内容とするものであったといえないとされた。
◯井関松山製造所事件(高松高判令和1年7月8日労判1208号25頁)→本件手当等の不支給を定めた無期転換就業規則は、X らが無期転換する前に定められて いることを考慮しても、当該定めについて合理的なものであることを要するところ(労契 法 7 条参照)、同規則は、本件手当等の支給に関する限り、同規則制定前の有期契約労働 者の労働条件と同一であることなどから、同規則の制定のみをもって、Y が支払義務を負 わないと解するべき根拠は認め難いとされた。

【多様な正社員の雇用ルール等に関する裁判例】↓
≪職務限定合意に関する裁判例≫↓

◯ヤマトセキュリティ事件(大阪地決平成 9年6月10日労判720号55頁)→採用条件、採用後の勤務形態の違い、求人広告の内容と採用面接時における Y 側の言動、警備業務に携わっている他の女子職員の採用状況を総合勘案すれば、社長秘書業務を 含む事務系業務の社員として採用する旨の合意がなされたものというべきとされた。
◯タタコンサルタンシーサービシズジャパン事件(東京地判平成 24 年 2 月 27 日ジャーナル 3 号 9 頁) →雇用契約書及び採用通知書に「IT コンサルタント」と記載されているが、他職種の業 務に従事させることができないという意味であることを窺わせる記載はないし、「IT コン サルタント」は国家資格のような明確な意味を有する概念ではなく、むしろ、社内では従 業員が IT コンサルタントと呼称されるのはごく一般的なことであったとして、職種限定 契約は認められないとされた。
◯KSA インターナショナル事件(京都地判平成30年2月28日労判1177号19頁)→職種限定合意がない場合でも、労働契約書や労働条件通知書において当面従事すべき 業務を記載することは通常行われることであるから、上記の記載をもって直ちに職種を 限定する趣旨であると認めることはできないとされた。
◯岡山市立総合医療センター事件(広島高岡山支決平成 31 年 1 月 10 日判時 2412 号 49 頁) →X において技能・技術・資格を維持するために外科医師としての臨床に従事することは 必要不可欠であり、意に反して外科医師としての臨床に従事しないという労務形態は想 定できず、Y も X の外科医師としての極めて専門的で高度の技能・技術・資格を踏まえて 雇用したといえ、黙示の職種限定合意が認定できるとされた。
◯学校法人日通学園事件(千葉地判令和2年3月25日ジュリスト1549号4頁)→大学の教育職員として採用時に求められる経歴や業績、事務職員等との採用手続の相違、大学の教育職員の業務内容の専門性、特殊性、事務職員等との労働条件の相違、Y に おける大学の教育職員から事務職員への職種の変更の実績等を総合すれば、職種を教育 職員に限定して雇用契約が締結されているものと認められるとされた。

≪勤務時間限定合意に関する裁判例≫↓
◯日本コロムビア事件(東京地判昭和 50 年 5 月 7 日労判 228 号 52 頁)→求人申込票の記載は雇用当初における予定の職種、勤務場所を示すにとどまるもので あって、将来とも職種、勤務場所を上記記載のとおり限定する趣旨のものとみることは 困難であるとされた。
◯新日本通信事件(大阪地判平成 9 年 3 月 24 日労判 715 号 42 頁)→X が Y に応募するに当たって転勤ができない旨の条件を付し、Y がこの条件を承認したものと認められるから、勤務地を限定する旨の合意が存在するとされた。
◯日本レストラン事件(大阪高判平成 17 年 1 月 25 日労判 890 号 27 頁) XY 間では、採用時点において、黙示にせよ勤務地を関西地区に限定する旨の合意が成 立しており、その後、マネージャーA 職に至る各昇格の際にも上記合意が変更されるに は至らなかったものと認定することができるとされた。
◯社会福祉法人奉優会事件(東京地判平成28年3月9日労経速2281号25頁)→労働条件通知書の「就業の場所」に係る記載は、採用時の労働条件の明示事項(労基法 15 条1項)を記載したものであり、採用直後の勤務場所を記載したものにすぎないとされた。

≪勤務時間限定に関する裁判例≫↓
◯マンナ運輸事件(神戸地判平成 16 年 2 月 27 日労判 874 号 40 頁)→X は、正社員登用時、旧労基法の規制及びこれを受けた就業規則の規定に従って深夜勤 務に従事させられることはないとの前提で、Y との間で労働契約を締結したと認められるから、X と Y との間の労働契約の内容として、X を深夜勤務に従事させないとの勤務時間 限定の合意が成立していたとされた。

≪その他労働条件に関する裁判例≫↓
◯東京海上日動火災保険事件(東京地判平成 19 年 3 月 26 日判時 1965 号 3 頁) 廃止する職種に就いている労働者をやむなく他職種に配転する必要がある場合には、 職種限定合意がある場合でも、採用経緯と当該職種の内容、使用者における職種変更の必 要性の有無及びその程度、変更後の業務内容の相当性、他職種への配転による労働者の不 利益の有無及び程度、それを補うだけの代替措置又は労働条件の改善の有無等を考慮し、 他職種への配転を命ずるについて正当な理由があるとの特段の事情が認められる場合に は、当該他職種への配転は有効であるとされた。
◯西日本鉄道事件(福岡高判平成 27 年 1 月 15 日労判 1115 号 23 頁)→職種は労働者の重大な関心事であり、また、職種変更が通常、給与等、他の契約条件の 変更をも伴うものであることに照らすと、労働者の職種変更に係る同意は、労働者の任意 (自由意思)によるものであることを要するとされた。

≪労働条件明示に関する裁判例≫↓
◯京都市交通局事件(京都地判昭和 24 年 10 月 20 日労裁集 7 号 56 頁) 労基法 15 条は、使用者が個々の労働者との間に労働契約を締結するに当たってしなければならない義務を定めたものであって、就業規則を変更する場合には適用のないとさ れた。


◎資 料 8 検討会のスケジュール(案)
第1回(3月 24 日) (1)無期転換ルールと多様な正社員の雇用ルール等に関する現状等について (2)その他
第2回 ・ヒアリング等
第3回以降 ・実態調査について  ・各論点について議論
秋以降目処 ・報告書取りまとめ

◎資 料 9 ヒアリングの進め方について(案)
1 ヒアリング対象者 (1)企業の人事担当者(2社程度) (2)労働組合(2団体程度)
2 主なヒアリング項目 (1)団体の概要 (2)各論点に関する事項 (3)制度面で改善を求める事項
3 留意事項 (1)ヒアリングは対象者からの説明及び質疑を予定。 (2)非公開で行うことが適当ではないか。

◎資 料 1 0 検討会で議論していただく論点(案)
1 無期転換ルール関係 →(1)無期転換を希望する労働者の転換申込機会の確保 (2)無期転換前の雇止め (3)通算契約期間及びクーリング期間 (4)無期転換後の労働条件 (5)有期雇用特別措置法の活用状況 (6)その他

次回も続き「参考資料1有期労働契約の在り方について(建議)(平成23 年12 月26 日労働政策審議会) 」からです。

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