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困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会中間報告 [2019年10月27日(Sun)]
困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会中間報告(令和元年10月11日)
《議題》 困難な問題を抱える女性への支援のあり方について
https://www.mhlw.go.jp/content/11920000/000556504.pdf
◎ 困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会 中間まとめ
第1 婦人保護事業の現状と課題

○ 婦人保護事業→昭和31 年制定の売春防止法に基づき、「性行又は環境に照して売春を行うおそれのある女子」(要保護女子)の「保護更生」を図るための事業として始まったが、その後、社会経済状況等の変化を踏まえて、支援ニーズは多様化してきた。
○ 平成13 年に配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(平成13 年法律第31 号)が制定され、DV被害者を婦人保護事業の対象として法定化し、ストーカー被害者や人身取引被害者、家族関係の破綻や生活の困窮等、正常な社会生活を営むうえで困難な問題を有する者等についても、婦人保護事業の対象として運用するなど、婦人保護事業は、制定当初の想定を超えて、現に 様々な困難な問題に直面している女性の保護・支援に大きな役割を果たしてきた。
○ しかしながら、根拠法である売春防止法の規定→制定以来、基本的な見直しは行われておらず、法律が実態にそぐわなくなってきているのではないか、また、「婦人」、「保護更生」、「収容保護」といった用語を見直すべきではないかとの問題提起がなされてきた。
○ こうした背景を踏まえ、平成24 年6月→厚生労働省の調査研究事業の一 環として「婦人保護事業等の課題に関する検討会」が設置され、同年12 月に は、同検討会における議論の整理が取りまとめられた。
当該取りまとめを踏まえ、運用上の改善を図るための対応として、以下の取組 が、順次、進められてきた。
・平成25 年度 「婦人相談所ガイドライン」の策定。
・平成26 年度 「婦人相談員相談・支援指針」の策定。
・平成28 年度 「婦人保護事業研修体系に関する調査・検討」
○ しかしながら、平成29 年度に厚生労働省が行った「婦人保護事業等における支援実態等に関する調査研究」の結果→婦人保護事業における運用面 の改善が十分には図られていないことや、売春防止法が根拠法であることに起因する制度的な課題が存在することが、改めて浮き彫りとなった。
○ 更に、事業開始当初→婦人保護事業の対象として想定されなかった、性暴力・性被害に遭った10 代の女性への支援といった支援ニーズへの対応についても、長らく求められてきており、近年では、AV出演強要、JKビジネス問題への対応が必要となっている。
○ こうした婦人保護事業を取り巻く現状や課題を踏まえ、厚生労働省子ども家庭 局長が有識者等の参集を求めて平成 30 年7月に設置した「困難な問題を抱える 女性への支援のあり方に関する検討会」では、婦人保護事業の運用面における見 直し方針や、困難な問題を抱える女性への支援のあり方について、検討を進めてきた。

第2 婦人保護事業の運用面における見直し
○ 第5回検討会で行った中間的な論点整理を踏まえ、厚生労働省→令和元年6 月21 日に「婦人保護事業の運用面における見直し方針について」を取りまとめ、 公表。 具体的な内容→全体で10項目の見直しを行うこととされている。
1 他法他施策優先の取扱いの見直し
2 一時保護委託の対象拡大と積極的活用
3 婦人保護施設の周知・理解、利用促進
4 携帯電話等の通信機器の使用制限等の見直し
5 広域的な連携・民間支援団体との連携強化
6 SNSを活用した相談体制の充実
7 一時保護解除後のフォローアップ体制等の拡充
8 児童相談所との連携強化等
9 婦人保護事業実施要領の見直し
10 母子生活支援施設の活用促進
○ 厚生労働省→これらの運用面における見直しを通じて、すべての過程における支援が、より当事者本位なものとなるよう、速やかに取り組むこととされている。令和元年7月18 日には、他法他施策優先の見直しや、一時保護委託の対象拡大と積極的な活用、母子生活支援施設の活用促進等の見直しに関する通知が発出された。また、令和2年度概算要求や、必要な見直しに向けた調査研究に、今後とも取り組むこととされており、引き続き取組を進めることを求める。

第3 婦人保護事業の見直しに関する新たな制度の基本的な考え方
(1)困難な問題を抱える女性を支援する制度の必要性

○ 女性は、男性に比べ、性差に起因して社会的に様々な困難な問題に直面する 場面が多い。このことによって、心身面及び社会的な面で複合的な課題を抱えることが多い。 女性がこのような状況にあることは、国際的な共通認識であり、各国において、専門的な支援サービスの提供をはじめとした、様々な対応が取られてきている。また、我が国においても、婦人保護事業が様々な困難な問題に直面している女性の保護・支援に大きな役割を果たしてきた。
○ 人権の擁護と男女平等の実現を図ることの重要性に鑑み、様々な困難な問題 に直面する女性を対象とした包括的な支援制度が必要である。

(2)新たな枠組みの必要性
○ 婦人保護事業の根拠法である売春防止法の規定→制定以来、基本的な見直しは行われておらず、法律が実態にそぐわなくなってきている。また、女性が抱える困難な問題は、近年、複雑・多様化、かつ、複合的なものとなっており、売春防止法を根拠とした従来の枠組みでの対応は限界が生じ ている。
○ このような認識のもと、女性を対象として専門的な支援を包括的に提供する制度について、法制度上も売春防止法ではなく、新たな枠組みを構築していく必要がある。
○ 新たな枠組みに→新たな理念を示すことはもとより、それにとどま らず、DV防止法等の既存の法体系との関係にも留意しつつ、具体的な内容を 含む法制度を目指して検討を進めていくことが求められる。 このような困難な問題を抱える女性を支援する新たな枠組みの構築によって、売春防止法第4章は廃止されることとなると考えられる。併せて、同法のその他の規定の廃止等も含めた法制面の見直しを検討すべきと考えるが、そのことによって新たな枠組みの実現に時間を要するのであれば、まずは、新たな 枠組みの構築に向けて、急ぎ、取り組んでいくべきである。

(3)新たな制度の下で提供される支援のあり方
○ 売春防止法に基づく「要保護女子」としてではなく、若年女性への対応、性被害からの回復支援、自立後を見据えた支援など、時代とともに多様化する困難な問題を抱える女性を対象として、相談から保護・自立支援までの専門的な 支援を包括的に提供できるようにすることが必要である。
○ 行政・民間団体を通した多機関における連携・協働を通じて、支援が行き届きにくい者も対象とし、早期かつ、切れ目のない支援を目指すことが必要。 現行の婦人相談所(一時保護所)、婦人相談員及び婦人保護施設→困難な問題を抱える女性への支援の中核的な機関として現に有する機能や専門性を活かし向上させつつ、必要な支援を担える仕組みや体制にしていくことが必要。その際、第2で掲げた運用改善の徹底を行いつつ、それを踏まえながら、利用者の実情に応じて柔軟な支援が実施できる仕組みとして位置付けていく必要がある。併せて、それぞれの名称→その役割にふさわしいものに見直す必要がある。
○ 多様なニーズに対応し、一人ひとりの意思を尊重しながら、その者の持つ潜在的な力を引き出しつつ、本人の状況や希望に応じた伴走型支援を目指し、施設入所だけでなく、通所やアウトリーチなど、本人のニーズに応じて必要な支援が行えるような制度としていくことが求められている。また、未成年の若年女性を対象とした支援→当該若年女性の住所地と支援を行う機関等 が所在する都道府県等が異なる場合などにおいても、児童相談所等の関係機関が広域的な情報共有や連携のうえ支援していくことが必要。 同伴する児童についても、関係機関との連携の下で、児童福祉法に基づく支援を含め適切な支援が受けられるよう、支援の対象としての位置付けの明確化を図る必要がある。

(4)国及び地方公共団体の役割の考え方
○ 困難な問題を抱える女性に対する必要な支援がどの地域でも受けられるよう、 支援の実施に関する国及び地方公共団体の役割や位置付けを明確にすることが必要。 その際、困難な問題を抱える女性に対する支援を提供する体制が、基本的な方針のもと、都道府県と市町村のそれぞれの役割や強みを活かし、地域の実情 に応じて計画的に構築されることが必要である。この点に関しては、地域コミュニティの状況や支援ニーズ、民間団体などの社会資源の状況は地域によって 異なっていることから、このような地域の多様性も考慮して、必要な施策を推進していく必要がある。

(5)地方公共団体と民間団体の連携・協働のあり方
○ 困難な問題を抱える女性への保護・支援→民間シェルターをはじめ若年女性からの相談等に対応して多様な支援を行う民間団体の特色や経験、 強みを活かしながら、地方公共団体等と民間団体の連携・協働により推進していくことが必要である。

(6)教育啓発、調査研究、人材育成等
○ 国及び地方公共団体→困難な問題を抱える女性への支援に関する教育及び啓発に努めることが必要。 国及び地方公共団体は、困難な問題を抱える女性への支援方法等に関する調 査研究の推進や、支援等に従事する人材の養成、確保及び資質の向上に努めることが必要。

(7)関連する他制度との連携等のあり方
○ 地域共生社会の推進に向けて、DV防止法、児童福祉法、児童虐待防止法のほか、障害者関係、生活保護法、生活困窮者自立支援法の法制度を含め、他法に基づく他制度やそれらに基づく支援との連携や調整等を推進していくための仕組みづくりが必要。 また、困難な問題を抱える女性は、法的なトラブルを抱えていることもあることから、こうした場合には、問題を解決するための法制度や手続、専門的な 相談窓口につながるよう連携することも重要である。

第4 今後の対応について
○ 婦人保護事業→上記のとおり、第2の運用面の見直しを引き続き進めていくとともに、さらに、新たな制度の構築に向けて、第3の基本的な考え方に沿って、検討を更に加速し、DV防止法等の既存の法体系との関係にも留意しつつ、具体的な制度設計等が進められ、できるだけ早く実現していくことを強く期待する。
○ また、本検討会では、新たな制度の基本的な考え方をまとめる際に構成員から 様々な個別具体的な意見が示された。これらを含めた「これまでの本検討会での 主な意見」は別添のとおりであるので、今後の具体的な検討においては、これらも十分に考慮してもらいたい。さらに、今後の検討状況を踏まえ、現場のニーズ に沿った支援制度とするために、本検討会の活用を含め、構成員をはじめとする関係者の意見を聴取してもらいたい。


◎(別添) これまでの本検討会での主な意見
◯新たな制度における具体的な施策内容関係

(困難な問題を抱える女性を支援する制度の必要性、新たな枠組みの必要性)
(新たな制度の下で提供される支援のあり方)
(国及び地方自治体の役割の考え方)
(地方公共団体と民間団体の連携・協働のあり方)
(教育啓発、調査研究、人材育成等)
(関連する他制度との連携等のあり方)
◯売春防止法の見直し
◯「困難な問題を抱える女性への支援の将来イメージ」に対する主な意見
・困難な問題を抱える女性への支援の将来イメージ→@発見・気付き⇒A専門(総合)相談 ⇒B 支援への流れ。↓↓
@ 発見・気付き⇒アウトリーチ・SNS等(啓発・気づき・発見)
A専門 (総合)相談 ⇒婦人相談所、福祉事務所等:婦人相談員
B 支援⇒緊急一時保護、一時滞在所、短期型入所施設、ステップハウス→生活再建・自立のためにアフター支援。→あくまでも権利擁護の観点からの自立を目指す。

〔 関係資料〕
◯「困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会」開催要綱

◯困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会 構成員名簿
◯困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会 開催経過
◯婦人保護事業の現状
◯(参考資料) 婦人保護事業の運用面における見直し方針について(令和元年6月21日 厚生労働省子ども家庭局)↓↓
婦人保護事業は、これまで、DV、性暴力、貧困、家庭破綻、障害等、 様々な困難を複合的に抱える女性の支援を行ってきた。 2018 年7月からは、「困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会」を開催し、婦人保護事業の見直しを進めている。 これまでの検討会での議論等を踏まえ、当面の対応として、他法他施策優先に関する取扱いの見直しや一時保護委託の積極的活用等をはじめ、婦人保護事業の運用面の改善について、次の各事項に速やかに取り組むとともに、2020 年度予算に向け、その具体化を図る。 その際、地方自治体に対しては、今回の改善等を通じて、相談から心身の健康の回復や自立支援に至るまで、すべての過程における支援が、 より当事者本位なものとなるよう、それらの趣旨を丁寧に説明し、理解 を深めるとともに、その後の状況に応じて、必要な対応を行う。 さらに、制度のあり方については、同検討会において引き続き議論を 行い、本年8月を目途に議論の結果を取りまとめる。

◆困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_00520.html

次回は、「令和元年第8回経済財政諮問会議」からです。
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