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平成30年版障害者白書 [2018年07月23日(Mon)]
平成30年版障害者白書(2018年6月15日) 
http://www8.cao.go.jp/shougai/whitepaper/h30hakusho/gaiyou/index-pdf.html
第4章 日々の暮らしの基盤づくり

第1節 生活安定のための施策
1.利用者本位の生活支援体制の整備
(1)障害者総合支援法の改正
→施行後3年を目途とする見直し。障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律及び児童福祉法の一部を改正する法律(平成28年法律第65号)が平成28(2016)年5月に成立。今回の障害者総合支援法の改正では、「障害者の望む地域生活への支援」、「障害児支援のニーズのきめ細かな対応」、「サービスの質の確保・向上に向けた環境整備」を主な柱としている。
(2)障害者総合支援法の概要
ア 障害福祉サービス
@ 障害種別によらない一体的なサービス提供
→平成25(2013)年度の障害者総合支援法の施行により、障害福祉サービス等の対象となる障害者の範囲に難病患者等が含まれることとなった。制度の対象となる疾病(難病等)については、難病患者等居宅生活支援事業の対象となっていた 130疾病を対象としていたが、平成30(2018)年4月1日よ り359疾病に拡大。 平成30年度の障害福祉サービス等報酬改定においては、障害種別によって訓練の類型が分かれていた自立訓練(機能訓練、生活訓練)を障害の区別なく利用できる仕組みに改め、利用者の障害特性に応じた訓練を身近な事業所で受けられるようにした。 A 市町村による一元的な実施→障害者自立支援法(平成17年法律第123号)施行後は、市町村に実施主体に一元化、都道府県はこれをバックアップする仕組みに改め、障害のある人たちにサービスを提供できるようになっている。
イ 利用者本位のサービス体系
@ 地域生活中心のサービス体系
→障害者総合支援法により、平成26(2014)年4月1日から、 地域生活への移行のために支援を必要とする者を広く地域移行支援の対象とする観点から、障害者支援施設等に入所している障害のある人又は精神科病院に入院している精神障害のある人に加えて、保護施設、矯正施設等に入所している障害のある人を地域移行支援の対象とすることとした。また、障害のある人が身近な地域において生活するための様々なニー ズに対応する観点から、重度の肢体不自由者に加え、行動障害を有する知的障害のある人又は精神障害のある人を重度訪 問介護の対象とすることとした。
A 「日中活動の場」と「住まいの場」の分離→障害者自立支援法における日中活動支援については→療養介護 ・生活介護 ・自立訓練 ・就労移行支援 ・就労継続支援 ・地域活動支援センター
B 障害のある人の望む地域生活の支援→・就労定着支援 ・自立生活援助
C 地域の限られた社会資源を活かす 通所施設の民間の運営主体については、社会福祉法人に限られていたが、これを特定非営利活動法人、医療法人等、社会福祉法人以外の法人でも運営することができるように規制を緩和。

ウ 福祉施設で働く障害のある人の一般就労への移行促進等
@ 就労支援の強化→
一般就労を希望する人には、できる限り一般就労が可能となるように支援を行い、一般就労が困難である人には、就労 継続支援B型事業所等での工賃の水準が向上するように支援を行ってきている。就労系障害福祉サービスから一般就労への移行者数は10.5倍に増加(平成15(2003)年度1,288人→平 成28(2016)年度13,517人)し、就労系障害福祉サービスの 利用者は3.3倍に増加(平成15年度97,026人→平成28年度 322,254人)している。
A 工賃向上のための取組→平成24(2012)年度からは「工賃向上計画」を策定、工賃向上に向けた取組を進めている。また、特別な事情がない限り、個々の事業所における「工賃向上計画」を作成し、事業所責任者の意識向上、積極的な取組を促し、 都道府県の計画では、官公需による発注促進についても、目標値を掲げて取り組んでいる。

エ 支給決定の透明化・明確化
@ 障害程度区分の導入と障害支援区分への見直し
→障害者総合支援法では障害程度区分を障害の多様な特性その他の心身の状態に応じて必要とされる標準的な支援の度合いを総合的に示す「障害支援区分」に改め、平成26(2014)年4月から施行。
A 支給決定に係るプロセスの透明化等→市町村が事前に障害のある人の面接調査を行い、その調査を基に障害支援区分の一次判定が行われ、 さらに障害保健福祉の有識者などで構成される審査会での審査(二次判定)を経て、障害支援区分の認定が行われる仕組みとなっており、支給決定に係るプロセスの透明化が図られている。

オ 費用をみんなで負担し合う仕組みの強化
@ 国の費用負担の義務づけ
→障害者自立支援法の施行以降、 国が義務的にその費用の一部を負担する仕組みとした(具体 的には、国は費用の2分の1、都道府県は費用の4分の1を 義務的に負担。市町村は費用の4分の1を負担)。
A 利用者負担→ 障害者自立支援法の施行以降は、サービスの利用者も含め て皆で制度を支え合うため、国の費用負担の義務づけと併せて、利用者については、所得階層ごとに設定された負担上限月額の範囲内で負担することとした。 平成28(2016)年の障害者総合支援法の一部改正では、障害福祉サービスを利用してきた人が、65歳に達することにより介護保険サービスに移行することによって利用者負担が増加してしまうという事態を解消するため、一定の要件を満たした高齢障害者については、障害福祉サービスに相当する介護保険サービスを利用する場合の利用者負担(原則1割)をゼロにするという措置を講じた(平成30(2018)年4月施行)。

カ 障害福祉計画に基づく計画的なサービス基盤整備の推進→平成29(2017)年3月には、平成30(2018) 年度から平成32(2020)年度までの3年間の計画の策定のため、 障害福祉サービス及び相談支援並びに市町村及び都道府県の地域生活支援事業の提供体制の整備並びに自立支援給付及び地域生活支援事業の円滑な実施を確保するための基本的な指針(平成18年厚生労働省告示第395号)の改正を行った→ @ 地域共生社会の実現のための規程の整備 、A 精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築、 B 障害児支援の提供体制の計画的な整備 (ア)地域支援体制の構築 (イ )保育、保健医療、教育、就労支援等の関係機関と連携した 支援 (ウ)地域社会への参加・包容の推進 (エ)特別な支援が必要な障害児に対する支援体制の整備 (オ)障害児相談支援の提供体制の確保、 C 発達障害者支援の一層の充実、 D  障害福祉サービス等及び障害児通所支援等の提供体制の確 保に係る目標の設定 (ア)福祉施設の入所者の地域生活への移行 (イ)精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築 (ウ)地域生活支援拠点等の整備 (エ)福祉施設から一般就労への移行等 (オ)障害児支援の提供体制の整備等

(3)身近な相談支援体制整備の推進
ア 障害のある人や障害のある児童の親に対する一般的な相談支援
→障害のある人や障害のある児童の親に対する一般的な相談支援は、障害者自立支援法により、障害種別にかかわらず、事業の実施主体を利用者に身近な市町村に一元化して実施。厚生労働省では、障害のある人の支援体制のさらなる充実を図るため、平成30(2018)年度から、地域における相談支援等の指導的な役割を担う主任相談支援専門員の養成等を行うこととしている。
イ 都道府県による取組及び市町村区域への対応→都道府県においては、市町村に対する専門的な技術支援、情報提供の役割を担っている更生相談所等が設けられており、それぞれの施設が担う相談支援内容に合わせて、身体障害者相談員、知的障害者相談員、児童に関する相談員及び精神保健福祉相談員を配置している。
ウ 法務局その他→全国の法務局・地方法務局及びその支局等において、人権擁 護委員や法務局職員が障害のある人に対する差別、虐待等の人権問題について、面談・電話による相談に応じている。また、 保健所、医療機関、教育委員会、特別支援学校、ハローワーク、 ボランティア団体等においても、相談支援が行われている。
エ 矯正施設入所者→障害等により自立が困難な矯正施設入所者について、出所後 直ちに福祉サービスを受けられるよう「地域生活定着支援センター」を全国の各都道府県に整備している。
(4)権利擁護の推進
ア 成年後見制度等→
障害福祉サービスを利用し又は利用しようとする重度の知的障害のある人又は精神障害のある人であり、助成を受けなければ成年後見制度の利用が困難であると認められる場合に、申立てに要する経費及び後見人等の報酬の全部又は一部について補助を行うため、成年後見制度利用支援事業を実施しており、平成24(2012)年度から市町村地域生活支援事業の必須事業に位 置付けている。平成29(2017)年4月1日現在で1,485市町村 (85%)が実施、今後とも本事業の周知を図ることとしている。 また、障害者総合支援法では、平成25(2013)年度から、後見、保佐及び補助の業務を適正に行うことができる人材の育成及び活用を図るための研修を行う事業について、成年後見制度法人後見支援事業を地域生活支援事業として市町村の必須事業に位置づけたほか、指定障害福祉サービス事業者等の責務として、障害のある人等の意思決定の支援に配慮し、常に障害のある人の立場に立ってサービス等の提供を行うことを義務づけている。 また、成年後見制度の利用の促進に関する法律(平成28年法律第29号)に基づき策定された「成年後見制度利用促進基本計画」(平成29年3月24日閣議決定)に沿って、成年被後見人の 財産管理のみならず意思決定支援・身上保護も重視した適切な支援に繋がるよう、成年後見制度の利用促進に関する施策を総合的・計画的に推進している。併せて、成年後見制度の利用の促進に関する法律に基づく措置として、成年被後見人等であることを理由に不当に差別されないよう、成年被後見人等に係る欠格条項その他の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための措置を講ずる「成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適 正化等を図るための関係法律の整備に関する法律案」を平成30 (2018)年3月に閣議決定し、国会に提出した。
イ 消費者としての障害者→地方消費者行政推進交付金等を通じ、被害に遭うリスクの高 い消費者(障害者、高齢者、被害経験者等)を効果的・重点的に地域で見守る体制を構築し、消費者トラブルの防止及び早期発見を図る取組等を支援。加えて、平成28(2016)年 4月から施行された平成26年改正消費者安全法では、地方公共団体において消費者安全確保地域協議会を設置できることが盛り込まれている。
(5)障害者虐待防止対策の推進→障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律(平成23年法律第79号)が平成24(2012)年10月から施行。厚生労働省は、地域生活支援事業において、地域における関係機関等の協力体制の整備・充実を図るとともに、 過去に虐待のあった障害のある人の家庭訪問、障害者虐待防止に関する研修、虐待事例の分析を行う都道府県や市町村を支援して いる。
(6)障害者団体や本人活動の支援→意思決定過程に障害のある人の参画を得て、その視点を施策に 反映させる観点から、障害者政策委員会等において障害のある人 や障害者団体が、情報保障その他の合理的配慮の提供を受けながら構成員として審議に参画している。また、障害者総合支援法に 基づく地域生活支援事業において、障害のある人等やその家族、 地域住民等が自発的に行う活動に対する支援を行う「自発的活動 支援事業」を実施している。

次回は、第4章第1節の続き「2.在宅サービス等の充実」からです。
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