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平成30年版障害者白書 [2018年07月17日(Tue)]
平成30年版障害者白書(2018年6月15日) 
http://www8.cao.go.jp/shougai/whitepaper/h30hakusho/gaiyou/index-pdf.html
第1章 障害者施策の総合的かつ計画的な推進
−新たな障害者基本計画(第4次)の策定−
第1節 第4次基本計画の策定の経緯
1.第4次基本計画の検討開始までの主な取組
→障害者施策に関する基本法→心身障害者対策基本法(昭和45年法律 第84号)が制定。心身障害があるため長期にわたり日常生活又は社会生活に相当な制限を受けた者を「心身障害者」と位置付け、平成5(1993)年、同法は障害者基本法に改正、精神障害により長期にわたり日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける者についても、新たに「障害者」と位置付けられることとなった。法の目的も、障害者の自立とあらゆる分野の活動への参加の促進に改められ、その後、平成16(2004)年の改正では、障害者差別等をしてはなら ない旨が基本的理念として新たに規定、中央障害者施策推進協議会が創設された。平成23(2011)年の改正では、 障害者権利条約の批准に向けた国内法整備の一環として、いわゆる「社会モデル」の考え方や「合理的配慮」の概念が新たに取り入れられるとともに、国内において障害者基本計画の実施状況を監視し、勧告を 行う機関として、障害者政策委員会が新たに設置された。 この障害者基本法に基づき、平成25(2013)年9月に「障害者基本計画(第3次)」が閣議決定。 第3次基本計画では、各分野に共通する横断的視点として、「障害者の自己決定の尊重及び意思決定の支援」、「当事者本位の総合的な支援」、「障害特性等に配慮した支援」、「アクセシビリティの向上」 及び「総合的かつ計画的な取組の推進」の5点が掲げられ、 10の分野ごとに基本的考え方や具体的な取組が示されており、障害者政策委員会における実施状況の監視を経ながら、それぞれの分野において、同計画に基づき着実に取組が進められた。

2.障害者政策委員会における検討 →第3次基本計画の計画期間が平成29(2017)年度をもって満了することを踏まえ、障害者政策委員会において、平成28(2016)年10月以降、「障害者基本計画(第4次)」の策定に向けた精力的な調査審議が行われた。2020年東京パラリンピック の開催決定、障害者権利条約の批准、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(平成25年法律第65号)の施行等の大きな動きがあり、障害者政策委員会における調査審議においては、こうした動向も踏まえつつ、第4次基本計画が第3次基本計画から質的な深化を遂げたものとなるよう、障害者施策の大きな方向性や取り組むべき政策課題等について、大局的・俯瞰的見地より議論が行われた。 その結果、計11回にわたる審議を経て、平成30(2018)年2月、「障害者基本計画(第4次)の策定に向けた障害者政策委員会意見」が取りまとめられた。

3.第4次基本計画の策定 →政府においては、障害者政策委員会の意見に即して第4次基本計画 の案を作成し、パブリックコメントを経て、平成30(2018)年3月30 日に第4次基本計画を閣議決定した。

第2節 第4次基本計画の位置付け及び構成
1.第4次基本計画の位置付け
→政府が講ずる障害者のための施策の最も基本的な計画。
2.第4次基本計画の対象期間→ 第4次基本計画は、平成30(2018)年度からの5年間。 3.第4次基本計画の構成→「T 障害者基本計画(第4次)について」、「U  基本的な考え方」及び「V 各分野における障害者施策の基本的な方向」で構成。 「U 基本的な考え方」では、計画全体の基本理念及び基本原則を 示すとともに、各分野に共通する横断的視点や、施策の円滑な推進に向けた考え方を示している。 「V 各分野における障害者施策の基本的な方向」では、障害者の自立及び社会参加の支援等のための施策を11の分野に整理し、それぞれの分野について、第4次基本計画の対象期間に政府が講ずる施策の基本的な方向を示すとともに、関連する様々な施策を記載している。 第4次基本計画の概要については、図表1−1のとおり。【 図表1-1 第4次障害者基本計画 概要】参照。

第3節 第4次基本計画の基本的方向
1.2020年東京パラリンピックも契機とした社会的障壁の除去の強力な推進
→障害の有無にかかわらず、世界中からあらゆる人が集い、障害のある選手が繰り広げる圧倒的なパフォーマンスを直に目にすることのできるパラリンピック競技大会は、共生社会の実現に向けて社会の在り方を大きく変える絶好の機会となると考えられる。 このため、第4次基本計画では、2020年東京パラリンピックも契機として、障害者にとっての社会のバリア(社会的障壁)の除去に向けた取組を社会全体で強力に推進していくこと。 具体的には、各分野に共通する横断的視点として「社会のあらゆる場面におけるアクセシビリティの向上」を掲げ、社会のあらゆる場面でアクセシビリティ向上の視点を取り入れていくこと。また、 社会全体でICTが浸透しつつあることを踏まえ、社会的障壁の除去の観点から、様々な場面でアクセシビリティに配慮したICT等の新技術の積極的な導入を進めていくこととした。

2.障害者権利条約の理念の尊重及び整合性の確保→ 第4次基本計画は、我が国の障害者権利条約の批准(平成26(2014) 年)以降、初めて策定される障害者基本計画であり、同条約の理念を尊重するとともに、整合性を確保することとした。障害者を、施策の客体ではなく、必要な支援を受けながら自らの決定に基づき社会に参加する主体として捉えるとともに、障害者施策の検討及び評価に当たり、障害者が意思決定過程に参画し、障害者の視点を施策に反映させることが求められる旨を明記。その上で、障害者の政策決定過程への参画の促進や、当該政策決定過程において障害特性に応じた適切な情報保障その他の合理的配慮を行うことを盛り込んだ。

3.障害者差別の解消に向けた取組の着実な推進→ 第4次基本計画は、障害を理由とする差別の解消の推進に関る法律(平成25年法律第65号)の施行(平成28(2016)年度)以降、初めて策定される障害者基本計画であり、同法の実効性ある施行を図るため、ハード・ソフトの両面から、 各分野で障害者差別の解消に向けた環境の整備を着実に推進すること とした。障害者にも配慮した施設の整備やサービス・情報の提供等の一層の促進を図るとともに、地域において障害者差別の解消を推進するため、障害者差別解消支援地域協議会の設置を促進していくこととした。

4.成果目標の充実等→ 第4次基本計画を着実かつ効果的に実施していくため、全ての分野において成果目標を設定、成果目標数を大幅に充実させた(第3次基本計画は計45、第4次基本計画は計112)。主な成果目標 は、図表1−2のとおり。 さらに、各分野に共通する横断的視点として「PDCAサイクル等を 通じた実効性のある取組の推進」を掲げ、成果目標も活用しながら、 各分野において障害者施策のPDCAサイクルを構築し、着実に実行するとともに、当該サイクル等を通じて施策の不断の見直しを行っていくこととした。

5.障害のある女性、子供、高齢者の複合的な困難等への配慮
→各分野に共通する横断的視点として「障害のある女性、子供及び高齢者の複合的困難に配慮したきめ細かい支援」を掲げた。 とりわけ、障害のある女性については、それぞれの障害種別ごとの特性、状態により様々な支援が必要であることに加え、女性であることにより更に複合的に困難な状況に置かれている場合があることから、こうした点も念頭に置いて障害者施策を策定・実施する重要性についても明記した。

6.「命の大切さ」等に関する理解の促進→ 平成28(2016)年7月に発生した障害者施設における殺傷事件を踏まえ、「命の重さは障害の有無によって少しも変わることはない」という当たり前の価値観を社会全体で共有し、障害のある者と障害のない者が、お互いに、障害の有無にとらわれることなく、支え合いながら社会で共に暮らしていくことが日常となるように、国民の理解促進 に努めることとした。(図表1-2 第4次障害者基本計画 主な成果目標)

次回は、「第4節 第4次基本計画の各分野における基本的考え方及び主な施策」からです。
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