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第1回 成年後見制度利用促進会議 [2018年07月14日(Sat)]
第1回 成年後見制度利用促進会議(平成30年6月21日)
≪議事≫成年後見制度利用促進会議の設置について
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212873.html
◎参考資料
≪参考資料4≫成年後見制度利用促進基本計画について(平成29年3月24日 閣議決定)

3 成年後見制度の利用の促進に向けて総合的かつ計画的に講ずべき施策
(1)利用者がメリットを実感できる制度・運用の改善
−制度開始時・開始後における身上保護の充実−
@高齢者と障害者の特性に応じた意思決定支援の在り方
→後見人は、できる限り本人の意思を尊重し、法律行為の内容にそれを反映させることが求められる。 後見人が本人の特性に応じた適切な配慮を行うことができるよう、 今後とも意思決定の支援の在り方についての指針の策定に向けた検討等が進められるべき。
A後見人の選任における配慮→家庭裁判所において適切な後見人を選任できるよう、地域連携ネットワークや中核機関が、本人を取り巻く支援の状況等を 家庭裁判所に的確に伝えることができるようにするための検討を進め特に、制度利用が長期にわたることが見込まれる障害者については、本人と後見人との間の信頼関係の構築が極めて重要であり、家庭 裁判所が本人の障害の特性を十分に踏まえた後見人を選任できるよう、適切な情報提供がなされることが望ましい。
B利用開始後における柔軟な対応→後見等が開始されると、本人の判断能力が回復しない限り、後見等が継続することになるが、相当期間が経過した後も、本人や本人を支える家族等と後見人との間に信頼関係が形成されていない場合にお いても、後見人に不正な行為、著しい不行跡その他後見等の任務に適しない事由がない限り、家庭裁判所が後見人を解任することはできないこととなっている。 ○ こうしたケースのうち、本人の権利擁護を十分に図ることができない場合については、今後、後見人の交代を柔軟に行うことを可能にする環境を整備するなどの方策を講ずる必要がある。地域連携ネットワーク及び中核機関には、後見等の開始後、チーム や関係機関と連携して後見人の事務の在り方についても必要な情報を把握し、本人やその支援者と後見人とが円滑な人間関係を構築できるよう支援する機能が期待される。 また、その関係の改善ができないことにより現在の後見人では本 人の適切な権利擁護を図ることができない場合等については、本人を取り巻く支援の状況等を踏まえ、適格な後任者を推薦するなど、柔軟な運用を可能とする方策を検討する。
C成年後見制度の利用開始の有無を判断する際に提出される診断書等の在り方→現行法は、家庭裁判所は、成年後見制度を利用しようとする人の精神の状況につき鑑定をしなければならないと定める一方で、明らか にその必要がないと認めるときは、この限りではない(家事事件手続 法(平成23年法律第52号)第119条)としており、鑑定書に代えて、より簡易な診断書の提出も許されるものとされている。 ○ 診断書の提出を認める運用は、家庭裁判所における迅速な審判に資するものである反面、成年被後見人とされることにより行為能力が制限されるなど、その効果が大きいこと等に鑑みれば、後見・保佐・ 補助の判別が適切になされるよう、医師が診断書等を作成するに当たっては、本人の身体及び精神の状態を的確に示すような本人の生活状況等に関する情報が適切に提供されることにより、十分な判断資料に基づく適切な医学的判断が行われるようにすることが望ましい。特に、障害者については、本人の障害の特性をより的確に踏まえた判断がなされることが望ましい。そこで、福祉関係者 等が有している本人の置かれた家庭的・社会的状況等に関する情報 も考慮できるよう、診断書等の在り方についても検討するとともに、 本人の状況等を医師に的確に伝えることができるようにするための 検討を進める。後述の地域連携ネットワークにおけるチームに医師も参加し、診断書等を作成した後の情報提供を受けることによって、継続的 な本人支援に関わることができるよう配慮すべきである。

(2)権利擁護支援の地域連携ネットワークづくり
@地域連携ネットワークの三つの役割
ア)権利擁護支援の必要な人の発見・支援
→ 地域において、権利擁護に関する支援の必要な人(財産管理や必要なサービスの利用手続を自ら行うことが困難な状態であるにもかかわらず必要な支援を受けられていない人、虐待を受けている人など) の発見に努め、速やかに必要な支援に結び付ける。
イ)早期の段階からの相談・対応体制の整備→早期の段階から、任意後見や保佐・補助類型といった選択肢を含め、 成年後見制度の利用について住民が身近な地域で相談できるよう、窓口等の体制を整備する。
ウ)意思決定支援・身上保護を重視した成年後見制度の運用に資する支援体制の構築→ 成年後見制度を、本人らしい生活を守るための制度として利用できるよう、本人の意思、心身の状態及び生活の状況等を踏まえた運用を 可能とする地域の支援体制を構築する。

A地域連携ネットワークの基本的仕組み
ア)本人を後見人とともに支える「チーム」による対応
→権利擁護支援が必要な人を地域において発見し、必要な支援へ結び付ける機能を強化。 権利擁護支援が必要な人について、本人の状況に応じ、後見等開始前においては本人に身近な親族や福祉・医療・地域の関係者が、後見等開始後はこれに後見人が加わる形で「チーム」としてかかわる体制づくりを進め、法的な権限を持つ後見人と地域の関係者等が協力して日常的に本人を見守り、本人の意思や状況をできる限り継続的に把握し対応する仕組みとする。
イ)地域における「協議会」等の体制づくり→後見等開始の前後を問わず、成年後見制度に関する専門相談への対応や、後見等の運用方針等についての家庭裁判所との情報交換・調整等に適切に対応するため、個々のケースに対する「チーム」での対応に加え、地域において、法律・福祉の専門職団体や関係機関がこれらのチームを支援する体制を構築する。 このため、各地域において各種専門職団体・関係機関の協力・連携強化を協議する協議会等を設置し、個別の協力活動の実施、ケース会議の開催や、多職種間での更なる連携強化策等の地域課題の 検討・調整・解決などを行う。

B地域連携ネットワークの中核となる機関の必要性→各地域において、上記のような地域連携ネットワークを整備し、協議会等を適切に運営していくためには、その中核となる機関が必要と考えられる。 中核機関には、様々なケースに対応できる法律・福祉等の専門知 識や、地域の専門職等から円滑に協力を得るノウハウ等が蓄積され、 地域における連携・対応強化の推進役としての役割が期待される。

C地域連携ネットワーク及び中核機関が担うべき具体的機能等→各地域における連携ネットワーク及び中核機関については、以下に掲 げるア)広報機能、イ)相談機能、ウ)成年後見制度利用促進機能、エ) 後見人支援機能の4つの機能について、段階的・計画的に整備されることが求められるとともに、オ)不正防止効果にも配慮すべきである。
ア)広報機能→地域連携ネットワークに参加する司法、行政、福祉・医療・地域 などの関係者は、成年後見制度が本人の生活を守り権利を擁護する重要な手段であることの認識を共有し、利用する本人への啓発活動 とともに、そうした声を挙げることができない人を発見し支援につなげることの重要性や、制度の活用が有効なケースなどを具体的に 周知啓発していくよう努める。中核機関は、地域における効果的な広報活動推進のため、広報を 行う各団体・機関(弁護士会・司法書士会・社会福祉士会、市役所・ 町村役場の各窓口、福祉事業者、医療機関、金融機関、民生委員、 自治会等)と連携しながら、パンフレット作成・配布、研修会・セ ミナー企画等の広報活動が、地域において活発に行われるよう配慮 する。その際には、任意後見、保佐・補助類型も含めた成年後見制度の 早期利用も念頭においた活動となるよう留意する。
イ)相談機能→中核機関は、成年後見制度の利用に関する相談に対応する体制を構築する。その際には、地域の専門職団体や法テラス等の協力を得ることも想定される。

以下のような関係者からの相談対応、後見等ニーズの精査、見守り体制の調整を行う。
・ 市町村長申立てを含め権利擁護に関する支援が必要なケースについて→後見等ニーズに気付いた人、地域包括支援センター、障害者相談支援事業者等の関係者からの相談に応じ、情報を集約するとともに、必要に応じて弁護士会・司法書士会・社会福祉士会等の支援を得て、後見等ニーズの精査と、必要な見守り体制(必要な権利擁護に関する支援が図られる体制)に係る調整を行う。
・ その際、本人の生活を守り、権利を擁護する観点から、地域包括 支援センターや障害者相談支援事業者等とも連携し、後見類型だけではなく、保佐・補助類型の利用の可能性も考慮。
ウ)成年後見制度利用促進機能
(a)受任者調整(マッチング)等の支援→親族後見人候補者の支援、市民後見人候補者等の支援、受任者調整(マッチング)等、家庭裁判所との連携
(b)担い手の育成・活動の促進→市民後見人の研修・育成・活用、 法人後見の担い手の育成・活動支援
(c)日常生活自立支援事業等関連制度からのスムーズな移行→生活保護受給者を含む低所得者等で、成年後見制度の利用が必要 である高齢者・障害者についても、成年後見制度利用支援事業の更 なる活用も図りつつ、後見等開始の審判の請求が適切に行われるべきである。
エ)後見人支援機能→中核機関は、親族後見人や市民後見人等の日常的な相談に応じる とともに、必要なケースについて、 中核機関は、必要に応じて家庭裁判所と情報を共有し、後見人による事務が本人の意思を尊重し、その身上に配慮して行われるよう、 後見人を支援する。 地域連携ネットワークでのチームによる見守りにおいては、移行 型任意後見契約が締結されているケースのうち、本人の判断能力が 十分でなくなり、さらにはそれを欠く等の状況に至っても任意後見 監督人選任の申立てがなされず、本人の権利擁護が適切に行われない状態が継続しているようなケースがないか等にも留意し、チーム における支援の中でそうしたケースを発見した場合には、速やかに 本人の権利擁護につなげることとする。
オ)不正防止効果→成年後見制度における不正事案は、親族後見人等の理解不足・知識不足から生じるケースが多くなっているところ、地域連携ネットワークやチームでの見守り体制の整備により、親族後見人等が孤立することなく、日常的に相談等を受けられる体制が整備されていけば、不正の発生を未然に防ぐ効果が期待される。このようなチームの整備等により、本人や親族後見人等を見守る 体制が構築されれば、仮に親族後見人等が本人に対する経済的虐待や横領等の不正行為に及んだとしても、その兆候を早期に把握することが可能となり、その時点において、家庭裁判所等と連携して適切な対応をとることにより、被害を最小限に食い止めることも期待される。上記のような体制が整備されることにより、これまでは、後見人 において、財産の保全を最優先に硬直的な運用が行われていたケー スについても、本人の生活の状況等に応じ、必要な範囲で本人の財産を積極的に活用しやすくなるなど、より適切・柔軟な運用が広がるものと期待される。 ○ 家庭裁判所への報告や家庭裁判所による監督を補完する形で、後見人による不正の機会を生じさせない仕組みや監督などを行う機 能を家庭裁判所の外でもどのように充実させていくかについては、 法務省等において、最高裁判所や専門職団体、金融機関等とも連携し、地域連携ネットワーク及び中核機関の整備による不正防止効果 も視野に入れつつ、実効的な方策を検討する。

D中核機関の設置・運営形態
ア)設置の区域→中核機関の設置の区域は、住民に身近な地域である市町村の単位を基本とすることが考えられる。
イ)設置の主体→中核機関が行う権利擁護に関する支援の業務が、市町村の福祉部局が有する個人情報を基に行われることや、行政や地域の幅広い関係者を巻き込んでの連携を調整する必要性などから、市町村が設置することが望ましい。地域連携ネットワークや中核機関の業務については、専門的・広域的な対応が必要な内容も多く含まれていることから、都道府県は、各都道府県の実情に応じ、自主的かつ主体的に、広域的に対応することが必要な地域における 地域連携ネットワーク・中核機関の整備の支援及び人材養成や専門職団体との連携確保等広域的な対応が必要となる業務等につき、 市町村と協議を行い、必要な支援を行うものとする。
ウ)運営の主体→地域の実情に応じた適切な運営が可能となるよう、市町村による 直営又は市町村からの委託などにより行う。
エ)設置・運営に向けた関係機関の協力→特に、専門職団体 (弁護士会、司法書士会、社会福祉士会等)は、市町村と協力し、 協議会等の設立準備会に参画するとともに、地域連携ネットワーク の活動の中心的な担い手として、中核機関の設立及びその円滑な業 務運営等に積極的に協力することが期待される。

E優先して整備すべき機能等→全国どの地域に住んでいても成年後見制度の利用が必要な人が制 度を利用できるようにするという観点から、まずは、上記Cア)広報 機能やイ)相談機能の充実により、成年後見制度の利用の必要性の高い人を地域で発見し、適切にその利用につなげる機能の整備が優先されるべきである。保佐・補助の活用を含め、早期の段階から、本人に身近な地域において成年後見制度の利用の相談ができるよう、市町村においては、特に、各地域の相談機能(Cイ)の機能)の整備に 優先して取り組むよう努めるべきである。

(3)不正防止の徹底と利用しやすさとの調和 −安心して利用できる環境 整備−
・成年後見制度が利用者にとって、安心かつ安全な制度→監督機能の更なる充実・強化が必要、家庭裁判所のみならず関係機関においては、不正事案の発生を未然に抑止する ための仕組みについて、今後の積極的な取組が期待される。
・特に、地域における金融機関の役割→本人が成年後見制度を利用するに当たって、自己名義の預貯金口座を維持することを希望した場合には、後見人において、これを適切に管理・行使することができるような、後見制度支援信託に並立・代替する新たな方策を 金融関係団体や各金融機関において積極的に検討することが期待さ れる。

@金融機関による新たな取組→金融機関は、本人名義の預貯金口座について、後見人による不正な 引出しを防止するため、元本領収についての後見監督人等の関与を可 能とする仕組みを導入するなど、不正事案の発生を未然に抑止するための適切な管理・払戻方法について、最高裁判所や法務省等とも連携 しつつ、積極的な検討を進めることが期待される。
A親族後見人の成年後見制度への理解促進による不正行為の防止→本人の意思を尊重しつつ、後見人による不正防止等を含めた本人の権利擁護をより確実なものとするため、支援機能を担う法律専門職団体は、支援機能の一環として、後見人に対し、積極的に指導・助言を行うものとする。
B家庭裁判所と専門職団体等との連携→法務省等は、最高裁判所と連携し、地域の金融機関における自主的 取組等や専門職団体等における対応強化策の検討の状況を踏まえ、よ り効率的な不正防止のための方策を検討する。
C移行型任意後見契約における不正防止→移行型任意後見契約については、地域連携ネットワークのチームによる見守りにおける不適切なケースの発見・支援とともに、不正防止に向けた実務的な対応策について幅広い検討が行われるべきである。

次回も続き、3 成年後見制度の利用の促進に向けて総合的かつ計画的に講ずべき施策 「(4)制度の利用促進に向けて取り組むべきその他の事項」からです。

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