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第17回 社会保障審議会「生活困窮者自立支援及び生活保護部会」(資料) [2022年08月10日(Wed)]
第17回 社会保障審議会「生活困窮者自立支援及び生活保護部会」(資料)(令和4年7月29日)
《議事》(1)被保護者健康管理支援事業・医療扶助について (2)子どもの貧困への対応について (3)生活困窮者自立支援制度と関連施策の連携のあり方等について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27133.html
◎資料1 被保護者健康管理支援事業・医療扶助について
1.医療扶助の現状について
○生活保護費負担金(事業費ベース)実績額の推移
→約3.7兆円(令和4年度当初予算)。   実績額の約半分は医療扶助。
○医療扶助費の動向→世界金融危機(2007〜2008年度)後、被保護者数の増加に伴い増加。 被保護者の高齢化の影響により、近年は高齢者が占める割合の増加傾向が顕著である。
○医療扶助の特性→65歳以上の者が半数以上。医療扶助費の約6割を入院。医療保険に比べ、精神・行動の障害の割合が高い。<入院外> 医療保険とほぼ同様の構成割合。
○医療扶助費の伸びの要因分解→医療扶助費の伸びは医療費全体の伸びを下回っている。

2.平成30年生活保護法改正等について
○生活困窮者等の自立を促進するための 生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律の概要   平成30年6月1日成立 平成30年6月8日公布→改正の概要1〜3まで。
○全世代対応型の社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律の概要→改正の概要1〜4まで。
○4(3) 医療扶助におけるオンライン資格確認の導入→@マイナンバーカードによる確実 な資格・本人確認を実現するとともに、A医療券の発行・送付等の事務を省力化し、利用者の利便性も高める。 適正な医療の実施を確保するため、福祉事務所が委託した医療機関を受診する仕組みを維持。
○「新経済・財政再生計画改革工程表2021」(令和3年1 2月2 3日:経済財政諮 問会議まとめ)(抄)

3.各種取組について
○生活保護における後発医薬品の使用促進の取組
○生活保護受給者の健康管理支援の推進 〜 被保護者健康管理支援事業の実施
〜→令和3(2021)年1月から「被保護者健康管理支援事業」が必須事業化され、全福祉事務所で実施することとなったため、全ての自治体が効果的・効率 的に実施するために必要な経費を負担する。
○新型コロナ感染拡大による事業への影響→、「新型コロナウイルス感染症の影響があった」と回答した福祉事務所は56.1%
○庁内連携・保健医療専門職協働に関する事例→保健事業など他制度の類似事業の知見・ノウハウの活用、情報共有、専門職との相談など、様々な連携形態により効果的に実施
○子どもとその養育者に対する健康生活支援モデル事業→福祉事務所が主体となって、生活保護受給世帯の子どもとその養育者に対する健康生活の支援を行うモデル事業を実施。全国で数カ所、モデル的に行う事業を助成し、好事例について国へ報告いただき、標準化と将来の全国展開を目指す。
○【 令和2年度 厚生労働省 社会福祉推進事業 】 子どもとその養育者への 健康生活支援における行動変容に関する調査研究 事業→生活保護世帯の子どもとその養育者の健康生活支援に関して、全国の福祉事務所において、どのような支援が実現可能か、かつ効果的かを検討するた め、「子どもとその養育者への健康生活支援モデル事業」の取組実態を把握するとともに、モデル事業の枠組外で実施されている支援内容等を調査し、効果的な支援事例を収集する目的。
○子どもの医療に係る支援の好事例→どのような支援が実現可能か、かつ 効果的かを検討するため、社会福祉推進事業により事業実施自治体へのアンケートやヒアリングを実施。 @教育委員会から学校検診にかかる情報入手する取り組み、A学習支援事業と連携した取り組み、 B専門職(管理栄養士)を活用した取り組み、などの事例が挙げられている。
○頻回受診の適正化について(概要)→同一傷病について、同一月内に同一診療科目を15日以上受診しており、短期的・集中的な治療(※)を行う者を除き、治療にあたった 医師や嘱託医が必要以上の受診と認めた者。令和4年度以降の取組参照。
○頻回受診の適正化について(推移)→受診行動が改善した者の割合は上昇してきている。
○頻回受診指導における自治体の好事例→@対象者に早期にアプローチしている事例、A専門職を配置し、ケースワーカーと連携して対応し ている事例、B対象者の日常生活での改善につながる指導を行う、といった事例が成果を挙げた事例として挙げられている。
○頻回受診者の推移→平成23年と比較、直近の令和元年度その割合は半分以下に。
○向精神薬の重複投薬の適正化について→「向精神薬の重複処方の改善状況」について、地方厚生局による監査を実施。(平成23年度〜)
○医療扶助における精神・行動の障害による入院の推移→医療扶助受給者の「精神・行動の障害による入院」の件数は減少傾向にある。特に入院期間が5年を超えるような長期入院者の数が 減少している。
○長期入院患者の実態把握について→医療扶助による入院患者であって、その入院期間が180日を超える(他法又は自費による入院期間も含む)者の実態調査を行っており、令和2年度は、180日を超える者の数のうち、嘱託医の書面検討の結果、主治医等へ意見聴取することとなる者の割合 は約48%H22:約65%→R1:約51%)。 令和2年度は、医療扶助による入院の必要がないと判断された患者のうち、23%程度の者は退院等の措置がなされていない。
○長期入院患者の地域移行の好事例集→@予算事業による専門性のある主体への外部委託、A障害福祉担当部局との連携、B救護施設等の活用といった事例が成果を挙げた事例。
○都道府県等による市区町村への支援に係る関係法令等→生活保護法上、都道府県知事は、市町村長に対して、保護の実施等のため必要な助言その他の援助を行うことができること となっている。現状は、都道府県は市町村に対して、医療扶助の運用等に係る疑義照会があった際の回答対応に留まっているといっ た声が聞かれるところ。
○都道府県等による医療機関への関与に係る現状と課題→生活保護法による指定等、指導、検査、指定取消・効力停止がある。⇒@〜C参照。
○医療扶助審議会の設置・運営状況→過去の実績も含めて医療扶助審議会の構成員を照会したところ、医師、学識経験者、自治体 職員という回答が多く、その他、福祉関係者や関係行政機関の職員といった回答があった。 直近1年間に医療扶助審議会の開催実績がある自治体における審議内容は、精神疾患入院や 訪問看護の要否判定にかかる諮問との回答。

4.これまでの議論の状況等について
○生活保護制度に関する国と地方の実務者協議 これまでの議論の整理(令和4年4月 2 2 日 ) (抜粋) 5 . 被保護者健康 管理支援事業及び医療扶助について (1) 被保護者健康 管理支援 事業及び頻回受診対策等について@A
・現状と基本的な方向
→5つあり。頻回受診者に対する健康管理支援の側面からの効果的な実施方策、重複投薬や多剤投与等に着目した支援 方策、生活面に着目したアプローチの推進方策等、機能の強化を検討していく必要あり。
・具体的な議論→5つあり。医薬品の適正使用の推進⇒レセプトデータを分析した重複投薬等の対象者リストの作成や服薬管理な どによる指導も考えられるが、福祉事務所単独で取り組める範囲は限定的で、医療機関と薬局間の連携が不可欠 といった意見もあり、福祉事務所と医療機関・薬局等の関係機関との連携強化が欠かせない。

○生 活 保護制度に関する国と地方の実務者協議 これまでの議論の整理(令和4年4月 2 2 日 ) (抜粋) 5 . 被保護者 健 康 管理支援事業及び医療扶助について (2) 都道府県に よる関与について@A
・現状と基本的な方向
→4つあり。都道府県によるデータに基づく適正化方 策の推進により、管内自治体等への関与を強化していく必要がある。
・具体的な議論→3つあり。取組指標の設定等による見える化を行うとともに、そ れを基に都道府県が管内市町村の取組状況を把握し、助言等を行うことが考えられる。
○医療扶助に関する検討会について→医療保険制度⇒令和3年3月から個人番号カードを用いたオンライン資格確認が施行される予定。一方で、生活保護の医 療扶助⇒令和元年12月20日に閣議決定された「新デジタル・ガバメント実行計画」で個人番号カードを利用したオンライン資 格確認について、令和5年度の導入を目指し検討を進めることとなっている。 この閣議決定を踏まえ、医療扶助制度に対応したオンライン資格確認について、制度的・実務的な課題を整理し、実現に向けた検討を行う必要がある。 また、医療扶助⇒従来から、頻回受診者等の適正化対策の必要性が指摘されており、こうした課題への対応も必要となっている。 このため、今般、こうした医療扶助に関する諸課題について、検討会を開催し、有識者・自治体関係者からの意見を聴取することとする。
○検討スケジュールと特に御議論いただきたい事項
・検討スケジュール(予定)
→夏以降、社会保障審議会生活困窮者自立支援及び生活保護部会の場において議論。
・本部会にて特に御議論いただきたい事項→被保護者のうち健康上の課題を抱える方については、精神疾患や依存症の方や孤独・孤立の問題を抱える 方等が含まれることも踏まえ、被保護者健康管理支援事業において、多角的な観点から、社会生活面に係る 支援等を強化していくことについて、どのように考えるか。 都道府県等においてガバナンス強化の必要性が指摘されているところ、都道府県等によるデータに基づく 適正化方策の推進はじめ、管内自治体等への関与を強化するための実効的な支援方策について、どのように 考えるか。
○現状と課題を踏まえた論点@〜C (健康管理支援事業関係)
・現状・課題→
(被保護者健康管理支援事業の効果的・効率的な実施体制の構築)(EBPMの観点からの被保護者健康管理支援事業の推進)(被保護者健康管理支援事業の機能強化)
・論点→(被保護者健康管理支援事業の効果的・効率的な実施体制の構築)(EBPMの観点からの被保護者健康管理支援事業の推進)(被保護者健康管理支援事業の機能強化)

○医療扶助に関する検討会における主な御意見 (健康管理支援事業関係)
・第5回医療扶助に関する検討会(令和4年4月28日)における主な御意見→4つあり。コロナ禍の影響も加味して検討する必要がある。
・第6回医療扶助に関する検討会(令和4年6月9日)における主な御意見→6つあり。「自立の助長」としてどこまで健康管理支援を行うのかの検討が必要。生活保護が丸抱えではなく、国保や後期高齢者医療等 の部局とも、健康管理を切り口に一体的に取り組む体制づくりが重要である。

○現状と課題を踏まえた論点@ A(医療扶助の適正化関係:頻回受診対策)
・現 状→
4点あり。「頻回受診者に対する適正受診指導要綱」に基づき、同一傷病について、同一月内に同一診療科目を15日以上受 診しており、短期的・集中的な治療を行う者(※)を除いたものを抽出し、主治医訪問・嘱託医協議により、頻 回受診と認められた者を対象として、訪問指導、医療機関受診への保健師の同行、改善状況の確認を行うととも に、改善状況について報告するようお願いしており、これまでの取組によって一定の効果が上がってきている。※1 前2月との通院日数の合計が40日未満の者
・論点→特に、頻回受診の改善に至らない者について、実効性のある取組が必要であるところ、従来の頻回受診指導の仕組みでは効果 が得られにくいといった課題等も踏まえ、どのような取組や仕組みが考えられるか。(2つあり。)
「同一傷病について、同一月内に同一診療科目を15日以上受診しており、前2月の通院日数との合計が40日以上」という、 受診回数に係る基準(定義)の見直しについては、以下のような観点を踏まえ、その可否を含めてどのように考えるか。(3つあり。)

○現状と課題を踏まえた論点B C D(医療扶助の適正化 関係:重複投薬及びその他適正化に係る取組の推進)
・現 状→
(重複・多剤投薬対策について)5つあり。(精神障害者等の長期入院について)4つあり。180日を超える者の数のうち、最初に行う嘱託医の書面検討の結果、主治医等へ意見聴取することとなる 者の割合は減少。(H22:約65%→R2:約48%)
・論点→(重複・多剤投薬の改善支援及び適正化について)⇒今後、電子処方箋の活用により医療機関・薬局間の情報共有の環境が整備されていく中で、福祉事務所として、どのような取 組や仕組みが更に必要と考えるか。2つあり。
(精神障害者等の長期入院について)⇒精神障害者等の長期入院患者の退院促進の実効性を確保するため、どのような取組や仕組みが更に必要と考えるか。 例えば、自治体における長期入院患者の状況把握に係る嘱託医協議の検討状況等を基に、福祉事務所自らが組織的に、長期 入院患者の特徴や退院の阻害となっている要因等を分析し、その結果に基づき、退院促進に向けた福祉事務所と精神障害担 当部局等との連携を深めていくことが重要と考えるが、その効果的な方策について、どのように考えるか。

○医療扶助に関する検討会における主な御意見 (医療扶助適正化関係)
・第3回医療扶助に関する検討会(令和3年3月25日)における主な御意見→5つあり。頻回受診対策は、レセプトデータを用いて行うため指導が後追いになっているが、オンライン資格確認の導入により、早く受 診状況が分かるような機能を追加してもらいたい。
・第5回医療扶助に関する検討会(令和4年4月28日)における主な御意見→4つあり。今後の課題については、コロナ禍の影響も加味して検討していくべき。
・第7回医療扶助に関する検討会(令和4年7月22日)における主な御意見→5つあり。オン資を利用した受診状況把握には、非常に期待。受診回数は、リスク要因の気づきにもなり、早期の介入を推進されたい

○現状と課題を踏まえた論点@ A(都道府県による関与)
・現状・課題
→(都道府県等による市区町村への支援について)2つあり。(都道府県等による医療機関への関与について)4つあり。(医療扶助審議会について)2つ。
・論点→都道府県等においてガバナンス強化の必要性が指摘されているところ、都道府県等によるデータに基づく適正化方策の推進を はじめ、管内自治体等への関与を強化するための実効的な支援方策をどのように考えるか。2つあり。
都道府県のガバナンス強化を図る観点から、より効果的な都道府県の医療機関への関与について、どのように考えるか。2つあり。
改革工程表において、「中長期的課題として、都道府県のガバナンスを強化する観点から、生活保護受給者の国保及び後期高 齢者医療制度への加入を含めた在り方の検討を深める」と指摘されていることについて、どのように考えるか。また、医療扶 助のガバナンス強化を進めていくに当たっては、まず、被保護者健康管理支援事業の取組強化や都道府県等による市区町村・ 指定医療機関への関与の強化を図っていくことも重要と考えるが、そのこととの関係性をどのように考えるか。

○医療扶助に関する検討会における主な御意見 (都道府県による関与)
・第5回医療扶助に関する検討会(令和4年4月28日)における主な御意見→2つあり。医療扶助におけるガバナンス強化については、都道府県が関与する必要性を確認する必要がある。
・第7回医療扶助に関する検討会(令和4年7月22日)における主な御意見→6つあり。生活保護受給者の国保・後期高齢者医療への加入は慎重な検討をすべきだが、一方で、都道府県のガバナンスに関 しては、医療扶助も国保等の他制度と同様に都道府県が関与すべき。現状、医療扶助では、都道府県の管内市町村 に対するコミットメントは弱く、医療扶助審議会の機能を強化していく方向性自体は妥当と考える。

次回も続き「資料2 子どもの貧困への対応について」からです。

第16回 社会保障審議会「生活困窮者自立支援及び生活保護部会」(資料) [2022年07月27日(Wed)]
第16回 社会保障審議会「生活困窮者自立支援及び生活保護部会」(資料)(令和4年7月7日)
《議事》(1)「今後の福祉事務所における生活保護業務の業務負担軽減に関する調査研究」を踏まえた対応(2)就労支援のあり方(3)家計改善支援等のあり方(4)生活困窮者自立支援制度と生活保護制度の連携のあり方について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26654.html
◎資料5 鈴木参考人提出資料
生活困窮者自立支援制度における 就労支援(準備・訓練等) 〜千葉の実践から〜
NPO法人ユニバーサル就労ネットワークちば 事務局長 鈴木 由美
兼務)社会福祉法人生活クラブ風の村 人事広報部ユニバーサル就労支援課 課長
○NPO法人ユニバーサル就労ネットワークちばとは?
→千葉県内に80ヶ所近くの事業所(高齢者介護・保育・児童養護・障害 者・困窮者相談支援等)を持ち従業員数1700名の法人。現在はユニバーサル就労(中間的就労)のプログラム評価や事業改善を 実施。全国で実施できるような効果的なユニバーサル就労の方法を研究 者と一緒に議論中。
○事業概要→「当事者・会社支援」など参照。「働きづらさを抱える人の就労支援」中心。
・@千葉市就労準備支援室 基本情報→常勤5名、非常勤1名。 ※非常勤は中間的就労を利用して就労したスタッフ。「実績」「特徴」の参照。働きづらさに対する自己理解を深めるためのアセスメントツールやグループワークを実 施。
・@-1 支援の特徴→【社会・地域への働きかけ】【本人への働きかけ】
・@-2 支援フロー
参考資料:職業適性検査について→(1)社会経験や就労経験が極端に少ないため、自己理解ができていない当事者が急増。 何をやりたいのか、何に興味があるのか、自分はどこまでできるのかといったことをきちんと把握し、これからどうやって行動していく参考や支援方針を作成する指標として適性検査を導入した。 (2)知的・発達障害ボーダーと思われる当事者の増加
・@-3 企業開拓について→【方法】@〜C。【参入しやすい業界】は? 
「企業とのネット ワークについて」→研究会を開催し、顔の見える 関係作りなど。
・@-4 定着支援→「メール、電話で様子を聞く」などその他あり。
・@-5 チャンス創造ファンド(独自)→必要なことに対する費用負担⇒(例)障害者手帳取得のための診断書費用、健康診断 ・ひとり最大約15万円まで支給可能。実績ベースだとおおよそ 一人4万円が最大。年間で20万円程度の原資で実施可能。
(参考)本人の自立を支える部分に寄り添う支援 〜伴走型/エンパワメント型〜→(クライエントのベクトル)「安心」⇒「自信」⇒「自由」への支援。

○生活困窮者の就労支援領域と支援スタイル↓(このメインテーマ)
【提案1】就労準備支援・就労訓練事業の必須事業化(就労支援全体の一体実施)が必要

→「生活自立」「 社会自立」の意識が「就労自立」へ発展。(考え方にあり)
<支援の捉え方> キャリアコンサルティングの流れと困窮者支援事業→「自己理解」「職業理解」⇒「啓発的経験」につながり「キャリア選択に係る意思決定」になる。
○【提案2】幅広い支援領域に対応できる就労支援員 の育成が急務
<支援の土台・基礎>主に相談員自身のことや当事者の個別支援⇒<支援メニューの開発> <企業開拓や地域づくり>⇒「創意工夫・独自展開へ」が必要。
・中間的就労の実践 ユニバーサル就労(UW)とは…→ユニバーサル就労の理念を実現する具体的な仕組み(システム)⇒<特徴> @対象者を限定しない Aスライド式の就労ステージを構築 B業務分解 C外部支援者とのチームによる定着支援⇒以下特徴A〜Cの説明。
○【提案3】多様なはたらき方を創造する支援が必要↓
・一般の労働市場から排除されている人を労働市場に戻そうとするのはもはや限界があり、当事者にとって は絶望感しかない。
→そこに押し戻そうとする支援でいいのか?現場は行き詰まっている。  はたらきづらさは手帳の有無だけではかれなくなってきている。グレーゾーンの人たちを受け止める社会 資源が失われている。はたらきづらさはどんどんグラデーションゾーンが広くなっている。  雇用市場に空いている隙間はどんどん大きくなっているが、制度はいつまでも変わらない。↓
「将来を決定する選択肢」
→中間的就労の活用右矢印1「特開金の活用の可能性」→令和4年5月30日の要件緩和はひとつのチャンス …生活困窮者支援の自立支援や就労準備・就労訓練事業、被保護者支援 の就労支援、就労準備支援事業での受給が可能となった!


◎資料6 行岡参考人提出資料
1.家計改善支援の始まりは多重債務対策
2. 家計改善支援とは
→「家計に問題を抱える生活困窮者からの相談に応じ、相談者とと もに家計の状況を明らかにして生活の再生に向けた意欲を引き出していく支援。相談者のエンパワメントを図る。更に相談者自身の家計を管理する力を高め、早期に生活が再生されることを支援する取り組み」のことを指す。
(1)相談者自身の力で解決するために
(2)相談支援で大切にしてきた家計改善支援のあり方→相談者本位の尊重、自己実現と自己決定ができるような相談支援を目指す
(3)借金や税金・保険料、家賃などを滞納し、生活に困っている状態→家計全体の収支を把握できるように。本人との対話で相談時家計表を作成し、生活の現状を 本人自身が把握できるよう支援する。
3.家計改善支援で見えること、その効果→@生活の現状を本人自身が把握できる。A他の支援者にも相談者の状況が見える。B生活を維持するためにいくら必要かが分かる。C収入を増やせない場合は、家計支出の減額を具体的な数字 で相談できる。
D債務整理や滞納解消には家計表とキャッシュフロー表が有効。 返済額や目標が定まり、 生活の不安が将来への希望につな がる。
4.支援が入る効果的なタイミング→税・公共料金・給食費等滞納から。<庁内の連携が重要>早期発見と困窮者支援窓口への早期のつなぎ・支援事業所での早期対処は、生 活困窮予防策として最大効果が得られる。
5.税金分納や貸付による伴走型支援事例(生活再生相談室から)
・相談者→70代後半女性 夫婦2人世帯(娘は独立)※夫は2020年に病死。
・相談時の状況と支援内容→相談者が施設に入所、現在は長女が家計管理をしている。
・支援の視点→ ・税金滞納分その他を貸付で解決を考えられていたが、家計表等の作成と税務課との相談、家計のやりくりで、貸付をせずに分納で解決することとした。 相談者は高齢夫婦の2人世帯だったが、独立した長女にも面談に同席して頂き、身近な見守りサポー ターとして関わってもらう事とした。 その後の急な出費⇒自宅訪問を繰り返し、必要最低限の貸付を行い、無理のない返済計画を一緒に考え、生活状況の変化に応じた支援を継続することで、生活の再生を目指した。
6.コロナ禍で失職の高齢者の支援事例(自立相談支援事業所から)
・相談者→ 70代女性 単身世帯(長男、長女は独立)
・支援の視点
→長男への支援が困窮に繋がっていることを家計表の作成で本人・長男に見える化し、理解を促す。 医療機関のMSWとの支払の相談。 本人に合った就労支援。
7.かさじぞう基金(独自事業)の活用状況と傾向
(1)利用者数の推移→2009年からグリーンコープの独自事業として
、生活再生貸付とは別に、組合員や企業等 からの寄付によるかさじぞう基金からの緊急対応のための貸付(1万円以内・無利子・証書なしの窓口即決の貸付)を実施。これまでのグリーンコープ全体の累計拠出金額は約2,500万円。コロナの影響により、2021年度のかさじぞう基金の利用者数は例年 の約2倍となっている。
(2)利用者の返済率→かさじぞう基金からの緊急貸付については、返済が可能になったら返済頂くようお願いし ている。コロナの影響により、2020年から返済率が落ちており、生活が再建できない人 が増えたものと考えられる。
(3)かさじぞう基金の利用事例→@〜G参照。G70代宮大工。大阪で仕事をして帰る途中に駅で携帯や現金・貴重品が入ったバックの盗難。警察に届けたが見付からない。3日間何も食べていない。自宅の長崎ま で帰るお金が無い。自宅までの交通費と夕食代。

8.委員の皆さまに検討いただきたいこと→ 1.今後家計の課題が更に深刻化し表面化する。家計改善支援の必須 事業化の必要性 2.家計改善支援事業が機能するために、適切な人員配置と専任化の 必要性 3.自立相談支援との役割分担と連携のあり方 4.庁内連携のあり方 5.特例貸付償還免除対象外の人への柔軟な対応と支援体制の強化 6.相談時に決済可能な相談支援付きの小口(1万円以内)の緊急貸 付の創設(かさじぞう基金の利用者は、コロナ禍以降例年の2倍以上から)

○2021年度社会福祉推進事業にて、家計改善支援の学習教材を作成し、 グリーンコープHP及び困窮者支援情報共有サイトに掲載しています。
・グリーンコープHP→ https://www.greencoop.or.jp
・困窮者支援情報共有サイトHP→ https://minna-tunagaru.jp


◎資料7 砂川参考人提出資料
川崎市金銭管理等支援事業について―生活保護受給者に対する金銭管理等支援の取組と課題―     川崎市健康福祉局生活保護・自立支援室 担当課長 砂川 康弘

T川崎市の生活保護の動向↓
1 市内福祉事務所の状況
→令和4年5月現在、被保護人員は約28,900人、被保護世帯数は約23,500世帯。保護率⇒幸区以南で高く、中原区以北では全国平均と同水準か平均以下。
2 被保護人員等の推移→平成20年の世界金融危機以降急増したものの、雇用環境の改善等により被保護人員数は平成25年、被保護世帯数は平成27年をピークに減少傾向で推移。
3 世帯類型別割合の推移→世界金融危機以降、急速な景気悪化の影響を強く受け、失業等により生活に困窮した、いわゆる稼働年齢層である「その他世帯」の割合が大きく上昇。「高齢者世帯」については、継続的に増加傾向となっている。
U事業開始の背景と推移↓
1 日常生活自立支援事業について
→金銭管理等の支援を必要とする被保護者に対しては、従来、市社会福祉協議会が設 置する「あんしんセンター」において、「日常生活自立支援事業」(日生事業)によ る支援を実施
2 被保護者の日常事業利用に係る課題→利用者や福祉事務所にとって 使いづらい制度となっている 一方で、社協にとっては業務 負担が課題となっており、事 業の見直しが必要⇒被保護者に対する 金銭管理等支援事業を創設
V金銭管理等支援事業の概要
1 事業概要(被保護者金銭管理等支援事業実施要綱)
→ (目的)心身の理由により適切な金銭管理等を行うことができず、支援を行わなければ生活に支障が生じると認められる被保護者に対して、本事業による支援を実施することで、保護基準の範囲内で 安定的な社会生活を営み、意欲や能力を向上させることにより、自立を促進することを目的。(対象者) 自立支援プログラムによる金銭管理等支援が必要と福祉事務所長が認める被保護者で、本事業 の利用に同意するもの者のうち、次の各号のいずれかに該当する者→ (1) 〜(5)。年間450人程度(令和4年度)。支援内容→(1) 〜(3)。(3)生活安定支援 @家計簿管理方法の提案や実施支援 A家電製品の買替え等に備えるための貯蓄支援。
2 支援開始までの流れ→@〜I 参照。
3 日常生活自立支援事業との違い→金銭管理等支援事業⇒日常生活自立のほか、就労による経済的自立や、社会生活自立を含めた支援。生活保護自立支援プログラムに基づく、金銭管理支援プログラムとして位置づけ(川崎市・無料)。
W支援事例↓
1 S・Yさん(東京都)の事例(40代/男性/単身世帯
)→躁うつ病を患っており、債務状況の洗い出しを行い、残金を可視化して金銭管理をしていくために、支援専用の銀行口座を開設。その後、支援計画を作成し、週1回の金銭 手渡しと、滞納している家賃の分割による支払代行、日々の支出状況を確認するため、レシート集計による 家計簿管理や、家庭訪問を通じての居住環境の確認など、幅広く支援を行った。家賃⇒継続的に滞納分の支払いを行い、半年後に完済したのち、代理納付に移行。また、これまで滞納家賃の支払いに充てていた金額を貯蓄に回すことで、支援終了時には約10万円の貯蓄もでき、段 階的に訪問頻度を減らしながら、最終的に支援終了とすることができた。
2 K・Kさん(川崎市)の事例(70代/男性/単身世帯)→<背景や支援開始時の状況><支援内容>⇒<支援終了に向けて> →支援開始直後かなりの困窮状態であり、債務もあったことから、スピーディに対応可能な支援体制の構築 に苦慮した。家賃の滞納については、生活の安定を優先して継続した支払ができるよう相談しながら支援し ている。今後施設に入所し、支援を終結する方向で調整中。

X課題と今後の取り組みについて→金銭管理支援の範囲を超えた対応を求められるケースについて(債務整理の支援、 家計改善に向けた支援、就労支援へのつなぎなど)どこまで対応していくか、対応で きない場合にどういった取扱いとすべきか、整理が必要。 潜在的には現在の利用定員以上のニーズがあるが、予算(国庫補助率1/2)などの理由から、利用定員の大幅な増員が難しい状況にある。被保護者の自立に向けた効果的 な取組として、補助率の見直しなどを求めていきたい


◎資料8 委員提出資料 (市川市生活サポートセンターそら 朝比奈 ミカ)
社会保障審議会 生活困窮者自立支援及び生活保護部会(第 16 回)への意見
1.就労支援について

@ 障害がある、疾患を抱えている、就労ブランクが長い、職場定着が難しい、子育て や介護の負担が大きい、高齢である等々、さまざまな要因で働きづらさを抱えた方に ついて、分野を超えた社会資源やノウハウを持ち寄って協働するための就労支援に関 わるプラットフォームづくりが必要。地域共生社会に向けた施策の観点からも、雇用 にどどまらない「働く」 場面づくりは、孤立しない・させない地域づくりにもつな がるもの。 一方、受け皿となる企業や地域の活動団体にとっては、さまざまな分野からのアプ ローチをバラバラに受けることとなり、就労支援の側が各分野の動きを相互に理解しておかなければ、結果としてパイを奪い合うようなことにもなりかねない。 就労支援を自治体の重要な施策と位置づけ、基礎自治体または都道府県に主導的な 役割を求めたい。
A 就労準備支援事業について、必須事業化に賛成である。被保護者就労準備支援事業 についても準じた扱いにすべきであり、そのためには国庫補助率の引き上げも検討を 求めたい。 小規模自治体については、障害者総合支援法における就労移行支援事業所や就労継 続支援事業所を活用し、同法における「基準該当サービス」の位置づけにならい、プラン対象者1件あたりの報酬(委託費用)を定めて支払うなどの方法を検討してはいかがか。 こうした施策の相互乗り入れを意識的に行うことにより、@に述べた分野を横断し た体制づくりの意識も浸透することになると思われる。

2.金銭管理支援について→成年後見制度や日常生活自立支援事業が想定する「判断能力」は有しているにも関わらず、依存症等の影響や適切な生活習慣を身につける機会が得られなかった結果として、金銭管理ができずに困窮してしまう方は多数存在している。これまでは一部、身近な親族が担ってきたとも考えられ、「身寄り」問題の一つの事象としてこの問題 は生活保護受給者にとどまらず、また、今後ともニーズは増大していくと思われる。 一時生活支援事業や家計再生支援事業を実施しているなかでも本人の希望を受けて一時的に金銭管理を実施する場面があり、この問題は避けて通れない。 ご本人の日常生活に関わる福祉や介護等の関係者が一定程度担っていくことが現実的な方策になるのではないかと考えるが、金銭管理を実施するにあたってのガイドラインづくりや地域におけるチェック体制を含め、判断能力の有無に関わらない地域 における権利擁護の仕組みづくりを議論していく必要がある


◎参考資料1 生活困窮者自立支援のあり方等に関する論点整理(令和4年4月26日)(抄)
2 個別論点
(3)就労支援のあり方
【現状の評価と課題】
→(基本的な考え方)(自立相談支援事業の就労支援・生活保護受給者等就労自立促進事 業等の利用状況・効果)(就労準備支援事業の利用状況・効果)(認定就労訓練事業の利用状況・効果)(ハローワーク等との連携)
【論点】→(基本的な考え方)(自立相談支援事業における就労支援)(就労準備支援事業)(認定就労訓練事業)(ハローワーク等との更なる連携の強化)(無料職業紹介事業の活用)

次回は新たに「女性活躍推進法の省令・告示を改正しました」からです。




第16回 社会保障審議会「生活困窮者自立支援及び生活保護部会」(資料) [2022年07月26日(Tue)]
第16回 社会保障審議会「生活困窮者自立支援及び生活保護部会」(資料)(令和4年7月7日)
《議事》(1)「今後の福祉事務所における生活保護業務の業務負担軽減に関する調査研究」を踏まえた対応(2)就労支援のあり方(3)家計改善支援等のあり方(4)生活困窮者自立支援制度と生活保護制度の連携のあり方について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26654.html
◎資料3 家計改善支援等のあり方について
1.生活困窮者家計改善支援事業について
1−1.生活困窮者家計改善支援事業のあり方 について
○家計改善支援事業について
→自力で家計管理できるように、世帯としての家計基盤が整うこと、将来の収支変動にも 対応可能に。 滞納している税・公共料金等や債務等を解消することにより、生活が安定。
○家計改善支援事業の現状@→実施自治体数は毎年増加、令和4年度は8割を超える。委託先は社会福祉 協議会が約6割。
○家計改善支援事業の現状A→約9割は配置型となっている。 利用者像としては、「家計の収支バランスが悪い」、「債務整理や滞納に関する課題を抱えている」、「家計の 状態を把握できない」といった相談者が多い。
○自立相談支援事業における家計支援との比較→支援対象者に対して実施で きている家計支援の程度が充実している傾向
○家計改善支援事業の効果(支援効果の事例)→税・保険料の滞納が改善された。
○家計改善支援事業の課題(実施しない理由)→「自立相談支援機関で対応できているから」41.6% と最も高く、次いで「予算を確保するのが難しいから」が38.9%。 家計改善支援事業の利用ニーズの把握について、「していない」との回答が48.1%であった。
○家計改善支援事業の課題(広域実施の想定有無)→広域実施の想定について「想定している」、「必要性を 感じているが実施は難しい」は19.6%であった。


1−2.他制度との連携について
○生活福祉資金貸付制度の概要
→貸付対象⇒(低所得世帯)必要な資金を他から借り受けることが困難な世帯(市町村民税非課税相当)。(障害者世帯)身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けた者等の属する世帯。(高齢者世帯)65歳以上の高齢者の属する世帯。
○生活困窮者自立支援制度との連携→生活福祉資金貸付制度は、自立相談支援事業と密接な連携を図りながら対応することで、両制度が ともに、より効果的、効率的に機能することが期待されている⇒【総合支援資金・緊急小口資金の大まかな流れ】参照。
○家計改善支援事業の現状(生活福祉資金貸付事業との連携)→貸付決定⇒約9割。
○家計改善支援事業の活用事例 〜 特例貸付との連携 〜→コロナで収入が 35万円から0円になり、社協の特例貸付を申請、その際に自立相談支援 機関の面談をきっかけに家計改善支援事業を利用した。ほか、持続化給 付金等の制度を活用している。
○第二期成年後見制度利用促進基本計画における基本的考え方→「総合的な権利擁護支援策の充実」の項 参照。
○新たな連携・協力体制を構築するモデル事業の実施(生活困窮者就労準備支援事業等補助金:「持続可能な権利擁護支援モデル事業」)→第二期基本計画期間(令和4年度〜8年度)に2025年を迎え、認知症高齢者の増加などにより、成年後見制度の利用を含む 権利擁護支援のニーズの高まりが想定される。相続や不動産売却処分などの法律行為が必要な場合など、成年後見制度に よる支援が必要な方が適切に制度を利用できるようにするとともに、広範な権利擁護支援ニーズに対応していくためには、多 様な主体の参画を得て、権利擁護支援に係る新たな連携・協力による支援体制を構築する
○特に御議論いただきたい事項↓
・生活困窮者家計改善支援事業のあ り方
→必須事業化についてどのように考えるか。効果的な支援について、運用面も併せて検討する必要があるのではないか。
・他制度との連携→特例貸付を含め生活福祉資金の貸付との連携、社会福祉協議会が実施する日常生活自立支援事業や成年後見制度、これらの事業・ 制度との連携を進めることが重要、関係部局等との連携強化を進めるための方策についてどのように考えるか。

2.被保護者に対する家計改善支援等の あり方について
2−1.被保護者家計改善支援事業について
○被保護者家計改善支援事業について
→大学等への進学を検討している高校生等のいる世帯⇒進学に向けた費用についての相談や助言等を行う。大学等に進学する子どもがいる世帯⇒進学前の段階から進学に受けた各種費用の相談・助言、各種奨学金制度の案内等により子どもの進学や世帯全体の自立を促進することが期待。実施自治体数:77自治体(令和3年度実績)
○被保護者家計相談支援事業(H 3 0年度〜R3年度実績)→毎年増加、総自治体数に占める実施率は依然として低調である。
○被保護者家計改善支援事業事例→大学進学を検討している世帯へ支援している例など。

2−2. 金銭管理支援について
○個別支援プログラムでの金銭管理支援導入までの経緯→平成25年生活保護法改正→平成28年「金銭管理支援の個別支援プログラムの策定について(平成28年3月31日付け事務連絡)」金銭を適切に管理できず日常生活に支障をきたしている被保護者に対しては・・・。
○ケースワーカーの金銭管理への関与→現業員等による詐取、領得、事務け怠及び亡失の事態が発生⇒生活保護費の窓口払いの必要性を検討し、可能な限り縮減、事務処理方法の見直しを図るよう指導すること。
○被保護者の金銭管理支援が必要な者の状態像→「支払いの滞納がある」が87.5%、「多重債務・過剰債務がある」 65.7%、「依存症がある」が63.9%。「その他」が20.6%であった。
○日常生活自立支援事業 令和4年度予算額:生活困窮者自立支援法等関係予算594億円の内数→認知症高齢者、知的障害者、精神障害者等のうち判断能力が不十分な者に対して、福祉サービスの利用に関する援助等を行うことで、地域自立した生活が送れるよう支援。
○個別支援プログラムでの金銭管理支援事例→複数の金銭管理方法を設定して支援している例、適切な金銭感覚の習得を支援している例 参照。

特に御議論いただきたい事項↓
○生活保護制度に関する国と地方の実務者協議 これまでの議論の整理(抜粋)@

3.就労支援等について(1)就労支援事業等について@A
・現状と基本的な方向
→今後、就労支援事業等自立支援関係事業⇒就労までに一定の時間を要する者(就労意欲を失い、日常生活自立や社会生活自立に向けた支援が必要な者等)が少なくないことも踏まえ、利用者の状態像に応じたきめ 細かな支援を行えるようにしていく。 就労準備支援事業や家計改善支援事業⇒その実施率の向上を図っていく必要。その他自立支援プログラムにおける社会生活自立や日常生活自立に係る取組についても、効果的な推進 を図っていく必要がある。
・具体的な議論→被保護世帯は家計のやりくりが不得手な場合も多く、特に、保護廃止後を見据えて中長期的な生活設計のスキルを身につ けるための支援や、子育て世帯における養育の支援、大学等に進学する子どもがおり進学費用等を用意する必要がある世 帯に対する支援等として、被保護者家計改善支援事業を行うことも有効。金銭管理支援⇒自立支援プログラムにおいて取り組むことも可能であるが、本人同意が必要であり、同意が取 れない場合、金銭管理につながらないことが少なくない。また、社会福祉協議会の日常生活自立支援事業も、事業定員の 問題もあり、なかなか利用できない状況。
○特に御議論いただきたい事項→(被保護者家計改善支援事業について)(金銭管理支援について)→どのように考えるか。

《参考資料》
○コロナ禍において顕在化した支援ニーズ
→「家計に関する相談」⇒8割以上必要と回答。
○家計改善支援事業の支援内容→家計状況の把握は9割以上。家計表の作成やレシート内容の確認などの把握は約8割、滞納解消のための徴収免除・猶予等の 検討は約7割。
○家計改善支援事業の支援期間→通算利用期間も5ヵ月以上の割合が最も高い。通算利用期間⇒1ヵ月以下から4〜5ヵ月の割合が支援方針期間と比べ30%程度増加している。
○家計改善支援事業を効果的に進める取組→「家計計画表やキャッシュフロー表の活用」と回答する 自治体の割合は8割弱。
○家計改善支援事業の支援効果→「債務・滞納の解消に役立った」や「世帯への包括的な支援」回答が多い。 利用者の見られた変化⇒「家計の改善」「債務の整理」の差が顕著。
○プラン作成対象者に係る状態像の変化(家計改善支援事業の効果)→効果が現れている。

○家計改善支援事業の活用事例 〜 伴走支援 〜→(3人世帯)本人は当時妊娠中、コロナの影響もあり失業。手当で生活をしていた が、特別児童扶養手当が該当しなくなり収入も減少、家計の管理が上手く いかなくなった。社協に貸付の相談をしたところ、生活保護を案内され た。市役所から自立相談支援機関につながる。⇒家計改善支援員が本人に伴走したことで、制度の利用や就職もできた。 月ごとの収入変動があるため、相談時家計表により、収入が多い月と少ない月の家計状況を明らか にすることが本人の「気づき」につながった。
○家計改善支援事業の活用事例 〜 外国籍と特例貸付 〜→世帯内で共有していなかった家計状況を見える化し、現状の把握ができた。 他制度利用のつなぎ、住まいの確保など生活の基盤を整えた。定期面談で収支を確認し、世帯収入 目標をたてたことから、就労支援につながった。
○家計改善支援事業の課題(参考となる主な取組み)→ポイント⇒@家計 改 善 支 援 員 の早 期介 入 A支援状況の可視化 B新型コロナウイル による影響の考慮

○ヒアリング調査から見える予算確保や実施に向けての工夫→予算確保に向けて工夫した自治体の声(埼玉県八潮市、神奈川県海老名市、福井県越前市、岐阜県美濃加茂市 あり)
○家計改善支援事業の課題(取組事例(長崎県の広域実施))→離島を含む県内3福祉事務所で広域的事業実施、他の地域の支援員同士の情報共有⇒相互の務改善につながっている。
○家計改善支援事業の課題(取組事例(茨城県の広域実施))→県全体で運営会議を定期的に開催し、事例報告や自治体職員同士の情報共有を図っている。
○生活福祉資金貸付制度の実施状況
○自立相談支援事業を利用した生活福祉資金貸付での家計改善支援事業の併用 の効果について→中長期的な見通しを立てることができ、状況確認や償還指導がしやすくなったという効果が見られた。
○個人向け緊急小口資金等の特例貸付の実施→償還時、なお所得の減少が続く住民税非課税世帯の償還を免除することができる、生活に困窮された方の生活にきめ細かに配慮する。
○緊急小口資金、総合支援資金の申請件数の推移
○新 型 コロナウイルス感染症に よる相談支援の課題→9割以上の自治体が「緊急小口資金・総合支援資金の返済ができない相談者が急増する」ことが課題と感 じている。
○自治体・支援員向けコンサルティングの実施→「都道府県による市町村支援事業」が努力義務化されたことに伴い、都道府県が主体となって管内市町村に支援することとなるが、ノウハウが十分に蓄積されていない都道府県⇒引き続き国としてのサポートが求められ、必要に応じて国として市町村へ直接ノウハウの伝達・助言等を行うことも考えられる。
○日常生活自立支援事業 令和4年度予算額:生活困窮者自立支援法等関係予算594億円の内数→<援助内容>@〜Cあり。
○日常生活自立支援事業の支援の特色と制度のあり方・連携における課題のまとめ
○第二期成年後見制度利用促進基本計画における 地域共生社会実現に向けた権利擁護支援の推進
○テーマ@地域連携ネットワークにおいて 民間企業等が権利擁護支援の一部に参画する取組 < スキームの全体イメージ >→市町村社会福祉協議会が日常生活自立支援事業のサービス提供を受託することが難しい圏域、あるいは提供できるサー ビス件数が少ない圏域への支援として、都道府県の取組が期待される取組。⇒待機者が生じているなど地域による同事業の利用者数のばらつきの解消を目指す。
○テーマA簡易な金銭管理等を通じ、地域生活における意思決定を支援する取組 < スキームの全体イメージ >→意思決定支援の場面において、権利侵害や法的課題を発見した場合、専門職が必要な支援を助言・実施する、市町村の関与を求めるなど、司 法による権利擁護支援を身近なものとする方策についても検討。 このことにより、身寄りのない人も含め誰もが安心して生活支援等のサービスを利用することができるようにすることを目指す。
○「持続可能な権利擁護支援モデル事業」実施自治体等説明会の開催→令和4年度より「持続可能な権利擁護支援モデル事業」を実施。 モデル事業を実施予定の8自治体(2県・6市町)及びモデル事業に関心を持つ47自治体(6都道府県・4 1市町村)を対象に説明会(会場とオンラインのハイブリット形式)を開催した。 今後は、モデル事業の周知等を行うセミナーを各ブロック単位で開催する予定。
○1.貸金業者からの無担保無保証借入の1人当たり残高及び複数件の借入残高がある人数の推移(1)→5件以上 借入あり⇒減少傾向だが3件以上 借入ありは116万人いる。
○3.地方自治体に寄せられた「多重債務」に関する相談の概況(1)→地方自治体に寄せられた「多重債務」に関する相談件数の月別推移
○3.地方自治体に寄せられた「多重債務」に関する相談の概況(2)→相談者の借金をしたきっかけ⇒低収入・収入の減少が最多。
○6.自然人の自己破産事件の新受件数→令和3年で68,240件。


◎資料4 生活困窮者自立支援制度と生活保護制度の連携のあり方について
○生活困窮者自立支援法と生活保護法の関
係→生活困窮者自立支援法は、生活保護に至る前の第2のセーフティネットとして制度化され、目的・対象者の規定ぶりや事務の性質が異なる法体系となっている。
○生活困窮者自立支援制度と生活保護制度の自立の概念の共通性→自立の概念や本人の自立に向けた支援といった共通の基盤を 有している。
○生活保護制度における支援の実施体制について→保護の実施に際し、要保護者の生活状況に基づき、自立に向けた課題を分析し、援助方針を策定。その上で、最低生活保障としての保護費の支給と、自立の助長に即した相談援助・自立支援を一体的に実施。  福祉事務所のケースワーカーは、関係機関との連携を図りつつ、各種調査や保護の決定実施に加え、被保護者への相談・助言や、指導・指示等を通じ、必要な各種支援・サービスが利用できるよう総合調整する役割を担う。
○ケースワーカーの業務の在り方に関する過去の文献上の記述@→「新福祉事務所運営指針」(抄)→(1971年・全国社会福祉協議会発行・厚生省社会局庶務課監修)から。
○ケースワーカーの業務の在り方に関する過去の文献上の記述A→「生活保護制度の在り方に関する専門委員会 報告書(平成1 6 年1 2月 1 5日 )(抄) 第3 生活保護の制度・運用の在り方と自立支援について 1 自立支援の在り方について (1) 自立支援プログラムの導入 ア 自立支援プログラム の項参照。
○生活困窮者自立支援制度における支援の実施体制について→複合的な課題を抱える生活困窮者一人ひとりの状況に応じて必要な支援をコーディネートするため、アセスメントを行い、支援調整会議での検討を経たプランに基づき、本人に必要な支援を提供する。 支援の実施に当たっては、地域住民を含めた地域の多様な社会資源と連携することが重要。
○対象者別の事業の関係→本人が必要とする支援の内容を起点に、自立に向けた生活全般の支援等について、生活困窮者を対象とするもの と被保護者を対象とするものを整理⇒「自立に向けた生活全般の支援等」「生活困窮者を対象とするもの」「被保護者を対象とするもの」の3項で整理している。
○生活困窮者自立支援制度と生活保護制度の連携に関する平成 3 0年改正時対応→元々基本的な考え方や具体的な運用方法が通知で示されていたが、連携をより実効的 なものとするため、平成30年改正時に両法に条文を新設し、法律上の明確化を図った。
○生活困窮者自立支援制度と生活保護制度の連携について(通知概要)→@A参照。(フォローアップ)も参照。
○生活困窮者自立支援制度と生活保護制度との連携状況(生活困窮者自立支援部局へのアンケート)→相談受付窓口⇒約65%の自治体が別々に設置し、約32%の自治体が共通の窓口を設置。 連携状況⇒約92%の自治体が「よく連携している」と回答。連携のための取組内容⇒「日常的に意見・情報交換を行っている」が最も多く、逆に「勉強会等により、理念や支援方法への理解を深めている」、「就労訓練等の事業者や就労先等を共有している」は少ない。
○福祉事務所と自立相談支援機関等の関係機関との連携状況(生活保護部局へのアンケート)→福祉事務所の約半数の現業員が生活困窮者自立相談支援事業所と連携したことがあると回答。
○生活保護制度から生活困窮者自立支援制度に移行するケース→令和2年度中に生活保護を廃止したケースから困窮制度へ移行されたケースがある自治体は約33%、平均のケース数は4.7件。移行にあたっての課題⇒特に課題はないと回答した自治体が4割近くある一 方、約19%の自治体が「移行後の本人との関係性の構築が難しい」という課題を挙げた。
○連携強化に向けた取組や両制度の共通点・相違点(両部局へのアンケート)→連携強化に必要な取組⇒「両制度の担当者の相互の制度理解の深化」、「個別支援ケースの共有」、 「顔の見える関係の構築」の順に多かった。次いで、「就労準備支援事業の一体的実施」と「家計改善支援事業の 一体的実施」⇒4割近い回答があった。 困窮制度による支援と保護の実施⇒自立に向けた支援であるという点で共通する一方、金銭給付の有無や、指導指示等の強制力の有無、就労意欲、支援期間、支援体制等の面で相違がある。
○就労準備支援事業及び家計改善支援事業の実施状況について→全自治体ベースで見れば未実施自治体が約1/3を占めるものの、両事業を実施している自治体では、大半の自治体で事業を一体的に実施。 実施形態⇒被保護者向け事業を直営で実施している自治体も存在。
○地域居住の支援について→(事業内容) (1)入居に関する支援(2)地域での生活を継続するための支援 (3)入居しやすい住宅の確保等に向けた取組(@とAあり) 参照。
○生活困窮者自立支援制度と生活保護制度との連携体制の構築について→福井県 坂井市⇒重層的支援体制整備事業の施行を契機に福祉総務課を 設置し、生活困窮・生活保護を同じ課において実施。 就労準備支援事業及び家計改善支援事業⇒生活困窮・生活保護 の各事業を同じ委託先に委託し、一体的に実施しているほか、生活保護および生活困窮の会議に、行政の管理職と担当職員が参加。切れ目のない支援を行うことができる一方、制度が異なるため補助金の按分が必要、事務負担が生じているといった課題がある。「その他の事例・効果」→【千葉県富里市・フォローアップ支援】【大阪府守口市・事業の一体化で効率的な人員配置】も参照。
○生活困窮者自立支援制度及び生活保護制度の連携上の課題(例)→課題@ 就労準備支援事業等による連続的な支援が困難。課題A 自立相談支援機関の担当者からケースワーカーへの円滑な引継ぎに資料あり。
○特に御議論いただきたい事項→生活困窮者自立支援制度と生活保護制度との連携をどのように考えるか。(6つの○あり。)

《参考資料》
○生活保護制度から生活困窮者自立支援制度への移行・連携強化に必要な取組(生活保護部局へのアンケート)→令和2年度中に、生活保護を廃止したケースから困窮制度へ移行されたケースがある自治体は約24%あり、平均 のケース数は3.6件だった。連携強化に必要な取組としては、「両制度の担当者の相互の制度理解の深化」、「個別 支援ケースの共有」、「顔の見える関係の構築」の順に多かった。
○就労準備支援事業を効果的に進める取組→特に事業効果につながっている取組とし て、「被保護者就労準備支援事業との一体実施」と回答したのが自治体が43.5%と最も多かった。
○就労支援関係事業の実施状況→全自治体の約半数が、自立相談支援事業の就労支援と被保護者就労支援事業を一体的に実施。 就労準備支援事業⇒生活困窮者向け事業と被保護者向け事業の両事業を実施する自治体の9割以上が、 両事業を一体的に実施。
○家計改善支援事業の実施状況→実施自治体のうち約11%の自治体が、被保護者家計改善支援事業を実施、そのうち約90%が被保護者家計改善支援事業と一体的に実施している。

次回も続き「資料5 鈴木参考人提出資料」からです。

第16回 社会保障審議会「生活困窮者自立支援及び生活保護部会」(資料) [2022年07月25日(Mon)]
第16回 社会保障審議会「生活困窮者自立支援及び生活保護部会」(資料)(令和4年7月7日)
《議事》(1)「今後の福祉事務所における生活保護業務の業務負担軽減に関する調査研究」を踏まえた対応(2)就労支援のあり方(3)家計改善支援等のあり方(4)生活困窮者自立支援制度と生活保護制度の連携のあり方について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26654.html
◎資料1「今後の福祉事務所における生活保護業務の業務負担軽減に関する調査研究」を踏まえた対応について
○生活保護における家庭訪問の基準について
・家庭訪問の基準
→世帯の状況に応じて必要な回数を訪問することとし、少なくても1年に2回以上訪問すること。各世帯の具体的な年間訪問計画は、各実施機関において生活保護受給世帯の世帯類型や助言指導の必要性等に応じ、 次の基準を踏まえ、策定⇒訪問頻度は(1)〜(3)で、項目ごとにその対象となる世帯の基準ア〜エの訪問調査実施。
※ 個別支援プログラムを活用している者⇒関係機関等との連絡等により必要な状況確認ができる場合→その連絡等を3回目以上の家庭訪問とみなすこと(さらに一定の要件を満たす高齢者世帯⇒上記の連絡等を2回目以上の家庭訪問とみなすこと)ができる。
・臨時訪問等について→世帯の状況に変化が認められる等の訪問計画外の訪問が必要である場合には、随時に訪問(臨時訪問)を行うこと
○家庭訪問の方法に関する取扱いの見直し@→現行上、訪問計画上の3回目以上の家庭訪問としてみなすことができる「@個別支援プログラムへの参加状況の 報告及び個別支援プログラムを実施する関係機関等との連絡」の要件と同様に、外部の専門機関と連携することに より、必要な状況が確認できる場合として、A、Bの要件を追加し、家庭訪問とみなすことができる範囲の拡大を 図るもの。⇒見直し(案)のA、Bの要件参照。
○家庭訪問の方法に関する取扱いの見直しA→訪問計画上の3回目以上の家庭訪問とみなすことができる要件を満たす(必要な状況確認ができる)高齢者世帯 であって、生活状況が安定しており大きな変化が生じにくい世帯として想定される(ア)又は緊急時に関係者との 連絡調整が可能な体制が整っている(イ)のいずれかの要件を満たす場合に家庭訪問とみなすことができるものと して取り扱うもの。

○家庭訪問の方法に関する取扱いの見直しに関する留意事項について
<今回の見直しの趣旨について>
→福祉事務所以外の他機関との連携によって、それらの機関が有する専門性を統合し支援に活用されることが望ましく、ケースワーカーが 専門性を活かして本来向き合うべき本来のケースワーク業務に充てられる時間を確保しやすくなることによって、生活保護における支援の質を高めることができるとともに、結果的にケースワーカーの業務負担軽減にもつながることが期待される。  家庭訪問とみなすことができる場合を示すものであり、該当するケースについて一律に家庭訪問とみなさなければならないものではない。
<必要な訪問が行われなくなるとの懸念について>→家庭訪問とみなすことができるのは、情報共有等により必要な状況確認ができる場合に限られる。福祉事務所において、状況確認が十分 にできないと判断される場合には、家庭訪問とみなすことはできない。 ・情報共有等により必要な状況が確認できていたとしても、福祉事務所において、対面による助言・指導等のために訪問が必要と判断した 場合⇒適切に訪問を行うことが適当である。
<会議体における情報共有について>→会議体に参加することのみをもって家庭訪問とみなすことができるとする趣旨ではなく、会議に参加している複数の参加者から多角的な 情報を共有すること等により、被保護者の必要な状況確認ができる場合に家庭訪問とみなすことができるもの。併せて関係機関との連携の促進にも留意すべきである。 会議体での情報共有⇒各地方公共団体の個人情報保護条例等を踏まえた被保護者の個人情報の取扱いについての配慮が必要 。


◎資料2 就労支援のあり方について
1.生活困窮者に対する就労支援について
○生活困窮者に対する就労支援
→就労までの段階的な支援施策の「R元→R2 実績」あり。

1ー1.自立相談支援事業における就労支援
○自立相談の就労支援の実施状況等
→自立相談支援事業の運営方法⇒直営方式との併用を含め約7割の自治体が委託実施。委託先は社会福祉協議会(78.0%)が最も多く次いでNPO法人(11.1%)。利用件数は年々増加⇒令和2年度は新型コロナの影響で大幅に増加した。
○自立相談支援機関における無料職業紹介事業の実施状況 及び生活保護受給者等就労自立促進事業の実施状況→無料職業紹介事業を「実施中」、 「申請中」、「実施予定」の自治体が27.5%。 生活保護受給者等就労自立促進事業⇒74.3%の自治体が実施と回答。

1−2.就労準備支援事業の現状と課題
○生活困窮者自立支援制度の概要(就労準備支援事業)
→体的実施の促進→最長1年間の集中的な支援を実施。(平成27年4月施行の生活困窮者自立支援法により創設)。平成30年10月就労準備支援事業を実施する努力義務を創設。
○就労準備支援事業の実施状況等→、622自治体で全体の約7割が実施、令和4年度には8割を超える見込み。運営方法⇒直営方式との併用を含めて、約9割の自治体が委託により実施。委託先は社会福祉協議会(32.7%)が最も多く、次いでNPO法人(27.0%)。
○就労準備支援事業の課題→実施しない理由⇒「予算を確保するのが難しいから」が33.0%、 「委託先となる事業者がいない・少ないから」が28.6%。就労準備支援事業の実施検討する場合、広域実施の想定⇒「想定している」が22.7%、「必要性を感じているが実施は難しい」が22.2%。実施率⇒都道府県・市と比べ、福祉事務所設置町村において低くなっている。

1−2.自立相談支援事業・就労準備支援事業・ 家計改善支援事業の一体的実施について
○自立相談支援事業・就労準備支援事業・家計改善支援事業の一体的実施の促進
→@ 就労準備支援事業と家計改善支援事業⇒その実施を努力義務。 A 国は、両事業の適切な推進を図るために必要な指針を策定し事業実施上の工夫等を図る。 B 両事業が効果的かつ効率的に行われている一定の場合には、家計改善支援事業の補助率を引き上げる(1/2→2/3)。 ※ 就労準備支援事業⇒生活困窮者の利用促進につながるようなインセンティブを補助の仕組みとして設ける。
・これらの取組を通じ、自治体の実情に留意しながら3年間の集中実施期間 での完全実施を目指 す
○実施状況→両事業を実施している割合は増加、令和3年度⇒532自治体が両事業を実施。令和2年度⇒両事業を実施している自治体のうち約9割が一体実施。両事業を実施している自治体の方が新規相談受付件数やプラン件数が多い。

1−3.認定就労訓練事業の現状と課題
○認定就労訓練の概要
→就労訓練事業の経営地の都道府県等において認定⇒(就労訓練事業)非雇用型・雇用型ともに就労支援担当者(※)による就労支援を実施・自立相談支援機関(就労支援員)による定期的・継続的なアセスメント⇒期待される効果へ。参照。
○認定就労訓練事業の利用状況→利用形態⇒「非雇用型のみ」が全体の約5割。 訓練内容ごとの利用状況は、清掃・警備、建設作業の利用が多くなっている。
○認定就労訓練事業に対する経済的支援の現状→認定就労訓練事業における経済的支援としては、 1.第二種社会福祉事業(※定員10人以上が要件)として認定就労訓練事業を実施する事業所に係る税制優遇 2.就労訓練事業の推進のための助成等(認定就労訓練事業所の立ち上げ支援等(国庫補助1/2)) 3.自治体が認定就労訓練事業所から物品を買い入れる場合等の随意契約の取扱い(優先発注) がある。
○認定就労訓練事業を巡る課題→認定就労訓練事業の利用実績がない理由⇒「地域に認定就労訓練事業所がない、あるいは少ない」が約7割。 認定就労訓練事業所の認定数や受入実績を増やすために必要なこととして、4割以上の自治体が「就労訓練事業の開拓を行う専門人材の育成・確保」、「対象者と就労訓練事業所のマッチングの支援」、「受入れ事業所に対する金銭的インセンティブ」と回答。
○就労訓練事業(就労訓練アドバイザー等)について→就労訓練事業の促進のため、都道府県に就労訓練アドバイザー(経営コンサルタント、中小企業診断士等の資格を有する者など)。福祉事務所設置自治体に就労訓練事業所育成員(キャリアコンサルタント、産業カウンセラー等の資格を有する者など) を配置し、就労訓練実施事業所の開拓・育成を推進。 補助率1/2(「生活困窮者自立支援法第7条第2項第3号に基づく事業」として実施 )

1−4.他制度との連携
○コロナ禍に伴い顕在化した支援ニーズ及び取組状況
→「ハローワークとの連携による 就労支援」が86.9%で最も高く、実施状況も46.1%と高い。
○特定求職者雇用開発助成金の要件の一部緩和について→2022年5月30日以降に雇い入れられた方で、以下@ Aのいずれかに該当する訓練・実習等を受けている場合は、3か月を超えていても、新たに支給対象⇒@生活困窮者自立支援法に基づく自立相談支援事 業、就労準備支援事業、就労訓練事業の一環として 実施するもの。A生活保護法に基づく被保護者就労支援事業、被保 護者就労準備支援事業の一環として実施するもの。
○人材開発分科会報告 〜関係者の協働による「学びの好循環」の実現に向けて〜(抄)
→中央において開催する協議会に社会・援護局地域福祉課生活困窮者自立支援室が参画、 地方において開催する協議会⇒通知を発出し都道府県の生活困窮者自立支援制度所管部局等の参加を促す予定。
○特に御議論いただきたい事項↓
・基本的な考え方(就労支援全般)
→すぐに働き収入を得ることができるという選択肢が、本人の動機付けを高め、自立の加速につながる場合があるとの指摘がある。多様な就労支援のあり方や柔軟な支援体制を確保⇒分野横断的な業務分解や仕事のメニュー化により、多種多様な仕事を創出し、様々な状態像の人が就労できる仕組みをつくっていくことが必要、そのための方策についてどのように考えるか。  経済的に困難 な利用者への交通費を含む移動の支援についてどのように考えるか。
・就労準備支援事業について→必須事業化についてどのように考えるか。小規模自治体においても事業を実施できるようにするための方策についてどのように考えるか。
・認定就労訓練事業について→認定就労訓練事業の実施を促進するための方策についてどのように考えるか。 (論点の例)あり。
・他制度との連携→自立相談支援事業の就労支援や就労準備支援事業の利用者に対し、職業訓練の利用を促進するための方策についてどのように考えるか

2.被保護者に対する就労支援について
○生活保護受給者に対する就労支援施策について
○被保護者就労支援事業について
→被保護者の自立の促進を図ることを目的とし、被保護者の就労支援に関する問題について、福祉事務所に配置された就労支 援員が被保護者の相談に応じ、必要な情報提供及び助言を行う。法第55条の7に基づく必須事業(平成27年4月施行)⇒事業の流れ(イメージ)  参照。
○被保護者就労支援事業(H 2 8年度〜R2年度実績)→近年減少傾向。
○被保護者就労準備支援事業について→就労意欲が低い者や基本的な生活習慣に課題を有する者など、就労に向けた課題をより多く抱える被保護者に対し、一般就労に向けた準備として、就労意欲の喚起や一般就労に従事する準備としての日常生活習慣の改善を、計画的かつ一貫して実施する。(平成27年4月9日社援保発0409第1号「被保護者就労準備支援事業(一般事業)の実施について」に基づく任意 事業)
○被保護者就労準備支援事業(H 2 8年度〜R2年度実績)→令和元年度と比 べ若干改善。 就労・増収率(就労・増収者数/参加者数)⇒令和2年度13.4%と低調となっている。
○被保護者就労準備支援事業実施自治体(H 2 8年度〜R3年度実績)→令和3年度で327自治体(実施率36.1%)と上昇傾向。
○被保護者就労準備支援事業事例→「就労と就労後の支援まで一貫した支援の例」「被保護者就労支援事業と一体的に実施している例」あり。
○就労自立給付金について(生活保護法第55条の4第1項)→再度保護に至ることを防止するため、保護受給中の就労収入のうち、収入認定された金額の範囲内で別途一定額を仮想的に積み立て、安定就労の機会を得たこと等により保護廃止 に至った時に就労自立給付金を支給。
○勤労控除の概要→就労収入のうち一定額を収入から控除し、収入の一部を手元に残すことにより、就労に伴う必要経費の補填や、就労 インセンティブの増進・自立助長を図ることを目的とする制度。【控除額(月額)】参照。
○就労活動促進費について→就労活動に必要な経費の一部を賄うことで、就労活動のインセンティブとし、早期の保護脱却 を目指す。
○生活保護受給者に対する就労支援の状況(令和2年度実績)→就労能力や就労意欲に応じて就労支援を実施しており、就労・増収に一定数繋がる 等の成果が見られる。
○就労支援事業等におけるKPIの設定について→2018年度(平成30年度)までに60% →2021年度(令和3年度)までに65%。他は目標値を維持45%。
○生活保護受給者に対する「就労支援」のあり方の見直しについて (生活保護受給者に対する就労支援のあり方に関する研究会 報告書概要) 平成31年3月 取りまとめ
→(見直しの考え方)「働くこと」は、労働の対価として収入を得ることの他にも、働くことを通じて、社会とのつながりや自己のやりがい、達成感を得る ことも重要な要素であり、生活保護受給者に対する就労支援についても、一般就労だけでなく、多様な働き方を通じて生活を豊かにする ための就労支援の充実を図る。
○就労におけるアセスメント機能について→(課題と対応)就労支援事業等への参加を促しても本人から拒否される事例やそもそも就労意欲を失っている者が少なくない状況があり、本人の状況や能力を踏まえた支援を行う必要がある。 このため、被保護者の情報や能力を把握して、多様な働き方も含めた支援プランや行動目標の策定に向け て被保護者の就労等に関するアセスメントを行う機能を追加することで、支援を効果的に行う。

○生活保護制度に関する国と地方の実務者協議 これまでの議論の整理(抜粋)@
3.就労支援等について(1)就労支援事業等について @

・現状と基本的な方向→今後、就労支援事業等自立支援関係事業⇒就労までに一定の時間を要する者(就労意欲を失い、日常 生活自立や社会生活自立に向けた支援が必要な者等)が少なくないことも踏まえ、利用者の状態像に応じたきめ細かな支援を行えるように。就労準備支援事業や家計改善支援事業⇒その実施率の向上を図っていく。その他自立支援プログラムにおける社会生活自立や日常生活自立に係る取組⇒効果的な推進を図っていく。
・具体的な議論→就労支援等自立支援関係事業⇒ひきこもりも含め、就労自立まで至らない社会生活自立や日常生活自立につなげていくような取組は有効。 ここ数年をみると、就労可能な被保護者の多くが就労し、保護脱却が図られている中で保護脱却が図られていない方は就労意欲が低いこと等により、就労に結びついていない状況。就労準備支援事業⇒本人の生活にある程度深く関わることができ、生活習慣の改善や社会参加のためには有効。
○生活保護制度に関する国と地方の実務者協議 これまでの議論の整理(抜粋)B
3.就労支援等について(2)就労インセンティブについて
・現状と基本的な方向
→各種就労インセンティブ⇒就労・増収等を通じた自立への意欲を高めることができるよう、効果的な 推進を図っていく必要がある。
・具体的な議論→保護廃止後の不安を解消できるようなインセンティブの方が、より重要になる。短期間での再就職の場合の給付等、就労意欲に訴求するインセンティブ⇒よりいっそうの推進が必要 という意見があった。

○特に御議論いただきたい事項
(就労支援について)
→就労意欲を失っている者や就労経験がない者等就労自立に一定程度の時間を要する者も含め、その推進を図るにあたっての課題をどのように考えるか。被保護者就労準備支援事業⇒その実施率が36%と低調にとどまっているが、必ずしも就労自立によらない日常生 活自立や社会生活自立に関する支援を行うものとして、その実施率の向上を図っていくための方策について、都道府県による 広域実施の推進等を含め、どのように考えるか。 被保護者就労準備支援事業⇒利用者のボランティア先や職場体験先の確保を含め、事業内容の推進方策につ いて、どのように考えるか。 現行、就労支援に関する指標として、事業参加率や就労・増収率を設定しているが、就労自立には一定程度の時間を要する 者が一定程度いることを踏まえ、日常生活自立や社会生活自立の観点も踏まえ、どのような指標が必要と考えられるか。
(就労インセンティブについて)→就労・増収等を通じた自立への意欲を高めることができるよう、効果的な推進を図っていくための方策、どのように考えるか。特に、短期間で再就職する場合など、より一層就労意欲を喚起する方策についてどのように考えるか。
(アセスメントについて)→多様な課題を抱える者が少なくない中、その課題を踏まえた適切な支援を 行っていくためには、その強化が必要と考えられるが、どのように考えるか。 その強化を図るための方策として、制度上どのようなことが考えられるか。


《参考資料》
○自立相談支援事業における就労支援→「実施頻度が高い」⇒「就労意欲喚起や自己理解の促進等、就労に向けた支援」が最も高く、次いで「コミュニケーション面の配慮」、「ハローワークや企業面接等への 同行支援」となっている。
○一般就労後の定着支援→実施期間で最も多いケースは「1〜3か月程度」で48.9%。
○就労準備支援事業の利用状況(利用期間・つなぎ先)→「福祉事務所(生活保護担当部署)」「障害者就労支援事業 所」「その他の障害者支援機関・施設」が多い。
○就労準備支援事業の支援効果→事業を利用していない者と比較する と、「自立意欲の向上・改善」「社会参加機会の増加」の変化幅が顕著
○プラン作成対象者に係る状態像の変化(就労準備支援事業の効果)→就労準備支援事業を利用している者は利用していな い者に比べて2割程度ステップアップ率が高い。
○就労準備支援事業を実施する上での課題→「協力事業所の開拓・連携が不十分」が最も多い。 約6割の自治体で事業の利用につながらなかったケースがあり、理由としては、本人の希望によるものが多い。

○就労準備支援事業におけるアセスメント機能について→評価指標⇒利用者本人がチェックする TS-59 セルフチェックシート、利用者本人と支援員がチェッ クする GN-25評価シートの 2種類、KPSビジュアライズツールで見える化する。(該当ページのURL)↓ https://www.mhlw.go.jp /stf/seisakunitsuite /bunya/0000059382.html
○就労準備支援事業の広域実施→広域実施の事例⇒奈良県(県+ 1 0 市) 広域コーディネーターの配置。その他2県あり。
○移動手段確保等の取組事例→京都府などあり。
○認定就労訓練事業所の認定状況(令和3年3月31日時点)→(4)法人種別の状況参照。
○認定就労訓練事業所の認定状況の推移→認定件数、認定あり自治体の割合は着実に増加。
○認定就労訓練事業の効果(認定就労訓練事業利用者の見られた変化)→利用後変化顕著。
○認定就労訓練事業所の拡大に向けた取組→周知状況、事業所開拓に当っての連携の状況。
○無料職業紹介事業を活用した就労支援(豊中市)
○企業と連携した就労支援(京都府)
○生活保護受給者等就労自立促進事業→ワンストップ型の就労支援体制を全国的に整備。地方公共団体にハローワークの常設窓口を設置するほか、福祉事務所や自立相談支援機関への巡回相談 等により、関係機関が一体となった就労支援を推進。 特に、新型コロナウイルス感染症の影響等により増加が見込まれる生活困窮者に対する就労支援を強化。
○生活保護受給者等就労自立促進事業の実績の推移(対象者別内訳)→支援対象者及び就職者数のいずれも、生活保護受給者が概ね半数を占め、次いで児童扶養手当受給者、生活困窮者となっている。 令和3年度⇒緊急事態宣言等の影響が大きかった2年度に比べ、支援対象者数は減少し、就職者数は増加してい る。
○生活保護受給者等就労自立促進事業における生活困窮者に対する就労支援の連携例→新型コロナウイルス感染症の影響により増加した生活困窮者⇒自立相談支援機関等との連携強化による就労支援を推進。
○求職者支援制度について→月10万円の生活支援の給付金。離職して収入がない者対象。
○コロナ禍で講じている特例措置(令和5年3月末までの時限措置)→上限の引き上げ。
○求職者支援制度との連携→ハローワークに求職申込みをする等要件に合致することを確認した上で、ハローワー クから訓練受講の指示を受けることが必要。生活困窮者のうち求職者支援制度の利用意向がある⇒自立相談支援機関からハローワークにつないだ上で 必要な手続を行い、訓練を受講する(自立相談支援機関は、訓練受講中の伴走支援を行う)。
○生活保護受給者等を雇い入れる事業主に対する助成措置 (特定求職者雇用開発助成金(生活保護受給者等雇用開発コース)の支給)→助成対象期間 1年、(3) 支給金額 短時間労働者以外の者 、短時間労働者 を区別して支給あり。
○トライアル雇用助成金 (一般トライアルコース) →(原則3か月)試行雇用する事業主に対して助成する制度。生活困窮者等月額4万円。母子家庭の母等(父子家庭の父含む) 月額5万円
○公共職業安定所(ハローワーク)の役割→雇用のセーフティネットの中心的役割。
○地方版ハローワーク→公的な主体として無料職業紹介を実施できる。
○職業訓練制度の説明・案内の実施状況→「支援対象者に職業訓練制度を説明・案内したことがある」が70.8%。説明・案内をした訓練 コースは、「基礎(ビジネスパソコン、オフィスワークなど)」が76.1%、「介護福祉(介護職員実務者研修、保育スタッ フ養成など)」が68.9%と高い割合。 職業訓練制度を説明・案内したことがない理由は、「相談者が希望しない」がもっとも高く61.7%、次いで「支援対象者に 案内できる適切な訓練プログラムがない」が45.0%となっている。
○地域就職氷河期世代支援加速化交付金→地域の経済団体、就労、福祉等の関係機関、当事者団体や支援団体等と連携しながら取組を進めること。 このため、先進的・積極的に就職氷河期世代への支援に取り組む地方公共団体等を強力に後押し、優良事例を横展開。
都道府県別の認定状況 (令和3年3月31日時点)あり

○認定就労訓練事業者に対する支援→税制面、財政面、ノウハウ面の支援を総合的に行う。
○事業の対象者数・参加者数等→約9.3万人。就労支援事業等に参加可能な者は48.7%。
○事業に参加していない者の稼働能力の活用状況等について→就労中の者で十分に稼働能力を活用している者77.7%。求職活動中の者で十分に求職活動をしている者28.1%。
○事業対象者における事業参加者等の内訳→事業対象者全体の35.1万人のうち、事業参加中の者が9.3万人。
○就労支援事業の実施状況の地域差→就労支援事業への参加率を都道府県別⇒最も高い県と低い県との間には約60ポイントの差。 就労支援事業を通じた就労・増収率を都道府県別に見ると、最も高い県と低い県との間には約32ポイントの 差がある。
○就労支援開始から就労開始までの期間→約7割が支援開始から6ヶ月未満で就労開始。 就労開始まで1年以上かかる者⇒全体では13.9%だが、被保護者就労準備支援事業では26.1%と約2倍
○事業参加者の状態像の変化→約25%の者の状態が改善
○就労自立給付金の支給状況→令和元年度と比べて若干低下。一方、就労自立給付金の支給率⇒令和2年度は60.4%と近年増加傾向。
○就労期間別 就労収入増加による保護廃止人員→最も多いのは就労期間0ヶ月、次いで就労期間 4ヶ月、3ヶ月、5ヶ月、6ヶ月の順、就労期間1ヶ月、2ヶ月⇒相対的に少ない。
○被保護者就労支援事業におけるアセスメントについて→就労支援の流れの中で位置づけ、対象者に関する現状の把握、自己理解への支援、職業理解への支援を挙げている。
○被保護者に対する就労支援時のアセスメントに関する調査研究事業 概要→アセスメントの統一的な様 式、手引き書を作成することを目的。
○就労におけるアセスメント機能について(背景)→対象者の「勤労意欲の低さ」を課題に挙げることが多い。 この「勤労意欲の低さ」は被保護者が置かれてきた社会環境、生育か過程で直面していた課題に起因するケースが 多くこの要因を解き明かしていくことが必要。「指導・指示」の中ではケースワーカーはこうした気付き持つことが 少ないため、アセスメントツールを活用して、丁寧な手法により解き明かしていくことが必要。 就労支援の目標が一般就労への就職とそれによる保護廃止におかれる場合が多いが、被保護者の実態に応じて社会参加の機 会を含め、就労体験、中間就労の場が更に増え、それが活用されることで、当事者のニーズに合った就労支援が可能である。

次回も続き「資料3 家計改善支援等のあり方について」からです。

第45回社会保障審議会生活保護基準部会 資料 [2022年07月16日(Sat)]
第45回社会保障審議会生活保護基準部会 資料(令和4年6月29日)
《議事》(1)過去の生活保護基準見直しによる影響分析について (2)全国家計構造調査のデータの取扱い等について (3)生活扶助基準の体系の検証について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26475.html
◎資 料 1 過去の生活保護基準見直しによる影響分析について(追加資料)
○C生活保護受給世帯と一般世帯の社会的必需項目の不足状況
→高齢者単身世帯、高齢者2人世帯、母子2人世帯、母子3人世帯、その他(※)の単身世帯、その他(※)の2人世帯、その他(※)の3人世帯、※ 「その他の世帯」は、高齢者世帯・母子世帯以外の世帯。傷病者・障害者世帯を含む。  欄外の7つの※参照。
⇒世帯人数が増えることによって経費が増大。


◎資 料 2 全国家計構造調査のデータの取扱い等について
1 調査対象月に関する事項
(1)検討事項→@ 消費増税等の影響に関する評価A 消費支出の季節性に関する評価
(2)作業内容→調査対象期間が2019年10月・11月であることに関して
(3)2019年の消費支出の動向↓
@ 消費税率引上げ等の前後の消費支出の動向の確認→全年収階級⇒消費税率引上げ等の実施される直前の2019年9月には支出額が過年度対比で増加し、実施直後の同年10月には支出額が過年度対比で減少する(又は増加率が縮小する)動きが見られる。一方で、夫婦子1人世帯でも2人以上世帯全体でも、低所得世帯(特に年収階級第1・十分位の 世帯)では、同年10月に支出額が過年度対比で減少する動きは見られない。
A 10・11月の消費支出の状況→大きな水準の差は見られない。
(4)調査対象月に関する留意事項(案)→上記の2点(@・A)に関する具体的な数字の調整等は行わないこととする。一方で、家計調査による結果が2019年全国家計構造調査の結果にも一 定程度反映されていることには留意が必要。

2 基準額との比較検証にあたって参考とすべき指標
(1)検討事項
→引き続き、夫婦子1人世帯の年収階級第1・十分位を対象。だが、平成29年検証時の状況と大き く変化していないかを確認するために「参考とすべき指標」をあらかじめ整理する必要がある。
(2)方針(案)→「中位所得層に対する消費水準の比率→(格差が拡大)していないかを確認」「固定的経費割合→その変化の状況の確認」「年間可処分所得の中央値に対する比率→(貧困の度合いが高くなって)いないかを確認」「世帯属性→大きな変化がないかを確認」
○(参考)平成29年検証における固定的経費・変動的経費の判定結果(夫婦子1人世帯)

《参考》
○(参考)生活扶助相当支出額の推移
【夫婦子1人 勤労者世帯】
【2人以上 勤労者世帯】
○(参考)標準誤差の計算方法  よく理解できません。あしからず。


◎資 料 3 生活扶助基準の体系の検証について
1 検証作業の進め方・検討事項

(1)検証作業の進め方→2019年全国家計構造調査の個別世帯のデータを用いて、低所得世帯(※)を対象とし て、第1類相当支出及び第2類相当支出のそれぞれについて、各世帯の世帯構成、級地、収入及び資 産等を説明変数とする回帰分析を行い、その結果を基に消費実態の較差(指数)を推計し、当該推計 結果と現行の生活扶助基準における較差を比較することにより評価・検証を行う。
(2)本日の検討事項→展開手法の改善の観点から、回帰分析を用いた消費実態の較差の指数の作成手法として採り得る方 法を検討。

2 平成29年検証における消費較差(指数)の推計方法
(1)年齢別較差の指数(第1類)→下記(P5)の回帰式Aによる第1類費相当支出についての回帰分析結果を用いて、exp([**〜**歳人員数 の係数])により年齢別較差の指数を算出。
(2)級地間較差の指数→第1類相当支出については前頁の回帰式Aによる回帰分析結果、第2類相当支出については下記の 回帰式Bによる回帰分析結果を用いて、それぞれ exp([級地ダミーの係数])により級地間較差の指数 を算出。P6参照。
(3)世帯人員別較差の指数
@ 実データによる方法→各世帯の「第1類相当支出」「第2類相当支出」のそれぞれについて下表の方法により調整(※) し、その支出額の世帯人員数別の平均値(集計用乗率を加味)の較差により指数を算出。 ※ 世帯の年齢構成や級地区分、住宅費の状況が同程度であると想定したときの消費をもとに世帯人 員別の指数を算出するもの。
A 回帰分析による方法→第1類費相当支出、第2類費相当支出のそれぞれについて、下記の回帰式Cによる回帰分析結果を 用いて、次式により指数を算出。

(参考)検討の視点→「「実データによる方法」と「回帰分析による方法」で、用いた回帰式が異なること」「「回帰分析による方法」は、較差の指数が世帯人員数による特定の関数(※)に従うことを前提とす る一方、「実データによる方法」は、そうした関数に従うことを前提とするものではないこと」※ [N人の世帯人員別較差] = exp( a・N 2 + b・N )( N:世帯人員数、a,b:定数 )「「回帰分析による方法」は、年収や資産の違いによる影響を説明変数としてコントロールしている 一方、「実データによる方法」は、低所得世帯における年収や資産の違いによる影響は除外してい ないこと」⇒ こうした点についてどのように考えるか。
◆ここの項目は統計処理のためか、読んでいても具体イメージがわかりにくい。


◎参考資料1 被保護者調査(概数)の結果(令和4年3月分)
○ 被保護実人員は2,036,045人となり、対前年同月と比べると、17,226人減少(0.8%減)
○ 被保護世帯は1,642,821世帯となり、対前年同月と比べると、1,285世帯増加(0.1%増)。 ○ 保護の申請件数は19,793件となり、対前年同月と比べると、3,055件減少(13.4%減)。
○ 保護開始世帯数は17,751世帯となり、対前年同月と比べると、2,585世帯減少(12.7%減)。

◎参考資料2 水準均衡方式導入以前における第1・十分位に関する記述について
○中央社会福祉審議会生活保護専門分科会「生活保護水準の改善についての中間報告」(昭和39年12月16日)抄
→2 当面の生活保護水準改善の方途⇒低所得階層の消費水準とくに生活保護階層 に隣接する全都市勤労者世帯第1・10分位階級の消費水準の動向に着目した改善を行うことがとくに必要。
○(参考)社会保障審議会生活保護基準部会報告書(平成29 年12 月14 日)抄 →一方、従前から比較対象分位として参照してきた年収第1・十分位の平均消費支出額は、約20万2千円(202,240 円)となっており、上記の分析結果に基づいた消費支出額と同等の水準となっている。 これらを総合的に勘案すると、夫婦子1人世帯の生活扶助基準⇒夫婦子1人世帯の年収階級第1・十 分位の世帯を比較対象とする所得階層と考えることが適当。

次回は新たに「第5回「精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会」」からです。

第15回 社会保障審議会「生活困窮者自立支援及び生活保護部会」(資料) [2022年07月08日(Fri)]
第15回 社会保障審議会「生活困窮者自立支援及び生活保護部会」(資料)(令和4年6月16日)7/8
《議事》(1)生活困窮者に対する自立相談支援のあり方(2)被保護者に対する自立支援のあり方(3)「今後の福祉事務所における生活保護業務の業務負担軽減に関する調査研究」を踏まえた対応について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26287.html
◎資料4 櫛部参考人提出資料
『釧路市における自立支援プログラムの取り組みから』
参考人 (一社)釧路社会的企業創造協議会 代表理事 櫛部武俊

○稼働能力のall or nothing・自己完結型から地域に拓かれる自立支援釧路モデル
・オッチャンたちの誇り
→地域への役立ちが自分の誇り。
○2021年度(令和3年度)釧路市自立支援プログラム実績→プログラム数と参加者数と協力事業所が年々増えている。
○釧路モデルの特徴とは→三つの自立論の並列相互作用・ストレングス・多様な働き・公開性・地域資源etc・・・ 2010年7月厚労省検討会『生活保護受給者の社会的な居場所づくりと新しい公共』報告書 提言の再評価。
・7年たって年間1300反編む、業界に欠かせない製造力。0円が240万円になった。地域で支えられ た人が地域の課題を支える側に回っている。『私たちは無理しても納期を守る漁師に迷惑かけられな い』『保護もらっていたが一カ月誰とも話さなかったよ。節約で11時に起きていたから腰も痛くなった。 今は病気と付き合いながら朝からやってるよ』 整網会社社長 →『ここがなければ辞めていた』

○『蕗で音別町が有名になり若い人から年配の方までどんな人も自信をもってイキイキと暮らせる(ビジョン)』→2017年5月一般社団法人音別ふき蕗団結成。生活保護受給者、生活困窮者、ひきこもりの若者 障害者、 離農農家たちの手で蕗の生産・製造・流通・販売に取り組むことを目指している.中間的就労の場・居場所づくり

○まとめ↓
・自立支援プログラム導入と地域に拓かれた実施機関→ 法第27条2制定時、自治事務とされたが『相談助言ってなに?』。モデル事業と2005年自立支援プログラムは自治事 務の何かを実体化していた。地域資源に保護行政が拓かれる(可視化)地域のことは地域が考えることが創造性の源。
・個別支援プログラムの多様さ→受給者とひとくくりにしないこと、やりたくないことは当たり前にある。ニーズから資源とメ ニューを探す、参加支援の観点がことさら大事。チラシでお誘い 強制はしない。
・自立支援プログラムの効果→ 生活困窮では年数回@意欲・関係性・参加A経済的困窮改善B就労の各状況調査(2018年ごろ)していた。その 脈絡は(一社)京都自立就労サポートセンターKPSビジュアライズツールへ引き継がれた・・稼働能力判定では不十分、 こうしたツールを自立支援プログラムの中に
・自立支援プログラムと生活困窮者自立支援制度との重なり合い→ 受け渡しといった技術的なことより@評価では上記の一体化A会議体では整理統合し地域資源が入った会議体に生 保・困窮部門が加わる(福祉事務所は所長・SV・現業員・庶務と人員が決まっておりコーディネーターなど今日的な職 員・職種を生み出せていない。補助メニュー嘱託職員では行政内の力にならない。)
・自立支援プログラムの意義と問題点・課題 →大人の社会生活自立のプログラムがほとんどない。学習支援のみ。福祉事務所が他流試合を避け自己完結型から脱却できない証左。社会的処方など社会とかかわり参加が問われていることに鑑み社会的プログラムの量と質が決定的
・関係諸機関との連携にかかわって求められること→ 課題解決で集まるものだけではなくインターミディエーター(前神)な場づくり。街づくり・市民活動までひろく。人やあの団 体にお任せでは活性化は望めない


◎資料5 委員提出資料
◎生活保護における ケースワーカーの役割 新保美香(明治学院大学)
○ケースワーカー≠ニは?
→社会福祉法第15条に規定される、福祉事務所で「現業を行う所員(現業員)」 のこと。「現業を行う所員は、所の長の指揮監督を受けて、援護、育成 又は更生の措置を要する者等の家庭を訪問し、又は訪問しないで、これらの 者に面接し、本人の資産、環境等を調査し、保護その他の措置の必要の有無 及びその種類を判断し、本人に対し生活指導を行う等の事務をつかさどる。」「社会福祉主事でなければならない」
○ケースワーカーの役割 (1)
・憲法第25条の理念(生存権)の具現化(生活保護法第1条)
・生活保護実施の態度(『生活保護手帳 2021年度版』中央法規出版、P2〜3。)
「あたたかい配慮のもとに生きた生活 保護行政を行うよう、特に次の諸点に 留意のうえ、実施されることを期待す るものである。」(P2)⇒1〜7の態度で。
・<生活保護における相談援助活動の枠組み>→インテークからターミネーションまで。
○ケースワーカーの役割 (2)
第4条 保護は、生活に困窮する者が、その利用し得る資産、能力その他あらゆる ものを、その最低限度の生活の維持のために活用することを要件として行われる。
1. 生活保護法第4条(補足性の原理)にもとづき、所内面接、訪問 調査(家庭訪問・病院施設等関係先訪問)、法第29条による各種 調査等、多岐にわたる調査を通じて個々の世帯の状況や需要を 把握し、それに応じて保護の決定・変更・停止・廃止を行う。
2. 「最低生活保障」と「自立の助長」の両面からアセスメントを実施。 生活保護以外の支援やサービスの利用も含め、被保護者本人の 主体性、意向を尊重しながら「援助方針」を策定し、援助活動を実 施する。実施要領上「関係機関と必要な連携を図ること」とされて おり、関係機関との連携・協働による相談援助活動が行われる。
被保護者への相談支援は生活保護制度だけでは完結しない。

○ケースワーカーの役割 (3)
1. ケースワーカーが、法の目的を達成するための諸業務を行う ためには、社会福祉に関する知識、援助技術が不可欠。(このためCWは社会福祉主事であることが求められていると 考えられる。) ケースワーク=ヒ 法の目的達成に必要な相談援助・支援。
2. ケースワーカーが行うケースワーク≠ヘ、個別課題ごとの課 題解決のための専門性を要する相談支援やサービスとは異なる。ケースワーカーの主な役割は、利用者が必要とする他施策による相談支援やサービスが利用できるようコーディネートし、 連携・協働しながら、本人の意向を尊重した相談援助・支援を 実施すること。⇒個々の利用者の状況に即して「他施策による相談支援・ サービス」が、他の住民と同様に利用できることが重要。
○ケースワーカーの役割(まとめ)↓
1. 「被保護者」にかかわるすべて(家族的機能・個別課題解決の ための専門的な相談支援)を、ケースワーカー(CW)に求めら れても、本来の役割とは異なるため対応が難しい。 2. CWに「管理者」「指導者」としての役割が求められることが少なくないが、こうした求めが、利用者との関係構築の妨げとなり、 利用者に不利益をもたらす。CWも援助者・支援者である。
3.「被保護者への対応はすべてCWに」という流れが、利用者と CW(生活保護制度)の「孤立」につながっている。
4. 制度およびケースワーカーの役割への理解が不可欠である。 また、理解を促進するための取組みの推進が期待される。


◎コロナ禍における 生活困窮者自立支援現場の声と私の意見
2022年6月17日社会保障審議会部会 NPO法人抱樸 奥田知志
○現場の声
→福岡県下の自立相談事業所14カ所のスタッフから聞き取り。テーマは以下の6点 (1)緊急貸付や特例貸付の課題 (2)自立支援金の課題 (3)対象の問題 ―「最低ライン以下」の人が窓口に来ていることについて (4)生活保護の課題 (5)住居確保給付金や自立支援金など給付での現場の混乱 (6)生活困窮者自立支援制度の課題 ※聴取した意見を奥田がまとめたもの(原文のままではない)↓
(1)緊急貸付や特例貸付の課題→@困窮状況から抜け出す見込みが立たない状態で貸付を行うことで問題が先送りになった。➁貸付金が借金に終わる。困窮者に対する支援が貸付でよいのか。 B早期に生活保護に移行すべきだったのではないか。 ➃収入以外の税や家賃の滞納状況など把握できない。世帯の収入の把握も困難。 ➄対象者の増加で伴走型支援ができない。相談支援が成立しない。 ➅福祉貸付の主旨ではなく、単に貸付を求めている。単なる給付手続きの窓口となった。貸付が終わると相談に来ない。不承認が相談の切れ目となった。(金の切れ目が縁の切れ目) ➆償還免除にならない人への自立支援に向けた相談支援体制の構築が必要。 ➇住民票所在地、生活保護は現在地。一致しない人が存在する。 ➈「非課税世帯償還免除」の情報が入り「非課税になる程度の仕事」を探すケース あり。一方で返済免除の情報を知らない人もおり、情報格差が出ていた。➉収入減少だけで借入が出来たので必要のない人まで借入した。 J貸付により一時的に滞納や債務が解消したが、根本解決にはならない。 K社会福祉協議会と自立相談の連携の強化が必要。 L返済可能な人が貸付を受けるべき。しかし、あの時点で「返済可能」と言えた人はどれだけいたか。 M貸付が目的となり、自立支援の提案に意欲的でない人がいた。 N償還期間中に家族構成が変わり経費(支出)が増えることもあり、収入だ けで償還免除を判断してよいのか。 O現金が手渡り、当座の生活の支えになった。助かった人は多かったと思う。 特に自営業など。 P世帯分離をして再貸付などする人がいた。Q給付が加わったことで支援現場が殺伐とした。 R外国籍の相談者が増加。留学生はほとんどが延長不承認で次の手がな い。 S相談者増で人でが足らない。相談員に過重な負担。ストレス。 ㉑返済可能かが判断材料となり不承認となる。他の支援がない。 ㉒返済免除を基準で収入抑制を考えるモラルハザードが起きている。 ㉓貸付は、生活保護申請に比べて気持的にハードルが低い。 ㉔償還を理由に貸付を断念する。 ㉕二人以上20万円の一律基準は多人数世帯にとってどうなのか。 ㉖減収額以上に借りられ生活水準が上がった世帯あり。貸付の意義が問 われた。
(2)自立支援金の課題→@要件が生活保護基準と変わらず利用できない人が多い。自立支援金の目的 は何か。もう少し柔軟にならないか。 A収入は基準以上だがローンなどその他の費用で苦しい人が対象から外れた。 B自営業者の収入の把握が困難。 ➃コロナ後に本業の回復を望む方への求職始動は無理。転職ではなく、この 時期をしのぐ副職が必要。 ➄給与所得者で手当等の減収の方も転職は不可能。 ➅要件確認に追われ相談支援が出来ない。相談員との関係構築困難。 ➆給付業務はジャッジするような場面が多い。これまでにはない風景。 ➇世帯分離している人もいて要件が合わない。➈特例貸付と自立支援金の収入要件のギャップにより、特例貸付終了者及び 不承認者がスムーズに自立支援金の利用ができなった。 ➉行政が実務を担ったがその分のクレームや相談が自立相談に来た。 Jアセスメントが十分できない。 K貸付を受けずに頑張って来た人との不公平感あり。 L給付であったため案内し易かった。 M給付額が低い。 N求職活動は、現金になる仕事が中心となり不安定就労から抜け出せない。 Oハローワークが地元に無く他市までの移動費用の負担が問題となった。 O毎週の面接、履歴書送付など求職要件には拒絶感が強い。

(3)対象者の問題「最低ライン以下」の人が窓口に来ていることについて→ @元々不安定な雇用で仕事が切れるとすぐに困窮状況に陥る人が多い。ストックがない。 A生活保護対象者基準だが、嫌悪感や種々の制約で申請できない。 B貸付を利用することで、結果保護を先延ばしにしているだけ。 ➃生活困窮者自立支援制度が生活保護に行かないための制度のようになってはいけない。生活保護を下回る収入でありながら「生活保護を受けるくらいなら、死んだほうがましだ」と いう言葉を何度も聞いた。生活保護を受けないために貸付を受けるのは間違っている。 ➄十分な相談支援がないまま生活保護申請に至るケースもあった。 ➅社会や地域から孤立している相談者が多い。 ➆一時的に保護を利用して自立することが重要だが、保護の一時利用や一部利用はしづらい。➇貯蓄がなく低年金の高齢者の就労収入が減り生活保護申請に向かうケースが増えると思う。 ➈高齢者で受診控えをする人がいた。結果、手遅れ、高コストになる。 ➉「相談者の話をよく聞く」ことが重要。しかし、給付金業務では手続きや要件確認が中心 で「相談者をジャッジする」ような感情が生まれた。 J継続面談は、要件確認だけの形式的なものとなった。 K両親や親戚、兄弟に頼ってきた方が援助を断られ相談に来た。これらの人は、それ以前か らすでに困窮状態だったと言える。 L第一のセーフティーネットと最終のセーフティーネットの間にある第二のセーフティー ネットとして生活困窮者自立支援制度が位置づけられているが、実際は生活保護以下の収入 で暮らす方々が多い。今回、それらの人が相談に繋がった。これは生活保護に対するスティ グマ等によるところが大きい。M生活困窮者自立支援制度と生活保護制度がスムーズに行き帰できる制度と なればと思う。 N本来生活保護を申請すべき人が、まずは貸付を受け、ダメなら保護申請と いう流れになった。自立相談も追い付かないまま問題を先延ばしにしている。 O想定外の事態ですぐに困窮に陥るボーダー層が大勢いることが判った。 P本来、保護で対応すべき人に貸付を行った。 Q今まで対応できなかった方々と出会うことができた。

(4)生活保護の課題→@保護を受給してもその他の複合課題は残ったままの人が多い。 ACWと関係が悪くなると相談先が無くなる。 BCWが給付管理に追われ伴走型支援ができない。 ➃住まいの確保など個別の伴走型支援が追い付いていない。 ➄生活保護利用の意識のハードルをいかにして下げるか。 ➅すべて無くしてからの申請では遅い。資産要件やその他条件を見直すべき。 ➆生活保護からの自立支援が足りていない。悪循環に陥る。 ➇住まいと医療を必ず確保できる新たな給付制度が必要。 ➈車の所有や保険の加入も柔軟に対応すべき。 ➉転居指導や検診命令、扶養照会などへの嫌悪意識は大きい。J一時的に保護を利用できるようにする。 K自動車や生命保険などの解約まで求められると、自立後の生活の不安が強すぎて 申請できない。 L自立の助長になっていない。入り口が広く、出口も広い制度にすべき。「最後」 と言い過ぎ。 M保護についての正しい意識や偏見を払拭する手立てが必要。 N生活保護は指導がメイン。生活困窮は伴走型の相談支援がメインという風に泣ている。 O繋ぎとして保護の活用を可能にするにはどうしたらいいか。 P世帯分離して保護申請する場合、申請前に転居などしておく必要があり、その費 用がなく、無職なので賃貸借契約が出来ないケースあり。 Q保護申請後、ケースワーカーと自立支援員、家計改善支援員などの協働が必要。

(5)住居確保給付金や自立支援金など給付での現場の混乱→ @住居確保給付金は一生に1回。しかし、他自治体で利用の把握は困難。 A同意事項3「官公署等に対し必要な文書の閲覧もしくは資料の提供を求め る」に関しては実際にはできていない。通帳のみが審査の対象。他に通帳が ある場合等虚偽の申請の判断が出来ない。 C自立支援金の申請には、住民票の提出が必須。別居をしている場合は、住 民票では実態が確認できない。総合支援資金の貸付も単身で受けていながら、 生計を一にし、世帯分離をしている同居家族がいるケースあり。 D住居確保給付金と自立支援金の要件が違い両方を申請している場合、対象 期間のずれで求職活動や面談日の設定が混乱。わずかな収入増で、自立支援 金には影響しなくても住居確保給付金の額が変更になった。 E給付の手続きにおいては、相談者から強い言葉を投げかけられる。F期間の延長のタイミグなどギリギリで変更困難。通知が多く、受給者に正 確に伝えるためには現場は混乱した。 G自立支援金業務を担当する人材の確保において途中で期間が延長し対応が 難しかった。最初からある程度予測をもって業務期間を定めるべき。 H給付事業に関しては決定権のある行政が直接した方が良い。 I自営業やフリーランスの方々の収入確認が困難。 J住居確保給付金を受けても家計全体が成立しないと思われるケースあり。 総合的な相談できず。「ともかく申請したい」とだけ訴えられる。 K相談者がテレビ等で知るタイミングと現場が情報を得るタイミングがほぼ 同じであったことは問題。

(6)生活困窮者自立支援制度の課題→ @委託の場合、丸投げになっている。委託において関係部局の協働・連携をどう深 めるかが課題。 A保護レベルギリギリの高齢者の場合「就労支援」では上手くいかない。 B高齢の生活困窮者に対し就労訓練事業(非雇用型)とは別の生活費の補填や居場 所として機能する就労場所(雇用型)が必要。社会的孤立を防ぐ意味もある。 C生困制度は、徹底的に相談者の側にある制度。制度、要件に当てはまるかどうか を調査し、公平性を求める給付金の事業を同時に行うことはなじまない。 D人材、人数、お金、時間が足らない。 E特例貸付に依拠した感があり、不本意だった。 F生活困窮全国ネットワークの全国交流集会(全体)で「私たちは、その人の物語 を一緒に作っていく」と言われていた。一つひとつを積み重ねながら関わっていく、 それができるような支援、関係をつくりたい。G伴走型支援は信頼関係がベース。相談者には人間関係に不安がある方が多く信頼 関係を構築するには傾聴が大事。アセスメントに時間を要することが多い。利用期 間が限定されることに支援の難しさや矛盾を感じる。 H貸付や給付後の支援をどうするのかの方針を示すべき。 I生困事業の強みは相談支援であるがそれが生かせなかった。 J給付や貸付では、どうしても相談が「指導的」になる。給付と相談支援は分けた 方が良い。 K断らない相談を目指すが、実際には経済的困窮に偏っている。 L給付や貸付が終了したのち困窮者が増加した場合、現況の体制では対応できない。 行政との連携も含め早急に体制を整えるべきである。 M支援員の疲弊が心配。支援員の支援体制を考えるべき。NSNS活用など支援方法の開発が必要。 O家計改善支援事業を必須化すべき。生活保護における併用も。 P住宅確保給付金の収入基準の見直し。条件が生保基準では低すぎる。これでは手前のセーフティーネットとしての役割が果たせない。 Q危急的小口貸付(1-2万)の検討。 R今後も何等かの給付などがあると意識している相談者は、自立相談につながらな い。 S自営業など新たな相談者層に向けた支援を行うための知識や研修が必要。 ㉑生活困窮者制度は、実際には最低生活を営むことが基準となっていると思う。 ㉒急激な状況変化で困窮になった人への支援は、これまでの支援における「時間の 違い」を感じた。

○私の意見 ➀ →@生活困窮者自立支援制度の「強み」は、「人が人を支える」ことであり相談支援にある。しかし、給付 や貸付業務が加わったことでこの「強み」を発揮することが出来なかった。現場の混乱は、急増する相談 者の量的ニーズに対応する体制(特に人員確保)が整わなかったことと、本来、生活困窮者自立支援制度 が目指してきた「相談支援」の在り方と現実(給付等)との間に生じた齟齬によるところが大きい。生活 困窮者自立支援制度に給付や貸付業務を付加しない、分離することを原則とすべき。 ➁その上で、給付や貸付は、生活困窮者自立支援制度とは別建ての仕組みを創設すべき。これは、 生活保護の「手前の給付制度」として考えるか、あるいは生活保護の一部切り出しのような形でも考えら れると思う。 B「生活困窮者支援」という地平、あるいは「ひとりの困窮者に対する支援」においては、生活困窮者自立支援制度、「手前の給付制度」(新設)、生活保護制度の総合的な協働体制を模索する必要がある。これについて、議論が必要。 ➃さらに生活困窮者自立支援制度の特徴は、困窮の概念を「経済的困窮」のみならず「社会的孤立」に広 げたことにある。「人が人を支える」ことの意味は、この点でも一層強調されるべきである。今後の人材育成において、「解決型支援」と共に「つながり続けることを目指す伴走型支援」の両輪を支援論の基底 とすべきだと考える。さらに、今回のコロナ禍において「相談を核とした伴走型支援ができず『指導』と なってしまった」という現場の声は、現場が何を大切にしてきたをキチンと認識していたことの証だと言 える。制度の根幹を担うのは、制度の理念である。この点を繰り返し学ぶ場所が必要だと思う。➄自営業や個人事業主など、これまで支援現場であまり出会わなかった方々が相談に来られた。今後、これらの経験を踏まえ相談支援の概念を広げ、それに基づく支援方法などの検討が必要である。 それを制度の見直しと共に人材育成のプログラムに反映させるべき。 ➅相談支援においては、窓口での相談に加え、SNS等の活用についても検討すべきである。 ➆支援員の待遇に関して検討すべきである。最低限の人員配置では、コロナのような事態には対応できない。臨時的に人員を増やす手立てをしても、いつ解雇されるかわからない状態で人員を確保 することは困難。災害時の緊急対応なども考慮すると、相談支援員を日常的に増員していくことが 必要だと思う。これは、伴走型支援を実施する上で「つながり続ける」ことを目指し、地域との 「つなぎ・もどし」など、息の長い伴走を構築する上でも現在の人員配置では困難である。 ➇貸付金の償還業務が迫る中、どのような体制で、誰が、何を担うのかを早急に確定するべきであるが、先に述べた、給付等の事業を生活困窮者自立支援制度の枠から外すことを原則とすのなら、 それらの業務を誰が実施し、生活困窮者自立支援の相談員は、その機関との連携の中で何を担うの かを明確にすべきである。


◎参考資料1 生活困窮者自立支援のあり方等に関する論点整理(令和4年4月 26 日)(抄)
2 個別論点
(2)自立相談支援のあり方
【現状の評価と課題】→(基本的な考え方)(新型コロナウイルス感染症の影響とその対応)(平成 30 年改正法以降の施行状況)
【論点】 ↓
(基本的な考え方、新型コロナウイルス感染症の影響とその対応)↓
○ コロナ禍で、個人事業主やフリーランス、外国人、若年層など が新たな相談者層として顕在化。
⇒法の理念や生活保護制度との役割分担にも留意し つつ、各種給付のあり方も含め、法として、また、他の公的支援 との連携を通じてどのような支援を用意できるか検討する必要があるのではないか。
○ 個人事業主やフリーランス→事業部分と生活部分の 線引きが難しいため、法に基づく支援だけでなく、商工部局や地 域の商工会議所・商工会等の支援策や経営相談と緊密に連携する ことで、効果的な支援ができるのではないか。
○ 外国人→経済的困窮だけでなく、生活面の問題や孤独・孤立の問題を抱えている場合が多い。国においては関係省庁の連携を強化するとともに、支援の現場⇒言語に加え、相互の文化を理解することが重要、多文化のソーシャ ルワークといった観点も必要ではないか。 若年層、若年女性→支援の現場において援助関係の 構築に至らず支援に苦慮しているという実態があることを踏まえ、法のアプローチが若年層を意識したものとなるよう、支援体制のバリエーションをさらに創造・充実していくべきではないか。その際、特に若年層、若年女性の支援は、長期にわたる傾向 があることや市町村域を超えて移動することを踏まえ、SNS相談等や地域若者サポートステーション事業等の関係施策・機関と連携し、広域的・重層的な体制づくりが必要ではないか。
○ ひきこもり状態にある方への支援→特にコロナ禍にお ける相談件数の急増やそれに伴う業務負担の増加により、アウトリーチなどの支援を十分に行うことができなかったことも踏まえ、強化すべきではないか。
○ 自立相談支援事業とフードバンク、社会福祉法人の「地域における公益的な取組」や社会福祉協議会において行われている現物 給付等の取組との連携→公的支援につながらない住民にアウトリーチする機能や潜在的な支援ニーズを顕在化する機能を持っており、それぞれの法人や団体の強みを活かした形で、連携を強化 していくべきではないか。 自立相談支援事業⇒こうした地域の社会資源の開拓を働きかけていくことも重要ではないか。
(平成 30 年改正法以降の施行状況)↓
○ コロナ禍の影響もあり、相談者の抱える課題が複雑化・複合化 している実態を踏まえ
、支援会議を活用し、早期に関係機関間で情報共有を行い、支援につなげていくことが重要。そ のためにも、支援会議の設置目的、支援調整会議等との機能の違いや役割分担、具体的な好事例等を自治体職員や支援員に周知することにより、支援会議の設置を早急に進める必要があるのではないか。 また連携の際に中心となって支援する機関・担当者を明確にす る仕組みや、転出に伴う支援の引継ぎの仕組みを考える必要があるのではないか。
○ 自立相談支援事業を含め、法に基づく事業の委託先の選定に当たっては、多様な主体が委託を受けて制度を運用することが地域 の社会資源に広がりをもたらし、地域を育てていくことにつながるという認識に立ち、事業の質の向上のため、企画提案の内容や 支援実績、地域における活動状況等を考慮すべきではないか。また、事業者や人材の確保・育成の観点から、複数年度の委託を含 め、委託のあり方について検討すべきではないか。また、こうした内容を盛り込んだガイドラインを策定すべきはないか。
○ 自立相談支援事業の支援員は、従来兼務が多いことや、雇用形 態が有期や非常勤の場合が多いとの声があることに加え、コロナ禍で業務負担が過重となっており、相談窓口としての機能の弱体化が危惧されている。法の理念に基づく支援を実現するために は、自立相談支援事業に支援員を適切に配置することが不可欠であることから、業務のタイムスタディの実施や、各自治体におけ る支援対象者数の把握等によって、地域特性も考慮した適切な人員配置の基準の設定を含めた人員体制のあり方を検討すべきでは ないか。
○ さらに、こうした人員体制のあり方の検討と併せて、人が人を支える支援であるからこそ、志を持ち、法の理念を実践できる人 材の確保・定着に向けて、支援員の育成や処遇改善、社会的地位 の確立も必要ではないか


◎参考資料2 経済財政運営と改革の基本方針 2022 等
○経済財政運営と改革の基本方針2022(令和4年6月7日閣議決定)(抄)

・地域共生社会の実現に向け、重層的支援体制整備事業など市町村における包括的支援体制の整備を進める。加えて、コロナ禍によって顕在化した課題等に的確に対応するため、生活に困窮する者への自立相談支援等の強化を図る。生活保護基準の定期的な見直しについて、消費水準との比較による検証結果や社会経済情勢等を踏まえて対応する。
・2023年1月から償還が始まる緊急小口資金等の特例貸付→住民税非課税世帯に対する償還免除や償還が困難な借受人への相談支援等をきめ細かく行うとともに、そのための体制の 整備を図る。
・独居の困窮者・高齢者等に対する相談支援や医療・介護・住まいの一体的な検討・改革等地域共生社会づくりに取り 組む。
○デジタル田園都市国家構想基本方針(令和4年6月7日閣議決定)(抄)
・生活困窮者の支援の強化に向けて、生活困窮者のデジタル利用等に関する実態を把握し、好事例の収集・横展開等を行う とともに、更なる支援策を検討する
・生活保護業務のデジタル化に向けた地方公共団体の試行的取組を補助するとともに、検討会等を行い、実態を踏まえつつ、 効率的なシステムの標準仕様策定に向けた検討を行う。
・地域共生社会 の実現のための社会福祉法等の一部を改正する法律(令和2年法律第52号)により創設された、属性を問わない相談支援、 参加支援及び地域づくりに向けた支援を一体的に行う「重層的支援体制整備事業」の実施等を通じて、市町村における包括 的な支援体制の整備等を促進する。
・地域共生社会の実現のための社会福祉法 等の一部を改正する法律により創設された「重層的支援体制整備事業」の実施等を通じて、属性を問わない包括的な支援体 制の整備や地域における多様な主体の参画を促す。
○デジタル社会の実現に向けた重点計画(令和4年6月7日閣議決定)(抄)
・、生活困窮者のデジタル利用等に関する実態を把握し、好事例の収集・横展開等を行う とともに、更なる支援策を検討する。
・生活保護に係る業務支援システムについても、令和4年(2022年) 夏を目途に標準仕様書を作成する。

次回は新たに「第49回労働政策審議会雇用環境・均等分科会」からです。

第15回 社会保障審議会「生活困窮者自立支援及び生活保護部会」(資料) [2022年07月07日(Thu)]
第15回 社会保障審議会「生活困窮者自立支援及び生活保護部会」(資料)(令和4年6月16日)
《議事》(1)生活困窮者に対する自立相談支援のあり方(2)被保護者に対する自立支援のあり方(3)「今後の福祉事務所における生活保護業務の業務負担軽減に関する調査研究」を踏まえた対応について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26287.html
◎資料1 生活困窮者に対する自立相談支援のあり方について
1.自立相談支援事業の機能強化
○自立相談支援事業について
→生活保護に至る前の段階から早期に支援を行うことにより、生活困窮状態からの早期自立を支援。
○生活困窮者自立支援制度における支援状況調査 集計結果(平成27年4月〜令和3年3月)→【令和2年度】新規相談受付件数とプラン作成件数⇒新型コロナ影響で激に増加。
○自立相談支援事業の運営状況→直営が3割、6割は委託。社会福祉協議会が8割。
○自立相談支援機関におけるアウトリーチ等の支援について→新規相談者のうち、相談のきっかけが「自立相談支援機関がアウトリーチ」の割合は1%、R2→前年の4.3倍増加。
○支援会議・支援調整会議について→支援会議と支援調整会議の事例・富山県黒部市 参照。
○関係機関間の情報共有を行う会議体(支援会議)の設置状況→約4割の自治体が設置済。
○支援会議で庁内他部署や支援団体と分野横断的な対応を行っている事例→熊本県玉名市・電気事業者との連携協定の締結。
○生活困窮者自立支援の機能強化事業
○セーフティネット強化交付金を活用した事例(I C T活用)
○セーフティネット強化交付金を活用した事例(外国人の方への対応)
○セーフティネット強化交付金を活用した事例(プラットフォーム整備)

2.関係機関との連携
○生活困窮者自立支援制度における他制度との連携について
→自立相談支援事業を中核に、他制度と連携、本人の状態像に応じたきめ細かい支 援を実施すること。アウトリーチの観点から、関係機関が 生活困窮の端緒となる事象を把握した場合⇒自立相談支援事業等の利用勧奨を行うことが必要。 地域資源の開発⇒他制度のネットワークや他機関と連携。
○自立相談支援事業におけるインフォーマルサービスとの連携→例えば地域のボランティアによる見守り活動や居場所の提供、食材等を提 供するフードバンクなどのインフォーマルサービスも含め、生活困窮者自立支援法以外の各種制度やサービスも広く 活用しながら地域全体として生活困窮者を包括的に支援すること。
○生活困窮者自立支援法の主な対象者
○新型コロナウイルス感染症による相談者像の変化(相談者の属性)
→「解雇・雇い止め等による非正規労働者」や「個人事業主」が増えたと感じている自治体が8割。
○新型コロナの影響により新たに連携を強化した機関・分野について@A→行政機関、行政機関以外も参照。
○自立相談支援機関とフードバンクとの連携状況→フードバンクから提供される食品受取先として、「生活困窮者支援団体」は約7割。
○自立相談支援機関とフードバンクとの連携の具体的事例→自立相談支援機関が窓口となって食糧提供を行ったり、フードバンクにつないで食糧提供が行われている例。@〜C。
○社会福祉法人の責務となっている「地域における公益的な取組」の実践事例→地域の福祉ニーズを積極的に把握しつつ、地域の多様な社会資源と連携し、これらとの役割分担を図りながら取り組むことが重要であるとともに、自らの取組の実施状況を検証し、職員や地域の関係者の理解を深め ながら、段階的に発展させていくことが重要。

3.委託の在り方を含む支援体制の確保
○自立相談支援事業の支援員の配置状況
→新型コロナの影響が続いた令和2年度の各種支援員の人数は増加。主任相談支援員、相談支援員、就労支援員は約4割〜5割。その他(事務員等)の専任割合は上昇傾向にある。
○人口規模別の支援員の推移・支援員の経験年数→主任相談支援員では「5年以上」が最も高い割合、相談支援 員及び就労支援員は「1年以上3年未満」の割合が高い。
○(参考)委託先の選定にあたっての留意点
→平成30年の制度見直し⇒「生活困窮者自立支援制度に係る自治体事務マニュアル」を改正、委託の選定質を踏まえた選定を行うこと。
○自立相談支援事業における委託先の選定状況→企画提案を考慮して調達している自治体(約3割)の選定基準⇒ほとんどの自治体が「事業内容に関する実績・能力」をあげている。次いで「理念・基本方針、事業計画の策定」が多く、「人材の確保・育成」等の職員の質に係る項目もみられる。
○自立相談支援事業における法改正やコロナ禍の影響を踏まえた人員配置の取組状況→法改正による影響よりもコロナ禍による影響を受 けて支援員の増員等が行われている。人員配置の充実が必要な理由⇒「支援員の負担が過大となっている」割合が高い。
○自立相談支援事業におけるI CTを活用したオンライン相談→いずれの面談や支援等にも ICTを活用しなかった75.7% 。オンラインで実施するための設備、機器がなかった 46.8%。
○(参考)令和4年度の社会福祉推進事業→3つの調査研究事業あり。

特にご議論いただきたい点》→「自立相談支援事業の機 能強化・関係機 関との連携」「自立相談支援機関の支援体制の確保(委託の在り方を含む)」⇒コロナ禍を踏まえた対応。

《参考資料》
○令和元年度の新規相談・プラン作成の概況→平成27年度と令和元年度の新規相談受付件数(10万人あたり)とプラン作成の概況を905自治体(福祉事 務所設置自治体総数)別に見ると、新規相談受付件数、プラン作成率ともに増加しており、特にプラン作成率 は新規相談受付件数が少ない自治体においても全体的に増加している。
○支援員配置と新規相談受付件数の関係→「支援員一人あたり人口」と新規相談受付件数の間に相関関係が見られる。
○自立相談支援事業における適切な人員配置を行うための取組→支援実績の分析状況について、分析を行っている割合は約4割、そのうち、分析結果を活用し、事業 運営の見直し・改善に反映している割合は17.4%となっている。
○自立相談支援事業の体制について→「主任相談支援員」「相談支援員」「就労支援員」


◎資料2 被保護者に対する自立支援のあり方について
1.自立支援プログラムについて
○生活保護受給者に対する「自立支援プログラム」について
→経済的給付に加え、福祉事務所が組織的に被保護者の自立支援を行う制度への転換を目的⇒日常生活自立 社会生活自立 経済的自立
○生活保護制度の在り方に関する専門委員会 報告書(平成16年12月15日)(抜粋)@A
制度見直しの基本的視点⇒(就労自立支援)(日常生活自立支援)(社会生活自立支援)。
ア 自立支援プログラム→「多様な対応」、「早期の対応」、効率的で一貫した組織的取組を推進するための「システム的な対応」の3点を可能とし、経済的給付に加えて効果的な自立・就労支援 策を実施する制度とすること。 このためには、被保護世帯と直接接している地方自治体が、被保護世帯の現状や地域の社会資源を踏まえ、自主性・独自性を生かして自立・就 労支援のために活用すべき「自立支援プログラム」を策定し、これに基づいた支援を実施すること。こうした自立支援プログラムの導入によって、(1)被保護世帯の生活の質が向上するとともに、(2)生活保護制度に対する国民の理解を高めるな どの効果も期待される。
○生活保護受給者の社会的な居場所づくりと新しい公共に関する研究会報告書(平成22年7月23日)(抜粋)→上記報告書において、生活保護受給者に対する自立支援にあたっての考え方等が示され、例えば、自立の三つの 概念の関係性、「働くこと」の意味、当事者性を尊重した支援の在り方等が明示。
○自立支援プログラムの導入とその後の経緯等→平成16年12月から平成30年6月まで。
○自立支援プログラムの基本方針等について@ (導入の趣旨、自立支援プログラムの策定の流れ)
→平成17年3月、「平成17年度における自立支援プログラムの基本方針について」(都道府県あて通知)を示し、 都道府県等に対し、自立支援プログラムによる自立支援の積極的な取組を促した。
○自立支援プログラムの基本方針等についてA (自立の概念)→就労による経済的自立(就労自立)プログラムのみならず、「日常生活自立」や「社会生活自立」を目指すプログラムを幅広く用意し、被保護者の抱える多様な課題に対応。
○自立支援プログラムの基本方針等についてB (個別支援プログラムの整備)→保護世帯を年齢別、世帯構成別、自立阻害要因別等類型ごとに分け、その類型ごとに明確化された自立支援の方向性について、支援の具体的な内容、実施の手順等を内容とする個別の支援プログラム(個別支援プログラム) として整備。⇒H17年当時の9つのプログラムあり。
○自立支援プログラムの基本方針等についてC (自立支援プログラムによる支援の手順(自立計画書の作成))→被保護者とともに、自立目標等を設定し、個別支援プログラムを選定。実施機関が必要と認める場合、自立計画書を作成。個別支援プログラムの内容によっては、自立計画書の策定を 省略し、又は簡便な方式により実施することも可能。
○自立支援プログラムの基本方針等についてD (実施体制の整備)→自立支援プログラムの策定・実施にあたって、福祉事務所における実施体制の整備として、「関係機関等の連 携・協力」、「福祉事務所内での役割分担の明確化」、「都道府県等による実施機関等の支援」の取組を依頼。併 せて、想定される関係機関の例も周知。
○自立支援プログラム策定率(令和2年度実績)→福祉事務所設置自治体の895自治体(98.9%)で策定。
○自立支援プログラム策定数・実施状況リスト(令和2年度実績)→(経済的自立、日常生活自立、社会生活自立に関する自立支援プログラム)内容の参加者数・達成者数 あり。

○個別支援プログラムの取組事例
【日常生活自立@】→精神的な疾患が原因で安定した居宅生活が営めない 者に対する支援
【日常生活自立A】→いきがい・健康保持及び安全な生活に関する支援
【日常生活自立B】→傷病等により就労困難な者に対する日常生活安定への支援
【社会生活自立@】→元ホームレス被保護者に対する自立支援
【社会生活自立A】→生活保護受給世帯の中高生やその養育者に対する支 援
【社会生活自立B】→若年層への自立支援
○釧路市における自立支援プログラムの取組→経済的自立を目的とした就労支援のみならず、一般就労に向けインターンシップ事業や目的意識を持った求職活動等を実施するとともに、地域の NPO、一般社団法人、株式会社、医療機関、社会福祉法人、生活協働組合等様々な事業者と協力し、中間的就労や 有償・無償のボランティア活動を行い、受給者の自尊感情の回復や居場所づくりに取り組んでいる。自立支援プログラム参加者の声あり。
○釧路市自立支援プログラムの変遷→個別支援プログラム数が増えている。
○生活保護受給者等就労自立促進事業(令和4年度予算額 74(83)億円)→労働局・ハローワークと地方公共団体との協定等に基づく連携を基盤に、生活保護受給者等の就労による自立促進を図るため、ワンストップ型の就労支援体制を全国的に整備。地方公共団体にハローワークの常設窓口の設置や 巡回相談等により、関係機関が一体となった就労支援を実施。特に、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う離職等により増加している生活保護受給者や生活困窮者⇒福祉事務所や自立相談支援機関等との連携による就労支援を推進。
○被保護者就労支援事業について
○被保護者就労準備支援事業につい
て→<一般事業><就農訓練事業>(平成28年4月より開始)<福祉専門職との連携支援事業>(平成29年4月より開始)⇒支援の流れ(イメージ)、状態像に合わせた支援メニューの例 参照。
○被保護者家計改善支援事業について→被保護者の就労支援に関する問題について、福祉事務所に配置さ れた就労支援員が被保護者の相談に応じ、必要な情報提供及び助言を行う。法第55条の7に基づく必須事業。
○生活保護受給者の健康管理支援の推進 〜被保護者健康管理支援事業の実施〜
○個別支援プログラム実施事業
→自立支援プログラムを導入している自治体等のうち個別に事業化されている取組(就労支援事業等)以外の取組を支援するため本事業を実施。

2.ケースワーカーの役割及び 関係機関との連携について
○ケースワーカーの職務等について(新福祉事務所運営指針(1971年)より)
→現業員は、「新福祉事務所運営指針」(1971年厚生省)(以下、参照)によれば、「保護の要否および程度を判定するため調 査、決定手続、被保護者の生活指導等きわめて重要な役割をになうもの」、「福祉事務所における活動の中核体」とされている。 現業員の職務内容は、主として「保護の要否確認と措置決定に関すること」と「ケース処遇に関すること」に大別されている。(注:平成20年度より「処遇」は「援助(支援)」という用語に変更している。)
○ケースの処遇について(新福祉事務所運営指針(1971年)より)→ケースの処遇方 針をたてる際に、「実施機関として提供できる給付」のみならず「その他サービスの内容、方法、時期等について 具体的な方針を決定」するとされている。
○関係機関との連携について
→要保護者の発見・連絡、保護申請時、保護受給中、援助方針の樹立及び変更におい て、民生委員を始めその他関係機関との連携を図っている。その一つとして、「生活保護制度における福祉事務所 と民生委員等の関係機関との連携の在り方について」(平成15年 社援保発第0331004号)別紙において示している⇒P31参照。
○生活保護における相談対応の手引き(平成2 1年3月)(抜粋)→相談者に対して状況や場面に応じた適 切な対応をするために円滑なコミュニケーションのための知識や技術を身に付けることを目的として、生活保護にお ける相談の手引きを作成。⇒多様な関係機関との良好な関係づくりがよりよい援助を行っていく上で不可欠なものとして、 いつでも相談し協働できる環境を整備する必要性等を示している。第2部 精神疾患を有する方への対応 2) 組織的対応と関係機関との連携⇒P32参照。
○被保護者の抱える課題について→被保護世帯の抱える課題は多岐にわたり、新型コロナウイルス感染症の影響により生活保護の申請につながったケー スに関するアンケート調査では、複数の課題を抱える世帯が半数を超えている。
○関係機関との連携にあたっての課題(平成29年度社会福祉推進事業「自治体の社会福祉行政職員の業務や役割及び組織体制等の実態に関する調査研究事業」報告書)→関係機関と連携する上では、「業務範囲外のこともケースワーカーに押し付けられる」ことや「役割分担、支援方針 の考え方や違いの調整」が必要になること、「個人情報、プライバシー、守秘義務への対応」が必要になること、 「連携機関間での押し付け合いになる」等の課題があることが指摘されている。
○2.関係機関と連携した包括的な自立支援について@↓
・現状と基本的な方向→複数の関係機関による支援を必要とする被保護者について、 ケースワーカーと各事業の実施者や関係機関とが、自立支援に係る計画の策定等を通じて役割分担を明確にし、 緊密に連携を取りながら支援に取り組んでいく仕組みや、生活困窮者自立支援制度とのより一層の連携のための 方策が必要。
・具体的な議論→(ケースワーカーに求められる役割→アセスメント、コーディネーターのような役割)(関係機関との連携→連携のための会議体を設置)(各種自立支援関係事業の制度上の位置づけ→取組を広げるためには法定化)
○特に御議論いただきたい事項↓
(自立支援プログラムについて)
→自立支援プログラムによる取組をどのように評価し、また課題をどのように考えるか。 自立支援プログラム⇒経済的自立のみならず、日常生活自立・社会生活自立の観点から、ボランティア、就労体験、日常生活 意欲向上などきめ細かな取組や、高齢者、ひとり親、中高生・養育者、元ホームレス、若者(ひきこもり、高校中退者)など属性ごとの課題に応じた多様な取組が行われている自治体もある中で、地域の実情に応じて、きめ細かな取組や多様な取組を一層進めることに あたっての課題をどのように考えるか。
ケースワーカーの役割について)→ 被保護者の抱える課題が多様化する中で包括的な支援が求められるが、改めて、ケースワーカーの役割をどのように考えるか。 自立支援プログラム⇒経済的自立、日常生活自立、社会生活自立という自立の概念を掲げているが、多様な課題を抱える被保護者に対する支援を行う上で、ケースワーカーがこれらの自立の概念に基づき支援を行っていくことを徹底するために、どのよ うなことが考えられるか。 (関係機関との連携について)→多様な課題を抱える被保護者への支援にあたって不可欠である一方、課題等がある状況も踏まえ、その 改善・強化をしていくために、福祉事務所と関係機関との役割を明確にすることや情報共有をより適切に進めて行くことについてどのように考えるか。 そのための方策⇒関係機関との間で支援の調整を行うための枠組みや自立支援を計画的に行うための方策など、制度上どのよ うなことが考えられるか


◎資料3 「今後の福祉事務所における生活保護業務の業務負担軽減に関する調査研究」を踏まえた対応について
○「令和元年の地方からの提案等に関する対応方針」 (令和元年12月23日閣議決定)(抄
)→(C)ケースワーク業務の外部委託⇒福祉事務所の実施体制に関する調査結果や地方公共団体等の意見を踏まえつつ、現行制度で外部委託が可能な業務の範囲について令和2年度中に整理した上で、必要な措置を講ずる。現行制度で外部委託が困難な業務については、地方公共団体等の意見を踏まえつつ、外部委託を可能とすることについて検討し、令和3年度中に結論を得る。その結果に基づいて必 要な措置を講ずる。
○今後の福祉事務所における生活保護業務の業務負担軽減に関する調査研究概要(令和3年度生活困窮者準備支援事業費等補助金(社会福祉推進事業分))(事業実施主体:PwCコンサルティング合同会社)→生活保護に関する業務の外部委託に対す る基本的な考え方、外部委託が可能な業務の条件、委託先選定等における条件・留意事項等をとりまとめることを目的。⇒事 業 概 要参照。
○生活保護に関わる業務の負担軽減方策の全体像(「今後の福祉事務所における生活保護業務の業務負担軽減に関する調査研究報告書」より引用)
○今後の福祉事務所における生活保護業務の業務負担軽減に関する調査研究結果概要@
・業務負担軽減に関する基本的な考え方→「ケースワーク」の質向上の観点から議論。特に、専門的な知識を要する問題や多様な問題が複雑に絡んでいる課題を解決⇒福祉事務所以外の他機関との連携により、それらの機関が有する専門性を統合し支援に活用されることが望ましい。 それにより本来のケースワーク業務に充てられる時間を確保しやすくなり、生活保護における支援の質を高めることができる、結果的にケースワーカーの業務負担の軽減にもつながると考えられる。
・生活保護に関わる業務の負担軽減方策の全体像→方策として、直接雇用(正規職員の増員、会計年度任用職員の活用)を増やすという考え方等。関係機関等との連携を適切に行うための会議体等を制度上明確に位置付けることも必要。定型的な業務はICT等を活用し業務の効率化を図ることも必要であり、国を挙げて推進すべき。生活保護に関わる業務の外部委託は、こうした方策を検討してなお業務負担の軽減が十分でないと判断される場合の手段、また、外部機関が保有する知見を活用する方が質が高まると考える場合の手段として位置づけられるべきである。
・外部委託の活用の検討(外部委託の対象とする業務の検討)→@窓口初期対応業務 A助言・支援系業務 B定期訪問系業務に検討対象を絞り研究会で議論⇒@〜B考え方あり。
・委託先選定時の留意事項等→委託先の選定⇒受託者の能力要件や確保すべき業務水準を設定し、遂行能力や遂行プロセスの適切性を評価でき る方法を選択すること。外部委託開始後は、業務の遂行状況を適切な周期でモニタリング・評価すること。外部委託の終了時の報告⇒成果のみではなく業務遂行の状況や対応実績の報告とすることが望ましい。

○7.事務負担の軽減について
・現状と基本的な方向
→ケースワーカーの配置は、全国的に社会福祉法に定める標準数(市部80世帯に1人、郡部65世帯に1人)を下回る状況。自治体に対する指導監査において、保護の運用上の課題が認められる場合⇒必要な人員体制を確保するよう助言指導を行っている。ケースワーカーが真に必要な業務に重点化できるようにするために、事務負担の軽減が課題。この点⇒より適切な支援や助言を行うという、ケースワークの質向上の観点からも議論を行っていく必要。現在、自立支援プログラムの活用による助言・支援の外部委託や、被保護者就労準備支援事業や被保護者健康管理支援事業の外部委託 が認められているが、ケースワークの質向上と負担軽減を両立するため、これらの取組を効果的に実施していく必要がある。
・具体的な議論→他機関との連携を通じて被保護者の生活実態をより丁寧に把握し、ケースワークの質向上を図るため、他制度における会議体に 参画した場合に、訪問調査活動を柔軟に取り扱うことも考えられる。生活保護に関わる業務の外部委託を検討するにあたっては、事業者が行う支援の質の確保や、いわゆる「偽装請負」の防止等に留意が必要。
○生活保護における家庭訪問の基準について→世帯の状況に応じて必要な回数を訪問することとし、少なくても1年に2回以上訪問。「訪問頻度」「対象となる世帯」一覧表あり。
○家庭訪問の方法に関する取扱いの見直し「今後の福祉事務所における生活保護業務の業務負担軽減に関する調査研究」を踏まえた対応→「3回目以上の家庭訪問とみなすことができる場合」、「2回目以上の家庭訪問と みなすことができる場合 (高齢者世帯)」あり。

次回も続き「資料4 櫛部参考人提出資料」からです。

第14回 社会保障審議会「生活困窮者自立支援及び生活保護部会」(資料) [2022年06月27日(Mon)]
第14回 社会保障審議会「生活困窮者自立支援及び生活保護部会」(資料)(令和4年6月2日)
《議事》(1)生活困窮者自立支援制度及び生活保護制度の見直しについて (2)「今後の福祉事務所における生活保護業務の業務負担軽減に 関する調査研究」報告書
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26029.html
◎参考資料1 社会保障審議会関係法令
○社会保障審議会令(平成 12 年政令第 282 号)(抄)
(部会)
第六条
審議会及び分科会は、その定めるところにより、部会を置くことができる。 2 部会に属すべき委員、臨時委員及び専門委員は、会長(分科会に置かれる部会にあって は、分科会長)が指名する。 3 部会に部会長を置き、当該部会に属する委員の互選により選任する。 4 部会長は、当該部会の事務を掌理する。 5 部会長に事故があるときは、当該部会に属する委員又は臨時委員のうちから部会長が あらかじめ指名する者が、その職務を代理する。 6 審議会(分科会に置かれる部会にあっては、分科会。以下この項において同じ。)は、 その定めるところにより、部会の議決をもって審議会の議決とすることができる。


◎参考資料2 生活困窮者自立支援のあり方等に関する論点整理
1 生活困窮者自立支援法の果たしてきた役割、課題と今後の方向 性〜新型コロナウイルス感染症の影響や地域共生社会の推進を踏 まえて〜
→(法施行後の状況)(新型コロナウイルス感染症の影響)(地域共生社会や関連施策との関係について→令和3年度から、地域共生社会の実現に向けた重層的支援体制 整備事業(「重層事業」)が施行され、市町村にお ける属性を問わない包括的な支援体制を構築する仕組みがスター トした。)(議論の視点→【各事業のあり方に関するもの】(1)〜(8)まで。【横断的課題に関するもの】(1)〜(5))

2 個別論点 →目次のみ。再掲のため。
(1)生活困窮者自立支援のあり方
(2)自立相談支援のあり方
(3)就労支援のあり方
(4)家計改善支援のあり方
(5)居住支援のあり方
(6)貧困の連鎖防止・子どもの貧困への対応のあり方
(7)生活保護制度との連携のあり方・
(8)自立支援に関連する諸課題(地域づくり・居場所づくり、 関係機関との連携、身寄りのない方への支援)
(9)支援を行う枠組み(人材育成のあり方、都道府県の役割、 中間支援のあり方等)


◎参考資料3 生活保護制度に関する国と地方の実務者協議 これまでの議論の整理
○生活保護制度に関する国と地方の実務者協議におけるこれまでの議論の整理(令和4年4月22日)
→【構成】【開催実績】の参照のこと。
○これまでの議論の整理 目次

1.現下の経済社会状況を踏まえた生活保護制度による支援の在り方について@A
・現状と基本的な方向
→生活保護受給者数等の推移⇒約204万人(令和4年1月時点)と平成27年3月をピークに減少に。生活保護受給世帯数⇒約164万世帯(令和4年1月時点)→高齢者世帯が増加している一方、母子世帯及び障害者・傷病者世帯は減少傾向。高齢者世帯⇒単身世帯が約9割(令和4年1月時点:92.2%)。 いわゆる稼働年齢層である「その他世帯」の世帯数⇒世界金融危機後、大きく上昇し(平成25年度: 28.8万世帯)、小幅な低下だが、依然として一定数が存在(令和 4年1月時点:25.0万世帯)。今後、生活保護受給世帯の高齢化・単身化や、世界金融危機後の「その他世帯」が小幅な減少に 止まっている状況等を踏まえた対応をしていく必要。 また現下の新型コロナウイルス感染症による経済社会状況への影響により、生活困窮者自立支援制度や緊急小 口資金等の特例貸付等を活用する者が増加していることを踏まえ、引き続き状況を注視するとともに、生活困窮 者自立支援制度との連携等により、生活保護を必要とする者が速やかに保護につながり、自立できるような適切 な支援が必要。
・具体的な議論→単身の高齢者が増加している状況に加え、頼れる親族のいない高齢者も増加、認知機能が急激に低下して在宅での生活が困難となる事例も発生している状況にある。 稼働年齢層→ひきこもりも含め、就労自立までに至らない場合でも、社会生活自立や日常生活自立に つなげていくことが必要。 新型コロナウイルス感染症の影響下においても、生活保護受給者の急激な増加には至っていない。その理由⇒生活困窮者自立支援制度や緊急小口資金等の特例貸付等の支援策の効果があったことの意見が多くあった。 コロナ禍で、生活困窮者自立支援制度から生活保護制度につながらない人の中には、生活保護は受けたくないと いう人がいるため、自立相談支援機関と福祉事務所のより一層の連携が重要。 生活保護制度について入りやすく出やすい制度とすべきとの指摘⇒生活困窮者自立支援制度との連携強化や就労インセンティブの強化による意欲喚起といった対応が考えられる。
2.関係機関と連携した包括的な自立支援について@A
・現状と基本的な方向
→被保護者の抱える課題が多様化する中でケースワーカーを中心に包括的な自立に向けた支援を行っていくため、 自立支援プログラムによる実施状況等も踏まえ、複数の関係機関による支援を必要とする被保護者について、 ケースワーカーと各事業の実施者や関係機関とが、自立支援に係る計画の策定等を通じて役割分担を明確にし、 緊密に連携を取りながら支援に取り組んでいく仕組みや、生活困窮者自立支援制度とのより一層の連携のための 方策が必要。
・具体的な議論↓
(ケースワーカーに求められる役割)
→被保護者へのアセスメントを行い、必要な社会資源を組み合わせて支援していくコーディネーターのような役割が求められる。 一方で、就労支援事業等を行う事業者等が担う業務範囲が広くなり、ケースワーカーの経験・専門性が不足している場合があり、多様な課題を抱える被保護者への対応に係る理念として、自立支援プログラムにおける就労自立、社会生活自立及び日常生 活自立の考え方を法律等において位置づけることが考えられる。
(関係機関との連携)→関係機関から被保護者への支援はケースワーカーの役割と認識され、関係機関の対応が消極的となり、連携がうまくいかな いという課題がある。 関係機関との連携⇒例えば関係機関の役割を確認するため、会議体において調整を行った上で、自立支援に向け た計画を作成する仕組みを設けるなど、何らかのかたちでのしかけ作りが必要。その一方で、福祉事務所で組織的に対応す ることにより現状でもうまく連携できており、新しい仕組みを作る必要はないという意見もあった。 連携のための会議体を設置するにあたっては、会議開催のための調整業務・関係者の制度理解の醸成等の対応が生じること に留意が必要である。
(各種自立支援関係事業の制度上の位置づけ)→予算事業となっている各種事業について、取組を広げるためには法定化する必要がある。
生活困窮者自立支援制度との連携)→保護の申請の際には連携できているが、保護受給中や保護廃止のタイミングにおいては、被保護者が望まない等 の事情から、十分な連携ができていない。 生活困窮者自立支援制度との更なる連携強化の観点から、生活困窮者就労準備支援事業、生活困窮者家計改善支 援事業等の中で、被保護者の支援を行うことができるようにすることが考えられる。 生活困窮者自立支援制度による支援を受けていた者が被保護者となった後も、生活困窮者自立支援制度の事業実 施者が関わり続けることは、継続的な支援の観点から効果的と考えられる。一方で、制度の趣旨や必要な支援の 差異などには留意が必要であり、被保護者の状態像に応じた支援を行っていく必要がある。 生活困窮者自立支援制度で使っている仕組みを生活保護制度に取り込むことで、生活困窮者自立支援制度を利用する要保護者が生活保護制度につながりやすくなるのではないか、という意見があった。 小規模自治体等において、生活保護の担当が生活困窮者自立支援制度の担当も兼務している場合には、連携に支 障がない一方で、体制が薄いことにより、支援の充実そのものに課題がある。

3.就労支援等について
(1)就労支援事業等について@
・現状と基本的な方向
→今後、就労までに一定の時間を要する者(就労意欲を失い、日常 生活自立や社会生活自立に向けた支援が必要な者等)が少なくないことも踏まえ、利用者の状態像に応じたきめ 細かな支援を行えるようにしていく必要。また、就労準備支援事業や家計改善支援事業⇒その実施率の向上を図っていく必要。その他自立支援プログラムにおける社会生活自立や日常生活自立に係る取組⇒効果的な推進 を図っていく必要がある。
・具体的な議論→就労支援等自立支援関係事業⇒ひきこもりも含め、就労自立まで至らない社会生活自立や日常生活自立につなげ ていくような取組は有効。 ここ数年をみると、就労可能な被保護者の多くが就労し、保護脱却が図られている中で、保護脱却が図られていない方は 就労意欲が低いこと等により、就労に結びついていない状況。 就労準備支援事業⇒本人の生活にある程度深く関わることができ、生活習慣の改善や社会参加のためには有効。 被保護世帯は家計のやりくりが不得手な場合も多く、特に、保護廃止後を見据えて中長期的な生活設計のスキルを身につ けるための支援や、子育て世帯における養育の支援、大学等に進学する子どもがおり進学費用等を用意する必要がある世 帯に対する支援等として、被保護者家計改善支援事業を行うことも有効。 予算事業となっている各種事業について、取組を広げるためには法定化する必要があると考えられる。就労準備支援事業や家計改善支援事業の実施率の向上のためには、地域によっては受入れ先の確保などが難しいなどの点 を踏まえると、都道府県等による広域的な実施が効果的。 就労後の定着支援について、一旦就労しても離職してしまうといったケースもあり、当該支援を行う団体等につなぐこと が重要。また、中間的就労やボランティア的な働き方も、社会とのつながりを持ち続けるという点では意義がある。 • 生活保護において、家計面での支援という場合には、金銭管理支援も重要、金銭管理支援については、自立支援プログラムにおいて取り組むことも可能であるが、本人同意が必要であり、同意が取 れない場合、金銭管理につながらないことが少なくない。また、社会福祉協議会の日常生活自立支援事業も、事業定員の 問題もあり、なかなか利用できない状況。

(2)就労インセンティブについて
・現状と基本的な方向
→就労に伴う必要経費の補填や、就労インセンティブの増進・自立助長を図ることを目的として、就労収入のうち 一定額を収入から控除して収入の一部を手元に残す、勤労控除の仕組みを設けている。これは、保護廃止になると、税・社会保険料等の負担が生じるため、こうした点を踏まえた上で、自立のためのイン センティブを強化するとともに、保護廃止直後の不安定な生活を支え、再度保護に至ることを防止することを目的。 上記各種就労インセンティブについては、就労・増収等を通じた自立への意欲を高めることができるよう、効果 的な推進を図っていく必要がある。
・具体的な議論→保護廃止後の費用負担に不安を覚え、保護廃止にならないよう就労を調整する、各種控除を説明して就労を勧めると、勤労控除の範囲内に就労を制限するということがあり、就労に結びついても保護廃止にならないケースが 多くある。 • 保護廃止後の不安を解消できるようなインセンティブの方が、より重要になると考えられる。 短期間での再就職の場合の給付等、就労意欲に訴求するインセンティブについて、よりいっそうの推進が 必要という意見があった。

4.子どもの貧困対策について
・現状と基本的な方向
→生活保護世帯も含めた生活困窮家庭に対し、子どもの学習・生活支援事業において、進路相談、中退防止のための支援、子どもの居場所づくりに関する支援を含む学習・生活支援を行っている。平成30年法改正により、生活保護受給世帯の子どもが大学等に進学した際に、新生活の立ち上げ費用として一時 金を給付する「進学準備給付金」を創設。併せて、大学進学後も引き続き、出身の生活保護世帯と同居して通学している場合は、大学等に通学している間 に限り、子どもの分の住宅扶助額を減額しない措置を講じた。 平成26年より、生活保護世帯の高校生のアルバイト収入等について、大学等に就学するために事前に必要な入学 料等に充てられる場合、収入認定から除外している。さらに、平成30年からは、これに受験料や受験に必要 な交通費、宿泊費も含むことを明示。子どもの貧困対策⇒政府全体として、生活困窮者自立支援法に基づく子どもの学習・生活支援事業等、 様々な取組が行われている。こうした取組とも連携し貧困の連鎖の防止に向けた取組を推進する必要。生活保護世帯の親の子育てや教育に関する意識等が高くないケースがあることや、親の抱える課題が子ど もの養育環境にも影響を与えることが少なくないことも踏まえ親も含めた世帯全体に対する効果的な支援方策の検討必要。
・具体的な議論→生活保護世帯については、親の教育への意識が高くないケースがある、子どもに直接アプローチする機会がない 等の課題があり、有効なアプローチがしづらい。 進学準備給付金等の取組により、生活保護世帯の子どもに対して大学等への進学を勧めやすくなり、効果をあげられていると考えられる。大学等への進学に向けた各種支援策が拡充されている中で、一般世帯の中にも、高等学校卒業後、大学等に進学 せずに就職する者や、奨学金やアルバイトなどで自ら学費や生活費を賄いながら大学等に通う者が存在すること との均衡も踏まえれば、世帯内修学を認めるような段階にはないと考えられる。令和2年度修学支援新制度が開始、生活保護の現場には浸透しておらず更なる周知が必要。

5. 被保護者健康管理支援事業及び医療扶助について
(1) 被保護者健康管理支援事業及び頻回受診対策等について@
・現状と基本的な方向
→「頻回受診者に対する適正受診指導要綱」に基づき、同一傷病⇒同一月内に同一診療科目を15日以上受 診しており、短期的・集中的な治療を行う者(※)を除いたものを抽出し、主治医訪問・嘱託医協議により、頻 回受診と認められた者を対象として、訪問指導、医療機関受診への保健師の同行、改善状況の確認を行うとともに、改善状況について報告。 ※ 前2月との通院日数の合計が40日未満の者。令和3年1月から頻回受診指導を必須の取組として位置づけ。本人と面談等を行い、頻回受診になる要因・支援の方向性を分析するとともに、同行受診による主治医 の説明の理解のサポート、社会資源への繋ぎなどの取組を実施。なお、有効期間を1ヶ月よりも短期に設定した医 療券(短期医療券)の発行により面談機会を増加する取組も可能としている。レセプトデータ等を用いたPDCAサイクルに基づく取組としていく観点から、事業の実施に係る指標の設定・ 評価、各種データの効率的な収集・活用等を推進していくことが重要。 また、頻回受診者に対する健康管理支援の側面からの効果的な実施方策、重複投薬や多剤投与等に着目した支援 方策、生活面に着目したアプローチの推進方策等、機能の強化を検討していく必要。
・具体的な議論→頻回受診の背景として、健康不安や孤独があると考えられるという意見が多数あり、原因の解消に向けて、被保 護者健康管理支援事業において、社会参加も含めた生活全般の支援を強化することが考えられる。 今後、オンライン資格確認を導入するにあたっては、例えば、被保護者の受診状況について医療機関が即時に把 握出来るようにするなど、適正受診指導につなげていくような仕組みを構築することが考えられる。医薬品の適正使用の推進⇒レセプトデータを分析した重複投薬等の対象者リストの作成や服薬管理な どによる指導も考えられるが、福祉事務所単独で取り組める範囲は限定的で、医療機関と薬局間の連携が不可欠 といった意見もあり、福祉事務所と医療機関・薬局等の関係機関との連携強化が欠かせない。

(2) 都道府県による関与について@
・現状と基本的な方向
→医療扶助を実施する医療機関については、生活保護法に基づいて指定を行うこととしており、平成25年法改正に より、指定要件(欠格事由)及び取消要件を明確化する、指定の有効期間(6年)を設けて当該期間ごとの更新 制とする等の見直しを行った。 医療の給付が適正に行われるよう医療扶助制度の趣旨、事務取扱等の周知徹底を図るために、指定医療機関に対 して、厚生労働省(地方厚生局)又は都道府県等による指導を行うとともに、診療内容及び診療報酬の請求の適 否を調査して診療方針を徹底させる検査を行うこととしている。都道府県による、管内における被保護者健康管理支援事業や医療扶助の実施状況に係る情報の収集・分析等を通じた管内自治体や指定医療機関に対する助言・指導等の効果的な実施や、その際の専門的・技術的な支 援等を行う機関の設置など、都道府県による実効的な支援方策を検討する必要がある。
・具体的な議論→福祉事務所においては医療の専門知識を有していないため、医療扶助の適正化のために医療機関に対するアプ ローチを行うことが難しく、都道府県により、管内市町村の医療扶助に関するデータ分析や、指定医療機関に対 する指導の実施等の、後方支援を行うことが必要であるという意見があった。具体的には、取組指標の設定等による見える化を行う、それを基に都道府県が管内市町村の取組状況を把握し、助言等を行うことが考えられる。 また、都道府県等は、指定医療機関に対する指定権限を有しているが、データ分析や医療機関への指導等に必要 となる専門知識が不足していることから、自治体や医療関係者等から構成される第三者機関を都道府県等に設置し専門的・技術的なサポートを行う体制が有効。 指定医療機関に対する指導⇒より効果的な指導権限が必要である一方で指定医療機関との協力関係に支障が生じることで被保護者の受診の機会が損なわれることがないように注意する必要があるといった意見があり、バランスを考慮する必要がある。

6. 居住支援について
(1) 保護施設について@
・現状と基本的な方向
→これまで他法他施策優先の中で、最後のセーフティネットとして、様々な生活課題を抱える者の受け入れ支援を行ってきた。昨今、精神疾患や身体・知的障害のある者、アルコールや薬物などの 依存症のある者、DVや虐待の被害を受けた者、ホームレスや矯正施設退所者など、様々な対象者に対する多様な 支援が求められてきている。 保護施設からの地域移行に向けては、保護施設通所事業や救護施設居宅生活訓練事業において、支援を実施。 支援の多様化等も踏まえ様々な生活課題に柔軟な対応をしていく観点から、各施設の機能面に着目した整理も含め、その機能のあり方を検討していく必要がある。保護施設入所者の状態像に応じた支援や、福祉事務所による関与も重要。地域共生社会の実現に向けた取組が進められる中で、様々な生活課題を抱える者に対する支援を行う保護施設の役割は重要地域の関係機関のネットワークの一翼を担うことが期待されている。
・具体的な議論→
介護や障害福祉のサービスが充実してきている中で、救護施設も次の施設等に進むための生活訓練の場としての 通過施設という機能を持つのではないか。他施策の施設が充実していく中でも、制度のはざまにある被保護者を受け入れるセーフティネットとして、保護 施設の役割は重要。対象者の状況が複雑・多様化しているため、現在の保護施設の区分では対象像に合わない事例が増加しており、今後、保護施設の在り方について、対象や機能面で柔軟に対応できるような工夫が必要。医療保護施設⇒指定医療機関との関係性を考えると、その必要性や運用について整理する必要。入所者の地域移行を進める観点や退所後の情報共有の観点から、救護施設等において事実上取り組まれている、 個別支援計画の作成を義務化することが考えられ、ケースワーカーも関与し、福祉事務所における 援助方針に反映させる仕組みが必要。保護施設通所事業等⇒地域の被保護者の受入れを進めていくということは一つの考え方。ただし、本来 の利用者を圧迫しないことや、職員の負担が過大にならないといったことへの配慮が必要となる。 救護施設等保護施設については、精神障害者や依存症の対応が難しいケースなど多様な支援が求められ、より専門性の高いスキルが必要になってきているが、研修の機会もあまりない状況のため、全国単位の課題別の研修や 事例研修の機会があるとよい。

(2) 無料低額宿泊所及び日常生活支援住居施設等について@
・現状と基本的な方向
→平成30年改正法により、 @新たに事前届出制の導入、A従来ガイドライン(通知)で 定めていた設備・運営に関する基準を最低基準として法定化、B当該最低基準を満たさない事業所に対する改善 命令の創設等、法令上の規制を強化した(令和2年4月施行)。 あわせて、単独での居住が困難な生活保護受給者に対し、一定の支援体制が確保された施設として、必要な日常 生活上の支援を提供する「日常生活支援住居施設」の仕組みを創設(令和2年10月施行)。日常生活支援住居施設における支援の質を確保するた め、令和3度から国の委託事業として関係団体による研修事業を開始。無料低額宿泊所⇒平成30年改正法により導入された事前届出制の実効性の確保を図っていくこと。 日常生活支援住居施設⇒施行後間もない状況を踏まえて、支援の質の向上を図る取組の推進を図る必要。 その他、居住支援に関して、地域で暮らしていくにあたっての居場所づくり(互助機能の強化等)に係る取組について、現行の居住不安定者等居宅生活移行支援事業の更なる推進や生活困窮者自立支援制度における一時生活 支援事業(地域居住支援事業)との連携の観点から進めていくことが重要である。
・具体的な議論↓
(無料低額宿泊所について)
→無料低額宿泊所の事前届出制の実効性確保⇒調査や届出勧奨に関するノウハウが不足していることが 課題。また、無届の施設に対して、同様の届出制度を設けている他制度と同様の規制は必要と考えられる。
(日常生活支援住居施設について)→今後、自力での在宅生活が難しい人も増えるため、支援を受けながら生活できる居住の場の選択肢として、日常 生活支援住居施設のニーズはあると考え、地域資源の乏しい自治体において居住ニーズに対応するため、広域連携の方策も効果的と考えられる。日常生活支援住居施設⇒自ずとその必要性についての認識も高まっていく中で研修は必要であり、その 際、都道府県が果たすべき役割も大きい。
(その他居住支援等について)→居宅生活に移行した被保護者が安定した生活を継続するための定着支援⇒24時間の支援が求められる ことがあり、ケースワーカーでは対応が難しい。居住不安定者等居宅生活移行支援事業のような事業を活用する ことにより、ケースワーカーの負担軽減にもなるのではないか。被保護者の地域移行・地域定着の取組や就労支援の取組について、様々な主体が取り組めるようにしていくこと もあり得る。生活保護受給者の半数以上を高齢者世帯が占め、経済的支援のみを必要とする世帯が存在する状況に鑑み、例え ば居住支援の重要性に着目して、借家に暮らす高齢者のうち、少額預金又は少額年金である者に対し、家賃相当 額を扶助する制度を創設してはどうかという意見があった。持ち家世帯等との公平性や財源等の問題があり、慎重に検討していく必要との意見、支給に期限を設けないのであれば要件についてよく検討する必要との意見もあった。

7.事務負担の軽減について
・現状と基本的な方向→
ケースワーカーの配置は全国的に社会福祉法に定める標準数(市部80世帯に1人、郡部65世帯に1人)を下回る状況が続いている。 これら配置に当たっては、必要な交付税措置を行うとともに、自治体に対する指導監査において、保護の運用上の課題が認められる場合⇒必要な人員体制を確保するよう助言指導を行っている。ケースワーカーが真に必要な業務に重点化できるようにするために、事務負担の軽減が課題。この点については、 より適切な支援や助言を行うという、ケースワークの質向上の観点からも議論を行っていく必要がある。 現在、自立支援プログラムの活用による助言・支援の外部委託や、被保護者就労準備支援事業や被保護者健康管理支援事業の外部委託 が認められているが、ケースワークの質向上と負担軽減を両立するため、これらの取組を効果的に実施していく必要がある。
具体的な議論→被保護者の多様で複雑な課題を解決するにあたって、ケースワーカーのみで支援にあたることは難しいため、ケース診断会議等を通じ た組織的な支援方針の検討や、関係他機関との連携等のチームアプローチ等により、支援の質の確保と負担軽減を図ることが有効であ る。このとき、他機関の関与を引き出すため、会議体を設置し、ケースワーカーとの役割分担を明確にするといった手法をとることも 考えられる。 また、他機関との連携を通じて被保護者の生活実態をより丁寧に把握し、ケースワークの質向上を図るため、他制度における会議体に 参画した場合に、訪問調査活動を柔軟に取り扱うことも考えられる。 全てのケースについて関係機関との連携を行うまでの必要はなく、連携して課題を解決することが必要なケースに絞ることが効率的・ 効果的。 事務の合理化が考えられる分野として、定型的な業務のデジタル化や医療券・調剤券等の電子化、各種調査の効率化等について、意見 が挙がった。 生活保護に関わる業務の外部委託を検討は、事業者が行う支援の質の確保や、いわゆる「偽装請負」の防止等に留意必要。 特に小規模自治体では、社会的資源や対象者の少なさから、外部委託の活用が困難な場合があるため、広域的な対応も考えられる。

8. 生活保護費の適正支給の確保策等について
・現状と基本的な方向
→不正・不適正受給対策⇒平成25年の法改正、福祉事務所の調査権限の拡大、罰則の引上げや 不正受給に係る返還金の上乗せ規定の導入を行ったほか、福祉事務所が必要と認めた場合には、その必要な限度で、扶養義務者に対して報告するよう求めることとする等、対策を強化した。 また、平成30年の法改正においては、資力がある場合の返還金について、保護費との調整を可能とする等の改正 を行った。引き続き、必要な方に必要な保護を行うとともに、制度の信頼性を担保するため、現在発生している問題事例に 応じて対策を講じていく必要がある。
・具体的な議論→不正・不適正受給となる事案には収入の無申告や過少申告が多く、 本人が申告の必要性に気づかないようなケー スもあるため、ケースワーカーが丁寧に説明を行う、ICT・マイナンバー制度における情報連携(情報提供ネット ワークシステム)等の利活用を通じて福祉事務所の側でも効率的に収入の状況を把握できるようにする、といっ た対応が考えられる。 • 複数の福祉事務所で保護を受給する事案の防止のため、住民票上の住所地と異なる自治体で保護申請があった場合、状況に応じて住民票所在自治体に保護受給確認をすることが考えられる。一方で、この確認にあたっては、 住民票がない者や偽名を利用する者には効果がないことに留意が必要という意見があった。 平成30年の法改正居住地特例の対象として、新たに特定施設入居者生活介護を行う特定施設を追加した。この範囲を拡大した場合には、遠方の施設に入所した際の訪問調査の負担も課題になるところではあ るが、地域間の公平な負担の観点、実務を行う上でのわかりやすさの観点から、基本的には、介護保険制度の住 所地特例の対象範囲と平仄を合わせて、対象範囲を特定施設入所者全体に拡大することが適当という意見があっ た。

9. 生活保護基準における級地区分について@
・現状と基本的な方向
→生活保護基準部会の分析結果のほか、地域の実態を踏まえて、厚生労働省において検 討されるものとなるが、同省から現行の各階級における枝番をそれぞれ廃止するか否かの範囲内で検討する方向 性が提案され、その検討の参考とするため都道府県に対してアンケート調査が行われた。 アンケート調査の結果によれば、 1〜3級地のいずれの級地においても、枝番1と枝番2の地域間の平均的な生 活に要する費用の違いについて「どちらともいえない・わからない」という意見が大部分を占めており、枝番1 の地域が枝番2の地域より生活に要する費用が高いという意見はほとんど見られなかった。具体的な意見として は、1〜3級地のいずれの級地においても、食料品、衣料品等のチェーン店が存在するため、枝番1の地域と枝 番2の地域間で日常生活にかかる費用の差異はあまりないとする意見があったほか、3級地では、枝番2の地域 の方が、大型量販店等が少なく選択肢がないために費用が割高であったり、交通機関が脆弱で移動コストが高い ことがあるといった意見もあった。級地の階級数⇒@国の統計による分析において、級地の階級数を4区分以上とした場合には隣接級地 間で一般低所得世帯の消費水準に有意な差がない箇所が生じ、また、現行の1〜3級地の各級地における枝番1 と枝番2の地域間でも一般低所得世帯の消費水準に有意な差がないこと、Aアンケート調査の結果からも、各階 級における枝番を廃止することは地域の実情に即したものと考えられることから、各階級における枝番を廃止し1〜3級地の3区分とする方向性は妥当なものと考えられる。 (個別の級地指定)→ 変更すべき積極的な根拠がない限り、現行の級地指定を維持することを基本としつつ、分析結果に照らして各市町村の級地指定のあり方を検討し、その結果、個別の市町村の指定 を見直し得る場合には、被保護世帯の生活を含む地域の実態について福祉事務所を管理する自治体等の見解を聴 取した上で見直しの判断をするという方向性が厚生労働省から提案された。
・具体的な議論→国の統計による分析結果を踏まえれば、枝番を廃止する方向性が妥当で、 同系列のスーパーを使っていれば物価はほとんど変わらず、交通費等を踏まえると生活コストは郡部と都市部に 大差は無いと考えられる。

◎参考資料4 委員名簿→22名。

次回は新たに「社会保障審議会障害者部会(第131回)」からです。

第14回 社会保障審議会「生活困窮者自立支援及び生活保護部会」(資料) [2022年06月26日(Sun)]
第14回 社会保障審議会「生活困窮者自立支援及び生活保護部会」(資料)(令和4年6月2日)
《議事》(1)生活困窮者自立支援制度及び生活保護制度の見直しについて (2)「今後の福祉事務所における生活保護業務の業務負担軽減に 関する調査研究」報告書
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26029.html
◎資料7−1 「今後の福祉事務所における生活保護業務の業務負担軽減に関する調査研究」報告書(概要)
・事業目的
→生活保護に関する業務の外部委託に対す る基本的な考え方、外部委託が可能な業務の条件、委託先選定等における条件・留意事項等をとりまとめることを目的として事 業実施主体において本調査研究を実施した。
・事業概要→事業実施主体において学識経験者や自治体職員等で構成される研究会を設置し、ケースワーク業務における外部委託のあり方 について議論した。 議論にあたっては、個々の業務の特性をおさえるとともに、懸念されている事項や、外部委託を活用した事例における課題や 行われた配慮・工夫、得られた成果等に関し文献調査や有識者ヒアリングを行い、生活保護制度を利用する受給者に対する支援 を向上させる観点から検討を行った。
○(参考)「令和元年の地方からの提案等に関する対応方針」 (令和元年12月23日閣議決定)(抄)→現行制度で外部委託が困難な業務については、地方公共団体等の意見を踏まえつつ、外部 委託を可能とすることについて検討し、令和3年度中に結論を得る。その結果に基づいて必 要な措置を講ずる。
○生活保護に関わる業務の負担軽減方策の全体像(「今後の福祉事務所における生活保護業務の業務負担軽減に関する調査研究報告書」より引用)
・業務負担軽減に関する基本的な考え方
→業務の見直し⇒「ケースワーク」の質向上の観点から議論→ケースワークに必要な専門的な知識を外部から取り入れ、ケースワーカーが自信を持って 安心して業務にあたり、質の高いケースワークにつながることを目指すべき。 特に、専門的な知識を要する問題や多様な問題が複雑に絡んでいる課題を解決するためには、福祉事務所以外の他機関との連携によって、専門性を統合し支援に活用されることが望ましく、それにより本来のケースワーク業務に充てられる時間を確保しやすくなり、生活保護における支援の質を高めることができる、結果的にケースワーカーの業務負担の軽減にもつながると考えられる。
・生活保護に関わる業務の負担軽減方策の全体像→方策として、直接雇用(正規職員の増員、会計年度任用職員の活用)を増やすという考え方等がある。 関係機関等との連携を適切に行うための会議体等を制度上明確に位置付けることも必要と考えられ、定型的な業務はICT等を活用し業務の効率化を図ることも必要であり、国を挙げて推進すべき。 生活保護に関わる業務の外部委託は、こうした方策を検討してなお業務負担の軽減が十分でないと判断される場合の手段、また、 外部機関が保有する知見を活用する方が質が高まると考える場合の手段として位置づけられるべきである。
・外部委託の活用の検討(外部委託の対象とする業務の検討)→@窓口初期対応業務、A助言・支援系業務、B定期訪問系業務に検討対象を絞り、研究会で 議論を行った。⇒A助言・支援系業務について、B定期訪問系業務について、@窓口初期対応業務について、検討している。
・委託先選定時の留意事項等→委託先の選定⇒受託者の能力要件や確保すべき業務水準を設定し、遂行能力や遂行プロセスの適切性を評価できる方法を選択することが必要。外部委託開始後は、業務の遂行状況を適切な周期でモニタリング・評価することが必要である。外部委託の終了時の報告に おいても、成果のみではなく業務遂行の状況や対応実績の報告とすることが望ましい。


◎資料7−2 「今後の福祉事務所における生活保護業務の業務負担軽減に関する調査研究」報告書 →資料7−1「今後の福祉事務所における生活保護業務の業務負担軽減に関する調査研究」報告書(概要)の本文です。


◎資料8 委員提出資料
○意見書
→社会保障審議会生活困窮者自立支援及び生活保護部会(第 14 回)の開催にあたり、 めざすべき社会的セーフティネットのあり方について、以下のとおり意見表明いたし ます。↓
@ オーダーメイド型支援を可能にする「社会的セーフティネット」体系の実現
a)第 1 層のセーフティネット→ ア)雇用労働環境の変化などに対応するワークルールを整備・確立するとともに 積極的雇用政策をさらに推進する。 イ)社会保険・労働保険の完全適用および給付改善をはかる。 ウ)日本に居住するすべての者が高齢期における一定水準の所得保障を確保するため、所得比例年金が低額である者に対しては、最低保障年金を支給する。
b)第 2 層のセーフティネット→ ア)生活困窮者自立支援制度における各任意事業の必須事業化と一体的実施をはかるとともに、事業の質の改善を行う。また、好事例の横展開を進めるなど、 地域差の平準化をはかる。これらに対する財源を確保する。イ)生活困窮者の相談・把握を「入口」として、早期の支援につなげるべく、アウトリーチ手法を中心にさまざまなチャネルを活用した包括的かつ持続的な相談支援体制を整備する。そのために、相談員や支援員の人材確保・養成を積極的に進めるとともに、これらの者の雇用の安定と処遇改善をはかる。 ウ)「働くことを軸とする安心社会」の実現に向けて、求職者支援制度をはじめとする他の就労支援関連施策との整合性や連続性がはかられた生活困窮者就労 準備支援事業を再整備し、本人の事情や状況に応じた息の長い本人伴走型の就労支援を強化する。 エ)就労困難者を就労へと橋渡す求職期間中の住居と生活を保障するための制度 (「住居・生活保障制度」)を創設する
c)第 3 層のセーフティネット→ ア)生活保護は権利であることを明確にし、「生活保障給付」制度によるセーフテ ィネットの再整備を行う。 具体的には、@)「生活保障給付」は「健康で文化的な最低限度の生活」を営 むために必要な保護基準とする、A)不適切な給付抑制を排除し、給付基準を 法定化する、B)補足性の原則を前提に資産調査を適切に実施し、給付期間は 定めない、C)本人への継続的な支援という観点を踏まえ、第 2 層と第 3 層と を連続的に機能させていくことなどを内容とする。 イ)幅広い事案に総合的に対応するため、ケースワーカー(生活保護担当職員) を増員し人員体制の充実をはかるとともに、これらに対する財源を確保する。
d)新たな横断的セーフティネット→ ア)生活困窮者自立支援制度(第 2 層)と生活保護制度(第 3 層)とも組み合わさる「住宅支援制度」と「医療・介護費補助制度」を整備する(生活保護受給 者を国民健康保険の被保険者とし、低所得者を含め保険料(税)と自己負担分 を手当てするものとする)。
e)所得再分配機能の強化 →ア)拡大する所得格差やその固定化や貧困の連鎖を是正するために、税による所 得再分配機能を強化するとともに、社会保険においても所得再分配を行う。また、制度単位ではなく家計全体をトータルに捉えて、医療・介護・保育・障がいに関する自己負担の合計額に上限を設定する「総合合算制度」を導入する。
f)支援の担い手の育成→ ア)ソーシャルワークの実践などにより、地域における生活上の課題をすくい上げ、相談者の自立に向けたオーダーメイド型支援を行う人材の育成・確保を進める。 イ)地方連合会・地域協議会、地域の労働組合が一体となり、地域の実態に応じ た社会活動参加を推進する。

A だれもが住居を確保し安心して暮らせる社会の実現
a)自立の基盤となる質を伴った住宅セーフティネットの構築→ア)人間の尊厳と生存の確保のため、「居住の権利」を基本的人権として位置づ ける。 イ)公的賃貸住宅をリノベーション等による老朽化対策を講じたうえで活用する。 また、居住ニーズと住宅ストックをマッチングさせ、全国にある空き家を積極 的に活用する。 ウ)だれもが住居を確保し、安心して暮らせるよう、住宅確保要配慮者や離職に よって住居や生活に困っている者のそれぞれニーズを踏まえた家賃補助と現 物サービスの組み合わせによる住居の確保を強力に推進する。 具体的には、@)生活困窮者自立支援制度における住宅確保給付金の支給要 件の緩和や支給期間の延長、A)新たな住宅セーフティネット制度をより活用 すべく、制度を積極的に周知するとともに登録手数料の平準化や居住支援協議 会による支援強化等を行ったうえで、以下の制度を創設する。
居住保障T】就労困難者や高齢者に対する住宅補助制度の創設 → 住居を失った人や失うおそれのある者が一定基準以下の所得であると きに住居の現物支給ないし家賃補助等を行う。支給水準は、最低居住面 積基準を勘案し、収入に応じて逓減するものとし、年収要件を設けたう えで期限は定めない。
【居住保障U】求職期間中の居住・生活保障制度の創設 → 求職後も生活基盤を確立することができるようになるまでの居住・生活 保障として、長期継続性のある家賃補助制度を創設する。

b)安心の住まい確保に向けた居住環境の改善→ ア)個人の尊厳を重視し、介護保険施設や社会福祉施設等の居住環境の抜本的な 改善をはかる。 具体的には、@)高齢者に関して、住み慣れた自宅での生活を基本としつつ、 やむを得ず施設に入所する場合には、個室ユニットを基本とする(「4.介護・ 高齢者福祉」参照)。A)老人福祉施設、障がい者支援施設、母子家庭支援施設 等の入所施設については、必要な介護や介助のための環境を勘案しつつ、住環 境基本計画の最低居住面積水準を踏まえ、居住環境の向上をはかる。

B 互いに認めあう共生社会の実現

a)地域でつながるまちづくり→ア)地域の実情に留意しつつ、公務の多様な人材やNPOなどの民間団体やサークル、労働組合など、地域の社会資源を活用しながらコンパクトなまちづくり 等の政策との連携をはかる。また、過疎化や高齢化の進行による買い物弱者の増加については、宅配ネットワーク維持のための「小さな拠点」の形成など、 持続可能な買い物環境の確保に向けた仕組みを構築する。 イ)共助型共同居住や外国人留学生向け共同居住、新たな住宅セーフティネット 制度を活用した共同居住用への改修、居住支援協議会への市町村の参画推進等、セーフティネット住宅を活用したまちづくりを推進する。
ウ)安定的に地域で暮らし続けていくために、社会的孤立などにより緊急連絡先の確保に困難を生じている者に対して、地域のつながりを活用した相互の見守り・支え合いを行う。

b)地域コミュニティの活性化→ ア)相談のたらい回しを防ぐとともに、相談者が迷わず容易に抜け漏れなく必要 とする行政サービスにたどり着くことができるよう、行政サービスのワンストップ化を進める。 イ)地域ごとに担当者を集めたセンターや集まる場を設置するとともに、チーム アプローチ体制を構築するため、問題発見と対応策開発を担う人材(地方自治体職員、社会福祉協議会職員、NPO団体職員等)の確保・養成を行う。 ウ)生活者としての外国人に対する日本語教育や公共サービス、多文化理解等 の共生施策を進めるとともに財源を確保する。 エ)「職域における助け合い」を「地域における助け合い」へと広げ、地域コミュ ニティの一員として、地域に根ざした労働組合としての取り組みを進める。
c)「つなぐ社会基金」の創設→ ア)縦割りの公的支援制度を横断・連携し、さらに共生社会づくりへとつなげて いくべく、一般財源のもと、都道府県単位で「つなぐ社会基金」を創設し、地 域の居場所づくりや地域コミュニティの活動等を行う。    以上

次回も続き「参考資料1」からです。

第14回 社会保障審議会「生活困窮者自立支援及び生活保護部会」(資料) [2022年06月25日(Sat)]
第14回 社会保障審議会「生活困窮者自立支援及び生活保護部会」(資料)(令和4年6月2日)
《議事》(1)生活困窮者自立支援制度及び生活保護制度の見直しについて (2)「今後の福祉事務所における生活保護業務の業務負担軽減に 関する調査研究」報告書
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26029.html
◎資料5 生活保護制度の現状について
1 生活保護受給者数等の推移等
○被保護人員、保護率、被保護世帯数の年次推移
→約204万人。平成27年3月をピークに減少。世帯数は約164万世帯。高齢者世帯が増加、母子世帯は減少傾向が続いている。
○世帯類型別の保護世帯数と構成割合の推移→世界金融危機後、「その他の世帯」の割合が大きく上昇。 「母子世帯」は減少傾向だが、「高齢者世帯」は増加傾向にある。
○年齢階級別被保護人員の年次推移→65歳以上の者の増加が続いている。 被保護人員のうち、半数は65歳以上の者となっている。
○生活保護受給者数の推移→令和4年3月現在で203万6,045人。世界金融危機以降急増したが季節要因による増減はあるものの近年、減少傾向で推移。過去10年間でも低い水準。
○都道府県別保護率(令和4年3月時点)→全国保護率:1.63%(1.62%)
○生活保護費負担金(事業費ベース)実績額の推移→約3.7兆円(令和4年度当初予算)。 実績額の約半分は医療扶助。

2 平成30年法改正後の状況について
○生活困窮者等の自立を促進するための 生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律の概要
→2.生活保護制度における自立支援の強化、適正化(生活保護法、社会福祉法)
  ⇒(1)〜(4) 参照。
@ 自立支援・就労支援について
○自立支援プログラムの概要→自立の助長の内容(経済的自立 → 就労 等。日常生活自立 → 入院から在宅復帰 等。社会生活自立 → ひきこもり防止、社会参加 等。)
○生活保護受給者に対する就労支援施策について→「就労に向けた困難度(支援対象者)」に対して「就労までの段階的な支援施策」、「就労・自立インセンティブの強化」あり。
○生活保護受給者等就労自立促進事業→労働局・ハローワークと地方公共団体との協定等に基づく連携を基盤に、生活保護受給者等の就労による自立促進を図るため、ワンストップ型 の就労支援体制を全国的に整備。地方公共団体にハローワークの常設窓口の設置や巡回相談等により、関係機関が一体となった就労支援を実施。 特に、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う離職等により増加している生活保護受給者や生活困窮者について、福祉事務所や自立相談支援機 関等との連携による就労支援を推進。
○被保護者就労支援事業について(改正生活保護法)→被保護者の自立の促進を図ることを目的、被保護者の就労支援に関する問題⇒福祉事務所に配置された就労支 援員が被保護者の相談に応じ、必要な情報提供及び助言を行う。法第55条の7に基づく必須事業(平成27年4月施行)。 実施主体⇒都道府県、市、福祉事務所を設置する町村(社会福祉法人、NPO等に委託可)。負担割合⇒国3/4 都道府県、市、福祉事務所を設置する町村1/4。 令和4年度予算額:55.7億円。就労支援員の配置状況:2,948名(令和4年3月現在)(配置目安はその他世帯120世帯に対して1名)。直営実施:81.8% 委託実施:13.1% 直営+委託5.7%(令和4年3月現在)。⇒事業内容、事業の流れ(イメージ)参照。
○被保護者就労準備支援事業について→就労意欲が低い者や基本的な生活習慣に課題を有する者など、就労に向けた課題をより多く抱える被保護者に対 し、一般就労に向けた準備として、就労意欲の喚起や一般就労に従事する準備としての日常生活習慣の改善を、 計画的かつ一貫して実施する。
○就労支援事業等におけるKPIの設定について→平成30年度に一部見直し。
○就労支援事業等の実施状況の地域差→就労支援事業等への参加率を都道府県別にみると、最も高い県と低い県との間には約60ポイントの差がある。就労支援事業等を通じた就労・増収率を都道府県別に見ると、最も高い県と低い県との間には約32ポイントの 差がある。
○就労自立給付金について(生活保護法第55条の4第1項)→支給時期:世帯を単位として保護廃止時に一括支給。毎月の就労収入の10%を仮想的に積立。積立額 76,640円
○勤労控除の概要→1基礎控除 2新規就労控除 320歳未満控除 参照。
○就労活動促進費について→就労活動の状況に関わらず、保護費の受給額は同じであることから、就労活動のインセンティブ がうまく働くように、就労活動に必要な経費の一部を賄うことで、就労活動のインセンティブとし、早期の保護脱却 を目指す。月額5千円(支給対象期間:原則6か月以内、延長3か月、再延長3か月)
○家計に関する課題を抱える世帯への家計改善支援について→大学等への進学を検討している高校生等のいる世帯など。

A 子どもの貧困への対応について
○子どもの貧困への対応を巡る全体状況→子どもの貧困対策の「教育の支援」では、各年代の子どもに対する様々な学習・生活面等の支援や就学等に 必要な金銭面の支援が推進されている。
○生活保護受給者に対する「子供の貧困」関連施策→教育・生活の支援、保護者に対する就労の支援、経済的支援、【参考】生活保護世帯に属する子供の貧困 に関する指標(令和3年4月時点)あり。
○生活保護世帯における高校生に対する支援→高等教育の修学支援新制度 (文部科学省)
○生活保護世帯の子どもの大学等への進学支援→生活保護世帯の子どもの大学等への進学率が全世帯の子どもより著しく低いことを踏まえ、貧困の連鎖を断ち切り、生活保護世帯の子ども の自立を助長するため、生活保護制度に起因する課題に対応した支援策を講じる。
○高校生等の収入認定除外等の取扱いについて→生活保護制度は利用し得る資産・能力その他あらゆるものを活用することを前提として行われる制度、金銭収入は全て収入として認定するのが原則。 一方で、生活保護の目的である自立助長の観点から、特定の金銭収入について、支給の趣旨、当該世帯の自立の可能性 を考慮し、自立更生のために使われた分については収入認定から除外することとしている。
○生活保護世帯の子どもの進学率等の経過→「【参考】全世帯(直近値)」に比べて保護世帯は明らかに数字が低い。施策対策の課題でしょう。
○高等学校等、大学等進学率の推移→特に、大学等進学率(生活保護世帯)が極端に低い。

B 被保護者健康管理支援事業及び医療扶助について
○生活保護受給者の健康管理支援の推進 〜被保護者健康管理支援事業の実施〜→多くの健康上の課題を抱えていると考えられ、医療と生活の両面から健康管理に対する支援を行うことが必要。このため、医療保険におけるデータヘルスを参考に、福祉事務所がデータに基 づき生活習慣病の発症予防や重症化予防等を推進する。 令和3(2021)年1月から「被保護者健康管理支援事業」が必須事業化され、全福祉事務所で実施することとなったため、全ての自治体が効果的・効率的に実施するために必要な経費を負担する。
・被保護者健康管理支援事業の流れ→@〜C。⇒健康の保持増進により自立を助長。
○【事例1】 豊中市→医療扶助に特化したデータヘルス計画を策定し、評価指標と数値目標の設定と外部評価を取り入れ、PDCAサイクルに沿って事業を展開。 実施体制を強化しながら取組内容の充実化を図るとともに、より効果的かつ持続可能な支援に向け、市独自の「健康管理支援事業実施マニュアル」を作成。
○【事例2】 横須賀市→多職種から構成される「被保護者健康管理支援プロジェクトチーム」(PT)を編成し、PTが中心となって他部署とも連携しながら取組を推進。 大学機関と連携して、健診受診勧奨の効果検証や、被保護者の包括的なデータに基づく多面的な分析により最適な支援方法を検討。
○【事例3】 長野県安曇野市→被保護者の健診受診率向上に向けて、健診の機会を増やすなど被保護者にとって受診しやすい環境を構築。 健康管理支援担当の専門職として管理栄養士を雇用し、被保護者の適切な生活習慣の形成を目的に、被保護者向けの「健康管理プログラム」等を実施。
○生活保護における後発医薬品の使用促進の取組→医師等が医学的知見等に基づいて、後発医薬品を使用することができると認めたものについては、原則として、 後発医薬品による給付を行うことを法律に規定(平成30年10月1日施行)
○頻回受診の適正化について→同一傷病について、同一月内に同一診療科目を15日以上受診しており、短期的・集中的な治療(※)を行う者を除き、治療にあたった 医師や嘱託医が必要以上の受診と認めた者
○医療扶助に関する検討会について→生活 保護の医療扶助については、令和元年12月20日に閣議決定された「新デジタル・ガバメント実行計画」において、個人番号カードを 利用したオンライン資格確認について、令和5年度の導入を目指し検討を進めることとなっている。 この閣議決定を踏まえ、医療扶助制度に対応したオンライン資格確認について、制度的・実務的な課題を整理し、実現に向けた検 討を行う必要がある。 医療扶助については、従来から、頻回受診者等の適正化対策の必要性が指摘されており、こうした課題への対応も必要となっている。 このため、今般、こうした医療扶助に関する諸課題について、検討会を開催し、有識者・自治体関係者からの意見を聴取することと する。
○今後のスケジュール案について→C令和4年8月下旬 (主な議題:方向性のとりまとめ 等)右矢印1夏以降、社会保障審議会生活困窮者自立支援及び生活保護部会の場においても議論

C 居住支援について
○保護施設の概要→「救護施設」「更生施設」「医療保護施設」「授産施設」「宿所提供施設」の「設置根拠」「目 的」「設置主体」などの説明。その他説明もあり。参照。
○救護施設等における各種事業→「保護施設通所事業」「救護施設居宅生活訓練事業」「一時入所」の「目的」「事業内容」など各説明、一覧表。
○保護施設及び無料低額宿泊所等の分布 イメージ→7つの施設の全国分布イメージ。
○貧困ビジネス対策と単独での居住が困難な方への日常生活支援<令和2年4月施行>→見直し内容(規制の強化@〜B)あり。⇒日常生活支援住居施設として。
○日常生活支援住居施設管理職員等資質向上研修費→日常生活支援住居施設⇒令和2年度から施設の認定及び生活支援の委託が開始され、本人の状況や生活課題等を把握し、本人の抱えている課題等を踏まえた支援目標や支援計画の策定が求められる。これらの一連の支援業務について標準的な実施方法や支援を行う上での視点や留意点等を示し、全国の日常生活支援住居施設における支援業務の標準化を図る とともに支援の質の向上を図る必要がある。 支援の標準化⇒令和2年度の調査研究事業(社会福祉推進事業:一般社団法人居住支援全国ネットワーク)で修カリキュラム及び研修 テキストの開発を進めた。 令和4年度も引き続き、本研修を実施することにより、日常生活支援住居施設の管理者及び生活支援提供責任者等の資質向上を目指す。
○居住不安定者等居宅生活移行支援事業の創設→令和2年度第2次補正予算⇒生活困窮者と生活保護受給者の住まい対策を一体的に支援する「居宅生活移行緊急支援事業」を新設。 支援対象者の狭間を無くすとともに、居住の確保とその後の安定した住まいを継続的に支援することを可能とし、長期化すると見込まれる居住不安定者に対する支援を実施(令和2年度第2次補正予算「居宅生活移行緊急支援事業」から継続的な実施が可能な仕組み)。

D 事務負担の軽減及び生活保護費の適正支給の確保策等について
○生活保護ケースワーカー数等の状況→平成21年から約5千人増、1人当たり担当世帯数は減少。 ケースワーカーの配置については、社会福祉法の標準数(※)を踏まえて必要な交付税措置を行うとともに、自治体に対す る指導監査において必要な人員体制を確保するよう助言指導。 ※ ケースワーカーの配置は、社会福祉法において市部80世帯に1人、郡部65世帯に1人を「標準」として定められている。
○不正受給の状況→不正受給件数及び金額は、ここ数年は減少傾向。 内容の約6割は稼働収入の無申告や過小申告。


◎資料6 生活保護制度に関する国と地方の実務者協議 これまでの議論の整理(概要)
○生活保護制度の見直しの検討にあたり、令和3年11月より6回にわたって、国と地方自治体の実務者が協議を行い、 今般、これまでの議論の整理を行った。今後、これを踏まえ、地方自治体の首長級との協議である「生活保護制度に関する国と地方の協議」を開催する予定。 また、今後、社会保障審議会生活困窮者自立支援及び生活保護部会において、これまでの議論の整理を報告し、生 活保護制度の見直しについて更に議論する予定。


○現下の経済社会状況を踏まえた生活保護制度による支援の基本的な方向→今後、生活保護受給世帯の高齢化・単身化や、世界金融危機後の「その他世帯」が小幅な減少に止まっている状況等を踏まえた対応が必要。また、現下の新型コロナウイルス感染症による経済社会状況への影響により、生活困窮者自立支援制度や緊急小口資金等の特例貸付等を活用する者が増加していることを踏まえ、生活困窮者自立支援制度との連携等により、生活保護を必要とする者が速やかに保護につながり、自立できる ような適切な支援が必要。↓
○包括的な自立支援→自立支援プログラムによる実 施状況等も踏まえ、関係機関と緊密に連携を取りながら支援に取り組んでいくことが必要。生活困窮者自立支援制度とのより一層の連携のための方策が必要
○就労支援 等→利用者の状態像に応じたきめ細かな支援を行えるようにしていくことが必要。また、就労準備 支援事業や家計改善支援事業については、その実施率の向上を図る対応が必要。勤労控除、就労自立給付金などの各種就労インセンティブ⇒就労・増収等を通じた自立への意欲を高めることができるよう、効果的 な推進を図っていくことが必要。
○子どもの貧困対策→生活保護世帯の親の子育てや教育に関する意識等が高くないケースがあることや、親の抱える課題が子どもの養育環境にも影響を与えることが 少なくないことも踏まえ、貧困の連鎖の防止に向けた取組を推進する必要⇒親も含めた世帯全体に対する効果的な支援方策等を検討すべき。大学等への進学に向けた各種支援策が拡充されている中で、一般世帯の中にも、高等学校卒業後、大学等に進学せずに就職する者や、奨学金やアルバイトな どで自ら学費や生活費を賄いながら大学等に通う者が存在することとの均衡も踏まえれば、世帯内修学を認めるような段階にはないと考えられる。
○健康管理支援事業・医療扶助→被保護者健康管理支援事業⇒保健部局との連携等効果的・効率的な実施体制の構築が必要。レセプトデータ等を用いたPDCAサイクルに基づく取組とすべく、事業実施に係る指標設定・評価、各種データの効率的な収集・活用等の推進 が重要。被保護者健康管理支援事業のより効果的な実施を図る観点から、機能強化が必要。
○居住支援→日常生活支援住居施設について、施行後間もない状況を踏まえて、支援の質の向上を図る取組の推進が必要⇒研修に関する都道府県の役割、地域資源の乏しい自治体における広域連携の推進方策を検討すべき。
○生活保護基準における級地区分→@国の統計による分析において、級地の階級数を4区分以上とした場合には隣接級地間で一般低所得世帯の消費水準 に有意な差がない箇所が生じ、また、現行の1〜3級地の各級地における枝番1と枝番2の地域間でも一般低所得世帯の消費水準に有意な差がな いこと、Aアンケート調査の結果からも、各階級における枝番を廃止することは地域の実情に即したものと考えられることから、各階級における 枝番を廃止し、1〜3級地の3区分とする方向性は妥当なものと考えられる。個別の市町村の級地指定⇒提案された統計的な手法を用いて指定を見直し得る市町村を検討の対象とし、丁寧に自治体の意向を確認した上で指定の見直しの判断をするという方向性は妥当なものと考えられる
○事務負担の軽減・生活保護費の適正支給の確保策→ケースワーカーが真に必要な業務に重点化できるようにする観点から検討していく必要⇒被保護者の多様で複雑な課題を解決するにあたって、ケース診断会議等を通じた組織的な支援方針の検討や、関係他機関との連携等のチームアプローチ等に より、支援の質の確保と負担軽減を図ることについて検討、 他機関との連携を通じ、ケースワークの質向上を図るため、他制度における会議体に参画した場合に、訪問調査活動を柔軟に取り扱うことも考えられる。事務の合理化が考えられる分野として、定型的な業務のデジタル化や医療券・調剤券等の電子化、各種調査の効率化等について、意見が挙がった

次回も続き「資料7−1 「今後の福祉事務所における生活保護業務の業務負担軽減に関する調査研究」報告書(概要)」からです。

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