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第4回 生活保護基準の新たな検証手法の開発等に関する検討会資料 [2020年03月28日(Sat)]
第4回 生活保護基準の新たな検証手法の開発等に関する検討会資料(令和2年3月3日)
《議題》・現行の検証手法の課題 ・最低限度の生活に関する検討
・現時点における議論と今後の検討課題の整理
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09722.html
◎参考資料1 現行の検証手法の課題について(参考資料)
◯@−1 生活扶助基準見直しによる影響額の状況把握(推計)→影響額の割合を世帯類型毎 にみてみると、高齢者世帯では「−1%以上〜−2%未満」が約4割を占め、母子世帯では「−6%以上〜−7% 未満」が約4割を占めている。
◯@−2 生活扶助基準見直しによる影響額の状況把握(推計)→傷病者・障害者世帯及びその他の世帯では、共に「−1%以上〜−2%未満」が約3割を占めている。
◯@-5生活扶助基準額の見直しによって最低生活費が収入充当額を下回る世帯数の推計
・平成25年被保護者調査の個票データを基に、平成27年度の生活保護基準額を用いて最低生活費を計算した 結果、最低生活費が収入充当額を下回る世帯数を推計した。
・なお、医療費等の需要や収入の変動に伴い、最低生活費や収入充当額も変動することによって保護廃止となる 場合も想定されることから、推計値が保護廃止世帯数を表すものではないことに留意が必要である。

◯A−1 生活保護受給世帯の家計(消費行動)に与えた影響→生活保護受給世帯(社会保障生計調査) 一般世帯(家計調査)→比較では「教養娯楽」が低い。
◯A−7 生活保護受給世帯の家計(消費行動)に与えた影響→平成27年11月(一部10月)に実施した冬季加算の見直し前後における生活保護受給世帯の家計支出をみて みると、「光熱・水道」の支出割合が下がっている。
◯生活保護受給世帯における家庭の生活実態及び生活意識調査の結果(平成22年と平成28年の比較)
◯平成27年7月に実施した住宅扶助の見直しにおける施行状況(平成28年10月1日時点)
@ 住宅扶助基準見直しによって住宅扶助限度額が減額となった世帯の状況
A 床面積が15u以下の住居等に居住する単身世帯の床面積別減額の適用状況
◯近年の政府経済見通しの推移
◯近年の経済動向@→消費支出の動向(家計調査)いずれもマイナス
◯近年の経済動向A→消費者物価指数 毎月勤労統計調査


◎参考資料2 生活扶助基準における新たな検証手法の開発に向けた 年次計画(第1回検討会 資料2)
◯生活扶助基準における新たな検証手法の開発に向けた年次計画
(平成29年検証の部会報告書における主な指摘) ↓

・ 最低限度の生活を送るために必要な水準とは何か、本質的な議論を行った上で、単に消費の実態に合わせるとの考え方 によらず、理論的根拠に基づいた複雑ではない検証方法を開発することが求められる。
・ 単一のデータの分析結果のみで判断するのではなく、最低生活費とはどのように考えるべきか、理論上の考え方の整理 等を行った上で、その理論を他のデータも補完しながら検証していくことが重要である。
・ 新たな検証手法の開発に、早急かつ不断に取り組むために、年次計画を立てて計画的かつ不断に検討を進めていくこと を強く求めたい。
(次期検証に向けての対応) ↓
・ 生活保護基準部会において指摘された生活扶助基準の新たな検証手法の開発については、当面の検討の場として 社会・援護局長の下での検討会を設置した上で、以下の年次計画により取り組んでいくこととしてはどうか。→令和2年から4年度までの報告→基準見直し施行は令和5年度から。

次回は、新たに「精神保健福祉士の養成の在り方等に関する検討会(とりまとめ)」からです
第4回 生活保護基準の新たな検証手法の開発等に関する検討会資料 [2020年03月27日(Fri)]
第4回 生活保護基準の新たな検証手法の開発等に関する検討会資料(令和2年3月3日)3/27
《議題》・現行の検証手法の課題 ・最低限度の生活に関する検討
・現時点における議論と今後の検討課題の整理
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09722.html
◎資料3 現時点におけるこれまでの議論と今後の検討課題の整理(案)
1 最低限度の生活を送るために必要な水準
1)貧困の概念
→最低限度の生活を送るために 必要な所得や消費という量的な観点に加え、社会との関係も含む生活の質的な観点も踏まえて多面的に貧困を捉えてきている。
2)生活扶助基準の改定方式→・マーケットバスケット方式(昭和23年〜35年)やエンゲル方式(昭和36年〜39年)が採用、・格差縮小方式(昭和40年〜58年)を経て、水準均衡方式(昭和59年 〜現在)へ、・水準均衡方式に至る審議報告においては、生活保護基準に関する基本的な考え方に言及しており、貧困の概念と同様、衣食住に要 する経費のみでなく、社会的経費にも着目する必要性が指摘されるに至っている。
3)生活扶助基準の水準検証の考え方→概ね5年に1度の頻度で定期的に検証を実施。、一般低所得世帯の消費実態との均衡が適切に図られているかという観点 から検証。
【これまでの主な意見】→セーフティーネットの 役割と国民からの信頼と納得を得られる水準はどのような水準なのかということ。憲法第25条の趣旨から健康で文化的な最低限度の生活を保障していかなけれ ばいけない。その他あり。
・今後の検討課題→@ セーフティーネットの役割を果たせる水準 A 国民からの信頼と納得を得られる水準

2 最低限度の生活を送るために必要な水準を検証・検討するための手法
1)これまでの生活扶助基準の検証手法・生活保護基準部会において報告のあった検証手法

【これまでの主な意見】
・これまでに行われてきた方法や今まだ使われていない方法も考慮に入れつつ、いくつかの方法を組み合わせながら最低生活費を 検討して算出していくということしかないのではないか。
2)生活保護世帯における生活の質の面からみた消費支出や生活実態等の分析
・最低限度の生活に関する検討を行うにあたって一つの試みとして、「社会保障生計調査」(生活保護世帯に対する家計簿 調査)や「家庭の生活実態及び生活意識に関する調査」の個票データを用いて、生活保護世帯における生活の質の面からみた消費支 出や生活実態等の分析を行い、これを一般世帯及び一般低所得世帯と比較するという質的な観点からの分析を行った。→(主な分析結果)1〜3の参照。
【これまでの主な意見】
・消費支出の割合や剥奪指数の状況を見ると、生活保護制度に制約されて生活していることが色々なところで見てとれる。剥奪の 度合いは生活保護世帯の方が高いように思うが、これが最低生活費の問題なのか、生活保護制度の運用の問題なのかは解釈が難しい。
・生活保護世帯の場合、等価実収入が増えても剥奪指数は下がらないという点に関して、これは比較的うまく生活保護基準が設定 されているから、世帯の規模によって等価実収入を調整しても指数は落ちないのだという解釈について、そのように考えてよいか どうかというのは、今後の検討課題の中で見ていかなくてはいけないところだと思う。
・その他あり。
3)諸外国における公的扶助制度の検討→最低限度の生活に関する検討を行うにあたり、諸外国の公的扶助制度の現状(給付基準額の設定の考え方など)を把握した上で、 今後参考とすべき点があるかどうかも含めて検討することとした
【これまでの主な意見】
・ドイツの給付水準の改定方法→物価上昇率と手取り賃金の上昇率を7対3で合算してスライドさせるというのは、年金の 改定方法に並んでいるのかもしれないが、水準検証を行わない間の時期について、物価と実質賃金の動向を合わせてウエイト付けを するという方法も興味深い。
・どの国もある程度の資産保有を認めていることは共通しているのではないか。急な出費への対応という点を考えると、例えば、 イギリスでは、ユニバーサル・クレジットと年金クレジットでは資産の保有要件が異なっており、年齢で分けていたり、資産保有の 限度も分けている。他制度との関係でこのような仕組みになっている可能性もあり、日本とは年金制度もそもそも異なるので、これ を直接生活保護に参照するのは難しいけれども、他国における状況を確認しておくのは重要であると思う。

【今後の検討課題】
・最低生活費の算定については、これまでも時代の変遷に合わせて様々な方法が採られているが、唯一この方法が正しく、 何でも説明できるというような方法はないことから、これまでの検証手法も含め、多角的な観点からの検証を行い、いく つかの考え方や方法を組み合わせながら、算定していくことを基本的な方向性とすることについて、どのように考えるか。
・最低限度の生活を考えるにあたり、どの年齢階級やどの世帯類型にも通じるものを明確にするのは難しいことを踏まえ、 どのような検証・検討手法が考えられるか。
・今年度の調査研究として実施している「MIS手法による最低生活費」
(https://www.jstage.jst.go.jp/article/spls/4/1/4_KJ00008229582/_article/-char/ja/)
や「主観的最低生活費」の研究成果を今後の検 証・検討に活用する方法について、これらの検証手法の特徴を踏まえつつ、どのように考えるか。 これまでの意見を踏まえて、例えば、 ・ 総体としては、これまでの検証結果との整合性等を踏まえて、一般低所得世帯の消費実態との均衡を図るという これまでの考え方を基本としつつ、 ・ 特定の年齢階級や特定の世帯類型における生活実態から見られる需要等については、消費実態のみではなく、 今回の調査研究で実施しているような理論生計費の考え方も部分的に取り入れる ことについて、どのように考えるか。
[生活保護世帯における生活の質の面からみた消費支出や生活実態等の分析]
[諸外国における公的扶助制度の検討]

【次年度の検討課題(案)】
・MIS手法による最低生活費の試算や主観的最低生活費の試算の研究成果等を踏まえた検討→現行の生活保護基準の水準や体系などに関する評価を行う。
・マーケットバスケット方式による最低生活費の算出事例を踏まえた検討→このような算出方法を採用している国における算出の考え方 や算出にあたって勘案されている具体的な品目等を分析していくことにより、最低限度の生活を送るために必要な水準 に関する検討を進める(社会的経費や栄養摂取量を考慮した食費の取扱い等)。
・級地制度の現状と課題→各自治体の級地を指定するにあたっての適切な指標や手法の検討に向けて、消費支 出等に関する地域差の現状分析等に関する調査研究を実施しているところであり、次回の基準検証を見据えつつ、その 研究成果も含め、級地制度の現状と課題について検討する。

3 現行の検証手法→平成29年検証における手法→基準部会において、評価されている一方、様々な課題も指摘。 このため、次回の基準検証へ向けて、現行の検証手法について、これまでの指摘も踏まえて、その検討課題を整理する
1)水準検証における比較対象の設定
ア 比較対象とする所得階層→昭和58年の検証結果→平均消費水準を生活扶助基準の比較対象。平成29年検証→家計の消費構造が変化(固定的経費の支出割合が上昇)する点の分析を行った。
イ 比較対象とするモデル世帯→夫婦子1人世帯(勤労者)については、変曲点分析等の結果を参照することができたが、高齢者世帯については、 他の年齢階層に比べて貯蓄を取り崩して生活費を賄う世帯が多いものと想定されることを踏まえて、年収階級別の分析において 貯蓄額を年収に換算した上で分析を試みたが、分析結果にバラツキが見られ、高齢者世帯の変曲点分析の結論は得られなかった。
ウ 展開後の世帯類型別の基準額と一般世帯の消費水準との格差
【これまでの主な意見】
・内閣府において、高齢者世帯の消費構造を分析し、どのように資産を取り崩しているかという研究を行っていたが、前提としては、 自分の寿命から逆算してある程度のペースで取り崩そうとしているが、実際は寿命をかなり長く見込み、取り崩しのペースを抑えて 消費を抑えているというレポートを出している。その抑えられた消費が保護基準の水準等に影響を与えてくる。
・ カテゴリー別扶助と一般扶助という観点でみた場合、日本の場合、一般扶助の形はとっているが、実際には、各種加算という形で、 カテゴリー的な要素も組み込んでいる。基準検証にあたっては、生活扶助基準の本体の話が出てから加算の話になるので、その点も 考えて行く必要があると思うが、ただし、カテゴリー別に考えていく場合、それに耐え得るようなデータをどうするのかを検討する ことも必要になる
2)年齢・世帯人員・級地別の体系検証
ア 指数展開による検証手法→、年齢間、世帯人員間、級地間のバランスの比較を目的
イ 第1類費と第2類費の区分→第1類費の 基準額は、個人の年齢による消費の差に着目して年齢別に設定、第2類費の基準額は、世帯人員数によるスケールメリットを 考慮して世帯人員別に設定している。
ウ 検証に使用する統計データ→「全国家計構造調査」
【これまでの主な意見】→前回の有子世帯の扶助・加算の検証において、生活扶助(第1類費・第2類費)の中でどこまでみるのか、どこの部分を加算に 移すのかという検討を行ったと思う。そのような議論を整理しておくと、次の基準部会における検討の際にとても大きな参考になる のではないか。
3)基準見直しの影響把握の方法→平成29年検証においては、平成25年8月から平成27年度にかけて行った生活扶助基準の見直し及び平成27年11月(一部10月)に行った冬季加算の見直しによる影響把握について、 @ 生活保護世帯に適用される基準額に与えた影響 A 生活保護世帯の家計(消費支出の内容)に与えた影響 B 生活保護世帯の生活実態及び生活意識に与えた影響 という3つの観点からのその影響の把握を行った。
【これまでの主な意見】
4)生活扶助基準の定期検証年以外の年における社会経済情勢の反映方法等
【これまでの主な意見】

以上より【今後の検討課題】→(水準検証における比較対象の設定)(年齢・世帯人員・級地別の体系検証)(基準見直しの影響把握の方法)(生活扶助基準の定期検証年以外の年における社会経済情勢の反映方法等)の柱の検討課題となる。

◯貧困等の概念
・「絶対的貧困」に関する概念→ラウントリーの一次貧困・二次貧困
・「相対的貧困」に関する概念→「タウンゼントの相対的剥奪」「OECD等の相対的貧困」
・その他→「ソーシャル・エクスクルージョン(社会的排除)」「センのアプローチ(潜在能力アプローチ)」

◯生活扶助基準の改定方式及び検証手法等の整理
・毎年度の改定方式→水準均衡方式(昭和59年〜現在)→当時の生活扶助基準が、一般国民の消費 実態との均衡上ほぼ妥当であるとの評価を踏まえ、当該年度に想定される一般国民の消費動向を踏まえると同時に、前年度まで の一般国民の消費実態との調整を図る方式。
・近年における定期的検証の手法→(基本的な考え方)(モデル世帯の水準検証の手法)平成29年検証(全消調査)参照の事。
・基準部会委員より報告のあった 最低生活水準の検証手法↓
(絶対的基準)→MIS(注)手法による最低生活費。マーケットバスケット方式による試算
(相対的基準)→家計実態消費アプローチ
(その他)→主観的最低生活費 ・ 専門家ではなく一般市民が合意できる最低生活 費を模索するため、インターネット調査による 市民参加型の簡易な測定方法を試行。 ・ インターネット上で、「@切り詰めるだけ切り詰めて最低限いくら必要か」「Aつつましいながらも人前で恥ずかしくない社会生活をおくるため にいくら必要か」という2種類の調査を行い、 主観的な最低生活費の幅を検証。


次回も続き第4回検討会資料「参考資料1〜参考資料2」からです
第4回 生活保護基準の新たな検証手法の開発等に関する検討会資料 [2020年03月26日(Thu)]
第4回 生活保護基準の新たな検証手法の開発等に関する検討会資料(令和2年3月3日)
《議題》・現行の検証手法の課題 ・最低限度の生活に関する検討
・現時点における議論と今後の検討課題の整理
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09722.html
◎資料1 現行の検証手法の課題についてA
◯現行の検証手法の課題について
【現行の検証手法に関する主な課題
】→1〜4まで。今回の資料は「3」「4」。↓
◯3 基準見直しの影響把握の方法について
・基準見直しによる影響の把握について→冬季加算の見直し。住宅扶助基準の見直しなどの影響把握。「その実態を継続的に把握し、今後の検証の際には参考にする必要がある」との指摘
・検討課題→これまでに実施している調査に加えてさらに把握すべき事項の有無も 含め、どのように考えるか。@〜Bの3つの観点から影響の把握を行う ことについて、どのように考えるか。「家庭の生活実態及び生活意識に関する調査」→令和元年7月に3回目の調査を実施、調査周期は不定期となっている。このため、今後も引き続き3年に1度の頻度で定期的に本調査 を実施することについて、社会的必需項目の選定も視野に入れつつ、設問内容について改めて検討を行う必要性等 も含め、どのように考えるか。
・(参考1)前回の生活扶助基準の見直しによる影響把握について→@ 生活保護世帯に適用される基準額に与えた影響  A 生活保護世帯の家計(消費支出の内容)に与えた影響
B 生活保護世帯の生活実態及び生活意識に与えた影響
・(参考2)現在実施している生活保護関係の統計調査について

◯4 その他→ 生活扶助基準の定期検証年以外の年における社会経済情勢の生活扶助基準への反映方法について→(平成29年検証の部会報告書の指摘)議論を十分に尽くすことが出来ず、今回の検証における判断 を見送ることとした
・(現 状)→平成29年検証は平成26年全国消費実態調査のデータを用いて検証を行ったが、調査の実施年以降(平成26年から 当時把握可能な直近の平成28年)の社会経済情勢の変化については、消費支出、物価、賃金の動向に一貫性がない ことから、政府の判断として、平成30年の生活扶助基準への反映は行わないこととした。
・検討課題→政府経済見通しの民間最終消費支出の見通し等を踏まえ、その時々の社会経済情勢を総合的に勘案して行う生活 扶助基準の改定方法について、どのように考えるか。  また、生活扶助基準の定期的な水準の検証に用いる調査の実施年以降の社会経済情勢の変化の検証結果への反映 について、どのように考えるか。


◎資料2 最低限度の生活に関するこれまでの意見を踏まえた検討
◯最低限度の生活に関するこれまでの検討内容↓

検討課題1 最低限度の生活を送るために必要な水準について
検討課題2 最低限度の生活を送るために必要な水準を検証・検討するための手法について
◯最低限度の生活に関する検討におけるこれまでの主な意見と検討課題
・検討課題1 最低限度の生活を送るために必要な水準→必要最低限というものを考えるにあたり、例えば、どの年齢階級やどの世帯類型にも通じるものを明確にするのは難しい のではないか。特に、子どもに関するものは別途考えていく必要があるのではないか。
・検討課題2 最低限度の生活を送るために必要な水準を検証・検討するための手法について→総体としては、これまでの検証結果との整合性等を踏まえて、一般低所得世帯の消費実態との均衡を図るという これまでの考え方を基本としつつ、特定の年齢階級や特定の世帯類型における生活実態から見られる需要等については、消費実態のみではなく、 今回の調査研究で実施しているような理論生計費の考え方も部分的に取り入れる ことについて、どのように考えるか。
・(参考1)生活保護世帯における生活の質の面からみた消費支出や生活実態等の分析に関する主な意見
・(参考2)諸外国における公的扶助制度の概要に関する主な意見

次回も続き第4回検討会資料「資料3 現時点におけるこれまでの議論と今後の検討課題の整理(案)」からです
第3回 生活保護基準の新たな検証手法の開発等に関する検討会 資料(令和元年9月30日) [2019年10月17日(Thu)]
第3回 生活保護基準の新たな検証手法の開発等に関する検討会 資料(令和元年9月30日)
《議事》(1)最低限度の生活に関する検討 (2)現行の検証手法の課題 (3)その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_06977.html
◎資料 3 現行の検証手法の課題について
1 水準検証における比較対象の設定について
(1)比較対象とする所得階層について
→(平成29年検証の部会報告書の指摘) 一般低所得世帯との均衡のみで生活保護基準の水準を捉えていると、比較する消費水準が低下すると絶対的な水準を割ってしまう懸念があることからも、これ以上下回ってはならないという水準の設定について考える必要がある。→平成29年検証においても、年収階級第1・十分位の消費水準を生活扶助基準との比較対象とすることとした。
(検討課題)→平成29年検証の分析手法の評価も含め、比較対象とする所得階層の設定方法について、どのように考えるか。
2)比較対象とするモデル世帯と一般世帯との消費格差について→(平成29年検証の部会報告書の指摘)今回は、夫婦子1人世帯について、生活扶助基準額と年収階級第1・十分位の生活扶助相当支出額の均衡を確認した だけであり、そこから展開した様々な世帯類型における生活扶助基準額と一般低所得世帯の生活水準の均衡を確認する までには至らなかった。 ○ 夫婦子1人世帯では、展開により機械的に得られる基準額が年収階級第3・五分位の生活扶助相当支出額の6割を 超える見込みである一方、高齢者世帯では、この割合が5割台となる見込みであり、一般低所得世帯の消費水準との均衡をどう考えるのか留意が必要である。
(検討課題)→ ○ あらゆる世帯に適用できる基準体系とするために、モデル世帯の消費実態を基にした展開作業によって基準額を 設定するという、現行の生活扶助基準の基本的な枠組みについて、どのように考えるか。 ○ その際、展開後の基準額と一般国民の消費水準との格差の検証については、「最低限度の生活を送るために必要 な水準」との関係において、どのように考えるか。 ○ 一般国民の消費水準との格差を確認するにあたり、世帯類型によって母集団の収入等の状況が異なっていること に留意しつつ、その割合をどのように捉えるべきか。

3)比較対象とするモデル世帯について→(平成29年検証の部会報告書の指摘) ○ モデル世帯から展開することにより様々な世帯類型における消費の実態に生活扶助基準額を合わせるという平成24年 検証及び今回の検証の考え方についても、今後議論が必要である。 ○ 比較対象とするモデル世帯の設定に際して、貯蓄等の資産の考慮方法、世帯構成や就労の状態など、どのような世帯と比較することが適当なのか、今回の検証で用いた高齢者のモデル世帯の設定のあり方も含め、引き続き検討を重ねる 必要がある。
(検討課題)→水準検証において比較対象とするモデル世帯について、これまでのモデル世帯の設定の考え方や平成29年検証に おける試みとして行った高齢者世帯をモデル世帯とした検証結果を踏まえて、どのように考えるか。

2 年齢・世帯人員・級地別の体系検証等について
(1)指数展開による検証手法について
→(平成29年検証の部会報告書の指摘) ○ モデル世帯から展開することにより様々な世帯類型における消費の実態に生活扶助基準額を合わせるという平成24年 検証及び今回の検証の考え方についても、今後議論が必要である。 ○ 全国消費実態調査による消費実態の捕捉には限界があることや、多人数世帯は子どもがいる世帯が大部分を占めて いることなどが起因して、単身世帯と多人数世帯の指数が小さく出ている可能性がある。 ○ 特に、中学生や高校生のいる世帯については、家計が教育費等に圧迫されるために生活扶助相当支出が縮小している可能性がある。
(検討課題)→ ○ あらゆる世帯に適用できる基準体系とするために、モデル世帯の消費実態を基にした展開作業によって基準額を 設定するという、現行の生活扶助基準の基本的な枠組みについて、どのように考えるか。(再掲) ○ 年齢、世帯人員、級地別の3要素で構成される現行の基準体系との関係に留意しつつ、これまでの指数展開に よる検証手法について、どのように考えるか。

(2)第1類費と第2類費の区分について→(平成29年検証の部会報告書の指摘) ○第2類の基準額については、世帯人員数によるスケールメリットを考慮して世帯人員別に基準額を設定しているが、年齢による消費の差は考慮していない。 ○この第2類については、平成19年検証の報告書において年齢による消費の差がみられると指摘されていることを 踏まえ、第1類費と第2類費に分類する必要性や、分類する場合における消費支出費目の仕分けの方法等について 議論を行ったが、見直すべき方向性の結論を得るには至らなかった。 ○今後、第1類費と第2類費の区分の在り方について議論を深めていく必要がある。
(検討課題)→第1類費と第2類費の支出費目の区分の方法及びその必要性について、どのように考えるか。

(3)検証に使用する統計データ(全国消費実態調査等)について→(平成29年検証の部会報告書の指摘) ○一般世帯の消費実態のデータに基づいて検証を行うことは一つの妥当な考え方であるが、そのような方法を採る場合、使用する データが検証の目的に照らして十分に国民の実態を捉えているという前提が必要である。 ○全国消費実態調査は、現在実施されている消費支出に関する調査の中ではサンプル数も多く、構造分析が可能な調査ではあるが、 家計簿調査期間が3か月(単身世帯は2か月)などの点で、国民の消費実態をみる上では限界もある。 ○単身世帯のデータについては、全国消費実態調査においてもサンプルの確保などに課題があると指摘されている。 ○ 今後も消費データに基づいて検証を行っていくのであれば、厚生労働省としても、例えば、社会保障生計調査を発展させて家計の具体的な姿を確認できるようにするなど、独自の調査の実施等も含めて、データの整備や分析の精度向上に取り組むべきである。
(検討課題)→全国家計構造調査(これまでの全国消費実態調査)を補完するデータや補完方法の検討を含め、検証に使用する 統計データについて、どのように考えるか。


◎参考資料1 現行の検証手法の課題について(参考資料)
◯家計調査特別集計結果の分析による生活保護基準の水準の検証について→「変曲点」という概念。ある所得階層以下になると、それまでの ゆるやかな低下傾向と離れて、急激に下方へ変曲する所得分位あることが認められる。これを「変曲点」と解釈する。
◯モデル世帯(夫婦子1人世帯)における生活扶助基準の水準の妥当性に関する検証結果→夫婦子1人世帯 の生活扶助基準額と 消費支出額との比較→概ね均衡
◯第3・五分位の消費水準に対する生活扶助基準額の水準について→○ 今回の平成29年検証の結果において、中位所得階層の消費水準に対する生活扶助基準額の割合を確認したところ、 ・ モデル世帯である夫婦子1人世帯では6割を超えている一方、 ・ 高齢者世帯では5割台の水準 となっており、基準部会報告書において、一般低所得世帯との均衡をどう考えるか留意が必要とされている。 なお、高齢者はフローの収入のみで消費を行っているわけではないと考えられるなど、収入の状況や消費の傾向が異なる 様々な世帯類型ごとに、中位所得階層の消費支出に対する割合を比較・評価することの意義についても留意が必要である。
・五十分位別の消費に関する分析@消費支出額の変動に関する検証 【(1)高齢単身世帯】
・五十分位別の消費に関する分析@消費支出額の変動に関する検証 【(2)高齢夫婦世帯】
◯高齢夫婦世帯における検証結果→高齢者世帯は貯蓄等を取り崩して生活費を賄っていることが一般的であり、フローでみた年収階級別の分析の評価が難しく、貯蓄を年収換算する 方法(平均余命を加味)に課題がある可能性があるため、年収階級別の分析を参照せず、消費支出階級別の折れ線回帰分析の結果を基に、現行の 生活扶助基準額と消費支出階級第6〜7・五十分位平均の生活扶助相当支出額との比較を行った。
・高齢夫婦世帯(65歳以上)→【変曲点の分析結果】消費支出額:約18万5千円。【消費構造が変化する点の分析結果】平均消費支出額:約12万5千円
・高齢夫婦世帯における生活扶助基準額と消費構造が変化する点の消費水準(生活扶助相当支出)との比較→約11.1万円 約10.9万円→概ね均衡


◎参考資料2 生活扶助基準における新たな検証手法の開発に向けた年次計画(第1回検討会 資料2)
◯(次期検証に向けての対応)→生活保護基準部会において指摘された生活扶助基準の新たな検証手法の開発については、当面の検討の場として 社会・援護局長の下での検討会を設置した上で、以下の年次計画により取り組んでいくこととしてはどうか。
・検討会・基準部会・調査研究・基準見直し→2018年度(平成30年度)〜2019年度、2020年度、2021年度、2022年度、2023年度の予定があります。
・2019年における検討会スケジュール(案)→今年度末で第5回で中間とりまとめ。

次回は、「令和元年第7回経済財政諮問会議」からです。
第3回 生活保護基準の新たな検証手法の開発等に関する検討会 資料 [2019年10月16日(Wed)]
第3回 生活保護基準の新たな検証手法の開発等に関する検討会 資料(令和元年9月30日)
《議事》(1)最低限度の生活に関する検討 (2)現行の検証手法の課題 (3)その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_06977.html
◎資料1生活保護世帯における生活の質の面からみた消費支出や生活実態等の分析について 【第2回検討会における委員からの依頼資料】
1 生活保護世帯の生活の質の面からみた消費支出や生活実態の分析による家計内容の把握
(1)10大品目別の消費支出割合における生活保護世帯と一般世帯との比較

・「食料」及び「住居」→生活保護世帯の支出割合の方が高い。
・「保健医療」「交通・通信」「教養娯楽」及び「その他の消費支出」→一般世帯の支出割合の方が高い。
・各品目の内訳の状況(生活保護世帯)→食料:「調理食品」の支出割合がやや高い一方、「外食」の支出割合はやや低い。住居:「家賃・地代」の支出割合が高い一方、「設備修繕・維持」の支出割合は低い。保健医療:医療サービスが医療扶助によって現物給付のため「保健医療サービス」の支出割合が低い。交通通信:自動車の保有が原則として認められていないため、「自動車等関係費」の支出割合が低い。教養娯楽:「教養娯楽サービス」の支出割合が低い。その他の消費支出:「交際費」の支出割合が低い。
【高齢者世帯】↓↓
・「食料」及び「住居」→生活保護世帯の支出割合の方が高い。、「保健医療」「交通・通信」「教養娯楽」及び「その他の消費支出」→一般世帯の支出割合の方が高い。 さらに、各品目の内訳の状況をみると、食 料:「調理食品」の支出割合がやや高い一方「外食」の支出割合はやや低い。 保健医療:医療サービスが医療扶助によって現物給付のため「保健医療サービス」の支出割合が低い。 交通通信:自動車の保有が原則として認められていないため、「自動車等関係費」の支出割合が低い。教養娯楽:「教養娯楽サービス」の支出割合が低い。その他の消費支出:「交際費」の支出割合が低い。
【母子世帯】↓↓
・「食料」及び「住居」→生活保護世帯の支出割合の方がやや高い。「交通・通信」及び「その他の消費支出」→一般世帯の支出割合の方がやや高い。 各品目の内訳の状況、生活保護世帯(母子世帯)→食料:「外食」の支出割合がやや低い。交通通信:自動車の保有が原則として認められていないため、「自動車等関係費」の支出割合が低い。その他の消費支出:「交際費」の支出割合が低い。

2 社会的必需項目の不足に関する指標における生活保護世帯と一般世帯との比較分析
(1)社会的必需項目の不足世帯数・割合の分析【 必需項目・不足数別 】

【全世帯】→社会的必需項目の不足世帯数・割合を必需項目・不足数別に全世帯で見ると、生活保護世帯→「急な出費への対応」「生命保険等の加入」「親族の冠婚葬祭への出席」「新しい下着の購入の頻度」の不足割合が高い。一方一般世帯では「急な出費への対応」「生命保険等の加入」「新しい下着の購入の頻度」「必要な時に歯医者にかかること」 の不足割合が高くなっていた。
【高齢者世帯】→生活保護世帯:全世帯とほぼ同様の傾向が見られた。 一般世帯:全世帯とほぼ同様の傾向であるが、3項目以上不足の世帯では「必要な時に歯医者にかかること」よりも「肉・魚・豆腐などたんぱく質の摂取の頻度」の不足割合がやや高くなっていた。
【母子世帯】→生活保護世帯:全世帯とほぼ同様の傾向、「電話(固定電話)の保有」の不足割合も高くなっていた。一般世帯:全世帯とほぼ同様の傾向であるが、3項目以上不足の世帯では「電話(固定電話)の保有」や「親族の冠婚葬祭への出席」の不足割合がやや高くなっていた。
【単身世帯】→生活保護世帯・一般世帯:ともに全世帯とほぼ同様の傾向が見られた。

◯↓以下、上記の根拠になっています。
【生活保護世帯】(図表4)社会的必需項目の不足世帯数・割合(必需項目・不足数別(全世帯))→4,11,12,13→不足世帯数・割合が多い。
【一般世帯】(図表5)社会的必需項目の不足世帯数・割合(必需項目・不足数別(全世帯))→4,6,12,13
【生活保護世帯】(図表6)社会的必需項目の不足世帯数・割合(必需項目・不足数別(高齢者世帯))→12,13,4,6→不足世帯数・割合が多い
【一般世帯】(図表7)社会的必需項目の不足世帯数・割合(必需項目・不足数別(高齢者世帯))→2,4,12,13
【生活保護世帯】(図表8)社会的必需項目の不足世帯数・割合(必需項目・不足数別(母子世帯))→4,9,11,12,13
【一般世帯】(図表9)社会的必需項目の不足世帯数・割合(必需項目・不足数別(母子世帯))→4,9,11,12,13
【生活保護世帯】(図表10)社会的必需項目の不足世帯数・割合(必需項目・不足数別(単身世帯))→4,11,12,13
【一般世帯】(図表11)社会的必需項目の不足世帯数・割合(必需項目・不足数別(単身世帯))→2、4、6、12,13

(2)等価収入階級別にみた社会的必需項目の不足に関する指標に係る分析【持ち家の有無・世帯類型別】
【 一般世帯(持ち家の有無・世帯類型別)】→一般世帯における社会的必需項目の剥奪指数(平均値)を持ち家の有無・世帯類型別→全体平均及びいずれの世帯類型についても「持ち家無」の剥奪指数の方が高い。世帯類型別→「持ち家有」「持ち家無」のいずれにおいても、 母子世帯及び障害者・傷病者世帯の剥奪指数が他の世帯類型と比較して高くなっている。これを等価可処分所得階級別にみると、いずれの所得階級においても「持ち家無」の剥奪指数の方が概ね高くなっている。また、「持ち家有」「持ち家無」ともに、障害者・傷病者世帯を除いて可処分所得の増加に伴って剥奪指数が概ね減少していく傾向が見られた。
【 一般世帯(持ち家の有無・世帯人員別)】→全体平均及びいずれの世帯人員に ついても「持ち家無」の剥奪指数の方が高い。世帯人員別にみると、「持ち家有」「持ち家無」のいずれにおいても、 1人世帯の剥奪指数が他の世帯類型と比較して高くなっている。これを等価可処分所得階級別にみると、いずれの所得階級においても「持ち家無」の剥奪指数の方が高くなっている。また、「持ち家有」「持ち家無」ともに、可処分所得の増加に伴って剥奪指数が概ね減少していく傾向が見られた。

(3)等価収入階級別にみた社会的必需項目の不足に関する指標に係る生活保護世帯と一般世帯(持ち家無)の比較分析
【 世帯類型別(剥奪指数)】→障害者・傷病者世帯を除いて、生活保護世帯の剥奪指数の方が高い。これを等価収入階級別みると、・「10万円未満」では、その他の世帯を除いて、一般世帯の剥奪指数の方がやや高くなっている一方、・「10万円以上」の各収入階級では、障害者・傷病者世帯を除いて、生活保護世帯の剥奪指数の方が高くなっている。生活保護世帯の剥奪指数は実収入の増加に伴う変化に一定の傾向が見られない一方、一般世帯(持ち家無)の剥奪指数→可処分所得の増加に伴って概ね減少する傾向が見られるため、収入の増加するほどその較差が大きくなる傾向が見られた。
【 世帯人員別(剥奪指数)】→いずれの世帯人員に おいても生活保護世帯の剥奪指数が高くなっている。 これを等価収入階級別みると、 ・「10万円未満」では、1人世帯と3人世帯については、一般世帯の剥奪指数の方がやや高くなっている一方、 ・「10万円以上」の各収入階級では、生活保護世帯の剥奪指数の方が高くなっている。 ○ 生活保護世帯の剥奪指数は実収入の増加に伴う変化に一定の傾向が見られない一方、一般世帯(持ち家無)の剥奪指数については、 可処分所得の増加に伴って概ね減少する傾向が見られるため、収入の増加するほどその較差が大きくなる傾向が見られた。


◎資料 2 諸外国における公的扶助制度の概要A
◯「諸外国における低所得者施策の調査・研究」(平成30年度)の概要
→生活保護制度に係る施策を検討する上で、必要な基礎資料 を得ることを目的。調査研究の概要参照。
◯(スウェーデン・その1と2と3)
・公的扶助(主なもの)→日常生活に必要な費用→制度の名称、支給対象者・対象年齢、所得要件、資産の保有限度、給付水準あり。<全国標準額> 単身者(20歳以上):月額4,080クローナ(約44,900円・2019年)
・社会手当(主なもの)→住宅手当、児童手当、養育費手当→支給対象者・対象年齢、所得要件、給付水準がそれぞれ3つの手当てを説明。住宅手当・単身者の場合:給付上限額 月額5,560クローナ(約61,200円・2019年)
・(給付水準の設定方法)→「全国標準額」を設定し、社会サービス規則として発出。実際の給付は、基礎自治体であるコミューンが全国標準額に基づいて給付水準を決定。各コミューンによる給付品目及び給付額の決定には、保健福祉庁が発行している「社会サービスハンドブック」及び「経済的支援に関する一般的助言」等が参照されている。
・(給付基準の体系)→全国標準額は、月当たりの給付基準額であり、年齢ごとに定められる個人単位の扶助額と人員ごとに定められる世帯単位の扶助額に分かれる【図表C−1参照】。 なお、全国標準額の設定にあたっては、消費者庁による合理的生活費に基づいているが、年齢ごとの個人単位の額及び 世帯人員ごとの世帯単位の額についてそれぞれ総額のみを示しており、食費等の個別の項目ごとの基準額は定めていない。
・(参考資料)→図表C−1から図表C−3まで参照。

◯(イギリス・その1と2と3)→日常生活に必要な費用(食費・被服費・光熱水費等)
・公的扶助(主なもの)→日常生活に必要な費用→制度の名称、支給対象者・対象年齢、所得要件、資産の保有限度、給付水準あり。[基礎額] 単身者 ・25歳未満:月額251.77ポンド(約36,500円・2019年) ・25歳以上:月額317.82ポンド(約46,100円・同上)
・社会手当(主なもの)→住宅手当、児童手当→支給対象者・対象年齢 所得要件 給付水準あり。住宅手当は一律の給付基準額は定められておらず、居住地域や部屋数を考慮した参照家賃が上限額となる。児童手当は1人目:週20.70ポンド(約3,000円) 2人目以降、1人ごとに週13.70ポンド(約2,000円)
・(給付額の改定)→2016年度から2019年度までの4年間につい ては、改定を凍結する方針を定めている【図表D−3参照】。
・(給付基準の体系)→基礎額については、「単身者」か「カップル」及び「25歳以上」か「25歳未満」かの組み合わせにより給付基準額が決められており、 また、付加部分については、「子どもの数」「障害の有無」「介護の有無」「家賃の有無」などの要素によって、それぞれの要素に該当する場合 に給付基準額に上乗せされる【図表D−4参照】。
・(給付額の上限設定)→ユニバーサル・クレジットの給付額とその他の手当の合計額が一定の上限を超えないように調整される
・(参考)ユニバーサル・クレジットへの統合が進められている給付制度の概要→制度の名称に沿って、支給対象者・対象年齢、所得要件、資産の保有要件、給付水準に関して一覧。。
・(参考資料)→図表D−1から図表D−5まで。

◯(フランス・その1と2と3)→日常生活に必要な費用(食費・被服費・光熱水費等)
・公的扶助(主なもの)→日常生活に必要な費用、医療サービスの費用→制度の名称(積極的連帯所得・連帯特別手当・高齢者連帯手当・成人障害者手当)、支給対象者・対象年齢、所得要件、資産の保有限度、給付水準あり。25歳以上の者[給付基準額] 単身者:月額559.74ユーロ(約73,300円・2019年) ひとり親(子ども1人の場合):月額958.37ユーロ(約125,500円・同上)。
・社会手当(主なもの)→家族住宅手当、家族手当(第2子以降の20歳未満の児童)、家族支援手当→支給対象者・対象年齢 所得要件 給付水準あり。
・(給付額の改定)→消費者物価の上昇率に基づいて毎年4月に行っている。
・(給付基準の体系)→社会扶助家族法典に基づく「RSA給付額の再評価に関する政令」により単身者の 給付基準額として示され、その他の世帯の基準額については、単身者の基準額を100として、世帯構成別に定められた倍率 を掛けたものとして設定される。【図表E−4参照】 この倍率は、RSAに統合された元の制度の水準を維持できるように設定されており、単身者とカップルについては、参入最低所得(RMI)の創設時に設定された倍率が、ひとり親については、給付基準額がひとり親手当(API)と同水準となる 倍率が設定されている。これらの倍率は社会保障法典R262-1条に規定されており、倍率の見直しは実施されていない。
・(参考資料)→図表E−1から図表E−4まで。

次回は、続き「資 料 3 現行の検証手法の課題について」からです。

第2回 生活保護基準の新たな検証手法の開発等に関する検討会 [2019年07月03日(Wed)]
第2回 生活保護基準の新たな検証手法の開発等に関する検討会(令和元年6月21日)
≪議事≫(1)最低限度の生活に関する検討 (2)その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_05288.html
◎参考資料1 生活扶助基準における新たな検証手法の開発に向けた 年次計画(第1回検討会 資料2)
○生活扶助基準における新たな検証手法の開発に向けた年次計画
・(平成29年検証の部会報告書における主な指摘)→最低限度の生活を送るために必要な水準とは何か、本質的な議論を行った上で、理論的根拠に基づいた複雑ではない検証方法を開発することが求められ、単一のデータの分析結果のみで判断するのではなく、最低生活費とはどのように考えるべきか、理論上の考え方の整理等を行った上で、その理論を他のデータも補完しながら検証していくことが重要。新たな検証手法の開発に、年次計画を立てて計画的かつ不断に検討を進めていくことを強く求めたい。
・(次期検証に向けての対応)→生活保護基準部会において指摘された生活扶助基準の新たな検証手法の開発については、当面の検討の場として 社会・援護局長の下での検討会を設置した上で、以下の年次計画により取り組んでいくこととしてはどうか。→検討会、基準部会、調査研究、基準見直しを含め2022年度まで予定を組んで、2023年度から施行。

○2019年における検討会スケジュール(案)
・「最低限度の生活」に関する考え方の整理・検証に資する統計データの収集・分析方法の検討→2020年1〜3月「第5回」→各事項の議論の中間とりまとめ
・現行の検証手法の課題 及びその改善に向けた 論点整理→2020年1〜3月「第5回」次年度の議論に向けた論点整理

○2019年度の調査研究(案)→「主観的最低生活費の試算」「MIS手法(注)による最低生活費の試算(注)最低生活の中身について、専門家ではなく、属性の近い一般市民の議論による合意形成に基づいて決めた上で、最低生活に必要なものを積み上げて最低生活費を算出する手法」「 国内外におけるマーケットバスケット方式による最低生活費の算出事例の収集とその算出方法の分析」
・2019年7月に「家庭の生活実態及び生活意識に関する調査」を実施する予定。


◎参考資料2 関係審議会等における生活扶助基準の水準に関する考え方、検証手法及び改定方式に関するこれまでの主な指摘 (第1回検討会 参考資料1)
○生活保護専門分科会審議状況の中間的取りまとめ(抄)[ 中央社会福祉審議会生活保護専門分科会(昭和55年12月)]
○生活扶助基準及び加算のあり方について(意見具申)(抄) [ 中央社会福祉審議会(昭和58年12月23日)
○生活保護制度の在り方についての中間取りまとめ(抄)[ 生活保護制度の在り方に関する専門委員会(平成15年12月16日)]
○生活保護制度の在り方に関する専門委員会 報告書(抄)[ 生活保護制度の在り方に関する専門委員会(平成16年12月15日)]
○生活扶助基準に関する検討会 報告書(抄) [ 生活扶助基準に関する検討会(平成19年11月30日)]
○ナショナルミニマム研究会 中間報告(抄) [ ナショナルミニマム研究会(平成22年6月)]
○社会保障審議会生活保護基準部会 報告書(抄) [ 生活保護基準部会(平成25年1月18日)]
○社会保障審議会生活保護基準部会 報告書(抄) [ 生活保護基準部会(平成27年1月9日)]

○社会保障審議会生活保護基準部会 報告書(抄) [ 生活保護基準部会(平成29年12月14日)]↓↓
・一般世帯との均衡を図る水準均衡方式の考え方からすれば、一般世帯の消費実態のデータに基づいて検証を行うことは一つの妥当な考え方である
・今後も消費データに基づいて生活扶助基準の検証を行っていくのであれば、厚生労働省としても、例えば、社会保障生計調査を発展させて家計の具体的な 姿を確認できるようにするなど、独自の調査の実施等も含めて、データの整備や分析の精度向上に取り組むべき
・一般低所得世帯との均衡のみで生活保護基準の水準を捉えていると、比較する消費水準が低下すると絶対的な水準を割ってしまう懸念があることからも、これ以上下回ってはならないという水準の設定について考える必要。例えば、栄養摂取基準などからみて最低生活保障水準を満たすものとなっているかという観点から、
・最低限度の生活を送るために必要な水準とは何か、本質的な議論を行った上で、単に消費の実態に合わせるとの考え方によらず、理論的根拠に基づいた 複雑ではない検証方法を開発することが求められる。
MIS( Minimum Income Standard最低生活費)手法を用いて試行的に生活扶助相当支出額を算出、水準均衡方式による分析結果から導き出される生活扶助相当支出額を大きく上回る結果となった。これは、検証手法によって最低生活費は変わり得ることを示唆している。
・社会的必需項目の不足状況に関する分析を試みたところ、ひとり親世帯は他の世帯類型に比べて、生活水準が低い可能性があることを確認した。また、単一のデータの分析結果のみで判断するのではなく、最低生活費とはどのように考えるべきか、理論上の考え方の整理等を行った上で、その理論を 他のデータも補完しながら検証していくことが重要

生活保護基準の新たな検証手法の開発等に関する検討会(第1回から)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_03895.html

次回は、「令和元年度ワークライフバランス推進強化月間における厚生労働省の取組について」からです。
第2回 生活保護基準の新たな検証手法の開発等に関する検討会 [2019年07月02日(Tue)]
第2回 生活保護基準の新たな検証手法の開発等に関する検討会(令和元年6月21日)
≪議事≫(1)最低限度の生活に関する検討 (2)その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_05288.html
◎資料 3 諸外国における公的扶助制度の概要
○「諸外国における低所得者施策の調査・研究」(平成30年度)の概要
・調査研究の目的→諸外国における低所得者施策を調査、研究することにより、生活保護制度に係る施策を検討する上で、必要な基礎資料を得ることを目的
・調査研究の概要→アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、スウェーデン、韓国。調査対象とする主な低所得者施策(主に低所得者を対象とする所得保障制度、現金、現物による給付制度であって、衣食・光熱水費等日常生活に要する費用に関する給付、住宅に関する給付、教育に関する給付、医療・介護に関する給付、生業又は就労に関する給付)。主な調査事項→(1)〜(9)
・委託業者→WIPジャパン株式会社

○諸外国における公的扶助制度の概要 @(ドイツ・その1)
・公的扶助(主なもの)→日常生活に必要な費用(食費・被服費・ 光熱水費等)、義務教育に必要な学用品費等、医療サービスの費用。資産の保有限→自動車、適切な住居や家具等は資産として見なされない。
・社会手当(主なもの)→住宅手当、児童手当、児童特別手当。
○諸外国における公的扶助制度の概要 @(ドイツ・その2)
・日常生活に必要な費用(食費・被服費・ 光熱水費等)→給付水準の設定の考え方・設定方法(給付水準の設定方法)→2018年の基準需要適用額の算定には、価格変動率1.3%、被用者の手取り賃金上昇率2.4%が用いられ、2017年の各基準需要レベルの基準需要適用額(給付額)に101.63%((0.7×1.3%)+(0.3×2.4%)=1.63%)を乗じて得られた額が2018年 の基準需要適用額(給付額)とされた(1人世帯の場合:409×101.63%=416)【図表@−4参照】
・日常生活に必要な費用(食費・被服費・ 光熱水費等)の(参照する世帯)(給付基準の体系)も参照。
○諸外国における公的扶助制度の概要 @(ドイツ・その3)
・(参考資料)図表@−1〜4.参照。
・(参考)ドイツにおける2010年2月9日連邦憲法裁判所判決の概要→子どもへの給付額は、必要最低限の額に達しておらず、最低限の生活を保障した憲法の規定に違反しているというもの。 現行の給付額は、大人1人あたり月359ユーロで、6歳〜13歳の子どもの場合は、成人の70%にあたる月251ユーロと算定されている。判決は、大人と異なり、この年齢の子どもは、成長が早くて衣服や靴を年に何回も買い替えなければならないことや、補習や習い事などの費用も全く考慮 していないとして、原告の主張を全面的に認めたもの。 連邦憲法裁判所判決で「現行の給付金算定方式は、子ども特有の支出について全く考慮されておらず、現実的ではない」と述べ、子どもは単に大人の 70%と算定されるべきではなく、子どもに特有の事情と必需品について、再度調査すべきとした。 また、今回の判決では、大人の算定方式自体についても「抽象的な数値を一方的に当てはめる 算定方式」から「包括的な統計手法を用いた信頼性の高い算定方式」に改めるように命じている。

○諸外国における公的扶助制度の概要 A(韓国・その1)
・公的扶助(主なもの)→日常生活に必要な費用(食費・被服費・ 光熱水費等)、アパート等の家賃、義務教育に必要な学用品費等、医療サービスの費用。給付水準も参考。
・社会手当(主なもの)→緊急福祉支援、児童手当、低所得ひとり親家族 又は祖孫家族向け福祉手当。
○諸外国における公的扶助制度の概要 A(韓国・その2)
・2019年の1人世帯の最低保障水準→基準中位所得を70.7万ウォン、給付選定基準を 30%と決定し、最低保障水準を51.2万ウォンとしている(170.7万×30%=51.2万)【図表A−4参照】。
・(給付基準の体系) 基準中位所得及び最低保障水準は、世帯人数別に設定されている【図表A−4参照】。 (1人世帯から7人世帯までは世帯単位の金額、8人以上は1人当たりの加算額を設定している)
○諸外国における公的扶助制度の概要 A(韓国・その3)(参考資料)
・図表A−1〜5

○諸外国における公的扶助制度の概要 B(アメリカ・その1)
・公的扶助(主なもの)→日常生活に必要な費用(食費・被服費・ 光熱水費等)→制度が5部門から。アパート等の家賃。医療サービスの費用。
○諸外国における公的扶助制度の概要 B(アメリカ・その2)→州ごとに定める。
○諸外国における公的扶助制度の概要 B(アメリカ・その3)→図表B−1 日本の公的扶助に概ね該当する米国の制度【抜粋】参照。→公的扶助制度の幅が広いかな。

次回は、「参考資料1〜参考資料2」からで、第2回は終わります。

第37回社会保障審議会生活保護基準部会 [2018年01月04日(Thu)]
第37回社会保障審議会生活保護基準部会(平成29年12月14日開催)
《主な議題》「報告書(案)について」等
http://www.wam.go.jp/gyoseiShiryou/detail?gno=5106&ct=010010220&from=mail

◎「報告書(案)」見え消し版→前回の「第36回社会保障審議会生活保護基準部会(生活扶助基準の検証)」(資料2) 社会保障審議会生活保護基準部会報告書(案)です。

◎「報告書(案)」溶け込み版

◎(別紙)社会保障審議会生活保護基準部会報告書参考資料(平成29年検証)(案)
・データ分析、動向分析など今年度検証した報告です。

◆社会保障審議会 (生活保護基準部会)↓
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=126702

次回は、「第33回子ども・子育て会議」です。

第36回社会保障審議会生活保護基準部会( [2018年01月03日(Wed)]
第36回社会保障審議会生活保護基準部会(平成29年12月12日開催)
《主な議題》「生活扶助基準の検証」等
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000187682.html
◎(資料1)第35回部会における委員からの依頼資料
○第3・五分位に対する生活扶助基準額(案)等の水準について
○MIS手法を用いて推計された最低生活費の例↓
・Minimum Income Standard手法 に よる最低生活費の推計(三鷹MIS )
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001pqak-att/2r9852000001pqf5.pdf
・最低生活とは→普通生活と比較して居住費を除き7割レスとあるが(三鷹MIS )。
○参考資料【第5回生活保護基準部会(h23.9.27)(阿部委員提出資料)(抜粋)
○年齢区分を変更した影響について
○(参考)教育扶助及び高等学校等就学費の費目の整理(案)
・現行の整理から見直し案へ→特に学習支援費が大幅に変更されています。
◆各地区で地域背景を考えたMIS手法による「最低生活とは?」は、少なくとも人間らしい、わけ隔てのない、手法のように思いますが…。


◎(資料2) 社会保障審議会生活保護基準部会報告書(案)
(この報告書は、今までの復習ですので気になった個所を記載します)
Iはじめに→今般、@生活扶助基準に関する検証A有子世帯の扶助・加算に関する検証を中心に、一定の検証結果をとりまとめ、ここに報告する。とりまとめに至らなかった課題については、今後、継続的に議論を行う必要がある。
II生活扶助基準の検証→4 検証結果↓
(1) 生活扶助基準の水準の検証結果→ア 夫婦子1人世帯の検証結果、イ 高齢者世帯の検証結果、ウ 生活扶助基準の水準の検証結果(まとめ)
(2) 生活扶助基準の年齢、世帯人員、級地別の検証結果→ア 年齢階級別(第1類費)の基準額の検証、イ 世帯人員別(第1類費及び第2類費)の基準額の検証、ウ 級地別(第1類費・第2類費)の基準額の検証
(3)(1)と(2)を総合的に勘案した場合の基準額の水準→ア 夫婦子1人世帯から展開した各類型別の生活扶助基準額、イ @実データとAの回帰分析の比較、

5 検証結果に関する留意事項
(1) 検証結果の反映について→今回は、夫婦子1人世帯について、生活扶助基準額と年収階級第1・十分位の生活扶助相当支出額の均衡を確認しただけであり、そこから展開した様々な世帯類型における生活扶助基準額と一般低所得世帯の生活水準の均衡を確認できてはいない。全国消費実態調査による消費実態の捕捉に限界があることや、多人数世帯は子どもがいる世帯が大部分を占めていることなどが起因して、単身世帯と多人数世帯の指数が小さく出ている可能性がある。
今後、厚生労働省において具体的な基準の見直しを検討する際には、今回の検証結果を考慮しつつも、同時に検証方法について一定の限界があることに留意する必要がある。また、今回の検証では、世帯人員別の指数の算出方法について複数の方法を示しているが、理論的にみていずれかの方法のみに絞り込めなかったことに鑑みると、制度の考え方の連続性を重視することにより個々の世帯の生活に急激な変更を生じさせない配慮も重要である。このような視点を含めて、現在生活保護を受給している世帯や一般低所得世帯への影響に十分配慮し、検証結果を機械的に当てはめることのないよう、強く求めるものである。
(2) 全国消費実態調査のデータに基づいた検証手法について
(3) 級地について
(4) 水準の検証について
(5) 第1類費及び第2類費の区分
(6) 新たな検証手法の開発について→最低限度の生活を送るために必要な水準とは何か、本質的な議論を行った上で、単に消費の実態に合わせるとの考え方によらず、理論的根拠に基づいた複雑ではない検証方法を開発することが求められる。これに早急に、かつ不断に取り組むために、データの収集・分析や新たな検証手法の検討を継続的に行う体制を厚生労働省として整備する必要があり、そのために、年次計画を立てて計画的に検討を進めていくことを強く求めたい。

III有子世帯の扶助・加算の検証
(1) 児童養育加算の検証

エ 検証結果→ 夫婦子1人世帯の年収階級第1・十分位の学校外活動費用の平均額が約6千円であるのに対し、中位階層(年収階級第5〜6・十分位の平均)の平均額は約1万6千円であり、1万円の差が確認された。なお、現行の児童養育加算の対象者は児童手当制度に倣い、中学生までとしているが、子どもの健全育成にかかる需要については、高校生にも必要。
(2) 母子加算の検証
エ 検証結果→ひとり親(子1人)世帯が、固定的経費の割合52.6%(P22参照)の水準を満たすために必要な生活扶助相当支出額について回帰分析を用いて算出した結果、約13万円となった。 この約13万円が、ひとり親(子1人)世帯が夫婦子1人世帯と同程度の生活水準の生活を送るために必要な費用を考えると、その約13万円とひとり親(子1人)世帯の生活扶助相当支出額(第1類費及び第2類費)との差額を母子加算として評価することが適当である。

V参考資料
6 母子加算の検証

(4) 検証の結果→ひとり親(子1人)世帯の固定的経費の支出割合は夫婦子1人世帯の同程度とし、ひとり親(子1人)世帯の持ち家の保有割合は37.3%であることから、夫婦子1人世帯と同程度の厚生水準であるために必要なひとり親(子1人)世帯の消費水準は、回帰式から算出される。さらに、ひとり親(子1人)世帯における消費支出に占める生活扶助相当支出の割合は73.2%であることから、ひとり親(子1人)世帯が夫婦子1人世帯と同程度の生活水準となるために必要な生活扶助相当支出額はとしては約13万円となる。

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第11回社会保障審議会「生活困窮者自立支援及び生活保護部会」 [2018年01月02日(Tue)]
第11回社会保障審議会「生活困窮者自立支援及び生活保護部会」(平成29年12月11日開催)
《主な議題》「生活困窮者自立支援及び生活保護部会報告書(案)について」等
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000187587.html
◎生活困窮者自立支援及び生活保護部会 報告書(案)
○〔目 次〕
I 総論
1.生活困窮者自立支援制度及び生活保護制度の現状
(1)生活困窮をめぐる現状について
(2)生活困窮者自立支援制度の意義とこれまでの成果
2.制度見直しに向けた基本的な考え方
II 各論
1.地域共生社会の実現を見据えた包括的な相談支援の実現
(1)支援につながっていない困窮者の存在
(2)就労準備支援や家計相談支援のあり方
(3)都道府県等の役割
2.「早期」、「予防」の視点に立った自立支援の強化
(1)生活困窮者に対する就労準備支援事業等のあり方
(2)生活保護受給者に対する就労支援のあり方
(3)高齢期に生じる生活の転機への対応
(4)生活保護受給者の健康に関する取組
3.居住支援の強化
(1)住まいをめぐる課題
(2)いわゆる「貧困ビジネス」の存在
4.貧困の連鎖を防ぐための支援の強化
(1)子どもの学習支援事業のあり方
(2)生活保護世帯の子どもの大学等への進学について
5.制度の信頼性の確保
(1)生活困窮者自立支援制度の従事者の質の確保
(2)生活保護の医療扶助費の適正化
(3)生活保護の居住地特例
(4)生活保護の返還金の取扱い
(5)生活困窮者自立支援制度における事業の委託について

○I 総論のみにします↓↓
・1-(1) 生活困窮をめぐる現状について→平成29年9月時点では約213万人でやや減少傾向。相対的貧困率、子どもの貧困率についても低下。社会保障・税による再分配後のジニ係数は、近年横ばいとなっていることから、社会保障・税が再分配機能を発揮していることが認められる。
(◆ジニ係数の定義とは?→ https://minnkane.com/news/583 )
生活保護受給者数は減少傾向に転じているものの、単身世帯が多い高齢の生活保護受給者が増加しているため、生活保護世帯の全数は増加傾向を続けており、平成29年9月時点で約164万世帯。また、生活困窮者自立支援制度の対象となり得る者として、福祉事務所来所者のうち生活保護に至らない人は約30万人(平成29年)、ホームレスは約6,000人(平成29年度)、経済・生活問題を原因とする自殺者は約4,000人(平成28年)、離職期間1年以上の長期失業者は約76万人、15歳〜39歳の狭義のひきこもり状態にある人は約18万人、広義のひきこもり状態にある人は約54万人(平成28年・内閣府推計)、スクール・ソーシャル・ワーカーが支援している子どもは約6万人(平成27年)と推計されているほか、税や各種料金の滞納者、多重債務者、様々な要因が複合して生活に困窮している高齢者や高齢期に至る前の中高年齢層が挙げられる。
全人口の世帯構成については、単身世帯、高齢者単身世帯、ひとり親世帯の増加が今後とも予想され、特に単身世帯は、2015年現在で全世帯の3割を超える約1,800万世帯となっており、2035年には約4割に達する見込みである。50歳時の未婚割合(生涯未婚率)についても、近年上昇を続けており、2030年には男性の約3割、女性の約2割となる見込みである。また、80 歳代の高齢の親と未婚で無職の 50 歳代の子どもが同居している、いわゆる「8050世帯」など、生活困窮に陥りやすい脆弱性を抱えた世帯の存在が指摘されている。
このように、家族形態の変化を含めた社会の変容に伴い、困窮者支援のニーズはますます大きくなることが予想される。
(2)生活困窮者自立支援制度の意義とこれまでの成果→施行後の2年間で、新規相談者は約45万人、自立支援計画の作成による継続的な支援を行った人は約12万人、そのうち、多くの人が意欲や他者との関係性などの面でステップアップが図られているほか、約6万人が就労・増収している。また、支援期間1年間で意欲や社会参加等、家計の状況、就労の状況のいずれかでステップアップした人も7割にのぼっている。生活困窮の深刻化を予防する効果が着実に現れてきている。
生活困窮者自立支援制度は、最後のセーフティネットである生活保護制度に至る前の「第2のセーフティネット」としての役割を持つもの、生活保護制度が給付を伴う仕組みである以上、その要件に該当しない場合があり得る。そのときには、生活困窮者自立支援制度が「第2のセーフティネット」としての役割にとどまらず、その人にとっての最後のセーフティネットをも担う存在になり得る。

2.制度見直しに向けた基本的な考え方
・制度の見直しを進めるに当たっては、「支え手」「受け手」といった関係を超えて、生活困窮者、生活保護受給者等の誰もが役割を持ち、支え合いながら自分らしく活躍できる「地域共生社会の実現」という視点に立って制度を設計する必要がある。
・経済的困窮に対する応急措置だけでなく、社会的孤立や自尊感情の低下、健康意識の希薄さなど、問題の背景事情を踏まえた「早期の予防的な支援」を心がける必要がある。
・子どもや若者が成長の過程で社会から孤立せず、公平な条件で人生を歩むことができるよう、「貧困の連鎖を防ぐ」という視点に立って積極的な支援を行う必要がある。
・高齢期に至る前の段階からの支援を強化するとともに、高齢者に対する就労支援、居住支援、家計相談支援等を強化するなど、「高齢の生活困窮者に着目した支援」という視点も重要。
・生活困窮者自立支援制度から生活保護受給につながった後、生活保護を受給しながら生活を整え、生活保護から脱却する場合には、保護脱却後しばらくの間、生活困窮者自立支援制度による支援が必要と考えられる場合もある。生活困窮者の自立を支援するためには、生活困窮者自立支援制度と生活保護制度が、「切れ目のない、一体的な支援」を目指す必要がある

次回は、「第36回社会保障審議会生活保護基準部会」です。
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