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第67回中央最低賃金審議会 資料 [2023年09月01日(Fri)]
第67回中央最低賃金審議会 資料(令和5年7月28日)
<議事次第>1 中央最低賃金審議会目安に関する小委員会報告について 2 令和5年度地域別最低賃金額改定の目安について(答申)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_34475.html
◎資料 中央最低賃金審議会目安に関する小委員会報告  令和5年7月 28 日
1 はじめに
2 労働者側見解
3 使用者側見解
4 意見の不一致

5 公益委員見解及びその取扱い

1 令和5年度地域別最低賃金額改定の引上げ額の目安は、次の表に掲げる金額とる。

・令和5年度地域別最低賃金額改定の引上げ額の目安↓
ランク      都道府県                 金額
A    埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、大阪        41 円
B 北海道、宮城、福島、茨城、栃木、群馬、新潟、富山、
石川、 福井、山梨、長野、岐阜、静岡、三重、滋賀、
京都、兵庫、 奈良、和歌山、島根、岡山、広島、山口、
徳島、香川、愛媛、 福岡 40 円
C 青森、岩手、秋田、山形、鳥取、高知、佐賀、長崎、
熊本、 大分、宮崎、鹿児島、沖縄 39 円

2(1)目安小委員会は、今年度の目安審議に当たって、令和5年全員協議会報告の 1(2)で「最低賃金法第9条第2項の3要素のデータに基づき労使で丁寧に議論 を積み重ねて目安を導くことが非常に重要であり、今後の目安審議においても徹底 すべきである」と合意されたことを踏まえ、特に地方最低賃金審議会における自主 性発揮が確保できるよう整備充実や取捨選択を行った資料を基にするとともに、 「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画 2023 改訂版」及び「経済財政 運営と改革の基本方針 2023」に配意し、最低賃金法第9条第2項の3要素を考慮し た審議を行ってきた。
ア 賃金
イ 通常の事業の賃金支払能力
ウ 労働者の生計費
エ 各ランクの引上げ額の目安
オ 政府に対する要望
カ 地方最低賃金審議会への期待等
(2)生活保護水準と最低賃金との比較では、昨年度に引き続き乖離が生じていない ことが確認された。 なお、来年度以降の目安審議においても、最低賃金法第9条第3項に基づき、引 き続き、その時点における最新のデータに基づいて生活保護水準と最低賃金との比 較を行い、乖離が生じていないか確認することが適当と考える。
(3)最低賃金引上げの影響については、令和5年全員協議会報告の3(1)に基づ き、引き続き、影響率や雇用者数等を注視しつつ、慎重に検討していくことが必要 である

≪(別添) 参考資料≫
○連合 春季賃上げ妥結状況
→2023年の連合の春闘第7回(最終)回答集計結果(2023年7月5日公表)では、全体の賃上げ率は3.58%(中小賃上げ率は 3.23%)となっており、比較可能な2013年以降で最も高い。
○経団連 春季賃上げ妥結状況→2023年の経団連 春季労使交渉 月例賃金引上げ結果では、アップ率は大手企業3.91%(第1回集計)、中小企業2.94%(第1 回集計)となっている。
○消費者物価指数の推移(対前年同月比)→2023年6月の消費者物価指数の「総合」は+3.3%、「生鮮食品を除く総合」は+3.3%、「生鮮食品及びエネルギーを除く総 合」は+4.2%、「持家の帰属家賃を除く総合」は+3.9%となっている(いずれも対前年同月比)。
○電気・ガス価格激変緩和対策事業→ • 電気・都市ガスの小売事業者等が、需要家の使用量に応じ、電気・都市ガス料金の値引きを実施。事務局 を通じ、電気・都市ガスの小売事業者等へ値引き原資を補助。令和4年度補正予算において、約3.1兆円 を計上。 • 支援対象となる家庭・事業者等をもつ全ての電気・都市ガスの小売事業者等をカバーする約950社(電 気:約610社、都市ガス:約340社)について交付決定。 • 1月使用分(2月請求分)から電気・都市ガス料金の値引きを開始。
○標準的な家庭における電気料金の試算結果→料金審査による査定額に、FIT賦課金の低下や激変緩和措置などを加味した場合、標準的な 家庭(30A・400kWh/月)における電気料金は、ウクライナ侵攻前(昨年2月)と比べて、 全事業者でほぼ同水準又はそれ以下となった。
○ランク別新規求人数の水準の推移→ランク別に新規求人数の水準の推移をみると、2020年4月に大きく減少した後、増加傾向が続いており、2023年5月には、 各ランクとも2020年1月の水準に上回っている。

◆中央最低賃金審議会 (中央最低賃金審議会)
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-tingin_127939.html

次回は新たに「第32回「障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」資料」からです。

第66回中央最低賃金審議会 資料 [2023年08月09日(Wed)]
第66回中央最低賃金審議会 資料(令和5年6月30日)
<議事次第>1 会長及び会長代理の選任について  2 令和5年度地域別最低賃金額改定の目安について(諮問)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_33951.html
◎資料 No.5 経済財政運営と改革の基本方針 2023(関係部分抜粋)
第1章 マクロ経済運営の基本的考え方 ↓
2.環境変化に対応したマクロ経済運営→マクロ経済運営について、政府と日本銀行との緊密な連携の下、経済・物価・金 融情勢に応じて機動的な政策運営を行っていく。 政府としては、まずは、輸入物価上昇を起点とした外生的な物価上昇から、賃金 上昇やコストの適切な価格転嫁を伴う「賃金と物価の好循環」を目指し、下請取引 適正化を始めとする中小企業の価格転嫁対策、最低賃金の継続的引上げに向けた 環境整備、適切な労働市場改革等を進める。


第2章 新しい資本主義の加速 ↓
1.三位一体の労働市場改革による構造的賃上げの実現と「人への投資」の強 化、分厚い中間層の形成
→「成長と分配の好循環」と「賃金と物価の好循環」の実現の鍵を握るのが賃上 げであり、これまで積み上げてきた経済成長の土台の上に、構造的な人手不足へ の対応を図りながら、人への投資を強化し、労働市場改革を進めることにより、 物価高に打ち勝つ持続的で構造的な賃上げを実現する。あわせて、賃金の底上げ や金融資産所得の拡大等により家計所得の増大を図るとともに、多様な働き方 の推進等を通じ、多様な人材がその能力を最大限いかして働くことで企業の生 産性を向上させ、それが更なる賃上げにつながる社会を創る。
(三位一体の労働市場改革)→一人一人が自らのキャリアを選択する時代となってきた中、職務ごとに要求 されるスキルを明らかにすることで、労働者が自らの意思でリ・スキリングを行 い、職務を選択できる制度に移行していくことが重要であり、内部労働市場と外 部労働市場をシームレスにつなげ、労働者が自らの選択によって労働移動でき るようにすることが急務である。内部労働市場が活性化されてこそ、労働市場全 体も活性化するのであり、人的資本こそ企業価値向上の鍵である。こうした考え 方のもと、「リ・スキリングによる能力向上支援」、「個々の企業の実態に応じた 職務給の導入」、「成長分野への労働移動の円滑化」という「三位一体の労働市場改革」を行い、客観性、透明性、公平性が確保される雇用システムへの転換を図 ることにより、構造的に賃金が上昇する仕組みを作っていく。また、地方、中小・ 小規模企業について、三位一体の労働市場改革と並行して、生産性向上を図ると ともに、価格転嫁対策を徹底し、賃上げの原資の確保につなげる。 「リ・スキリングによる能力向上支援」については、現在、企業経由が中心と なっている在職者への学び直し支援策について、5年以内を目途に、効果を検証 しつつ、過半が個人経由での給付が可能となるよう、個人への直接支援を拡充す る。その際、教育訓練給付の拡充、教育訓練中の生活を支えるための給付や融資 制度の創設について検討する。また、5年で1兆円の「人への投資」施策パッケ ージのフォローアップと施策の見直し等を行うほか、雇用調整助成金について、 休業よりも教育訓練による雇用調整を選択しやすくなるよう助成率等の見直し を行う。 「個々の企業の実態に応じた職務給の導入」については、職務給(ジョブ型人 事)の日本企業の人材確保の上での目的、人材の配置・育成・評価方法、リ・ス キリングの方法、賃金制度、労働条件変更と現行法制・判例との関係などについ て事例を整理し、個々の企業が制度の導入を行うために参考となるよう、中小・ 小規模企業の導入事例も含めて、年内に事例集を取りまとめる。 「成長分野への労働移動の円滑化」については、失業給付制度において、自己 都合による離職の場合に失業給付を受給できない期間に関し、失業給付の申請 前にリ・スキリングに取り組んでいた場合などについて会社都合の離職の場合 と同じ扱いにするなど、自己都合の場合の要件を緩和する方向で具体的設計を 行う。また、自己都合退職の場合の退職金の減額といった労働慣行の見直しに向 けた「モデル就業規則」の改正や退職所得課税制度の見直しを行う。さらに、求 職・求人に関して官民が有する基礎的情報を加工して集約し、共有して、キャリ アコンサルタントが、その基礎的情報に基づき、働く方々のキャリアアップや転 職の相談に応じられる体制の整備等に取り組む。 これらの労働市場改革の際、官民でその進捗を確認し、計画的に見直しを行っ ていく。
(家計所得の増大と分厚い中間層の形成)→今年の春季労使交渉の賃上げ率は約 30 年ぶりの高い伸びとなった。この賃上 げの流れの維持・拡大を図り、特に我が国の雇用の7割を占める中小企業が賃上 げできる環境の整備に取り組むほか、最低賃金の引上げや同一労働・同一賃金制 の施行の徹底と必要な制度見直しの検討等を通じて非正規雇用労働者の処遇改 善を促し、我が国全体の賃金の底上げ等による家計所得の増大に取り組む。 中小企業等の賃上げの環境整備については、賃上げ税制や補助金等における賃上げ企業の優遇等の強化を行う。その際、赤字法人においても賃上げを促進す るため、課題を整理した上で、税制を含めて更なる施策を検討する。さらに、各 サプライチェーンにおいて賃上げ原資となる付加価値の増大を図り、マークア ップ率を高めるとともに、付加価値の適切な分配を促進するため、エネルギーコ ストや原材料費のみならず、賃上げ原資の確保も含めて適切な価格転嫁が行わ れるよう取引適正化の促進を強化する。その一環として、特に労務費の転嫁状況 について業界ごとに実態調査を行った上で、労務費の転嫁の在り方について指 針を年内にまとめる。また、業界団体に自主行動計画の改定・徹底を求めるほか、 「価格交渉促進月間」の取組や価格交渉の支援を行う。 最低賃金については、昨年は過去最高の引上げ額となったが、今年は全国加重 平均 1,000 円を達成することを含めて、公労使三者構成の最低賃金審議会で、 しっかりと議論を行う。また、地域間格差に関しては、最低賃金の目安額を示す ランク数を4つから3つに見直したところであり、今後とも、地域別最低賃金の 最高額に対する最低額の比率を引き上げる等、地域間格差の是正を図る。今夏以降は、1,000 円達成後の最低賃金引上げの方針についても、新しい資本主義実現 会議で議論を行う。 公的セクターの賃上げを進めるに当たり、2022 年 10 月からの処遇改善の効果 が現場職員に広く行き渡るようになっているかどうかの検証を行い、経営情報 の見える化を進める。 2,000 兆円の家計金融資産を開放し、持続的成長に貢献する「資産運用立国」 を実現する。そのためには、家計の賃金所得とともに、金融資産所得を拡大する ことが重要であり、iDeCo(個人型確定拠出年金)の拠出限度額及び受給開 始年齢の上限引上げについて 2024 年中に結論を得るとともに、NISA(少額 投資非課税制度)の抜本的な拡充・恒久化、金融経済教育推進機構の設立、顧客 本位の業務運営の推進等、「資産所得倍増プラン」を実行する。加えて、資産運 用会社やアセットオーナーのガバナンス改善・体制強化、資産運用力の向上及び 運用対象の多様化に向けた環境整備等を通じた資産運用業等の抜本的な改革に 関する政策プランを年内に策定する。 これらによる家計所得の増大と併せて、持続可能な社会保障制度の構築、少子 化対策・こども政策の抜本強化、質の高い公教育の再生等に取り組むことを通じ、 分厚い中間層を復活させ、格差の拡大と固定化による社会の分断を回避し、持続 可能な経済社会の実現につなげる。

(多様な働き方の推進)→三位一体の労働市場改革と併せて、人手不足への対応も視野に入れ、多様な人 材がその能力を最大限いかして働くことができるよう、多様な働き方を効果的に支える雇用のセーフティネットを構築するとともに、個々のニーズ等に基づ いて多様な働き方を選択でき、活躍できる環境を整備する。このため、週所定労 働時間 20 時間未満の労働者に対する雇用保険の適用拡大について検討し、2028 年度までを目途に実施する。あわせて、時間や場所を有効に活用できる良質なテ レワークやビジネスケアラーの増大等を踏まえた介護と仕事の両立支援を推進 するほか、勤務間インターバル制度の導入促進、メンタルヘルス対策の強化等の 働き方改革を一層進めながら、副業・兼業の促進、選択的週休3日制度の普及等 に取り組む。また、フリーランスが安心して働くことができる環境を整備するた め、フリーランス・事業者間取引適正化等法の十分な周知・啓発、同法の執行体 制や相談体制の充実等に取り組む。 国家公務員については、デジタル環境の整備、業務の見直し、時間や場所にと らわれない働き方の充実等により働き方改革を一層推進するとともに、採用試 験の受験者拡大や中途採用の活用、職員としての成長に資する業務経験やスキ ルアップ機会の付与、民間知見の習得など人材の確保・育成に戦略的に取り組む。

5.地域・中小企業の活性化 ↓
(中堅・中小企業の活力向上)→ 地域経済を支える中堅・中小企業の活力を向上させ、良質な雇用の創出や経済 の底上げを図る。このため、成長力のある中堅企業の振興や売上高 100 億円以 上の企業など中堅企業への成長を目指す中小企業の振興を行うため、予算・税制 等により、集中支援を行う。具体的には、M&Aや外需獲得、イノベーションの 支援、伴走支援の体制整備等に取り組む。また、GX、DX、人手不足等の事業 環境変化への対応を後押ししつつ、切れ目のない継続的な中小企業等の事業再 構築・生産性向上の支援、円滑な事業承継の支援や、新規に輸出に挑戦する1万 者の支援を行う。あわせて、地域の社会課題解決の担い手となり、インパクト投 資等を呼び込む中小企業(いわゆるゼブラ企業など)の創出と投資促進、地域で の企業立地を促す工業用水等の産業インフラ整備や、地域経済を牽引する中堅 企業の人的投資等を通じた成長の促進に取り組む。 これらによるサプライチェーンの付加価値の増大とともに、その適切な分配 を推進するため、「パートナーシップ構築宣言」を推進するほか、優越的地位の 濫用に関する特別調査、重点5業種に対する立入調査の実施等、原材料費やエネ ルギーコストの適切なコスト増加分の全額転嫁を目指し、取引適正化を推進す る。また、実態調査を行った上で、労務費の転嫁の在り方について指針をまとめ る。加えて、インボイス制度の円滑な導入やサイバーセキュリティ対策を支援す る。 さらに、感染症の影響等への対応で債務が増大している中小企業等の収益力改善・事業再生・再チャレンジの支援を強化する。具体的には、官民金融機関や 信用保証協会等による経営支援の強化、返済猶予等の資金繰り支援、資本性劣後 ローンの活用等を通じた資本基盤の強化、債務減免を含めた債務整理等に総合 的に取り組む。地域交通や観光・宿泊業等の事業再生等を重点的に支援する。加 えて、早期の事業再生等を促す環境を整備するため、経営者保証に依存しない融 資慣行を推進する。 また、新しい事業に取り組むフリーランスを含む個人事業主に対する経営や 財務戦略についての経営者教育に取り組む。


◎資料 No.6 目安に関する小委員会委員名簿(案)↓
(公益委員)(労働者側委員)(使用者側委員)→各4名で計12名。

次回は新たに「障害児支援部会(第1回)」からです。

第66回中央最低賃金審議会 資料 [2023年08月08日(Tue)]
第66回中央最低賃金審議会 資料(令和5年6月30日)
<議事次第>1 会長及び会長代理の選任について  2 令和5年度地域別最低賃金額改定の目安について(諮問)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_33951.html
◎資料 No.1 中央最低賃金審議会委員名簿
・(公益委員)(労働者側委員)(使用者側委員)→各6名で計18名。

◎資料 No.2 中央最低賃金審議会運営規程→第1条から第10条まで

◎資料 No.3 令和5年度地域別最低賃金額改定の目安について(諮問)(写) ↓
令和5年6月30日   中央最低賃金審議会へ   厚生労働大臣 加藤 勝信
令和5年度地域別最低賃金額改定の目安について、新しい資本主義のグランド デザイン及び実行計画 2023 改訂版(令和5年6月 16 日閣議決定)及び経済財政 運営と改革の基本方針 2023(同日閣議決定)に配意した、貴会の調査審議を求める

◎資料 No.4 新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2023改訂版(関係部分抜粋)
V.人への投資・構造的賃上げと「三位一体の労働市場改革の指針」 ↓
(1)三位一体の労働市場改革の指針の基本的考え方
→働き方は大きく変化している。「キャリアは会社から与えられるもの」から「一人ひ とりが自らのキャリアを選択する」時代となってきた。職務ごとに要求されるスキルを 明らかにすることで、労働者が自分の意思でリ・スキリングを行え、職務を選択できる 制度に移行していくことが重要である。そうすることにより、内部労働市場と外部労働 市場をシームレスにつなげ、社外からの経験者採用にも門戸を開き、労働者が自らの選 択によって、社内・社外共に労働移動できるようにしていくことが、日本企業と日本経 済の更なる成長のためにも急務である。  これまでの我が国の賃金水準は、長期にわたり低迷してきた(先進国の1人当たり実 質賃金の推移を見ると、1991 年から 2021 年にかけて、米国は 1.52 倍、英国は 1.51 倍、 フランスとドイツは 1.34 倍に上昇しているのに対して、日本は 1.05 倍)。この間、企 業は人に十分な投資を行わず、個人は十分な自己啓発を行わない状況が継続してきた。 GXやDX等の新たな潮流は、必要とされるスキルや労働需要を大きく変化させる。 人生 100 年時代に入り就労期間が長期化する一方で、様々な産業の勃興・衰退のサイ クルが短期間で進む中、誰しもが生涯を通じて新たなスキルの獲得に努める必要があ る。他方で、現実には、働く個人の多くが受け身の姿勢で現在の状況に安住しがちであ るとの指摘もある。 この問題の背景には、年功賃金制等の戦後に形成された雇用システムがある。職務 (ジョブ)やこれに要求されるスキルの基準も不明瞭なため、評価・賃金の客観性と透 明性が十分確保されておらず、個人がどう頑張ったら報われるかが分かりにくいため、 エンゲージメントが低いことに加え、転職しにくく、転職したとしても給料アップにつ ながりにくかった。また、やる気があっても、スキルアップや学ぶ機会へのアクセスの公平性が十分確保されていない。 人口減少による労働供給制約の中で、こうしたシステムを変革し、希望する個人が、 雇用形態、年齢、性別、障害の有無を問わず、将来の労働市場の状況やその中での働き 方の選択肢を把握しながら、生涯を通じて自らの生き方・働き方を選択でき、自らの意 思で、企業内での昇任・昇給や企業外への転職による処遇改善、更にはスタートアップ 等への労働移動機会の実現のために主体的に学び、報われる社会を作っていく必要がある。 企業側の変革も待ったなしである。企業が人への十分な投資を行っていない間に、諸 外国との賃金格差は拡大し、先進諸国間のみならず、アジアにおける人材獲得競争でも 劣後するようになっているおそれがある。グローバル市場で競争している業種・企業を 中心に、人材獲得競争の観点からジョブ型の人事制度を導入する企業等も増えつつあるが、そのスピードは十分ではなく、人的資本こそ企業価値向上の鍵との認識の下、変 化への対応を急ぎ、人への投資を抜本強化する必要がある。 こうした変革においては、働き手と企業の関係も、対等に「選び、選ばれる」関係へ と変化する。一人ひとりが主役となって、キャリアは会社から与えられるものから、一 人ひとりが自らの意思でキャリアを築き上げる時代へと、官民の連携の下、変えていく必要がある。 このため、リ・スキリングによる能力向上支援、個々の企業の実態に応じた職務給の 導入、成長分野への労働移動の円滑化、の三位一体の労働市場改革を行い、客観性、透明性、公平性が確保される雇用システムへの転換を図ることが急務である。これによ り、構造的に賃金が上昇する仕組みを作っていく。 また、構造的賃上げを行っていくためには、我が国の雇用と GDP の7割を占める地方、中小・小規模企業の対応も鍵となる。三位一体の労働市場改革と並行して、低生産 性企業の生産性向上を図るとともに、本年3月 15 日の政労使の意見交換でも基本的な 合意があったように、「中小・小規模企業の賃上げには労務費の適切な転嫁を通じた取引適正化が不可欠である」という考え方を社会全体で共有し、賃上げの原資を確保し、 成長と“賃金上昇”の好循環を実現する価格転嫁対策を徹底する必要がある。 あわせて、こうした取組と生産性向上支援の取組を通じて、地域の人手不足対策や、 働く個人が安心して暮らすことができる最低賃金の引上げを実現する。 これらの改革に、官民を挙げて、大胆に取り組むことを通じて、国際的にも競争力の ある労働市場を作っていく。

(2)目標→ 三位一体の労働市場改革を進めることで、構造的賃上げを通じ、同じ職務であるにも かかわらず、日本企業と外国企業の間に存在する賃金格差を、国ごとの経済事情の差を 勘案しつつ、縮小することを目指す。あわせて、性別、年齢等による賃金格差の解消を 目指す。 また、我が国の場合、これまでは転職前後の賃金を比較すると、転職後に賃金が減少 する傾向が見られた。内部労働市場と外部労働市場の形成とそのシームレスな接続に より、転職により賃金が増加する者の割合が減少する者の割合を上回ることを目指す。 官民でこれらの進捗状況を確認しつつ、改革の取組を進める。
(3)改革の方向性→三位一体の労働市場改革を進めるに当たり、その前提として、在職中からのリ・スキ リング支援やコンサルティング・助言機能の強化等を含めて雇用のセーフティネット 機能を確保・拡充していくことが重要であり、民間の力も活用しつつ、官民一体となっ たリ・スキリングやマッチング機能の強化が求められる。その際、以下の3つの視点が重要。⇒ @ 企業内の人事・賃金制度の改革等により内部労働市場が活性化されてこそ、外部労 働市場、すなわち労働市場全体も活性化する。人的資本こそ企業価値向上の鍵との 認識の下、個々の企業の実態に応じて、労使による企業内の人事・賃金制度の見直しを中核に位置付けつつ、労働移動に対する不安感等を徐々に払拭するとともに、 人への投資の抜本強化等を通じて仮に転職しても将来戻って来てもらえるような 人材をひきつける企業を増やしていく。 A 今回の改革は、我が国の雇用慣行の実態が変わりつつある中で、働く個人にとっての雇用の安定性を保全しつつ、構造的賃上げを実現しようとするものである。働く 個人の立場に立って、円滑な労働移動の確保等を通じ、多様なキャリアや処遇の選 択肢の提供を確保する。 B こうした改革を中小・小規模企業の成長機会にもつなげていく。大企業内の人事制 度が柔軟なものになれば、例えば、一定期間の中小・小規模企業への出向や副業・ 兼業等を通じた経験がスキルとして客観的に認識されるようになり、大企業と中 小・小規模企業間の人材交流が活発化し、人手不足に直面する地域の中小・小規模 企業の人材支援にもつながる。あわせて、労務費等の価格転嫁対策を徹底的に講じ ることにより、中小・小規模企業の収益確保に万全を期すとともに、賃上げにつな げていく。また、リ・スキリング等に関する支援の充実により、経済格差が教育格 差を生む負のスパイラルを断ち切り全ての人が生きがいを感じられる社会を作ることにつなげる。
上記の視点を踏まえつつ、以下の改革を三位一体で進めることとする。⇒ @ リ・スキリングによる能力向上支援 A 個々の企業の実態に応じた職務給の導入 B 成長分野への労働移動の円滑化 あわせて、多様性の尊重と格差の是正を重点事項として掲げ、最低賃金の引上げ、労 務費の適正な転嫁を通じた取引適正化、正規雇用労働者・非正規雇用労働者間等の同一 労働・同一賃金制の施行の徹底、中小・小規模企業労働者のリ・スキリングの環境整備、 キャリア教育の充実等の取組を一体的に進めることとする。 この際、こうした改革には時間を要するものも含まれることから、一定期間ごとに官 民でその進捗を確認し、時間軸を共有しながら、計画的に見直しを行っていく。 また、改革への対応は、業種別にも大きく異なることが想定されることから、事業所 管省庁との連携により、きめ細やかに対応を行う。

(7)多様性の尊重と格差の是正↓
@最低賃金→昨年は過去最高の引上げ額となったが、本年は、全国加重平均 1,000 円を達成することを含めて、
公労使三者構成の最低賃金審議会で、しっかりと議 論をいただく。 また、最低賃金の地域間格差に関しては、最低賃金の目安額を示すランク数を4つか ら3つに見直したところであり、今後とも、地域別最低賃金の最高額に対する最低額の 比率を引き上げる等、地域間格差の是正を図る。 本年夏以降は、1,000 円達成後の最低賃金引上げの方針についても、新しい資本主義 実現会議で、議論を行う。
A中小・小規模企業等の賃上げに向けた環境整備等→成長と“賃金上昇”の好循環を実現する価格転嫁対 策や生産性向上支援が不可欠であり、こうした取組を通じて、地域の人手不足に対応す るとともに、国際的な人材獲得競争に勝てるようにする。⇒ @)適切な価格転嫁対策や下請取引の適正化の推進 中小・小規模企業の賃上げ実現には、物価上昇に負けない、適切な賃上げ原資の確保 を含めて、適正な価格転嫁の慣行をサプライチェーン全体で定着させていく必要がある。このため、優越的地位の濫用に関する 11 万名を超える規模の特別調査の実施、重点5業種に対する立入調査の実施等、より一層、転嫁対策、下請取引の適正化に取り組 む。業界団体にも、自主行動計画の改定・徹底を求める。また、特に労務費の転嫁状況 については、政府は、公正取引委員会の協力の下、業界ごとに実態調査を行った上で、 これを踏まえて、労務費の転嫁の在り方について指針を年内にまとめる。 A)中小・小規模企業の生産性向上支援策の推進 中小・小規模企業等の賃上げ実現に向けて、賃上げ税制や補助金等における賃上げ企 業の優遇や、ものづくり補助金、事業再構築補助金等を通じた生産性向上等への支援の 一層の強化に取り組む。その際、赤字法人においても賃上げを促進するため、課題を整 理した上で、税制を含めて更なる施策を検討する。 また、自動車産業において行われている「ミカタ」プロジェクト等を参考に、サプラ イヤーの人材に対するリ・スキリングの実施とこれらの中小・小規模企業向け補助金に よる一体的な支援の他分野への横展開を図る。 中小・小規模企業が従業員をリ・スキリングに送り出す場合、個人の主体的なリ・ス キリングであっても、賃金助成等の支援策の拡充を検討する。
B同一労働・同一賃金制の施行の徹底→同一企業内の正規雇用労働者と非正規雇用労働者の不合理な待遇差を禁止する同一 労働・同一賃金制の施行後も、正規雇用労働者・非正規雇用労働者間には、時給ベース で 600 円程度の賃金格差が存在する。 同一労働・同一賃金制の施行は全国 47 か所の都道府県労働局が実施している。全国 に 321 署ある労働基準監督署には指導・助言の権限がない。同一労働・同一賃金制の施 行強化を図るため、昨年 12 月から、労働基準監督署でも調査の試行を行い、問題企業 について、労働局に報告させることとした。 600 円程度の賃金格差が非合理的であると結論はできないが、本年3月から本格実施 された労働基準監督署による上記調査の賃金格差是正への効果を見て、年内に順次フ ォローアップし、その後の進め方を検討する。この際、必要に応じ、関係機関の体制の 強化を検討する。 同一労働・同一賃金制は、現在のガイドラインでは、正規雇用労働者と非正規雇用労 働者の間の比較で、非正規雇用労働者の待遇改善を行うものとなっているが、職務限定社員、勤務地限定社員、時間限定社員にも考え方を広げていくことで再検討を行う。な お、同一労働・同一賃金制は、外国人を含めて適用されることに改めて留意する。
C女性活躍推進法の開示義務化のフォローアップ→男女の賃金差異について、女性活躍推進法の開示義務化(労働者 301 人以上の事業 主を対象に昨年7月施行)の対象拡大(労働者 101 人から 300 人までの事業主)の可 否についての方向性を得るため、開示義務化の施行後の状況をフォローアップする。
Dキャリア教育の充実→小学校・中学校・高等学校の総合的学習の時間におけるキャリア教育を充実させるべ く、実施方法・事例を周知する。また、これらの学校における教育課程外の取組も含め、 起業家教育の充実を図る。 大学においても、キャリア教育の充実を図るためのカリキュラムの拡充を進める。 大学、高等専門学校等における人材育成の充実とキャリア意識の向上を図るため、企 業等での実務の経験を有する者の積極的な採用や、企業等から招へいする実務家教員 を大幅に拡充する。講師には、スタートアップや中小・小規模企業の経営者も招へいする。 また、大学や高等専門学校等において、企業活動と一体的な教育研究を促進すること により、研究の社会実装と世界で戦う上で必要な高度人材育成を両輪で進める。 企業が大学等の高等教育機関に共同講座を設置して人材育成を行う取組への支援を 強化する。
E外国人労働者との共生の推進⇒現行の技能実習制度を実態に即して発展的に解消して人材確保と人材育成を目的と する新たな制度を創設する方向で検討する。 また、外国人の子弟についても、その教育環境の整備を進める。

(9)三位一体の労働市場改革の指針の関連事項↓
@フリーランスの取引適正化
→ フリーランス・事業者間取引適正化等法に基づき、フリーランスに対し業務委託を行う事業者について、書面又は電子メール等の交付義務や報酬減額等の取引上の禁止行 為の遵守を徹底すべく、執行体制を強化するとともに、フリーランスに対する相談体制 を充実させる。 あわせて、フリーランス個人やフリーランス関係団体から問題事例を吸い上げるメ カニズムを充実させるため、意見交換を行う枠組みを検討する。これらの取組から得られた情報をもとに、問題事例の多い業種には集中調査を実施する等、状況の把握に努め る。 また、事業所管省庁が、公正取引委員会及び中小企業庁と連携して、発注者側の団体 に対し、フリーランスとの取引慣行適正化を働き掛けるための枠組みを創設すること を検討する。
A男女ともに働きやすい環境の整備→ いわゆる 106 万円・130 万円の壁を意識せずに働くことが可能となるよう、短時間労 働者への被用者保険の適用拡大や最低賃金の引上げに取り組むことと併せて、被用者 が新たに 106 万円の壁を超えても手取りの逆転を生じさせないための当面の対応を本 年中に決定した上で実行し、さらに制度の見直しに取り組む。
B高等教育費の負担軽減→ 授業料等減免及び給付型奨学金について、低所得世帯の高校生の大学進学率の向上 を図るとともに、来年度から多子世帯や理工農系の学生等の中間層(世帯年収約 600 万 円)に拡大することに加え、執行状況や財源等を踏まえつつ、多子世帯の学生等に対す る授業料等減免について更なる支援拡充(対象年収の拡大、年収区分ごとの支援割合の 引上げ等)を検討し、必要な措置を講ずる。 授業料後払い制度について、まずは、来年度から修士段階の学生を対象として導入 (注)した上で、本格導入に向けた更なる検討を進める。
(注)所得に応じた納付が始まる年収基準は 300 万円程度とするとともに、子育て期の納付に配慮 し、例えば、こどもが2人いれば、年収 400 万円程度までは所得に応じた納付は始まらない こととする。

次回も続き「資料 No.5 経済財政運営と改革の基本方針 2023(関係部分抜粋)」からです。

第11回目安制度の在り方に関する全員協議会 資料 [2023年04月28日(Fri)]
第11回目安制度の在り方に関する全員協議会 資料(令和5年4月6日)
<議事次第> 1 目安制度の在り方について 2 その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_32519.html
◎資料 No.1 議論すべきものとして御意見を頂いた事項(再整理)
(1)中央最低賃金審議会における目安審議の在り方 ・あるべき水準 ・政府方針への配意の在り方 ・議事の公開
(2)地方最低賃金審議会における審議に関する事項 ・目安の位置付け ・ランク制度の在り方(ランク区分の見直しを含む) ・発効日
(3)中央最低賃金審議会における目安審議に用いる参考資料 ・現在の主要統計資料の過不足やデータ取得時点の確認 ・新規のデータ取得が不可となった参考資料の見直し ・賃金改定状況調査について


◎資料 No.2 第1回〜第 10 回全員協議会で頂いた御意見の整理 (10回のみ↓)
1.中央最低賃金審議会における目安審議の在り方
○ あるべき水準
○ 政府方針への配意の在り方
○ 議事の公開
2.地方最低賃金審議会における審議に関する事項
○ 目安の位置付け
○ ランク制度の在り方(ランク区分の見直しを含む)→・振り分け方のうち、案 13-1 と案 13-2 はそれぞれ一長一短がある。案 13-1 は、Aラ ンクの振り分けに当たって従来と同様に総合指数順を維持し、Aランクの適用労働者 数も比較的抑えられており適用労働者数のAランクへの偏重へより対応できている 点が長所である一方、案 13-2 は、これまで議論してきた、総合指数以外の適用労働 者数や直近の最低賃金額、地域の経済圏等の様々な要素が総合勘案されていることや、 現行ランクとの継続性が確保できている点が長所である。 ・新Bランクと新Cランクの振り分けに当たっては、Aランクに適用労働者数が一極集 中していた状態を是正する観点から、島根県・大分県の間で区分することが適切。
○ 発効日→・被用者保険の適用拡大は、被用者でありながら被用者保険に入れず将来低年金になる おそれのある人にとって非常に重要なもの。適用拡大や最賃の引き上げにより、 より少ない労働時間で被用者保険に加入できるようになる。手取りの減少のみ捉えて 壁と言う人もいるが、誤解をしている場合も含め、就業調整をしている人がいる。将 来に後悔することにならないように、税・社会保障制度の正確な理解の普及に取り組 んでいただきたい。
3.中央最低賃金審議会における目安審議に用いる参考資料
○ 現在の主要統計資料の過不足やデータ取得時点の確認
○ 賃金改定状況調査について


◎資料 No.3 (2)地方最低賃金審議会における審議に関する事項 ランク制度の在り方(ランク区分の見直しを含む) 関連資料

◎資料 No.4 中央最低賃金審議会目安制度の在り方に関する全員協議会 報告(案)
1 中央最低賃金審議会における目安審議の在り方について

(1) 最低賃金のあるべき水準→全国加重平均 1,000 円という政府が掲げてきた目標へ近づきつつある状況
(2)政府方針への配意の在り方→政府が、賃金水準あるいは最低賃金の在り方について、広く意見を 聞いて一定の方向性を示すこと自体は否定しないが、政府方針を決定する際には、 公労使がそろった会議体で、現状のデータや先行きの見通しを示すデータ等を踏 まえて、時間をかけて議論されることが望ましいとの認識で一致した。
(3)議事の公開→議論のプロセスをできるだけ 分かりやすく示すことで、審議の透明性や納得感を一層高めることも重要。 また、議事録の早期公開については、引き続き事務局において努めることが適 当である
2 地方最低賃金審議会における審議に関する事項について
(1)目安の位置付け→地方最低賃金審議会が審議を進めるに当たって全国的なバランスを配慮の観点から参考にするものとして、その必要性について異論は無かった。

(2)ランク制度の在り方(ランク区分の見直しを含む)→@目安をランクごとに示すことによって地域の実情に沿った最低賃金額の改定を望む地方最低賃金審議会の意向を反映できていることや、制度としての継 続性・安定性の観点を踏まえると、ランク制度を維持することは妥当であるこ とを改めて確認した。 A指標の見直し→ランク区分は、平成7年の見直しで、賃金動向を始めとする 諸指標を総合化した指数を各都道府県の経済実態 とみなし、それに基づき各ランクへの振り分けを行うこととした。当該諸指標は、平成 29 年の全員協議会の見直しで各都道府県の経済実 態を示す指標のうち特に最低賃金に関係が深いと考えられるものとして、所得・消費に関する指標(5指標)、給与に関する指標(9指標)、企業経営に関 する指標(5指標)の計 19 指標を選定した。今回の全員協議会⇒これらの 19 指標に基づき各ランクへの振り分けを行うことについて合意され た。 ただし、これらのうち、所得・消費に関する指標中の、消費を示す代表的な ものとして世帯支出を示す指標については、平成 29 年の全員協議会報告にお いて、1世帯1月当たりの消費支出(単身世帯)を用いたが、当該指標は調査 対象月の一部の世帯の支出の動向の影響を受けやすいことを踏まえ、数値の安 定を図るために、単身世帯のみならず2人以上世帯の結果も加えるとともに、 都道府県ごとの世帯人員の偏りの影響を除外するために、他の政府統計で用い られている手法と同様に、平均世帯人員の平方根で除した数値を用いることと する。 19 指標については、都道府県の経済実態の中期的な変化の的確な把握の必要 性、数値の安定性等に鑑み、別紙1のとおり、これまでの算出方法を踏まえな がら、原則として直近の5年間で得られた数値の平均値をとった上で、当該平 均値について最大値となる都道府県を 100 とした指数を算出して単純平均し、 東京を 100 とした総合指数を算出した結果、新しい総合指数は別紙2のとおり となった。 B新しい総合指数に基づくランク区分及び各都道府県の各ランクへの振り分け (P)
(3)発効日→ 法令上特定の日付が定められ ているわけではないが、地方最低賃金審議会において、10 月1日など 10 月ので きるだけ早い時期でなければならないと認識している場合も見受けられること に鑑み、改めて、発効日とは審議の結果で決まるものであることや、発効の時点 を規定する最低賃金法第 14 条第2項においても発効日は公労使で議論して決定 できるとされていることについて、地方最低賃金審議会の委員に周知することが 適当。 その上で、未組織労働者にも春闘における賃上げ結果を速やかに波及させると いう地域別最低賃金の改定の趣旨も踏まえ、発効日については 10 月1日にこだ わらず前倒しを含めて議論すべきであるという意見があった。一方、最近の最低 賃金の引上げは影響率が高まっていることを踏まえ、最低賃金の引上げによる賃 金改定に向けた準備のための時間を設けるために発効日に余裕を持たせ、後ろ倒 しするべきという意見があった。 さらに、税・社会保障制度自体については中央最低賃金審議会において議論す るものではないが、税・社会保障制度の正確な理解の普及が重要であるという意見があるとともに、最低賃金額が上昇したにもかかわらず、税・社会保障制度上 のいわゆる「年収の壁」を踏まえて就業調整が行われること、中には労働者の実 質的な所得が向上しない事例も一部生じていることについて、公労使それぞれが 重要な問題であるとの認識を示した。 発効日との関係では、特に使用者側委員からは、10 月から最低賃金額が改定さ れ、年末の繁忙期に就業調整が行われて人手不足が生じている現状に鑑み、これ を避けるためにも、例えば発効日を年明け以降に後ろ倒しすべきという意見があ った。一方、労働者側委員からは、いわゆる「年収の壁」を踏まえて就業調整が 行われていることを理由に最低賃金の引上げが阻害されることはあってはなら ないこと、また、発効日については、労使ともに年末の繁忙期の働き方の計画を 立てやすくするためにも、10 月1日より早く改定後の最低賃金額を発効させる べきとの意見があった。 また、地方最低賃金審議会で十分に議論を尽くした上で準備期間を設けること ができるよう、中央最低賃金審議会としても配慮することが必要である。

3 中央最低賃金審議会における目安審議に用いる参考資料について
(1)現在の主要統計資料の過不足やデータ取得時点の確認、新規のデータ取得が 不可となった参考資料の見直し等
(2)賃金改定状況調査について
(3)その他参考資料の在り方について

4 今後の見直しについて→目安制度の在り方⇒平成7年の全員協議会報告において、今後概ね5 年ごとに見直しを行うことが適当であるとされている。次回の目安制 度の在り方に関する見直しの際には、平成7年の全員協議会報告に復して概ね5年 ごとに見直しを行い、令和 10 年度(2028 年度)を目途に、当該見直しの結果に基 づいて目安審議を行うことが適当である。
○(別紙1)ランク区分の見直しの基礎とした諸指標の状況→@〜Rまで。
○(別紙2) 諸指標による都道府県の総合指数

◎参考資料 No.1 中央最低賃金審議会委員名簿
→(公益委員)6名。(労働者側委員)6名。(使用者側委員)6名。

◆中央最低賃金審議会(目安制度の在り方に関する全員協議会)
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-tingin_127940.html

次回は新たに「新しい時代の働き方に関する研究会 第3回資料」からです。

第10回目安制度の在り方に関する全員協議会 資料 [2023年04月25日(Tue)]
第10回目安制度の在り方に関する全員協議会 資料(令和5年3月30日)
< 議 事 次 第 > 1 目安制度の在り方について 2 その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_32368.html
◎資料 No.1 議論すべきものとして御意見を頂いた事項(再整理)
(1)中央最低賃金審議会における目安審議の在り方→ ・あるべき水準。・政府方針への配意の在り方。 ・議事の公開
(2)地方最低賃金審議会における審議に関する事項→ ・目安の位置付け ・ランク制度の在り方(ランク区分の見直しを含む) ・発効日
(3)中央最低賃金審議会における目安審議に用いる参考資料→・現在の主要統計資料の過不足やデータ取得時点の確認。・新規のデータ取得が不可となった参考資料の見直し。・賃金改定状況調査について

◎資料 No.2 第1回〜第9回全員協議会で頂いた御意見の整理
1.中央最低賃金審議会における目安審議の在り方
○ あるべき水準
→ ・ランク間の配分の在り方を検討する上でも絶対額を重視した議論が重要であることや、 経営に当たっての予見性の確保が重要であることから、最低賃金法の目的や諸外国の 状況などを参考に、ナショナルミニマムとしてふさわしい水準はいかにあるべきかの 議論を行うべき。 ・労使で目標水準を議論した上で、最低賃金決定の3要素を踏まえて、到達の年数、引上げ額を議論することが重要。 ・政府が、中央と地方の最低賃金審議会における審議を重視し、毎年の最低賃金額は審 議会での審議・答申を踏まえて決定されることを明確にした上で、経済の好循環を促 すために、政府方針として中長期的に最低賃金が目指すべき水準を示すことはあり得 るものと考える。政府と審議会との関係を引き続きしっかりと維持していただくこと が非常に重要。 ・全国加重平均 1,000 円という政府が掲げてきた目標へ近づきつつある状況を踏まえ、 あるべき水準についても労使で議論を深めていく必要。 ・全国加重平均の金額を目標として掲げることは、適用労働者の多いAランクの引上げ に依存せざるを得ず、結果として地域間格差が生じることになることに留意が必要。 ・諸外国の最低賃金と比べて、日本の全国加重平均額が低いという指摘があるが、各国 と適用労働者の範囲や減額措置の手続きが異なることも踏まえた上で、あるべき水準 を検討することが必要。 ・最低賃金の額だけを諸外国と比べて論ずることはできないが、中央値に対する最低賃 金の比率等を見れば、国際的に低い事実は明らか。この事実を受け止めた上で、どう いった水準を目指すかは労使で議論しておくべき。 ・金額で示すのか日本語で示すのかということは議論の余地があるが、持続的かつ安定 的に最低賃金を引き上げるために、あるべき水準を労使で合意した上で設定すること が必要。毎年の審議⇒その目標を意識しながら3要素を踏まえてどの程度引き上 げるかという議論が建設的ではないか。経営の予見可能性という観点からも有益ではないか。 ・あるべき水準の設定に当たっては、公労使がそろった審議会の場で定めていくことが 必要ではないか。少なくとも、当事者である労使がいない場で、賃金の目標が定めら れることは適当ではない。 ・全国加重平均 1,000 円を達成した後も、更に高い額が提示され続けると、経営者にと っては、先が見えず難しい。使用者側としては水準を決めることについて慎重になら ざるを得ないが、引き続き審議は続けていきたい。 ・あるべき水準を定めると、法に定める3要素のほかにもう1つ要素が増えることにな る。また、この先の経済や雇用の情勢の予見可能性が必ずしも高い状況ではない中で、 毎年の審議会での自由闊達な審議を縛るという判断は困難ではないか。

○ 政府方針への配意の在り方→9意見あり。 ・政府方針に沿った形で議論することも一つの方法かもしれないが、中央最低賃金審議 会で検討するのであれば、時々の事情は外して、データを根拠に算出した、今まで以 上に納得できるような数字に基づいて、労使で議論する必要。

○ 議事の公開→7意見あり。 ・審議の公開について検討することはやぶさかではないが、公開の範囲や時期については、地方最低賃金審議会の現状などを整理し、地方最低賃金審議会の意見も聞いた上 で、丁寧に進める必要。 ・公労使三者が揃った場に限って公開することについては差し支えない。 ・現状を整理した上で、公開の範囲や地方最低賃金審議会との関係をどう考えるかという点も含めて検討していきたい。 ・公開の範囲やタイミングについては、地方最低賃金審議会への影響を加味した議論が必要であり、タイミングは、令和5年度の審議からとするのが適当ではないか。

2.地方最低賃金審議会における審議に関する事項
○ 目安の位置付け→4意見あり。 ・目安は、地方最低賃金審議会の審議において参考にするものであり、審議決定を拘束 するものではないということを改めて確認したい。

○ ランク制度の在り方(ランク区分の見直しを含む)→31意見あり。 ・ランクを4つに分けて、原則 A が最も高く、B,C,D の順位低くなる目安額を出すとい う構造自体が、地域間の最賃額の差を拡大させてきた一因であり、額差是正の第一歩 として、まず4ランクを3ランクに減らすべきではないか。
・3ランクとする場合に A ランクの地域数を絞る振り分け方を採ると、A ランクがこれ まで増えてきた経緯を踏まえ変化が非常に大きいものとなり、また、格差が広がって しまう印象を与えかねない。新しいランク数へのスムーズな移行のためにも、A ラン クの地域数は改めて検討すべき。 ・現在の A ランクの適用労働者数、地域数もある程度意識しながら、A ランクと B ラン クの適用労働者数は、同等か少しでも B ランクが多い状況となるように振り分けるこ とも考えられるのではないか。

○ 発効日→11意見あり。・最近の最低賃金の引上げは、影響率が高まっているため、最低賃金の引上げにより給 与を見直すべき労働者数や賃金改定をしなければならない中小企業の数が増えてい る。このため、もう少し発効日に余裕を持たせていただけると、中小企業としては実 務的にありがたい。 ・地方で十分に審議を尽くした上で準備期間を持たせるという意味では、中賃で早めに 目安審議をはじめることのほうが大事なのではないか。 ・審議の結果としての発効日であって、10 月1日の発効日ありきの審議ではないという ことを、正確にご理解いただいたうえで議論したい。

3.中央最低賃金審議会における目安審議に用いる参考資料
○ 現在の主要統計資料の過不足やデータ取得時点の確認
→9意見あり。 ・コロナ禍で特定業種の雇用に大きな影響が出ている点について、どう考えるのか検討するべき。 ・今後の最低賃金審議に当たって、より的確に、かつ速やかに実態を把握するために、 どういうデータを参照し重視すべきか、しっかり検討すべき。 ・デジタル化の進展、あるいはビッグデータの活用といったものが進んでいく中で、こ れまでの統計資料データに留まらず、より的確かつタイムリー、更には簡便かつ正確 に雇用や賃金の実態を捉えるデータの収集・活用について検討すべき。
○ 賃金改定状況調査について→6意見あり。 ・法で定める3要素を総合的に示している賃金改定状況調査を重視した協議を基本とするべき。 ・賃金改定状況調査は重要な参考資料の1つではあるが、これだけをもって目安を決め るものではない。労使間で位置付けに大きな隔たりがあり、位置付け及び数字の解釈 について意識合わせをする必要がある。


◎資料 No.3 (2)地方最低賃金審議会における審議に関する事項 ランク制度の在り方(ランク区分の見直しを含む) 関連資料
○ランクの振り分けについて(案)
【4ランクの場合】→案1〜案5まで⇒諸指標による都道府県の総合指数(4ランク)
【3ランクの場合】→案6〜案13まで⇒諸指標による都道府県の総合指数(3ランク@)、諸指標による都道府県の総合指数(3ランクA)、諸指標による都道府県の総合指数(3ランクB)。
○各振り分け案の比較
・「都道府県数」「適用労働者数比率」「総合指数」「令和4年度最低賃金額」項目に分けて現行、「案1〜案13−2」までの比較。


◎資料 No.4 中央最低賃金審議会目安制度の在り方に関する全員協議会 報告(案)
1 中央最低賃金審議会における目安審議の在り方について
(1)最低賃金のあるべき水準
→ナショナルミニマムとしての水準を議論すべきとの意見や、全国加重平均 1,000 円という政府が掲げてきた目標へ近づきつつある状況を踏まえ、最低賃金 のあるべき水準についても労使で議論を深めていく必要がある等の意見を踏ま え、検討を行った。 議論の中では、持続的かつ安定的に最低賃金を引き上げるために、少なくとも 賃金決定の当事者である労使がいる場において、労使で合意した上であるべき水 準を設定し、毎年の目安審議ではその目標を意識しながら、最低賃金法(昭和 34 年法律第 137 号)第9条第2項の3要素を踏まえた引上げ額を議論することが建 設的ではないかとの意見があった。一方、政府から全国加重平均 1,000 円より更 に高い目標額が提示され続けると、経営者としては先が見えずに非常に厳しいと いう意見があった。また、あるべき水準を定めた場合には、経済や雇用の情勢の 予見可能性が必ずしも高い状況ではない中で、毎年の審議会での3要素のデータ に基づく自由闊達な審議を縛ることになるのではないかという意見もあった。 このように、あるべき水準を定めること及び定める場合の水準については、意見の一致に至らなかったが、引き続き労使で議論することが適当であるとの結論 に至った。なお、あるべき水準の検討に当たり、諸外国における最低賃金の金額 資料 No.4 2 及び目標水準やその決め方との比較をすることも考えられるが、その際には、各 国と適用労働者の範囲や減額措置の内容が大きく異なることも踏まえることが 必要であるという意見があった。
(2)政府方針への配意の在り方→近年の目安審議は、@法の原則(最低賃金法第9条に定める地域別最低賃金の 原則をいう。)、A目安制度(これまでの全員協議会において合意を得た目安制度 の在り方及び賃金改定状況調査等参考資料等を総称する。)を基にするとともに、 それらの趣旨や経緯を踏まえ、B時々の事情(時々の目安審議で中央最低賃金審 議会目安に関する小委員会が踏まえた事情を総称する。)を総合的に勘案して行 われている。この時々の事情に含まれる政府方針への配意に関して、地方最低賃 金審議会の一部の委員において、政府方針ありきの議論ではないかとの認識があ ることへの対応については、これまでの全員協議会でも指摘があったところであ る。 これに関しては、令和4年度の目安審議のように、目安額に対する納得感をで きるだけ高めるために、最低賃金法第9条第2項の3要素のデータに基づき労使 で丁寧に議論を積み重ねて目安を導くことが非常に重要であり、今後の目安審議 においても徹底すべきであることについて合意が得られた。 また、中央最低賃金審議会における目安審議や地方最低賃金審議会の審議にお いては、公労使三者構成で議論した上で決定することが重要であり、政府方針が 中央最低賃金審議会や地方最低賃金審議会の毎年の審議を過度に縛るようなことがあってはならないことについて確認がなされた。 その上で、政府が、賃金水準あるいは最低賃金の在り方について、広く意見を 聞いて一定の方向性を示すこと自体は否定しないが、政府方針を決定する際には、 公労使がそろった会議体で、現状のデータや先行きの見通しを示すデータ等を踏 まえて、時間をかけて議論されることが望ましいとの認識で一致した。
(3)議事の公開→ 中央最低賃金審議会運営規程において、会議は原則公開とされ、率直な意見の 交換又は意思決定の中立性が損なわれるおそれがある等の場合には非公開とす ることができるとされている中、目安審議の透明性を高める観点から、議事の公 開について検討を行った。 これに関しては、議論の透明性の確保と率直な意見交換を阻害しないという2 つの観点を踏まえ、公労使三者が集まって議論を行う部分については、公開する ことが適当との結論に至った。その際、事務局においては、円滑な進行及び傍聴 3 者に配慮した、公開に係る企画運営の在り方を検討すべきである。 加えて、議事の公開が議論になるのは、目安審議における議論のプロセスが見 えづらいものであると外部から受け止められていることが原因であると考えられる。この問題への対応⇒目安審議の報告において最低賃金法第9条第 2項の3要素のデータに基づく議論の結果をより丁寧に記載し、地方最低賃金審 議会を含む目安審議の議論を注視する者に対して議論のプロセスをできるだけ 分かりやすく示すことで、審議の透明性や納得感を一層高めることも重要。 また、議事録の早期公開は、引き続き事務局において努めることが適 当である。

2 地方最低賃金審議会における審議に関する事項について
(1)目安の位置付け
→ 目安は、地方最低賃金審議会が審議を進めるに当たって、全国的なバランスを 配慮するという観点から参考にするものとして、その必要性について異論は無かった。その上で、目安が地方最低賃金審議会の審議を拘束するものではないこと を改めて確認した。また、この趣旨が、地方最低賃金審議会の各委員にも確実に 伝わるよう、都道府県労働局への周知方法について検討することを事務局に対し 要望する。
(2)ランク制度の在り方(ランク区分の見直しを含む)→ @ランク制度の必要性について⇒目安をランクごとに示すことによって地域の実情に沿った最低賃金額の改 定を望む地方最低賃金審議会の意向を反映できていることや、制度としての継 続性・安定性の観点を踏まえると、ランク制度を維持することは妥当であるこ とを改めて確認した。 A指標の見直し⇒ランク区分は、平成7年の見直しにおいて、賃金動向を始めとする 諸指標を総合化した指数(以下「総合指数」)を各都道府県の経済実態 とみなし、それに基づき各ランクへの振り分けを行うこととした。当該諸指標は、平成 29 年の全員協議会の見直しにおいて、各都道府県の経済実 態を示す指標のうち特に最低賃金に関係が深いと考えられるものとして、所得・消費に関する指標(5指標)、給与に関する指標(9指標)、企業経営に関 する指標(5指標)の計 19 指標を選定した。今回の全員協議会においても、 これらの 19 指標に基づき各ランクへの振り分けを行うことについて合意された。 ただし、これらのうち、所得・消費に関する指標中の、消費を示す代表的な ものとして世帯支出を示す指標については、平成 29 年の全員協議会報告にお いて、1世帯1月当たりの消費支出(単身世帯)を用いたが、当該指標は調査 対象月の一部の世帯の支出の動向の影響を受けやすいことを踏まえ、数値の安 定を図るために、単身世帯のみならず2人以上世帯の結果も加えるとともに、 都道府県ごとの世帯人員の偏りの影響を除外するために、他の政府統計で用い られている手法と同様に、平均世帯人員の平方根で除した数値を用いることと する。 19 指標は、都道府県の経済実態の中期的な変化の的確な把握の必要 性、数値の安定性等に鑑み、別紙1のとおり、これまでの算出方法を踏まえな がら、原則として直近の5年間で得られた数値の平均値をとった上で、当該平 均値について最大値となる都道府県を 100 とした指数を算出して単純平均し、 東京を 100 とした総合指数を算出した結果、新しい総合指数は別紙2のとおり となった。 B新しい総合指数に基づくランク区分及び各都道府県の各ランクへの振り分け (P)
(3)発効日→改定後の地域別最低賃金額の発効日は、法令上特定の日付が定められ ているわけではないが、地方最低賃金審議会において、10 月1日など 10 月ので きるだけ早い時期でなければならないと認識している場合も見受けられること に鑑み、改めて、発効日とは審議の結果で決まるものであることや、発効の時点 を規定する最低賃金法第 14 条第2項においても発効日は公労使で議論して決定 できるとされていることについて、地方最低賃金審議会の委員に周知することが 適当。 その上で、未組織労働者にも春闘における賃上げ結果を速やかに波及させると いう地域別最低賃金の改定の趣旨も踏まえ、発効日は 10 月1日にこだ わらず前倒しを含めて議論すべきであるという意見があった。一方、最近の最低 賃金の引上げは影響率が高まっていることを踏まえ、最低賃金の引上げによる賃 金改定に向けた準備のための時間を設けるために発効日に余裕を持たせ、後ろ倒 しするべきという意見があった。 さらに、税・社会保障制度自体については中央最低賃金審議会において議論するものではないが、税・社会保障制度の正確な理解の普及が重要であるという意見があるとともに、最低賃金額が上昇したにもかかわらず、税・社会保障制度上 のいわゆる「年収の壁」を踏まえて就業調整が行われること、中には労働者の実 質的な所得が向上しない事例も一部生じていることについて、公労使それぞれが 重要な問題であるとの認識を示した。 発効日との関係では、特に使用者側委員からは、10 月から最低賃金額が改定され、年末の繁忙期に就業調整が行われて人手不足が生じている現状に鑑み、これ を避けるためにも、例えば発効日を年明け以降に後ろ倒しすべきという意見があ った。一方、労働者側委員からは、いわゆる「年収の壁」を踏まえて就業調整が 行われていることを理由に最低賃金の引上げが阻害されることはあってはなら ないこと、また、発効日については、労使ともに年末の繁忙期の働き方の計画を 立てやすくするためにも、10 月1日より早く改定後の最低賃金額を発効させる べきとの意見があった。 また、地方最低賃金審議会で十分に議論を尽くした上で準備期間を設けること ができるよう、中央最低賃金審議会としても配慮することが必要である。

3 中央最低賃金審議会における目安審議に用いる参考資料について
(1)現在の主要統計資料の過不足やデータ取得時点の確認、新規のデータ取得が 不可となった参考資料の見直し等
→中央及び地方最低賃金審議会の審議に当たっては、最低賃金法第9条第2項の 3要素に係る各種統計資料を収集・整備してきた。 このうち、特に「労働者の生計費」や「通常の事業の賃金支払能力」に関する 資料を充実させるために、「家計調査」による1月あたりの消費支出額の推移及 び日本生産性本部による就業1時間当たり名目労働生産性の推移についても、新 たに主要統計資料に追加することとする。 また、新規のデータ取得が不可となった、「職業安定業務統計」の年齢別常用求 人倍率の推移に代えて、「労働力調査」の性・年齢別完全失業率の推移を参考資料 に加えることとする。 さらに、以下のとおり、技術的な見直しを行うこととする。⇒ ・「職業安定業務統計」による有効求人倍率の推移(ランク別・都道府県別)→現行は受理地別の数値を掲載しているが、より一般的に使用され るようになった就業地別の数値を掲載する。また、ランク別有効求人倍率の 算出に当たって、現行は各都道府県の有効求人倍率の単純平均としていると ころ、有効求職者数による加重平均とする。 ・ 「小売物価統計調査(構造編)」による消費者物価地域指数⇒現行 は各都道府県の都道府県庁所在都市の数値を掲載しているが、ランク分けの指標にも用いられている都道府県下全域を対象とした数値も追加で掲載。 ・「法人企業統計」による企業利益について、現行は「規模計」の欄に年度 データと四半期データを並べて掲載しているが、年度データは資本金規模 1,000 万円未満の企業を含むのに対し、四半期データはこれらの企業を含ま ないことから、誤解を招かないよう四半期データの「規模計」については、 「資本金規模 1,000 万円以上」として掲載し、年度データについてもこれに 対応する数値を追加する。併せて、年度データについては、資本金規模 1,000 万円未満の企業の数値も掲載する。また、年度データと四半期データは別頁 とし、趨勢的な動向が観察できるよう、それぞれ掲載する期間を拡大する。 ・「毎月勤労統計調査」による、賃金(現金給与総額)指数、パート比率、 所定内給与、月間出勤日数、所定内労働時間、定期給与の推移、常用労働者 1人平均月間総労働時間及び所定外労働時間の推移について、現行は事業所 規模 30 人以上の数値を用いているが、より一般的に利用されている事業所 規模5人以上の数値を用いる。 ・ 主要指標の推移(GDP、鉱工業生産指数、製造工業稼働率指数、倒産件 数、完全失業者数、完全失業率、求人倍率、消費者物価指数、国内企業物価 指数、賃金(現金給与総額)指数及びパート比率)について、現行は季節調 整値と原数値が混在しており分かりづらいことから、季節調整値及び季節調 整値の前期比(差)については、斜字で記載する。 これらに加え、引き続き、最低賃金の水準や影響、最低賃金法第9条第2項の 3要素の状況などについて様々な検討及び評価を行うための参考資料の一層の 整備・充実に向けて検討することが必要である。
(2)賃金改定状況調査について →加工の仕方なども含めて、アウトプットの出し 方なども工夫できるのであれば様々な観点により検討すべきとの意見があった が、短期間に調査結果の集計を行う必要があることから、賃金改定状況調査の集 計方法等について、当面は現行の方法を維持することとする。 また、審議における賃金改定状況調査の活用の在り方に関し、最低賃金法第9 条第2項の3要素を総合的に示している賃金改定状況調査の第4表を重視した 協議を基本とするべきとの意見がある一方、第4表の位置付け、重視の仕方、数 字の解釈については労使間で隔たりがあることから、公益委員も含め三者で認識 をすり合わせながら審議を進めていきたいとの意見もあった。また、一般労働者 及びパートタイム労働者の賃金上昇率(調査年の前年の6月と調査年の6月の両方に在籍していた労働者のみを対象とした集計)→令和4年度目安審 議においては公益委員からの要望を踏まえ、第4表Bとして提出したが、令和5 年度以降の目安審議においては毎年提出することとする。

(3)その他参考資料の在り方について →経済社会状況の変化等も踏まえ、各種統計資料の取捨選 択を行うとともに、地方最低賃金審議会の自主性を発揮できるよう、都道府県別 の参考資料の充実についても検討すべきという意見があったことも踏まえつつ、 引き続き見直しについて検討することが必要である。

4 今後の見直しについて→目安制度の在り方については、平成7年の全員協議会報告において、今後概ね5 年ごとに見直しを行うことが適当であるとされているところである。次回の目安制 度の在り方に関する見直しの際には、平成7年の全員協議会報告に復して概ね5年 ごとに見直しを行い、令和 10 年度(2028 年度)を目途に、当該見直しの結果に基 づいて目安審議を行うことが適当である

○(別紙1)ランク区分の見直しの基礎とした諸指標の状況→@〜Rまで。
○(別紙2)諸指標による都道府県の総合指数

◆中央最低賃金審議会(目安制度の在り方に関する全員協議会)
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-tingin_127940.html

次回は新たに「令和5年第3回経済財政諮問会議」からです。

第9回目安制度の在り方に関する全員協議会 資料 [2023年03月09日(Thu)]
第9回目安制度の在り方に関する全員協議会 資料(令和5年2月27日)
< 議 事 次 第 > 1 目安制度の在り方について 2 その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31456.html
◎資料 No.1 議論すべきものとして御意見を頂いた事項(再整理)
(1)中央最低賃金審議会における目安審議の在り方
・あるべき水準 ・政府方針への配意の在り方 ・議事の公開
(2)地方最低賃金審議会における審議に関する事項
・目安の位置付け ・ランク制度の在り方(ランク区分の見直しを含む) ・発効日
(3)中央最低賃金審議会における目安審議に用いる参考資料
・現在の主要統計資料の過不足やデータ取得時点の確認 ・新規のデータ取得が不可となった参考資料の見直し  ・賃金改定状況調査について


◎資料 No.2 第1回〜第8回全員協議会で頂いた御意見の整理
1.中央最低賃金審議会における目安審議の在り方↓
○ あるべき水準
→11意見。 ・ランク間の配分の在り方を検討する上でも絶対額を重視した議論が重要であることや、 経営に当たっての予見性の確保が重要であることから、最低賃金法の目的や諸外国の 状況などを参考に、ナショナルミニマムとしてふさわしい水準はいかにあるべきかの 議論を行うべき。
○ 政府方針への配意の在り方→9意見。・政府方針の議論の場には、中小企業の代表を含め労使の代表がきちんと参画をして、その意見を踏まえた上で政府方針を決定すべき。
○ 議事の公開→7意見。・審議の公開について検討することはやぶさかではないが、公開の範囲や時期は、地方最低賃金審議会の現状などを整理し、地方最低賃金審議会の意見も聞いた上 で、丁寧に進める必要がある。

2.地方最低賃金審議会における審議に関する事項
○ 目安の位置付け→4意見。 ・目安は、地方最低賃金審議会の審議において参考にするものであり、審議決定を拘束 するものではないということを改めて確認したい。
○ ランク制度の在り方(ランク区分の見直しを含む)→25意見。・ランク制度の在り方を議論すべきという点については、異論はない。
○ 発効日→8意見。・最低賃金法第1条の趣旨も踏まえ、春闘における賃上げ結果をいち早く未組織労働者 に波及させるという趣旨も重要である。

3.中央最低賃金審議会における目安審議に用いる参考資料
○ 現在の主要統計資料の過不足やデータ取得時点の確認→9意見。 ・コロナ禍で特定業種の雇用に大きな影響が出ている点について、どう考えるのか検討 するべき。
○ 賃金改定状況調査について→6意見。 ・法で定める3要素を総合的に示している賃金改定状況調査を重視した協議を基本とす るべき。


◎資料 No.3 (2)地方最低賃金審議会における審議に関する事項 ランク制度の在り方(ランク区分の見直しを含む) 関連資料

【4ランクの場合】「案1−1」〜「案5-2」。諸指標による都道府県の総合指 数あり。
【3ランクの場合】「案6」〜 「案12−2」。諸指標による都道府県の総合指 数あり。


◎資料 No.4 中央最低賃金審議会目安制度の在り方に関する全員協議会 報告(案)↓
中央最低賃金審議会目安制度の在り方に関する全員協議会は、令和3年5月 26 日の中央最低賃金審議会において、現行の目安制度の見 直しについて付託を受けた後、@中央最低賃金審議会における目安審議の在り方、A 地方最低賃金審議会における審議に関する事項、B中央最低賃金審議会における目安 審議に用いる参考資料について、最低賃金を取り巻く状況の変化も踏まえ、目安制度 の原点に立ち返って鋭意検討を重ね、下記のとおり全員協議会報告として取りまとめ たので報告する。

1 中央最低賃金審議会における目安審議の在り方について
(1)最低賃金のあるべき水準→ ナショナルミニマムとしての水準を議論すべきとの意見や、全国加重平均 1,000 円という政府が掲げてきた目標へ近づきつつある状況を踏まえ
、最低賃金のあるべき水準についても労使で議論を深めていく。議論の中では、持続的かつ安定的に最低賃金を引き上げるために、少なくとも 賃金決定の当事者である労使がいる場において、労使で合意した上であるべき水 準を設定し、毎年の目安審議ではその目標を意識しながら、最低賃金法(昭和 34 年法律第 137 号)第9条第2項の3要素を踏まえた引上げ額を議論することが建設的ではないかとの意見。一方、全国加重平均 1,000 円より更に高い額 が提示され続けると、経営者としては先が見えずに厳しいという意見。 また、あるべき水準を定めた場合には、経済や雇用の情勢の予見可能性が必ずしも高い状況ではない中で、毎年の審議会での3要素のデータに基づく自由闊達な 審議を縛ることになるのではないかという意見もあった。 このように、あるべき水準を定めること及び定める場合の水準⇒意見の一致に至らなかったが、引き続き労使で議論を続けることが適当。なお、あるべき水準の検討に当たり、諸外国における最低賃金の金額及び目標水準やその決め方との比較をすることも考えられるが、比較の際には、各国と適用労 働者の範囲や減額措置の内容が異なることも踏まえることが必要であるという 意見があった。
(2)政府方針への配意の在り方→近年の目安審議は、@法の原則(最低賃金法第9条に定める地域別最低賃金の 原則)、A目安制度(これまでの全員協議会において合意を得た目安制度 の在り方及び賃金改定状況調査等参考資料等を総称する。)を基にするとともに、 それらの趣旨や経緯を踏まえ、B時々の事情(時々の目安審議で中央最低賃金審 議会目安に関する小委員会が踏まえた事情を総称する。)を総合的に勘案して行われている。この時々の事情に含まれる政府方針への配意に関して、地方最低賃金審議会の一部の委員⇒政府方針ありきの議論ではないかとの認識があることへの対応は、これまでの全員協議会でも指摘があった。 これに関しては、令和4年度の目安審議のように、目安額に対する納得感をで きるだけ高めるために、最低賃金法第9条第2項の3要素のデータに基づき労使 で丁寧に議論を積み重ねて目安を導くことが非常に重要であり、今後の目安審議 においても徹底すべきであることについて合意が得られた。 また、中央最低賃金審議会における目安審議においては、公労使三者構成で議 論した上で決定することが重要であり、政府方針が中央最低賃金審議会や地方最 低賃金審議会の毎年の審議を過度に縛るようなことがあってはならないことに ついて確認がなされた。 その上で、政府が、賃金水準あるいは最低賃金の在り方について、広く意見を 聞いて一定の方向性を示すこと自体は否定しないが、政府方針を決定する際には、 公労使がそろった会議体で、現状のデータや先行きの見通しを示すデータ等を踏 まえて、時間をかけて議論されることが望ましいとの認識で一致した。 (3)議事の公開→中央最低賃金審議会運営規程⇒会議は原則公開とされ、率直な意見の 交換又は意思決定の中立性が損なわれるおそれがある等の場合には非公開とすることができるとされている中、目安審議の透明性を高める観点から、議事の公 開について検討を行った。 これに関しては、議論の透明性の確保と率直な意見交換を阻害しないという2 つの観点を踏まえ、公労使三者が集まって議論を行う部分については、公開すること。その際、事務局は、円滑な進行及び傍聴者に配慮した、公開に係る企画運営の在り方を検討すべき。 加えて、議事の公開が議論になるのは、目安審議における議論のプロセスが見 えづらいものであると外部から受け止められていることが原因であると考えられる。この問題への対応は、目安審議の報告書において最低賃金法第9条 第2項の3要素のデータに基づく議論の結果を丁寧に記載し、地方最低賃金審議 会を含む目安審議の議論を注視する者に対して議論のプロセスをできるだけわ かりやすく示すことで、審議の透明性や納得性を高めることも重要。 また、議事録の早期公開については、引き続き事務局において努めることが適 当である。
2 地方最低賃金審議会における審議に関する事項について
(1)目安の位置付け→目安は、地方最低賃金審議会が審議を進めるに当たって、全国的なバランスを 配慮するという観点から参考にするものとして、その必要性について異論は無かった。その上で、目安が地方最低賃金審議会の審議決定を拘束するものではないということを改めて確認。また、この趣旨が、確実に地方最低賃金審議会の各委員にも確実に伝わるよう都道府県労働局への周知方法も検討する ことを事務局に対し要望する。
(2)ランク制度の在り方(ランク区分の見直しを含む)
 @ランク制度の必要性について
→ 目安をランクごとに示すこと⇒地域の実情に沿った最低賃金額の 改定を望む地域の意向を反映していることや、制度としての継続性・安定性の 観点を踏まえると、ランク制度を維持することは妥当であることを改めて確認した。
A指標の見直し→ランク区分⇒平成7年の見直しにおいて、賃金動向を始めとする 諸指標を総合化した指数(「総合指数」)を各都道府県の経済実態 とみなし、各都道府県の経済実態に基づき各ランクへの振り分けを行うこととした。当該諸指標⇒平成 29 年の全員協議会の見直しにおいて、各 都道府県の経済実態を示す指標のうち特に最低賃金に関係が深いと考えられ るものとして、所得・消費に関する指標(5指標)、給与に関する指標(9指 標)、企業経営に関する指標(5指標)の計 19 指標を選定した。今回の全員協 議会においても、これらの 19 指標に基づき各ランクへの振り分けを行うことについて合意された。 ただし、これらのうち、所得・消費に関する指標中の、消費を示す代表的な ものとして世帯支出を示す指標は、平成 29 年の全員協議会報告にお いて、1世帯1月当たりの消費支出(単身世帯)を用いたが、当該指標は調査対象月の一部の世帯の支出の動向の影響を受けやすいことを踏まえ、数値の安 定性を図るために、単身世帯のみならず2人以上世帯の結果も加えるとともに、 都道府県ごとの世帯人員の偏りの影響を除外するために、他の政府統計で用いられている手法と同様に、平均世帯人員の平方根で除した数値を用いることとする。 19 指標⇒都道府県の経済実態の中期的な変化の的確な把握の必要 性、数値の安定性等に鑑み、別紙1のとおり、これまでの算出方法を踏まえな がら、原則として直近の5年間で得られた数値の平均値をとった上で、当該平均値について最大値となる都道府県を 100 とした指数を算出して単純平均し、 東京を 100 とした総合指数を算出した結果、新しい総合指数は別紙2のとおり となった。
B新しい総合指数に基づくランク区分及び各都道府県の各ランクへの振り分け (P)

(3)発効日→ 改定後の最低賃金額の発効日⇒法令上特定の日付が定められている わけではないが、地方最低賃金審議会において、10 月1日など 10 月のできるだ け早い時期でなければならないと認識している場合も見受けられるため、改めて、 発効日とは審議の結果で決まるものであること、発効の時点を規定する最低賃金 法第 14 条第2項においても発効日は公労使で議論して決定できるとされている ことについて、地方最低賃金審議会の委員に周知することが適当。 その上で、最低賃金の改定は、未組織労働者にも春闘における賃上げ結果を速 やかに波及させるという趣旨も踏まえ、発効日については 10 月1日にこだわら ず前倒しを含めて議論すべきであるという意見。一方、最近の最低賃金 の引上げは影響率が高まっていることを踏まえ、最低賃金の引上げによる賃金改 定に向けた準備のための時間を設けるために発効日に余裕を持たせ、後ろ倒しす るべきという意見。 また、地方最低賃金審議会で十分に議論を尽くした上で準備期間を設けること ができるよう、中央最低賃金審議会としても配慮することが必要である。

3 中央最低賃金審議会における目安審議に用いる参考資料について
(1)現在の主要統計資料の過不足やデータ取得時点の確認、新規のデータ取得が 不可となった参考資料の見直し等
→ 中央及び地方最低賃金審議会の審議に当たっては、最低賃金法第9条第2項の 3要素に係る各種統計資料を収集・整備してきた。 このうち、特に「労働者の生計費」や「通常の事業の賃金支払能力」に関する 資料を充実させるために、「家計調査」による1月あたりの消費支出額の推移及 び日本生産性本部による就業1時間当たり名目労働生産性の推移についても、新 たに主要統計資料に追加することとする。 また、新規のデータ取得が不可となった、「職業安定業務統計」の年齢別常用求 人倍率の推移に代えて、「労働力調査」の性・年齢別完全失業率の推移を参考資料 に加えることとする。
さらに、以下のとおり、技術的な見直しを行うことが適当。→ ・「職業安定業務統計」による有効求人倍率の推移(ランク別・都道府県別)⇒現行は受理地別の数値を掲載しているが、より一般的に使用される ようになった就業地別の数値を掲載する。また、ランク別有効求人倍率の算 出に当たって、現行は各都道府県の有効求人倍率の単純平均としているところ、有効求職者による加重平均とする。 ・「小売物価統計調査(構造編)」による消費者物価地域指数⇒現行で は各都道府県の都道府県庁所在都市の数値を掲載しているが、ランク分けの 指標にも用いられている都道府県下全域を対象とした数値も追加で掲載。 ・「法人企業統計」による企業利益⇒現行は「規模計」の欄に年度デー タと四半期データを並べて掲載しているが、年度データは資本金規模 1,000 万円未満の企業を含むのに対し、四半期データはこれらの企業を含まないこ とから、誤解を招かないよう四半期データの「規模計」⇒「資本金 規模 1,000 万円以上」として掲載し、年度データについてもこれに対応する 数値を追加する。併せて、年度データについては、資本金規模 1,000 万円未 満の企業の数値も掲載する。また、年度データと四半期データは別頁とし、 趨勢的な動向が観察できるよう、それぞれ掲載する期間を拡大する。 ・「毎月勤労統計調査」による、賃金(現金給与総額)指数、パート比率、所定 内給与、月間出勤日数、所定内労働時間、定期給与の推移、常用労働者1人 平均月間総労働時間及び所定外労働時間の推移について、現行は事業所規模 30 人以上の数値を用いているが、より一般的に利用されている事業所規模5人以上の数値を用いる。 ・主要指標の推移(GDP、鉱工業生産指数、製造工業稼働率指数、倒産件数、 完全失業者、完全失業率、求人倍率、消費者物価指数、国内企業物価指数、 賃金(現金給与総額)指数及びパート比率)について、現行は季節調整値と 原数値が混在しており分かりづらいことから、季節調整値及び季節調整値の 前期比(差)については、斜字で記載する。 これらに加え、引き続き、最低賃金の水準や影響、最低賃金法第9条第2項の 3要素の状況などについて様々な検討及び評価を行うための参考資料の一層の 整備・充実に向けて検討することが必要である。
(2)賃金改定状況調査について→加工の仕方なども含めて、アウトプットの出し 方なども工夫できるのであればいろいろと検討すべきとの意見があったが、短期 間に調査結果の集計を行う必要があることから、賃金改定状況調査の集計方法等⇒当面は現行の方法を維持することが適当。 また、審議における賃金改定状況調査の活用の在り方に関し、最低賃金法第9 条第2項の3要素を総合的に示している賃金改定状況調査の第4表を重視した 協議を基本とするべきとの意見がある一方、第4表の位置付け、重視の仕方、数 字の解釈については労使間で隔たりがあることから、公益委員も含め3者で認識 をすり合わせながら審議を進めていきたいとの意見もあった。また、一般労働者 及びパートタイム労働者の賃金上昇率(調査年の前年の6月と調査年の6月の両 方に在籍していた労働者のみを対象とした集計)⇒令和4年度目安審 議においては委員からの要望を踏まえ、第4表Bとして提出したが、令和5年度 以降の目安審議においては毎年提出することとする。
(3)その他参考資料の在り方について→中央及び地方最低賃金審議会の審議においては、最低賃金法第9条に規定さ れている地域別最低賃金の決定に当たって考慮すべきこととされている、地域における労働者の生計費及び賃金並びに通常の事業の賃金支払能力に係る各種 統計資料を収集・整備してきた。 参考資料⇒経済社会状況の変化等も踏まえ、各種統計資料の取捨選 択を行うとともに、地方最低賃金審議会の自主性を発揮できるよう、都道府県別 の参考資料の充実についても検討すべきという意見があったことも踏まえつつ、 引き続き見直しについて検討することが必要。

4 今後の見直しについて→目安制度の在り方は、平成7年の全員協議会報告において、今後概ね5 年ごとに見直しを行うことされている。次回の目安制 度の在り方に関する見直しの際には、平成7年の全員協議会報告に復して概ね5年 ごとに見直しを行い、令和 10 年度(2028 年度)を目途に、当該見直しの結果に基 づいて目安審議を行うことが適当である。

○(別紙1)ランク区分の見直しの基礎とした諸指標の状況→@〜Rまで。
○(別紙2)諸指標による都道府県の総合指 数→東京100として。

◆東京都と地方(秋田県)では半分以上も違うことがわかりかけてきました。

◆中央最低賃金審議会(目安制度の在り方に関する全員協議会)
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-tingin_127940.html

次回は新たに「社会保障審議会障害者部会(第135回)」からです。

第8回目安制度の在り方に関する全員協議会 資料 [2023年02月20日(Mon)]
第8回目安制度の在り方に関する全員協議会 資料(令和5年2月8日)
<議事次第> 1 目安制度の在り方について 2 その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_30953.html
◎資料 No.1 議論すべきものとして御意見を頂いた事項(再整理)
(1)中央最低賃金審議会における目安審議の在り方
・あるべき水準 ・政府方針への配意の在り方 ・議事の公開
(2)地方最低賃金審議会における審議に関する事項
・目安の位置付け ・ランク制度の在り方(ランク区分の見直しを含む) ・発効日
(3)中央最低賃金審議会における目安審議に用いる参考資料
・現在の主要統計資料の過不足やデータ取得時点の確認 ・新規のデータ取得が不可となった参考資料の見直し ・賃金改定状況調査について



◎資料 No.2 第1回〜第7回全員協議会で頂いた御意見の整理
1.中央最低賃金審議会における目安審議の在り方

○ あるべき水準→11意見。全国加重平均 1,000 円という政府が掲げてきた目標へ近づきつつある状況を踏まえ、 あるべき水準についても労使で議論を深めていく必要
○ 政府方針への配意の在り方→9意見政府方針を決定する際には、公労使がそろった会議体で、現状のデータや先行きの見 通しを示すデータ等を踏まえて、時間をかけて議論いただくことが望ましい。。
○ 議事の公開→7意見。議事の公開が議論になるのは、外から見て、目安審議における議論のプロセスに不透 明感があるということかと思う。

2.地方最低賃金審議会における審議に関する事項
○ 目安の位置付け
→4意見。・目安は、地方最低賃金審議会の審議において参考にするものであり、審議決定を拘束 するものではないということを改めて確認
○ ランク制度の在り方(ランク区分の見直しを含む)→17意見。・現在の4ランク制度・振り分け方が、実態以上に地域間格差を広げる方向に働いてき たのであれば、是正する必要があるが、ランク数や振り分け方について、過剰に政策 的な方向性を持ち込むべきではないのではないか。
○ 発効日→7意見。最低賃金法第1条の趣旨も踏まえ、春闘における賃上げ結果をいち早く未組織労働者 に波及させるという趣旨も重要

3.中央最低賃金審議会における目安審議に用いる参考資料
○ 現在の主要統計資料の過不足やデータ取得時点の確認
→8意見。・「決定初任給(高校卒)の推移」、「パートタイム労働者の1求人票あたりの募集賃金平 均額」、「パートタイム労働者の1求人票あたりの募集賃金下限額」、「地域別最低賃金 額の最高額と最低額及びその格差の推移」の各資料、「春季賃上げ妥結状況」の資料の 更新版については、議論の効率化の観点から、小委員会の資料として定番化してもよ いのではないか。
○ 賃金改定状況調査について→6意見。・法で定める3要素を総合的に示している賃金改定状況調査を重視した協議を基本とす るべき。


◎資料 No.3 (2)地方最低賃金審議会における審議に関する事項 ランク制度の在り方(ランク区分の見直しを含む) 関連資料
○平成14年〜令和4年の最低賃金引上げ額・率の要因分析
・令和4年度東京と沖縄の最賃の差は219円、平成14・26・令和4年度に東京も沖縄もアップしている。
・最高額に対する最低額の比率の変化→平成14・26・令和4年度に東京も沖縄⇒比率 85.3%・ 76.2%・ 79.6%となり貧富の差が約79.6%。
・(補足)平成26年度:全ての都道府県で生活保護との乖離が解消された年度となる。

○ランクごとの目安額(公益委員見解)の推移→→A・B地域ランク⇒31円。C・D地域ランク⇒30円(R4のみ)。
○各都道府県に適用される目安のランクの推移→H29年度〜⇒A:東京外5県。B:11県。C:14県。D:16県。
○ランクの振り分けについて(案)↓
・【4ランクの場合】⇒案1−1から案5−2参照。「各振り分け案の比較→適用労働者数、案1-1〜案4⇒A〜Dの指標振り分け。諸指標による都道府県の総合指数(4ランク)。
・【3ランクの場合】→案6〜案10 参照。(参考)ランクの振り分けに当たって考慮した事項。諸指標による都道府県の総合指数(3ランク)。
○都道府県一覧(最低賃金額順)→令和4年度⇒A→6県。B→10県。C→13県。D→16県。


◎資料 No.4 (3)中央最低賃金審議会における目安審議に用いる参考資料 ・現在の主要統計資料の過不足やデータ取得時点の確認 ・新規のデータ取得が不可となった参考資料の見直し 関連資料
○平成 29 年全員協議会報告(抜粋)→4 参考資料の在り方について
(1)賃金改定状況調査について
(2)その他参考資料の在り方について→経済社会状況の変化等も踏まえ、各種統計資料の取捨選択を行うとともに、下記(3)の最低賃金引上げの影響に係る資料を充実するな ど、引き続き見直しについて検討することが必要。
(3)最低賃金引上げが及ぼす影響の検討について→中央最低 賃金審議会として、例えば都道府県別の影響率や雇用者数の動向に関する資料な ど広く様々な統計資料等を注視しながら、当該影響について継続的に検討してい くことが必要。

○主要統計資料→資料標題 ↓
T 全国統計資料編→1〜11まで参照。
U 都道府県統計資料編→1〜6まで参照。
V 業務統計資料→1〜2まで参照。

○参考資料に関して論点となり得ると考えられる事項

1 参考資料の過不足について→【追加資料として考えられる例】⇒〈労働者の生計費に関する資料〉〈通常の事業の賃金支払い能力に関する資料〉
2 新規のデータ取得が不可となった参考資料の見直しについて→「年齢別完全失業率の推移(10 歳刻み)」を参考資料に加えてはどうか。
3 賃金改定状況調査について→「第4表B 一般労働者及びパートタイム労働者の賃金上昇率(令和 3年6月と令和4年6月の両方に在籍していた労働者のみを対象とした集計)」を毎年提出することとしてはどうか。
4 上記のほか見直しが考えられる参考資料
(1)ランク別・都道府県別有効求人倍率 ランク別有効求人倍率(主要統計資料→就業地別の数値を掲載することにしてはどうか。 また、ランク別有効求人倍率の算出に当たっては、現行は各都道府県の有効求人倍率の単純平均としているところ、有効求職者による加重平均としてはどうか。
(2)消費者物価地域差指数→現行では各都道府県の都 道県庁所在都市の数値を掲載しているが、ランク分けの指標にも用いられている 都道府県下全域を対象とした数値も追加で掲載することとしてはどうか。
(3)法人企業統計による企業収益→誤解を招かないよう四半期データの「規模計」については、「資本金規 模 1,000 万円以上」として掲載し、年度データについてもこれに対応する数値を 追加してはどうか。併せて、年度データについては、資本金規模 1,000 万円未満 の企業の数値も掲載してはどうか。また、年度データと四半期データは別頁とし、 趨勢的な動向が観察できるよう、それぞれ掲載する期間を拡大してはどうか。
(4)毎月勤労統計調査を用いたデータ→毎月勤労統計調査のデータを用いているいくつかの資料について、事業所規模30 人以上の数値を用いているが、より 一般的に利用されている事業所規模5人以上の数値を用いることとしてはどうか。
(5)主要指標の推移→季節調整値及び季節調整値の前期比(差)につい ては、斜字で記載することとしてはどうか。

○参考資料に関して論点となり得ると考えられる事項別紙→(別紙1)〜(別紙9−2)。


◎資料 No.5 (3)中央最低賃金審議会における目安審議に用いる参考資料 賃金改定状況調査 関連資料
○賃金改定状況調査結果(抜粋)→令和4年賃金改定状況調査結果 <調査の概要>

第1表 賃金改定実施状況別事業所割合
第2表 事業所の平均賃金改定率
第3表 事業所の賃金引上げ率の分布の特性値
第4表@ 一般労働者及びパートタイム労働者の賃金上昇率(男女別内訳)
第4表A 一般労働者及びパートタイム労働者の賃金上昇率(一般・パート別内訳)
第4表B 一般労働者及びパートタイム労働者の賃金上昇率(令和3年6月と令和4年6月の両方に在籍していた労働者のみを対象とした集計)
(資料注)第4表@、Aの集計労働者30,533人のうち、本表の集計対象となる令和3年6月と令和4年6月の両方に在籍していた労働者は25,609人(83.9%)。

参考1 賃金引上げの実施時期別事業所数割合
参考2 事由別賃金改定未実施事業所割合
付表 労働者構成比率及び年間所定労働日数

○賃金改定状況調査について(概要、調査票)→賃金の改定状況の実態を把握することを主な 目的
○賃金改定状況調査のこれまでの検討状況→1 賃金改定状況調査について 2 昭和57年から昭和58年にかけての全員協議会における議論 3 平成元年全員協議会における議論 4 平成7年全員協議会における議論 5 平成12年全員協議会における議論 6 平成15年1月の中央最低賃金審議会での了承事項 7 平成16年全員協議会における議論 8 平成21年2月の中央最低賃金審議会での了承事項 9 平成23年2月の中央最低賃金審議会での了承事項 10 平成29年3月の中央最低賃金審議会での了承事項

○平成 12 年全員協議会中間とりまとめ(抜粋)→(2) 目安の審議に当たっての賃金改定状況調査の位置づけと基本的な考え方⇒当該調査結果を重要な参考資料としつつも、これまで以上に、 その時々の状況を的確に把握の上、総合的に勘案して目安を審議し、決定していくこ とが求められる。
○平成 27 年全員協議会中間整理(抜粋)→2.議論の経過 (5)目安審議における参考資料について⇒目安の審議に当たっては、賃金改定状況調査、なかんずく同調査による賃 金上昇率(第 4 表)を重要な参考資料としてきた。平成 12 年 3 月の全員協 議会報告においては、今後とも、同調査を重要な参考資料とする取扱いを基 本とすべきとしつつ、経済のグローバル化による競争の激化、右肩上がりの 経済から低成長経済への移行など構造的な変化の影響があらわれていること から、これまで以上に、その時々の状況を的確に把握の上、総合的に勘案し て目安を審議し、決定していくことが求められるとしている。

◆中央最低賃金審議会(目安制度の在り方に関する全員協議会)↓
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-tingin_127940.html

次回は新たに「第2回今後の仕事と育児・介護の両立支援に関する研究会」からです。
第7回目安制度の在り方に関する全員協議会 資料 [2022年12月25日(Sun)]
第7回目安制度の在り方に関する全員協議会 資料(令和4年12月16日)
<議事次第> 1 目安制度の在り方について 2 その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29830.html
◎資料 No.4-1 (2)地方最低賃金審議会における審議に関する事項 ランク制度の在り方(ランク区分の見直しを含む)関連資料
1 目安制度の意義について
(1)目安制度の原点に立ち返った検討
→目安制度の見直しの検討⇒平成 23 年の全員協議会報告において引き続き検討することとされた事項及び全員協議会で新たに提起された問題・指摘を踏まえ、地方最低賃金審議会会長や有識者からの意見も聴取しながら検討を行い、 平成 27 年5月に論点の中間整理を行った(別紙1)。 さらに、その後のランク区分の在り方の検討の過程において、ランク区分が目安 制度の運用の基本に関わる部分、もう一度原点に立ち返って議論すべき、また、関係者の理解と信頼を得るべく慎重に検討すべきとの意見を踏まえ、目安制度の必要性について、改めて地方最低賃金審議会委員の意 見を聴取しつつ、目安制度の原点に立ち返って慎重に検討を積み重ねた。
(2)目安制度の必要性について→地方最低賃金審議会委員の意見も踏まえて検討した結果、 その運用に当たっての課題が指摘、最低賃金額の改定について、できるだけ全国的に整合性ある決定が行われるようにすべき、また、制度として定着し、地方最低賃金審議会の円滑な審議に重要な役割を果たしていることから、47 都道府県をいくつかのランクに区分した上で目安を提示することの必要性 について改めて確認した

2 ランク区分の在り方について
(1)指標の見直し
→平成7年の見直し⇒賃金動向を始めとする諸指 標を総合化した指数(以下「総合指数」)を各都道府県の経済実態とみなし、各都道府県の経済実態に基づき各ランクへの振り分けを行うこととし、当該諸指標⇒各都道府県の経済実態を示す指標のうち特に最低賃金に関係が深 いと考えられるものとして 20 指標を選定した。 その後の全員協議会(平成 12 年、平成 16 年及び平成 23 年)⇒上記 の基本的な考え方を踏襲し、見直しを行ってきた。 今回のランク区分の見直しに当たっては、ランク区分の基礎となる諸指標について、近年の統計調査の新設・改廃の状況も踏まえ、所得・消費に関する指標につい て都道府県全体の状況を捉えるものとなるようにする、地域の労働者の賃 金や企業の賃金支払能力をより的確に反映するよう、指標の安定性にも配慮しつつ、 別紙2のとおり見直しを行った。⇒ イ 所得・消費に関する指標としては、所得を示す代表的なものとして県民所得及び雇用者報酬、消費を示す代表的なものとして世帯支出、消費者物価及び家計最終消費支出 の合計5指標とした。 ロ 給与に関する指標としては、主として時間当たり給与(原則として所定内給 与)をみることとし、 規模計の給与(資料出所の異なる2指標)、小規模事業所の給与(1指標)、短時間労働者の給与(1指標)、規模計の低賃金層の給与(第1・十分位数)(一般及び短時間労働者の各1指 標)、小規模事業所の低賃金層の給与(第1・十分位数)(1指標)、新規高等学校卒業者の初任給(1指標)、地域別最低賃金額 の合計9指標とした。 ハ 企業経営に関する指標としては、主要産業の生産性を示すものとして、製造業、建設業、卸売業・小売業、飲食 サービス業及びサービス業のそれぞれの1事業従事者当たりの付加価値額 の合計5指標とした。 上記の指標について、都道府県の経済実態の中期的な変化の的確な把握の必要性、 数値の安定性等に鑑み、別紙3のとおり、これまでの算出方法を踏まえながら、原 則として直近の5年間で得られた数値の平均値をとった上で、当該平均値について 最大値となる都道府県を 100 とした指数を算出して単純平均し、東京を 100 とした 総合指数を算出した結果、新しい総合指数は別紙4のとおりとなった。

(2)新しい総合指数に基づくランク区分及び各都道府県の各ランクへの振り分け→上記の新しい総合指数の状況を踏まえると、いくつかのランクに区分することが 必要。 ランク数⇒47 都道府県の総合指数の差、分布状況に鑑みると、4ラン ク程度に区分することが妥当であり、各都道府県の各ランクへの振り分け⇒以下の考え方に基づき、別紙5のとおりとすることが適当。↓
イ 総合指数を順番に並べ、指数の差が比較的大きいところに着目する。 各ランクにおける総合指数の分散度合いをできる限り小さくすることにも 留意する。 なお、この総合指数は、全員協議会においてランク区分の見直しのための基礎デ ータとして用いたものであることは、平成 12 年の全員協議会報告において示され たとおりである。

5 今後の見直しについて→目安制度の在り方⇒平成7年の全員協議会報告において、今後概ね5年ごとに見直しを行うことが適当であるとされている。次回の目安制度の在り方に関する見直しの際には、ランク区分⇒平成7年の全員協議 会報告に復して5年ごとに見直しを行い、平成 34 年度(2022 年度)以後は当該見直しの結果に基づいて目安審議を行う。


◎資料 No.4-2 ランクの見直しに関する論点(事務局案)
1.ランク区分の数について→引き続き4ランクとするか、例えば3ランクとするなど、ランク区分数を変更するか。
2.ランク振り分けの考え方について→以下のいずれか又は組み合わせて振り分けることが考えられるのではないか。 ↓
・ 総合指数の差が比較的大きいところに着目するとともに、各ランクにおける総合指数の分散度 合いをできる限り小さくすることにも留意する(平成29年全員協議会報告と同様の考え方)。
・ ランク間で地域別最低賃金額の逆転現象ができるだけ生じないよう配慮する。
・ 各ランクの適用労働者数の比率を一定程度勘案する。


◎資料 No.5 (2)地方最低賃金審議会における審議に関する事項 発効日 関連資料
○中央最低賃金審議会目安制度の在り方に関する全員協議会 論点の中間整理(抄)平成 27 年5月 25 日
2.議論の経過

(3)目安審議の在り方について
(略)
○ 目安審議の時期について、10 月中の発効を目指して行われているが、企業 の経営計画を考え、4 月 1 日に発効できうる目安審議時期を検討すべきとの意見があった。これに対し、現行の参考資料に基づく事実をベースとした審議の方法では、改定時期が後ろ倒しになることから反対であるとの意見があった。ただし、最低賃金の引上げが一定の水準を達成することを念頭に行わ れる場合は異なった考え方を取ることも可能であることから、目安審議の在り方と合わせて検討すべき課題であるという意見があった。

○最低賃金法(昭和三十四年法律第百三十七号)(抄)
(地域別最低賃金の決定)↓
第十条
厚生労働大臣又は都道府県労働局長は、一定の地域ごとに、中央最低 賃金審議会又は地方最低賃金審議会(以下「最低賃金審議会」という。)の調 査審議を求め、その意見を聴いて、地域別最低賃金の決定をしなければなら ない。
2 (略)
(地域別最低賃金の改正等)↓
第十二条 厚生労働大臣又は都道府県労働局長は、地域別最低賃金について、 地域における労働者の生計費及び賃金並びに通常の事業の賃金支払能力を考 慮して必要があると認めるときは、その決定の例により、その改正又は廃止 の決定をしなければならない。

(地域別最低賃金の公示及び発効)
第十四条 厚生労働大臣又は都道府県労働局長は、地域別最低賃金に関する決定をしたときは、厚生労働省令で定めるところにより、決定した事項を公示 しなければならない。 2 第十条第一項の規定による地域別最低賃金の決定及び第十二条の規定による地域別最低賃金の改正の決定は、前項の規定による公示の日から起算して 三十日を経過した日(公示の日から起算して三十日を経過した日後の日であ つて当該決定において別に定める日があるときは、その日)から、同条の規 定による地域別最低賃金の廃止の決定は、同項の規定による公示の日(公示の日後の日であつて当該決定において別に定める日があるときは、その日)から、その効力を生ずる。

◆中央最低賃金審議会(目安制度の在り方に関する全員協議会)
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-tingin_127940.html

次回は新たに「第106回労働政策審議会労働条件分科会労災保険部会資料」からです。

第7回目安制度の在り方に関する全員協議会 資料 [2022年12月24日(Sat)]
第7回目安制度の在り方に関する全員協議会 資料(令和4年12月16日)
<議事次第> 1 目安制度の在り方について 2 その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29830.html
◎資料 No.1 議論すべきものとして御意見を頂いた事項(再整理)
(1)中央最低賃金審議会における目安審議の在り方→あるべき水準。政府方針への配意の在り方。議事の公開 。
(2)地方最低賃金審議会における審議に関する事項→目安の位置付け。ランク制度の在り方(ランク区分の見直しを含む)。発効日。
(3)中央最低賃金審議会における目安審議に用いる参考資料→現在の主要統計資料の過不足やデータ取得時点の確認。新規のデータ取得が不可となった参考資料の見直し。賃金改定状況調査について。



◎資料 No.2 第1回〜第6回全員協議会で頂いた御意見の整理
1.中央最低賃金審議会における目安審議の在り方
○ あるべき水準 ↓

・ランク間の配分の在り方を検討する上でも絶対額を重視した議論が重要であることや、 経営に当たっての予見性の確保が重要であることから、最低賃金法の目的や諸外国の 状況などを参考に、ナショナルミニマムとしてふさわしい水準はいかにあるべきかの 議論を行うべき。
・労使で目標水準を議論した上で、最低賃金決定の3要素を踏まえて、到達の年数、引上げ額を議論することが重要。
・政府が、中央と地方の最低賃金審議会における審議を重視し、毎年の最低賃金額は審議会での審議・答申を踏まえて決定されることを明確にした上で、経済の好循環を促すために、政府方針として中長期的に最低賃金が目指すべき水準を示すことはあり得るものと考える。政府と審議会との関係を引き続きしっかりと維持していただくこと が非常に重要。
・全国加重平均 1,000 円という政府が掲げてきた目標へ近づきつつある状況を踏まえ、 あるべき水準についても労使で議論を深めていく必要がある。 全国加重平均の金額を目標として掲げることは、適用労働者の多いAランクの引上げ に依存せざるを得ず、結果として地域間格差が生じることになることに留意が必要。

・諸外国の最低賃金と比べて、日本の全国加重平均額が低いという指摘があるが、各国 と適用労働者の範囲や減額措置の手続きが異なることも踏まえた上で、あるべき水準 を検討することが必要。最低賃金の額だけを諸外国と比べて論ずることはできないが、中央値に対する最低賃 金の比率等を見れば、国際的に低い事実は明らか。この事実を受け止めた上で、どう いった水準を目指すかは労使で議論しておくべき。 金額で示すのか日本語で示すのかということは議論の余地があるが、持続的かつ安定 的に最低賃金を引き上げるために、あるべき水準を労使で合意した上で設定すること が必要。毎年の審議では、その目標を意識しながら3要素を踏まえてどの程度引き上 げるかという議論が建設的ではないか。経営の予見可能性という観点からも有益では ないか。
・あるべき水準の設定に当たっては、公労使がそろった審議会の場で定めていくことが 必要ではないか。少なくとも、当事者である労使がいない場で、賃金の目標が定められることは適当ではない。全国加重平均 1,000 円を達成した後も、更に高い額が提示され続けると、経営者にとっては、先が見えず難しい。使用者側としては水準を決めることについて慎重にならざるを得ないが、引き続き審議は続けていきたい。
・あるべき水準を定めると、法に定める3要素のほかにもう1つ要素が増えることにな る。また、この先の経済や雇用の情勢の予見可能性が必ずしも高い状況ではない中で、 毎年の審議会での自由闊達な審議を縛るという判断は困難ではないか。

○ 政府方針への配意の在り方↓
・政府方針の議論の場には、中小企業の代表を含め労使の代表がきちんと参画をして、 その意見を踏まえた上で政府方針を決定すべき。政府が、賃金水準あるいは最低賃金の在り方について、広く意見を聞いて一定の方向 性を示すこと自体は否定しないが、その内容が中央及び地方の最低賃金審議会における審議を実質的に縛るようなことがあってはならない。政府方針の提示に当たっては、ある程度幅を持たせた額を提示していただきたい。 目安審議の意義を明確にするためにも、政府方針への配意というものを、目安の審議 の中でどう考えるのかを議論しておく必要がある。
・政府方針に沿った形で議論することも一つの方法かもしれないが、中央最低賃金審議 会で検討するのであれば、時々の事情は外して、データを根拠に算出した、今まで以 上に納得できるような数字に基づいて、労使で議論する必要がある。 公労使三者構成は重要であり、今後もこの体制は維持していただきたい。 令和4年度の目安審議のように、3要素のデータに基づき労使で丁寧に議論を積み重 ね、納得を得ることは重要であり、今後の目安審議に向けたとりまとめの中でも方向 性を示したい。
・政府方針を決定する際には、公労使がそろった会議体で、現状のデータや先行きの見 通しを示すデータ等を踏まえて、時間をかけて議論いただくことが望ましい。その場 合にも、過去に示されてきた政府方針同様、毎年の中央最低賃金審議会における審議 を過度に縛るものであってはならない。政府方針は生産性向上策と連携した目標値であり、目安を単純に政府方針で定める目 標値に近付けようとすると実態を伴わないものになる。

○ 議事の公開↓
・審議の公開について検討することはやぶさかではないが、公開の範囲や時期⇒地方最低賃金審議会の現状などを整理し、地方最低賃金審議会の意見も聞いた上 で、丁寧に進める必要。公労使三者が揃った場に限って公開することについては差し支えない。現状を整理した上で、公開の範囲や地方最低賃金審議会との関係をどう考えるかとい う点も含めて検討していきたい。
・公開の範囲やタイミングについては、地方最低賃金審議会への影響を加味した議論が 必要であり、タイミングは、令和5年度の審議からとするのが適当ではないか。 議事録の早期公開について異論はない。
・議事の公開⇒原則公開であることを踏まえつつ、どのような場面でも公 開とするものではなく、透明性の確保と率直な意見交換を阻害しないという両方を考 える必要がある。その視点から、公労使三者が集まった部分については公開すること が適切であり、全員協議会の報告書にも書き込んで前向きなメッセージとして発信し ていく必要がある。 ・議事の公開が議論になるのは、外から見て、目安審議における議論のプロセスに不透 明感があるということかと思う。この問題への対応としては、目安審議の報告書にデ ータに基づく議論の結果を丁寧に記載し、記者や地方最低賃金審議会にも議論のプロ セスをわかりやすく示すことで、審議の透明性や納得性を高めることも重要。

2.地方最低賃金審議会における審議に関する事項
○ 目安の位置付け
目安は、地方最低賃金審議会の審議において参考にするものであり、審議決定を拘束 するものではないということを改めて確認したい。 地方最低賃金審議会が目安を踏まえた上で自主性を発揮して審議を行うことは重要で あるが、同時に全国的な整合性を図るために導入された目安制度の趣旨も重視される べき。これらの観点からも、目安をゾーンで示すことについて検討するべき。
○ ランク制度の在り方(ランク区分の見直しを含む)→ランク制度の在り方を議論すべきという点については、異論はない。 ランク区分⇒各都道府県の各指標の数値を並べるという現行の方法及び4区 分については適切である。今の制度を前提としたランクの入替えのみならず、ランク制度の在り方も検討すべき。 ランク制度を維持すると、どうしてもランク間で格差が生じる一方で、政府方針等で 地域間格差の是正が求められていることも踏まえ、ランク制度の在り方と、ランク制 度を維持する場合の区分の在り方とに分けて議論すべき。令和4年度の地方最低賃金審議会で、D ランクの県を中心に目安を大幅に上回る結論 が出たことを踏まえ、目安制度の在り方も考え直す必要がある。地域間格差を縮める観点からは、ランクの在りようも考えていく必要があるのではな いか。
○ 発効日→各地方最低賃金審議会において労使で合意できれば柔軟な対応が 可能であるが、従来より引上げ額が大きくなる中で準備期間が短いといった声が増えているため、今回、議論させていただきたい。 労働局から、(地方最低賃金審議会の委員に対し)文書や説明により、発効日は公労使 で話し合って地方で決めるものであることについて伝えてほしい。 春闘における賃上げ結果を未組織労働者に速やかに波及させるという趣旨で 10 月1日発効が一定の目安になっていることを踏まえると、発効日⇒10 月 1 日に こだわらず前倒しを含めて議論したい。 最近の最低賃金の引上げは、影響率が高まっているため、最低賃金の引上げにより給 与を見直すべき労働者数や賃金改定をしなければならない中小企業の数が増えている。このため、もう少し発効日に余裕を持たせていただけると、中小企業としては実 務的にありがたい。 ・地方で十分に審議を尽くした上で準備期間を持たせるという意味では、中賃で早めに 目安審議をはじめることのほうが大事なのではないか。 ・審議の結果としての発効日であって、10 月1日の発効日ありきの審議ではないという ことを、正確にご理解いただいたうえで議論したい。

3.中央最低賃金審議会における目安審議に用いる参考資料
○ 現在の主要統計資料の過不足やデータ取得時点の確認
→コロナ禍で特定業種の雇用に大きな影響が出ている点について、どう考えるのか検討するべき。
・今後の最低賃金審議に当たって、より的確に、かつ速やかに実態を把握するために、 どういうデータを参照し重視すべきか、しっかり検討すべき。
・デジタル化の進展、あるいはビッグデータの活用といったものが進んでいく中で、これまでの統計資料データに留まらず、より的確かつタイムリー、更には簡便かつ正確に雇用や賃金の実態を捉えるデータの収集・活用について検討すべき。
・未満率・影響率の深掘りした資料として、例えば最低賃金の一致比率を出してもよい のではないか。また、影響率について、予測値を提示いただいてもよいのではないか。
・目安審議で直接活用されていない資料もあるが、委員として事前に確認しておくもの があること、地方審議の段階で活用されるデータもあることから、棚卸に当たっては、 地方最低賃金審議会の意見も聞いて検討するべき。
・「決定初任給(高校卒)の推移」、「パートタイム労働者の1求人票あたりの募集賃金平 均額」、「パートタイム労働者の1求人票あたりの募集賃金下限額」、「地域別最低賃金 額の最高額と最低額及びその格差の推移」の各資料、「春季賃上げ妥結状況」の資料の 更新版⇒議論の効率化の観点から、小委員会の資料として定番化してもよ いのではないか。
・地方最低賃金審議会においてもそれぞれの地域の指標を見ながら議論しているところ だが、目安審議のように3要素のデータに基づく納得感ある審議ができるよう、目安 審議で用いるデータのうち特に重視されるものの都道府県版についても中央最低賃 金審議会において示せたらよいのではないか。
・令和4年度の目安審議で充実させたデータも定番化して、継続的に充実したものを時 系列で見られるようにするようにすべきではないか。
○ 賃金改定状況調査について→法で定める3要素を総合的に示している賃金改定状況調査を重視した協議を基本とするべき。 賃金改定状況調査は重要な参考資料の1つではあるが、これだけをもって目安を決め るものではない。労使間で位置付けに大きな隔たりがあり、位置付け及び数字の解釈 について意識合わせをする必要がある。
・賃金改定状況調査の第4表は平均賃金の比較であるため、昨年と今年の労働者構成の 変化に大きな影響を受けるという課題認識がある。 その時々で、賃金改定状況調査の第4表の重視の仕方、ウエイトの掛け具合も異なる ため、公労使で認識をすり合わせながら審議を進めていきたい。 賃金改定状況調査の加工の仕方なども含めて、アウトプットの出し方なども工夫でき るのであればいろいろと検討してみてもよいのではないか。 賃金改定状況調査の第4表は、現状がどうなっているかを見る指標では有力なもので ある


◎資料 No.3 (2)地方最低賃金審議会における審議に関する事項 目安の位置付け 関連資料
○中央最低賃金審議会小委員会報告(抄) 昭和 52 年 9 月 28 日 中央最低賃金審議会了承 (了解事項)→@〜A参照。
○中央最低賃金審議会目安制度のあり方に関する全員協議会の 検討状況の中間的な取りまとめについて(全員協議会報告)(抄) (平成 12 年3月 24 日中央最低賃金審議会了承)→ 2 経済情勢等を踏まえた目安の決定のあり方等について ⇒(略) (4) 目安と地方最低賃金審議会における審議の関係
○目安のランク区分及び表示方法について (中央最低賃金審議会における検討経過) 1 発足の経緯→1〜7まで。参考。
○令和4年3月22日第3回目安制度の在り方に関する全員協議会資料No.5(抜粋)→目安制度の在り方に関する検討の経緯(2)〜(4)までの参考。
○平成19年度地域別最低賃金額改定について→1.地域別最低賃金額改定の目安  2.各地域別最低賃金の改定状況 参照。

次回も続き「資料 No.4-1 (2)地方最低賃金審議会における審議に関する事項 ランク制度の在り方(ランク区分の見直しを含む)関連資料」からです。

第6回目安制度の在り方に関する全員協議会 資料 [2022年12月11日(Sun)]
第6回目安制度の在り方に関する全員協議会 資料(令和4年12月1日)
<議事次第>1 目安制度の在り方について 2 その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29469.html
◎資料 No.1 議論すべきものとして御意見を頂いた事項(再整理)
(1)中央最低賃金審議会における目安審議の在り方
→あるべき水準、政府方針への配意の在り方、議事の公開 。
(2)地方最低賃金審議会における審議に関する事項→目安の位置付け、ランク制度の在り方(ランク区分の見直しを含む)、発効日 。
(3)中央最低賃金審議会における目安審議に用いる参考資料→現在の主要統計資料の過不足やデータ取得時点の確認、新規のデータ取得が不可となった参考資料の見直し、賃金改定状況調査について。


◎資料 No.2 第1回〜第5回全員協議会で頂いた御意見の整理
1.中央最低賃金審議会における目安審議の在り方↓
○ あるべき水準
→ナショナルミニマムとしてふさわしい水準はいかにあるべきかの 議論を行うべき。 労使で目標水準を議論、到達の年数、引上げ額を議論が重要。 全国加重平均 1,000 円という政府が掲げてきた目標へ近づきつつある状況を踏まえ、 あるべき水準についても労使で議論を深めていく。 諸外国の最低賃金と比べて、日本の全国加重平均額が低いという指摘もあるが、各国 と適用労働者の範囲や減額措置の手続きも異なることを踏まえて、あるべき水準を検 討することが必要ではないか。
○ 政府方針への配意の在り方→政府方針の議論の場には、中小企業の代表を含め労使の代表がきちんと参画をして、その意見を踏まえた上で政府方針を決定すべき。政府方針の提示に当たっては、ある程度幅を持たせた額を提示していただきたい。目安審議の意義を明確にするためにも、政府方針への配意というものを、目安の審議 の中でどう考えるのかを議論しておく必要がある。 公労使三者構成は重要であり、今後もこの体制は維持していただきたい。 ・令和4年度の目安審議のように、3要素のデータに基づき労使で丁寧に議論を積み重 ね、納得を得ることは重要であり、今後の目安審議に向けたとりまとめの中でも方向 性を示したい。
○ 議事の公開→公開の範囲や時期⇒地方最低賃金審議会の現状などを整理し、地方最低賃金審議会の意見も聞いた上で、丁寧に進める。 公労使三者が揃った場に限って公開することについては差し支えない。公開の範囲やタイミング⇒地方最低賃金審議会への影響を加味した議論が必要、タイミング⇒令和5年度の審議からとするのが適当ではないか。議事録の早期公開について異論はない。

2.地方最低賃金審議会における審議に関する事項
○ 目安の位置付け
→目安は、地方最低賃金審議会の審議において参考にするものであり、審議決定を拘束するものではないということを改めて確認したい。地方最低賃金審議会が目安を踏まえた上で自主性を発揮して審議を行うことは重要、同時に全国的な整合性を図るために導入された目安制度の趣旨も重視されるべき。これらの観点からも、目安をゾーンで示すことについて検討するべき。
○ ランク制度の在り方(ランク区分の見直しを含む)→今の制度を前提としたランクの入替えのみならず、ランク制度の在り方も検討すべき。令和4年度の地方最低賃金審議会で、D ランクの県を中心に目安を大幅に上回る結論 が出たことを踏まえ、目安制度の在り方も考え直す必要がある。 地域間格差を縮める観点からは、ランクの在りようも考えていく必要があるのではな いか。
○ 発効日 ・発効日→各地方最低賃金審議会において労使で合意できれば柔軟な対応が 可能であるが、従来より引上げ額が大きくなる中で準備期間が短いといった声が増え ているため、今回、議論させていただきたい。春闘における賃上げ結果を未組織労働者に速やかに波及させるという趣旨で 10 月1 日発効が一定の目安になっていることを踏まえると、発効日については、10 月 1 日に こだわらず前倒しを含めて議論したい。最近の最低賃金の引上げは、影響率が高まっているため、最低賃金の引上げにより給 与を見直すべき労働者数や賃金改定をしなければならない中小企業の数が増えているため、もう少し発効日に余裕を持たせていただけると、中小企業としては実務的にありがたい。地方で十分に審議を尽くした上で準備期間を持たせるという意味では、中賃で早めに 目安審議をはじめることのほうが大事なのではないか。審議の結果としての発効日であって、10 月1日の発効日ありきの審議ではないという ことを、正確にご理解いただいたうえで議論したい。

3.中央最低賃金審議会における目安審議に用いる参考資料
○ 現在の主要統計資料の過不足やデータ取得時点の確認
→コロナ禍で特定業種の雇用に大きな影響が出ている点について、どう考えるのか検討するべき。デジタル化の進展、あるいはビッグデータの活用といったものが進んでいく中で、これまでの統計資料データに留まらず、より的確かつタイムリー、更には簡便かつ正確 に雇用や賃金の実態を捉えるデータの収集・活用について検討すべき。 未満率・影響率の深掘りした資料として、例えば最低賃金の一致比率を出してもよい のではないか。また、影響率について、予測値を提示いただいてもよいのではないか。 「決定初任給(高校卒)の推移」、「パートタイム労働者の1求人票あたりの募集賃金平 均額」、「パートタイム労働者の1求人票あたりの募集賃金下限額」、「地域別最低賃金 額の最高額と最低額及びその格差の推移」の各資料、「春季賃上げ妥結状況」の資料の 更新版⇒議論の効率化の観点から、小委員会の資料として定番化してもよ いのではないか。 地方最低賃金審議会においてもそれぞれの地域の指標を見ながら議論しているが、目安審議のように3要素のデータに基づく納得感ある審議ができるよう、目安 審議で用いるデータのうち特に重視されるものの都道府県版についても中央最低賃 金審議会において示せたらよいのではないか。 令和4年度の目安審議で充実させたデータも定番化して、継続的に充実したものを時 系列で見られるようにするようにすべきではないか。
○ 賃金改定状況調査について→法で定める3要素を総合的に示している賃金改定状況調査を重視した協議を基本とするべき。 賃金改定状況調査の加工の仕方なども含めて、アウトプットの出し方なども工夫できるのであればいろいろと検討してみてもよいのではないか。 賃金改定状況調査の第4表は、現状がどうなっているかを見る指標では有力なもの。


◎資料 No.3 1)中央最低賃金審議会における目安審議の在り方 あるべき水準 関連資料
≪論点の中間整理(抄)≫↓
2.議論の経過 (1)最低賃金の在り方について
→現在の最低賃金額の水準を所与のものとし て賃金改定状況調査等に基づく引上げ幅の議論のみを行うのではなく、上記 のような最低賃金の在り方、目的を踏まえた、ワークペイとしての一定の水 準を念頭に置きながら、目安審議を行うべき。企業の支払能力の観点から見た場合、あるべき賃金水準は同業種、 同業態の類似の労働者をその時々に雇用することのできる賃金であって、最 低賃金としてあるべき水準を示すことは適切ではないという意見。
3.当面の論点→最低賃金の在り方、目的を踏まえた一定の水準等については引き続き議論 していく必要がある

≪諸外国の最低賃金制度・改定状況について≫
○諸外国の最低賃金制度@(概要)
→欧州の最低賃金制度では、若年者等に対して適用除外等の措置がなされているのに対し、日本の最低賃金制度は 全労働者に適用している(都道府県労働局長の許可を受けることによる減額特例がある)。
○諸外国の最低賃金制度A(改定方法・決定主体・決定基準)→アメリカでは連邦法・州法の改正等により最低賃金を改定するのに対し、その他の国では、審議会・委員会で審議し、 政府が最低賃金を定期的に改定する。また、ドイツは2年ごとに改定の決定を行うのに対し、イギリス、フランス、韓国 では、日本と同様に、基本的に毎年改定の決定を行っている。
○最近の諸外国の最低賃金の改定について@(引上げの根拠)→イギリス、フランス、ドイツ、アメリカ、韓国、(参考)日本 参照のこと。最低生活の保障中心に。
○最近の諸外国の最低賃金の改定についてA(引上げ時期、額・率)→イギリス、フランス、ドイツ、韓国では、新型コロナウイルス感染症の影響も踏まえ、一時、最低賃金の引上げ幅が小 さくなったものの、2022年には例年ベースの改定を実施している。


◎資料 No.4 (1)中央最低賃金審議会における目安審議の在り方 政府方針への配意の在り方 関連資料
○中央最低賃金審議会への諮問の変遷について
→H19年からR4年までの年度・ 諮問文・ 政府方針等の一覧表あり。R4年→第2章 新しい資本主義に向けた改革 1.新しい資本主義に向けた重点分野 (1)人への投資 (賃上げ・最低賃金)→景気や物価動向を踏まえ、 地域間格差にも配慮しながら、できる限り早期に最低賃金の全国 加重平均が 1000 円以上となることを目指し、引上げに取り組む。こうした考えの下、最低賃金について、官民が協力して引上 げを図るとともに、その引上げ額については、公労使三者構成の 最低賃金審議会で、生計費、賃金、賃金支払能力を考慮し、しっ かり議論する。
○中央最低賃金審議会目安制度のあり方に関する全員協議会報告(抄)(平成 23 年2月 10 日 中央最低賃金審議会了承)4 目安審議のあり方について (1)近年の目安審議のあり方について 参照。
○中央最低賃金審議会目安制度の在り方に関する全員協議会報告(抄)(平成 29 年3月 28 日)3 目安審議の在り方について (1)近年の目安審議の評価→ 近年の目安審議は、@法の原則(最低賃金法第9条に定める地域別最低賃金の 原則をいう。)、A目安制度(これまでの全員協議会において合意を得た目安制度 の在り方及び賃金改定状況調査等参考資料等を総称する。)を基にするとともに、 それらの趣旨や経緯を踏まえ、B時々の事情(時々の目安審議で中央最低賃金審 議会目安に関する小委員会が踏まえた事情を総称する。)を総合的に勘案して行わ れている。他方、近年、目安に占める時々の事情の比重が大きく、数値的な根拠が明確ではなくなっているという点から、目安に対する地方最低賃金審議会の信頼感が失 われつつあるのではないか、との意見があった。
(2)今後の目安審議の在り方について→ 今後の目安審議⇒公労使三者が、その真摯な話合いを通じて、法の原則及び目安制度に基づき、時々の事情を勘案しつつ総合的に行うことが重要。その際、地方最低賃金審議会に対して目安の合理的な根拠を示すための努 力など目安への信頼感を確保するための取組を一層進めていくことが必要である。


◎資料 No.5 (1)中央最低賃金審議会における目安審議の在り方 議事の公開 関連資料
○中央最低賃金審議会運営規程
→第六条(原則として公開。ただし、公開することにより、個人情報の保護に支障を及ぼすおそれがある場合、個人若しくは団体の権利利益が不当に侵害されるお それがある場合又は率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるお それがある場合には、会長は、会議を非公開とすることができる。)
○地方最低賃金審議会の公開状況→各都道府県の「R3年度」「R4年度」の状況あり。

◆中央最低賃金審議会(目安制度の在り方に関する全員協議会)
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-tingin_127940.html

次回は新たに「令和4年第15回経済財政諮問会議」からです。

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