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第1回 医療扶助・健康管理支援等に関する検討会 資料 [2025年11月12日(Wed)]
第1回 医療扶助・健康管理支援等に関する検討会 資料(令和7年10月2日)
議事 医療扶助・健康管理支援等に関する現状と課題について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_63759.html
◎資 料 1 医療扶助・健康管理支援等に関する検討会 開催要綱
1.目的
→生活保護の医療扶助・健康管理支援に関しては、都道府県による市町村支援の枠組みが 本年4月に施行され、福祉事務所による健康管理支援事業は施行後5年目を迎えている。 生活保護受給者は、国民全体よりもさらに高齢化が進み、生活習慣病の罹患率も高く、 健康づくりや生活習慣病予防・重症化予防、ポリファーマシー対策など医薬品の適正使用に向けた支援を強化する必要がある。同時に、孤独・孤立や精神面の不調など個々が抱える課題は幅広く、医療・健康面と生活面の両面から支援していく観点も重要である。 また、昨年3月から医療扶助のオンライン資格確認の運用を開始している中、医療機関・ 福祉事務所等の業務効率化や本人の健康増進・適正受診を進めるため、医療DX・介護DX の動向等も踏まえつつ、さらなるデジタル化やデータ活用に取り組んでいく必要がある。 このため、医療扶助や健康管理支援等に関する諸課題について検討することを目的とし て、本検討会を開催する。
2.検討事項→本検討会においては、次の事項について検討を行う。 (1) 効果的な健康管理支援の在り方 (2) 医薬品の適正使用や適正受診に向けた取組等の在り方 (3) 医療扶助・健康管理支援や介護扶助におけるデジタル化やデータ活用の在り方 (4) その他の医療扶助等に関する課題
3 検討会の構成委員等→(1)検討会の構成員は別紙のとおりとする。 (2)構成員のうち1人を座長として厚生労働省社会・援護局長が指名し、座長代理は構 成員の中から座長が指名する。 (3)座長は必要に応じ、検討に必要な有識者等の参加を求めることができる。 (4) 団体を代表して参加している構成員が、やむを得ず欠席し、代理出席を希望する場合には、事前に社会・援護局保護課を通じて座長の了解を得た上で当日の会合にお いて承諾を得ることにより、参考人として参加することができる。
4 検討会の運営 (1)検討会は厚生労働省社会・援護局長が別紙の構成員の参集を求めて開催すること とし、検討会の庶務は社会・援護局保護課で行う。 (2)検討会の議事は、原則として公開する。
○別紙 医療扶助・健康管理支援等に関する検討会 構成員名簿→11名。


◎資 料 2 医療扶助・健康管理支援等に関する現状と課題
1.本検討会の進め方
○「医療扶助・健康管理支援等に関する検討会」の進め方
→・本検討会では、各検討事項について、調査研究事業等の成果も活用しながら、「当面の取組」と「中長期的な方向性」を議論。 令和7年中を目途に「中間的な整理」を実施。 ・令和8年以降、厚生労働省において、「中間的な整理」を事業・運用の見直しに順次反映。 併せて、本検討会は、令和8年以降も継続的に開催。「中間的な整理」に沿って、医療DX等の動向を踏まえた継続的な議論や、 事業・運用の見直し後の状況に関するフォローアップ等を実施。

2.生活保護制度の概要
○生活保護制度
→・生活保護制度の目的 ・生活保護基準の内容(8つの扶助) ・生活扶助額の例(令和7年4月1日現在) ・保護の実施機関と費用負担   参照。
○生活保護費負担金(事業費ベース)実績額の推移 参照。
○生活保護の医療扶助について
→生活保護制度では、困窮のため最低限度の生活を維持することのできない者に対して、医療扶助として医療を 提供。⇒全額を医療扶助で負担。
○医療扶助費の動向→医療扶助費については、 • 世界金融危機(2007〜2008年度)後、被保護者数の増加に伴い増加した。 • 被保護者の高齢化の影響により、近年、高齢者の占める割合が顕著である。
○生活保護の介護扶助について→介護保険制度では、被保護者についても被保険者とし、介護扶助とあいまって保険給付の対象となる介護サー ビスの利用を権利として保障。
○介護扶助費の動向→介護扶助人員の増加に伴い、介護扶助費は増加している。
○被保護人員数、保護率、被保護世帯数の年次推移→・直近の生活保護受給者数は約199万人。2015(平成27)年3月をピークに減少に転じ、以降減少が続いている。 ・直近の生活保護受給世帯数は約165万世帯。
○都道府県別保護率(令和7(2025)年6月時点)
○世帯類型別の保護世帯数と構成割合の推移
→・「高齢者世帯」の世帯数は、社会全体の高齢化に伴い増加傾向にあるが、近年は、増加幅が縮小し、ほぼ横ばい。 ・「母子世帯」の世帯数は、近年、減少傾向。 ・「その他の世帯」は、世界金融危機後、世帯数・全世帯数に占める割合が大きく増加。その後減少したが、コロナ禍以降、増加傾向。
○年齢階級別 保護率の年次推移→・ 年齢階級別の保護率の推移をみると、65歳以上の保護率が一番高く、上昇傾向が続いていたが、近年は横ばい 又は低下傾向となっている。
○生活保護開始の主な理由別の構成割合の推移→・コロナ禍当初の令和2年度(2020年度)に、「働きによる収入の減少・喪失」が増加し、コロナ禍の令和3年度(2021年度)以降は、「貯金等の減少・喪失」の占める割合が増加傾向。
○生活保護廃止の主な理由別の構成割合の推移→・「死亡」が最も多く、次いで「その他」を除くと、「働きによる収入の増加・取得・働き手の転入」が多くなっている。 ・「死亡」による保護廃止が増加傾向。
○生活保護受給世帯における就労の状況等

3.医療扶助・健康管理支援等に関する現状
(1)生活保護受給者の現状
○生活保護受給者の医療扶助・健康管理支援
→・生活保護受給者の多くは、自己負担無く、医療費全額を「医療扶助」で負担。 一部に見られる頻回受診や多剤・重複投薬等への対応が重要。・生保受給者は、半数以上が65歳以上の高齢者。糖尿病等の生活習慣病の罹患率は、比較的若い世代でも高い。 生活習慣病予防・重症化予防といった視点から、日頃からの健康管理を支援することが重要。
○年齢階級別にみた医療扶助費の状況→ (1)年齢階級別にみた1人当たり医療扶助費(令和3年度) (2)年齢階級別にみた三要素(医科入院、令和3年度) (3)年齢階級別にみた三要素(医科入院外、令和3年度) (4)年齢階級別にみた三要素(歯科、令和3年度)  参照。
○都道府県別にみた医療扶助費の状況→1人当たり年齢調整後医療扶助費を都道府県別にみると、最も高い県と低い県で約1.62倍の差がある。
○【入院外】受診日数の分布状況→・入院外における「受診日数の分布」をみると、医療扶助(75歳以上)と後期高齢者医療は概ね同様の傾向であるが、 医療扶助(74歳以下)と国民健康保険を比較すると、医療扶助の方が受診日数が多い傾向がある。 ・入院外における「1人当たり受診日数」をみると、医療扶助(75歳以上)と後期高齢者医療はほぼ同様であるが、 医療扶助(74歳以下)と国民健康保険では、医療扶助の方がやや多くなっている。
○【入院外】受診医療機関数別の患者割合→受診医療機関数別患者割合をみると、受診した医療機関が1件である者の割合が高い。
○医薬品の使用状況→(1)重複処方の状況(令和4年6月審査分)(2)年齢階級別、薬局利用者1人当たり医薬品種類数(令和4年6月審査分) (3)65歳以上における複数種類の医薬品の処方状況(令和4年6月診療分) 

3.医療扶助・健康管理支援等に関する現状
(2)医療扶助・健康管理支援等に関する取組
○適正受診・医薬品の適正使用・健康管理支援の取組
○長期入院患者の実態把握について
→・医療扶助による入院患者であって、その入院期間が180日を超える(他法又は自費による入院期間も含む) 者の実態調査を行っており、令和5年度においては、医療扶助による入院の必要がないと判断された患者のうち、約19.1%の者は退院等の措置がなされていない。
○頻回転院患者の実態把握について→医療扶助による入院患者であって、当該年度中に90日間連続して入院している者であって、その間に2回以 上の転院があった者の実態調査を行っている。転院事由発生の事前連絡が無かった者について、嘱託医の書面 検討や主治医との意見調整により入院の必要性等を確認の上、必要に応じて転院・退院の指導を実施。
○頻回受診の適正化について→ 頻回受診の指導対象者⇒令和7年度以降の取組→適正受診指導を行ってもなお改善されない者に対する追加的な指導の方策として、有効期限が1箇月よりも短い医療券を本人に対して発行し、 健康管理に向けた支援と並行することで、指導のタイミングを増やす取り組みを推進
○【○居住支援を含む生活困窮者等の支援体制の整備及びNPO法人との連携強化等】 施策名:頻回受診等の未改善者等に対する健康管理支援モデル事業 令和6年度補正予算 6.2億円 社会・援護局保護課 保護事業室 (内線2829) @ 施策の目的→・令和7年4月から施行される都道府県によるデータ分析等を通じた市町村支援の枠組みも踏まえ、被保護者のうち、頻 回受診や多剤・重複投与等の課題を抱え、福祉事務所において指導を行ってもなお改善が困難な者等に対する健康管 理等に係る支援を強化することを目的。➁〜➄参照。
○オンライン資格確認システム 実績ログ機能
○向精神薬の重複投薬の適正化について
→ 適正化への取組 参照。
○生活保護の医療扶助における医薬品の適正使用の推進について (令和5年3月14日付け社援保発0314第1号厚生労働省社会・援護局保護課長通知)→向精神薬以外の重複投薬の是正や多剤投与の適正化に着目した取組は広く実施されて いない。重複投薬や不適切な複数種類の医薬品の投与がみられる者について、医師や薬剤師等医療関係者と連携して医薬品の 適正使用に関する指導を行うことを目的とする。
薬局と連携した薬学的管理・指導の強化等→【薬局を一箇所にする事業の実施方法】【お薬手帳を活用した事業の実施方法】  参照。
○生活保護における後発医薬品の使用促進の取組→平成30年法改正(後発医薬品使用原則化)の概要、後発医薬品使用原則化による効果
○被保護者健康管理支援事業について→・多くの健康上の課題を抱えていると考えられ、健康管理に対する支援を行うことが必要 。このため、医療保険におけるデータヘルスを参考に、福祉事務所がデータに基づき生活習慣病の発症予防や重症化予防等を推進。 ・令和3 (2021)年1月から「被保護者健康管理支援事業」が必須事業化され、全福祉事務所で実施することとなったため、全ての自治体が効果的 に実施するために必要な経費を負担する 。
○都道府県によるデータ分析等を通じた市町村支援の枠組み→ 改正の趣旨・効果 令和7年4月1日施行→• 令和6年4月に成立した改正生活保護法において、都道府県が広域的な観点から、医療扶助や被保護者健康管理 支援事業の実施状況等に関するデータ分析等を行い、市町村に対し、取組目標の設定・評価や必要な助言その他 の援助を行う枠組みを創設。
○都道府県による市町村支援の段階的な推進→・今後、全ての都道府県において、令和9年度を目途に優先課題・目標の設定、令和10年度を目途に市町村への技術的支援が 実施されるよう、国としても、各都道府県の取組状況や課題を把握しつつ、事例共有や研修開催など必要な支援を実施。

3.医療扶助・健康管理支援等に関する現状
(3)医療扶助等におけるデジタル化・データ活用等
○医療扶助の給付手続
→・医療扶助は、医師の要否意見書を踏まえて福祉事務所において給付決定を行い、受診する医療機関を明記した医療券、利用する薬局を明記した調剤券を本人に交付し、受診・利用する仕組み。令和6年3月からオンライン資格確認も開始。 ・他方、実際の運用では、要否意見書の作成や医療券・調剤券の交付が後追い。要否意見書のやりとりは紙媒体のまま。福祉 事務所において相当の事務負担が発生。
○医療扶助におけるオンライン資格確認の導入→・生活保護の医療扶助にマイナンバーカードによるオンライン資格確認を導入し、@マイナンバーカードによる確実な資格・本人確認を 実現するとともに、A医療券の発行・送付等の事務を省力化し、利用者の利便性も高める。 ・適正な医療の実施を確保するため、福祉事務所が委託した医療機関を受診する仕組みを維持。 ※これに併せ、医療扶助の受給者番号等について医療保険の被保険者番号等と同様に受給者番号等の告知要求制限等の個人情報保護に係る法的整備を行う。
○医療扶助のオンライン資格確認の取組状況(令和7年9月1日時点)→・令和6年3月の運用開始以降、被保護者のマイナンバーカード利用登録数、医療機関等における導入数、利用件数 とも大幅に増加。さらなる環境整備と利用促進に向けた取組を進めていく必要。
○主な医療DX関連施策(生活保護受給者に関する状況)
○被保護者の医療扶助・健診等情報の活用
→・各福祉事務所において、医療扶助の審査済レセプトを管理。健康管理支援や医薬品の適正使用・適正受診に 係る指導対象者の抽出等に活用。 ・NDB(匿名医療保険等関連情報データベース)について、医療扶助データに加え、健診・保健指導情報を順 次登録。自治体間の比較分析などを通じて、健康管理支援等の企画検討等に活用。
○データ分析支援ツール→・都道府県によるデータ分析等を通じた市町村支援の枠組みにおいて、国は、都道府県に対し、被保護者の医療、健康管理 等に関して約30指標の都道府県・福祉事務所別データを整理・集約した「データ分析支援ツール」を提供。 ・ この「データ分析支援ツール」では、当該指標ごとに、全国平均や都道府県平均、管内福祉事務所の状況等について、グラフ等で可視化が可能。
○介護扶助の給付手続→・介護保険被保険者に係る介護扶助に関しては、ケアプランの写しを添付の上、介護扶助申請を受け付け、介護扶助 を決定した後、当該ケアプランに記載のある介護事業所に対し、毎月介護券を送付。
○介護情報基盤について→・これまで紙を使ってアナログにやりとりしていた情報を電子で共有することで、業務の効率化(職員の負担軽減、 情報共有の迅速化)を図る。・さらに、今後、介護情報基盤に蓄積された情報を活用することにより、事業所間及び多職種間の連携の強化、本人の状態に合った適切なケアの提供など、介護サービスの質の向上を図る。
○都道府県等による医療機関への関与→生活保護法による指定等、指導、検査指定取消・効力停止 がある
○個別指導を実施する指定医療機関の選定→・指定医療機関に対する個別指導は、関係機関からの情報提供 や、社会保険診療報酬支払基金から提供される 酬請求データ等の分析結果 等から得られる指定医療機関の特徴等を総合的に勘案し、個別に内容審査 医療機関を選定することとしている。 ・このうち、診療報酬請求データについては、請求全体に占める被保護者に関する請求割合が高い 以外と比較して被保護者の診療報酬明細書等の1件あたりの平均請求点数が高い。
○生活保護法の指定医療機関に対する個別指導等の実施状況

4.本検討会で想定される論点
○本検討会で想定される論点(イメージ)
→・事務局において、各検討事項に関連した当面の論点(イメージ)を記載。本検討会では、各検討事項につい て、論点(イメージ)も参考に、制度・運用、事業、組織・体制など幅広い観点から御議論いただきたい。⇒ < 効果的な健康管理支援>< 医薬品の適正使用や適正受診に向けた取組等><医療扶助・健康管理支援や介護扶助におけるデジタル化やデータ活用><その他>  参照。

≪参考資料≫
○糖尿病の有病状況等
→(1)年齢階級別にみた糖尿病の有病状況等(令和3年6月審査分)(2)都道府県別にみた糖尿病の有病状況等(令和3年6月審査分) 
○高血圧症の有病状況等→(1)年齢階級別にみた高血圧症の有病状況等(入院外、令和3年6月審査分) (2)都道府県別にみた高血圧症の有病状況等(入院外、令和3年6月審査分)
○脂質異常症の有病状況等→(1)年齢階級別にみた脂質異常症の有病状況等(入院外、令和3年6月審査分) (2)都道府県別にみた脂質異常症の有病状況等(入院外、令和3年6月審査分)
○医療扶助費の伸びの要因分解
○令和4年「医療扶助に関する見直しに向けた整理」への対応状況
○庁内連携・保健医療専門職協働に関する取組事例→・保健事業など他制度の類似事業の知見・ノウハウの活用、情報共有、専門職との相談など、様々な連携形態により効果的に実施している事例 がある。
○医療関係団体との連携に関する取組事例→・地域の医療関係団体と連携した取組としては、保健指導や服薬管理業務を委託している事例や、事業の外部評価を実施している事例等がある。
○子どもの健康生活支援の実施状況→・現在、子どもの健康面に着目した支援に取り組む福祉事務所は限られているが、モデル事業※等において、教育委員会と連携した取組や、子 どもの学習・生活支援事業と連携した取組等など、様々な実施形態による取組が把握されている。 ・取組内容としては、モデル事業の活用の有無にかかわらず、歯科医療機関への受診勧奨や、調理技術の習得や食育など食事を切り口とした取組が比較的多くみられ、それにより、受診率が向上したり、健康意識に変化がみられたりするなど、一定の効果が出ている事例もある。 一方、健康生活支援を行う上での課題としては、「保護者の健康増進への意欲が乏しい」(69.9%)、「ケースワーカーに時間的余裕がない」 (61.0%)、 「保護者に病気や障害等があり対応が難しい」(59.5%)、「子どもとの接触が難しい」(52.2%)の割合が高い。
○子どもの健康生活支援に関する取組事例
○生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律(令和6年法律第21号)の概要 改正の趣旨
→単身高齢者世帯の増加等を踏まえ、住宅確保が困難な者への安定的な居住の確保の支援や、生活保護世帯の子どもへ の支援の充実等を通じて、生活困窮者等の自立の更なる促進を図るため、@居住支援の強化のための措置、A子どもの 貧困への対応のための措置、B支援関係機関の連携強化等の措置を講ずる。
○(参考)生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律による 改正後の生活保護法における該当規定→(都道府県の援助等) 第八十一条の二
○【市町村支援】 「共通指標」一覧(生活習慣病予防・重症化予防)
○【市町村支援】 「共通指標」一覧(受診動向)
○【市町村支援】 「共通指標」一覧(医薬品の適正使用、健康管理支援事業の実施状況)
○【市町村支援】都道府県における目標設定の手法・水準→・設定手法や水準の考え方は様々なパターンがあり得る中、各都道府県において、実情を踏まえた適切なパターンを選択。・目標期間は、医療費適正化計画やデータヘルス計画を踏まえた検討等も可能となるよう、「6年間」を一期として運用。
○医療要否意見書(様式)
○全国医療情報プラットフォームの全体像(イメージ)
○健診情報/保健指導情報のデータ連携
○介護情報基盤による介護情報の共有範囲(介護情報基盤運用開始後)
○介護情報基盤と情報の流れのイメージ(令和8年度以降)→・国保中央会において新規開発をする介護情報基盤を中心に、既存システムも活用した全体構成として検討を進めている。 ・介護情報基盤の情報を、利用者、自治体、介護事業所、医療機関がそれぞれ連携・閲覧する
○介護情報基盤の活用により想定されるメリット・活用イメージ
○介護情報基盤でできること:介護保険被保険者証の電子化


◎資 料 3 健康管理支援・医療扶助等に関する福祉事務所アンケート結果
○アンケートの概要
→各自治体における健康管理支援・医療扶助等に関する取組の実態把握を目的とし、都道府県、指定都市、中核市及び福祉事務所 設置市町村を対象にアンケートを実施。⇒回答自治体の属性  参照。

1.被保護者健康管理支援事業
○被保護者の生活習慣の把握状況
→被保護者の生活習慣の把握状況について、全体では「訪問調査時に把握している」が最も多く、「課題があると思われるケース のみ把握している」が続いた。
○被保護者を対象とした健康診査の実施状況→ 被保護者を対象とした健康診査(健康増進法に基づく健康増進事業)の実施状況について、「40〜64歳」は多くの自治体で対 象とされていた。一方、「40歳未満」が対象とされている自治体は少なかった。
○被保護者に対する保健指導の実施状況→ 被保護者に対する保健指導の実施状況について、全体では「健康増進事業部門が保健指導を実施している」が最も多く、「健康 増進事業としての健診結果を踏まえ、福祉事務所で保健指導を実施している」が続いた。一方、「被保護者に対して保健指導は 実施していない」との回答も一定数あった。
○他部署のデータの利活用状況→ 利活用している他部署所有のデータについて、「健康増進法に基づく健診の受診記録」が最も多かった。
○被保護者健康管理支援事業の課題→被保護者健康管理支援事業の推進にあたっての障壁・課題について、福祉事務所の体制面(マンパワー不足・業務多忙、専門職 の確保が困難、知識・技術の不足)や、被保護者要因(制度理解・健康意識・動機付け、精神疾患等の支援困難ケースの多さ) を挙げる自治体が多かった。特に、指定都市・中核市においては、被保護者要因を挙げる自治体が多かった。

2.医薬品の適正使用・適正受診等
○【総論】効果が低いと考える取組
→ 医薬品の適正使用・適正受診等に向けた取組のうち「得られる効果が低い」と考えられるものについて、「頻回転院への取組」 が最も多く(1位に挙げた自治体が24.3%、2位が21.3%)、「後発医薬品の使用促進の取組」、「頻回受診者への取組」、「長 期入院者の地域移行に向けた取組」が続いた。
○【総論】効果が低いと考える理由→「頻回受診者への取組」「向精神薬の重複投薬者への取組」「後発医薬品の使用促進の取組」「頻回転院への取組」では、「既 に取組が進んでいる」ことを理由とする自治体が多かった。このほか、「多剤投与者への取組」(抽出基準が不適切)、「長期 入院者の地域移行に向けた取組」(指導の困難さ)など、取組ごとに特徴的な「理由」も見られた。
○【多剤投与】指導実施時の優先順位付けの基準→ 優先順位付けの基準について、「設定していない」とする自治体が多数を占めた。一方、複数の医療機関に通院していることや、 有害事象の起きやすい薬剤が処方されていることを基準として設定している自治体も一定数みられた。
○【多剤投与】指導対象者の拡大に係る課題→ 多剤投与の指導対象者を拡大する際に想定される課題について、全体では「レセプト管理システムでの抽出が困難」が最も多く、 指定都市・中核市では「把握対象者抽出後の対象者情報の整理が困難」が最も多かった。
○【重複・多剤投与】指導対象者(候補者)の抽出方法→全体的に、福祉事務所の「レセプト管理システム」の抽出機能を活用している自治体が最も多かった。指定都市・中核市では、 「外部機関への委託」との回答も比較的多かった。
○【重複・多剤投与】指導対象者の抽出プロセスにおける工夫→ 指導対象者の抽出プロセスを効率化する工夫について、「特に取り組んでいるものはない」との回答が過半数であった。実施されている工夫の中では、「レセプト分析における自治体独自の抽出条件の設定」が多かった。
○【重複・多剤投与】指導の内容 →重複投薬者に対する指導と、多剤投与者に対する指導のいずれについても、「面談・訪問等の対面による指導」が全体で最も多 く、「お薬手帳の活用方法の助言」が続いた。一方、「通知の発送」や「医療機関・薬局への同行」は少数であった。
○【重複・多剤投与】指導の実施者→重複投薬者に対する指導と、多剤投与者に対する指導のいずれについても、「その他(自治体職員)」が全体で最も多く、「保健師(自治体職員)」が続いた。
○【頻回受診】早期把握等の取組状況 →指導対象者の早期把握の取組について、全体では「オンライン資格確認実績(ログ情報)活用」が最も多く、指定都市・中核市 では「受診状況の把握を多数回設定」が最も多かった。また、未改善者への取組について、「社会的居場所づくりや参加調整等 の取組」は最も少なかった。
○【頻回受診】受診状況の把握回数 →受診状況を把握するタイミングを年4回より多く設定している自治体では、「年5回〜6回」との回答と「年11〜12回」との 回答が、概ね半々であった。
○【頻回受診】最終的に指導対象者としなかった理由→レセプト抽出により候補者となったものの、最終的に指導対象者としなかった理由について、「治療計画上、客観的に頻回な通 院が必要であると判断されたため」が最も多かった。
○【その他】他法によるレセプトの確認状況 →重複・多剤投与や頻回受診対策における、他法によるレセプト(難病・自立支援医療など)の確認状況について、多くの自治体 で「実施していない」との回答であった。

3.都道府県による市町村支援 (令和7年度施行)
○都道府県回答/データ分析支援ツールの活用状況
→国が都道府県に配布した「データ分析支援ツール」について、「活用していない」との回答が最も多かった。また、管内の地域 比較等のデータ分析について、「未着手」との回答が最も多かった。
○都道府県回答/市町村に対する技術的助言等の実施状況→市町村に対する技術的助言等については、「予定無し」との回答が最も多かった。
○市町村回答/既に受けている支援、希望する支援→市町村に対する質問において、「既に受けている支援」と「希望する支援」について、いずれも「健康管理支援事業等に関する 研究会の開催」との回答が最も多かった。この他、「希望する支援」については、「都道府県が確保したアドバイザーの派遣」 や「関係団体と連携した専門職の確保支援」との回答も多かった。

次回は新たに「第182回市町村セミナー資料」からです。

第10回地域共生社会の在り方検討会議 資料 [2025年06月14日(Sat)]
第10回地域共生社会の在り方検討会議 資料(令和7年5月20日)
議事 (1)中間とりまとめ(案)について (2)その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_57941.html
◎資料2 第27回社会保障審議会福祉部会における主な御意見
1.地域共生社会関係の御意見
→・包括的な支援体制整備の中に、支援関係機関と地域住民等というのが出てくるのですけれども、総務省さんのほうで、過疎対策で集落支 援員制度を入れたり、地域おこし協力隊制度を入れたり、地域づくりのほうの支援とか専門家というものを入れていくような 制度もある 。 それが、この地域住民等というところの等に含まれているのか、別途、そういった地域づくりに関して担う支援 関係機関のようなものがあって、そこと、支援関係機関というものの連携やつながりについても考えていく必要があるのか 。地域共生社会は、いかに地域住民にとって、メリットがあるのだと、自分たちにとっていいことだと、必要なのだということを分かってい ただくためにも、伝えるという取組も非常に重要な視点 かと思います。
・重層事業(包括的な支援体制の整備)は、何をもって進んでいるかという、評価やモニタリングが、非常に分かりにくいとこ ろが足踏みのきっかけになっていると考えています。ネットワークとして機能し ているかというところをプロセスとして見えるということを、仕組み化していくことが、これからの推進には非常に重要 。
・「地域共生社会の理念・概念の再整理」について、この理念・概念というものを、介護職のみならず、広く対人支援の専門職 の教育の中に接続をしていくということは、ぜひお考えいただきたいと思います。あわせて、学校教育、そして社会教育の中でも、これを接続するということは、御検討いただきたい。 もう一つは、包括的な支援体制、その評価ということを考えるときに、3点、期待感として申し上げたいと思います。 1つは、とりわけ個別支援についてですが、本人中心で、本人の内面的な機微の気づきが促される、そして行ったり来たりす るという、伴走できるゆとりというものをどう確保できるようにするか 。 それから、個別支援、地域づくり共通だと思いますけれども、 課題志向が強い中で、課題のみならず、持ち味、可能性を重視 した視点 ということを、どれだけ様々な、これは様式からカンファレンスの持ち方から、評価まで全てだと思うのですけれど も、一貫して持ち味のほうの重視ということを強調できるか。 3つ目は、どうしても個別支援と地域づくりが循環することについての視点が弱いのではないかと思っています。 これが循環 できるような体制あるいは関連するほかの施策との接続で、評価ということについてもお考えいただけることを期待したいと思っています。

2.身寄りのない高齢者等の対応関係の御意見→・身寄りのない、もしくは身寄りと疎遠な関係の高齢者が増えている状況であり、生活上の課題の多い高齢者の包括的な相談 あるいは調整については、これまで以上に市町村、地域の社会福祉協議会などが中心となって支援体制を構築していくこと は重要。・ただ、医療機関や施設に入院、入居時に、手術などの同意や支払い遅滞への対応、あるいは遺体引き取りや、居室明け渡し などの際の連絡や同意が必要という理由で、身元保証人を求める場合があります。身元引受人がいない場合、誰かの助けを 借りないと受入れ先を見つけることは、容易なことではございません。施設におきましても行政と連携して支援している状 況ではございますが、煩雑な事務手続など、法的に配慮すべきことが非常に多いので、入院、入所時の身元保証を代替する ことや、あるいは死後の残置物処理や事務処理について、法的な整備が必要。
・持続可能な権利擁護支援、モデル事業のところで、先ほど、丸ごと家族になるという表現もございましたが、一例だとは思 うのですけれども、総合的な支援パッケージを提供する取組の図式の中で社会福祉協議会となっております。 この日常生活支援というのは、措置から契約に変わっていったところで入ってきたところですけれども、第3のステージと しまして、身元保証の問題であったり、死後の事務支援というのが入ってきているのですけれども、内容については、非常 に重たい内容ではないかと思っております。 今の社協さんが実施されている日常生活自立支援事業、日常生活支援のところが多いと思うのですけれども、これも社協さ んによっては、待機が多くて、現場が少し困っているという状況もあったりする。一方で、こういう仕組みができるのは非常に大切だと思う

3.その他(被災者支援関係)の御意見
・ 避難所等における要介護者等を対象とした介護ニーズへの対応については、
DWATや法人間連携等による人材派遣などの公式 なルートからの支援が行われるまでの間のつなぎ人材として、また、一般避難所における見守り支援について言えば、避難所 の中で生活を余儀なくされる方々の中におられる足腰の弱い方々の歩行支援、夜間のトイレ誘導などの支援を行う人材として、 それぞれボランティアで介護福祉士等の派遣を行っています。 いずれも極めて重要な機能であると考えております。実際に評価もいただいていると理解しておりますが、ボランティアとい う労災の対象にならない不安定な立ち位置であること、これらの取組がどこにおいても適切に発動できる体制を整備しておくことが必要であることなどを踏まえれば、この取組の行う体制をオフィシャルに構築し、平常時から備えておくことが、本来 望ましいと考えます 。
・DWATの活動は、派遣時の支援活動に非常に注目が集まりやすいのですが、実はボリュームで考えると、平時の地域活動とい うものはかなりのことをやっています。具体的には、地域の防災訓練ですとか、様々な教育機関への出前講座といったものが 静岡でも展開されています。 このことを今回の議論にどのようにつなげるかというところですが、災害時の支援というのは平時との関係というのは欠かすことができません。それから、フォーマル、インフォーマルな組織活動として考える場合においても、こういったDWAT と いったようなネットワーク組織というのは非常に、現在進んでいる上でも有効な材料になり得るものだと思いますので、ぜひ DWAT 活動を派遣支援時だけでなく、平時の活動と接続した議論を進めていただくことを期待したいと思います。
・被災者支援のところなのですけれども、今回の能登の地震の支援のところでも、子供を、特に発達障害を持ったお子さんの支 援というところが大変難しさがあったとお聞きしております。 被災者の中には、もちろん子供さんもおられるわけで、特に発達障害を持っているような特別な配慮が必要な、人数が多いと ころが非常に苦手であったり、音に敏感であったりというお子さんがおられるのですけれども、そういうお子さんへの支援に ついても考えていただきたいと思っております 。それで、今、これを申し上げたのは、こども家庭庁さんができてから、これは、こども家庭庁のことなのか、厚労省に関わる ことなのか、みたいなところが、少し難しいところがあるなと最近感じておりますので、ぜひ省庁で連携していただいて、子 供への支援についても考えていただければありがたいなと思います。


構成員提出資料】 原田構成員提出資料
中間とりまとめ(案)に対しての意見 原田正樹(日本福祉大学)
〇地域共生社会の権利性について
→地域共生社会(閣議決定)では「地域のあらゆる住民が役割を持ち、支え合いながら、自分らしく活躍できる地域コミュニティを育成する」とある。「地域のあらゆる住民」が地域のなかで社会参加し、相互関係をつくり、自己実現に留まらず共生できる地域づくりを目指すとされている。こうした「ケアリングコミュニティ」は、国家から「強制」される役割や仕組みではなく、国民の権利として保障され、その権利を行使していく必要がある。
社会福祉法第4条では地域生活課題の内容として「あらゆる分野の活動に参加する機会 が確保される上での各般の課題」とされているが、具体的には何等かの理由で参加を拒否 されたり、排除されることがないようしなくてはならない。人権三法(障害者差別解消法、 ヘイトスピーチ解消法、部落差別解消推進法)をはじめ、生活保護法の基本原理、「 障害者基本法」第3条(地域社会における共生等)の具体的な事項、「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」第3条(基本理念)第三項のような「新しい認知症観」などと同様に、地域共生社会の原理や権利性、具体的な在り方を法的にも明示する必要がある。
地域共生社会は、社会の分断に抗い、地域社会における DEI(多様性、公正性、包摂性) を推進し、かつ人口減少・単身化社会の進展に伴う社会課題の解決のために諸制度と連携 し、分野縦割りの社会福祉制度の改革を志向するものである。そうした将来の社会像とし ての地域共生社会の認識を広く共有していく必要があると考える。そのためにも社会福祉 法 89 条の基本指針は、地域共生社会の実現にむけた指針として改訂する必要があるので はないか。

〇包括的支援体制と重層的支援体制整備事業について→法にもとづき全ての市町村で包括的支援体制を整備していくことを、改めて強化して推進していくことは重要である。その際、対象者を限定しない生活困窮者自立支援の理念や制度を軸としながら、これまで構築してきた高齢者中心の地域包括ケアシステム(精神障害にも対応した地域包括ケアシステムを含む)を地域のなかで普遍化していくこと。生活困窮者自立支援では十分でなかった医療・保健分野等との連携を含めて、対人援助を住民に身近な地域でアウトリーチをして丸ごと受けとめる(ジェネリック)ことから、市町村で包括的に支援を行い、さらに高度な支援が必要なものについては広域・圏域で専門的な支援(スペシフィック)ができるという構造化を図ることが、そもそもの包括的支援の枠組みであった。(平成29年厚生労働省告示第355号)
包括的支援体制と重層的支援体制整備事業の関連が不明確で、かつ事業内容の建付けが 1 複雑であることに自治体での対応の難しさの一因があると思われる。その象徴が「包括的支援体制」、「重層的支援体制整備」、「生活支援体制整備」などの「体制の混乱」である。 少なくとも 3 つの体制の体系(関連)を再整理するとともに、包括的支援体制にもとづき、 具体的に支援していくために従来の分野別個別支援とは異なる、また地域づくりまで範囲 とした「重層的支援」、もしくは包括的支援について事業名称の変更も含めて整理すべきではないか。重層的支援体制整備事業においては、「総合相談」「参加支援」「地域づくり」の「一体化」が重要で、コミュニティソーシャルワークの機能が展開できる、つまり個々の事業が新たな縦割りにならないよう留意し、そのための推進事業であることを再度強調する必要がある。そのうえで「重層的支援」に対して、国として必要な施策を実施していく必要があるのではないか。その際「支援会議」については未実施の自治体においても実施できるようにすることは重要である。 また包括的支援体制として都道府県と市区町村の福祉事務所、児童相談所等との連携在り方も改善していく必要がある。

〇「身寄りのない高齢者等への対応」について→ これからの制度設計をしていくうえで、「身寄りのない高齢者等」の定義をしていくことは重要である。具体的な支援方策など検討していく上で対象像を共有化しておく必要がある。今回の中間とりまとめで注釈が出たことは大切である。そのうえで 2040 年にむけて増大するニーズに対して第 2 種社会事業として位置づけることで、事業化を検討することは不可欠であると考える。 ただしこうした支援を必要とするのは単身世帯だけではなく、老々介護や地域から孤立して複数ニーズがある世帯を含めて、「身を寄せるところ」がない人や世帯を含む必要があるのではないか。それらを対象とするならば相当数の支援が見込まれることになり、現在の日常生活自立支援事業の拡張だけでは難しい。しかしこうしたセーフティネットを整備することは、これからの包括的支援体制として、とても重要であると考える。その整備にむけての具体的な検討を期待したい。               以上


【参考資料】 ・構成員名簿↓
○地域共生社会の在り方検討会議 構成員名簿→17名。

次回は新たに「青少年インターネット環境の整備等に関する検討会 第64回会合」からです。

第10回地域共生社会の在り方検討会議 資料 [2025年06月13日(Fri)]
第10回地域共生社会の在り方検討会議 資料(令和7年5月20日)
議事 (1)中間とりまとめ(案)について (2)その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_57941.html
◎資料1 「地域共生社会の在り方検討会議」中間とりまとめ(案)について
0.はじめに
→○ 地域共生社会の理念・概念が提唱され、政府において、本格的な取組が開始されてから10年弱が経過する。この間、地域共生社会の実現に向けては、平成 29 年の社会福祉法改正により、全市町村に対して、 包括的な支援体制の整備を努力義務化するほか、令和2年の法改正において、 重層的支援体制整備事業を創設するなどの取組が進められてきた。 ○ こうした制度改正等も踏まえ、市町村においては、試行錯誤しながら多様な取 組が展開され、包括的な支援体制の整備を通じた地域共生社会の実現に向けた実践が、各地で広がってきている。 一部の地域においては、地域性を活かした自治体独自の豊かな取組が見られるほか、福祉分野における連携・協働を図り、これまで制度の狭間に置かれ 支援が行き届いていなかった事案への対応を進めていこうとする流れが確実に生まれてきている。 ○ 他方、こうした流れは、未だ全国に遍く広がっているものではなく、一部の先鋭的な地域における取組に限られているのも事実。また、この間の制度改正を受けて、包括相談体制の構築を強化する流れができつつあるが、多くの地域においては、包括的な支援体制をどのように整備すべきか戸惑いも見られ、福祉分野を超えた体制の構築や地域との連携・協働の意識・認識が十分で はないことにより包括相談と一体で構築すべき地域づくりの取組は十分に進 んでいないことが明らかになってきた。 ○ さらに、2040 年に向けてはこれまで地域における支え合いの基盤となってい た地縁・血縁・社縁と言った繋がりが弱くなること、単身世帯(特に、高齢者 単身世帯)の増加などの社会情勢の変化、法制審議会において、成年後見制 度の見直しの議論が進められる等、地域福祉を取り巻く環境も更なる変容が 生じている。○ こうした中で、令和2年の改正法附則第2条における施行後5年の検討規定や、「全世代型社会保障構築を目指す改革の道筋(改革工程)」等も踏まえ、 厚生労働省において、昨年6月に「地域共生社会の在り方検討会議」が設置された。 検討会議においては、この検討規定等を踏まえ、 @地域共生社会の更なる展開に向けた対応 A身寄りのない高齢者等への対応 B成年後見制度の見直しに向けた司法と福祉との連携強化等の総合的な権利擁護支援策の充実の方向性 C社会福祉法人・社会福祉連携推進法人の在り方 D社会福祉における災害への対応 などを検討事項として掲げ、議論を進めてきた。 ○ これまで、各回の議題に沿って、有識者や先進自治体・事業者にもヒアリング 等のご協力をいただく中で、検討会議を計 10 回開催し、議論を行ってきた。 本報告書は、この議論の成果を整理し、とりまとめるものである。

1.地域共生社会の更なる展開に向けた対応
(1)地域共生社会の理念・概念の再整理・更なる展開に向けた連携・協働
@ 地域共生社会の理念・概念の性格、行政責務 ↓
【現状・課題等】
→○法第4条第1項において、地域福祉の推進は、地域住民が相互に人格と個性を 尊重し合いながら、参加し、共生する地域社会の実現を目指して行わなければ ならない、と規定されている。
【検討会議での意見等】→○この点、検討会議において、地域共生社会の理念・概念の性格について、・あらゆる地域住民が排除されないことが、地域共生の柱にあることが重要。 この趣旨を法文上明記することが不可欠。 ・障害法制7における「共生社会」と法における「地域共生社会」の相違点に 留意する必要がある。 ・地域共生社会の規範内容としては、互助あるいは自治といった内容が埋め込まれている。 等の指摘があった。
【対応の方向性】→・地域共生社会の実現にあたっては、あらゆる地域住民が、排除されず地域社会に参画し、共に生活していくことや、地域住民同士で支え合う地域を形成 していくことが重要であることから、この趣旨を条文上反映させることに ついて、法令上の規定の整備の検討を進める必要がある。 ・第4条(地域住民等の責務)と第6条(行政の責務)の関係性を整理し、行 政には、地域住民同士で支え合う関係づくりを支援する等の役割があるこ とを明確化することについて、法令上の規定の整備の検討を進める必要がある。

A 福祉サービス提供等における「意思決定支援」への配慮 ↓
【現状・課題等】
→法第3条及び第5条においては、福祉サービスの基本的な理念や提供の原則が規定、当該規定において、意思決定支援への配慮の必要性は明記されていない。 【検討会議での意見等】 ○ この点、検討会議においては、改めて、総合的な権利擁護支援策の充実、意思 決定支援の確保等の重要性についても認識共有が図られ、福祉サービス提供 等の規定においても、「本人の意思決定支援を尊重する旨」等も書き込むことを検討してはどうか等の指摘があった。
【対応の方向性】→このため、福祉サービスの提供等に当たっては、意思決定支援への配慮の必要 性を明確化することについて、法令上の規定の整備の検討を進めるべきである。

B 福祉以外の分野との連携・協働 ↓
【現状・課題等】
→○ 地域住民の生活課題は、福祉分野のみで完結しておらず、社会・経済活動など が行われる中で、多様な分野にわたる課題が生じており、福祉分野にとどまら ず様々な分野が密接に関連している。幅広い関係者との連携・協働を進めるこ とで、地域社会の持続的な発展に寄与するとともに、地域住民の生活を支える ことになることから、福祉以外の多様な分野と連携・協働を進めていくこと は、地域共生社会の実現に当たって、極めて重要な視点である。
【検討会議での意見等】→○自治体へのヒアリングにおいては、福祉以外の分野との連携が進んでおらず、 国レベルでの連携促進や、法令上に連携規定を設けることが必要ではないか という意見がある。
【対応の方向性】→・まちづくり・農業・住まい・交通・消費者行政・防災・司法等の他分野との それぞれの役割を踏まえた連携・協働を推進するため、法令上の規定の整 備の検討を進めていく必要がある。 さらに、福祉以外の分野との連携・協働について、具体的な取組を進める ため、都道府県による支援を強化することや、地域運営組織(RMO)や指定 地域共同活動団体との連携・協働などによる、福祉以外分野とも連携・協 働した住民主体の地域づくりと包括的な支援体制の整備を繋げていく必要 がある。

(2)包括的な支援体制の整備・重層的支援体制整備事業の今後の在り方
@ 包括的な支援体制の整備・重層的支援体制整備事業 ↓
【現状・課題等】
→○包括的な支援体制の整備は、法第 106 条の3において、全ての市町村に対し て、努力義務として規定されており、法第 106 条の4に規定する重層的支援 体制整備事業がその1つの手段として位置づけられている。両規定の関係性 については、第 106 条の3が市町村に求める体制を示しているのに対して、 第 106 条の4はそれを実現していくための1つの手法として、事業を法定化 しているものである。○ 包括的な支援体制の整備については、市町村や関係者から何をもって体制が 整備できているのか判断が難しいとの声もあり、自治体へのアンケート調査 においては、包括的な支援体制の整備のために何らかの取組が必要と考えているが、具体的な検討を行っていない市町村が約45%あることが分かった。
【検討会議での意見等】→○包括的な支援体制の整備については、自治体へのヒアリングにおいては、 ・ 重層的支援体制整備事業を実施していない市町村に対しても支援や法に規 定する支援会議を利用できるようにすることが必要。 ・包括的な支援体制は何をもって整備したと言えるのか、指標のようなもの があると良い。 ・財源があっても人を雇えない時代になってきていて、これから1人2役・ 3役が求められる。・人口規模の小さい市町村では、今後各分野でそれぞれ 窓口を維持できず、一本化しなければならないところもでてくるだろう。 ・情報や財源だけ与えられても使いこなすのは難しく、市町村の課題に寄り 添って伴走的な支援をして欲しい。 ・都道府県に求められる役割が大きくなっても今の体制では受けきれない、 まずは都道府県に対する研修をして欲しい。 ・都道府県が所管する保健所、児童相談所、子ども・若者総合相談センター、 精神保健などとの連携を進めて欲しい。 との意見があった。
【対応の方向性】↓
(@) 市町村における包括的な支援体制の整備
(A) 過疎地域等の包括的な支援体制の整備に向けた柔軟な仕組み
(B) 都道府県における包括的な支援体制の整備
(C) 重層的支援体制整備事業の質の向上に向けた取組
(D) 多機関協働事業等の役割・機能

A 若者支援 ↓
【現状・課題】
→○こども・若者支援については、こども家庭庁のこども家庭センターや子ども・ 若者支援地域協議会、こどもの居場所づくり等の取組、厚生労働省の生活困 窮者自立支援制度における子どもの学習・生活支援事業などの各種の取組が 進められている。 ○ 一方で、こども期から若者に至る過程での支援が継続しないことや関係機関 の連携による早期発見・早期支援の取組が十分にできていないとの指摘があ るほか、若者への支援の必要性について、包括的な支援体制整備の中で十分 に意識されていなかった面もある。 【検討会議での意見等】→○この点、検討会議においては、・生活困窮者支援や住まい支援といったこれまで十分に対応がなされなかっ た分野での対応が進みつつあるが、若者支援は取り残された課題である。・学校といった所属がなくなった途端に孤立し、本当に大変な状況になって 初めて発見されることがある。 ・若者支援において、何か課題が見つかってから繋がるというのでは遅くて、 予防的な観点が必要になってくる。 ・若者支援は、「困難を抱える若者」だけに対象を限定せず、広く若者福祉の あり様を検討すべき。家と職場以外にも多様な居場所づくり等を促してい く必要がある。 ・こどもの居場所づくりについては、年齢を限定することなく、こども・若 者の居場所づくりの観点から取組を推進していく必要がある。 といった指摘があった。
【対応の方向性】→○このため、包括的な支援体制の中で、こども期からの予防的な支援や、若者 の特性に留意したアウトリーチや継続的な伴走支援などにより、困難を抱え る若者への支援に取り組むとともに、地域づくりや居場所づくり等を進める 上では若者が抜け落ちないよう留意の上、取り組みを進めていく必要がある。 その際、包括的な支援体制の整備に当たっては、生活困窮者自立支援制度が 重要な役割を持つものであることを踏まえれば、こども期からの予防的な支 援の一層の充実のため、同制度における子どもの学習・生活支援事業の全国 的な実施を更に推進するための方策を検討する必要がある。

2.身寄りのない高齢者等への対応
(1)身寄りのない高齢者等の生活上の課題に関する相談窓口の在り方 ↓
【現状・課題等】
→○高齢者を中心として単身世帯等の増加が見込まれている中、単身男性世帯においては、「日頃のちょっとしたことの手助け」で頼れる人がいない者の割合が高 くなっているほか、地域・家庭・職場といった支え合いの基盤も弱まっている。 こうした状況を踏まえると、高齢者だけでなく、ひとり親世帯の親子、独身の 若者、中年層なども、将来、身寄りのない状態となることは想定され、頼れる 身寄りがいないことに着目した支援策を検討していく必要がある。○ 厚生労働省においては、令和6年度から、身寄りのない高齢者等の相談を受け 止め、地域の社会資源を組み合わせた包括的支援のマネジメント等を行うコー ディネーターを配置した窓口の整備を図る取組をモデル事業として実施し、課 題の整理等を行っており、相談窓口の在り方の検討に当たっては、こうしたモ デル事業の実施状況も踏まえる必要がある。
【検討会議での意見等】→○この点、検討会議において、・・・・・。
【対応の方向性】→○このため、身寄りのない高齢者等の生活上の課題に関する相談窓口の在り方に ついては、既に各領域(介護、障害、生活困窮等)で支援体制の枠組みがあるこ とを踏まえ、新たな相談窓口の設置という方法ではなく、生活困窮者自立支援制 度における自立相談支援機関、介護保険法に基づく地域包括支援センターなど、 既存の支援体制の枠組みにおいて、その相談を受け止めることとし、身寄りのな い高齢者等の相談支援機能を強化していくべきである。
【検討会議での意見等】→○この点、検討会議において、・総合的な支援パッケージの提供は、高齢者等終身サポート事業と類似の構造で、特定の事業者があらゆるニーズに対応することになり、ニーズが増大すると対象者の範囲を限定せざるを得なくなることも懸念。身寄りのない高齢 者のどこまでの範囲をこうした事業だけでカバーすることができるか・すべ きかは検討課題。費用の問題は、一定の公的な支援の拡充を大前提とした上 で、民間財源の拡充も考えていかなければならない。 ・・・・・・・・・・    。                                               
【対応の方向性】→○このため、身寄りのない高齢者等が抱える生活上の課題に対する支援策の在り 方については、以下について対応を進めるべきである。 ・経済的な理由等により民間事業者によるサービスを受けられない場合がある ことを踏まえて、日常生活自立支援事業を拡充・発展させて、本人との契約 に基づき、日常的な金銭管理や福祉サービス等利用に関する日常生活支援、 円滑な入院・入所の手続支援、死後事務支援などを提供することができる新 たな事業とし、第二種社会福祉事業として法に位置づけ、多様な主体が参画 できるようにする必要がある。 ・新たな事業については、家族代わりと誤解されないよう、事業の守備範囲を 整理するとともに、民間サービスとの関係性や、制度の持続性の観点から体 制面・費用面・運営監視面を考慮する必要がある。併せて、資力が少ない方 については、その利用に関し、特別な配慮が必要である。

(3)身寄りのない高齢者等を地域で支える体制(関係機関とのネットワーク構築 等)の在り方
【現状・課題等】
→○身寄りのない高齢者等を地域で支えていくには、地域の関係機関等のネットワ ークを構築し、支えていく必要、一方で、既に自治体においては、介護、障害、生活困窮、権利擁護支援等での枠組み(地域ケア会議・(自立支援) 協議会・生活困窮の支援会議・権利擁護支援の地域連携ネットワーク等)のほか、地方版孤独・孤立対策官民連携プラットフォームや居住支援協議会等のプ ラットフォームが多数存在している。
【検討会議での意見等】→○この点について、検討会議においては、既存のプラットフォームを活用することで、身寄りのない高齢者等を地域で支える体制を構築することが考えられる との指摘があった。
【対応の方向性】→○こうした点を踏まえ、地域において、身寄りのない高齢者等をネットワークで支えていくため、市町村に既に存在する類似の協議会やプラットフォームを活 用して、支援方策の議論を進めていくための具体的な実施方法を国において示 すべきである。その際、身寄りのない高齢者等の支援を行う上で、法律の専門 家をはじめとする連携が必要となる主な関係機関を国において示し、参画を 促す必要がある。

3.成年後見制度の見直しに向けた司法と福祉との連携強化等の総合的な権利擁護支援策の充実の方向性
(1)新たな連携・協力体制の構築による生活支援や意思決定支援の在り方
【現状・課題等】
→○第二期成年後見制度利用促進基本計画(令和4年3月 25 日閣議決定)の指摘 (成年後見制度が適切な時機に必要な範囲・期間で利用できるようにすべき等) 等を踏まえ、現在、法制審議会民法(成年後見等関係)部会において、成年後見制度の見直しに向けた調査審議が行われている。 同計画では、成年後見制度が見直されるまでの間も、身寄りのない人も含め、 誰もが尊厳のある本人らしい生活を継続することができるよう、成年後見制度 以外の権利擁護支援策を総合的に充実させていくことが求められている。 【検討会議での意見等】→○この点、検討会議において、 ・全く新しい仕組みを一から制度化するのは現実的ではない。差し当たり、日 常生活自立支援事業を拡充・発展させた新事業を法定化していくこと及び中核機関の法定化が核になり得る。 モデル事業で得られた成果や課題を踏まえつつ、日常生活自立支援事業を大 幅に見直して事業規模の拡大を図るとともに、同モデル事業で重視された各要素(日常的な金銭管理、監督・支援、意思決定支援)について、個別に事業化を目指すことが現実的ではないか。 等の指摘があった。
【対応の方向性】→・身寄りのない人も含め、判断能力が不十分な人(本人)の地域生活を支える 支援策(日常的な金銭管理等の生活支援や社会生活上の福祉行政としての意 思決定支援など)について、日常生活自立支援事業を拡充・発展させた上で、 本人との契約に基づき、日常的な金銭管理や福祉サービス等利用に関する日常生活支援、円滑な入院・入所の手続支援、死後事務支援などを提供することができる新たな事業とし、第二種社会福祉事業として法に位置づけ(再掲)、 全国で基軸となる事業として実施する体制を構築する必要がある。・福祉行政による意思決定支援の範囲としては、現行の日常生活自立支援事業 における支援と概ね同範囲、すなわち、預貯金の入出金を含めた日常生活費の範囲における簡易な金銭管理、入院・入所手続支援等の生活支援サービス の利用に関する意思決定を基本とする必要がある。 ・ 意思決定支援の確保や市民参画の充実を図る観点から、事業化の検討も含め て、地域の実情に応じ、本人に対して、市民が本人目線で意思決定支援を行う取組を促進する必要がある。

(2)「中核機関」に求められる新たな役割及びその位置づけ
【現状・課題等】
○ 現在、各市町村において整備が進められている「中核機関」は、法的根拠がなく、その権限等が曖昧であるため、権利擁護支援を行う場面における個人情報 の取得・共有や会議開催等、権利擁護支援チームに対する支援のコーディネートを行う際や、権利擁護支援の地域連携ネットワークの関係機関と協力・連携を行う上で課題がある。 また、今後、成年後見制度が適切な時機に必要な範囲・期間で利用できる制度に見直された場合、家庭裁判所において後見等の終了等を判断するに当たり、 地域における成年後見制度以外の他の支援による本人に対する支援の可否等について情報提供を行うことができる法定の機関の存在が求められている。
【検討会議での意見等】→○この点、検討会議において、 ・「中核機関」には、チームをバックアップするとともに、後見人の選任・交代・終了時には家庭裁判所との情報共有・連携を図ることが求められる。 司法と福祉との連携の実効性を確保するためには、「中核機関」の存在を法制上明確に位置づける必要がある。少なくとも「中核機関」と家庭裁判所との間で個人情報の共有を担保できるようにした上で、「中核機関」の権限や 設置基準等を法律上定めるなど、「中核機関」の段階的な法制化を検討すべ きではないか。 等の指摘があった。
【対応の方向性】→○このため、以下について法令上の規定の整備を検討すべき。 ・市町村は、@権利擁護支援や成年後見制度に関する相談を受け、必要に応じて専門的助言等を確保しつつ、権利擁護支援の内容の検討や支援を適切に実施するためのコーディネートを行う業務、A協議会の運営等、専門職団体・ 関係機関の協力・連携強化のために関係者のコーディネートを行う業務、を 実施するよう努めることが必要。 上記@Aの業務及び家庭裁判所からの意見照会への対応を実施する機関と して、市町村は「中核機関」を設置できるようにすることが必要である。併せて、個人情報を扱う観点から、「中核機関」の職員に守秘義務を課すことが必要。 ・ 市町村は、個別事案に関する支援方針の検討等を行うための会議体を設置で きるようにすることが必要である。併せて、個人情報を扱う観点から、会議 体の構成員に守秘義務を課すことが必要である。 ○ なお、単独で「中核機関」を整備することが難しい小規模市町村については、 都道府県による支援も活用しながら、必要な支援体制を整備することができる ようにする必要がある。 ○ また、「中核機関」の法律上の名称については、権利擁護支援推進センターとす ることを提案する。

4.社会福祉法人・社会福祉連携推進法人の在り方
地域共生社会の担い手としての役割や経営の協働化・大規模化等の在り方
【現状・課題等】
→○少子高齢化・人口減少が進む中で、地域において複雑化・多様化する福祉ニー ズへ対応するために、地域共生社会の担い手として、公益性・非営利性を有し、 社会福祉事業や「地域における公益的な取組」を行う社会福祉法人や、社会福 祉連携推進業務として地域福祉支援業務を行う社会福祉連携推進法人の役割が 非常に重要。 その際、サービス提供に必要な人材の確保が困難となる中で、地域の福祉ニ ーズに対応した事業を安定的に継続するためには、経営の協働化・大規模化等 による経営基盤の強化、事業の効率化等を図ることが有効な方策として考えられる。 また、人口減少局面にある過疎地域等では、利用者の減少や職員等の不足により、法人単独では事業を実施することが困難な状況下において、持続可能な サービス提供体制を構築するため、それぞれの法人のリソースを活用することが求められている。
【検討会議での意見等】→○この点、検討会議において、 ・社会福祉法人の「地域における公益的な取組」は、地域課題の発見から対応までを法人ごとで実施するのではなく、他機関と協働して実施することも必要ではないか。 過疎地域などにおいて、一定の要件を満たす場合には、社会福祉連携推進法人が社会福祉事業を実施することができるよう検討するなど、社会福祉連携 推進法人制度の活用を推進する方策を考えるべきではないか。 等の指摘があった。
【対応の方向性】→○このため、以下のことを可能にするための法令上・運用上の措置を行うことを 検討すべき。 ・ 社会福祉法人による「地域における公益的な取組」を広げていくために、その目的や取組に関して、ポイントの周知や更なる明確化を行う必要がある。 社会福祉連携推進法人制度の活用を一層促進するため、社会福祉連携推進法人の事業要件の緩和や事務負担の軽減を行う必要がある。 人口減少局面の地域において、単独の法人としてのサービス提供だけではなく、社会福祉法人の人材・資産等のリソースをいかした連携・協働を推進する必要がある。

5.社会福祉における災害への対応 災害時の被災者支援との連携の在り方
【現状・課題等】
→○災害時においては、避難生活等において普段と異なる環境での生活となること から、高齢者・障害者・こども・妊産婦等の要配慮者を中心に福祉的支援のニ ーズが増大する。令和6年能登半島地震における対応状況からも、そのニーズ に対応するための体制の充実を図る必要性や、平時からの福祉的支援の重要性が認識された。○地域共生社会との関係においては、包括的な支援体制の整備を進めておくことで、災害時にも福祉関係者が連携して対応を行うことができた事例や、災 害時における被災者の生活を支えるための連携体制を構築したことが、平時の福祉の包括的な支援体制の整備につながっていく事例などが確認されている。 このため、災害対応と平時における福祉の支援体制に関して、双方の充実の観点 からも、地域共生社会と被災者支援の連携方策について、議論を進めていくこと が重要である。
【検討会議での意見等】→○この点、検討会議において、 ・ 災害時の支援体制と結びつけることでこそ、我が事としての地域共生社会の 推進が図られ得るのではないか。 ・災害が起こると地域全体が著しく福祉の欠けた状態となるため、平時から災 害を想定した福祉の準備が必要であり、福祉における体制や研修、支援の枠 組みを平時から構築するため、災害福祉支援ネットワークの体制強化が必要。 ・DWAT をめぐる法制度を整理し、平時から災害時へとシームレスな活動を実現 させることが必要。 等の指摘があった。
【対応の方向性】→○このため、以下のことを可能にするための法令上・運用上の措置を行うことを検 討すべき。 ・ 包括的な支援体制の整備に当たっては、防災分野とも連携を図り、平時から 発災後に連携が必要となる関係者との連携体制の構築を自治体に促す必要がある。 DWAT の平時からの体制づくりや研修の実施、都道府県等と関係機関の連携等 を図る必要がある。

6.終わりに→○本検討会議においては、計 10 回にわたり幅広い観点から議論を行うとともに、 今般、多くの実践者の方々にヒアリングや調査にご協力いただき、地域共生社会 を取り巻く地域・自治体・福祉関係の事業者等が直面している課題、また、社会情勢の変化等を踏まえた新たな課題を明らかにし、その課題への対応について、 上記のとおり、一定の方向性を提示した。 ○ それぞれの課題については、個々に対応策を検討する必要があることから、本検 討会議においては、議題ごとに議論を進めてきたが、身寄りの問題や総合的な権 利擁護支援策、被災者支援など、支援を必要とする対象者像やその場面は異なるものの、地域で生活する上で、様々な課題を抱えるあらゆる者を包括的に支えるために何ができるのかを議論してきたことには変わりはない。 したがって、今回議論してきた事項は、誰も取りこぼされることのない地域共生社会の実現、そのための包括的な支援体制の整備の枠組みの中で、対応していくべきものであり、自治体等の現場において推進していく際にも、この点留意 すべきである。 ○ また、上記の事項のほかにも、例えば、 ・支援の在り方について、改めて伴走型の支援の重要性を認識する必要がある。 ・地域共生の推進に大きな役割を果たしている共同募金事業の在り方を見直すべき。 等の意見があった。 ○ 厚生労働省をはじめとする関係省庁においては、本とりまとめの内容・趣旨を十 分に踏まえつつ、社会保障審議会福祉部会などの関係審議会等で議論の上、所要 の制度改正を含めた必要な対応を行うべきである。 ○ 地域共生社会の実現に向けた取組はこれからが本番である。2040年に向け、社会構造が大きく変化していく中で、これまで社会において頼りとしてきた地縁・ 血縁・社縁といった繋がりはますます弱くなり、孤立化はさらに進んでいくこと が想定される。こうした流れの中で、全国の地域とそこに住む人々の暮らしを守 っていくためにも、人と人が支え合う、新たな繋がりを生み出すことの価値と意 義を提唱し続け、そして、実行に移していく必要がある。その際、単に制度を作り、それを実行していくだけでは、全ての人にとって包摂的な社会にはなり得ない。地域住民の主体性を基礎に、どのような地域にしたいかを自ら考え、今ある人や資源をつなぎあわせ、必要であれば新たに創り出す中で地域を創っていくことがこれからの社会には不可欠である。 これを実現していくためには、福祉施策の範疇にとどまらず、地域と行政が一 丸となり、政策のみならず、地域住民、関係者、地域資源を総動員し、地域共生 社会の実現に向けて取り組む次なるステージに進んでいかなければならない。 ○ 本とりまとめが、地域共生社会の次なるステージへの第一歩となり、そして、全ての市町村において、地域の自由な発想の下で、誰も取りこぼされることのない包括的な支援体制の整備が実現し、地域に住む方々同士が支え合い、自分らしく 自律的な生を生きることができる地域共生社会が、全国の隅々まで広がっていくことを強く祈念し、結びとする。

次回も続き「資料2 第27回社会保障審議会福祉部会における主な御意見」からです。

第19回 成年後見制度利用促進専門家会議資料 [2025年03月06日(Thu)]
第19回 成年後見制度利用促進専門家会議資料(令和7年2月12日)
議事 第二期成年後見制度利用促進基本計画に係る中間検証報告書(案)について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_48704.html
◎資料 第二期成年後見制度利用促進基本計画に係る中間検証報告書(案)
○目次↓

はじめに
各施策の進捗状況及び個別の課題の整理・検討
1 成年後見制度等の見直しに向けた検討と総合的な権利擁護支援策の充実
(1)成年後見制度等の見直しに向けた検討について
(2)総合的な権利擁護支援策の充実について
@ 成年後見制度と日常生活自立支援事業等との連携の推進及び同事業の実施体制の
強化
A 新たな連携・協力体制の構築による生活支援・意思決定支援の検討
B 都道府県単位での新たな取組の検討
2 尊厳のある本人らしい生活を継続するための成年後見制度の運用改善等
(1)本人の特性に応じた意思決定支援とその浸透について
(2)適切な後見人等の選任・交代の推進等について
@ 家庭裁判所による適切な後見人等の選任・交代の推進
A 後見人等に関する苦情等への適切な対応
B 適切な報酬の算定に向けた検討及び報酬助成の推進等
C 適切な後見人等の選任・交代の推進等に関するその他の取組
(3)不正防止の徹底と利用しやすさの調和等について
@ 後見制度支援信託及び後見制度支援預貯金の普及等
A 家庭裁判所の適切な監督に向けた取組
B 専門職団体における取組
C 成年後見制度を安心して利用できるようにするための更なる検討
(4)各種手続における後見事務の円滑化等について
3 権利擁護支援の地域連携ネットワークづくり
4 優先して取り組む事項
(1)任意後見制度の利用促進について
@ 周知・広報等に関する取組
A 任意後見制度の趣旨に沿った適切な運用の確保に関する取組
(2)担い手の確保・育成等の推進について
@ 市民後見人の育成・活躍支援
A 法人後見の担い手の育成
B 専門職後見人の確保・育成等C 親族後見人への支援
(3)市町村長申立ての適切な実施と成年後見制度利用支援事業の推進について
@ 市町村長申立ての適切な実施
A 成年後見制度利用支援事業の推進
(4)地方公共団体による行政計画等の策定について
(5)都道府県の機能強化による権利擁護支援の地域連携ネットワークづくりについて
5 その他
おわりに

別紙1 成年後見制度利用促進専門家会議において委員から出された主な意見(新たな連携・協力体制の構築による生活支援・意思決定支援の検討について)
別紙2 成年後見制度利用促進専門家会議において委員から出された主な意見(中核機関 について)
別紙3 重要業績評価指標(KPI)の進捗状況について


◎参考資料1 成年後見制度利用促進専門家会議委員名簿 →21名。

◎参考資料2 成年後見制度の利用の促進に関する法律(イメージ図・本文)
○成年後見制度の利用の促進に関する法律イメージ図 ※平成28年4月8日成立、同年5月13日施行、 本法附則の規定により平成30年4月1日改正、 同日施行
・基本理念 ・基本方針 ・基本計画 ・体 制 ・その他  参照。

○ 成年後見制度の利用の促進に関する法律(平成二十八年法律第二十九号)
目次 ↓

第一章 総則(第一条―第十条)
第二章 基本方針(第十一条)
第三章 成年後見制度利用促進基本計画(第十二条)
第四章 成年後見制度利用促進会議(第十三条)
第五章 地方公共団体の講ずる措置(第十四条・第十五条)
附則


◎参考資料3 成年後見制度利用促進専門家会議運営規則
○成年後見制度利用促進専門家会議運営規則

平成30年7月2日 成年後見制度利用促進専門家会議決定
成年後見制度利用促進専門家会議の設置について(平成30年6月21日関係省庁申合せ) 「6.雑則」の規定に基づき、この規則を定める。


◎参考資料4 第二期成年後見制度利用促進基本計画(本文・概要)
第二期成年後見制度利用促進基本計画 〜尊厳のある本人らしい生活の継続と 地域社会への参加を図る権利擁護支援の推進〜 令和4年3月25日閣議決定
○目 次

はじめに
1 成年後見制度利用促進基本計画の位置付け
2 新たな基本計画の必要性
3 第二期計画の対象期間
T 成年後見制度の利用促進に当たっての基本的な考え方及び目標
1 成年後見制度の利用促進に当たっての基本的な考え方
(1)地域共生社会の実現に向けた権利擁護支援の推進
(2)尊厳のある本人らしい生活を継続できるようにするための成年後見制度の運用改善
   等
(3)司法による権利擁護支援などを身近なものにするしくみづくり
2 今後の施策の目標等
(1)目標
(2)工程管理
U 成年後見制度の利用促進に向けて総合的かつ計画的に講ずべき施策
1 成年後見制度等の見直しに向けた検討と総合的な権利擁護支援策の充実
(1)成年後見制度等の見直しに向けた検討
(2)総合的な権利擁護支援策の充実
@ 成年後見制度と日常生活自立支援事業等との連携の推進及び同事業の実施体制の
強化
A 新たな連携・協力体制の構築による生活支援・意思決定支援の検討
B 都道府県単位での新たな取組の検討
2 尊厳のある本人らしい生活を継続するための成年後見制度の運用改善等
(1)本人の特性に応じた意思決定支援とその浸透
@ 成年後見制度の利用促進における意思決定支援の浸透
A 様々な分野における意思決定支援の浸透
(2)適切な後見人等の選任・交代の推進等
@ 家庭裁判所による適切な後見人等の選任・交代の推進
A 後見人等に関する苦情等への適切な対応
B 適切な報酬の算定に向けた検討及び報酬助成の推進等
C 適切な後見人等の選任・交代の推進等に関するその他の取組
(3)不正防止の徹底と利用しやすさの調和等
@ 後見制度支援信託及び後見制度支援預貯金の普及等
A 家庭裁判所の適切な監督に向けた取組
B 専門職団体や市民後見人を支援する団体の取組
C 地域連携ネットワークによる不正行為の防止効果
D 成年後見制度を安心して利用できるようにするための更なる検討
(4)各種手続における後見事務の円滑化等
3 権利擁護支援の地域連携ネットワークづくり
(1)権利擁護支援の地域連携ネットワークの基本的な考え方 −尊厳のある本人らしい生
活の継続と地域社会への参加−
@ 地域連携ネットワークの必要性と趣旨
A 地域連携ネットワークのしくみ
B 権利擁護支援を行う3つの場面
C 市町村・都道府県・国と関係機関の主な役割
(2)権利擁護支援の地域連携ネットワークの機能 −個別支援と制度の運用・監督
@ 地域連携ネットワークの機能の考え方
A 権利擁護支援を行う3つの場面における「支援」機能と「運用・監督」機能
(3)権利擁護支援の地域連携ネットワークの機能を強化するための取組 −中核機関のコ
ーディネート機能の強化等を通じた連携・協力 による地域づくり−
@ 地域連携ネットワークの機能を強化するための取組の考え方
A 地域連携ネットワークの機能を強化するための取組(地域の体制づくり)
B 中核機関のコーディネート機能の強化と協議会の運営を通じた連携・協力関係 の推

(4)包括的・多層的な支援体制の構築
@ 基本方針
A 市町村による「包括的」な支援体制の構築
B 都道府県による「多層的」な支援体制の構築
C 国による「包括的」「多層的」な支援体制づくりの支援
4 優先して取り組む事項
(1)任意後見制度の利用促進
@ 基本方針
A 周知・広報等に関する取組
B 任意後見制度の趣旨に沿った適切な運用の確保に関する取組
(2)担い手の確保・育成等の推進
@ 基本方針
A 市民後見人の育成・活躍支援
B 法人後見の担い手の育成
C 専門職後見人の確保・育成
D 親族後見人への支援
(3)市町村長申立ての適切な実施と成年後見制度利用支援事業の推進
@ 基本方針
A 市町村長申立ての適切な実施
B 成年後見制度利用支援事業の推進
(4)地方公共団体による行政計画等の策定
@ 基本方針
A 市町村による行政計画の策定
B 都道府県による取組方針の策定
(5)都道府県の機能強化による権利擁護支援の地域連携ネットワークづくりの推進
@ 基本方針
A 都道府県の機能強化
B 市町村への具体的な支援内容
C 都道府県自らの取組の実施
別紙  第二期計画の工程表とKPI


◎参考資料5 重要業績評価指標(KPI)の進捗状況について(R6.4.1 時点)→再掲。

◎参考資料6 成年後見制度利用促進施策に係る取組状況調査結果(概要版)
1.調査概要 全国の自治体(1,741市区町村、47都道府県)を対象に、第二期成年後見制度利用 促進基本計画を踏まえた施策の取組状況について調査を行った。
2.調査結果 調査時点:令和6年4月1日時点(一部設問を除く)
※ データについては、精査中であり、今後変更がありうる。
令和6年12月 厚生労働省 社会・援護局 地域福祉課 成年後見制度利用促進室 社会・援護局 障害保健福祉部 障害福祉課 地域生活・発達障害者支援室 老健局 認知症施策・地域介護推進課

○市町村調査↓
(1)中核機関について→ @ 中核機関の整備状況
A中核機関(1,187自治体)について→ア.運営主体 イ.中核機関の整備圏域 ウ.
権利擁護の相談支援機能に関する取組 エ.権利擁護支援チーム形成支援機能に関する取組 オ.権利擁護支援チームの自立支援機能に関する取組 カ.地域連携ネットワークの強化に係る取組
B中核機関未整備自治体について→ア.関係団体等との調整状況 イ.中核機関整備の
方向性(設置区域) ウ.中核機関の整備に向けた主な課題
(2)市町村計画に関する取組について→@市町村計画の策定状況 A市町村計画の見直しの実施有無
(3)協議会等について→@協議会等の設置状況、設置予定時期 A協議会等の設置圏域
(4)その他の取組→@任意後見制度の周知・広報の実施状況 A成年後見制度に関する相談窓口の有無 B成年後見制度や相談窓口の周知状況 C市民後見人の養成及び活動状況 D市町村長申立ての実施状況 E成年後見制度の利用に係る申立費用及び報酬の助成の実施状況
○都道府県調査↓
(1)都道府県による担い手の確保・育成について→@都道府県による担い手の育成方針の策定状況 A都道府県における市民後見人養成研修の実施状況 B都道府県における法人後見の担い手養成研修の実施状況
(2)都道府県による取組方針について→ @都道府県による取組方針の策定状況 A都道府県による取組方針の策定方法
(3)市町村支援に係る取組について
@研修の実施状況→ ア.市町村長申立てに関する研修の実施状況 イ.成年後見制度
や権利擁護支援の必要性に関する研修の実施状況 ウ.意思決定支援研修の実施状況
A都道府県単位の協議会の設置状況
B市町村等への情報提供や相談対応の実施状況(都道府県の機能強化)→ア.管内市
町村からの相談に適切に対応するための相談窓口の整備状況 イ.体制整備アドバイザーの配置状況 ウ.権利擁護支援総合アドバイザーの配置状況
(4)都道府県別 KPI達成状況


◎参考資料7 第二期計画中間検証の準備に関するワーキング・グループの結果概要
○第二期計画中間検証の準備に関するワーキング・グループの開催実績
→再掲。
【第二期計画における工程管理の考え方】→・各施策について、工程表に基づき推進するとともに、施策の性質に応じて設定したKPIの達成に向けて取り組む。 ・専門家会議は、進捗が特に重要な施策について、ワーキング・グループを設置し、定期的に検討状況を検証する。 ・専門家会議は、第二期計画の中間年度である令和6年度に、中間検証として、各施策の進捗状況を踏まえ、個別の課題の整理・検討を行う。


◎参考資料8 各委員提出資料(2025年2月12日)
第19回成年後見制度利用促進専門家会議への意見
公益社団法人 日本社会福祉士会 理事 星野美子
○受け入れが難しいと判断されたことなどについて、意見を出した趣旨や思いについて、改めて意見として提出いたします。↓

1. 高齢者等終身サポート事業者ガイドラインの取扱いについて→本ガイドラインの取扱いについては、周知・徹底だけではなく、監督省庁の明確 化や、都道府県単位に相談窓口や事業者のサポート機能を持つ機関を設置すべきであり、そういった内容も記載いただくことを希望します。

2. 後見人等の報酬受領状況の把握について→・・・・・。すなわち、「前回報酬付与審判で決定された報酬を□全額受領した、□一部受領し た、□未受領である」の欄を設けること、その理由を記載する欄を設けることで足りると考 えます。

3 本人情報シートについて→本人情報シートの改訂などの意見が福祉関係者や行政から提示された場合に、最高裁判所はどのよう に対応することとなるのか、、福祉専門職側で作成された資料を、家庭裁判所がどのように受け止め、後見人の交代や後見人の事務内容の見直しなどに向けて、活用いただけるのかは、これからますます議論を深めていく必要があると考えております。

4. 任意後見の啓発・周知について→登記件数は法務省において統計資料として公開しているので、具体的な数値を報告書に掲載することで、任意後見の理解が深まって いる、ということも評価できる可能性があるのではないでしょうか。

5.利用支援事業の抜本的見直しについて→「将来的には社会保障としての考え方の検討も、その是非も含めて今から検討しておく必要があると考える。」については、基礎自治体が予算を考える仕組から、社会保障として広く国民が自分事として、必要なときに誰もが活用できる制度を支えるという考え方を持てるのか、そのための検討を始めることの意見があった、という記載もできないものでしょうか。

6.専門アドバイザーの活用の具体的な取組みについて→すべてを国が実施するということを申し上げたのではなく、地域の特性に合わせて都道 府県が市町村の課題を吸い上げて企画をするために、専門アドバイザーの関与も必要です。 都道府県が実施する研修等について、受講等が負担となる、ということではなく、都道府県 だからこそ、地域特性にあった、また地域の課題に沿った、実務に役立つ研修や研修以外の さまざまな仕組みを構築することができると考えます。都道府県が主体的に取り組めるよ う、情報収集や情報発信をすることに国の役割があると考えます。都道府県が具体的に何を 行うことが求められているのか、どういった仕組みがあればできるのか、ということを具体 的に記載することで企画段階から専門アドバイザーの活用がより推進される体制が構築で きるものと考えます。

次回は新たに「幼児期までのこどもの育ち部会(第12回)」からです。

第17回 成年後見制度利用促進専門家会議資料 [2024年11月30日(Sat)]
第17回 成年後見制度利用促進専門家会議資料(令和6年10月11日)
議事 中間検証に係る意見交換(地域連携ネットワークづくり、適切な後見人等の選任・交代の推進等、担い手の確保・育成等の推進、市町村長申立ての適切な実施と成年後見制度利用支援事業の推進、権利擁護支援の行政計画等の策定の推進、 都道府県の機能強化)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_43748.html
◎参考資料 11 成年後見関係事件の概況(最高裁判所提供資料)
―令和5年1月〜12月―   最高裁判所事務総局家庭局
1 申立件数について(資料1)
→○成年後見関係事件(後見開始、保佐開始、補助開始及び任意後見監督人 選任事件)の申立件数は合計で40,951件(前年は39,719件)であり、対前年比約3.1%の増加となっている。 ○後見開始の審判の申立件数は28,358件(前年は27,988件)であり、対前年比約1.3%の増加。 ○保佐開始の審判の申立件数は8,952件(前年は8,200件)であり、対前年比約9.2%の増加となっている。 ○補助開始の審判の申立件数は2,770件(前年は2,652件)であり、対前年比約4.4%の増加となっている。 ○任意後見監督人選任の審判の申立件数は871件(前年は879件)であり、対前年比約0.9%の減少となっている。
2 終局区分について(資料2)→○成年後見関係事件の終局事件合計40,665件のうち、認容で終局したものは約95.3%(前年は約95.4%)である。
3 審理期間について(資料3)→○成年後見関係事件の終局事件合計40,665件のうち、2か月以内に終局したものが全体の約71.8%(前年は約71.9%)、4か月以内に終局したものが全体の約93.7%(前年は約93.7%)である。
4 申立人と本人との関係について(資料4、5)→○申立人については、市区町村長が最も多く全体の約23.6%を占め、次いで本人(約22.2%)、本人の子(約20.0%)の順となっている。 ○市区町村長が申し立てたものは9,607件で、前年の9,231件(前年全体の約23.3%)に比べ、対前年比約4.1%の増加となっている。
5 本人の男女別・年齢別割合について(資料6)→○本人の男女別割合は、男性が約43.8%、女性が約56.2%。 ○男性では、80歳以上が最も多く全体の約35.5%を占め、次いで70歳代の約27.6%。 ○女性では、80歳以上が最も多く全体の約63.7%を占め、次いで70歳代の約18.7%。 ○本人が65歳以上の者は、男性では男性全体の約71.7%を、女性では女性全体の約86.1%を占めている。
6 申立ての動機について(資料7)→○ 主な申立ての動機としては、預貯金等の管理・解約が最も多く、次いで、身上保護となっている。
7 鑑定について(資料8、9)→○ 成年後見関係事件の終局事件のうち、鑑定を実施したものは、全体の約4.5%(前年は約4.9%)であった。 ○ 鑑定の期間については、1か月以内のものが最も多く全体の約53.5%(前年は約53.5%)を占めている。 ○ 鑑定の費用については、5万円以下のものが全体の約42.9%(前年は約45.4%)を占めており、全体の約85.3%の事件において鑑定費用が10万円以下であった(前年は約86.9%であった。)。
8−1 成年後見人等と本人との関係について(資料10−1)→○成年後見人等(成年後見人、保佐人及び補助人)と本人との関係をみると、配偶者、親、子、兄弟姉妹及びその他親族が成年後見人等に選任されたものが全体の約18.1%(前年は約19.1%)。 ○親族以外が成年後見人等に選任されたものは、全体の約81.9%(前年は 約80.9%)であり、親族が成年後見人等に選任されたものを上回っている。
○成年後見人等と本人との関係別件数とその内訳の概略は次のとおりである。     
 関係別件数(合計) 40,729件(前年39,573件)       
 親      族   7,381件(前年 7,560件)       
  親  族  以  外  33,348件(前年32,013件)       
うち 弁 護 士   8,925件(前年 8,683件)          
司 法 書 士  11,983件(前年11,768件)          
社会福祉士   6,132件(前年 5,851件)          
市民後見人     344件(前年   271件)

8−2 成年後見監督人等が選任された事件数について(資料10−2)→○認容で終局した後見開始、保佐開始及び補助開始事件(38,002件)のうち、成年後見監督人等(成年後見監督人、保佐監督人及び補助監督人)が選任されたものは1,287件であり、全体の約3.4%(前年は約3.4%)である。
○ 成年後見監督人等が選任された件数とその内訳は次のとおりである。     
件  数 (合  計)1,287件(前年 1,256件)      
   弁  護  士   632件(前年  613件)      
   司 法 書 士    482件(前年  491件)      
   社 会 福 祉 士    14件(前年    8件)      
 社 会 福 祉 協 議 会  120件(前年  100件)      
    税 理 士      1件(前年    0件)      
     その 他     38件(前年   44件)

9 成年後見制度の利用者数について(資料11)→○令和5年12月末日時点における、成年後見制度(成年後見・保佐・補助・任意後見)の利用者数は合計で249,484人(前年は245,087人)であり、対前年比約1.8%の増加。 ○成年後見の利用者数は178,759人(前年は178,316人)であり、対前年比約0.2%の増加となっている。 ○保佐の利用者数は52,089人(前年は49,134人)であり、対前年比約6.0%の増加。 ○補助の利用者数は15,863人(前年は14,898人)であり、対 前年比約6.5%の増加。 ○任意後見の利用者数は2,773人(前年は2,739人)であり、対前年比約1.2%の増加となっている。


◎参考資料 12 各委員提出資料
◎第17回専門家会議 中間検証に向けた意見
2024年10月11日  弁護士 青 木 佳 史
第1「3 権利擁護支援の地域連携ネットワークづくり」について
1 専門職参加によるアウトリーチ相談の強化
→地域連携ネットワークの支援機能のうち、支援チームに対する相談支援機能として、本人の生活場所への出張相談や専門職が参加する専門相談を全ての中核機関において実施し、権利擁護支援や後見制度利用の必要な人へのアウトリーチ相談によるニーズの掘り起こしをはかるべきである。 権利擁護支援の基本的アプローチとして、本人の特性に照らし、窓口での相談対応だけでは不十分であり、本人や支援チームの現場に赴く出張相談やそこに専門職が参加し て行う専門職相談を実施することで、必要なニーズを掘り起こし、制度利用を含めた適 切な権利擁護支援に繋げていくことができることは言うまでもない。 ところが、R5 取組状況調査結果では、中核機関の整備済み市町村1070市町村の うち、「出張相談の実施」しているのは540市町村であり、「専門職による相談会の開催」しているのは494市町村にとどまっている。こうした相談体制の整備は、制度利 用の必要性や制度の具体的な役割を共有し検討するために不可欠である。 専門職団体の協力のために都道府県の調整機能を活用し、遠隔地へのオンライン相談 の活用を含め、こうした相談体制の整備をはかることが急務である。

2 適切な後見人等の選任・交代の推進等
(1)適切な選任のための体制整備(受任(者)調整会議)
→地域連携ネットワークの支援機能のうち、チームの形成支援機能として、後見制 度の申立にあたり、本人の課題やニーズ、特性に相応しい「適切な後見人等の選任」に向けた受任調整を的確に実施する体制作りを、以下の5項目を柱とし、都道府県・市町村、中核機関と家裁、専門職団体が連携、協働して整備する取組を、全ての地域で強化すべきある。 R5取組状況調査結果では、中核機関の整備済み市町村のうち、「受任者調整を含むチーム体制づくり(受任調整会議の開催、一時的な支援の調整等を含む)」の 取組を実施しているのは 655 市町村であり、全体の 1000 以上の市町村で受任調整会議が未整備である。特に、過疎地、島しょ部など設置が困難な地域がある。一方、都道府県の圏域単位の協議会で受任調整を行うところはわずか2県に留まっている。また、設置していている中核機関でも、市民後見人選任の受任調整に限定している地域も多い。このように受任調整のための会議体が設置されているとはいいがたい状況にある。 後見制度を必要とする本人の課題、ニーズ、特性を十分に評価した上で、それに 相応しい担い手を選任し、チーム支援の一員として、従来の支援チームとともに、 あるいは、新たな支援チームの中で職務を行うことは、本人中心の権利擁護の支援 が実施されるために極めて重要である。 相談支援によって制度利用に繋げるだけではなく、適切な選任に繋げることは、 家裁や専門職団体だけに委ねられるものではなく、市町村・中核機関の役割である。そしてこれは後見人等と本人や支援チームとの不適合による相談・苦情を未然に防ぐことからも重要である。 さらに今後、成年後見制度が、本人の意思を重視し、制度利用の個別の必要性を柱として、適切な時機・期間で利用する制度へ見直される中では、制度利用の必要性の有無や終了の適否、必要性に応じた担い手の選任の評価検討が一層求められる ものであり、これに関する市町村・中核機関による情報の集約と評価、家裁へ情報 提供できる体制の整備が重要となる。 これまで各地で実施されている受任調整の取組は、何らの指針もなく、各現場関係者の模索の中で行われてきているが、それだけに内容のバラツキや問題点も多い。そこで、今後の計画期間において、次の5点を基本的な柱として、全国的な体制整備のための運営指針や体制整備のノウハウ提供、人材確保のための財源確保な どにつき、国が中心となって進めることが求められる。
《適切な選任に必要な5項目》 ↓
ア 中核機関における受任調整のための会議体の設置
→適切な受任調整のため、複数の構成員が参加して情報を収集、アセスメントし、 後見実務を踏まえたマッチングを行うための受任調整を行う会議体が市町村・中核 機関に設置され、専門職団体の参加(家裁のオブザーバー参加)により、定期、随 時に開催されること。
イ 選任基準(目安)の作成と家庭裁判所・専門職団体との共通認識の醸成→受任調整会議の判断にばらつきが生じないよう、市町村・中核機関において選任 基準もしくは選任目安を作成し、選任する家庭裁判所や候補者推薦する専門職団体と共通認識を醸成すること。
ウ 集約すべき必要な情報(本人情報、候補者情報等)の標準化→ 会議体で適切な受任調整のためのアセスメントができるよう、必要な情報 を適 切に集約し、家裁や専門職団体に提供するには、どのような本人情報、候補者情報 等が必要かを予め整理し、関係機関の間で共通認識となるよう、個人情報保護の観 点も踏まえ、帳票(シート)作成等により標準化すること。
エ 各地域に質の担保された多様な後見人候補者(担い手)の選択肢の確保→ 会議体のアセスメントにより本人に適切な後見人像に対応した候補者を用意でき るように、各地域に質の担保された多様な担い手の選択肢が確保されること(特に、後述の市民後見人や法人後見の育成と専門職への報酬助成の拡充)。
オ 受任調整によって選任された後見人等の理解・協力の確保 →選任された候補者が、受任調整によって選任された趣旨(求められる課題と職 務)を理解し、チーム支援の一員として役割を果たしていく(場合によってはリレ ーの見通しも含め)姿勢を確保すること。

(2)家裁における適切な選任に向けた運用整備→ 以上のような市町村・中核機関における体制整備とは別に、市町村・中核機関が申立に関与しない事案について、適切な選任を図るための運用を整備することも重要である。 本人申立の一部や親族申立の多くは、市町村・中核機関が申立に関与していない。 その場合、市町村・中核機関による受任調整が行われる場合に比べ、申立書類に記載 される本人情報、候補者情報は限定的なものであり、家裁において、本人や事案の特性を十分に反映した適切な選任に繋げることは容易ではないし、これについて中核機 関の受任調整に付すことも現実的ではない。 そこで、市町村や中核機関が関与しない事案では、家裁において適切な受任調整を 行うことができるよう、@すでに本人の支援チームが形成されていれば、その中でのアセスメントを踏まえた候補者についての意見を求めるように申立書式を改訂したり、A家裁が選任にあたり必要とする情報の項目を記載した「選任のための情報シー ト」の提出を求めるなる工夫したり、B家裁の受理面接で受任調整に必要な情報や観 点を確認して申立人に検討を促す等、申立段階における運用を整備することが重要で ある。

(3)柔軟な交代のための体制整備→さらに、チームの自立支援機能として、本人の意向や状況に応じた柔軟な交代についても、体制整備をはかることが求められている。 現状では、後見人等の交代が検討される場面においては、一部の地域と家裁で、専門職後見人から市民後見人へのリレー検討の仕組みが作られている他は、各地で場当たり的な対応になっているところである。 定期報告などによる後見人等側からの情報提供を待つだけでなく、適時に交代に関 係するさまざまな情報を把握し、柔軟で適切な交代に結びつけるためには、市町村・ 中核機関や専門職団体においてチーム支援における後見人等の職務の評価を適切に家裁に提供する体制、家裁との連携の体制を各地で整備することが求められる。
また、市町村、中核機関におけるチームの自立支援機能として、選任された後見人 に対しても相談に応じ、専門外の課題や地域の実情に応じた情報提供を行う等、後見 人自体への支援を行う役割も求められる。 当面の運用としても、選任時の交代の可能性についての説明と同意、定期報告時の 交代の相当性の確認、交代を検討するケースカンファレンスの開催などの取組を市町村・中核機関と家裁、専門職団体の間で進めることが期待される。

3 苦情対応スキームの整備→地域連携ネットワークのチームの自立支援機能の一つとして、後見人等の職務についての苦情対応を明確に位置づけるべきである。 後見人等への苦情等には様々なものが含まれるが、その中には、後見人等が行うべき職務に反しているものや本人や支援者との信頼関係が不全になっているものがあり、本人に必要な職務が果たされず本人の権利・利益に反するものがある。これを改善するためには、裁判所や各専門職団体だけでなく、市町村や中核機関においてこうした事態への対応窓口と体制を設けることは、チームの自立支援機能の一つとして重要であり、現場の支援チームの大きなニーズになっている。 現在でも、事実上、中核機関等へ苦情等が寄せられることもあるが、窓口を含めた対応スキームを整えて、事案に応じた調整対応を行い、必要に応じて家裁や専門職団体と連携・調整を行う体制が取れているところは少ない。 そこで、昨年実施した全国 5 カ所での試行による成果も踏まえ、残りの計画期間において、各中核機関が、家裁や専門職団体と連携した苦情対応スキームの体制整備を行うこととし、そのためモデル事業等の実施を通じて、下記の諸課題を検討し、各地域の特性に合わせて、苦情の受付から関係機関の連携も含めた終結までのフローを見通した対応スキームを整備すべきである。 ・市町村・中核機関、家裁、各専門職団体が、それぞれの苦情対応の体制や実情につい て相互理解をする場を設けること。 ・中核機関は、チーム自立支援機能として、後見人に関する相談・苦情を受ける窓口の 一つとしての対応体制や周知方法を、規模に応じ、順次、整えること。 ・この中核機関による対応について、事実確認の手順、事案の評価、連携の可否・適否などの対応スキームを、規模に応じ、家裁や各専門職団体と協働して、整えること。 併せて、受任調整や選任後のフォローを行う取組を整備して事前防止につなげるこ と。 ・各専門職団体は、中核機関から期待される対応のあり方のイメージを共有し、それを 担える窓口と体制を団体ごとの特質や規模に応じて整えること。 ・家裁は、中核機関と各専門職団体による対応では困難な場合に、家裁の監督機関として果たせる役割や対応のあり方を、具体的事案を通じて、積極的かつ柔軟に検討すること。 ・国や都道府県は、上記の各取組のため、先行する中核機関等の取組や過去の事例対応の分析などを通じて、対応スキームのモデル案の開発や研修などを実施すること。

4 中核機関の位置づけと役割の制度化→以上のように、チーム形成支援機能及び自立支援機能において、本人のために適切な選任と柔軟な交代を確保し、本人中心の権利擁護の支援を確保していくためには、市町村及び中核機関による受任調整や後見人を含めたチーム自立支援機能が十分に実施され ることが重要である。そのためには、中核機関において、本人情報や候補者情報等を調査、取得する法的権限を与え、国や地方自治体、関係諸機関、医療機関や介護・福祉事業者の保有する個人情報等を共有できるような法的手当が必要。また、受任調整 等に必要となる会議を主宰する権限や、家裁や専門職団体と各種情報を相互に提供、意 見交換等することができるための守秘義務も規定する必要がある。このように、後見人の適切な選任や交代や適切な苦情の対応のために、中核機関を法律上の機関として位置づけ、その目的、権限、義務等を明確にすることが重要であり、その制度化は運用改善 の実現の上で必要不可欠なものとして検討されるべきである。

第2「4 ⑵ 担い手の確保・育成等の推進」
1 市民後見人育成をはじめとした担い手育成・確保の具体的施策を
→上述のように、本人の課題やニーズに応じた適切な選任を可能にする重要な項目として、地域に後見人等として多様な選択肢がある必要があるところ、日本の世帯状況等に照らし、今後も親族後見人の増大は見込みにくいことを踏まえると、弁護士、司法書士、社会福祉士等の専門職後見人だけでなく、市民後見人や法人後見など質の担保された担い手の育成が求められる。特に、市民後見人については、地域共生社会の実現や身寄りのない人の増加から、ますますニーズは高まるものと予測される。また、新たな総 合的な権利擁護支援策においても、意思決定支援の視点から市民後見人名簿登録者の活躍支援が求められる。 しかし、R5取組状況調査結果では、市民後見人を育成する市町村は全国で418市 町村(24%)に留まり、第二期計画以降もほとんど増加していない。老人福祉法や知的障害者福祉法等において、市町村の努力義務として担い手整備が位置づけられている にもかかわらず、国として、都道府県や市町村における体制整備を推進するための具体的な対応策が研修プログラム見直し以外には特に進展がない状況である。市民後見人の 養成研修だけではなく、市民後見人の支援に関する体制整備や養成修了者の活躍支援について都道府県や市町村が実施できるための具体的促進策を国として早急に実施すべきである。 法人後見についても、地域には実施法人がなかったり、社会福祉協議会だけであるな どまだまだ担い手としての数は少ない状況にある。法人後見には、本人が若くて支援が 長期になるケースや多くの課題を抱える家族のケース、専門職後見人が個人で対応困難な特性をもつ事案において法人後見の特性が期待される事案が年々増加している。 地域の権利擁護支援策のひとつとして、市民後見人、法人後見が果たすべき役割を、市町村あるいは圏域単位で整理し、担い手の養成を計画的に行うことができるように、 国として財源の手当を含めた具体的施策を実施することが求められる。

2 専門職後見人の受任環境の整備を→専門職後見人についても、地方では数が足りず、これ以上の受任は困難との声も聞かれる。そのため、専門職の特性と無関係に選任せざるをえない事案もあり、苦情にもつながっている。さらに無報酬事案や対応が困難な事案について、担い手を確保できない事案も増加しており、家裁としても大きな関心事となっている。これを打開するためには、後述するように、国において、市町村の実施する報酬助成制度(成年後見制度利用支援事業)を抜本的に見直し、国負担による財源確保を行い、助成対象や助成金額を拡充させること、また、対応困難事案については、チーム支援体制を充実させてチームで後見人をバックアップする、さらに事案に応じて対応困難事案を担える(公的後見としての)法人後見の整備をはかるなど、専門職が受任しやすい環境整備が不可欠である。

第3 「4 ⑶ 市町村長申立の適切な実施と成年後見制度利用支援事業の推進」
1 市町村長申立の適切な実施に向けた市町村格差是正
→市町村長申立の適切な実施については、年間の申立件数に占める市町村長申立の割 合は年々増加傾向にあるものの、都道府県別の割合に大きな格差(全体の44%から 10%まで)があるが、この差は高齢者人口比や専門職の確保状況等との関連性は認 められず、市町村長申立が必要な事案で適切に申立られていないことを伺わせる。市 町村により、担当課の制度利用の必要性への無理解、申立手続への未習熟、申立事務の人員配置不足(概ね兼務)と報酬助成事務の増加、親族調査事務の停滞など様々な要因が重なっている。そのため支援チームの現場からは、市長申立の受理がなかなかなされず、受理してから申立まで長期間かかることなどから、市長申立による利用の諦めが生じ、強引な本人申立や制度利用を回避する事態も生じている。身寄りのない 高齢者や親亡き後の障害者が急増していくことも踏まえると、中核機関や地域包括支 援センターや基幹相談支援センターなどがチーム支援の検討に基づき必要性を確認した事案については速やかな市町村長申立がなされ、受理から標準期間で適切に申立に至る事務遂行のための人員の確保や事務の集約等による効率化をはかることで、必要な事案が迅速に申立される体制を整備することが求められる。 そのために、国や都道府県による各市町村の申立事務の点検評価を行い、改善策の提案や体制整備のための財源確保を図ることが求められる。

2 成年後見制度利用支援事業の枠内に留まらず報酬助成制度自体の抜本的見直しを→成年後見制度利用支援事業の推進等については、R5 年の事務連絡等により任意的な取組みが促されたが、その効果は希薄であり、対象者を市町村長申立事案に限定している市町村が未だに500以上残されており、助成対象も要綱上は生活保護受給者以外の低所得者にも拡大しているものの実際には生活保護受給者に限定する扱いがなされている実情であり(R5取組状況調査結果でも6割以上が生活保護受給者)、また要綱上の報酬助成額を大幅に下回る助成額となっている市町村もある。これにより、市町村長申立や本人申立という福祉的ニーズに基づく利用であるにもかかわらず、無報酬で担わざるをえない事案が一向に減らない状況にあり、各地で専門職団体の担い手の疲弊や不足が進行している。成年後見制度が国の制度であるにもかかわらず、居住市町村により、 助成対象にも助成額にも大きな格差がある事態の是正は喫緊の課題である(なお、国の毎年の取組状況調査は、こうした実態を把握するための項目に全くなっていない)。このように市町村において助成対象や助成額が拡充されない要因は、市町村の財政負担割 合の高さにあることは明らかであり、現在の地域支援事業等の立てつけによる任意的制 度としての制度的限界であり、国が義務的経費として負担することを基本とし、介護保 険制度や障害者総合支援法、生活保護法の個別給付としての位置づけを含め、必要な者がどの地域でも制度利用をできる権利を保障するための報酬助成制度への抜本的見直し が必要である。第二期基本計画の「市町村が行う同事業に国が助成を行う地域支援事業及び地域生活支援事業についても、必要な見直しを含めた対応を早期に検討する。」(1 7頁、3行目)について、残された計画期間での具体的な見直しの方針につき、老健局、社会援護局は明確に示されたい。 また、法的紛争や権利侵害対応の後見職務についての付加報酬についての報酬助成は、厚労省による現在の報酬助成制度の見直しとは別に、法律事務に対する助成制度として、現在の総合法律支援法を改正し、現在の代理援助基準に準じて、同様の資力要件を満たす場合には、後見人の付加報酬につき報酬の立替もしくは給付を行う制度の創設 を法務省において行うべきである。 以 上


◎第 17 回成年後見制度利用促進専門家会議意見書 北海道社会福祉協議会 中村健治
≪中核機関の整備について≫
→・ 中核機関の整備状況については、国の取組状況調査(令和5年4月時点)では、 1,070 市町村(61.5%)が整備済みとなっている。・ 社協による中核機関受託は、社協の取組状況調査(令和 5 年 9 月末時点)では、 広域設置で他社協等による受託を含めて 500 か所(30.8%)となっている。 ・ なお、中核機関ではないが権利擁護センター等を設置及び、広域で他社協等に よる設置を含めて 145 か所(8.9%)となっている。 ・ 成年後見制度利用促進に関する協議会への関りについては、協議会の設置の ない地域が約半数の中、235 か所の社協が事務局を担っており、435 か所が協 議会への構成員として参画している。 ・ 社協における中核機関の運営上の課題については、「中核機関の職員体制の 充実」が最も多く 46.1%で、次いで、「職員の専門性の向上(44.5%)」、「市民後 見人の養成・受任調整、活動支援(30.8%)」、「中核機関の財源(委託費)確保 (28.2%)」であり、小さく産んで大きく育てるという進め方はよいと思うが、職員配 置や予算確保が十分でないことなどが大きな課題となっている。 ・ 特に、市町村が取り組みの必要性を十分理解せず、委託先の社協などに任せっ ぱなしになっているケースも見られ、KPI の数値上の達成のみにとらわれ過ぎることなく、きちんと機能を発揮できる中核機関を設置し育てていくことが必要。 ・ あわせて、中核機関は、成年後見制度に関する相談や対応だけでなく、日常生 活自立支援事業の利用者等も含めて、困難ケースへのバックアップができる総合的な権利擁護支援体制の推進機関として発展させていくことが求められる。 ・ また、連携については、「市町村(行政)との連携(25.2%)」、「家庭裁判所との連携(15.5%)」、「専門職(団体)との連携(12.1%)」となっており、取組状況調査に おいて、中核機関の機能について把握されているが、職員配置や専門職との連 携状況、予算なども含めて、中核機関の実態把握が必要と考える。

≪法人後見の受任体制について≫ →・7法人後見の受任状況については、令和 5 年 9 月末時点で 624 か所(38.4%)とな っているが、「過去に受任実績がある」「受任実績はないが、受任体制はある」を 合わせると 719 か所(44.2%)が受任体制を有している。
・ なお、社協としては法人後見受任体制の整備を推進しているが、人口規模別に みると、人口 10 万人以上の自治体では 73.4%の社協が受任しているが、人口 5 万人未満の自治体では 27.5%にとどまっている。 ・ 受任体制の整備を進めていない理由として、最も多いのは「財源が確保できないため」(54.7%)となっている。次いで、「必要な知識を持った職員がいないため」 が 41.2%となっており、人材と財源が大きな理由となっている。 ・また、「組織内部の監督体制が整っていないため(46.2%)」、「法人後見の実施 体制をどのように整えたらよいかわからない(37.9%)」、「法律や福祉の専門職 の助言を得られる体制が整っていないため(36.4%)」などの体制整備に関わる 問題も多く、各地域における法人後見の安全で継続的な受任体制の整備につい て、行政(市町村や都道府県)においての理解とバックアップが不可欠と言える。 ・なお、町村部での法人後見の受け皿づくりとして、県社協が受任して町村社協に 日常的な支援を委託するスキームがモデル事業として実施されているが、後見 報酬だけでは必要な経費を賄うことは難しく、社協による法人後見をさらに広げ ていこうとするのであれば、財源確保を含めた体制構築が必要である。

≪市民後見人の養成について≫→ ・社協の取組状況調査では、328 か所で社協が実施しており、養成延べ受講者数は合計 22,382 人で、養成後に実際に受任した市 民後見人は 2,905 人となっている。 ・しかし、市民後見人養成の実施個所数があまり増えていない(令和 3 年度 309 か 所→令和 5 年度 328 か所)のが現状である。 ・ その理由で最も多いのは「養成した後の支援を行うバックアップ体制が確保でき ないため」(37.2%)となっている。都道府県による市民後見人養成研修も行われ ているが、活動のバックアップ体制も含めて環境を整備することが必要である。


◎司法書士・リーガルサポートから見た第2期計画の今後の課題(意見) 〔令和6年10月11日(金)第17回成年後見制度利用促進専門家会議提出〕 司法書士 西川浩之
1 「権利擁護支援チームの形成支援」機能の充実が求められている
(1)後見人候補者の推薦依頼に対応し切れない現状
→第2期成年後見制度利用促進基本計画(以下「第2期計画」)の折返し地点を経過した現在における司法書士界(リーガルサポート)の最大の課題は、 家庭裁判所、中核機関(成年後見支援センター)・行政等からの後見人候補者の 推薦依頼に応じられない状況が広がっていることへの対応である。地域によっ て程度の差はあるが、概ね全国どの地域においても後見人候補者の推薦依頼に 十分に応じられない状況になっており、この傾向は、第1期成年後見制度利用促 進基本計画(以下「第1期計画」)の計画期間中に権利擁護支援の地域 連携ネットワークと中核機関の機能の整備に先進的に取り組み、真っ先に広報・ 相談機能(第2期計画における権利擁護の相談支援機能)を備え、次いで受任者 調整の仕組みの構築にも積極的に取り組んできた地域において顕著である。
(2)中核機関の機能の整備が進みつつある地域において特に対応が困難に→このような地域では、中核機関の機能の整備が進むことによって、いわば事案 の掘り起こしが進み、これまでケアマネジャー、地域包括支援センター、相談支 援事業所、退院支援に関わっているソーシャルワーカー等の支援者の下で滞留 していた権利擁護支援を必要とする事案が、中核機関の事例検討会議、支援方針 検討会議等の場で議論されるようになり、権利擁護支援の必要性が確認され、受 任者調整会議において協議されるようになったことにより、後見人候補者の推 薦が求められる事案として顕在化したものである。
こういった事案のうち、特に対応困難事案については、現場で本人を支えてき たケアマネジャー等の支援者がこれまでの支援に行き詰まりを感じて後見人に よる支援を求め、その結果、受任者調整会議において、包括的な代理権のある後 見人でなければ支援が難しい事案であると整理され、「成年後見制度の利用が相 当」「課題は契約等の法的な対応(あるいは債務整理)」「後見人候補者は法律専 門職が適当」との判断がされ、弁護士会やリーガルサポートに推薦依頼がされて いるものと思われる。
(3)後見人(成年後見制度)だけで全ての課題を解決できるわけではない→しかし、現在、専門職団体が推薦依頼を受けている事案の多くは、当該専門職 が有している専門性を発揮するだけでは、本人の支援が十分にできないケース が少なくない。
(ア)虐待対応の事例
→ 例えば、虐待事案において、緊急対応後にやむを得ない事由による措置を契約 に切り替えることを目的に、虐待対応の具体的な方針の検討がされる前に(場合 によっては市町村による虐待の有無の判断さえされていない段階で)、受任者調 整会議において、成年後見制度の利用が相当と判断され、法律専門職を後見人候 補者とすること(法律専門職団体に候補者の推薦依頼をすること)が決定される ことがある。 しかし、虐待対応は、後見人1人でできるものではないし、後見人1人ですべ きことでもない。専門職が、虐待を受けている被後見人の後見人(代理人)とな っても、同時に養護者の支援を担当する者がいなければ、虐待対応の終結やその 先の再統合は見通せない。 多くの虐待事案では、8050問題、ダブルケア等の複合的な課題が背後にあ るため、そういった課題を抱えている家庭全体を受け止め、多機関が連携・協働して、課題の解決と同時に継続的に関わる伴走型支援を検討する必要があり、そ のためには既存の地域資源を最大限に活用することが求められる。また、それ以 前に、虐待を受けていた被後見人は、虐待対応(分離)後も介護等のサービスを 継続して利用する必要があるところ、虐待対応(分離)によって被後見人の状態 が日に日に改善され変化していくようなときには、その時々の被後見人の状態 に応じて被後見人が利用する介護等のサービスの変更等を検討しなければなら ないが、そのような対応は、後見事務の経験の少ない法律専門職にとっては、必 ずしも容易にできるものではない。 しかし、中核機関の支援方針検討会議、受任者調整会議等において、成年後見 制度を利用することと法律専門職を後見人等候補者とすることが決まると、そ ういった対応の全てが、選任された法律専門職の後見人に委ねられてしまうこ とが、各地で生じている。
(イ)退院・地域生活への移行の事例→本人が急性期の治療を終え、又は精神疾患等の寛解により、病院を退院して地 域生活に移行することを検討する事案においても、「介護(入所・入居)契約が 必要となるから」「アパート等の賃貸借契約の支援が必要だから」との理由で「成 年後見制度の利用が相当」「後見人候補者は法律専門職が適当」との判断がされ ることがある。 このような事案においてよく見られるのは、高齢者等終身サポート事業者に つないで終わりにしてしまうという対応であり、それと比べれば、成年後見制度 につなげる方向性は、本人の権利擁護支援(特に意思決定支援)の観点からは望 ましい。しかし、ここで支援者に求められていることも、課題の解決(契約の締 結といった形式的な事務)だけでない、継続的に関わる伴走型支援であり、本人 の地域生活への移行を支援するために、介護保険や障害福祉の様々なサービス のほか、制度外のインフォーマルなサービスも含め、地域の社会資源をフルに活用することであるところ、経験豊富な法律専門職でない限り、単独ではそのよう な支援ができない(後見人として権限は付与されても、実質的な支援のコーディ ネートができるわけではない)。 そのため、このような事案では、後見人候補者を決める(専門職団体に推薦依 頼をする)前に(遅くとも同時に)、本人が高齢者であれば介護保険サービス、 障害者であれば障害福祉サービスの利用のコーディネートをする担当者を配置 しておいていただく必要があるし、できれば、退院後の生活を見通して必要とな る各種サービス(インフォーマルなものも含む)の依頼先等との多機関連携・協 働の仕組みを、あらかじめ構築しておいていただくことが望まれる。

(4)「権利擁護支援チームの形成支援」機能の充実のための方策が必要→第1期計画では「広報機能」「相談機能」「成年後見制度利用促進機能(受任者 調整等の支援、担い手の育成・支援、関連制度からのスムーズな移行)」及び「後 見人支援機能」の4つの機能として位置付けていた権利擁護支援の地域連携ネ ットワークと中核機関の機能について、第2期計画では、「本人中心の権利擁護支援チームを支えるための機能」と「その機能を強化するための地域の体制づく りに関する取組」に大別し、併せて、地域連携ネットワークが担う機能には、福祉・行政・法律専門職などの連携による「支援」機能と、家庭裁判所による成年後見制度の「運用・監督」機能があることを、権利擁護支援を行う3つの場面に 対応した形で整理した。 司法書士・リーガルサポートから見た第2期計画の課題は、上記3つの場面中の2つ目、すなわち「成年後見制度の利用の開始までの場面(申立ての準備から 後見人等の選任まで)」における「支援」機能(本人中心の権利擁護支援チームを支えるための機能)が、現状では、「受任者調整」の名の下で、多くの場合、「後見人候補者の選定」にとどまっていることが多いことが原因となって生じている状況であるように思われる。 「受任(者)調整」で求められていることは、本人が抱えている課題を分析し、 これを後見人の交代も見据えて短期的なもの・中長期的なものに分類した上で、 さらに、「成年後見制度の利用(後見人による代理権の行使)によって解決できるもの」と「成年後見制度の利用だけでは解決できないもの」とに分けて整理し、「成年後見制度の利用によって解決できる課題」への対応をするのに適任の後見人候補者を選定するとともに、「成年後見制度の利用だけでは解決できない課題」への対応の方針や具体的な対応方法を含め、後見開始後のチーム支援の方向 性・方針を検討し、後見人にとっての連携先、後見人以外の支援者の適正配置を 考えて、「権利擁護支援チームの形成支援」さらには「自立支援」の調整をすることである。 第2期計画の計画期間の後半においては、「権利擁護支援チームの形成支援」さらには「権利擁護支援チームの自立支援」機能を充実させるための施策が強く 求められる。

2 「地域支援事業及び地域生活支援事業についての必要な見直し を含めた対応の検討」と「報酬助成制度の在り方の検討」を早期に 行う必要性
(1)報酬助成制度の在り方に関する検討等に関する第2期計画の記載
→低所得の高齢者・障害者に対して申立費用や報酬を助成する成年後見制度利 用支援事業に関して、第2期計画は、「U 成年後見制度の利用促進に向けて総合 的かつ計画的に講ずべき施策」「2 尊厳のある本人らしい生活を継続するため の成年後見制度の運用改善等」「(2)適切な後見人等の選任・交代の推進等」「B 適切な報酬の算定に向けた検討及び報酬助成の推進等」の項目において、「ア 適切な報酬の算定に向けた検討」に続けて「イ 成年後見制度利用支援事業の推進 等」(16ページ)及び「ウ 成年後見制度の見直しに向けた検討に併せた検討等」 (17ページ)という項目を掲げて記載している。 このうち、「イ 成年後見制度利用支援事業の推進等」においては、「国は、(中 略)市町村の成年後見制度利用支援事業の取扱いの実態把握に努め、(中略)適 切な報酬の算定に向けた検討と併せて、市町村が行う同事業に国が助成を行 う地域支援事業及び地域生活支援事業についても、必要な見直しを含めた 対応を早期に検討する。」と記載しており(16ページ 下から2行目〜17ペ ージ 5行目)、また、「ウ 成年後見制度の見直しに向けた検討に併せた検討等」 においては、「国は、後見人等の報酬の決定についてできるだけ予測可能性の高 い制度にすべきなどといった指摘があること等を踏まえ、成年後見制度の見直 しに向けた検討の際、報酬のあり方についても検討を行う。関係省庁は、成年 後見制度を必要とする人が適切に制度を利用できるよう、報酬のあり方の 検討と併せて、報酬助成等の関連する制度のあり方について検討する。」 と記載している(17ページ 12行目〜17行目)。

(2)現状の確認→このうち、ウの前段部分は、法制審議会 民法(成年後見等関係)部会 第4回 会議(令和6年7月2日開催)において議論がされているが、イの「市町村が行う成年後見制度利用支援事業に国が助成を行う地域支援事業及び地域生活支援 事業についての必要な見直しを含めた対応の早期の検討」、そして、ウの後段の 「報酬助成等の関連する制度のあり方についての検討」は、この2年半の期間、 何ら進展がない(検討の着手さえされていない)ように思われる。

(3)決して「時期尚早」ではない→第2期計画では、これらの検討について、「(アの)『適切な報酬の算定に向け た検討と併せて、』(市町村が行う成年後見制度利用支援事業に国が助成を行う 地域支援事業及び地域生活支援事業についても、必要な見直しを含めた対応を 早期に)検討する。」、「(ウの前段の)『報酬のあり方の検討と併せて、』(報酬助 成等の関連する制度のあり方について)検討する。」と記載しているところ、(ア の)裁判所による『適切な報酬の算定に向けた検討』は、既に終わり、現在、新 しい仕組みの実現に向けて調整中という段階であり、(ウの前段の)法制審議会 における『成年後見制度の見直しに向けた検討の際に行われる報酬のあり方に ついての検討』も、今まさに進められているところである。 これらの検討と併せて行う(検討する)とされている「地域支援事業及び地域 生活支援事業についての必要な見直しを含めた対応の早期の検討」と「報酬助成 制度の在り方の検討」が、第2期計画の折返し地点を経過した現時点で全く手つ かずの状態にとどまっているのであれば、由々しき事態だと言わざるを得ない。

(4)適切な報酬が確保されることの重要性→報酬助成制度の在り方を含む後見人の報酬の在り方は、適切な後見人の選任・ 交代の在り方にも影響を及ぼす事項である。また、利用者から見れば、成年後見 制度(による保護・支援)の必要性の考慮にも影響を与える要素であり、そして、 後見人候補者を推薦する専門職団体(事件を受託する専門職後見人)から見れば、 報酬助成制度の在り方が改善されれば、上記1で指摘したような、後見人候補者の推薦依頼に応じられない状況の改善にもつながることが期待できる。 そのよう観点からも、至急、「地域支援事業及び地域生活支援事業についての 必要な見直しを含めた対応の早期の検討」と「報酬助成制度の在り方の検討」を行う場を設けて、報酬助成制度の見直し・在り方の検討について議論を進める必 要がある。

3 成年後見制度利用支援事業の適切な実施の推進に向けた実態の 把握の在り方について
(1)成年後見制度利用支援事業の適切な実施の推進に関する第2期計画の 記載
→成年後見制度利用支援事業の適切な実施の推進に関して、第2期計画(16〜 17ページ)には次のような記述がある。⇒・ 低所得の高齢者・障害者に対して申立費用や報酬を助成する成年後見制度利 用支援事業については、市町村により実施状況が異なり、後見人等が報酬を受 け取ることができない事案が相当数あるとの指摘がされている。 ・ そのため、全国どの地域においても成年後見制度を必要とする人が制度を利 用できるよう、市町村には、同事業の対象として、広く低所得者を含めること や、市町村長申立て以外の本人や親族による申立ての場合の申立費用及び報 酬並びに後見監督人等が選任される場合の報酬も含めることなど、同事業の 実施内容を早期に検討することが期待される。 ・ 国は、上記の観点から、市町村の成年後見制度利用支援事業の取扱いの実態 把握に努め、同事業を全国で適切に実施するために参考となる留意点を示す など、全国的に同事業が適切に実施される方策を早期に検討する。

(2)統計データと実態との乖離→この点に関して、資料1−1(31ページ)に示されている統計データによれ ば、少しずつではあるが、全国の自治体における成年後見制度利用支援事業の形 式的な実施率(実施要綱の整備率)が増加しており、各自治体における成年後見 制度利用支援事業の実施内容についても、徐々にではあるが改善されている(申立人別・類型別・資力別の実施状況を見ると、市町村長申立て、後見類型、生活 保護の各事案に限定することなく実施されるようになっており、助成対象が拡大されている)ようである。 しかし、現場で後見事務を行っている専門職の立場から見れば、以下に記載す るとおり、成年後見制度利用支援事業(報酬助成)は、依然として使いづらい部 分が少なくなく、第2期計画開始後の2年半の期間中も、その使いづらさはほと んど改善されていない(むしろ使いづらさが増している)というのが実感である。
【成年後見制度利用支援事業が使いづらいままとなっている理由・原因】→ア 実施要綱を改正(変更)して助成対象を拡大する際に、あわせて助成金額(上限)を引き下げ、更には助成要件(保有資産に関する要件)を絞り込む変更を行った自治体が少なからずあり、助成を必要とする案件の多くを占める市町村長申立て・後見類型の案件では、むしろ従前よりも実際の助成額が減少して いる。 イ 実施要綱等上、助成の要件(可否)及び助成される金額に関する記載が必ずしも明瞭ではないため、実施要綱を読んでも、更には自治体の担当者に個別に照会しても、実際に助成の対象となるかどうか、また、どの程度の助成を受けられるのかが、分からない(後見事務の開始時点で分からないのはやむを得ないとしても、報酬付与の審判の申立てをする時点でも正確には分からないと 自治体の担当者に言われてしまう)ことが少なくない。 ウ 家庭裁判所からは、報酬付与の審判の申立てに当たって、報酬助成を受けられる場合には、その旨を上申するよう言われているが、上記イのような実情が あるため、実際にはその旨の上申ができないことがあり、その結果、家庭裁判所も報酬助成を受けられることを前提とした報酬付与の審判をしにくい(事実上できない)ため、結局、審判によって付与される報酬額が、後見人が実際に行った事務に見合ったものとは言えない、著しく低額な金額にとどまってしまう。 なお、上記1に記載したとおり、現在、リーガルサポートでは、家庭裁判所、中核機関・行政等からの後見人候補者の推薦依頼に応じ切れない状況が広がっているが、実際に最後の最後まで候補者を推薦する(担い手を確保する)ことができない事案の多くは、市町村の成年後見制度利用支援事業が使えない(同事業 が制度化されていない、又は制度化はされているが、実質的に使えないケースが多い、若しくは働きに見合った報酬が助成されない市町村の)事案である。

(3)実態の把握に資する調査を→上記(2)記載のとおり、現場の感覚としては、成年後見制度利用支援事業は、 依然として使いづらく、必ずしも十分な役割を果たしていない。 成年後見制度利用支援事業が、真の意味で「全国どの地域においても成年後見制度を必要とする人が制度を利用できるようにする」という目的を果たすもの となるためには、上記(2)に記載したような使いづらさを解消するための施策を重ねる必要があり、そのためには、実態把握のための調査の方法にも工夫が求められるのではないか。


◎第17回成年後見制度利用促進専門家会議への意見書
公益社団法人 日本社会福祉士会  理事 星野 美子
3月22日に開催された第15回成年後見制度利用促進専門家会議においても、意見書 を提出させていただいておりますが、その趣旨に沿い、今回のテーマについて改めて意見と して提出いたします。
1.研修等の効果に関する検証
→これまでの5年間実施された成年後見制度利用促進体制整備研修等において、研修効果 についての検証を行う必要があると考えます。すなわち、受講者の地域分布や、受講後地域 でどのように還元されているか、受講が進まない地域に対して国としてどのような取組み を考えているか、といったことを把握し、未受講・受講者数が増加しない地域への受講促進 の方策を行う必要があると考えます。 これまでの取組状況の検証のうえ、今後の対応を検討する必要があると考えます。

2.中核機関の役割・機能に関する検討体制→厚生労働省の資料にある、イメージ@、Aは、地域共生社会の在り方検討会議でも提示さ れたものですが、このようなイメージで、中核機関の役割・位置付けを検討することについては、意見を申し上げます。
イメージ@については、ケース A,B.C として3つのパターンが例示されていますが、身寄 りの有無や、社会資源として想定されているのが地域住民によるゆるやかな見守りやこれ までのモデル事業で活躍が期待される市民後見人の担い手等の姿がみえず、日常生活自立 支援事業オンリーのようにみえてしまっていること、また、後見制度の継続の必要性につい て法的課題の有無のみで判断されるような誤解を招く図になっていると感じます。
イメージAについても、「必要となる判断能力の程度」を個別の対象者の状況や支援状況 ではなく、生じている課題によって求められる判断能力の程度の高低を判断するような図 に見えます。令和2年に本会が厚生労働省の調査研究事業として受託した『日常生活自立支 援事業等関連諸制度と成年後見制度との連携の在り方等についての調査研究事業』におい ては、生じている課題だけではなく、本人の状況(判断能力についての課題、支援者の有無 や関わり方、社会資源の活用状況など)を丁寧にアセスメントして、対応方法を検討するチ ェックシートを開発しております。その流れから考えますと、違和感を覚えます。
イメージを共有しながら協議検討することは重要ではありますが、そもそもの情報が異 なっていることで議論が進んでいくことについて、これまで専門家会議で積み上げてきたものが、地域共生社会の在り方検討会議で継承されるのか、危惧を感じます。それぞれの会 議体の独立性は理解しておりますが、中核機関の役割機能については大変重要なテーマで あることから、本専門家会議と地域共生社会の在り方検討会議、法制審議会も含めた合同プ ロジェクトのような形で集中的に協議検討する必要もあるのではないでしょうか。法制審 議会では障害者権利条約を踏まえた意思決定支援の在り方、代理代行から支援へどのよう に法制度が変わることができるのかといった議論が進んでいると理解しています。成年後 見制度が他者決定のための、本人ができないから第三者に決めてもらうための制度である という誤った認識に基づく議論が進まないよう強く希望します。権利擁護には保護的対応 だけではなく、本人が主体的に権利行使できることへ向けた支援も当然に含まれます。さら にいえば、その支援自体が本人への大きな介入になっているのだということも大事な視点だと考えます。 繰り返しの意見になりますが、専門家会議におけるワーキングの設置で意見や考え方をとりまとめ、地域共生社会の在り方検討会議にて取り上げていただくなどの、現状で可能で はないかと思われる工夫を検討していただけますようお願いいたします。

3.担い手の確保・育成等の推進について→ これまでの議論のなかでも、市民の活躍は、後見人の担い手としてだけではなく、地域で の幅広い権利擁護支援への関与が想定されているところです。「市民後見人」とひとくくり に表現することが、こういった理解の促進を阻害していないでしょうか。 法人後見への取組については、取組を推進する施策だけではなく、法人後見を実施する機 関がその運営を安定的に継続できる仕組みや、実務についてのチェックを受けることがで きる専門的機関を都道府県単位で設ける取り組みも同時に進めることを提案します。この ような専門機関に、これまで後見業務に携わってきた専門職(法律・福祉)が助言やサポー トができる体制が求められます。また、法人後見事業に対する助成事業は、社会福祉協議会 以外の団体に対しても、こういったチェック・サポート機関を設けることで、広く対象とす ることを検討すべきと考えます。法人後見の選任について、家庭裁判所の判断のみに委ねる のではなく、地域連携の考え方からも地域で実践を把握し、サポートや連携ネットワークに 関与する団体が選任されるという流れも必要と考えます。

4.成年後見制度利用支援事業の見直し→「成年後見制度利用支援事業の推進」は第二期成年後見制度利用促進基本計画で優先して 取り組む事項の一つとして KPI が設定され、要綱等の見直しの取組状況には一定の進展が見られます。しかし、市町村による実施状況のばらつきは未だ解消されず、引き続き詳細な 実態把握が必要です。第二期計画では「国が助成を行う地域支援事業及び地域生活支援事業 についても、必要な見直しを含めた対応を早期に検討する」とあり(第二期計画 16〜17 頁)、 計画期間後半では、これに取り組む必要があります。
成年後見制度利用支援事業は、高齢者関係は介護保険の地域支援事業の任意事業、障害者 関係は障害者総合支援法の地域生活支援事業の必須事業に位置づけられています。両事業 とも、市町村が地域の実状に応じて実施するものとされているため、事業自体が市町村によ るばらつきが生じる建付けになっています。また、高齢者と障害者が別々の事業であるため、 事業の全体像が分かりにくく、縦割りの弊害が市町村にも生じていると思われます。 本会は第 15 回成年後見制度利用促進専門家会議(2024 年 3 月 22 日)で、「市町村の取組 みに委ねるような対応は見直すべきであり、国が成年後見制度利用支援事業のあるべき水 準を示し、市町村が実施できるような財源の確保をすべきである」(参考資料9、47〜48 頁) と意見を提出しました。成年後見制度を利用する権利を全国どこでも等しく保障するとい う視点に立ち、住んでいる市町村によって支援内容に差が生じることがないよう、成年後見 制度利用支援事業の見直しに取り組むことを強く求めます。

5.福祉・行政等と家庭裁判所の連携について→今回、最高裁判所から提出された資料では、昨年度、地域連携ネットワーキンググループで実施された試行事業についての振り返り、検証がなされています。件数は決して多くはなかったものの、試行された連絡シートを活用することで、福祉・行政等と家庭裁判所、専門 職団体が相互理解を深めるための一助となり、それぞれの立場・役割を踏まえた対応を行っていくことが課題の解決に非常に役立つ、という整理がなされています。 本会としても、このような取組を既に実施している地域もあることを把握しており、単なる試行事業として終わることなく、全国的にこの取組をそれぞれの地域実態に合わせて進 めていくことが必要であると考えます。 以上

次回は新たに「第7回 子ども・子育て支援等分科会」からです。

第17回 成年後見制度利用促進専門家会議資料 [2024年11月29日(Fri)]
第17回 成年後見制度利用促進専門家会議資料(令和6年10月11日)
議事 中間検証に係る意見交換(地域連携ネットワークづくり、適切な後見人等の選任・交代の推進等、担い手の確保・育成等の推進、市町村長申立ての適切な実施と成年後見制度利用支援事業の推進、権利擁護支援の行政計画等の策定の推進、 都道府県の機能強化)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_43748.html
◎参考資料5 重要業績評価指標(KPI)の進捗状況について
○担い手の確保・育成等の推進
→担い手の育成方針の策定6/47都道府県、 市民後見人養成研修の実施15/47都道府県、 法人後見実施のための研修の実施18/47都道府県。
○市町村長申立ての適切な実施と成年後見制度 利用支援事業の推進→市町村長申立てに関する研修の実施42/47都道府県、成年後見制度利用支援事業の要綱等の見直し:高齢者関係 申立費用741/1,741市町村、報酬836/1,741市町村。障害者関係 申立費用726/ 1,741市町村、報酬 821/1,741市町村。
○権利擁護支援の行政計画等の策定推進→市町村による計画策定・必要な見直し 1,210 / 1,741市町村。
○都道府県の機能強化→都道府県による協議会設置 35 / 47都道府県。
○適切な後見人等の選任・交代の推進等→KPI 進捗状況(今後予定)
○地域連携ネットワークづくり→制度や相談窓口の周知1,575/1,741市町村、 中核機関の整備 1,070 / 1,741市町村。


◎参考資料6 成年後見制度利用促進施策に係る取組状況調査結果(概要版)
令和5年度成年後見制度利用促進施策に係る取組状況調査結果(概要版)
1.調査概要
→全国の自治体(1,741 市区町村、47 都道府県)を対象に、第二期成年後見制度利用 促進基本計画を踏まえた施策の取組状況について調査を行った。
2.調査結果→調査時点:令和5年4月1日時点(一部設問を除く)
※ 令和3年度までは、毎年 10 月 1 日時点
令和6年3月  厚生労働省  社会・援護局 地域福祉課 成年後見制度利用促進室
社会・援護局 障害保健福祉部 障害福祉課 地域生活・発達障害者支援室
老健局 認知症施策・地域介護推進課

○以下項目ごとに取組状況調査結果になります。↓
≪市町村調査≫↓

(1)中核機関について
@ 中核機関の整備状況
A中核機関(1,070自治体)について
ア.運営主体
イ.中核機関の整備圏域
ウ.権利擁護の相談支援機能に関する取組
エ.権利擁護支援チーム形成支援機能に関する取組
オ.権利擁護支援チームの自立支援機能に関する取組
カ.地域連携ネットワークの強化に係る取組
B中核機関未整備自治体について
ア.関係団体等との調整状況
イ.中核機関整備の方向性(設置区域)
ウ.中核機関の整備に向けた主な課題
(2)市町村計画に関する取組について
@市町村計画の策定状況
A市町村計画の見直しの実施有無
(3)協議会等について
@協議会等の設置状況、設置予定時期
A協議会等の設置圏域
(4)その他の取組
@任意後見制度の周知・広報の実施状況
A成年後見制度に関する相談窓口の有無
B成年後見制度や相談窓口の周知状況
C市民後見人の養成及び活動状況
D市町村長申立ての実施状況
E成年後見制度の利用に係る申立費用及び報酬の助成の実施状況
ア.助成制度の有無→ ○高齢者関係 ○障害者関係
イ.申立費用及び報酬助成制度の要綱等の整備状況・見直しの実施有無↓
○高齢者関係 ○障害者関係
ウ.申立費用及び報酬助成制度の対象→ ○高齢者関係 ○障害者関係
エ.申立費用及び報酬助成件数 ※令和4年度の実績→○高齢者関係 ○障害者関係

≪都道府県調査≫↓
(1)都道府県による担い手の確保・育成について
@都道府県による担い手の育成方針の策定状況
A都道府県における市民後見人養成研修の実施状況
B都道府県における法人後見の担い手養成研修の実施状況
(2)都道府県による取組方針について
@都道府県による取組方針の策定状況
A都道府県による取組方針の策定方法
(3)市町村支援に係る取組について
@研修の実施状況 ↓
ア.市町村長申立てに関する研修の実施状況
イ.成年後見制度や権利擁護支援の必要性に関する研修の実施状況
ウ.意思決定支援研修の実施状況
A都道府県単位の協議会の設置状況
B市町村等への情報提供や相談対応の実施状況(都道府県の機能強化)↓
ア.管内市町村からの相談に適切に対応するための相談窓口の整備状況
イ.体制整備アドバイザーの配置状況
ウ.権利擁護支援総合アドバイザーの配置状況
(4)都道府県別 KPI 達成状況


◎参考資料7 第二期計画中間検証の準備に関するワーキング・グループの開催実績
【第二期計画における工程管理の考え方】→ ○ 各施策について、工程表に基づき推進するとともに、施策の性質に応じて設定したKPIの達成に向けて取り組む。 ○ 専門家会議は、進捗が特に重要な施策について、ワーキング・グループを設置し、定期的に検討状況を検証する。 ○ 専門家会議は、第二期計画の中間年度である令和6年度に、中間検証として、各施策の進捗状況を踏まえ、個別の課題の整理・検討を行う。⇒WG名@〜B、担当主査、論点、令和4・5年度 開催実績あり。  参照。


◎参考資料8 成年後見制度の運用改善等に関するワーキング・グループ結果概要
○主査 新井誠 「適切な報酬算定に向けた検討と報酬助成の推進等に関すること」
1 専門職団体による報告
ア 日弁連
→・付加報酬額は全体に低額。法テラスの代理援助基準をかなり下回っていたり、業務負担が適切に反映されていない実態がある。専門性に配慮した付加報酬額の算定が求められる。本人に資力がなく、付加報酬を請求できない案件も相当数あり、本人の権利をしっかり擁護していくためには、後見人の善意に頼るのではなく制度として持続可能となる対応が必要。 ・無報酬案件を受任している弁護士後見人も相当数おり、成年後見制度利用支援事業(報酬助成)の拡充、助成対象要件、助成額等の運用改善、地域間格差の是正が必須。
イ 成年後見センター・リーガルサポート→・後見人等の報酬額について、ボリュームゾーンは年額で 20 万円台半ば。地域ごとのばらつきや 一定の無報酬案件も見られる。 ・報酬支払いに困難がある案件は、中核機関は受任者調整がしにくく、裁判所は専門職団体から後見人候補者の推薦を受けにくい。適切な報酬助成の実施こそが成年後見制度の利用促進につながる。
ウ 日本社会福祉士会→・本人の資産状況は流動資産額 100 万円以下が4割強であり、報
酬受領困難ケースが一定数あることが推測される。報酬を全額または一部未受領の件数は 11.4%。 ・報酬助成を受けている件数は 14.7%だが、地域格差が広がっており、助成額を報酬付与決定額の 一部とする自治体が多い。成年後見制度利用支援事業は、全国で水準統一が必要。 ・社会福祉士が関与する事案は身上保護に関わるものが多く、一時的な法律行為のみではなく財産 を積極的に活用する場合も多いため、付加報酬の評価が課題。

2 適切な報酬算定に向けた検討
(1) 最高裁判所による報告
→ ・全国の家裁における報酬額のシミュレーションや検討過程で出た課題を踏まえ、現実に運用する 観点からの今後の方向性は、従前どおり資産額が基本報酬の考慮要素になることを前提に、下記@ 〜Cのとおりとするものであり、令和7年4月からの運用開始を予定。⇒@身上保護や意思決定支援に関する事情も適切に把握できる報告書式とする。 A個々の法律行為等に着目して積算しないことを前提に、プロセス全体を見て身上保護を評価する。 B資産額が非常に高額であるために報酬額も高額になる事案については、事務負担の程度等事案全体を見て評価することで、従前よりも減額になることも考えられる。財産管理の付加報酬については、専門性を適切に評価するという観点から、法テラスの代理援助立替基準を参考にする。 C報酬付与額の平均などの過去の実績を示すことで、できる限り予測可能性の確保に努める。
(2) 委員の主な意見→・「意思決定支援を踏まえた後見事務ガイドライン」の趣旨がどのように踏まえられるのか。意思決定支援研修を受けたか、意思決定支援のプロセスを踏んだか確認できる報告書にしてはどうか(水島、久保)。 ・家裁で報酬算定に携わる方々は、意思決定支援研修を受講してほしい(水島、住田)。 ・チーム支援の中での後見人の働きを評価する場合、周りの支援者によって困難さが変わることが あるため、どのように評価するかは今後の課題(西川)。 ・家裁だけで身上保護事務の実態をつかんで評価することは難しく、中核機関や支援チームの意見を聴取してはどうか(星野、住田、水島)。 ・助成制度の実施主体である市町村の意見も聞いてほしい(太田)。 ・報酬額について、予測可能性の確保は難しいとしても、一定想定でき、成年後見制度の利用判断 につながるようなことは示してほしい(久保、花俣)。

3 報酬助成の推進等
(1) 厚生労働省による報告
→・市町村長申立ての適切な実施及び成年後見制度利用支援事業の推進に向けた留意事項を整理し、 令和5年5月に事務連絡を発出した。この中で、成年後見制度利用支援事業の適切な実施のための必要な見直しとして、以下の点について検討するよう依頼したほか、好事例を共有し、成年後見制 度利用支援事業の周知・広報、都道府県による広域的見地からの市町村支援を依頼した。⇒○ 未実施市町村においては、当該事業を実施すること ○ 市町村長申立の場合に限らず、本人や親族からの申立等も対象とすること ○ 費用の補助がなければ利用が困難な方を対象としている趣旨を踏まえ、広く低所得者を対 象とするような要件の設定とすること ○ 後見人以外の、後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人、補助監督人についても助成対 象とすること
(2) 法務省による報告→・法律専門職である後見人が、他の弁護士等に民事裁判等手続を依頼した場合に代理援助の利用を認めるか否かについて、現在は、医療過誤事件等、特に専門性が高い分野に属する事件に限定して認めているところ、それ以外にも、複雑で専門的であり、他の弁護士等に依頼したほうが被後見人 の権利擁護に資するようなケースがあるかもしれないため、資力基準等の要件を満たすことを前提として、他の弁護士等に依頼して代理援助を利用する必要性があり、民事法律扶助の趣旨を没却し ない範囲でその利用が許容される場合とはどのような場合かということ等について、法テラス、日弁連、最高裁と打合せを継続している。 ・後見人報酬と代理援助報酬の均衡については、財産管理の付加報酬について代理援助立替基準を 参考にするとの最高裁報告も踏まえつつ、被後見人に不当な負担が生じないよう検討を進める。
(3) 委員の主な意見(厚生労働省報告について)→・要綱を見てどのぐらい助成が得られるかを分かりやすく示してほしい(西川)。 ・資産要件について、後見人等が本人以外の世帯全員の資産まで把握することは困難(住田)。 ・全国どこにいても利用できる制度とするためには、自治体の努力だけではなく、国の仕組みやル ール、報酬・報酬助成の一層の検討を今後も進めてほしい(中村、水島)。 ・市町村格差について、資力がないために成年後見制度が利用できないことは生活保障の規範内容に関わる問題であって、財源確保等の課題もあり助成困難と単純に言い切るのは非常に軽い(菊池、水島)。 ・権利保障として、地域支援事業内の任意事業の位置付けでよいのか、実行補助率の低い地域生活 支援事業の枠組みでよいのか(太田、青木)。 (法務省報告について)→・司法による権利擁護支援を身近なものにする観点から、裁判を受ける権利も検討に加え、民事法 律扶助の枠組みや運用を柔軟にし財源を拡充して法的課題に関する付加報酬に対応してほしい(太田)。


◎参考資料9 地域連携ネットワークワーキング・グループ結果概要
○主査:上山泰 「対応困難事案に関すること」(後見人等に関する苦情等への適切な対応) 1 関係機関間連携フロー案(別添参照)の試行結果や気付き
(1) 市町村・中核機関の立場から(厚生労働省)
→・関係機関間の連携が機能して、専門職団体や専門職の関与により、後見人の交代に至った事例が あった。 ・家庭裁判所への「連絡シート」について、利用に至らないケースもあるが、家庭裁判所への連絡 がし易くなったほか、連絡項目が明確にされたことにより中核機関が確認すべき項目が明らかにな り、さらに、様式化されたことにより確実な情報伝達・共有につながった。 ・ケース会議への参集を求めたり、必要に応じて支援体制をモニタリングしたり、家庭裁判所との 情報共有など、一定の役割を担い得る中核機関もあると感じるが、人員配置や法的権限に乏しく、 個別の課題解決に向けた取組には限界がある。 ・後見人の裁量に関する苦情について、例えば「毎月連絡すべきか」などは中核機関として判断す ることは難しい。また、苦情申立人側と後見人側で言い分が物別れに終わった場合や相容れない場 合の解決も難しい。 ・専門職後見人(法律専門職、福祉専門職)の所属や立場によって認識に差がある。 ・令和6年度予算案には、中核機関のコーディネート機能強化の一つとして、対応困難事案の支援 円滑化を盛り込んだ。
(2) 専門職の立場から
ア 青木委員(弁護士)
→・家庭裁判所による積極的な対応にまで至った事例はなく、家庭裁判所との連携は実証的な検討まで至らなかったが、中核機関と専門職団体が連携した対応の共通認識を持つことにつながった。 ・専門職団体の対応の仕組みを含め、それぞれの対応体制を相互に把握・理解する機会となったほか、過去の対応事案を振り返り、新たな対応スキーム作りの取組につながった地域もあった。 ・まずは、市町村・中核機関、家庭裁判所、専門職団体の体制と実情の共有化が重要。 ・中核機関は、チーム自立支援機能として、規模に応じて、苦情等を受ける窓口の一つとして対応 体制や周知方法を順次整え、事実確認や評価、連携等の対応スキームを専門職団体と一緒に考えていくことが求められるほか、予防策として、受任調整や選任後のフォローも重要。 ・専門職団体は、中核機関から期待される対応を担える受け皿を整えることが求められる。 ・家庭裁判所は、中核機関と専門職団体による対応では十分でないときに、監督機関として果たせる役割や対応の可能性を、具体的事案を通じて、積極的かつ柔軟に検討することが求められる。
イ 西川委員(司法書士)→・後見人の裁量の範囲内の行為や制度の理解不足に起因する苦情を裁判所に情報提供しても、裁判所の機能には限界があることを中核機関としても理解することが必要。 ・試行では中核機関が苦情のポイントを整理し、それが機能していた。中核機関ができること・で きないことを明確にしてもらうことが大切。中核機関が、チーム自立支援機能として、支援チーム内での話合いを促すことにより改善する事案も相当程度ある。中核機関には、苦情解決ではなく話合いの場を提供することを求めたい。 ・中核機関は、公正中立の立場なのか本人に寄り添う立場なのかの整理をした上で、他機関との連携や情報共有のためには、その基本的な機能・役割権限を法律上に位置付けておくことが必要。 ・全国一律に連携フローに基づく対応を求めることは難しい。関係機関の立場や役割に対する相互 理解を地域ごとに深めていくことが必要。
ウ 星野委員(社会福祉士)→・中核機関の状況によって、苦情等の捉え方が異なる。中核機関が必要と考える対応と専門職団体が会員支援の一環として行える範囲は、重なる場合もあるが、社会福祉の専門職への期待や虐待対応など、相互理解が困難な場合もあった。 ・チーム支援が機能していないものも苦情等と捉え、放置すると苦情になる不適切な状況を早い段 階から是正する対応が求められる。 ・中核機関とは、ひとつのセンターの設置を求めているのではない。法的位置づけがない中では、 身上保護に関する支援への苦情等の解決に向けて関係者と連携した踏み込んだ対応は難しい。地域連携ネットワークを通じて地域全体でバックアップする体制も求められる。 ・家庭裁判所は、解任事由が発生するのを待つのではなく、情報を受け取り、地域で行われる連続・ 継続した支援に関与することが重要。 ・苦情等が発生する前からの取組が重要である。中核機関、家庭裁判所、専門職団体が有機的に連携するための取組を進めるためには法的な根拠が必要な段階にきている。
(3) 家庭裁判所の立場から(最高裁判所)→・「連絡シート」が提出された事案の中には、裁判所の機関としての性質・役割や、情報共有の在り方について、裁判所と中核機関との間で認識の齟齬があったと思われる事案があった。 ・苦情等の適切な解決を図るためには、地域の関係機関が本来的な役割に立ち返り、各々の役割・ 機能を十全に果たしていくことが重要であるとともに、地域全体としてどのような解決を図ることが本人にとって最善かという観点から検討することが重要。不適正・不適切な後見事務が疑われる 場合でも、専門職団体・中核機関が連携してチームに対する「ソフトな介入」を行うことで安定した後見事務が確保される事例もある。 ・裁判所には、司法機関としての性質等から解決の難しい苦情が多数寄せられているが、中には、 福祉・行政等によるチームの形成・自立支援により解決すると思われる苦情もある。また、苦情申 出人自身に権利擁護支援が必要と思われる事案もあるが、これらの場合に、福祉・行政の窓口が誰に対しても明らかになることで支援を必要とする人が適切な機関に繋がり、結果的に苦情が減るのではないか。・最も重要なのは、苦情等を生じさせない土壌づくりを進めていくこと。福祉・行政等が連携して、制度利用の必要性の検討、後見人に求める役割の明確化、チーム支援を前提とした受任者調整といった支援機能を果たし、裁判所は福祉・行政等による支援を前提として適切に運用・監督機能を果 たすことが必要である。また、担い手の育成や受任者調整等のしくみの整備も重要。

2 中間検証に向けた個別課題 委員の主な意見→・苦情と呼ばれるものについて、背景事情が異なる区分け、類型を整理することは大切(大塚、水 島、山下、上山)。 ・苦情を生じさせない土壌づくりは大切だが、苦情を受け入れる方が現実的で、苦情を容易に出せる仕組みづくりも考えられる(大塚。) ・本人のニーズに即して対応するには、本人の関与、当事者視点が必要(大塚、水島、上山)。 ・情報提供の本人同意が得られない場合など、他機関との情報のやり取り、個人情報の取扱いが課題(太田、星野)。 ・後見人の交代だけではなく、支援の見直しの仕組みが必要。中核機関には権利擁護支援チームの 自立支援機能が求められている(西川、星野)。 ・中核機関の役割・権限が曖昧。中核機関の法制化が必要(大塚、住田、太田、新井、永田)。 ・経済虐待が疑われるものや、支援的な監督が求められるもののほか、中核機関と法人後見実施機 関が同一法人である場合は、中核機関だけの対応は難しい(住田)。・家庭裁判所において、調停の仕組みなどを活用して、本人・後見人・関係者間の話合いを冷静に 行うための場を整備する可能性も模索すべき(水島)。 ・家庭裁判所は、後見人の裁量の範囲と意思決定支援との関係について十分検討してほしい(住 田)。

○(別添) 後見人等に関する苦情等に対応する関係機関間連携フロー(案)→目的:後見人等が意思決定支援や身上保護を重視しない場合があり、成年後見制度の利用者の不安や不満につながっているといった指摘 がある。後見人等による財産管理のみを重視するのではなく、意思決定支援・身上保護も重視した制度の運用改善に取り組む。 本フローは、関係機関間の相互理解の下、後見人等に関する苦情等に対応する各関係機関の役割を踏まえた連携体制を明確にし、 後見人等を含む適切なチーム支援を確保することにより、本人を中心とした「権利擁護支援」の推進を図るものである。

○後見人等に関する苦情等に対応する関係機関間連携フロー(案)→(フロー全体に関する補足事項)⇒○ 本フローは、モデルとなる地域で試験的に運用するために作成されたものであり、試行の結果を踏まえた更なる検討を本フローに反 映させることが予定されている。 本フロー中の『不適正・不適切な後見事務に関する苦情等』、『福祉的な観点からの助言が相当と考えられる苦情等』、『所属する専門職団体による指導・助言が相当と考えられる苦情等』、『必要に応じて、連携』が必要となる苦情等については、上記の試験的な運用を通じて、具体的な内容等を整理の上、必要に応じて本フローに反映することが予定されている。 ○ 円滑な連携のためには、後見制度利用の必要性の確認や後見人等候補者の事前調整、選任後の支援方針の共有や引継等も重要である。


◎参考資料 10 第二期成年後見制度利用促進基本計画に係る中間検証の進め方
○ 専門家会議は、第二期計画の中間年度である令和6年度に、中間検証として、各施策の進捗状況を踏まえ、個別の課題の整理・検討を行う。
→ @ 事務局において取組状況調査結果や各施策の進捗状況の事前整理を行った上で、第二期計画の工程表とKPIの枠組みに従い、個別課題 の整理・検討を行う。 A 各回の専門家会議では、上記事前整理やKPIの達成状況を踏まえ、委員から意見書を事前提出いただいた上で議論する。

≪第3四半期 第17回(R6.10.11) ※地域連携 ネットワー ク関連≫
○地域連携ネットワークづくり(制度や相談窓口の周知、中核機関の整備とコーディネート機能の強化、後見人等候補者の適切な推薦の実施、権利擁護 支援チームの自立支援の実施、包括的・多角的な支援体制の構築)
○制度の運用改善等
→・適切な後見人等の選任・交代の推進等(柔軟な後見人等の交代の推進(苦情対応を含む)、適切な報酬の算定に向けた 検討及び報酬助成の推進等)
○優先して取り組む事項→ ・担い手の確保・育成等の推進(都道府県による担い手の育成の方針の策定、都道府県における担い手の育成研修の実施)。 ・市町村長申立ての適切な実施と成年後見制度利用支援事業の推進(都道府県による市町村長申立てに関する研修の実施、 成年後見制度利用支援事業の推進)。 ・権利擁護支援の行政計画等の策定の推進(市町村による計画策定、第二期計画に基づく必要な見直し)。 ・都道府県の機能強化(都道府県による協議会の設置)。

次回も続き「考資料 11 成年後見関係事件の概況(最高裁判所提供資料)」からです。

第17回 成年後見制度利用促進専門家会議資料 [2024年11月27日(Wed)]
第17回 成年後見制度利用促進専門家会議資料(令和6年10月11日)
議事 中間検証に係る意見交換(地域連携ネットワークづくり、適切な後見人等の選任・交代の推進等、担い手の確保・育成等の推進、市町村長申立ての適切な実施と成年後見制度利用支援事業の推進、権利擁護支援の行政計画等の策定の推進、 都道府県の機能強化)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_43748.html
◎資料1−1 成年後見制度利用促進に係る取組状況等について(厚生労働省)
令和6年10月11日 社会・援護局地域福祉課成年後見制度利用促進室 障害保健福祉部障害福祉課地域生活・発達障害者支援室 老健局認知症施策・地域介護推進課
○第二期成年後見制度利用促進基本計画の概要 〜 尊厳のある本人らしい生活の継続と地域社会への参加を図る権利擁護支援の推進 〜→令和4年3月に「第二期成年後見制度利用促進基本計画」(計画期間は令和4〜8年度の5年間)を閣議決定
T 成年後見制度の利用促進に当たっての基本的な考え方↓
◆ 地域共生社会の実現に向けた権利擁護支援の推進
→・ 地域共生社会の実現という目的に向け、本人を中心とした支援・活動における共通基盤となる考え方として「権利擁護支援」を位置付けた上で、地域連携ネットワークにおける権利擁護支援策の一層の充実などの成年後見制度利用促進の取組をさらに進めていく。
◆ 尊厳のある本人らしい生活を継続できるようにするための成年後見制度の運用改善等→・ 以下を基本として成年後見制度の運用改善等に取り組む。⇒ @ 本人の自己決定権を尊重し、意思決定支援・身上保護も重視した制度の運用とすること A 成年後見制度以外の権利擁護支援による対応の可能性についても考慮された上で、適切に成年後見制度が利用されるよう、連携体制を整備すること B 成年後見制度以外の権利擁護支援策を総合的に充実すること C 任意後見制度や補助・保佐類型が利用されるための取組を進めること D 不正防止等の方策を推進すること
◆ 司法による権利擁護支援などを身近なものにするしくみづくり→・ 地域連携ネットワークを通じた福祉と司法の連携強化により、必要な人が必要な時に司法による 権利擁護支援などを適切に受けられるようにしていく。

U 成年後見制度の利用促進に向けて総合的かつ計画的に講ずべき施策
1 成年後見制度等の見直しに向けた検討と総合的な権利擁護支援策の充実
→(1)成年後見制度等の見直しに向けた検討⇒・ スポット利用の可否/三類型の在り方/成年後見人の柔軟な交代/成年後見人の報酬の在り方/任意後見制度の在り方。 (2)総合的な権利擁護支援策の充実⇒・ 日常生活自立支援事業等との連携・体制強化/新たな連携による生活支援・ 意思決定支援の検討/都道府県単位での新たな取組の検討。
2 尊厳のある本人らしい生活を継続するための成年後見制度の運用改善等→(1)本人の特性に応じた意思決定支援とその浸透 (2)適切な後見人等の選任・交代の推進等 (3)不正防止の徹底と利用しやすさの調和等 (4)各種手続における後見業務の円滑化等
3 権利擁護支援の地域連携ネットワークづくり→(1)権利擁護支援の地域連携ネットワークの基本的な考え方 −尊厳のある本人らしい生活の継続と地域社会への参加− (2)地域連携ネットワークの機能 −個別支援と制度の運用・監督− (3)地域連携ネットワークの機能を強化するための取組 −中核機関のコーディネート機能の強化等を通じた連携・協力による地域づくり− (4)包括的・多層的な支援体制の構築
4 優先して取り組む事項→(1)任意後見制度の利用促進 (2)担い手の確保・育成等の推進 (3)市町村長申立ての適切な実施と成年後見制度利用支援事業の推進 (4)地方公共団体による行政計画等の策定 (5)都道府県の機能強化による地域連携ネットワークづくりの推進

1.権利擁護支援の地域連携ネットワークづくり
@これまでの取組↓
○地域連携ネットワークづくりに関する厚生労働省の取組の概要
→・すべての市町村において、権利擁護支援の地域連携ネットワークが構築されることを目指し、中核機関の整備 や市町村計画の策定といった市町村の体制整備を推進する取組を実施。・引き続き、これらの取組を進めるとともに、第二期計画でKPIが掲げられた都道府県の機能強化や担い手の確保・育成等に資 する取組をさらに推進する。⇒市町村の体制整備の推進に関する取組@〜➅、第二期計画を踏まえた更なる推進に関する取組@〜Gまで。
○成年後見制度利用促進体制整備研修等の実施(市町村の体制整備の推進に関する取組)( 第二期計画を踏まえ た更なる推進に関す る取組)→・体制整備に関する基本的な考え方を全国に浸透させるため、成年後見制度や権利擁護について体系的かつ網羅的に学ぶことができる市町村・中核機関等職員向け研修(基礎・応用)、都道府県等職員・専門アドバイザー向け研修等を実施(令和元年〜5年度 の5か年で、延べ8,273名が受講)。 ・都道府県の支援体制強化のため、都道府県担当職員・アドバイザー向け研修においては、都道府県にて研修実施ができるように 意思決定支援研修担当を新たにプログラムを変更して実施。 ○ 親族後見人、市民後見人等も対象とした「後見人等への意思決定支援研修」については、令和2年度(都道府県は令和4年度) から実施。令和4年度までに延べ6,761名が受講した。
○権利擁護支援体制全国ネット(K-ねっと)の運営等→・相談実績(R5.4.1〜R6.3.31)176件(うち、電話相談 85%(149件)、メール相談 15%(27件))。・K-ねっとに寄せられる相談は、中核機関からのものが多い。相談内容は、体制整備についてが46%(80件)と最も多い。 ・任意後見・補助・保佐等の相談体制強化・広報・啓発事業として、全国セミナーを毎年回開催。令和5年度の 受講者数 (オンライン・YouTube)は、計 1,086名であった。・多く寄せられる相談を「FAQ」としてまとめ、「都道府県交流会」等で周知した。

○成年後見制度利用促進ポータルサイトの運営等→・令和5年度は「47都道府県 中核機関の取組事例集」を作成し、全国の自治体、中核機関、職能団体等に送付。 ・都道府県交流会(全9回。オンライン開催)を開催し、都道府県担当職員・社会福祉協議会職員・アドバイザー等参加者間の交 流を通じた成年後見制度利用促進・権利擁護支援の取組等の推進。
○成年後見制度利用促進体制整備推進事業の実施(令和6年度予算額:7.8億円)→市町村においては、全ての市町村において中核機関の整備を進め、中核機関の立ち上げ後は、権利擁護支援の地域連携ネットワークを持続可能な形 で運営できるよう、中核機関における調整体制や後見人の苦情対応等にかかる関係機関間連携の構築など中核機関のコーディネート機能の更なる強化 を図る。
○「中核機関」の整備状況→<整備済(R5.4時点):1,070市町村(61.5%)⇒ 整備済+R6年度までに整備予定あり:1,293市町村(74.3%)> 【令和6年度末KPI:1,741市町村】
○「地域連携ネットワークの支援機能」と「地域の体制づくりに関する取組」の実施状況→本人中心の権利擁護支援チームを支えるための機能、 機能を強化するための地域の体制づくりに関する取組 項目参照。

A今後の対応↓
○(検討事項)成年後見制度の見直しに向けた司法と福祉との連携強化等の 総合的な権利擁護支援策の充実の方向性について↓
<新たな連携・協力体制の構築による生活支援や意思決定支援の在り方について>
→・今後、成年後見制度が「他の支援による対応の可能性も踏まえて本人にとって適切な時期に必要な 範囲・期間で利用できる」制度に見直されるとした場合、判断能力が不十分な人(本人)の地域生活を支えるためには、地域福祉において、どのような連携・協力体制を構築すべきか。⇒・ 少なくとも、本人に対する生活支援等のサービス(簡易な金銭管理、入院・入所手続支援等各種の生活支援サービス)を提 供する取組が必要と考えられ、その実施主体及び方法等について、どのように考えるか【イメージ@】。 ・ 生活支援等のサービス提供に当たっては、本人の希望に応じ、本人の意思決定を支援することが重要と考えられ、 本人に対する意思決定支援の範囲及び実施主体等について、どのように考えるか【イメージA】。
<「中核機関」(※)に求められる新たな役割及びその位置付けについて> ※権利擁護支援の地域連携ネットワークのコーディネートを担う中核的な機関・体制→・成年後見制度の見直しに伴い、司法と福祉との連携強化等を図る観点から、中核機関は、今後、どのような役割を果たすことが必要になると考えられるか【イメージ@】。 ※ その際、新たな役割に応じた中核機関の位置付けやその名称等についても検討する必要がある。なお、検討に当たっては、中核機関 の整備状況及び経緯等について考慮する必要がある。

○本人を地域で支えるための支援の実施体制及び方法、中核機関の役割・位置付けについて イメージ@→現在、地域には、本人を支える支援の輪(後見人を含む。)が多様に存在しているが、今後、成年後見制度が見直された場合、後見人以外の支援を得 て後見人が退任となる場合や、途中交代となる場合、重大な法律行為の発生により一時的に後見人を選任する場合等の発生が想定される。⇒㋐今後、成年後見制度が見直された場合、地域福祉における本人に対する支援体制として、どのような主体が、どのような方法により実施するこ とが適当かについて検討する必要がある。 ㋑また、成年後見制度の見直しも見据え、家庭裁判所との関係において、中核機関の果たすべき役割やその位置付けについて検討する必要がある。
○地域福祉関係機関による意思決定支援の範囲及び実施主体について イメージ➁→今後、成年後見制度が見直されることによって、地域において、判断能力が不十分な人の意思決定を後見人以外の人が支援する場面が増え ることも想定される。以下に例示した、本人に生じ得る意思決定のうち、地域福祉関係機関(組織・チームレベル)において、対応が必要、 かつ、支援が可能な意思決定支援の範囲及び実施主体について検討する必要がある。⇒「財産管理、身上保護、その他」について「必要となる判断能力の程度」を参照。
○第3回地域共生社会の在り方検討会議における主な意見要旨(1/6)〜(6/6)
<権利擁護支援の地域連携ネットワークづくり関係>→9意見あり。中核機関の整備について、市町村単位にするのか、むしろ広域にするのか、あるいは専門性のあるNPO法人や社会福祉協議会が担うのか、行政がベースを作るのか。いずれにしても、包括的支援体制と関連させながらどう作っていくか。
<参考:総合的な権利擁護支援策の充実関係>→18意見あり。・ 後見人による法律的な支援が終わった後の日日の支援をしっかり行う体制の一つの役割を日常生活自立支援事業が担うのであれば、同事 業に対する財源の確保や体制整備をすべき。第三のチャレンジに見合うような大きなアクションにしていかなければならない。

2.担い手の確保・育成等の推進
○(第二期計画を踏まえた更なる推進に関する取組)担い手の確保・育成等の推進
→中核機関等の整備による権利擁護支援のニーズの顕在化や認知症高齢者の急速な増加が見込まれる中、全国どの地域 においても専門職後見人のみならず、市民後見人や法人後見による支援が受けられるよう、以下の取組により担い手の確 保・育成等の推進を図る。⇒市民後見人の育成、法人後見の担い手の育成。担い手の確保・育成等の推進に係る助成制度もあり。
○担い手の育成について(市民後見人養成研修)→成年後見制度の担い手の確保や、地域共生社会の実現のための人材育成という観点から一層養成を推進してい く必要がある。「第二期成年後見制度利用促進基本計画」に基づき、令和4年度及び令和5年度にかけて、市民後見人養成のための 基本カリキュラムの改訂及び市民後見人養成テキストの改訂や市民後見人養成研修修了者の活躍の推進方策の検討を実施。
○権利擁護人材育成事業→認知症高齢者等の状態の変化を見守りながら、介護保険サービスの利用援助や日常生活上の金銭管理など 成年後見制度の利用に至る前の支援から成年後見制度の利用に至るまでの支援が切れ目なく、一体的に確保 されるよう、権利擁護人材の育成を総合的に推進する。⇒4.令和6年度予算 地域医療介護総合確保基金(介護従事者確保分)97億円の内数 (令和5年度予算:137億円)
○担い手の育成について(法人後見養成研修等)→第二期成年後見制度利用促進基本計画においては、「法人後見については、制度の利用者増に対応するための成年後見人等の 担い手確保という観点のほか、比較的長期間にわたる制度利用が想定される障害者や、支援困難な事例への対応などの観点から、 全国各地で取組を推進していく必要がある」とされている。また、担い手の確保・育成については、広域的な地域課題として、成 年後見制度利用促進法第15条に基づく都道府県による取組が重要であり、これを踏まえ、法人後見養成研修事業を新たに開始する とともに、同事業も活用しつつ、都道府県による法人後見の推進が行われるよう事務連絡(※)で依頼した。 ※「都道府県による法人後見の推進について」(令和5年2月9日付け厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課地域生活支援推進室事務連絡)
○成年後見制度法人後見支援・養成研修事業(障害者関係)→2.事業内容 (1)法人後見実施のための研修 法人後見実施団体、法人後見の実施を予定している団体等に対する研修の実施 (2)法人後見の活動を安定的に実施するための組織体制の構築 ア 法人後見の活用等のための地域の実態把握 イ 法人後見推進のための検討会等の実施 (3)法人後見の適正な活動のための支援 弁護士、司法書士、社会福祉士等の専門職により、法人後見団体が困難事例等に円滑に対応できる ための支援体制の構築 (4)その他、法人後見を行う事業所の立ち上げ支援など、法人後見の活動の推進に関する事業 3.実施主体 (1)都道府県及び市町村、(2)〜(4)市町村 4.令和6年度予算額 地域生活支援事業費等補助金 505億円の内数(令和5年度予算:504億円) 5.実施状況 令和4年度 193市町村(「令和5年度成年後見制度利用促進施策に係る取組状況調査」)

3. 市町村長申立ての適切な実施と 成年後見制度利用支援事業の推進↓
○(第二期計画を踏まえた更なる推進に関する取組)市町村長申立ての適切な実施
→全国どの地域においても、成年後見制度を必要とする人が制度を利用できるようにするため、以下のような取組により、 市町村長申立てが適切に実施されるよう、実務の改善を図っていく。⇒市町村長申立基準等の周知、市町村長申立て業務の実務能力の向上(「都道府県による市町村支援機能強化事業」成年後見制度利用促進体制整備推進事業:令和6年度予算7.8億円の内数)
○(第二期計画を踏まえた更なる推進に関する取組)成年後見制度利用支援事業の推進→全国どの地域においても、成年後見制度を必要とする人が制度を利用できるようにするため、以下の取組により、成年後見制度利用支援事業の適切な実施を推進。⇒自治体への通知発出及び全国担当課長会議における周知
○市町村長による成年後見制度に基づく後見開始の審判等の請求の適切な実施及び成年後見制度利用支援 事業の推進について(令和5年5月30日付け事務連絡(参考)→1〜6まで。
○成年後見制度利用支援事業(高齢者関係)→低所得の高齢者に対し、成年後見制度の利用を支援することにより、権利擁護を図ることを目的。
○成年後見制度利用支援事業(障害者関係)→.目的 障害福祉サービスの利用の観点から成年後見制度を利用することが有用であると認められる知 的障害者又は精神障害者に対し、成年後見制度の利用を支援することにより、これらの障害者の 権利擁護を図ることを目的とする。

4. 行政計画等の策定の推進・都道府県の機能強化
○市町村計画の策定状況 <策定済(R5.4時点)
:1,210市町村(69.5%)⇒ 策定済+R6年度までに策定予定:1,391市町村(79.9%)>【令和6年度末KPI:1,741市町村】→(参考) 市町村計画の策定済みの割合  参照。
○都道府県における取組状況※ ※ 令和6年度末までのKPIが設定されている取組→●都道府県による担い手の育成方針の策定状況 ●都道府県における市民後見人養成研修の実施状況●都道府県における法人後見の担い手養成研修の実施状況 ●都道府県単位の協議会の設置有無●都道府県による市町村長申立てに関する研修の実施状況 ●都道府県による意思決定支援研修の実施状況。
○(参考)都道府県別のKPI達成状況→ <策定又は実施済(R5.4時点)の平均取組数:2.9取組 ⇒ 策定又は実施予定あり(R5.4時点) の平均取組数:3.8取組>


◎資料1-2-1 成年後見制度利用促進に係る取組状況等について(法務省)
○成年後見制度の見直しに向けた検討状況
→令和6年4月〜 法制審議会民法(成年後見等関係)部会において調査審議が行われている⇒「主な検討テーマ(4テーマ)」「現状及び課題」に対して「検討」あり。
・その他のテーマ→「法定後見制度における類型の見直し」「成年後見人等の報酬の在り方」

◎資料1-2-2 後見人が弁護士等に依頼する場合における民事法律扶助制度の活用に関する検討
○(第二期成年後見制度利用促進基本計画)
→国は、被後見人等を当事者とする民事裁判等手続を処理した法律専門職が、被後見人等の資力が乏しいために報酬を得られない事態が生じているとの指摘があること等を踏まえ、法律専門職を含めた後見人等が弁護士又は司法書士に依 頼した場合に適切に民事法律扶助制度が活用される方策を早期に検討する。
○検討対象→法律専門職である後見人が弁護士等に依頼する場合に、代理援助の利用を認めるべきか
○検討状況等→成年後見制度の在り方を踏まえつつ、資力基準等の要件を満たす被後見人について、 他の弁護士等に依頼して代理援助を利用する必要性があり、かつ、民事法律扶助の趣旨を没却しない範囲で、その利用が許容される場合について、 利用が許容される場合の事件類型などを現在検討中


◎資料1−3 成年後見制度利用促進に係る取組状況等について(最高裁判所)
適切な後見人等の選任・交代の推進等 
 令和6年10月11日(金)    最高裁判所事務総局家庭局
○地域連携ネットワークワーキング・グループにおける試行への協力
→「専門職後見人等の不適正・不適切な事務に関する連絡シートの作成」「試行地域における協議」「家庭裁判所に寄せられる苦情等の把握」
○地域連携ネットワークワーキング・グループにおける試行の結果→試行期間中に、市町村・中核機関から連絡シートが提出された事案は2件⇒市町村・中核機関、専門職団体、家庭裁判所といった関係機関が連携し、お互いの機能・役割を噛み合わせつつ、地域全体としてどのよう な解決を図ることが最も本人のためになるかという観点から、対応を 検討していくことが重要。
○権利擁護支援を行う三つの場面における機能→三つの場面で「福祉・行政・法律専門職などの多様な主体による「支援」機能」、「家庭裁判所による成年後見制度の「運用・監督」機能」あり。
○申立前の福祉・行政等による支援・調整と家庭裁判所の判断→後見人等選任後における 本人を中心とした チーム支援、苦情を生じさせないた めの土壌⇒福祉・行政等と家庭裁判所がお互いの役割を噛み合わせることが重要。
○家庭裁判所における運用改善のための取組↓
@統一された報告書式の策定→身上保護や意思決定支援に関する事情も適切に把握できる報告書式の策定【令和7年4月から運用開始予定】
A身上保護事務の評価→個々の法律行為等に着目して積算しないことを前提に、プロセス全体を見て身上保護を評価する。
B財産管理事務の評価→・資産額が非常に高額であるために報酬額も高額になる事案については、事務負担の程度等事案全体を見て評価す ることで、従前よりも減額になることも考えられる。 ・財産管理の付加報酬については、専門性を適切に評価するという観点から、法テラスの代理援助立替基準を参考 にする。
C予測可能性の確保→報酬付与決定額の平均などの過去の実績を示すことで、できる限り予測可能性の確保に努める。

○適時・適切な連絡に向けた双方向の情報共有→将来的に市民後見人への交代を行う想定をしていた事案について、交代を検討すべき時期が 来た場合や、地域連携ネットワークの関係者が後見人等の不正を把握した場合などにおいて、 家庭裁判所と中核機関が適時・適切に連絡できるしくみを整える。

次回も続き「参考資料1」からです。

第3回地域共生社会の在り方検討会議 [2024年10月11日(Fri)]
第3回地域共生社会の在り方検討会議 資料(令和6年8月21日)
議事(1)成年後見制度の見直しに向けた司法と福祉との連携強化等の総合的な権利擁護支援策 の充実について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_42688.html
【構成員提出資料】 田中構成員提出資料
◎生駒市における権利擁護支援の 地域連携ネットワークの機能の検討(案) 〜意思決定支援を中心に〜 生駒市
○意思決定支援 生駒市認知症支え隊の活動からの発展(例)↓

・認知症支え隊養成講座を受講し、サロンや受診同行、買い物サポートなど、日々の暮らしを支えるボランティア活動を通して、認知症の方の想いを受け止め、対応できる人を増やしていく。
・少しずつ、活動になじめるように専門職が時折サポートし、認知症当事者ミーティング等にも参加してもらいながら、認知症の理解を深めていってもらう。
・支え隊の活動+αしていきたいと思える人に、次のステップとして次ページの活動を紹介する。
・障がい者の支援は、別途、親亡きあとではなく、親が健在の頃からサポートしてくれる人とつなぎ、サービス事業所以外の人に馴染む関係を構築しながら、自宅での様子や趣味・嗜好などを知っていくことで、対象の方の特性を理解でき、意思決定支援が第3者でも行いやすくなる。

○生駒市における権利擁護支援の地域連携ネットワークの機能の検討 意思決定支援を中心に(案)↓
・生活に寄り添った権利擁護支援(意思決定支援等)の担い手として、「認知症支え隊」(※)や「あいサポーター」に着目 (※)養成講座の受講後、地域包括支援センターに登録し、軽度認知症の方の見守りや買い物・受診同行を行う市民(交通費等実費のみ補助)。
・これらの活動に慣れ、関心のある方に日常生活自立支援の研修(希望者には市民後見人養成研修)を案内し、受講促進
・研修受講者は、まずは日常生活自立支援事業に関する生活支援員として活動 この際、始めは社協が伴走する他、中核機関や法人後見実施機関が研修を行う等、支援員が不安を抱えないようサポート
・本人の判断能力の低下に応じて、権利擁護支援チームや中核機関等と連携・協議し、後見申立てを適切な時期に円滑に実施
・申立後も、市民後見人養成研修受講者であれば、法人後見支援員として引き続き関与しうる(実務研修等も実施)
・成年後見制度の利用を終了し、日常生活自立支援事業等に移行した方を引き継いで支援する担い手の役割もなしえる。


【構成員提出資料】中野構成員提出資料
≪成年後見制度の見直しに向けた司法と福祉の連携強化等の総合的な権利擁護支援策の充実について 〜成年後見の現場から〜≫
(公社)成年後見センター・リーガルサポート 常任理事 中野篤子
○お伝えしたいこと↓
1.専門職団体からみた現状と課題

第3 運用・法改正で改善するべきと考える事項
成年後見制度利用促進専門家会議→ 第2回運用改善等WG(令和3年9月15日)より

2.本人にとって必要な支援とは 〜事例から検討できること
・権利擁護支援チームの存在
・中核機関・権利擁護支援の地域連携ネットワークの存在
・成年後見制度の必要性の判断について
3.必要な人に必要な制度がつながる連続した権利擁護支援の充実に向けて
〜法制化に向けた検討


1.専門職団体からみた現状と課題 〜成年後見制度利用促進専門家会議 第2回運用改善等WG(令和3年9月15日)より
○第3 運用・法改正で改善するべきと考える事項
1本人にとっての必要性や支援の状況に合わせた補佐・補助の活用 
事例1→80代女性。現在の状況、支援の体制、ある日のこと・・・参照のこと。

2.本人にとって必要な支援とは 〜事例から検討できること ↓
○遺産分割協議の判断を自ら行うことが困難→「この部分は」後見人等の関与が必要。↓
・遺産分割協議終了後は 後見人等の存在は必須なのか? ※現行法では、継続せざるを得ない →必要である場合でも利用を躊躇する 一因となってしまっている。 ↓
・従前の家族による支援 ・意思決定支援や福祉サービス利用を援助する仕組み +
・今後想定される本人やその取り巻く状況の変化にどのように対応するか?
・必要な支援体制とは?
○権利擁護支援チームの存在↓
・家族等の支援があり権利擁護支援チームが機能している場合 法的課題が解決すれば成年後見制度利用の終了を検討できる。
・家族等による支援が期待できないなど後見人等の支援が必要な場合 成年後見制度の利用を継続するが、市民後見人等へのリレーも検討
・法的課題がなく十分な支援がある場合 日常生活自立支援事業、 意思決定支援をサポートする権利擁護支援策等が 充実していれば権利擁護支援チームに後見人等は必須ではない (法的課題が解決した後の後見人等の退任も検討できる) →権利擁護支援チームが十分な機能を果たすこと + その時の本人の状態・状況に合った支援に柔軟に変更できる体制 チームをバックアップする中核機関の存在 後見人の選任・交代・終了時の家庭裁判所との情報共有・連携
○中核機関・権利擁護支援の地域連携ネットワークの存在
・本人の状態、取り巻く状況の変化により必要な支援は変化する (合わせてチームの構成員も変化する)
・権利擁護支援チームの自立後もケースに応じて 中核機関との情報共有や連携が必要
○成年後見制度利用の必要性の判断について
・本人の状態・取り巻く状況の変化に伴いチームにおける本人支援の中で 後見人等の「必要性」「役割」も変化する
・成年後見制度が必要とされる状況を把握しスムーズにつなぐ仕組みが求められる。
(中核機関が状況把握、家庭裁判所との連携)必要なときにいつでも利用できる。(安心して終了できる)

2.必要な人に必要な制度がつながる連続した権利擁護支援の充実に向けて
・権利擁護支援チームの形成の中で本人に必要な権利擁護支援策を検討(成年後見制度利用が必要か?)
・成年後見申し立て時の受任者調整(選任後の後見人の役割や交代などの方向性も検討・ 家庭裁判所とのイメージの共有) ※選任時に役割や方向性が整理されていると後見人は的確に必要な本人支援が行える→本人にとってメリット大
・後見人等が「チーム」にいない権利擁護支援チーム→地域における継続した支援体制(必要とされる場合は、適切な時期に成年後見の申立て)
・成年後見制度利用後における必要性の見直し
・取消審判の後の家庭裁判所との情報共有
→法制化の必要性
・中核機関と家庭裁判所との円滑な情報の共有と連携のための法的裏付けが必要
・総合的な権利擁護支援策の事業の充実(社会福祉法第二種事業として位置づける等)


【構成員提出資料】永田構成員提出資料
≪第 3 回 地域共生社会の在り方検討会議 意見書≫   同志社大学 永田 祐
第1回の意見書でも述べた通り、成年後見制度は、「適切な時機に、必要な限り」で利用される制度へと改革の議論が進められている
。そうであるなら、地域で判断能力が不十分な人を支える福祉側の総合的な権利擁護支援策の充実が喫緊の課題となる。同時に、従来、福祉(例えば、日常生活自立支援事業)から、成年後見制度への適切な移行が利用促進として重視されてきたが、成年後見制度から福祉への移行も重要になってくる。こうした 双方向の司法と福祉の連携の中核となる機関(機能)を明確にすることが重要なこともすでに指摘した通り。 以下、この2点と権利擁護への市民の参加について意見を述べる。

1.総合的な権利擁護支援策の充実の方向性
日常生活自立支援事業は、判断能力が不十分な人の法的能力を制限しない、意思決定支援の事業として高く評価されるべきものだが、現行の体制では、成年後見制度の改革の先に見える新しい地域における支援体制に、 質量ともに応えられない。
量的な観点では、実利用者は約 56,000 人でほぼ横ばいで推移しており、実施体制に限界があることを示唆している。質的な観点からみると、例えば、@法律上の「福祉サービス利用援助事業」に厳格になりすぎてしまうと、日常的な金銭管理といった現場で求められる本人の生活ニーズに十分に応えられないおそれがあること、A生活支援員は専門員の指揮下で業務をする立場であるため、意思決定支援が十分に確保されるか疑問が残ること、B後見終了時に本人が契約できない場合には本事業での対応が困難であること、といった課題が指摘できる。一方、第二期成年後見制度利用促進基本計画のもとでは、「総合的な権利擁護支援策の充実」の一つとして、「新たな連携・協力体制の構築による生活支援・意思決定支援の検討」が掲げられ、「簡易な金銭管理等を通じ、地域生活における意思決定を支援する取組」のモデル事業が各地で実施され、一定の成果や課題が報告されている。 モデル事業の成果や課題を踏まえた日常生活自立支援事業の拡充・見直し及び総合的な権利擁護支援策の具体化には、大きく分けて、@日常生活自立支援事業の拡充、Aモデル事業の事業化、B(事実上の@+Aとして)モデル事業の成果を取り入れつつ日常生活自立支援事業を大幅にリニューアルして拡充、Cモデル事業 における各機能(日常的な金銭管理(赤)、監督・支援(緑)、意思決定支援(青))をそれぞれ事業化、といった方向性(@〜Cの部分的な組み合わせを含む)が考えられる。 引き続き検討を要するものの、現時点では、「モデル事業で得られた成果や課題を踏まえつつ、日常生活自立 支援事業を大幅にリニューアルして事業規模の拡充を図るとともに、モデル事業において重視された各要素についてそれぞれ個別に事業化を目指す」ことが妥当かつ現実的な対応ではないか(B+C)と考える。即ち、現行の日常生活自立支援事業が、モデル事業でいう日常的な金銭管理(赤)と意思決定支援(青)の2要素を持つ事業(赤+青)であることに着目し、この事業について、十分な予算・人員の確保を図った上で、総合的な権利擁護事業として社会福祉法上の事業に位置付け、全国の各地域における権利擁護支援の基軸事業とすることが考えられる。なお、社会福祉事業であれば、都道府県による監督にも服することとなり一定の監督(緑)作用は期待できるものの、日常的な金銭管理(赤)と意思決定支援(青)について相互の牽制機能が働くよう、事業の実施主体 内における内部牽制体制の確立(部署を分けた上で監査機能を拡充する等)に留意すべきである(B)。 また、前述の総合的な権利擁護事業(日常生活自立支援事業のリニューアル版)を基軸としつつ、各地域にお ける本人に対する支援策の上乗せを図る観点から、モデル事業の各要素について個別に事業化を行い、各地域において選択的に実施できるような環境を整えることができれば、地域の実情に応じた権利擁護支援体制を展 開できるのではないか。例えば、意思決定支援サポーターの養成事業を立ち上げ、養成者が中核機関等に登録して、後見終了時に本人と意思決定支援サポーターをマッチングすることもできるようになると考えられる(C)。 なお、これらの提案は、成年後見制度の見直しに係る民法改正の施行が数年以内に迫っていることに鑑みたものであり、厚生労働省においては、これまで成年後見制度利用促進専門家会議において検討を重ねてきたモデル事業の各要素(赤・青・緑)を十分に踏まえた制度設計に努めるべきと考える。また、身寄りのない高齢者等を支援する枠組みとも大きく重なってくることから、今後の議論において、両者の検討が縦割りにならないよう包括的な検討を行っていくことが肝要である。

2.司法と福祉の連携の核となる機能の明確化
中核機関整備済み自治体は、令和5年4月1日時点で 1,070 市町村(61.5%)
となっており、量的にも十分にその整備が進んでいるとは言い難い。さらに、質的には「小さく生んで大きく育てる」をキーワードに、広報・啓発や 相談機能から体制整備が進められてきたため、その機能や取り組みには格差があるのが実態である。特に、家庭裁判所との連携が重要になる「受任者調整の仕組みづくり」は整備済み自治体の半数程度でしか取り組まれておらず、成年後見制度の見直しに向けて期待される「後見人等の選任後のチームの自立支援」については、1/4 の 中核機関では実施されていない。開始に当たっての適切な後見人の選任や終了に当たっての家庭裁判所との情報共有については、現状の実施状況のままでは、非常に不十分な状況であると言わざるを得ない。一足飛びにあらゆる機能を実現できないとしても、少なくとも司法(家庭裁判所)と開始及び終了に当たって情報を相互に 共有し、適切な支援が行えるような機能を何らかの形で法制化すべきであると考える。同時に、このような機関のあり方は、包括的な支援体制の構築と一体的に検討すべきであり、新たな機能の追加が屋上屋とならないように 留意すべきである。

3.市民の参加という観点
不足している機能が大きすぎるため、総合的な権利擁護支援策にしても、身寄り問題にしてもややもすると具体的な事業のあり方ばかりに目が行きがちである。しかしながら、専門的な支援(成年後見制度)や日常的な金銭管理を含む生活支援の基盤には、本人が地域社会に参加するための意思決定を後押ししたり、その人に人格的に関わる市民の存在が不可欠である。市民後見人は、後見人として法的な権限を持ちながらも、相対的にそのような役割を果たしてきたし、生活支援員、介護サービス相談員なども本来、市民によるインフォーマルなアドボケイトの役割が期待されてきたと考えられる。身寄りのない人への支援とも共通することだが、これまで各種制度で育んできた権利擁護人材を鳥瞰した整理を行い、新たな成年後見制度や総合的な権利擁護支援の中での市民の活 躍のあり方や位置づけを検討していくことも重要だと考える。

【参考資料】 構成員名簿→17名。

次回は新たに「労働安全衛生法に基づく一般健康診断の検査項目等に関する検討会第6回資料」からです。

第3回地域共生社会の在り方検討会議 [2024年10月08日(Tue)]
第3回地域共生社会の在り方検討会議 資料(令和6年8月21日)
議事(1)成年後見制度の見直しに向けた司法と福祉との連携強化等の総合的な権利擁護支援策 の充実について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_42688.html
◎資料1 成年後見制度の見直しに向けた司法と福祉との連携強化等の総合的な権利擁護支援策の充実について ↓
○第二期成年後見制度利用促進基本計画の概要 〜 尊厳のある本人らしい生活の継続と地域社会への参加を図る権利擁護支援の推進 〜(令和4年3月に「第二期成年後見制度利用促進基本計画」(計画期間は令和4〜8年度の5年間)を閣議決定)
T 成年後見制度の利用促進に当たっての基本的な考え方

◆ 地域共生社会の実現に向けた権利擁護支援の推進→地域連携ネットワークにおける権利擁護支援策の 一層の充実
◆ 尊厳のある本人らしい生活を継続できるようにするための成年後見制度の運用改善等→本人の自己決定権を尊重など@〜➄参照。
◆ 司法による権利擁護支援などを身近なものにするしくみづくり→地域連携ネットワークを通じた福祉と司法の連携強化により、必要な人が必要な時に司法による 権利擁護支援などを適切に受けられるようにしていく。
U 成年後見制度の利用促進に向けて総合的かつ計画的に講ずべき施策↓
1 成年後見制度等の見直しに向けた検討と総合的な権利擁護支援策の充実
(1)成年後見制度等の見直しに向けた検討
(2)総合的な権利擁護支援策の充実→新たな連携による生活支援・意思決定支援の検

3 権利擁護支援の地域連携ネットワークづくり

○第二期成年後見制度利用促進基本計画(抄)↓
(総合的な権利擁護支援策の充実、権利擁護支援の地域連携ネットワークづくり)
1 成年後見制度の見直しに向けた検討と総合的な権利擁護支援策の充実
(2) 総合的な権利擁護支援策の充実
→A新たな連携・協力体制の構築による生活支援・意思決定支援の検討⇒国は、公的な機関、民間事業者や当事者団体等の多様な主体による生活支援等のサービス(簡易な金銭管理、入院・入所手続支援等 各種の生活支援サービス)が、本人の権利擁護支援として 展開されるよう、意思決定支援等を確保しながら取組を拡げるため の方策を検討する。
3 権利擁護支援の地域連携ネットワークづくり
(1) 権利擁護支援の地域連携ネットワークの基本的な考え方
@ 地域連携ネットワークの必要性と趣旨
→ ア 地域連携ネットワークの必要性⇒地域や福祉、行政などに司法を加えた多様な分野・主体が連携するしくみをつくっていく必要。
A 地域連携ネットワークのしくみ→ ウ 中核機関⇒ 中核機関とは、地域連携ネットワークのコーディネートを担う中核的な機関や体制であり、以下のような役割を担う。
・ 本人や関係者等からの権利擁護支援や成年後見制度に関する相談を 受け、必要に応じて専門的助言等を確保しつつ、権利擁護支援の内容 の検討や支援を適切に実施するためのコーディネートを担う役割
・ 専門職団体・関係機関の協力・連携強化を図るために関係者のコー ディネートを行う役割(協議会の運営等) 中核機関の運営は、地域の実情に応じ、市町村により直営または市町村からの委託などにより行う。市町村が委託する場合等の運営主体については、業務の中立性・公正性の確保に留意しつつ、専門的業務に継続 的に対応する能力を有する法人(例えば、社会福祉協議会、NPO法人、 公益法人等)を適切に選定するものとする。 なお、国は1(1)に記載した成年後見制度等の見直しの検討と併せ て、中核機関の位置付け及びその役割にふさわしい適切な名称を検討する。

○持続可能な権利擁護支援モデル事業〜簡易な金銭管理等を通じ、地域生活における意思決定を支援する取組〜 →・ 市町村の関与の下で、市民後見人養成研修修了者等による意思決定支援によって、適切な生活支援等のサービス(簡易な金銭 管理、入院・入所手続支援等)が確保される方策等を検討する取組。 ・ 意思決定支援の場面において、権利侵害や法的課題を発見した場合、専門職が必要な支援を助言・実施する、市町村の関与を求め るなど、司法による権利擁護支援を身近なものとする方策についても検討する。 ・ このことにより、身寄りのない人も含め誰もが安心して生活支援等のサービスを利用することができるようにすることを目指す。↓
<モデル事業を実施する上で課題となった事項の例> 参照。

○(検討事項)成年後見制度の見直しに向けた司法と福祉との連携強化等の総合的な権利擁護支援策の充実の方向性について
<新たな連携・協力体制の構築による生活支援や意思決定支援の在り方について>→今後、成年後見制度が「他の支援による対応の可能性も踏まえて本人にとって適切な時期に必要な範囲・期間で利用できる」制度に見直されるとした場合、判断能力が不十分な人(本人)の地域生活を支えるためには、地域福祉において、どのような連携・協力体制を構築すべきか。 ↓

・ 少なくとも、本人に対する生活支援等のサービス(簡易な金銭管理、入院・入所手続支援等各種の生活支援サービス)を提 供する取組が必要と考えられ、その実施主体及び方法等について、どのように考えるか。【イメージ@】
・ 生活支援等のサービス提供に当たっては、本人の希望に応じ、本人の意思決定を支援することが重要と考えられ、 本人に対する意思決定支援の範囲及び実施主体等について、どのように考えるか。【イメージA】
※ これらの点を検討する際、支援の持続可能性、既存の取組・地域資源の活用等を考慮するほか、判断能力が不十分な人が「配慮を要する消費者」とされていることに留意する必要がある。
<「中核機関」(※)に求められる新たな役割及びその位置付けについて> ※権利擁護支援の地域連携ネットワークのコーディネートを担う中核的な機関・体制 →成年後見制度の見直しに伴い、司法と福祉との連携強化等を図る観点から、中核機関は、今後、どのような役割を果たすことが必要になると考えられるか。【イメージ@】 ※ その際、新たな役割に応じた中核機関の位置付けやその名称等についても検討する必要がある。なお、検討に当たっては、中核機関の整備状況及び経緯等について考慮する必要がある。

○本人を地域で支えるための支援の実施体制及び方法、中核機関の役割・位置付けについて(イメージ@)→現在、地域には、本人を支える支援の輪(後見人を含む。)が多様に存在しているが、今後、成年後見制度が見直された場合、後見人以外の支援を得 て後見人が退任となる場合や、途中交代となる場合、重大な法律行為の発生により一時的に後見人を選任する場合等の発生が想定される。 ㋐今後、成年後見制度が見直された場合、地域福祉における本人に対する支援体制として、どのような主体が、どのような方法により実施することが適当かについて検討する必要がある。 ㋑また、成年後見制度の見直しも見据え、家庭裁判所との関係において、中核機関の果たすべき役割やその位置付けについて検討する必要がある。⇒ 権利擁護支援の地域連携ネットワーク 参照。

○地域福祉関係機関による意思決定支援の範囲及び実施主体について(イメージA)→今後、成年後見制度が見直されることによって、地域において、判断能力が不十分な人の意思決定を後見人以外の人が支援する場面が増えることも想定される。以下に例示した、本人に生じ得る意思決定のうち、地域福祉関係機関(組織・チームレベル)において、対応が必要、 かつ、支援が可能な意思決定支援の範囲及び実施主体について検討する必要がある。⇒必要となる判断能力の程度の高低によって、組織・チームレベル(日自事業、権利擁護支援チーム 等)による支援が必要な意思決定となる。

≪参考資料≫↓
@成年後見制度関係 (制度の見直しに向けた検討を含む。)↓

○成年後見制度とは?→民法の改正等により平成12年に誕生した制度。財産管理(不動産や預貯金などの管理、遺産分割などの相続手続など)や身上保護(介護・福祉サービスの利用契約や施設入所・入院の契約締結履行状況の確認など)などの法律行為を支える制度。「法定後見制度」は、判断能力が低下した際、裁判所により後見人等を選任する仕組み。「任意 後見制度」は、判断能力があるうちに、本人が任意後見人をあらかじめ選任しておく仕組み。
○成年後見制度の概要→ 精神上の障害により判断能力が不十分であるため法律行為における意思決定が困難な方々について、本人の 権利を守るために選任された援助者(成年後見人等)により、本人を法律的に支援する制度⇒法定後見制度・任意後見制度 参照。
○法定後見制度の概要→後 見・保 佐・補 助の説明。
○成年後見制度の利用状況等→利用者数はいずれも増加傾向。
○成年後見人等と本人との関係別件数(令和5年)→成年後見人等と本人の関係については、親族(配偶者、親、子、兄弟姉妹及びその他親族)が成年後見人等に選任されたものが 7,381件(全体の約18.1%)、親族以外の第三者が選任されたものが33,348件(全体の約81.9%)となっている。
○市民後見人について→市民後見人とは、弁護士や司法書士などの資格をもたない、親族以外の市民による成年後見人等であり、市町村等 の支援をうけて後見業務を適正に担う。 主な業務は、ひとりで決めることに不安のある方の金銭管理、介護・福祉サービスの利用援助の支援など。 市町村等の研修を修了し必要な知識・技術、社会規範、倫理性を身につけ、登録後、家庭裁判所からの選任を受けてから成年後見人等としての活動が開始される。
○法人後見について→法人後見とは、社会福祉法人や社団法人、NPO法人などの法人が成年後見人等になり、親族等が個人で成年後見人等に就任した場合と同様に、判断能力が不十分な人の保護・支援を行うもの。  法人後見では、法人の職員が成年後見制度に基づく後見事務を担当して行う。担当職員が何らかの理由でその事務 を行なえなくなっても、担当者を変更することにより、後見事務を継続して行うことができるという利点がある。

A権利擁護支援の地域連携ネットワーク関係(中核機関の整備状況・役割を含む。)↓
○「権利擁護支援の地域連携ネットワークの機能」 〜福祉・行政等の多様な主体の連携による個別支援と、家庭裁判所による制度の運用・監督〜
→地域連携ネットワークが担う機能には、権利擁護支援を行う3つの場面に対応した形で、福祉・行政・法律専門職など多様な主体の連携による「支援」機能と、家庭裁判所による「制度の運用・監督」機能がある。⇒「権利擁護支援を行う3つの場面」対応の「「権利擁護支援の地域連携ネットワーク」の機能」 参照。

○「権利擁護支援の地域連携ネットワークの機能」を強化するための取組 〜地域連携ネットワークの関係者における機能強化に向けた取組〜→権利擁護支援を行う3つの場面に応じ、福祉・行政・法律専門職など多様な主体の連携による「支援」機能と、家庭裁判所に よる「制度の運用・監督」の機能を適切に果たすため、地域・福祉・行政・法律専門職・家庭裁判所等の地域連携ネットワーク の関係者が、以下の3つの視点(ア〜ウ)を持って、自発的に協力して取り組むことが必要。(なお、市町村単位では取り組みにくい内容については、都道府県が市町村と連携しながら取り組んでいくことが重要。)↓
ア:異なる立場の関係者が、各々の役割を理解し、認識や方向性を共有するための「共通理解の促進」の視点。 イ:様々な立場の関係者が新たに権利擁護支援に参画し、取組を拡げていくための「多様な主体の参画・活躍」の視点。 ウ:多くの関係者が円滑かつ効果的に連携・協力して活動するための「機能強化のためのしくみづくり」の視点。⇒「権利擁護支援の地域連携ネットワークの機能」を強化するための取組(全国各地で共通して実施することが望ましいもの)

○(参考)「権利擁護支援の地域連携ネットワークの機能」を強化するための取組イメージ→権利擁護支援の地域連携ネットワークとは、「各地域において、現に権利擁護支援を必要としている人も含めた地域に暮らす全ての 人が、尊厳のある本人らしい生活を継続し、地域社会に参加できるようにするため、地域や福祉、行政などに司法を加えた多様な分野・主体が連携するしくみ」。
○「地域連携ネットワークの支援機能」と「地域の体制づくりに関する取組」の実施状況→地域連携ネットワークの支援機能と地域の体制づくりに関する取組の実施状況は以下のとおり。割合の分母は中核機関整備自治体の1,070。⇒「実施していない」:利用前1%。後見人の選任まで16.8%。選任後25%。

○「中核機関(※)」の整備状況(令和5年4月1日時点)※権利擁護支援の地域連携ネットワークのコーディネートを担う中核的な機関・体制→【成年後見制度利用促進施策に係る取組状況調査結果】⇒中核機関の整備状況 <整備済(R5.4時点):1,070市町村(61.5%)⇒ 整備済+整備見込あり:1,293市町村(74.3%)>【令和6年度末KPI:1,741市町村】

○「中核機関」の役割 :権利擁護支援の検討に関する場面(成年後見制度の利用前)→本人を取り巻く関係者が、権利擁護支援に関するニーズに気づき、必要な支援につなぐ場面。 この場面では、成年後見制度につなぐ場合や、同制度以外の権利擁護支援(権利擁護支援チームによる見守りや意思決定の支援、 日常生活自立支援事業の利用、虐待やセルフネグレクトの対応、消費生活センターの相談対応など) につなぐ場合がある。
○「中核機関」の役割 :成年後見制度の利用の開始までの場面(申立ての準備から後見人等の選任まで)→成年後見制度の申立ての必要性、その方法、制度利用後に必要となる支援、適切な後見人等候補者などを検討・調整し、家 庭裁判所に申し立て、後見人等が選任されるまでの場面。 この場面では、制度利用後の支援方針を検討。その中で、適切な権利擁護支援チームの体制も検討する。
○「中核機関」の役割 :成年後見制度の利用開始後に関する場面(後見人等の選任後)→家庭裁判所の審判により、後見人等が選任され、後見活動が開始されてからの場面。 この場面では、権利擁護支援チームに後見人等が参加し、チームの関係者間で、あらかじめ想定していた支援方針等を共有し、本人に対して、チームによる適切な支援が開始される。


B日常生活自立支援事業関係↓
○日常生活自立支援事業の概要
→認知症高齢者、知的障害者、精神障害者等のうち判断能力が不十分な者に対して、福祉サービスの利用に関する援助等を行うことによ り、地域において自立した生活が送れるよう支援する事業。 第二期計画では、「専門員が作成した支援計画の下で、地域住民が生活支援員として本人に寄り添い、見守り、意思決定支援を行いながら適切 な金銭管理等を支援することで、尊厳のある本人らしい生活の安定を図る互助のしくみであり、これにより地域福祉が推進されている」と評価。⇒1.実施主体 2.利用対象者 2.利用対象者 4.実利用者数の推移    各項目参照のこと。
○日常生活自立支援事業の仕組み→都道府県・指定都市社協  参照。

C意思決定支援関係
○意思決定支援とは?(出典:「意思決定支援を踏まえた後見事務のガイドライン」から一部引用)
→「意思決定支援を踏まえた後見事務のガイドライン」(令和2年10月30日意思決定支援ワーキング・グループ)では、「意思決定支援 とは、特定の行為に関し本人の判断能力に課題のある局面において、本人に必要な情報を提供し、本人の意思や考えを引き出すなど、 後見人等を含めた本人に関わる支援者らによって行われる、本人が自らの価値観や選好に基づく意思決定をするための活動をいう」と されている。⇒意思決定支援のプロセス  参照。

D総合的な権利擁護支援策に関する御指摘等
○第1回検討会議(6/29)における主な構成員意見(総合的な権利擁護支援策関係)
→・ 民法改正と歩調を合わせて網羅的な権利擁護の仕組を整備する必要がある。支援の穴を開けないがキーワード。日常的金銭管理等に民間事 業者の参入を認める場合には、利用者の経済的搾取を防ぐため、悪質な事業者を排除する体制を整えることが肝要。高齢者等終身サポート 事業を含めて単なるガイドライン規制にとどめず、より強力な規制行政の側面を充実させていくべき。 ・ 裁判所が法定後見の開始・終了を適切に判断するためには、地域における後見以外の支援策の実情について、法定された機関から裁判所が 情報を得ることができる体制を整備することが必要。民法改正後の法定後見制度の適正な運用を担保する司法と行政の連携強化の観点から、社会福祉法改正によって、中核機関を段階的に法制化していくことがよいのではないか。 ・ 第二期基本計画やモデル事業の成果を踏まえ、司法と福祉の連携による福祉側の司令塔の役割、即ち中核機関の位置付けの検討、モデル事 業の成果を踏まえた日常生活自立支援事業の拡充と、社会福祉法の規定の見直し、もしくは新たな総合的な権利擁護支援策の事業化を検討していくべき。 ・ 日常生活自立支援事業の導入後、体制強化がされてきていない。成年後見制度の見直しに伴う総合的な権利擁護支援策の充実に向けた議論 は、日常生活自立支援事業の見直しとも一体的に行い、権利擁護支援策としてどうあるべきかということをしっかり議論できればと思う。 ・ 成年後見制度の大幅な見直しが見込まれる中、福祉制度でどのようにカバーするかは重要な課題。これまで法整備が十分なされてこなかった分野であり、今回はその端緒として制度づくりを行う。段階的に法整備を進めていくことを視野に入れて良いと思う。 ・ 社会福祉法は、元々、社会福祉事業法としてスタートしており、基本的に特定の福祉事業を行うものに対する事業法の立て付けとなってい て、一定の活動を行う広く民間全体を含めた事業者に対する規制法の立て付けとはなっていない。このため、例えば、悪質な民間業者に対 する規制など、社会福祉法の中だけで行うのは困難を伴う面がある。日常的な金銭管理や本人の意思決定支援を通じて、どのように福祉の 分野で本人をサポートしていくかを検討していくことになる。

○第16回成年後見制度利用促進専門家会議(8/2)における主な委員意見要旨
(その1)〜(その4)まで↓
<総合的な権利擁護支援の充実関係>
→13意見あり。・ 持続可能な権利擁護支援モデル事業の簡易な金銭管理は、日常生活自立支援事業における日常的金銭管理サービスと共通する。金銭管理と いうサービス、または体制構築が必要。いずれにせよ、意思決定支援を中心に日常生活自立支援事業も組替えが必要。【当事者団体意見】
・ 意思決定支援は大変重要であるが、障害者の特性とか福祉の仕組みとか、本人の日々の暮らしも理解しなければ、本当の意味で本人の意思 を支援するということにはつながらない。福祉職の方や当事者団体とともに、きちんとした検証システムとその実施体制は必要だと思って おり、本人が安心して地域で暮らし続けられるような、そんな制度を整えていただきたい。【当事者団体意見】

<権利擁護支援の地域連携ネットワークづくり関係>→4意見あり。・ 地域共生社会に通じるのかもしれないが、権利擁護支援の地域連携ネットワークを考える際には、地域包括支援センターとか基幹相談支 援センターとか、こどもの支援センターとかの既存の相談支援体制をどうするかというところも含めて考えないといけないのではないか。 全体を見渡した上で、相談支援体制そのもの、包括的な相談支援体制を見直す必要があるのではないか。【当事者団体意見】

次回も続き「資料2−1、2−2 山野目参考人(早稲田大学大学院法務研究科教授)提出資料」からです。

第16回 成年後見制度利用促進専門家会議資料 [2024年09月25日(Wed)]
第16回 成年後見制度利用促進専門家会議資料(令和6年8月2日)9/25
議事 中間検証に係る意見交換(成年後見制度等の見直しに向けた検討と総合的な権 利擁護支援策の充実、意思決定支援の浸透、不正防止の徹底と利用しやすさの調 和、任意後見制度の利用促進)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41364.html
◎資料1−1 成年後見制度利用促進に係る取組状況等について(厚生労働省)
令和6年8月2日   厚生労働省 社会・援護局 地域福祉課成年後見制度利用促進室
○第二期成年後見制度利用促進基本計画の概要 〜 尊厳のある本人らしい生活の継続と地域社会への参加を図る権利擁護支援の推進 〜 (⇒ 成年後見制度利用促進法に基づき、令和4年3月に「第二期成年後見制度利用促進基本計画」(計画期間は令和4〜8年度の5年間)を閣議決定)


T 成年後見制度の利用促進に当たっての基本的な考え方↓
◆ 地域共生社会の実現に向けた権利擁護支援の推進
→・ 地域共生社会の実現という目的に向け、本人を中心とした支援・活動における共通基盤となる考 え方として「権利擁護支援」を位置付けた上で、地域連携ネットワークにおける権利擁護支援策の 一層の充実などの成年後見制度利用促進の取組をさらに進めていく。
◆ 尊厳のある本人らしい生活を継続できるようにするための成年後見制度の運用改善等→・ 以下を基本として成年後見制度の運用改善等に取り組む。⇒@ 本人の自己決定権を尊重し、意思決定支援・身上保護も重視した制度の運用とすること A 成年後見制度以外の権利擁護支援による対応の可能性についても考慮された上で、適切に成年後見制度が利用されるよう、連携体制を整備すること B 成年後見制度以外の権利擁護支援策を総合的に充実すること C 任意後見制度や補助・保佐類型が利用されるための取組を進めること D 不正防止等の方策を推進すること
◆ 司法による権利擁護支援などを身近なものにするしくみづくり→・ 地域連携ネットワークを通じた福祉と司法の連携強化により、必要な人が必要な時に司法による 権利擁護支援などを適切に受けられるようにしていく。

U 成年後見制度の利用促進に向けて総合的かつ計画的に講ずべき施策
1 成年後見制度等の見直しに向けた検討と総合的な権利擁護支援策の充実
→(1)成年後見制度等の見直しに向けた検討⇒・ スポット利用の可否/三類型の在り方/成年後見人の柔軟な交代/成年後見人の報酬の在り方/任意後見制度の在り方。(2)総合的な権利擁護支援策の充実⇒・ 日常生活自立支援事業等との連携・体制強化/新たな連携による生活支援・ 意思決定支援の検討/都道府県単位での新たな取組の検討。
2 尊厳のある本人らしい生活を継続するための成年後見制度の運用改善等(1)本人の特性に応じた意思決定支援とその浸透 (2)適切な後見人等の選任・交代の推進等 (3)不正防止の徹底と利用しやすさの調和等 (4)各種手続における後見業務の円滑化等
3 権利擁護支援の地域連携ネットワークづくり→(1)権利擁護支援の地域連携ネットワークの基本的な考え方 −尊厳のある本人らしい生活の継続と地域社会への参加− (2)地域連携ネットワークの機能 −個別支援と制度の運用・監督− (3)地域連携ネットワークの機能を強化するための取組 −中核機関のコーディネート機能の強化等を通じた連携・協力による地域づくり− (4)包括的・多層的な支援体制の構築
4 優先して取り組む事項→(1)任意後見制度の利用促進 (2)担い手の確保・育成等の推進 (3)市町村長申立ての適切な実施と成年後見制度利用支援事業の推進 (4)地方公共団体による行政計画等の策定 (5)都道府県の機能強化による地域連携ネットワークづくりの推進

1. 総合的な権利擁護支援策の充実に関する取組について↓
@成年後見制度と日常生活自立支援事業等との 連携の推進及び同事業の実施体制の強化
○日常生活自立支援事業の概要
→認知症高齢者、知的障害者、精神障害者等のうち判断能力が不十分な者に対して、福祉サービスの利用に関する援助等を行うことによ り、地域において自立した生活が送れるよう支援する事業。 第二期計画では、「専門員が作成した支援計画の下で、地域住民が生活支援員として本人に寄り添い、見守り、意思決定支援を行いながら適切 な金銭管理等を支援することで、尊厳のある本人らしい生活の安定を図る互助のしくみであり、これにより地域福祉が推進されている」と評価。⇒1.実施主体 2.利用対象者 3.援助の内容(3サービス)  4.実利用者数の推移  参照のこと。

○日常生活自立支援事業に関する第二期成年後見制度利用促進基本計画の記載→令和4年3月に閣議決定された「第二期成年後見制度利用促進基本計画」では、「総合的な権利擁護支援策の充実」の一翼として、日常生活自立支援 事業と成年後見制度等との連携の推進と実施体制の強化が盛り込まれている。
・課題への対応→・ 国は、地域の関係者が個別事案において本人の尊厳保持のために適切な支援の組合せを検討することができるよう、日常生活 自立支援事業等関連諸制度における役割分担の検討方法 について各地域に周知する。 ・ また、国は、成年後見制度の利用を必要とする人が適切に日常生活自立支援事業等から成年後見制度へ移行できるよう、市町村の関係部署や関係機関・関係団体との間で個別事案における対応方針の検討等を行う取組を進めるなど、同事業の実施体制の強化を行う。 ・ さらに、上記の指摘を踏まえ、生活困窮者自立支援制度等との連携も考慮しつつ、日常生活自立支援事業の効果的な実施方策について検討し、その結果を幅広く周知するなど、地域を問わず一定の水準で同事業を利用できる体制を目指す。

○日常生活自立支援事業 「日常生活自立支援事業等 関連諸制度における役割分担の検討方法に関する周知」→国は、地域の関係者が個別事案において本人の尊厳保持のために適切な支援の組合せを検討することができるよう、日常生活自立支援事 業等関連諸制度における役割分担の検討方法 について各地域に周知する。⇒令和2年度社会福祉推進事業で策定した役割分担チェックシート及びその活用の留意点等を周知。→日常生活自立支援事業関連諸制度との役割分担チェックシートについて(「目詰まり」が起きている場合や、どこにもつなぎ先がない事案がある場合について、「どのような社会資源が必要なのか」を話し合っていくことで、新たな社会資源のあり方を話し合っていく)

○日常生活自立支援事業「日常生活自立支援事業の効果的な実施方策の検討及びその結果に関する周知」→生活困窮者自立支援制度等との連携も考慮しつつ、日常生活自立支援事業の効果的な実施方策について検討し、その結果を幅広く周知するなど、地域を問わず一定の水準で同事業を利用できる体制を目指す。⇒令和4年度社会福祉推進事業『権利擁護支援の充実のための日常生活自立支援事業の在り方に関する調査研究事業』 @ 他法他施策との関連での日常生活自立支援事業に関する役割の整理及び地域連携ネットワークにおける必要な体制強化、A 日常生活自立支援事業の効 果的・効率的な実施方策の検討に関する調査研究を実施。その成果物(手引きや記録様式等)について、都道府県社協や市町村社協等へ周知する予定。
○日常生活自立支援事業「日常生活自立支援事業の適正かつ効果的な利用方策の検討及びその結果に関する周知」→令和5年度社会福祉推進事業『日常生活自立支援事業の適正かつ効果的な利用に関する調査研究事業』は日常生活自立支援事業の利用の必要性を判断する評価ス ケールを開発し、権利擁護支援を必要としている人がその残存能力・置かれた状況等に応じた適切な支援を受けられるようにすることを目的。⇒検討委員会における議論を踏まえ、まずは精度の高いスケール開発のための下準備として、支援対象者像を明確にするため の調査を実施し、令和4年度社会福祉推進事業の成果物であるアセスメントシート、支援記録、モニタリングシート等の様式に 新たに項目を追記した。

A持続可能な権利擁護支援モデル事業の実施 (新たな連携・協力体制の構築による生活支援・意思決定 支援の検討/都道府県単位での新たな取組の検討)↓
○持続可能な権利擁護支援モデル事業 モデル事業の概要等及びこれまでの実施実績(令和4・5年度)→事業の概要・スキーム、実施主体等⇒@地域連携ネットワークにおいて、民間企業等が権利擁 護支援の一部に参画する取組(【R4実施自治体】静岡県、取手市【R5実施自治体】 静岡県、京都府、宮崎県)、A簡易な金銭管理等を通じ、地域生活における意思決定 を支援する取組(【R4実施自治体】長野市、豊田市、八尾市、藤沢市、黒潮町、古賀市、京極町R5実施自治体】長野市、豊田市、八尾市、藤沢市、黒潮町、古賀市、京極町、 山口市、大川市)、 B [1]寄付等の活用や、[2]虐待案件等を受任する法人後 見など、都道府県・指定都市の機能を強化する取組(【R4実施自治体】[1]長野県)。
○持続可能な権利擁護支援モデル事業 「 持続可能な権利擁護支援モデル事業研修」の実施(令和5年度)→モデル事業を実施する自治体が検討事項や留意点の整理を通じて、事業の実効性を高めることなどを目的として以下の内容を実施。 1.モデル事業実施自治体をはじめ各テーマの事業参画主体を対象とする研修カリキュラム・資料の作成 (1)モデル事業を実施する市町村・都道府県職員等を対象とした研修カリキュラム・資料 (2)モデル事業の事業者等*を対象とする研修カリキュラム・資料 *日常的金銭管理サービス事業者、意思決定サポーター、監督・支援団体。 2.「1」で作成した研修カリキュラム・資料を用いた研修の実施⇒「持続可能な権利擁護支援モデル事業研修」実施概要 参照のこと。 日程、申込者数も参照のこと。
持続可能な権利擁護支援モデル事業 「 成年後見制度利用促進・権利擁護支援方策等調査事業」(令和5年度)の概要→総合的な権利擁護支援策の構築に向けた検討に資するため、モデル事業実施自治体等連絡会の開催やアンケート調査を通じて、 モデル事業実施自治体等における実践事例の把握(意思決定支援の確保策の把握を含む)、当該取組の拡大に向けて解消すべき課 題の整理や効果的方策の検討を行うことを目的として実施。⇒重点支援自治体から聞き取った主な課題  参照。
○(参考)持続可能な権利擁護支援モデル事業 二期計画中間検証の準備に関するWGの開催状況(令和4・5年度)→@ 総合的な権利擁護支援策の検討 WG A 成年後見制度の運用改善等 に関するWG B 地域連携ネットワークWG⇒論点と実績の参照。

B今後の対応↓
○地域共生社会の在り方検討会議→@設置の趣旨A主な検討事項B構成員C今後のスケジュール(予定) 令和6年度末:中間的な論点整理 令和7年夏目途:取りまとめ(令和7年夏以降:関係審議会で議論)
○本検討会議での議論の視点(案)@A→本検討会議では、以下の課題について議論し、各課題について論点及び対応案の整理を行うこととしては如何か。↓
@地域共生社会の実現に向けた取組について↓

大丸2 包括的支援体制の整備の現状と今後の在り方について→• 包括的支援体制整備と重層事業の関係性 • 包括的支援体制整備における都道府県の役割
大丸2 重層的支援体制整備事業の現状と今後の在り方について→ • 重層事業のこれまでの取組状況等の実態把握・効果検証やその方策、 財源の在り方を含む持続可能な制度設計。
 • 生活困窮者自立支援制度と重層事業との関係
大丸2 分野横断的な支援体制づくり・地域づくりの促進等について→• 福祉分野内、福祉分野外の類似施策や関係施策との連携 、• 災害時の被災者支援との連携。
A地域共生社会における、身寄りのない高齢者等が 抱える課題等への対応について ↓
大丸2 身寄りのない高齢者等が抱える生活上の課題への支援の在り方について→ • 生活上の課題(身元保証、日常生活支援、死後事務の処理等)につい て、既存の各施策も踏まえた、必要な支援の在り方(相談対応、資力 がない者への対応など)
大丸2 身寄りのない高齢者等を地域で支える体制の在り方について→ • 地域におけるネットワーク構築の推進の方策等  • 他制度における地域ネットワーク体制との連携・協働の在り方
B成年後見制度の見直しに向けた司法と福祉との連携 強化等の総合的な権利擁護支援策の充実について ↓
大丸2 法制審議会における議論等(法定後見制度の開始・終了等に 関するルールの在り方等の見直し)も見据えた、総合的な権利擁護支援策の充実の方向性等について→ • 新たな連携・協力体制の構築による生活支援や意思決定支援の在り方  • 「中核機関」(※)に求められる役割及びその位置付け ※権利擁護支援の地域連携ネットワークのコーディネートを担う中核的な機関・体制
Cその他の論点について↓
大丸2 その他→ • 社会福祉法人・社会福祉連携推進法人の地域共生社会の担い手として の役割や経営の協働化・大規模化等

○第1回検討会議における主な構成員意見(総合的な権利擁護支援策関係)→6意見あり。
・ 民法改正と歩調を合わせて網羅的な権利擁護の仕組を整備する必要がある。支援の穴を開けないがキーワード。日常的金銭管理等に民間事 業者の参入を認める場合には、利用者の経済的搾取を防ぐため、悪質な事業者を排除する体制を整えることが肝要。高齢者等終身サポート 事業を含めて単なるガイドライン規制にとどめず、より強力な規制行政の側面を充実させていくべき。
・ 社会福祉法は、元々、社会福祉事業法としてスタートしており、基本的に特定の福祉事業を行うものに対する事業法の立て付けとなってい て、一定の活動を行う広く民間全体を含めた事業者に対する規制法の立て付けとはなっていない。このため、例えば、悪質な民間業者に対 する規制など、社会福祉法の中だけで行うのは困難を伴う面がある。日常的な金銭管理や本人の意思決定支援を通じて、どのように福祉の 分野で本人をサポートしていくかを検討していくことになる。

2. 意思決定支援の浸透について
○意思決定支援の浸透 各種ガイドラインに共通する基本的な意思決定支援の考え方の整理(令和4年度)
→各種ガイドラインに共通する基本的な意思決定支援の考え方について整理した資料「LIFE〜意思決定支援の基本的考え方〜」を作成した。⇒出典:令和4年度成年後見制度利用促進・権利擁護支援方策調査等事業において作成した成果物から一部抜粋(A〜Eのガイドラインあり)
○(参考)意思決定支援に関する各種ガイドラインの概要について→ 出典:令和4年度成年後見制度利用促進・権利擁護支援方策調査等事業において作成した成果物から一部抜粋(A〜Eのガイドラインあり)
○意思決定支援の浸透 「後見人等への意思決定支援研修」等の実施(令和4・5年度)↓
@基礎研修・応用研修
→ 基礎研修にて「意思決定支援の基本」を学び、その後の応用研修において、事例等を活用しつつ、意思決定支援の考 え方等を演習形式で学ぶことができる構成としている。
A都道府県担当職員・アドバイザー向け研修→ 意思決定支援に関する各種ガイドライン(※)を学ぶとともに、意思決定支援に関わる相談事例への対応方法につい て学ぶことができる構成としている。 ※「障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン」「認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン」、「身寄りがない人の入院及び医療に係る意思決定が困難な人への支援に関するガイドライン」、「人生の最終段階おける医療・ケアの決定プロセ スに関するガイドライン」、「意思決定支援を踏まえた後見事務のガイドライン」
B後見人等への意思決定支援研修→意思決定支援の基本的な考え方を中心に講義・演習を実施。都道府県においても同研修が実施できるように構成。
○意思決定支援の浸透 「全国セミナー」「都道府県交流会」の開催(令和4・5年度)↓
CK−ねっと全国セミナーの開催→ 意思決定支援に関するプログラムを組み込み、広く福祉関係者等の参加者に周知した。
D都道府県交流会の開催→ 都道府県、都道府県社会福祉協議会、専門アドバイザー等を対象とする都道府県交流会において、自治体に意思決定支 援に関する好事例を報告してもらい、参加者が意思決定支援について理解を深める場を提供している。
○意思決定支援の浸透 「各種周知・広報活動」「情報発信」の実施(令和4・5年度)↓
E成年後見制度利用促進ポータルサイト「成年後見はやわかり」の運営
→成年後見制度の利用促進と権利擁護支援の取組拡大のサポートをすることを目的としたポータルサイトの運営を通じ、意思決定支援に関する特集ページの開設、各種資料・動画の掲載を行い、浸透に努めている。
F成年後見制度利用促進ニュースレターによる情報発信→成年後見制度利用促進に関する最新の動向や各自治体における取組、FAQ等について掲載しているニュースレター 形式を通じ、意思決定支援についても、情報発信を行っている。
G各種周知広報活動の実施→ 成年後見制度利用促進に関するパンフレット・小冊子の作成、インターネットバナー広告の実施等を通じ、意思決定 支援に関する浸透に努めている。

≪参考資料≫↓
○@令和6年度予算の概要(総合的な権利擁護支援策・意思決定支援関係)令和6年度当初予算 11.4億円(8.1億円)→第二期成年後見制度利用促進基本計画では、成年後見制度(民法)の見直しの検討に対応して、同制度以外の権利擁護支援策の検討を進 め、必要な福祉の制度や事業の見直しを行う方向性が示されている。 この動きも踏まえ、地域共生社会の実現に向けて、引き続き、市町村・都道府県による「権利擁護支援の地域連携ネットワーク(※)づくり」を後押しするとともに、身寄りのない単身高齢者等の生活上の課題に対応するための試行的な取組も含めた「新たな権利擁護支援策の 構築」に向けた検討を進める。
○地域連携ネットワーク関係者の権利擁護支援の機能強化(生活困窮者就労準備支援事業費等補助金:「互助・福祉・司法における権利擁護支援の機能強化事業」)令和6年度当初予算0.8億円(1.1億円)→1 事業の目的 2 事業の概要・スキーム、実施主体等 参照。
○新たな権利擁護支援策構築に向けた「持続可能な権利擁護支援モデル事業」の実施 (生活困窮者就労準備支援事業費等補助金:「持続可能な権利擁護支援モデル事業」)令和6年度当初予算 1.0億円(98百万円)→1 事業の目的 2 事業の概要・スキーム、実施主体等 参照。
○身寄りのない高齢者等が抱える生活上の課題に対応するためのモデル事業の実施(生活困窮者就労準備支援事業費等補助金:「持続可能な権利擁護支援モデル事業」)令和6年度当初予算 1.0億円の内数(98百万円)→1 事業の目的 2 事業の概要・スキーム、実施主体等 参照。 誰もが安心して歳を重ねることができる「幸齢社会」づくりの実現へ。

○A第二期成年後見制度利用促進基本計画(抄)(総合的な権利擁護支援策・意思決定支援関係)↓
U 成年後見制度の利用促進に向けて総合的かつ計画的に講ずべき施策
1 成年後見制度等の見直しに向けた検討と総合的な権利擁護支援策の充実
(2) 総合的な権利擁護支援策の充実
→(1)の成年後見制度の見直しの検討をより深めていくためには、成年後 見制度以外の権利擁護支援策を総合的に充実させていく必要がある。その ため、新たに意思決定支援 等によって本人を支える各種方策や司法による 権利擁護支援を身近なものとする各種方策の検討を進め、これらの検討や 成年後見制度の見直しの検討に対応して、福祉の制度や事業の必要な見直 しを検討する 。
@ 成年後見制度と日常生活自立支援事業等との連携の推進及び同事業の実 施体制の強化
・日常生活自立支援事業は、専門員が作成した支援計画の下で、地域住民が生活支援員として本人に寄り添い、見守り、意思決定支援を行いながら適切 な金銭管理等を支援することで尊厳のある本人らしい生活の安定を図る互助のしくみ、これにより地域福祉が推進されている。一方地域によって同事業の待機者が生じていること、利用者数にばらつきがあることや同事業からの成年後見制度への移行に課題があることも指摘されている。
・ 国は、地域の関係者が個別事案において本人の尊厳保持のために適切な支 援の組合せを検討することができるよう、日常生活自立支援事業等関連諸制度における役割分担の検討方法 について各地域に周知する。また、国は、成年後見制度の利用を必要とする人が適切に日常生活自立支援事業等から 成年後見制度へ移行できるよう市町村の関係部署や関係機関・関係団体間で個別事案における対応方針の検討等を行う取組を進めるなど、同事 業の実施体制の強化を行う。さらに、上記の指摘を踏まえ、生活困窮者自立 支援制度等との連携も考慮しつつ、日常生活自立支援事業の効果的な実施 方策について検討し、その結果を幅広く周知するなど、地域を問わず一定の 水準で同事業を利用できる体制を目指す。
・ 家庭裁判所においても、日常生活自立支援事業を含む権利擁護支援に対する理解が進むことが期待される。そのため、最高裁判所においては、家庭裁 判所の職員に権利擁護支援の理念が浸透するよう、研修を実施するなど、必 要な対応を図ることが期待される。
A 新たな連携・協力体制の構築による生活支援・意思決定支援の検討→7つの検討。・身寄りのない人等であっても、地域において安心して暮らすことができるよ う、国及び地方公共団体は、身元保証人・身元引受人等がいないことを前提とした医療機関の対応方法や、施設入所時や公営住宅入居時に身元保証人や 連帯保証人を求める必要はないことなどについて、事業者等に理解を促す 取組などを更に進めていく。
B 都道府県単位での新たな取組の検討
ア 寄付等の活用による多様な主体の参画の検討
イ 公的な関与による後見の実施の検討

2 尊厳のある本人らしい生活を継続するための成年後見制度の運用改善等
(1)本人の特性に応じた意思決定支援とその浸透
→意思決定支援は権利擁護支援の重要な要素であるため、意思決定支援の 理念が地域に浸透することにより、成年後見制度を含む必要な支援に、適時・適切につなぐことができるようになるほか、尊厳のある本人らしい生活を継続することができる社会の実現にも適うことになる。 後見人等は、民法(明治29年法律第89号)第858条等の趣旨に基づき、 障害特性や本人の状況等を十分に踏まえた上で、本人の意思の尊重を図りつつ、身上に配慮した後見事務を行う必要。これに加えて、後見人等が本人を代理して法律行為をする場合、本人の意思決定支援の観点からも、 本人の自己決定権を尊重し、法律行為の内容に本人の意思及び選好(本人による意思決定の土台となる本人の生活上の好き嫌いをいう。以下同じ。)や 価値観を適切に反映させる必要がある。 後見人等が意思決定支援を踏まえた後見事務を行うに当たっては、日常的に本人への支援を行う様々な関係者が、チームとなって意思決定支援の 考え方を理解し、実践することが重要。また、家庭裁判所職員におけ る意思決定支援についての理解と、意思決定支援を踏まえた対応も重要。 そのため、以下の取組を行う必要がある。↓
@ 成年後見制度の利用促進における意思決定支援の浸透→4支援あり。
A 様々な分野における意思決定支援の浸透→5支援あり。

次回も続き「資料1−2 成年後見制度利用促進に係る取組状況等について(法務省)」からです。

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