第3回地域共生社会の在り方検討会議 [2024年10月11日(Fri)]
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第3回地域共生社会の在り方検討会議 資料(令和6年8月21日)
議事(1)成年後見制度の見直しに向けた司法と福祉との連携強化等の総合的な権利擁護支援策 の充実について https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_42688.html 【構成員提出資料】 田中構成員提出資料 ◎生駒市における権利擁護支援の 地域連携ネットワークの機能の検討(案) 〜意思決定支援を中心に〜 生駒市 ○意思決定支援 生駒市認知症支え隊の活動からの発展(例)↓ ・認知症支え隊養成講座を受講し、サロンや受診同行、買い物サポートなど、日々の暮らしを支えるボランティア活動を通して、認知症の方の想いを受け止め、対応できる人を増やしていく。 ・少しずつ、活動になじめるように専門職が時折サポートし、認知症当事者ミーティング等にも参加してもらいながら、認知症の理解を深めていってもらう。 ・支え隊の活動+αしていきたいと思える人に、次のステップとして次ページの活動を紹介する。 ・障がい者の支援は、別途、親亡きあとではなく、親が健在の頃からサポートしてくれる人とつなぎ、サービス事業所以外の人に馴染む関係を構築しながら、自宅での様子や趣味・嗜好などを知っていくことで、対象の方の特性を理解でき、意思決定支援が第3者でも行いやすくなる。 ○生駒市における権利擁護支援の地域連携ネットワークの機能の検討 意思決定支援を中心に(案)↓ ・生活に寄り添った権利擁護支援(意思決定支援等)の担い手として、「認知症支え隊」(※)や「あいサポーター」に着目 (※)養成講座の受講後、地域包括支援センターに登録し、軽度認知症の方の見守りや買い物・受診同行を行う市民(交通費等実費のみ補助)。 ・これらの活動に慣れ、関心のある方に日常生活自立支援の研修(希望者には市民後見人養成研修)を案内し、受講促進 ・研修受講者は、まずは日常生活自立支援事業に関する生活支援員として活動 この際、始めは社協が伴走する他、中核機関や法人後見実施機関が研修を行う等、支援員が不安を抱えないようサポート ・本人の判断能力の低下に応じて、権利擁護支援チームや中核機関等と連携・協議し、後見申立てを適切な時期に円滑に実施 ・申立後も、市民後見人養成研修受講者であれば、法人後見支援員として引き続き関与しうる(実務研修等も実施) ・成年後見制度の利用を終了し、日常生活自立支援事業等に移行した方を引き継いで支援する担い手の役割もなしえる。 【構成員提出資料】中野構成員提出資料 ≪成年後見制度の見直しに向けた司法と福祉の連携強化等の総合的な権利擁護支援策の充実について 〜成年後見の現場から〜≫ (公社)成年後見センター・リーガルサポート 常任理事 中野篤子 ○お伝えしたいこと↓ 1.専門職団体からみた現状と課題 第3 運用・法改正で改善するべきと考える事項 成年後見制度利用促進専門家会議→ 第2回運用改善等WG(令和3年9月15日)より 2.本人にとって必要な支援とは 〜事例から検討できること ・権利擁護支援チームの存在 ・中核機関・権利擁護支援の地域連携ネットワークの存在 ・成年後見制度の必要性の判断について 3.必要な人に必要な制度がつながる連続した権利擁護支援の充実に向けて 〜法制化に向けた検討 1.専門職団体からみた現状と課題 〜成年後見制度利用促進専門家会議 第2回運用改善等WG(令和3年9月15日)より ○第3 運用・法改正で改善するべきと考える事項 1本人にとっての必要性や支援の状況に合わせた補佐・補助の活用 事例1→80代女性。現在の状況、支援の体制、ある日のこと・・・参照のこと。 2.本人にとって必要な支援とは 〜事例から検討できること ↓ ○遺産分割協議の判断を自ら行うことが困難→「この部分は」後見人等の関与が必要。↓ ・遺産分割協議終了後は 後見人等の存在は必須なのか? ※現行法では、継続せざるを得ない →必要である場合でも利用を躊躇する 一因となってしまっている。 ↓ ・従前の家族による支援 ・意思決定支援や福祉サービス利用を援助する仕組み + ・今後想定される本人やその取り巻く状況の変化にどのように対応するか? ・必要な支援体制とは? ○権利擁護支援チームの存在↓ ・家族等の支援があり権利擁護支援チームが機能している場合 法的課題が解決すれば成年後見制度利用の終了を検討できる。 ・家族等による支援が期待できないなど後見人等の支援が必要な場合 成年後見制度の利用を継続するが、市民後見人等へのリレーも検討 ・法的課題がなく十分な支援がある場合 日常生活自立支援事業、 意思決定支援をサポートする権利擁護支援策等が 充実していれば権利擁護支援チームに後見人等は必須ではない (法的課題が解決した後の後見人等の退任も検討できる) →権利擁護支援チームが十分な機能を果たすこと + その時の本人の状態・状況に合った支援に柔軟に変更できる体制 チームをバックアップする中核機関の存在 後見人の選任・交代・終了時の家庭裁判所との情報共有・連携 ○中核機関・権利擁護支援の地域連携ネットワークの存在 ・本人の状態、取り巻く状況の変化により必要な支援は変化する (合わせてチームの構成員も変化する) ・権利擁護支援チームの自立後もケースに応じて 中核機関との情報共有や連携が必要 ○成年後見制度利用の必要性の判断について ・本人の状態・取り巻く状況の変化に伴いチームにおける本人支援の中で 後見人等の「必要性」「役割」も変化する ・成年後見制度が必要とされる状況を把握しスムーズにつなぐ仕組みが求められる。 (中核機関が状況把握、家庭裁判所との連携)必要なときにいつでも利用できる。(安心して終了できる) 2.必要な人に必要な制度がつながる連続した権利擁護支援の充実に向けて ・権利擁護支援チームの形成の中で本人に必要な権利擁護支援策を検討(成年後見制度利用が必要か?) ・成年後見申し立て時の受任者調整(選任後の後見人の役割や交代などの方向性も検討・ 家庭裁判所とのイメージの共有) ※選任時に役割や方向性が整理されていると後見人は的確に必要な本人支援が行える→本人にとってメリット大 ・後見人等が「チーム」にいない権利擁護支援チーム→地域における継続した支援体制(必要とされる場合は、適切な時期に成年後見の申立て) ・成年後見制度利用後における必要性の見直し ・取消審判の後の家庭裁判所との情報共有 →法制化の必要性 ・中核機関と家庭裁判所との円滑な情報の共有と連携のための法的裏付けが必要 ・総合的な権利擁護支援策の事業の充実(社会福祉法第二種事業として位置づける等) 【構成員提出資料】永田構成員提出資料 ≪第 3 回 地域共生社会の在り方検討会議 意見書≫ 同志社大学 永田 祐 第1回の意見書でも述べた通り、成年後見制度は、「適切な時機に、必要な限り」で利用される制度へと改革の議論が進められている。そうであるなら、地域で判断能力が不十分な人を支える福祉側の総合的な権利擁護支援策の充実が喫緊の課題となる。同時に、従来、福祉(例えば、日常生活自立支援事業)から、成年後見制度への適切な移行が利用促進として重視されてきたが、成年後見制度から福祉への移行も重要になってくる。こうした 双方向の司法と福祉の連携の中核となる機関(機能)を明確にすることが重要なこともすでに指摘した通り。 以下、この2点と権利擁護への市民の参加について意見を述べる。 1.総合的な権利擁護支援策の充実の方向性 日常生活自立支援事業は、判断能力が不十分な人の法的能力を制限しない、意思決定支援の事業として高く評価されるべきものだが、現行の体制では、成年後見制度の改革の先に見える新しい地域における支援体制に、 質量ともに応えられない。量的な観点では、実利用者は約 56,000 人でほぼ横ばいで推移しており、実施体制に限界があることを示唆している。質的な観点からみると、例えば、@法律上の「福祉サービス利用援助事業」に厳格になりすぎてしまうと、日常的な金銭管理といった現場で求められる本人の生活ニーズに十分に応えられないおそれがあること、A生活支援員は専門員の指揮下で業務をする立場であるため、意思決定支援が十分に確保されるか疑問が残ること、B後見終了時に本人が契約できない場合には本事業での対応が困難であること、といった課題が指摘できる。一方、第二期成年後見制度利用促進基本計画のもとでは、「総合的な権利擁護支援策の充実」の一つとして、「新たな連携・協力体制の構築による生活支援・意思決定支援の検討」が掲げられ、「簡易な金銭管理等を通じ、地域生活における意思決定を支援する取組」のモデル事業が各地で実施され、一定の成果や課題が報告されている。 モデル事業の成果や課題を踏まえた日常生活自立支援事業の拡充・見直し及び総合的な権利擁護支援策の具体化には、大きく分けて、@日常生活自立支援事業の拡充、Aモデル事業の事業化、B(事実上の@+Aとして)モデル事業の成果を取り入れつつ日常生活自立支援事業を大幅にリニューアルして拡充、Cモデル事業 における各機能(日常的な金銭管理(赤)、監督・支援(緑)、意思決定支援(青))をそれぞれ事業化、といった方向性(@〜Cの部分的な組み合わせを含む)が考えられる。 引き続き検討を要するものの、現時点では、「モデル事業で得られた成果や課題を踏まえつつ、日常生活自立 支援事業を大幅にリニューアルして事業規模の拡充を図るとともに、モデル事業において重視された各要素についてそれぞれ個別に事業化を目指す」ことが妥当かつ現実的な対応ではないか(B+C)と考える。即ち、現行の日常生活自立支援事業が、モデル事業でいう日常的な金銭管理(赤)と意思決定支援(青)の2要素を持つ事業(赤+青)であることに着目し、この事業について、十分な予算・人員の確保を図った上で、総合的な権利擁護事業として社会福祉法上の事業に位置付け、全国の各地域における権利擁護支援の基軸事業とすることが考えられる。なお、社会福祉事業であれば、都道府県による監督にも服することとなり一定の監督(緑)作用は期待できるものの、日常的な金銭管理(赤)と意思決定支援(青)について相互の牽制機能が働くよう、事業の実施主体 内における内部牽制体制の確立(部署を分けた上で監査機能を拡充する等)に留意すべきである(B)。 また、前述の総合的な権利擁護事業(日常生活自立支援事業のリニューアル版)を基軸としつつ、各地域にお ける本人に対する支援策の上乗せを図る観点から、モデル事業の各要素について個別に事業化を行い、各地域において選択的に実施できるような環境を整えることができれば、地域の実情に応じた権利擁護支援体制を展 開できるのではないか。例えば、意思決定支援サポーターの養成事業を立ち上げ、養成者が中核機関等に登録して、後見終了時に本人と意思決定支援サポーターをマッチングすることもできるようになると考えられる(C)。 なお、これらの提案は、成年後見制度の見直しに係る民法改正の施行が数年以内に迫っていることに鑑みたものであり、厚生労働省においては、これまで成年後見制度利用促進専門家会議において検討を重ねてきたモデル事業の各要素(赤・青・緑)を十分に踏まえた制度設計に努めるべきと考える。また、身寄りのない高齢者等を支援する枠組みとも大きく重なってくることから、今後の議論において、両者の検討が縦割りにならないよう包括的な検討を行っていくことが肝要である。 2.司法と福祉の連携の核となる機能の明確化 中核機関整備済み自治体は、令和5年4月1日時点で 1,070 市町村(61.5%)となっており、量的にも十分にその整備が進んでいるとは言い難い。さらに、質的には「小さく生んで大きく育てる」をキーワードに、広報・啓発や 相談機能から体制整備が進められてきたため、その機能や取り組みには格差があるのが実態である。特に、家庭裁判所との連携が重要になる「受任者調整の仕組みづくり」は整備済み自治体の半数程度でしか取り組まれておらず、成年後見制度の見直しに向けて期待される「後見人等の選任後のチームの自立支援」については、1/4 の 中核機関では実施されていない。開始に当たっての適切な後見人の選任や終了に当たっての家庭裁判所との情報共有については、現状の実施状況のままでは、非常に不十分な状況であると言わざるを得ない。一足飛びにあらゆる機能を実現できないとしても、少なくとも司法(家庭裁判所)と開始及び終了に当たって情報を相互に 共有し、適切な支援が行えるような機能を何らかの形で法制化すべきであると考える。同時に、このような機関のあり方は、包括的な支援体制の構築と一体的に検討すべきであり、新たな機能の追加が屋上屋とならないように 留意すべきである。 3.市民の参加という観点 不足している機能が大きすぎるため、総合的な権利擁護支援策にしても、身寄り問題にしてもややもすると具体的な事業のあり方ばかりに目が行きがちである。しかしながら、専門的な支援(成年後見制度)や日常的な金銭管理を含む生活支援の基盤には、本人が地域社会に参加するための意思決定を後押ししたり、その人に人格的に関わる市民の存在が不可欠である。市民後見人は、後見人として法的な権限を持ちながらも、相対的にそのような役割を果たしてきたし、生活支援員、介護サービス相談員なども本来、市民によるインフォーマルなアドボケイトの役割が期待されてきたと考えられる。身寄りのない人への支援とも共通することだが、これまで各種制度で育んできた権利擁護人材を鳥瞰した整理を行い、新たな成年後見制度や総合的な権利擁護支援の中での市民の活 躍のあり方や位置づけを検討していくことも重要だと考える。 【参考資料】 構成員名簿→17名。 次回は新たに「労働安全衛生法に基づく一般健康診断の検査項目等に関する検討会第6回資料」からです。 |



