第17回社会保障審議会年金部会 [2024年09月19日(Thu)]
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第17回社会保障審議会年金部会(令和6年7月30日)
議事 (1)次期年金制度改正の方向性について (2)障害年金制度について (3)遺族年金制度等について https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/nenkin_20240730.html ◎資料4 遺族年金制度等の見直しについて ○2 0代から5 0代に死別した子のない配偶者の遺族厚生年金の見直し→【見直しの方向性】⇒・20代から50代に死別した子のない配偶者に対する遺族厚生年金を、配偶者の死亡といった生活状況の激変に際し、生活を再建すること を目的とする5年間の有期給付と位置付け、年齢要件に係る男女差を解消することを検討。 ・現在、妻が30歳未満に死別した場合に有期給付となっている遺族年金について、適切な配慮措置を講じた上で、30歳以上へと対象年齢 の引上げを徐々に行うことにより、20代から50代に死別した子のない妻に対する遺族厚生年金の見直しを行う。引上げの施行に当たって は、現に存在する男女の就労環境の違いを考慮するとともに、現行制度を前提に生活設計している者に配慮する観点から、相当程度の時 間をかけて段階的に施行することとする。男性については、こうした女性の対象見直しと合わせて、給付対象となる年齢を拡大する。 ※年齢別遺族厚生年金の新規受発者(30歳以上の子のない女性・令和5年度) 参照。 ○2 0代から5 0代に死別した子のない配偶者の遺族厚生年金の見直し(イメージ) ○遺族厚生年金について女性をとりまく環境の変化@→【社会経済状況の変化に対する認識】⇒4変化あり。・年金制度の創設期から長期間が経過し、20代から50代の女性の就業率が増加していることから、男性が主たる 生計維持者であることを前提とした社会経済状況から変化していると考えられる。 ○遺族厚生年金について女性をとりまく環境の変化A→男女の賃金格差の推移 参照。 ○20代ら50代に死別した子のない配偶者の遺族厚生年金における男女差解消と有期給付化拡大→【見直しの方向性】⇒次期改正において、20代から50代に死別した子のない妻に対する有期給付の対象年齢を現行制度における30歳未満から段階的に引き上 げるとともに新たに60歳未満の夫を有期給付の支給対象とすることを検討。なお、養育する子がいる世帯、高齢期の夫婦及び既に 受給権が発生している者への遺族厚生年金については、現行制度の仕組みを維持する。 ・20代から50代に死別した子のない妻に対する有期給付の対象年齢の引上げの施行に当たっては、現に存在する男女の就労環境の違いを考慮するとともに、現行制度を前提に生活設計している者に配慮する観点から、相当程度の時間をかけて段階的に施行することとする。 ○有期給付の拡大に伴う配慮措置→【見直しの方向性】⇒@ 現行制度の離婚分割を参考に、死亡者との婚姻期間中の厚年期間に係る標準報酬等を分割する死亡時分割(仮称)の創設を検討。これにより、分割を受けた者の将来の老齢厚生年金額が増加する。 A 現行制度における生計維持要件のうち収入要件の廃止を検討。これにより、有期給付の遺族厚生年金の受給対象者が拡大する。 B 現行制度の遺族厚生年金額(死亡した被保険者の老齢厚生年金の4分の3に相当する額)よりも金額を充実させるための有期給付加算(仮称)の創設を検討。これにより、配偶者と死別直後の生活再建を支援する。 これらの配慮措置を講ずることにより、配偶者と死別直後の生活再建を支援するとともに、高齢期における生活保障への対応を行う。 ○男女差の解消に伴う中高齢寡婦加算及び寡婦年金の段階的廃止→【見直しの方向性】⇒・中高齢寡婦加算及び国民年金の寡婦年金は、主たる家計の担い手が夫であり、夫と死別した妻がその後就労することが困難である社会 経済状況を背景に設計されたもので、女性の就業の進展等を踏まえ、かつ、年金制度上の男女差を解消すべきという観点からも、将来 に向かって段階的に廃止することを検討する。なお、廃止にあたっては、激変緩和の観点から十分な経過措置を設けることとする。 ・ 葬祭費用を勘案して金額を設定していた国民年金の死亡一時金について、足下の葬祭費用の状況を踏まえて見直しを検討する。 ○子に対する遺族基礎年金の支給停止規定の見直し↓ 【現行制度】→遺族基礎年金は子を抱える配偶者や自ら生計を維持することができない子に対し、生活の安定を図ることを目的とする給付であるが、 現行制度において子に対する遺族基礎年金は、遺族基礎年金の生計維持要件等に該当せず受給権を有さない父又は母と生計を同じくする ときは支給停止されている。これは、生計を同じくする父又は母があるならば、子は当該父又は母によって養育され、遺族基礎年金の支給の必要がないと考えられているからである。(子の遺族基礎年金が支給停止されるケースの例は下図を参照) 【見直しの意義】→離婚の増加等の子を取り巻く家庭環境の変化を踏まえ、配偶者に遺族基礎年金の受給権が発生しない場合において子の生活の安定を図 る遺族基礎年金の目的を達するため、子が置かれている状況によって遺族基礎年金の支給が停止される不均衡の解消を図る。 【見直しの方向性】→自らの選択によらない事情で子が置かれている状況によって遺族基礎年金が支給停止されることのないように、下記のケースのような 生計を同じくする父又は母があることによる支給停止規定の見直しを検討する。なお、子に対する遺族厚生年金には、生計を同じくす る父又は母があることによる支給停止規定は存在しない。 ⇒遺族基礎年金の受給権を有さない父又は母と生計を同じくすることによる子の遺族基礎年金の支給停止の例 参照。 ○20代ら50代に死別した子のない配偶者の遺族厚生年金の見直しの全体像(1/2・2/2)→【見直しの方向性】→施行日から、新たに60歳未満の夫を有期給付の遺族厚生年金の対象に加えることを検討する。また、子のない妻の有期給付の対象年齢 を施行日から40歳に引き上げ、その後、相当期間をかけて段階的に対象年齢を引き上げることを検討。・施行日から、有期給付の遺族厚生年金を対象とする有期給付加算(仮称)を加算することを検討する。 ・ 中高齢寡婦加算は施行日以降、年度ごとに加算額を段階的に逓減し、最終的に廃止することを検討する。その上で施行日以降に新規発 生する中高齢寡婦加算は、新規発生する年度に応じた加算額とし、受け取り始めた時点の加算額は、受け取り終了まで変わらない。 ⇒有期給付化の具体的な施行イメージ 参照。 ≪参考資料≫↓ ○遺族年金制度の概要 @遺族基礎年金→1.支給要件 2.支給対象者 3.年金額(令和6年度) ※昭和31年4月2日以後生まれの方の場合 ⇒816,000円(老齢基礎年金の満額と同額)+子の加算額 子の加算額:第1子・第2子・・・各234,800円 第3子以降・・・各78,300円。 ○遺族年金制度の概要 A遺族厚生年金→1.支給要件 2.支給対象者→@ 子のある妻、または子(遺族基礎年金を受給できる遺族) A 子のない妻 ※ 夫の死亡時に30歳未満で子のない妻は、5年間の有期給付 B 孫 C 死亡当時55歳以上の夫、父母、祖父母(支給開始は60歳から) ※ 遺族基礎年金の支給対象となっている夫の遺族厚生年金は、55歳から支給される。 3.年金額(令和6年度)→死亡した者の報酬比例の年金額×3/4。 ○中高齢寡婦加算の概要→1.制度趣旨 2.支給要件等 3.加算額(令和6年度)→612,000円/年 (遺族基礎年金額 × 3/4)。 ○遺族に対するその他の給付の概要 (※いずれも、国民年金制度の独自給付)→寡婦年金(1〜5まで)。 死亡一時金(葬祭費として支給。(1〜5まで参照。)) ○遺族年金の男女の要件の違いについて→・遺族基礎年金については、父子家庭も給付対象としたことで、男女差は解消済み。 ・ 遺族厚生年金には、残された配偶者の受給要件における男女の違いがあるが、 ・ 養育する子がいる場合には、子に遺族厚生年金が支給されるため、事実上、男女差はない。 ・ 養育する子がいない場合には、支給対象となる年齢や給付内容に差が存在。 ○(参考)子のない配偶者に対する現行の遺族厚生年金の支給イメージ→受給権発生時の年齢による有期・無期の区分 参照。 ○遺族年金の生計維持要件について→≪生計維持要件の基準≫⇒平成6年改正において、厚生年金の報酬月額の上位約10%に当たる者の変動に合わせて収入額を600万円から 850万円に改定した。 ≪生計維持の認定事務≫⇒ 裁定請求時に850万円未満の収入額を証明するものとして次のものを添付してもらうことによって認定を行う。 ・ 前年又は前々年の源泉徴収票、課税証明書、確定申告書等収入額及び所得額を証明することができる書類など ・ 被用者保険の保険証(被扶養者のみ)、国民年金の第3号被保険者認定通知書、国民年金免除該当通知書など。 ・ 前年の収入では850万円以上だが、近い将来(おおむね5年以内)において定年等の事情により収入が下がることが確実と認められる者については、その事情の証明書類(定年が明記された就業規則など)によって認定する。 ※ 5年以内に定年退職を迎える者のほか、収入が毎年変動する者や収入が死亡者に強く依存していた者(例えば、弁護士・医師等の有資格者 の元で働いている場合等)などについては収入が下がると認められる。 ※ 死亡時に生計維持要件を満たしているかの判断を行うため、認定後5年以内に収入が850万円以上となったとしても、遺族年金の支給停止 は行われない。 ○標準報酬月額の分布(男女別)→・遺族年金制度における「生計を維持されていた遺族」とは、@死亡した被保険者と生計を同じくし、A恒常的 な収入が将来にわたって年収850万円以上にならないと認められること、という要件を満たす遺族をいう。 ・「年収850万円」は、厚生年金の標準報酬月額の上位約10%に当たる者である。 ・男女別の標準報酬月額の分布を見ると、年収850万円を超える者のほとんどは男性であることが分かる。 ○遺族年金の支給状況→<遺族基礎年金> <遺族厚生年金> ※厚生年金総額:約5.6兆円(1号厚年のみ) 参照。 ○遺族年金受給者 (6 5 歳未満)の就業状況 @→60歳未満の遺族年金受給者については、概ね8割の者が就業。仕事の内容別に見ると、「パート(常勤)」の形態が多く(55.2%)、また、年間収入も6割程度の者が200万円未満となっている。 ○遺族年金受給者( 6 5 歳未満)の就業状況A→遺族年金受給者のうち働いていない者の理由については、「働く場がない」・「育児・病気等により働くこと ができない」といった非自発的な理由が7割程度を占めている。 理由別に見ると20〜30代は「育児」、40代以降は「病気・その他」の割合が多い。 ○遺族年金受給者(65歳未満)の就業状況B(遺族厚生年金のみ・妻)→・多数が引き続き就労している。 ・45歳を超えると、無職のままとなっている者が、就職した者の割合を上回る。 ・被保険者の死亡に伴う就業状況の変化をみると、60歳未満の7割から8割が就業している。 ○女性の労働力率の変化(全体と配偶関係別)→・女性の年齢階級別の労働力率はM字型を描いていたが、台形型に近づきつつある。 ・10年前と比べると全ての年齢階級で労働力率は上昇、有配偶者の「20〜24歳」、「25〜29歳」、「30〜34歳」、「35〜39歳」、「40〜44歳」 の上昇幅が大きい。 ○昭和60(1985)年と令和3(2021)年の比較(雇用者の共働き世帯数(妻が64歳以下の世帯))→共働き世帯数の増加の大部分は、妻がパートの共働き世帯数の増加によるもの。妻がフルタイムの共働き世帯数は横ばい。 ○女性の年齢階級別正規雇用比率(L字カーブ)(令和3(2021)年)→30歳以降の年齢層において正規雇用比率が減少している(L字カーブ)。 ○既婚女性の就業状況→既婚女性のうち非労働力人口が3割弱、雇用者の5割強は非正規。 ○年次別離婚件数→昭和の時代に比べて「子どもあり」世帯の離婚が増えている。 2020年の離婚件数19.3万件のうち、「子どもあり」は11.1万件、「子どもなし」は8.2万件。 ○(参考)離婚時の年金分割制度→・離婚時の年金分割は、婚姻期間に係る厚生年金の計算の元となる保険料納付記録(標準報酬)を分割する制度。 年金分割が行われた場合、分割後の標準報酬で算定した厚生年金を受給開始年齢から受け取ることとなる。 ・離婚時の年金分割の請求には、原則離婚から2年の請求期限が設けられている。 ・分割は厚生年金(報酬比例部分)の額のみに影響し、基礎年金の額には影響しない。 ○先進諸国における遺族年金制度について→「アメリカ」「英国」「ドイツ」「フランス」「スウェーデン」「 日本」の一覧表あり。 ○先進諸国の遺族年金の給付の性格に応じた整理→@から➃までの整理。※我が国の遺族年金は、遺族基礎年金がA、遺族厚生年金がAとB(一部@)の性格を併せ持ったものとなっている。 ○先進諸国におけるこれまでの遺族年金の見直し→参照のこと。 ○欧米諸国において遺族給付の支給要件における男女差が解消された年→参照のこと。 ○これまでの年金部会における主なご意見(遺族年金)@〜➅↓ 【遺族年金の基本的な在り方】→5意見あり。・ 現在の遺族年金受給者の家計収入に占める年金収入の割合などを可能な限り調査し、実態を踏まえて議論すべき。 【経過措置の必要性】→2意見あり。・ 現行制度で生活をしている方への配慮が必要。遺族年金については、20年ぐらいかければ、現在の受給者に影響を与 えることなく、将来の受給者に最適な制度に移行することができるため、時間軸の視点をもって改革を実現してほしい。 【遺族基礎年金の支給停止・子の加算】→6意見あり。・ 年金制度は、少しでも家族形成が容易になるよう設計する必要がある。具体的には、遺族基礎年金の受給権を有する 18歳未満の子のある親とその子について、再婚による親の失権で子が支給停止とならないようにすべき。 【遺族厚生年金の有期化】→8意見あり。・ 配偶者への遺族年金を有期化し、現行の支給停止・失権規定を全部なくし、所得制限もなくすべき。有期化すれば、家 族形成に中立な制度に簡単に変えることができる。 【遺族厚生年金の男女差】→18意見あり。・ 子がいる配偶者に対する遺族厚生年金の支給対象者について、現行制度では、遺族が妻であれば、妻に遺族厚生年金 が支給される一方で、遺族が55歳未満の夫であれば、夫ではなく、子に遺族厚生年金が支給される。事実上、世帯単位 で見れば、現行制度でも男女差はなくなっているが、子がいない配偶者に対する遺族厚生年金を見直すのであれば、こ のような場合も、子ではなく夫に遺族厚生年金が支給されるようにすべき。 ・ 女性の低年金への対応は、死亡時年金分割ではなく、年金受給開始時に夫婦で年金を分割するという二分二乗が良い。すぐに変えられるわけではないが、20〜30年の時間軸で議論したい。 【生計維持要件】→6意見あり。・ 遺族厚生年金における収入要件の見直しについては、今後の賃金上昇を見定めつつ考える必要があるが、社会保障と いう役割上、より低所得な方への対応を優先すべきではないか。 【遺族年金の支給対象者】→2意見あり。・ 現在の民法では認められていない同性のパートナーを年金制度上配偶者として扱うことも検討課題ではないか。 【寡婦年金】→3意見あり。・ 寡婦年金は、被保険者期間の上限60歳と年金の支給開始年齢65歳をつなぐ年金である。しかし、被保険者期間を65歳 まで延長する場合、60代前半も国民年金の被保険者期間になるため、寡婦年金の位置づけが不明瞭になる。 【中高齢寡婦加算】→2意見あり。・ 中高齢寡婦加算の制度趣旨について、夫によって生計が維持されていた中高齢の妻は夫が死亡した後に就労して十分 な所得を得ることが困難であるから、とされているが、今後、遺族厚生年金だけで生活を営む女性は非常に少数派にな ると考えられ、これは制度としていかがなものか。 【その他】→2意見あり。 ・ 配偶者の死亡で遺族厚生年金の受給権者になった場合、本人が請求手続を行わなかったとしても、本人の老齢厚生年 金の繰下げ受給ができないという指摘があるが、どう考えるか。 ◎資料5 令和6年度の年金広報・年金教育の取組について 1.年金広報、年金教育の取組について ○年金広報、年金教育の取組→・生涯を通じた年金教育(若年者向け参加型教育、教育資材の開発と活用) ・年金の見える化 ・制度見直しなどに関する広報 ○中高生向け年金教育の推進(新たな教育教材の公開)→令和5年度にQuizKnockと全面タイアップして中高生向けの教育教材を制作。令和6年度から全国の中学校、高等学校の授業において利 活用できるよう、厚生労働省ホームページで公開を開始した。 URL: https://www.mhlw.go.jp/korosho_kyozai/ ・新たな年金教育教材について(ワークシート)→ 働き方・暮らし方の変化に伴う将来の受取り年金額をシミュレーションしながら、 年金制度に関する基礎的な内容をわかりやすく解説することを目的としたワーク シートを中学校や高校に提供。 ・新たな年金教育教材について(年金教育特設サイト)→全国の中学校や高校の教育現場で活用できるようにするため、厚生 労働省ホームページの特設サイトとして、年金教育特設サイトを新たに 公開する予定。ワークシートをはじめとする各種年金教育教材のダウン ロードや各教材の内容と関連したQuizKnockによる解説動画など、ICT 教育とも関連付けて活用できるようにしている。 ○中高生向け年金教育教材の特徴(年金教育動画の利活用)→厚生省がQuizKnockと年金の授業を作成しました! ⇒都内の高校で授業を実施(今までのコラボ動画 参照。) ○被用者保険適用拡大の広報(好事例を踏まえた新たな広報コンテンツ)→令和5年度に実施した企業へのヒアリングの結果などを踏まえ、複数の企業で共通して実施している取組などを参考にした新たな広報コンテンツを作成し、令和6年4月にリニューアルした「適用拡大特設サイト」に掲載、関係団体などと協力した周知も実施⇒人事労務管理者向け手引き、 従業員向けチラシね 従業員向けショート動画。 ○年金財政に関するインフォグラフィックを活用した広報(動画@)→学生を含めた幅広い世代の方に年金財政に対する理解が進むよう、年金財政の枠組みやマクロ経済スライドが視覚的に理解できる ようインフォグラフィクスを活用した分かりやすい1分間のショート動画やパワーポイント資料を用いた広報を進める。⇒ <公的年金制度の財政の枠組みの説明用動画> 参照。 ○年金財政に関するインフォグラフィックを活用した広報(動画A)→学生を含めた幅広い世代の方に年金財政に対する理解が進むよう、年金財政の枠組みやマクロ経済スライドが視覚的に理解できる ようインフォグラフィクスを活用した分かりやすい1分間のショート動画やパワーポイント資料を用いた広報を進める。⇒<マクロ経済スライドの説明用動画> ○年金財政に関するインフォグラフィックを活用した広報資料@A→公的年金制度の財政の枠組みなど。その他あり。 2.年金対話集会における意見聴取について↓ ○こども・若者からの意見聴取に関する令和6年度の取組について↓ 1. 大学生向け年金対話集会の機能強化⇒令和元年度から取組を行っている年金対話集会を活用した意見交換を継続実施。 さらに、令和6年度は年金制度改正と関連した意見聴取を行う。 •年金制度改正と関連したテーマや内容を含む講義資料を追加し、学生との意見交換を実施(拡充) •年金制度に対する提案や要望などを募集するアンケート項目を追加(新規) ※大学側と事前調整の上、年金部会委員や企業年金・個人年金部会委員の年金対話集会への参加も検討する。 •中高生が興味を持ち、楽しく学ぶことができる新たな年金教育教材を活用(新規) •講義の後に意見交換を実施し、中高生の年金制度に対する意見を聴取(新規) 2. 新たな年金教育教材を活用した中高生向け年金対話集会の実施 ⇒より幅広い年齢層から意見を聴くため、中高生向けの年金対話集会を実施。 •中高生が興味を持ち、楽しく学ぶことができる新たな年金教育教材を活用(新規) •講義の後に意見交換を実施し、中高生の年金制度に対する意見を聴取(新規) ○年金対話集会の概要 ■ 趣旨・概要→・ 学生と厚生労働省(年金局)職員が年金をテーマに語り合うことを通じて、学生が年金について考えるきっかけにするとともに、学生から の意見や指摘を今後の年金行政に活かす。 ・ 学校のご協力の下、授業の時間をお借りし、学生の理解度やニーズに合わせて学校ごとにテーマを調整し実施。 ■ 進行・テーマ選定↓ 第 1 部 導入講義 ・年金制度改正と関連したテーマで講義を実施 年金制度の仕組みや意義、年金財政などに加えて、学生の問題意識や関心 がある論点を事前に把握した上で、年金制度改正と関連したテーマや内容 を含む資料を用いて年金局の職員が講義を行った。 ・ 講義で扱ったテーマ 各大学で、適用拡大、第3号被保険者、遺族年金、私的年金、基礎年金拠出 期間45年化等の中から1〜2のテーマを選択 (高校では中高生向けの新たな教育資材を使用) 第 2 部 意見交換 ・年金局職員と学生との対話による意見交換・相互理解の促進 扱ったテーマに関する意見交換や質疑応答を行う、年金制度に対 する素朴な疑問や将来に対する不安についても、年金局において年金制度を実際に企画立案、事業運営を担う職員の視点から回答した。 ・ アンケートを通じた意見収集 講義後、学生へのアンケートを実施し、扱ったテーマに対する意見や、講義 の感想など収集した。(具体的な内容は次頁以降) ■ 令和6年度開催実績 令和6年度は31回(大学・大学院13回、高校18回)開催した。 【大学】 帝京大学(2回) 関西学院大学 相模女子大学 お茶の水女子大学 慶應義塾大学 名古屋大学 北海道大学・大学院 愛知学院大学 九州大学 南山大学 流通経済大学 【高校】 横浜女学院高等学校 都立農業高等学校 都立東久留米総合高等学校 都立目黒高等学校(12回) 帝京長岡高等学校 都立世田谷泉高等学校 都立蒲田高等学校 ※令和6年7月時点。開催日程順。 (参考)年金対話集会におけるアンケート結果について↓ ○大学生向け年金対話集会について(アンケート結果@〜➄) 【年金制度全般について】→8意見。 ・年金制度はなくし、ある一定以上の年齢から最低限の生活費を全員に支給 し、それ以上欲しい人は民間の年金を利用すればいいと考える。年金を取り やめてその分税率を上げるのであれば納得できる人も増えるのではないだろ うか。また年金を受け取る要件を満たしていないため、国民年金に任意加入 をし、納付しなければならない人が出てくる。現在、国民年金保険料が免除 になっており、これからも納付する余裕がなくなり、任意加入でも所得基準 を満たしていれば免除になるよう制度を改正していくべきである。 ・なぜ社会保障費や国民負担を減らす方向には議論がいかないのか。高齢者 にばかり資金配分が偏り、若者や企業は見捨てられている感覚がある。国は 小さくなるのに、なぜ社会保障は守り抜こうとするのか。 【適用拡大について】→7意見。・今年20歳になりますが、約月1.7万の年金は学生のうちは払うこ とが厳しいと思うので、今日教えてもらった学生納付特例を申請し て、未納にならないようにしたいと思いました。 【3号制度について】→8意見。・第3号が問題になっていることや遺族年金の問題は、昔の考え 方に合うもので今の考えには合わないから問題なのだと思います。 現在は、まだ私の両親の世代などは昔の考え方に合った働き方を していますが、今後は夫婦共働きが当たり前になり、今ある問題 が自然に消滅するのではないかと考えています。 【遺族年金について】→7意見。・今の遺族年金制度は男女によって差があります。なので、男性側が 遺族年金を受け取る際に配偶者が亡くなった際に55歳などと決まりを つけるのではなく年金を受け取る本人が普段の生活に戻れるまで年金 が受け取れるような制度を男女平等に制定するべきだと私は考えまし た。 【基礎年金拠出期間45年化について】→・45年制度?には私は賛成だなと思いました。 ・まだ働いておらず、仕事のしんどさはわからないので、45年制 度になっても良いかと思います。 【在職老齢年金について】→65歳〜75歳へと勤務年齢が長くなる中で、(在職老齢年金廃止な どで)長期で働くことが社会全体にとって本当に得があることなの か疑問に思う 【私的年金等について】→5意見。・iDeCOの手続きの簡易化と金融機関の営業担当や専門家が相談に 乗ってくれる体制づくりをお願いします。 【年金財政全般について】→5意見。・今後若者が減っても保険料納付額には上限があって、それに合わ せて年金の給付額が決まるとなっていたので、今後、自分たちの払 う額が上がらないことは分かりました。ただ、物価が上がり切った 状態や、社会的に厳しい状況になった場合など、相対的に見るとや はり生活費に対しての年金は減り、損をしてしまうのではないか? と感じました。表などを見たところ積立金も徐々に減っているよう に思いましたし、そこは国庫負担だけで賄っていけるのだろうか、 という疑問を抱きました。 ○高校生向け年金対話集会について(アンケート結果)→令和6年度上半期では、これまで実施してきた大学生向けの年金対話集会に加え、高校生向けの年金対話集会を実施 (7校、約600名受講)。授業では、高校生が年金制度に興味を持ち、楽しく学ぶことができる新たな年金教育教材を 活用し、年金制度に対する意見を聴取した。 【公的年金の意義】→5意見。・年金はシンプルだけど奥深いような仕組みは知れば知るほどワク ワクしました。年金は面白いことを知れて良かった。 【働き方・暮らし方と公的年金】→3意見。・公的年金シミュレーターが面白かった。(多数) 【公的年金の財政方式】→4意見。・公的年金シミュレーターが面白かった。(多数) 【年金不安】→・私たちは重い負担を負うだけで将来年金がもらえないなどと間違った情報で不安に思うことがあったので、正しい情報を知れて良かった。 ・年金について不安を煽るような記事が多いけど制度を改善していけば安心できる。 次回は新たに「若者が主体となって活動する団体に関する調査研究 有識者会議(第1回)」からです。 |



