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第5回 デジタル化に伴う消費者問題ワーキング・グループ [2022年05月19日(Thu)]
第5回 デジタル化に伴う消費者問題ワーキング・グループ(令和4年5月16日)
《議題》・令和 4 年 4 月 13 日付け消費者庁発信の注意喚起について ・情報商材等に関する消費者被害の現状と法的課題について
https://www.cao.go.jp/consumer/kabusoshiki/digital/005/shiryou/index.html
◎資料1 簡単な作業をするだけで「誰でも1日当たり数万円を稼ぐことが できる」などの勧誘により「副業」の「マニュアル」を消費者に 購入させた事業者に関する注意喚起
○令和元年から令和3年の夏までにかけて、簡単な作業をするだけで「誰でも1日当 たり数万円を稼ぐことができる」などという LINEのメッセージによる勧誘を受け「副業」の「マニュアル」を購入してしまったが、実際の「マニュアル」に記載された「副業」の内容は告げられたものとは異なっていたなどという相談が、各地の消費生活センター等に数多く寄せられています。 消費者庁が調査を行ったところ、株式会社サポート(以下「サポート」といいます。) 及び個人事業主5名(以下「本件6事業者」といいます。)が、消費者の利益を不当に害 するおそれのある行為(不実告知及び断定的判断の提供)を行っていたことを確認した ため、消費者安全法(平成 21 年法律第 50 号)第 38 条第1項の規定に基づき、消費者被害の発生又は拡大の防止に資する情報を公表し、消費者の皆様に注意を呼びかけます。 また、この情報を都道府県及び市町村に提供し、周知します。
1 事業者の概要→6名の実名公表 参照。
2 具体的な事例の内容→本件6事業者が販売した「マニュアル」は、一部の重複を除いてそれぞれ内容が異なりますが、消費者に「マニュアル」を購入させる手口はほとんど同じ→(1)〜(5)参照。
3 消費者庁が確認した事実→(1)〜(3)参照。
4 消費者庁から皆様へのアドバイス↓
・具体的な仕事内容を一切明らかにせず「副業」を行うための「マニュアル」を 売りつけようとする事業者には注意しましょう
・実際には初期費用が掛かるにもかかわらず、掛からないと勧誘をしてくる事業 者には注意しましょう
・「副業」に関して被害に遭ったらあきらめずにすぐに「188(いやや!)」へ電話してみましょう

○相談窓口のご案内↓
◆ 消費者ホットライン(最寄りの消費生活センターなどをご案内します。)
電話番号 188(いやや!)
◆ 警察相談専用電話 電話番号  #9110


○別紙1「副業」の「ランキングサイト」の例(「みんなで選んだ副業ランキング」)
○別紙2「副業」の「マニュアル」についての勧誘(LINE メッセージ)の例
○別紙3LINE のメッセージによる勧誘時に説明された「副業」の内容と「マニュアル」に記載された「副業」の内容→1 サポート 2 岡戸 りょう 3 木村 里奈 4 小山 忍 5 山崎 ゆうき 6 山下 智也  参照。


◎資料2 情報商材等に関する消費者被害の現状と法的課題  司法書士 山田 茂樹
T 序論
第1 現状
1 典型事例とその類型
→消費者は当該情報商材の内容につき、「事業者等から不実告知や断定的判断提供を受け契約に至るケース」に加え(誤認類 型)、「焦らされてよく理解しないまま契約に至るケース」や、「SNSでのやりとりを通じて、なんとなく断りがたい気持ち になって契約に至るケース」などもみられる。⇒検索サイト端緒型 、SNS端緒型
第2 検討にあたっての視点および課題
1 契約締結過程→典型事例を整理あり。
2 視点→【1】〜【4】
3 実務における検討課題→【課題1】〜【課題6】

U 総論的検討
第1 意思形成に影響を及ぼしうる第三者
1 問題の所在
→3ページの【事例1】、【事例3】及び【事例4】のように、消費者の意思形成過程には、契約当事者たる販売業者のほか、 第三者が関与しあるいはその端緒となるケースが少なくない。 この際、例えば、SNSでのやりとり等を通じて、第三者と一定の関係性を構築したうえで終局的に契約に至るなど、当該第 三者が契約の申込みの意思形成過程に影響を及ぼしていると考えられるケースもみられる。 このように、意思形成過程に現れる第三者の特別法の適用関係はどのように整理されるのか。
2 特定商取引法
(1)訪問販売・電話勧誘販売・通信販売等(連鎖販売取引のぞく)→「販売業者」等を被規制者とする。⇒ 不当な表示を行うSNSの特定アカウントやブログ主等を同法の被規制者に該当するか。 → 提携リースに関する通達とパラレルに考えるとどうか・・。【参考A】 → お試し定期購入事案で、関連法人と連携共同して販売をしていたとして、統括会社にも業務停止命令が出された事例における「販売業者」該当性も参考。
【参考@】 特定商取引に関する法律(抜粋)
【参考A】 消費者庁「特定商取引に関する法律等の施行について」(令和4年2月9日)

(2) 連鎖販売取引→あっせん型につき、契約当事者たる「統括者」に加え、「勧誘者」も 禁止行為(法34条)や、広告規制(法36条)等の被規制者。
【参考@】 特定商取引に関する法律(抜粋)
【参考A】 消費者庁「特定商取引に関する法律等の施行について」(令和3年6月29日)

3 消費者契約法 − 媒介の委託を受けた第三者(法5条)−
(1)概要
(2)事業者の行為に包摂される「第三者」とそれ以外の「第三者」の区分

4 景品表示法
(1)基本的な考え方→本WGで対象とする事案との関係でいえば、消費者の意思形成過程において不当な表示を行ったアフィリエイター※、SNS 上の特定アカウント等の第三者の表示が、販売業者等の表示であるといえるのはどのような場合か、その射程は適当であるの かが課題となる。

5 私見
(1)問題の所在↓
● 「第三者」の不当勧誘行為によって
、消費者が契約締結に至った場合、消費者契約法5条に基づき当該消費者契約の取り 消しによる解決が可能である場合もある。
● 景表法では
一定の第三者の表示を販売業者自身の表示とし、あるいは販売業者自身の表示であることを認定したうえで、 販売業者を措置命令の対象とし、特商法では一定の第三者も「販売業者」等に該当するとして販売業者と併せて行政処分の 対象となりうる場合もある。
● もっとも、このような対応は、行政庁が法に基づく報告徴収や立入検査権限を行使することによってこそ可能であるともいえ、個別事案につき、個々の消費者が販売業者と第三者の内部関係を明らかにすることは、容易ではない。
● また、被害の実情からすれば、その未然防止・回復の観点から、さらに、対象とすべき第三者の範囲が既存の法律の範囲 で適切か、当該第三者を特別法の被規制者として明記することの意義などにつき、検討する必要があるのではないか。
(2)検討に際しての分類→現行法による整理あり。

第2 インターネット上の行為と特別法の規定 ー対面取引との比較においてー
1 問題の所在
(誤認類型・威迫困惑類型には必ずしもあてはまらない類型の存在)
● 情報商材等の事案では、実際には面識のない者とSNS上でやりとりを繰り返すなかで、高額の金員を支払う事例がみられる。
● こうした結果に至る事情として広告表示や勧誘文言によって契約内容等につき誤認をしたケースのほか、例えば、以下@A などがみられる。 @ SNS上等で、焦らされて契約に至ったと思われるケース。 A SNS上等でのつながりを形成する時点では、情報商材等の勧誘を受けることは必ずしも認識していなかったと思われるケース
● これらの事例では、論理的な思考が十分に稼働せずに、ヒューリスティックな判断により契約締結に至っているものもある ように思われる。
2 消費者契約法 →(1)勧誘要件(2)誤認類型(3)困惑類型
3 特定商取引法→(1)誤認行為や威迫困惑行為(ア 通信販売以外の取引類型、イ 通信販売)  (2)販売契約等の勧誘目的を隠匿して閉鎖的なインターネット上の空間に誘う行為
4 私見↓
● 実務では
、前述のとおり、インターネット上の空間における勧誘によって、「誤認類型」・「威迫困惑類型」にはあてはま らない原因により、消費者の意思形成が歪められて契約に至った」ケースもあるように思われる。 しかし、消費者契約法や特商法における各規定は、かならずしも、このような勧誘に対応したものではないと考えられる。
● そこで、相談事例等の収集・分析を進めた上で、例えば以下@〜Cなどに着目して、インターネット上の空間における勧誘 行為につき改めて、調査・検討することも考えられるのではないか。 @ 「文字ベースと口頭ベース」、「インターネット空間と対面」等、勧誘方法の違いによる消費者の意思形成への影響の差異 A SNS上で相互フォローすることの心理的影響 B 日常生活におけるスマートフォンやSNSの利用状況(時間など)と信頼性・仲間意識醸成に因果関係 C 今後、いわゆるデジタルネイティブ世代(Z世代)が増加していくこともふまえ、同世代特有の心理状況。   ※ 笹路健「令和3年特定商取引法・預託法等改正における2つの重要論点について」(消費者法研究10号303頁)は、「デジタル技術を活用すること等を通じて、個 別の消費者の意思形成に影響を与えながら、詐欺的・欺瞞的な取引に誘引していく手法をとる通信販売」を「アグレッシヴ通販」としたうえで、「このように、デジタル 技術を巧みに利用した悪意ある(malicious)通信販売業者に対しては、従来型のパッシヴな通信販売に係るルールとは異なる規律が必要である」と指摘する。

第3 相手方の特定困難
1 問題の所在
2 販売業者の特定が困難である場合
3 特定商取引法 ― 通信販売における表示義務

(1)問題の所在→ア 概要 イ 表示場所 イ 販売業者等の特定のための表示内容

4 第三者への開示に関連する法令
5 近時の最高裁決定

6 私見
(1)特商法上の表示義務について

ア 表示場所→当事者は契約の重要な事項であるから、一連の購買プロセスにおいて「容易に認識することができるよう な場所」に表示させることを徹底させるべきではないか。
イ 表示内容→販売業者等の特定困難という事態を回避するためには、特商法11条の表示義務の真正性の担保が重要であることは明らか。 例えば、その具体策として、表示義務の内容につき法人については、「会社法人等番号」(商業登記法7条) 又は「法人 番号」(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律第2条15項) を表示事項として追加する ことが考えられる 。これらが表示事項となれば、少なくとも当該法人が実在するか否かは容易に調査可能となる。
(2)新たな情報開示制度の創設→「取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律」第5条の開示請求権(第5 条)等も参照にしつつ、例えば「販売業者等」につき、取引DPF提供者との法的立場の比較、社会的な役割等を慎重に検討し たうえで、新たな情報開示制度を創設することも考えられるのではないか。

V 特商法関連(U以外)
第1 通信販売

1 問題の所在→@特商法の当事者の特定に関する表示規制は機能しているか、ASNS上でのメッセージは、法12条の「誇大広告等の禁 止」の対象となる「広告」に該当するのか、B新設された取消権(法15条の4)は通信販売に関するトラブルにどのように活 用できるのか、Cウェブ上の困惑型勧誘(ウェブ会議アプリを用いた勧誘、グループチャットによる多人数による勧誘、クロー ズチャットで執拗なメッセージ送信等)の消費者の意思形成に与える影響と現行法の規定の妥当性等が問題となる。 (上記のうち@Cは既に言及)

2 SNS上でのメッセージは、法12条「誇大広告等の禁止」の対象となる「広告」に該当するか
3 取消権(法15条の4)について ※未施行


第2 電話勧誘販売
1 問題の所在→
電話勧誘販売では、@SNS音声通話サービスや、ウェブ会議アプリの利用は「電話」に該当するか、A「廉価商材購入+高 額商材勧誘型」(以下「二段階型」という)事案において、2段階目の本丸となる高額契約の締結に際し、販売業者等が電話を かけ、あるいは消費者に電話をかけさせた場合の当該契約の「電話勧誘販売」該当性、B購入者が自発的にアクセスした、ウェ ブ表示に勧誘目的隠匿で電話をかけるように要請がある場合に「電話勧誘販売」に該当するか、といった問題がある。
2 SNS音声通話サービス・ウェブ会議アプリ→実務的には「電話勧誘販売ではない」と主張する事業者は存在する、しかし、SNSの音声通話サービス等は、IP電話の一種 であり、「電話」に該当することは消費者庁の逐条解説等からも明らかである※
※ 消費者庁等「特定商取引に関する法律の解説 平成28年版」(56頁)は、「「電話をかけ」とは、電話により通話状態に入ろうとすることをいい、販売業者 等が購入者等に対して電話をかけることを示している。有線、無線その他の電磁的方法によって、音声その他の音響を送り、伝え、又は受けるものである限り、スカ イプ等インターネット回線を使って通話する IP 電話等も「電話」に含まれる。」とする。
3 二段階型の「電話勧誘販売」該当性→以下のとおり(P33)整理できる。立証等の問題を除けば 、実体法上、電話勧誘販売に該当しないと評価されるような事案は少ないのではないか。⇒類型【1】【2】に対して、事業者の行為 、論点(事業者側の主張等)、考え方あり。

4 ウェブ表示に勧誘目的隠匿で電話をかけるように要請がある場合↓
一般的に、商品等の内容な価格等が表示されている事業者のウェブサイト上の表示は「通信販売」の提供条件広告に該当すると解される。電話勧誘販売との関係では、「勧誘目的隠匿型」(法2条3項、施行令2条1号)が問題となるが、ウェブサイト上の表示は、原則として「政令で定める方法」ではないから、電話勧誘販売には該当しないと解さざるを得ない。 しかしながら、消費者が当該ウェブサイト上の表示にたどり着くまでの経路や、被害の実態からすれば、本事案についても、 被害回復に向けた対応が必要であると思われる。

次回は新たに「令和4年第6回経済財政諮問会議」からです。

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