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第10回 成年後見制度利用促進専門家会議(web会議) [2021年09月15日(Wed)]
第10回 成年後見制度利用促進専門家会議(web会議)(令和3年8月23日)9/15
≪議事≫@成年後見制度の利用の促進に関する施策の進捗状況(報告) A権利擁護支援の地域連携ネットワークの機能に関する意見交換 B次期基本計画に係る中長期的な課題等に関する意見交換
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_20446.html
◎資料3−10 花俣委員提出資料
中間とりまとめ〜中長期的な課題についての意見↓
先の“中間とりまとめ
”→全国どの地域においても、尊厳を持った「その人」らしい生活が継続できるよう、必要な人が、必要な時に成年後見制度が利用できるようにする ことを目的に様々な体制整備の取り組みを強化し、その構築を促進する方針がより明確にな り具体的なものとなりつつあると理解。一方で成年後見利用促進基本計画が策定 された当時、私共はその実現に大きな期待をもちました。が、今だその目的は十分達成され たとは言い難い実情があることは否めないところ。 本来、成年後見制度は、当事者や家族の納得と理解の上に活用できる制度であるべきと考えます。今後、さらに地域連携ネットワークや福祉・行政と司法の連携強化が進展するであろうと思われますが、まず制度ありきで介入を検討する機関が増えてしまうことにならない よう十分留意頂きたいと思います。 中核機関の設置や地域連携ネットワークの構築等→認知症の人や家族の立 場からは、既存の仕組みに成年後見制度における専門分野・専門職である司法や行政が積極 的に介入し、必要な制度利用につながるあり方を求めた意図が、やや希薄になありつつある と感じています。判断能力が低下した認知症の人が、地域で自分らしく暮らし続けられるような地域づくりのなかに、いずれは成年後見制度利用が位置づけられ、制度そのものがより 身近で利用しやすい制度へと進化することに期待したい。 従ってそれらの視点から、とりわけ充分な制度への理解がないまま、既に制度を利用し不利益や不満を結果的に抱えた当事者(認知症本人と家族)の実情と、そこから見えてくる 課題などについて、今後は制度を運用される側の方々に伝える役割にも努めていきたいと 思います。

また、障害特性に応じた支援のあり方も検討が必要→この点は意思決定支援についても同様であり、本人の特性も取り巻く環境も様々で多様ですから、次期計画に 向けて今まで以上に、それぞれに対応した丁寧な議論が必要でしょう。 一例をあげれば、高齢の認知症の人は、支援している家族がおられる場合は必要なところ の利用ができれば良いのであって、課題の部分を専門職が補いつつ、解決すれば親族に引 き継ぐその親族が負担にならないよう親族後見人の支援を充実させるといった運用がさら に進めば、制度自体が使いやすくなるように感じます。(支援信託・支援預金、支援型監督 人、中核機関による親族後見人支援など既に運用面の工夫は進みつつありますが・・)ま た、近い家族がおられない、おられても適切とは言えない虐待などの場合には、第三者で ある専門職などが、後見人等としてしっかり支援できる体制が必要だと思います。

もう一点、「市民後見人」など、市民参加も取り上げられていますが、現状において市民 後見人を希望する人が減少傾向にあるのが気になる。日常生活自立支援事業も 成年後見制度とうまく連携してもっと活用されるよう望みます。まずは現場の担い手である支援員がボランティア的であること等を改善するために、予算措置、担い手の確保など の体制整備などをしっかり行うことが強く求められるのではないでしょうか。    以上


◎資料3−11 水島委員提出資料
中・長期的な課題について↓
課題1 障害者権利条約を踏まえた中長期的な視点での権利擁護の仕組みの構築↓
現在、国連において
、権利条約の我が国における履行状況に関する審査が障害者権利委員会によって行われておりますが、同委員会からは、法律の前にひとしく認められる権利(第 12 条)について、以下の質問事項(11.(a)(b)(c))がなされているように、権利委員会による日本に対する事前質問事項からすれば、今後、民法などの改正も含め、成年後見制度から意思決定支援制度への抜本的な制度転換が 求められる可能性があり、今後は、成年後見制度の運用面のみならず制度そのもの のあり方について議論が必要と考えます。権利条約 12 条の趣旨を反映した意思決定支援制度へと転換していくためには、代行決定の濫用を防止するための様々な仕組み(セーフガード)の 構築が必要。そもそも代行決定の余地を認めるべきか否かという点 については様々な議論があり得るところですが、私見では、事実上・制度上存在する代行決定の存在については認めつつ、その行使の場面を最小限化し、適切に規律 することが、かえって事実上の代行決定(あるいは事実上の後見)の横行を防止し、 意思決定支援の場面の最大化を図りうることになるのではないかと考えています。 そのためには、英国 MCA のセーフガードの仕組みを参考にしつつ、わが国におい て、少なくとも以下の仕組みないし機能を、どのような形で構築すべきかを検討する必要があるのではないかと考えます。
英国 MCA のセーフガードの仕組みを参考にしつつ、わが国において、少なくとも以下の仕組みないし機能を、どのような形で構築すべきかを検討する必要があるのではないかと考えます。
@ イムカ(IMCA: 独立意思代弁人)による、意思決定支援・代行決定のプロセスが適切に踏まえられているか否かの確認及び独立した立場から収集された 本人の意向・信条・価値観等に関する情報提供。 A 一定の類型に属する代行決定(財産管理・処分等)に対する権限付与、および本人の意思内容や最善の利益についての関係者間で齟齬が大きい場合の最終判断機関としての保護裁判所(家庭裁判所の附属機関)の存在。 B 後見人等の活動における不正ないし権限濫用を監視し、必要な場面において、 保護裁判所に対し、後見人等の解任、新たな後見人等の選任を求められる立場としての後見庁の存在 C MCA 第5条(免責条項)に基づく、真摯に MCA のプロセスに沿って行動した 支援者に対する結果責任の免責 ↓
以下では、前記@からCがもつ機能をわが国に導入するために必要な検討項目に ついて述べてまいります。

課題2 本人にとってメリットのある成年後見制度や意思決定支援制度を実質的に保障しうる 体制の構築(課題1の@ABに関連)↓
意思決定支援、権利擁護支援
→多くの関係機関が関与することが想定されるわけですから、相互の連絡調整、情報共有のための工夫、あるいはコンフリクト が生じた場合の適切な対応が必要かと存じます。 この点、権利条約 12 条4項及びその趣旨に関する国連委員会の意見においても、 締約国は、障害のある人の法的能力の行使に関する措置には、他者による「不当な影 響(undue influence)」からの保護を含めなければならないとされています。これは、 「注意義務」「安全配慮義務」が課された支援者(特に専門職)による「事実上の代行決定」が生じないように、適切な第三者性・客観性を担保するための仕組みを構築することも含まれるものと解されます。意思決定支援を踏まえた後見事務ガイドライン の本文、様式等においても「不当な影響」を避けるための努力が求められていますが、 前記条約の趣旨を踏まえての記述と考えられます。
この点、特に後見人等においては、支援者としての不当な影響への懸念に加えて、 法定代理権を持つ立場として代理権等を行使しうる立場にもあるため、無意識のうち に、本人の意思決定に名を借りた事実上の代行決定になっていないかどうか、常に検 討を怠らないようにすべきかと存じます。⇒意思決定支援のプロセスに対する第三者評価、 検証の機会を設けることは必要であり、今後の成年後見制度利用促進専門家会議における1つの論点としての検討が必要と考えています。私見としては、代行決定の場面のみならず、意思決定支援の場面(特に事実上の代 行決定が懸念される局面)においても、本ガイドラインのプロセスに基づいて適切に行われているかを評価するため、裁判所や行政、中核機関などと連携し、必要に応じ て法律上の権限に基づき、状況調査、後見人等への勧告、後見人等の解任請求・選任 申立て等を行うことのできる「第三者機関」の新設を検討すべきではないかと考えま す。また、そのような請求、申立があった場合に、適時かつ適切に対応できる家庭裁 判所の体制、機能強化も必要と考えます。

課題3 市町村長のいわゆる類型変更、後見人等の解任請求に関する権限付与(課題1のB に関連)↓
市町村長は、いわゆる後見・保佐・補助開始審判申立(民法 7 条・11 条・15 条)、関連する同意権・代理権付与の審判申立(民法 13 条2項・17 条1項・876 条の4第1項・876 条の9第1項)ができること
になっていますが、後見等開始審判取消請求(民法 10 条・14 条・18 条)や解任 請求(民法 846 条・876 条の 2 第 2 項・876 条の 7 の 2 第 2 項)が市町村長の権限の 対象から外されているため、中核機関等の関与したケース等で類型変更や後見人等 の交代などが必要ではないかと判断されたときであっても、現状では、事実上、後 見人等の自発的な請求・辞任等あるいは裁判所の職権発動を促すしか方法がないも のと解されますこのような点は、いわゆる成年後見制度の運用改善のみで解消で きるものではなく、民法や関連法の法改正の検討が必要になるものと考えられま す。

課題4 後見事務に関する新たな苦情・紛争解決の仕組みづくり(課題1のABに関連)↓
例えば本人・後見人間の紛争について
、家事調停や審判な どによって調整を図っていく仕組みづくりも考え得るのではないか。わが国には、行政による審判手続きとして、例えば厚生労働省には、労 働組合法に基づき労働委員会が設置され、労働争議のあっせん、調停、仲裁等を行 い、都道府県労働委員会による処分の再審査などを行っているような仕組みがあり ます。また、海難審判法に基づき、海難審判庁では海難審判所が設置され、海難事 故等について、理事官による調査や審判官による審判が行われる仕組みもあります。このような仕組みを参考に、後見事務に関する中間的な紛争解決の仕組みを構築していくことも考えられるのではないでしょうか。

課題5 免責規定の創設(課題1のCに関連)↓
英国意思決定能力法(MCA2005)を参考に
、「免責条項」の規定を設け、 意思決定支援や必要最小限度の代行決定→前記ガイドラインの原則に基づく 適切な手順に沿って支援が行われた場合には、支援者に対する結果責任を負わせない という免責規定を創設することが考えられます。なお、MCA2005 第 5 条の免責条項は、 代行決定時における免責に関する条項ですが、私見としては、意思決定支援の場面に おいても支援者には善管注意義務違反等に基づく責任追及の可能性は生じうるため、 意思決定支援、代行決定双方の場面において、免責規定が設けられるべきと考えます。

課題6 現場における意思決定支援等の優れた実践を促進する働きかけ(課題1全般に関連)
来年度からの5年間を見据えたとき
、意思決定支援の普及・啓発のみならず、支援者が現場での「実践」を行うことのできる環境調整と実践力の向上が重要。また、本人の意思確認等が困難な場合における意思推定(意思と選好に基づく最善の解釈)や意思推定すら困難な場合や本人にとって見過ごすことのできない重大な影響がある場合における最善の利益に基づく代行決定についても、各種ガイドライン等を踏まえた適切な取扱いが求められるものと考えます。 このような視点から、例えば、都道府県ないし国においてパイロットプロジェクトを実施し、各市町村単位での優れた意思決定支援(及び限定的な代行決定)の取組みを調査し、公表するような取組みを検討すべきと考えます。財源→補助金等の活 用のほか、民間団体等との共同企画、寄付、ファンドレイジングなどの活用も検討し、支援者及び事業所等が意思決定支援等に取り組みやすい環境づくりを行うことが望まれます。加えて、これらの権利擁護支援に係る人的、物的、財政的コストをどのように 私たちの社会が負担していくべきかについての積極的な議論がなされる必要があろうかと存じます

次回も続き「参考資料1〜6」からです。

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