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第7回 生活保護基準の新たな検証手法の開発等に関する検討会資料 [2021年03月05日(Fri)]
第7回 生活保護基準の新たな検証手法の開発等に関する検討会資料(令和2年2月19日)
≪議事≫(1)検討課題と論点の整理 (2)その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_16408.html
◎資 料 1 これまでの議論を踏まえた検討課題と論点の整理(案)
◯はじめに
1 本検討会の設置に至る経緯
・現在、生活保護保障の最低生活の水準→一般国民生活消費水準との比較、相対的なもの。
・昭和59(1984)年以降を踏まえ、平成16(2004)年以降→消費水準が上がれば最低生活の水準も上がり、消費水準が下がれば最低生活の水準も下がる という「強い相対的貧困線」の考え方に基づく。
・「平成29(2017)年検証」→単に消費の実態に合わせるとの考え方によらず、理論的根拠に基づいた複雑ではない検証手法を開発することが求められる。 ・ 新たな検証方法の開発に、早急かつ不断に取り組むために、データの収集・分析や新たな検証手法の検討を継続的に行う体 制を厚生労働省として整備する必要があり、そのために、年次計画を立てて計画的かつ不断に検討を進めていくことを強く求 めたい との指摘がなされた。
・ 本検討会→平成29(2017)年検証での指摘を踏まえ、次回の基準検証に向けた当面の検討の場として、社会・援護局長の下での私 的検討会として設置されたものである。
2 本検討会での議論の経過
1)主な検討事項の整理及び検討事項についての議論↓
《第1回検討会(平成31(2019)年3月18日)〜第3回検討会(令和元(2019)年9月30日)》
2)検討課題の整理 →《第4回検討会(令和2(2020)年3月3日)》
3)各調査研究成果の報告 →《第5回検討会(令和2(2020)年10月25日)》
4)各検討課題についての論点整理に向けた議論→《第6回検討会(令和2(2020)年12月18日)》 第7回検討会において、検討課題と論点整理を行うこととした。
3 本資料の位置づけ→検討会におけるこれまでの議論を踏まえ、検討課題及びその論点を事務局において整理したものである。今後、次期基準部会において、本資料を基に、新たな検証手法の開発や現行の検証手法の改善について円滑な議論が図られることを期待する。

1 最低限度の生活を送るために必要な水準
1)貧困の概念→「絶対的貧困と相対的貧困」「(社会的排除)や(潜在能力 アプローチ)」「社会との関係も含む生活の質的な観点も踏まえて多面的に貧困を捉えてきている」
2)生活扶助基準の改定方式→水準均衡方式(昭和59年〜現在)へ移行して現在に至る。
3)生活扶助基準の水準検証の考え方→平成15年〜16年 (2003〜2004年)にかけて、約20年ぶりに検証が行われ、これ以降は概ね5年に1度の頻度で定期的に検証を実施。
4)「標準世帯」及び「モデル世帯」の定義↓
・生活扶助基準の改定→@「標準世帯」の生活扶助基準額を算定し、 @を基軸として、年齢区分・世帯人数別に設定している指数により基準額を算定(展開)する という手順。
・標準世帯の変遷→昭和61(1986)年〜現在 標準3人世帯(33歳、29歳、4歳)
・「モデル世帯」→生活扶助基準の水準検証を行う際に、比較対象として用いる世帯のこと。 これまでの水準検証では、標準世帯が、33歳、29歳、4歳の夫婦子1人世帯であることを踏まえるとともに、検証用のサンプル データを一定程度確保する観点から、年齢を限定しない「夫婦子1人世帯」を「モデル世帯」として、その消費水準と生活扶助基準との比較を行っている。 また、生活保護世帯に高齢者世帯が多いことや、高齢者と若年者の生活状況の特性が異なることを踏まえ、過去の水準検証では、 「高齢者世帯」についてもモデル世帯として、その消費水準と生活扶助基準を比較することを検討したことがある。
◯検討課題1
・保障すべき最低生活の水準→@ セーフティーネットの役割を果たせる水準 A 国民からの信頼と納得を得られる水準、2つの観点から検討することについてどのように考えるか。
・@の観点→生活の質的な観点から貧困を捉える相対的剥奪など 貧困概念との関係について、どのように考えるか。資産の 保有限度などを含めた制度の運用と密接に関係することから、自立へ向けた支援なども含め、総合的に検討していく必要性
・Aの観点→一般低所得世帯の消費実態との均衡を図るというこれまでの考え方を基本とすることについて、社会的経費について、生活保護世帯の社会生活自立を図っていくためには、金銭給付のみならず、適切な支援が必要であることについて、どのよう に考えるか。
◯これまでの主な意見→「社会的包摂ニーズ」 を含めた最低生活費について議論することが必要。資産も家具もないという状況でフローの収入だけでは、最低限度の生活が成り立たない、あるいは突発的な支出に耐えられないという事態が生じ得る。最低限度の生活に資産がどの程度必要なのかについて考えるべき。
◯検討課題に係る論点↓
・ 消費支出の中には数量が不足すると用をなさないものもあることを踏まえれば、一般低所得世帯の消費実態との相対的な関係により 最低生活の水準を検証する場合にも、生活扶助相当支出を全体として評価するだけではなく、食費、通信費、教養娯楽費等の費目ごと に必要な水準を検討する必要があるのではないか。
・ 社会参加の状況や健康状態を含めた生活水準は、金銭給付の水準のみによって評価されるものではなく他の支援と相まって確保されるものであることに留意しつつ、保護基準で踏まえるべき社会的経費の水準については、生活の質を確保する観点からも検討する必要 があるのではないか。


2 最低限度の生活を送るために必要な水準を検証・検討するための手法
1)これまでの生活扶助基準の検証手法・生活保護基準部会にて報告のあった検証手法
2)生活保護世帯における生活の質の面からみた消費支出や生活実態等の分析
3)諸外国における公的扶助制度の検討

◎検討課題2−1↓
【各検証手法について】
【諸外国における公的扶助制度の検討】

◯これまでの主な意見↓
【各検証手法について】→全国家計構造調査については、これまで使用してきた全国消費実態調査からの変更点等を踏まえた影響に ついて、事前に確認しておくべきではないか。
【諸外国の公的扶助】↓
・ドイツの給付水準の改定方法について、物価上昇率と手取り賃金の上昇率を7対3で合算してスライドさせるという手法をとってい る。水準検証を行わない間の時期について、物価と実質賃金の動向を合わせてウエイト付けをするという方法は、年金の改定方法に並 んでいるということかもしれないが、興味深い。
・どの国もある程度の資産保有を認めていることは共通しているのではないか。急な出費への対応という点を考えると、例えば、イギリスではユニバーサル・クレジットと年金クレジットでは資産の保有要件が異なっており、また、年齢で制度を分けていたり、資産保有の限度も分けている。他制度との関係でこのような仕組みになっている可能性もあり、他国の状況を確認しておくことは重要。
・最低生活費の算定については、これまでも様々な方法がとられてきており、歴史的に見ても、諸外国を見ても、唯一この方法が正しく何でも説明できるというような方法は残念ながら見つかっていないということが共通の理解である
◯検討課題に係る論点↓
【各検証手法について】↓
・「MIS手法による最低生活費」及び「主観的最低生活費」→消費支出 の中には数量が不足すると用をなさない支出費目があるとの指摘を踏まえ、食費、通信費、教養娯楽費等の費目ごとに、→ ・一般低所得世帯の消費実態との均衡を図る際の基礎データとなる「全国消費実態調査(全国家計構造調査)」の結果と比較するほか、 ・現行の生活保護基準の下での生活保護世帯の消費支出の状況である「社会保障生計調査」の結果と比較する ことにより生活扶助基準の検証に活用することが考えられるのではないか。
・検証→耐えうるデータの 有無を確認する必要がある。また、検証結果を踏まえて複数の標準世帯を設定する場合、各標準世帯から展開される水準 同士に齟齬が生じないよう留意する必要があるのではないか。
・ 「マーケットバスケット方式による最低生活費」→今回具体的な試算結果が示されておらず、今後、今日の社会に即した 形での算出可能性や、代替される手法を含めて、引き続き検討を行うことが必要ではないか。
【諸外国の公的扶助】→その制度設計や社会保障制度上の位置付けが国によって様々であり、我が国の生活保護制 度との単純比較ができないが、今後、マーケットバスケット方式等の手法による最低生活費の算出を検討するに当たり、部分的に諸外 国の手法を採用すること等も考えられるのではないか。

◎検討課題2−2
【生活保護世帯における生活の質の面からみた消費支出や生活実態等の分析】
→基準部会報告書の指摘を踏まえて、昨年度実施した「生活保護世帯における生活の質の面からみた消費支出や生活実態等の分析」の 結果を踏まえ、現在の生活保護基準の水準や体系について、 また、生活保護世帯や一般低所得世帯の生活実態を多角的に把握する観点から、このような調査・分析を継続的に実施し、今後の検 証・検討に活用していくことについて、どのように考えるか。
◯これまでの主な意見
【生活保護世帯における生活の質の面からみた消費支出や生活実態等の分析】↓
・消費動向についてはある程度、一般低所得世帯と生活保護世帯との均衡がとれているようにも見える一方、剥奪指数に見られる差を どのように評価するか。複数の尺度、評価軸で見ていく必要があるのではないか。
・生活保護世帯の支出における交際費や教養娯楽費はとても低いが、これらの費目は一般世帯においても個人差が大きいところである ため、評価が非常に難しい。
・一般世帯と比べて剥奪指数が高い費目を見ると、冠婚葬祭や下着の購入が生活保護費で賄われていないものと解釈すべき。冠婚葬祭への出席について、特に高齢世帯では機会も増えることが考えられ、出席できないことが人間関係を維持できないことにつ ながるという意味で、辛い状況であることが推測できる。
・「急な出費」の意味するものが、一般世帯と生活保護世帯で同じかどうかも考えなければいけない。また、生活保護制度の中で急な 出費に対応できるという余裕をどのように設けるのかというのは非常に難しい。
・「家庭の生活実態及び生活意識に関する調査」のユニークな点は、生活保護世帯も調査をしているため、一般世帯と生活保護世帯の 比較ができること、そして諸外国を見ても比較できる調査はないこと。定期的に実施して状況を把握するのがよい。
◯検討課題に係る論点↓
・ 過去の生活保護基準の見直しのなかで、生活保護世帯において生活の質が維持されているかについては、今後も本検討会で報告のあった「生活保護世帯における生活の質の面からみた消費支出や生活実態等の分析」と同様の分析を行って いくべきではないか。
・「家庭の生活実態及び生活意識に関する調査」について、調査を実施する福祉事務所及び調査対象となる世帯の負担に留意しつつ、 本分析に資するよう、これまで不定期の実施とされていたものを定期的な(3年ごとの)実施とするほか、社会的必需項目に関する調査項目を充実する等の見直しをすることが考えられるのではないか。


3 現行の検証手法
1)水準検証における比較対象の設定
 ア 比較対象とする所得階層
イ 比較対象とする世帯(「モデル世帯」)
ウ 展開後の世帯類型別の基準額と一般世帯の消費水準との格差
2)年齢・世帯人員・級地別の体系検証
ア 指数展開による検証手法
イ 第1類費と第2類費の区分
ウ 検証に使用する統計データ
3)基準見直しの影響把握の方法
4)生活扶助基準の定期検証年以外の年における社会経済情勢の反映方法等

◎検討課題3−1↓
【水準検証における比較対象の設定】
【年齢・世帯人員・級地別の体系検証】

◯これまでの主な意見
【水準検証における比較対象の設定】
【年齢・世帯人員・級地別の体系検証】
◯検討課題に係る論点↓
・ 高齢者世帯
→生活保護世帯の中で大きな割合を占めていることを踏まえ、平成29(2017)年検証と同様、その生活実態を把握する観点から、モデル世帯として設定を検討するべきはないか。なお、高齢者世帯の生活実態の把握に当たり、収入だけでなく資産の状況も踏まえて、生活保護基準との比較対象とする世帯の範囲を検討する必要があり、高齢者世帯では自分の寿命を長く見込んだり、将来の不確実性に備え、資産の取り崩しのペースを抑えて消費していることが指摘されていること等に留意する必要がある のではないか。
・これまで検証に使用していた全国消費実態調査が見直され全国家計構造調査が実施されたことによる調査対象や調査方法の変更が これまでの傾向に影響を与える可能性もあることから、使用する統計が変わることに関しての対応は整理する必要があるのではないか。

◎検討課題3−2
【基準見直しの影響把握の方法】
→今回の基準見直しのうち、有子世帯の扶助・加算(児童養育加算・母子加算・教育扶助・高等学校等就学費)の見直しによる影響の 把握については、どのような方法が考えられるか。
◯これまでの主な意見
【基準見直しの影響把握の方法】→基準見直しの影響把握の一つの選択肢として、社会保障生計調査を月次パネルデータ化して把握ができるのではないか。
◯検討課題に係る論点→「被保護者調査」により保護の開始・停止・廃止の状況の分析を行うこと、「社会保障生計調査」により生活保護世帯の消費支出の変化の分析を行うこと、 統計調査による影響把握が困難な部分を補完するため、福祉事務所のケースワーカーへのヒアリングを実施すること、  が考えられるのではないか。

◎検討課題3−3↓
【生活扶助基準の定期検証年以外の年における社会経済情勢の反映方法等】
→ 政府経済見通しの民間最終消費支出の見通し等を踏まえ、その時々の社会経済情勢を総合的に勘案して行う現行の生活扶助基準の改 定方法について、また、生活扶助基準の定期的な水準の検証に用いる調査の実施年以降の社会経済情勢の変化の検証結果への反映について、どのよう に考えるか。
◯これまでの主な意見
◯検討課題に係る論点→生活扶助基準の定期検証年以外の年における社会経済情勢の反映方法等については、現時点では実施可能な手法がないことから、今 後更に議論を深めていく必要があるのではないか。

◎検討課題3−4
【級地制度】

◯検討課題に係る論点→「今後も引き続き議論を重ねていく必要がある」との指摘がなされていることから、級地制度に関 する調査研究の成果を踏まえつつ、次期基準部会においてその適切なあり方の検討を行うべきではないか。

次回も資料1の続き「各検証手法の概要」からです。

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