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「体罰等によらない子育てのために」がとりまとまりました [2020年03月07日(Sat)]
「体罰等によらない子育てのために」がとりまとまりました(令和2年2月20日)
〜キャッチコピーは「みんなで育児を支える社会に」〜

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_02201409.html
◯昨年6月に児童福祉法等改正法が成立し、親権者等は、児童のしつけに際して、体罰を加えてはならないことが法定化され、令和2年4月から施行されます。
(続きです)↓↓
W 体罰等によらない子育てのために ↓
1 体罰等をしてしまう背景

・ 子育てを担うことは、大変なことです。子どもに腹が立ったり、イライラしたりすることは、子育て中の保護者の多くが経験するものです。体罰 等をしてしまう保護者も様々な思いや悩みを抱えています。例えば、以下 のようなことがあるかもしれません。
【子どもの年齢や特性等に関わること】 ・ 一生懸命子どもに向き合っているのにいつまでも泣き止まない ・ 言葉で何度言っても言うことを聞かない、動いてくれない ・ 年齢に応じた発達・行動が見られない など
【保護者の心配事や負担感、孤独感等に関わること】 ・ 自分の仕事や介護、家族関係等でストレスが溜まっている ・ 周囲に相談したり頼りにできる人がいない ・ 小さい子どもが複数いるが周囲からのサポートが得られない など
【保護者のこれまでの体験や周囲の言動等に関わること】 ・ 自分自身もそうやって育ってきた ・ 大人としてなめられてはいけないと感じている ・ 痛みを伴わないと他人の痛みが理解できないと信じている ・ 愛情があれば叩いても理解してくれると言われてきた ・ 子どもが言うことを聞かないのは、親が甘いからだと責められた など
・ こうした様々なことを背景に、日常生活で、子どもが思ったとおりに行動してくれなかったときに、一時的に言うことを聞かせるための手段の一 つとして、しばしば体罰が用いられています。

2 具体的な工夫のポイント
・ 体罰はよくないと分かっていてもいろいろな状況や理由によって、それが難しいと感じられることもあります。一方で、安心感や信頼感、温かな 関係が心地よいのは、子どもも大人も同じです。ここでは、体罰等によらない子育てに向けた具体的な工夫について、(1)子どもとの関わりの工 夫、(2)保護者自身の工夫、の2つの点から考えてみましょう。

(1)子どもとの関わりの工夫 ↓
@子どもの気持ちや考えに耳を傾けましょう 相手に自分の気持ちや考えを受け止めてもらえたという体験によって、 子どもは、気持ちが落ち着いたり、大切にされていると感じたりします。 これは、子どもも大人と同じ。 異なる考えや意見を持っていたとしても、あなたの考えはそうなのね、 とまずは耳を傾けて、その上で、自分は違う考えを持っていることを伝えてみるのも一つ。意見は異なっても、お互いの気持ちや、その後のコ ミュニケーションに何か変化が生じるかもしれません。子どもに問いかけをしたり、相談をしながら、どうしたらよいかを一緒に考えましょう。
A「言うことを聞かない」にもいろいろあります→ 保護者の気をひきたい、子どもなりに考えがある、言われていることを子どもが理解できていない、体調が悪いなど、様々。「イヤだ」というのは、子どもの気持ちです。こうした感情を持つこと自体はいけないことで はありません。それに対して、保護者の対応もいろいろな方法が考えられ ます。重要なことでない場合、今はそれ以上やり合わない、というのも一つの方法かもしれません。
B子どもの成長・発達によっても異なることがあります→子どもが身の回りのことをできるように、保護者がサポートしたり応援 したりすることも大切です。一方で、子どもの年齢や成長・発達の状況によって、できることとできないことがあります。また、大人に言われていることが理解できず、結果として「言うことを聞かない子」と見えることもあります。それぞれの子どもによって成長・発達の状況にも差があることを理解することも大切であり、そのばらつきによって子ども自身が困難を抱えているときは、それに応じたケアが必要なこともあります。
C子どもの状況に応じて、身の周りの環境を整えてみましょう→乳幼児の場合は、危ないものに触れないようにするなど、「触っちゃダ メ!」と叱らないでよい環境づくりを心がけましょう。子どもに触られたくないものは、見えないところや届かないところにしまうなど、環境を変えることで、イライラすることが減ることも。 また、子どもが困った行動をする場合、子ども自身も困っていることがあります。例えば片付けをしない場合、何をどこに置いたらよいかが分かると、自分で片付けがしやすくなるかもしれません。
D注意の方向を変えたり、子どものやる気に働きかけてみましょう→ 子どもはすぐに気持ちを切り替えるのが難しいこともあります。時間的 に可能なら、待つことで子どもの気持ちや行動が変化するかもしれません。 難しければ、場面を切り替えること(家から出て散歩をする等)で注意の 方向を変えてみてもよいでしょう。 課題に取り組むことが難しい等の場合は、子どもが好きなことや楽しく 取り組めることなど、子どものやる気が増す方法を意識してみましょう。
E肯定文でわかりやすく、時には一緒に、お手本に→子どもに伝えるときは、大声で怒鳴るよりも、「ここでは歩いてね」など、肯定文で何をすべきかを具体的に、また、穏やかに、より近づいて、 落ち着いた声で伝えると、子どもに伝わりやすくなります。 また、子どもは、大人の姿からいろいろなことを学びます。「一緒におもちゃを片付けよう」と共に行うことで、やり方を示したり教えたりすることも。静かにしていなくてはならない場所に行くときは、小さな声で話す練習をしてみる等も一つの方法。「こんにちは」「ありがとう」といった挨拶も大人が日頃から意識することで子どもも自然に覚えていきやすくなります。
F良いこと、できていることを具体的に褒めましょう→ 子どもの良い態度や行動を褒めることは、子どもにとって嬉しいだけでなく、自己肯定感を育むことにもなります。日常生活の中でも、「靴をそろえて脱いでいるね」など、肯定的な注目を向けることで、その態度や行動が増えることにもつながります。結果だけではなく、頑張りを認めること や、今できていることに注目して褒めることも大切でしょう。 さらに、子どもの態度や行動を褒めるときは、何が良いのかを具体的に 褒めると、子どもにより伝わりやすくなります。また、すぐに褒めるのが 一番効果的ですが、寝る前等の落ち着いたタイミングでも大丈夫です。

(2)保護者自身の工夫
・ これまで見てきたように、子育てはストレスが溜まることもあり、また、 子育て以外でもストレスは溜まるものです。否定的な感情が生じたときは、 まずはそういう気持ちに気付き、認めることが大切。そして、それは子どものことが原因なのか、自分の体調の悪さや忙しさ、孤独感など、自分自身のことが関係しているのかを振り返ってみると、気持ちが少し落ち着くことがあるかもしれません。
・ もし、子どものことより、自分の状況(時間や心に余裕がない等)が関 わっているときは、深呼吸して気持ちを落ち着けたり、ゆっくり5秒数え たり、窓を開けて風にあたって気分転換するなど、少しでもストレスの解消につながりそうな自分なりの工夫を見つけられるとよいでしょう。時には保護者自身が休むことも、大切です。
・ 子どもと関わる中でいろいろな工夫をしても、上手くいかないことも→そのようなときは、周囲の力を借りると解決することもあります。例 えば、市区町村の子育て相談窓口や保健センター、NPO、企業等の様々な 支援(ファミリーサポート、家事代行サービス等)を検討するのも一つです。 勇気をもってSOSを出すことで、まだ気付いていない支援やサービスに出会えたり、それによって疲れやイライラが軽減したりするかもしれません。

3 子育てはいろいろな人の力と共に
・ 子育てを頑張るのは、とても大変なこと→子どもを育てる上では、支援を受けることも必要であり、市区町村等が提供している子育て支援サービスを積極的に活用しましょう。子育ての大変さを保護者だけで抱える のではなく、少しでも困ったことがあれば、まずは、お住まいの市区町村の子育て相談窓口や保健センター等にご連絡下さい。 例えば、市区町村の実施している乳幼児健診等の健診時や、乳幼児全戸訪問等の機会にも相談することができます。また、児童相談所虐待対応ダイヤル「189(いち・はや・く)」や児童相談所相談専用ダイヤル「0570- 783-189(なやみ・いち・はや・く)」等も利用が可能です。
・ また、子育てには、気力・体力をとても使います。そのため、困ってから相談に行こうと思っても、その気力が湧かなくなってしまうこともあります。落ち着いているときに、地域子育て支援拠点など、子どもを連れて出かけられる場所に出かけてみることも一つの方法です。子育ての不安 等を話すことで気分転換になり、気になること等を気軽に相談できる関係ができるかもしれません。
・ 周囲の親族や地域住民、NPO、保育等の子育ての支援者、保健・医療・ 福祉・教育現場等で子育て中の保護者に接する方は、子育て中の保護者が 孤立しないようにサポートしていくことが大切です。保護者だけで抱え込まないように、声かけや支援を行い、市区町村や児童相談所等とも連携をして、社会全体で支えていくことが必要です。

◯【コラム】:こんなときどうする 〜具体的な工夫の例〜(声かけの例)
・ 出かける時間になっても支度をしない→ 「出かける時間だね。そろそろこの服に着替えよう」 (着替えられたら)「自分でちゃんと着替えられたね。じゃあ、次は カバンを持ってきてね」→「支度」とひとくくりに声かけしてしまうと、何からやってよいか分から ないことがあります。やることを区切って、やりやすいことから具体的に 伝えましょう。また、できたことに注目してそれを伝える(できれば、「自分で頑張って着替えられたね」と具体的に褒める)ことも有効です。
・座ってほしいときに座ってくれない→「床か、この椅子か、どちらかに座ってね」→子どもにも意思があるので、指示されてばかりだと、反発したくなる こともあります。特に、自分でやりたい、という自我が芽生える幼児期 は、子どもが選べるように複数の選択肢を提示して、子どもの意思を尊重するのも一つの方法です。
・よく忘れ物をしてしまう→「忘れ物を減らす方法を一緒に考えよう」→ 望ましくない行動があるときに、それを批判するのではなく、その行動に関係しそうなことを変えてみることもできます。例えば、忘れないように、大事な持ち物は、「玄関の真ん中に目立つように置いておく」、 「持ち物リストを作って見える化する」等の工夫があります。


X おわりに
・ 2020 年4月に児童福祉法等の改正法が施行され、体罰が許されないものとして法定化されます。しかし、法律で体罰が禁止されたからといって、 すぐに体罰のない社会が実現できるわけではありません。
・ 世界で最初に体罰禁止を法定化したスウェーデンでも、長い時間をかけて、社会全体で認識を共有し、体罰によらない子育てを推進していきました。法律が変わったことはゴールではなく、これから、一人ひとりが意識 して社会全体で取り組んでいく必要があります。
・ 子どもが健やかに成長・発達するためには、体罰等に対する意識を一人 ひとりが変えていかなくてはなりません。同時に、保護者が孤立せず、子どもが育ちやすい社会であるために、体罰等を容認しない機運を醸成するとともに、寛容さを持って子どもの成長に温かいまなざしを向け、社会全体で子育てを行っていく必要があります。このとりまとめが、体罰等のない社会の実現の一助となることを願っています。

次回は、「国の行政機関の障害者の採用・定着状況等特別調査の集計結果(12/31現在)」からです。
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