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第7回 障害児入所施設の在り方に関する検討会 [2020年02月08日(Sat)]
第7回 障害児入所施設の在り方に関する検討会(令和2年1月24日)2/8
《議事》(1)障害児入所施設の在り方に関する検討会 報告書(案)(2)今後に向けて
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09048.html
(資料2のとけこみ版を読んでいきます)
◎資料1 障害児入所施設の在り方に関する検討会 報告書案(見え消し版)
◎資料2 障害児入所施設の在り方に関する検討会 報告書案(とけこみ版)
◯障害児入所施設の機能強化をめざして
―障害児入所施設の在り方に関する検討会 報告書(案)―
1.はじめに
障害児入所施設
→平成 24 年施行の児童福祉法改正により、「福祉型」と「医療型」の2つに分類。 その後、平成 26 年7月にとりまとめられた「今後の障害児支援の在り方について」、その担うべき機能として、1)発達支援機能、2)自立支援機能、3)社会的養護機 能、4)地域支援機能、の4つが整理された。
他方で、障害児入所施設に入所する児童の状況をみると、被虐待児(疑いを含む)の割合が3割を超えるなど、社会的養護を必要とする児童が多く含まれている。平成29年8月 にとりまとめられた「新しい社会的養育ビジョン」→障害児入所施設も社会的 養護の役割を担っているという認識を深める必要もある、とされている。
これに加え、喫緊の課題として、18歳以上の障害児入所施設入所者への対応(いわゆる 「過齢児問題」)がある。とりわけ福祉型については、現に18歳以上の入所者が1,500人 に上る中で、障害児入所施設の指定を受けていることをもって障害者支援施設の指定基準 を満たすものとみなす措置が令和3年3月31日までとされており、この措置の在り方につ いて検討する必要がある。
本検討会では、以上のような経緯や状況等を踏まえつつ、現在の障害福祉施策や社会的 養護施策等の動向、さらには障害児入所施設の実態等を考慮して、上述の「今後の障害児 支援の在り方について」で整理された4つの観点を中心に、障害児入所施設の在り方に関 する検討を行ったものである。これまで、関係団体からのヒアリングを含め、検討会を7 回、福祉型・医療型のワーキンググループを各4回にわたり開催し、議論を重ねてきた。 その結果としてここに報告書をとりまとめる。

2.障害児入所施設の現状
平成31年3月時点における施設数は福祉型が260施設、医療型が268施設、入所児童(18歳以上で引き続き入所している者を含む。以下同じ。)数は福祉型が6,944人 (うち18歳未満5,444人、うち18歳以上1,500人)、医療型が21,424人(うち18歳未満 3,283人、うち18歳以上18,141人)。
このうち、福祉型の多くを占める旧知的障害児入所施設について、18歳以上の入所児童数の推移をみると、日本知的障害者福祉協会の調査によれば、平成24年時点で1,809人であったものが、平成29年度には1,204人となっており、減少傾向にある。 また、入所経路→福祉型、医療型ともに家庭からが最も多くなっており、ともに過半数を超えている。続いて、福祉型は、児童相談所一時保護所、児童養護施設、乳児院からの順となっており、医療型は、GCU(新生児治療回復室)、医療機関、他の医療 型障害児入所施設からの順となっている。 入所児童に占める被虐待児の割合→平成28・29年度厚生労働科学研究事業「障害児入所支援の質の向上を検証するための研究」報告書によれば、福祉型で3割から5割程度、医療型で1.5割から4割程度となっており、全体では3割強となっている。 また、入所児童の措置と契約の割合→福祉型では、措置 66%、契約 34%。医療 型では、措置 29%、契約 71%となっている。 家庭環境などを主に調査した入所理由→福祉型、医療型ともに、措置では虐待(疑いあり)が最も多くなっており、福祉型で43%、医療型で48%を占めている。 ついで、保護者の養育力不足が、福祉型で36%、医療型で35%となっている。また、契 約では、その他を除くと保護者の養育力不足が福祉型、医療型ともに最も多くなっている。 入所児童の在籍年数→18 歳でみた場合、福祉型では、1年未満6%、1年以上 2年未満 11%、2年以上3年未満 24%、3年以上4年未満 11%となっており、4年未満 で約半数となっている。他方で、在籍年数が 20 年以上となっている 30 代、40 代、50 代の 入所者も一定数存在している。また、医療型では、18 歳以上の入所者が多くなっている。 障害児入所施設における職員の配置に関しては、平成 28・29 年度厚生労働科学研究「障 害児入所支援の質の向上を検証するための研究」報告書によると、福祉型障害児入所施設の保育士・児童指導員の職員配置では「主として知的障害児」施設では、1.6:1〜2:1 の 配置が、「主として盲児又はろう児」では、2.6:1〜2:8:1 の配置が、「主として肢体不 自由児」では、1.8:1〜2:1 の配置が一番多いという結果が報告されている。

3.障害児入所施設改革に関する基本的視点と方向性
「今後の障害児支援の在り方について」では
「基本理念」として、「地域社会への参加・ 包容(インクルージョン)の推進と合理的配慮」「障害児の地域社会への参加・包容を子育 て支援において推進するための後方支援としての専門的役割の発揮」「障害児本人の最善の 利益の保障」「家族支援の重視」の4つを基本的な視点として挙げている。障害児入所施設 のあり方検討に当たっては、これらの視点を踏まえ更に現在の障害児入所施設の課題や関 連する他の施策の動向等を踏まえ、以下の基本的視点と方向性をもって進めていくことが 必要である。
(1)基本的視点
平成 28 年改正児童福祉法第1条で児童の権利に関する条約(以下、子どもの権利条約)の 精神にのっとり、適切に養育されるべきことが規定され、第2条では子どもの最善の利益 が優先して考慮されるべきことが規定されている。さらに、第3条の2において、子ども が家庭において健やかに養育されるよう、保護者を支援すること。ただし、子ども及び保 護者の心身の状況、環境その他の状況を勘案し、家庭において養育することが困難又は適 当でない場合は、家庭における養育環境と同様の養育環境で、それが適当でない場合には 子どもはできる限り良好な家庭的環境で暮らすべきことが規定された。 それは、子どもと特定の大人との愛着関係の形成こそが子どものその後の発達にとって 最も重要であること、そして、何より、子どものウェルビーイングにそうした環境が不可 欠であることを示すもの。このことは、障害児童であっても例外ではない。 また、子どもの権利条約第6条第2項は、子どもの最大限の発達保障を規定し、第 20 条 では家庭環境を奪われた児童等の保護及び援助のあり方が、第 23 条では、障害を有する児童に対する特別の養護及び援助のあり方がそれぞれ規定されている。さらに、障害者の権利に関する条約(以下、障害者権利条約)第7条では、障害のある児童の福祉に関する基本的視点が提示されている。障害児入所施設のあり方を検討する際には、まず、これらの視点を最優先すべきである。 障害児入所施設に入所している児童のなかには、障害があるということに加え、何らか の理由により自宅で暮らすことができないほど極めて困難な状況下の家庭もある。こうし た困難な状況にある障害児本人の最善の利益を保障する観点から、過去の集団処遇を基礎 とした施設環境及び職員体制を見直し、個々の子どもの最善の利益を尊重した個別支援と ともに子ども同士の集団の中で、共に過ごすことで発達を促す支援を実践できるよう、障害児入所施設の機能を考えることが必要。 障害児入所施設は、平成 24 年に施行された児童福祉法の改正前は障害種別ごとに分かれており、これまで、主に障害の重い児童を受け入れる役割を担ってきた。現在でも、こう した機能が決して無くなったわけではないが、社会・経済環境の変化等を背景に、被虐待児も多くなっており、このような変化にも対応した機能を発揮していくことが求められて いる。 この間、社会的養護の分野では、平成 29 年8月に「新しい社会的養育ビジョン」がとり まとめられるなど、社会環境の変化等に対応するための議論が積み重ねられてきた。他方 で、障害児入所施設をみると、障害児支援全般に着目した検討の中で言及されることはあったものの、障害児入所支援の在り方について必ずしも十分な議論やそれを踏まえた支援 の充実がなされてきたとは言い難い。 このため、先に述べた「今後の障害児支援の在り方について」で整理された4つの機能 (@発達支援機能、A自立支援機能、B社会的養護機能、C地域支援機能)が、実際に支援の現場で発揮されるよう、取組を強化することが必要である。これらの機能については 相互に関連するものであり、総合的に取り組むことにより、障害児入所支援の質の向上に つながるものである。

(2)基本的な方向性
@ ウェルビーイングの保障:家庭的養護の推進
A 最大限の発達の保障: 育ちの支援と合理的配慮
B 専門性の保障: 専門的ケアの強化と専門性の向上
C 質の保障: 運営指針の策定、自己評価・第三者評価等の整備
D 包括的支援の保障: 家族支援、地域支援の強化、切れ目のない支援体制の整備、他施 策との連携
・ 障害児の支援→当該障害児のみならず、家族への支援も重要。障害児本人の状態像や取り巻く環境等の影響から、子育てに不安や孤立感 を感じる家庭もあると考えられるため、地域全体で支える仕組みが重要。障害児入所施設→短期入所や有期有目的の入所の利用も視野に入れ、施設入所中であっても、家族の実情を考慮しながら可能な限り、子どもとその家族の関係が維持できる支援を行う必要がある。このように、家族を孤立させないように、 家族を含めたトータルな支援を行っていくという視点が大切である。
・ 不適切な養育や虐待の疑い等で保護された児童→施設での養育の後、 その後の家庭環境を児童相談所や関係機関とアセスメントを見直し、親子関係の再構築等の家庭環境の調整や、家庭復帰後の虐待再発防止のための更なる親支援も必要である。
・ 障害児入所施設が地域で生活している医療的ケア児や障害児を養育している里親等を支える地域支援や、短期入所の活用などによる地域の子育て支援の機能も重要。障害児入所施設においても地域の児童発達支援センター等と連携し、地 域の障害児と家族を支える中核的機能の役割を担う必要がある。これらの更なる家 族支援、地域支援を図っていくことが必要である。
・ 子どもと家族が、入所前に地域で支援を受けていた段階から、入所時、入所中、 退所後と子どもと家族が、今まで暮らしていた地域から離れ、支援の内容が継続さ れなかったり、家族が孤立するなど不利益が起こらないよう、切れ目なく支援が継 続されることが必要である。 その支援体制としては、障害児入所施設だけではなく、市町村域、児童相談所を 含む都道府県等、また地域の障害福祉サービス事業所、学校等、関係機関が積極的 に関与し連携を図る必要がある。 これらの実現のためには、市町村域を基盤とした制度間の切れ目のない多機関・ 多職種連携による相補的なシステムづくり並びにそのシステムに基づく包括的で 継続的な支援を行える体制整備が必要である。
・ 地域を取り巻く課題が複雑化している昨今、また地域共生社会の実現を目指すという観点からも、障害児施策だけで完結するのではなく、障害者施策、母子保健施 策、子ども子育て支援施策、社会的養護施策等と連携をし、包括的に課題に対応していく必要がある。

次回も続き、「4.施設種別ごとの課題と今後の方向性」の 「(1)福祉型障害児入所施設の課題と今後の方向性」からです。
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