「平成30年版過労死等防止対策白書」を公表します [2018年12月01日(Sat)]
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「平成30年版過労死等防止対策白書」を公表します(平成30年10月30日)
〜過労死等が多く発生していると指摘のある重点業種・職種(教職員、IT産業、医療)の過労死等の要因等について分析しました〜 https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000179592_00001.html ◎平成30年版 過労死等防止対策白書 (平成29年度年次報告) 〔 骨 子 〕 ・「過労死等防止対策白書」は、過労死等防止対策推進法に基づき、国会に報告を行う法定白書であり、平成 30年版で3回目(閣議決定及び国会報告)。 ・平成30年版白書のポイント ・「過労死等の防止のための対策に関する大綱」の見直し(平成30年7月24日閣議決定)の経緯及び変更後 の大綱の概要について記載 ・旧大綱に記載された5つの重点業種・職種(教職員、IT産業、医療を中心)についての調査分析結果を記載 ○白書の構成 第1章 労働時間やメンタルヘルス対策等の状況 1 労働時間等の状況 2 職場におけるメンタルヘルス対策の状況 3 就業者の脳血管疾患・心疾患等の発生状況 4 自殺の状況 第2章 過労死等の現状 1 過労死等に係る労災補償の状況 2 国家公務員の公務災害の補償状況 3 地方公務員の公務災害の補償状況 第3章 国における主な取組 1 過労死等の防止のための対策に関する大綱の変更 2 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律 第4章 過労死等をめぐる調査・分析結果 1 重点業種・職種の調査・分析結果 2 公務災害として認定されなかった事案の分析結果 第5章 過労死等の防止のための対策の実施状況 第1節 労働行政機関等における対策 第2節 調査研究等 第3節 啓発 第4節 相談体制の整備等 第5節 民間団体の活動に対する支援 ※ 「全国過労死を考える家族の会」等民間団体の取組をコラムで紹介 ※ 過労死等防止に向けた労使団体等の取組をコラムで紹介 ○第1章 労働時間やメンタルヘルス対策等の状況 2 職場におけるメンタルヘルス対策の状況 ・メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業場の割合は、56.6%(2016年)。規模が小さい事業所ほどその割合が低い。 ・仕事上の不安、悩み又はストレスについて、職場に事業場外資源を含めた相談先がある労働者の割合は、71.2%(2016年) ・ストレスチェック結果を集団分析しその結果を活用した事業場割合は、37.1%(2016年) 3 就業者の脳血管疾患・心疾患等の発生状況 4 自殺の状況 →自殺者数の推移:総数では微減(勤務問題を原因の一つとするもの)、しかし自殺者のうち、勤務問題を原因の一つとする割合は増加している。 ○第2章 過労死等の現状 ・脳・心臓疾患の支給決定件数は、労災(民間雇用労働者)で300件前後、地方公務員の公務災害で20件前後で推移 ・精神障害の支給決定件数は、増加傾向であり、労災及び地方公務員の公務災害ともに過去最高(労災:506件、地 方公務員の公務災害:50件) ○第3章 国における主な取組 1 過労死等防止のための対策に関する大綱の変更 (1)大綱の見直しの経緯 (2)大綱の概要 2 働き方改革関連法の成立 ・コラムを掲載 ・経団連の「働き方改革」の推進に向けた取組 ・連合の「過労死等ゼロ」にむけた取組 〜働くことで命を落とさないために〜 ○第4章 過労死等をめぐる調査・分析結果 1 重点業種の調査・分析結果 (1)自動車運転従事者(労災認定事案の追加分析) (2)教職員(労災認定事案の分析、公務災害認定事案の分析、労働・社会分野の調査)⇒8ページ参照 (3)IT産業(労災認定事案の分析、労働・社会分野の調査) ⇒9ページ参照 (4)外食産業(労災認定事案の追加分析) (5)医療(労災認定事案の分析、労働・社会分野の調査) ⇒10ページ参照 2 公務災害として認定されなかった事案の分析結果 ○第5章 過労死等の防止のための対策の実施状況 第1節 労働行政機関等における対策 (1)⾧時間労働の削減に向けた取組の徹底 (2)過重労働による健康障害の防止対策 (3)メンタルヘルス対策 (4)ハラスメント防止対策 第2節 調査研究等 (1)過労死等事案の分析 (2)労働・社会面からみた過労死等の調査・分析 (3)疫学研究等 (4)結果の発信 第3節 啓発 (1)国民に向けた周知・啓発の実施 (2)大学・高等学校等の学生等への労働関係法令等に関する啓発の実施 (3)⾧時間労働の削減のための周知・啓発の実施 (4)過重労働による健康障害の防止に関する周知・啓発の実施 (5)働き方の見直しに向けた企業への働きかけの実施及び年次有給休暇の取得促進 (6)メンタルヘルス対策に関する周知・啓発の実施 (7)職場のハラスメントの予防・解決のための周知・啓発の実施 (8)商慣行・勤務環境等を踏まえた取組の推進 (9)公務員に対する周知・啓発等の実施 第4節 相談体制の整備等 (1)労働条件や健康管理に関する相談窓口の設置 (2)産業医等相談に応じる者に対する研修の実施 (3)労働衛生・人事労務管理者等に対する研修の実施 (4)公務員に対する相談体制の整備等 第5節 民間団体の活動に対する支援 (1)過労死等防止対策シンポジウムの開催 (2)過労死遺児交流会の開催 (3)シンポジウム以外の活動に対する支援等 (4)民間団体の活動の周知 ○(参考)第3章 国における主な取組 大綱の変更の概要→数値目標を新規に柱立て(旧大綱の3項目は維持・充実し、3項目を追加↓↓→新大綱は6項目) ・2 勤務間インターバル制度(2020年まで) ・5 仕事上の不安、悩み又はストレスについて、職場に事業場外資源を含めた相談先があ る労働者の割合を90%以上とする(2022年まで)。 ・6 ストレスチェック結果を集団分析し、その結果を活用した事業場割合を60%以上とする (2022年まで)。 ○(参考)第4章 過労死等をめぐる調査・分析結果@教職員 ・労災及び地方公務員の公務災害支給決定(認定)事案の分析→脳・心臓疾患事案の発症に係る⾧時間労働の要因は、中学校教員及び高等学校教員では担任、部活動に関連する 業務が多い(地方公務員(19件(高校4件、中学15件))において、担任16件(高校4件、中学12件)、部活動顧問18件(高校4件、中学14件)(複数 該当))。 精神障害事案の発病に関与したと考えられる業務によるストレス要因は、教員では保護者対応等の「住民等との 公務上での関係」が多い(地方公務員(23件)において、「住民等との公務上での関係」が13件) 。 ・労働・社会面の調査→一日の平均勤務時間は、学校種別では中学校で⾧く(11時間37分)、職名別では副校⾧・教頭で⾧い(12時間33分)。 ストレスや悩みの内容は、⾧時間勤務の多さ(43.4%)、職場の人間関係(40.2%)の他に、保護者・PTA等への対応 (38.3%)が多い。また、中学校においては部活動も多い(42.0%)。 学校における過重勤務防止に向けて必要だと感じる取組は、教員の増員(78.5%)、学校行事の見直し(54.4%)の他 にコミュニケーションに関するものが多く(管理職から教員への積極的な声かけ37.9%、教員同士のコミュニケーションの円滑化 43.1%)、校⾧が取り組んでいる取組は、校内会議時間の短縮(39.1%)、学校行事の見直し(28.2%)の他にコミュニ ケーションに関するもの(管理職から教員への積極的な声かけ34.0%、教員同士のコミュニケーションの円滑化25.0%) が多い。 ○(参考)第4章 過労死等をめぐる調査・分析結果AIT産業 ・労災支給決定(認定)事案の分析→脳・心臓疾患及び精神障害事案ともに、30代から40代と比較的若い世代で多い(脳・心臓疾患22件において、30代5件、40代14件、精神障害38件において、30代16件、40代11件)。 脳・心臓疾患事案の発症に係る⾧時間労働の要因は、厳しい納期、顧客対応、急な仕様変更等となっている(22件 のうち、厳しい納期8件、顧客対応4件、急な仕様変更2件)。 精神障害事案の発病に関与したと考えられる業務によるストレス要因は、⾧時間労働が多い(精神障害38件(平成23年認定基準に基づき認定した事案)のうち、極度の⾧時間労働8件、恒常的な⾧時間労働20件)。 ・労働・社会面の調査→⾧時間労働が発生する理由は、トラブル等の緊急対応(59.1%)、顧客対応(47.9%) 、仕様変更(42.5%)等、主に発注者等顧客からの要望等への対応が多い。 ・業務に関連するストレスや悩みの内容は、納期厳守等のプレッシャー(48.5%)、職場の人間関係(36.8%)が多い。 ・過重労働の防止に向けた取組を実施するに当たっての課題は、顧客の理解・協力が必要であるが多い(56.1%) 。 ○(参考)第4章 過労死等をめぐる調査・分析結果B医療 ・労災支給決定(認定)事案の分析→医師について、脳・心臓疾患の事案の割合が多く(脳・心臓疾患17件、精神障害8件)、その発症に係る要因はほとんど が⾧時間労働であり、具体的には診療業務、管理業務等が多い(17件のうち、診療業務16件、管理業務14件(複数該当))。 看護師について、精神障害の事案の割合が多く(脳・心臓疾患1件、精神障害52件) 、そのほとんどが女性(52件のうち、 51件女性) であり、約半数が30代以下(52件のうち、20代以下12件、30代15件)。 また 、その発病に関与したと考えられる業務によるストレス要因は、患者からの暴力や入院患者の自殺の目撃等の「事故や災害の体験・目撃をした」が、約8割と特に多く(52件のうち、「悲惨な事故や災害の体験・目撃した」40件 (76.9%))、その発生時刻は深夜帯が多い(40件のうち、19件が深夜24時から8時に発生)。 ・労働・社会面の調査→時間外労働が発生する理由は、医師、看護師ともに、診断書、カルテ等又は看護記録等の書類作成(医師57.1%、看 護職員57.9%)、救急や入院患者の緊急対応(医師57.0%、看護師45.0%)が多い。 過重労働の防止のために実施している取組は、医療事務作業補助者や看護補助者を増員(59.5%)、メンタルヘルスに関する相談窓口等を設置(55.2%)が多い。 ○(参考)第5章 過労死等の防止のための対策の実施状況 第1節 労働行政機関等における対策→長時間労働の削減等について関係法令等に基づき推進。とりわけ、以下の対策に重点的に取り組んでいる。 1 長時間労働の削減に向けた取組の徹底→過重労働の疑いがある企業等に対する監督指導を徹底。36協定を締結しなかったり届出を行わない事業場に対する指導及び36協定の届出があった際の助言、指導の強化 2 過重労働による健康障害の防止対策→過労死等のリスクが高い状況にある労働者を見逃さないための 産業医による面接指導等の確実な実施等について指導 3 メンタルヘルス対策→精神障害に関する労災支給決定(認定)が行われた場合、本社事業場に対してメンタルヘルス対策に係る指導を実施 4 ハラスメント防止対策→過労死等に結びつきかねないハラスメント事案が生じた事業所に対 し、再発防止のための取組を指導 第3節 啓発 (1)「過労死等防止啓発月間」の実施 →国主催による「過労死等防止対策推進シンポジウム」を47都道府県48カ所で開催 (2)ポスターやパンフレットなど多様な媒体を活用した周知・啓発 →労働者、事業主及び当事者のそれぞれの立場の方々から意見もいただいて、ポスター、パンフ レット及びリーフレットを作成するとともに、新聞広告及びWeb広告、SNSによる周知・啓発を実施 (3)過重労働対策等に取り組んでいる企業の周知→労働安全衛生に関して積極的な取組を行っている企業を認定、企業名を公表 ≪コラム≫ 中小企業における職場環境改善の取組 ・全社員面談を行い、社員のニーズをもとにして組織体制の見直し、作業環境の変更、勤務開始 時間の多様化等の取組を実施⇒ 管理職の悩みが減ったこと、睡眠の質の 改善や疲労回復の改善傾向がみられた(面談の風景P11参照)。 次回は、「第2回「障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」資料」からです。 |



