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平成30年版 子供・若者白書(概要版)(PDF版) [2018年08月27日(Mon)]
平成30年版 子供・若者白書(概要版)(PDF版)
http://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h30gaiyou/pdf_indexg.html
第3節 若者の職業的自立、就労等支援
1 職業能力・意欲の習得
⑴ キャリア教育・職業教育の推進
(キャリア教育・職業教育の推進)
→文部科学省、厚生労働省、経済産業省の3省は、学校、地域、産業界が一体となって社会全体でキャリア教育を推進する気運を高めるため、「キャリア教育推進連携シンポジウム」を実施。文部科学省と経済産業省は、学校関係者や地域社会、産業界といった関係者の連携・協働による取組を表彰する「キャリア教育推進連携表彰」を実施。文部科学省は、地元企業等と連携した職場体験やインターンシップ及び地元への愛着を深めるキャリア教育を推進している。厚生労働省→企業で働く者などを講師として中学校や高校に派遣し、職業や産業の実態、働くことの意義、職業生活を子供に理解させ、考えさせる「キャリア探索プログラム」を実施している。経済産業省は、先進的な教育支援活動を行っている企業・団体を表彰する「キャリア教育アワー ド」を実施。また、職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力を「社会人基礎力」として整理し、大学教育を通した育成や評価の取組の普及を図っている。
(インターンシップ(就業体験)の推進)→文部科学省、厚生労働省、経済産業省では、「インターンシップの推進に当たっての基本的考え方」(平成9年文部省、通商産業省、労働省)を平成27(2015)年12月に一部改正し、各大学・産業界に周知を行い、インターンシップの普及・促進に努めている。文部科学省では、「子どもと社会の架け橋となるポータルサイト」などにより、キャリア教育の中 核的な取組の一つとして、学校における職場体験やインターンシップの普及・促進に努めている。経済産業省は、長期インターンシップを推進するため、受入促進に向けたツール・メソッドの整備 や産学をつなぐ専門人材のための活用ガイドを策定してホームページで公開している。
(女性若年層に対する啓発)→内閣府は、女性若年層に対して、女性の進出が遅れている理工系などの分野に関して、ウェブサイト「理工チャレンジ(リコチャレ)」による情報発信や仕事体感イベントの開催等を行っている。厚生労働省では、学生が就職先を選択する際に各企業の女性の活躍状況、女性の活躍推進や仕事と育児・介護の両立のための取組も考慮できるよう、「女性の活躍・両立支援総合サイト」を運営。経済産業省は、地域の関係機関と協力しながら、地域事業者の魅力発信や、地域内外の女性・若者・シニア等多様な人材とのマッチングの促進や定着を図る支援イベント等を実施した。

⑵ 能力開発施策の充実
(ハロートレーニング(公的職業訓練))
→厚生労働省は、公共職業能力開発施設のほか、大学を含む多様な民間教育訓練機関なども活用しつつ、公共職業訓練を実施。また、求職者支援制度により、雇用保険を受給できない若者などに対して、職業訓練を実施しつつ、訓練受講を容易にするための給付金を支給し、ハローワーク におけるきめ細かな就職支援を行っている。
(ジョブ・カード、若年技能者の人材育成)→厚生労働省は、平成27(2015)年10月からジョブ・カードを「生涯を通じたキャリア・プラン ニング」及び「職業能力証明」のツールとして活用し、個人のキャリアアップや、多様な人材の円 滑な就職などを促進している。図表 6 ジョブ・カード制度
・若年ものづくり人材の確保・育成を促すため「若年技能者人材育成支援等事業」を実施している。 また、企業内の人材育成に取り組む事業主などに対して訓練経費や賃金の一部等を助成する「人材開発支援助成金」について、「青少年の雇用の促進等に関する法律」(昭45法98)(以下「若者雇用促進法」。)に基づく認定事業主が「特定訓練コース」の対象訓練を実施した場合に助成率 の引き上げを実施し、企業内における若者への技能継承や中核人材の育成を図っている。文部科学省は、大学・専修学校等の教育機関が産業界等と協働し、地域や産業界の人材ニーズに対 応した、社会人等が学びやすい教育プログラムを開発・実証する取組を推進している。

2 就労等支援の充実
⑴ 新卒者等に対する就職支援
(学生に対する就職支援)
→文部科学省は、大学などの就職相談員とハローワークのジョブサポーターとの連携の促進などにより、大学などにおける就職支援体 制を強化。厚生労働省→ ・「新卒応援ハローワーク」を全国に設置し、 広域的な求人情報の提供や、職業紹介、中 小企業とのマッチング、求人開拓、就職支援セミナー・面接会の実施を行っている。 ジョブサポーターによる、就職活動から職場で定着するまでの一貫した担当者制による個別支援や臨床心理士による心理的サポートを行っている。また、大学などへのジョブサポーターの相談窓口設置・出張相談を実施するなど、学校などとも連携を強化。 ・事業主に対して既卒3年以内新卒扱いについて周知を行うとともに、既卒者等の新規学卒枠での応募機会の拡大及び採用・定着の促進を図るため、平成28(2016)年2月より、既卒者及び中退者を対象とした助成金制度を創設し、当該助成金を活用した既卒者等の応募機会の拡大を推進した。
(秩序ある就職・採用活動への取組)→大学生等の就職・採用活動の開始時期については、平成29(2017)年度卒業・修了予定者については、平成28(2016)年度と同様の時期(広報活動開始:3月、採用選考活動開始:6月)が維持された。平成29年度の就職・採用活動においても大きな問題は見られなかったことから、平成 30(2018)年度も同様の時期にすることとなった。約440の経済団体・業界団体を通じて各企業に対し、内閣官房、文部科学省、厚生労働省及び経済産業省から、就職・採用活動開始時期の変更の趣旨に沿った広報活動・採用選考活動を実施する よう要請を行った。

⑵ 職業的自立に向けての支援
(わかものハローワーク等における支援
)→厚生労働省は、フリーター等の正社員就職の推進のため、全国のハローワークでのきめ細やかな職業相談・職業紹介、職業訓練の情報提供・相談などを実施している。
(ジョブカフェにおける支援)→厚生労働省は、都道府県が主体的に設置するジョブカフェ(「若年者のためのワンストップサービ スセンター」)において、企業説明会や各種セミナーを民間団体に委託して実施。
(若者の農林漁業への就業促進)→農林水産省は、若者が安心して農林漁業に就業していけるよう、資金の交付、無利子融資、情報提供、就業相談会を実施するとともに、作業実態や就労条件を理解してもらうためのトライアル雇用、就業の場での研修を進めるための雇い主への助成、教育機関における研修を推進している。

⑶ 非正規雇用対策の推進→厚生労働省は、正社員を希望する人の正社員転換や非正規雇用を選択する人の待遇改善を進めるため、平成28(2016)年1月に策定した「正社員転換・待遇改善実現プラン」等に基づき、各都道府県と連携して、非正規雇用労働者の希望や意欲・能力に応じた正社員転換・待遇改善を強力に推進している。

⑷ 若者雇用促進法の施行による就職支援→平成27(2015)年度に成立した若者雇用促進法に基づく、@新卒者の募集を行う企業による職場情報の提供の仕組み、Aハローワークにおける一定の労働関係法令違反に係る求人者の求人不受理、B若者の雇用管理が優良な中小企業についての認定制度(ユースエール認定制度)等について、積極的な周知を図るとともに、その取組を促進した。

⑸ 若者の「使い捨て」が疑われる企業等への対策の推進→厚生労働省では、若者が安心して働くことができる環境づくりに向けて、過重労働や賃金不払残業など若者の「使い捨て」が疑われる企業等に対する監督指導を行い、労働基準関係法令違反等を確認したため、是正・改善に向けた指導を行った。また、学生アルバイト等の労働条件の確保については、「大学生等に対するアルバイトに関する意識等調査」に続き、「高校生に対するアルバイトに関する意識等調査」を実施し、その結果を踏まえ、平成28(2016)年7月に、文部科学省と連携し、高校生アルバイトが多い業界団体に対し、労働基準関係法令の遵守のほか、シフト設定等の課題への配慮を要請し、平成29(2017)年3月に同内容について再度要請を行った。さらに、厚生労働大臣を本部長とする「長時間労働削減推進本部」において決定した「『過労死等ゼロ』緊急対策」(平成28年12月)に基づき→ ・企業向けの労働時間の把握に関するガイドラインの策定・周知 ・長時間労働等の事案について、企業全体への指導を行う仕組みの整備。 ・企業名公表制度の強化。また、平成30(2018)年4月から、全ての労働基準監督署に、労働時間に関する法制度の周知及び指導を集中的に行うための特別チーム「労働時間改善指導・援助チーム」を編成し、そのチームの業務の一環として、長時間労働の抑制と過重労働による健康障害防止のため、「労働時間改善 特別対策監督官」として任命された労働基準監督官が監督指導を行うこととしている。

3 働き方改革の実現→政府は、若者も高齢者も、女性も男性も、障害や難病のある人も、一度失敗を経験した人も、誰もが活躍できる「一億総活躍社会」の実現を目指し、平成28(2016)年6月には、「ニッポン一億 総活躍プラン」を閣議決定し、関連施策のロードマップを策定。プランでは、働き方改革は一億総活躍社会の実現に向けた最大のチャレンジと位置付けられ、働き方改革の実現を目的とする実行計画の策定等に係る審議に資するため、内閣総理大臣を議長とする「働き方改革実現会議」が平成28(2016)年9月に開催された。同会議 では、時間外労働の上限規制の在り方など長時間労働の是正、同一労働同一賃金の実現などによる 非正規雇用の処遇改善、女性・若者が活躍しやすい環境整備等が議論され、平成29(2017)年3 月に「働き方改革実行計画」が取りまとめられた。本計画では、子供・若者に関して、給付型奨学金の創設など誰にでもチャンスのある教育環境の整備のほか、若者の活躍に向けた支援・環境整備の推進として、高校中退者等に対する就労・自立支援、多様な選考機会の促進、若者の「使い捨て」が疑われる企業等への対応策の強化等が盛り込まれた。引き続き、10年先を見据えたロードマップに沿って、施策を進めていく。


第4節 社会形成への参画支援
1 社会形成に参画する態度を育む教育の推進
(学校教育における取組
)→現行学習指導要領では、例えば、小学校では社会生活を営む上で大切な法やきまりなど、中学校では契約の重要性や、消費者の自立の支援なども含めた消費者行政など、高等学校では消費者に関する問題などについての学習が行われている。平成29(2017)年3月に改訂した新しい小・中学校 の学習指導要領では、例えば、小学校では市町村による公共施設の整備を扱う際の租税の役割や、 売買契約の基礎などについて、中学校では民主政治の推進と公正な世論の形成や選挙など国民の政 治参加や、消費者被害の背景とその対応などについて新たに明記するとともに、平成30(2018) 年3月に改訂した高等学校の新学習指導要領では、「公共」を新設するなど、主権者教育や消費者 教育に関する内容の充実が図られている。
(主権者教育)→総務省と文部科学省で連携して、平成27(2015)年度に作成・配布した政治や選挙等に関する副教材や教員用の指導資料を、平成29(2017)年度においても、副教材を全国の国公私立高等学校等の高校1年生を対象に配布した。
・総務省では、主権者教育の推進に努めている→ ・地方公共団体が策定する主権者教育の長期計画に対する支援。 ・主権者教育アドバイザー制度を創設し、選挙管理委員会及び学校等の教育機関が行う主権者教育の取組を支援。 ・各地の選挙管理委員会と連携し、地域の啓発団体や若者を対象とした研修会等の開催。 ・政治や選挙等に対する理解を深めてもらうよう、若者向けの啓発イベントを開催。
・文部科学省→高等学校における主権者教育の実施状況を調査し公表するとともに優れた取組について共有を図った。さらに、大学等においても、各自治体の選挙管理委員会と連携したキャンパス内における期日前投票や選挙管理委員会におけるインターンシップ等を通じた啓発活動が充実するよう、大学等における先進的な取組を周知している。
(法教育)→法務省は、法教育の普及・発展のため、教材やリーフレットの作成、職員を派遣しての法教育授業を行っている。
(租税教育)→国税庁は、学校からの要請に基づく租税教室への講師派遣、学校の教員を対象とした講習会の開催や、租税教育用副教材の作成・配付、税に関する作文の募集等を実施し、租税教育の充実に向けた 環境整備や支援に努めている。
(金融経済教育)→金融庁は、「金融リテラシー・マップ」の改訂、大学生に対する授業の実施、高校等へ講師の派遣 等により、金融リテラシーの向上を図っている。
(労働者の権利・義務に関する教育)→厚生労働省は、より早い段階から労働法教育を実施するために、高校、大学等での労働法教育プログラムや指導者用資料等を作成し、配布など、高校、大学等における労働法に関する知識のさらなる周知・啓発に取り組んでいる。 (消費者教育)→消費者庁は、消費者教育関連の情報を集約した消費者教育ポータルサイトにおいて、最新教材等の 収集・掲載等の運用などを行っている。文部科学省は、消費者教育の実践事例の報告及び多様な主体との連携・協働による消費者教育を促進する場として「消費者教育フェスタ」を実施。また、地域における消費者教育の推進体制づくり を支援するため、消費者教育アドバイザーの派遣等を行っている。
(社会保障制度についての情報提供・意識啓発)→厚生労働省は、有識者会議「社会保障の教育推進に関する検討会」において作成した高校生向け教材を全国の高等学校に無償配布するとともに、教員向けの研修会を実施するなど、教育現場への普及・啓発活動を行っている。

2 ボランティアなど社会参加活動の推進→学校教育では、総合的な学習の時間や特別活動において、子供の社会性や豊かな人間性を育むため、ボランティア活動をはじめとする社会参加活動が行われている。独立行政法人国立青少年教育振興機構は、「学生ボランティアと支援者が集う全国研究交流集会」 を実施している。

次回は「第3章 困難を有する子供・若者やその家族の支援」からです。
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