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平成30年版 子供・若者白書(概要版)(PDF版) [2018年08月22日(Wed)]
平成30年版 子供・若者白書(概要版)(PDF版)
http://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h30gaiyou/pdf_indexg.html

特集 就労等に関する若者の意識
第1章 子供・若者育成支援施策の総合的な推進
第2章 全ての子供・若者の健やかな育成
第3章 困難を有する子供・若者やその家族の支援
第4章 子供・若者の成長のための社会環境の整備
第5章 子供・若者の成長を支える担い手の養成
第6章 創造的な未来を切り拓く子供・若者の応援
第7章 施策の推進体制等


◎特集 就労等に関する若者の意識 調査結果のポイント ↓↓
○依然として多くの若者が不安を抱えている
○仕事より家庭・プライベートを優先したい若者が増加
○転職を否定的に捉える若者は少ない


◎特集 就労等に関する若者の意識

1 はじめに
・少子高齢化、生産年齢人口の減少が課題、東京一極集中の傾向が継続、地方において、人口減少や過疎化は特に深刻な状況→政府は、この課題の克服に向けて、家庭で、職場で、地域で、あらゆる場で、誰もが活躍できる全員参加型の社会の実現を目指している。 社会の中で自立し活躍するには、就労を通して経済的な基盤を築くことが大きな要素となるが、就労は、単に収入を得るための手段というだけではなく、その人と社会をつなぎ、自己実現を図るためのものでもあるなど、「働き方」は「暮らし方」そのものと考えられる。
・こうした基本的考え方の下、 ライフスタイルが多様化している現代において、個人の希望や事情により様々な働き方が受け入れられる環境が求められている中で、多様な働き方が可能となるよう働き方改革実行計画が策定され、また、「新しい経済政策パッケージ」(平成29年12月閣議決定)により、人生100年時代を見据えた「人への投資」が進められている。さらに、IoT、ビッグデータ、ロボット、人工知能などのイノベーションの登場は、これからの仕事の内容や働き方を劇的に変えていく可能性がある。 そこで、今回の特集では、平成29(2017)年度に内閣府が行った、就労等に関する若者の意識を調査した「子供・若者の意識に関する調査」(以下「平成29年度調査」という。)の結果をもとに、若者 が、働くことをどう捉え、職業選択に際してどのような事柄を重視しているのか、就職後にも学び続けることを希望しているのか、将来に対してどのような展望を持っているのか、などについて、過去の調査結果とも比較しながら分析した結果を紹介するとともに、若者に対するキャリア形成支援等について 参考となる取組を紹介する。

2 就労等に関する若者の意識調査の結果
⑴ 調査の概要について
ア 調査の対象、時期、方法等
→ 平成29年度調査は、インターネット調査会社に登録してあるリサーチモニターである全国の16歳 から29歳までの男女(有効回答数10,000)を対象に、平成29(2017)年10月27日から同年11 月13日までの間に実施したインターネット調査である。 また、本特集では、平成23(2011)年度に内閣府が実施した「若者の考え方についての調査」1 (以 下「平成23年度調査」という。)における平成29年度調査と比較可能な設問に対する結果についても掲載している。
イ 回答者の属性→回答者の属性は次のとおり(図表 1-1、1-2、1-3)。 なお、平成23年度調査における回答者の属性と大きな違いはない。
⑵ 就業に対する考え方及び初職の状況等について
ア 希望する雇用形態
「最も希望する雇用の形態等」をみると、現在「正規雇用」者の96.0%、現在「学生」の88.4%が「正規雇用」を希望と回答。また、現在「非正規雇用」者の47.1%が「正規雇用」を希望すると回答している一方で、46.9%が「非正規雇用」を希望すると回答。さらに、現在「自営業・自由業」者の60.4%が「自営業・自由業」を希望と回答し、現在「専業主婦(主夫)」の68.9%が「非正規雇用」を希望と回答(図表 2)。
次に、希望する雇用形態別にその雇用形態を希望する最も重要な理由についてみると、「正規雇用」 を希望する者の選択理由として多かった回答は、「安定していて長く続けられるから」、「収入が多いから」でそれぞれ59.0%、26.9%、「非正規雇用」を希望する者の選択理由として多かった回答は、 「自由な時間が多いから」、「子育て、介護等との両立がしやすいから」でそれぞれ33.9%、28.0%、 また、「自営業・自由業」を希望する者の選択理由として多かった回答は、「自由な時間が多いから」、 「特別に指示されずに、自分の責任で決められるから」でそれぞれ28.9%、22.9%であった(図表 3)。

イ 初職の状況→現在就業している者、または、過去に就業したことがある者の初職(学校等を卒業または中途退学した直後の就業)の雇用形態についてみると、全体では、「正規雇用」が57.8%、「非正規雇用」が 34.2%。このうち、「25歳から29歳」では、「正規雇用」が68.3%であり、「非正規雇用」 の26.4%よりも多かったが、「16歳から19歳」では、「正規雇用」が30.6%であり、「非正規雇用」 の53.1%よりも少なかった(図表 4)。
初職の雇用形態ごとに現在の就学・就業の状況→初職が「正規雇用」であった者のうち、現在「正規雇用」の者は72.5%、現在「非正規雇用」の者は13.4%、現在「働いていない」 者は4.0%であった。初職が「非正規雇用」であった者のうち、現在「正規雇用」の者は12.6%、現在「非正規雇用」の者は45.3%、現在「働いていない」者は9.5%であった。また、学校等を卒業または中途退学した直後に「無業」であった者のうち、現在「正規雇用」の者は18.1%、現在「非正規雇用」の者は44.2%、現在「働いていない」者は13.7%であった(図表 5)。
初職の継続状況→全体では、「現在も継続して勤務している」者が41.4%で最も多 く、次いで、「1年以上3年未満で離職した」者が17.6%、「3か月以上1年未満で離職した」者が 16.3%、「1か月以上3か月未満で離職した」者が8.7%であった。年齢階層別にみると、全ての年齢階層で「現在も継続して勤務している」者の割合がおおむね4割であったが、「16歳から19歳」では、「1か月未満で離職した」者が17.3%、「1か月以上3か月未満で離職した」者が15.5%であり、 他の年齢階層よりも比較的短い期間で離職している者が多かった(図表 6)。
初職の離職理由(複数選択可)→「仕事が自分に合わなかったため」が43.4%で最も多く、「人間関係がよくなかったため」が23.7%、「労働時間、休日、休暇の条件がよくなかった ため」が23.4%、「賃金がよくなかったため」が20.7%、「ノルマや責任が重すぎたため」が19.1% と続いている。 初職の離職理由の中で最も重要な理由についても、「仕事が自分に合わなかったため」が23.0%と 最も多く、次いで、「人間関係がよくなかったため」が10.0%であった。なお、「結婚、子育てのため」の8.5%がこれに次いで多い理由であった(図表 7)。

ウ 働いていない理由→現在「働いていない(求職中や家事手伝いの者を含む)」者が働いていない理由(複数回答)についてみると、「希望する業種・職種での採用がなかったから」が26.0%で最も多く、次いで、「健康上の理由のため」が21.8%、「特にやりたいことがないから」が18.5%、「人間関係がうまくいかないから」が17.4%であった。また、項目が異なるため単純な比較は困難であるが、平成23年度の調査時と比べて、「希望する業種・職種での採用がなかったから」、「特にやりたいことがないから」、 「人間関係がうまくいかないから」と回答した者の多さが目立つ。一方、「他にやりたいことがあるか ら」、「どこにも採用されないから」と回答した者も平成23年度の調査時より多かったが、その違い はわずかであった(図表 8)。

⑶ 仕事観について
ア 仕事をする目的
→「収入を得るため」と回答した者が84.6%と突出して多く、「仕事を通して達成感や生きがいを得るため」と回答した者が15.8%、「自分の能力を 発揮するため」と回答した者が15.7%、「働くのがあたりまえだから」と回答した者が14.8%、「人の役に立つため」と回答した者が13.6%であった(図表 9)。
イ 仕事選択に際して重要視する観点→「安定していて長く続けられること」及び「収入が多いこと」に、「とても重要」または「まあ重要」と回答した者は、ともに88.7%で最も多かった。 次いで多かった項目は、「自分のやりたいことができること」の88.5%、「福利厚生が充実している こと」の85.2%、「自由な時間が多いこと」の82.2%であった。一方、「実力主義で偉くなれること」 と「特別に指示されずに、自分の責任で決められること」を「とても重要」または「まあ重要」と回答した者は、それぞれ51.6%、55.8%と比較的少なかった(図表 10)。項目が異なるため単純な比較は困難であるが、平成23年度の調査時においても、「安定していて長く続けられる」、「収入が多 い」、「自分の好きなことができる」といった類似の項目に「とても大切」または「まあ大切」と回答 した者は多かった。

 仕事と家庭・プライベートとのバランス→「仕事よりも家庭・ プライベート(私生活)を優先する」と回答した者は63.7%であり、平成23年度の調査時における 52.9%よりも多かった。 また、男女別に仕事と家庭・プライベート(私生活)のどちらを優先するかについてみると、「仕事よりも家庭・プライベート(私生活)を優先する」と回答した男性は58.3%であり、女性の 69.4%より少ないものの、平成23年度の調査時よりも10ポイント以上多く、半数を超えていた(図 表 11)。

エ 仕事と家庭との関係→「子育てと仕事を両立しにくい職業がある」に、「とてもそう思う」または「まあそう思う」と回答した者が86.2%で最も多く、次いで多かった項目は、「家庭のことを考えると転職や離職が難しくなる」の81.4%、「残業等でパートナーと生活時間帯を合わせるのが大変だ」の76.6%、「結婚すると就労しにくい職業がある」の76.4%であった。平成23年度の 調査時には、「家庭を持つと就労しにくい職業がある」に、「とてもそう思う」または「まあそう思 う」と回答した者が89.0%で最も多く、次いで多かった項目は、「家庭生活のことを考えると転職や 離職が難しくなる」の88.9%、「家庭や子育てと仕事を両立できる企業が少ない」の84.4%であった (図表 12)。平成23年度の調査時とは項目が異なるため単純な比較は困難であるが、類似した項目である「結婚すると就労しにくい職業がある」、「産前産後休業や育児休業を取得すると、職場にいづらくなる」、「家庭のことを考えると転職や離職が難しくなる」に、「とてもそう思う」または「まあそ う思う」と回答した者は、平成23年度の調査時よりも少なかった。

オ 転職に対する意識→「自分の能力や適性に合わない職場であっても、転職は絶対すべきではない」または「自分の能力や適性に合わない職場であっても、転職はできる限りしない方がよい」といった、転職に否定的な項目を選択した者は17.3%であり、2割に満たなかった。 また、男女別に転職に対する意識についてみると、転職に否定的な項目を選択した男性は21.4% であり、転職に否定的な項目を選択した女性の13.2%よりも多かった(図表 13)。
転職する際に重要視すること→「自分の興味ややりたいことが、賃金や労働条件より、とても重要」または「自分の興味ややりたいことが、賃金や労働条件より、どちらかといえば重要」と回答した者は49.4%、「賃金や労働条件が、自分の興味ややりたいことより、とても重要」または「賃金や労働条件が、自分の興味ややりたいことより、どちらかといえば重要」と回答した者は 40.0%であった。 また、男女別に転職する際に重要視することについてみると、「賃金や労働条件が、自分の興味ややりたいことより、とても重要」または「賃金や労働条件が、自分の興味ややりたいことより、どちらかといえば重要」と回答した女性は45.0%であり、男性の35.3%よりも多かった(図表 14)。

カ 学びの継続希望→より良い仕事に就くために就職後も学び続けることを希望しているかどうかについてみると、「条件が整えば、希望する」と回答した者が53.2%で最も多く、「希望する」が24.3%、「希望しない」 が22.5%であった(図表 15)。

⑷ 働くことへの不安と相談状況について
ア 不安の傾向
→「十分な収入が得られるか」に、「とても不安」または「どちらかといえば不安」と回答した者が76.5%で最も多く、次いで多かった項目は、「老後の年金はど うなるか」の75.4%、「きちんと仕事ができるか」の73.5%、「仕事と家庭生活の両立はどうか」の 72.2%、「勤務先での人間関係がうまくいくか」の71.4%であった。平成23年度の調査時と比べて、 「とても不安」または「どちらかといえば不安」と回答した者は、全ての項目において少なかった (図表 16)。
イ 相談相手→「親」と回答した者は52.9%、「周りの友人・知人(中学校、高校、大学時代の友人など。インターネットで知り合った友人を除く)」と回答した者は31.3%、「恋人・配偶者」と回答した者は23.4%であった。また、「悩みはあるが、誰にも相談したことがない」と回答した者は10.8%であった(図表 17)。
ウ 相談効果→「自分の考え方が広がった」と回答した者が58.4%、「就職先を選ぶこと・働き続けることの参考になった」と回答した者が55.5%、「自分の考えや気持ちの整理がついた」と回答した者が 53.7%であった(図表 18)。

⑸ 将来の展望について
・40代の将来像
「親を大切にしている」に、「とてもそう思う」または「まあそう思 う」と回答した者が75.8%で最も多く、次いで多かった項目は、「幸せになっている」の73.0%、「子供を育てている」の67.8%であった。一方、「有名になっている」に、「とてもそう思う」または「ま あそう思う」と回答した者は16.5%、「世界で活躍している」は19.0%、「海外での勤務経験を積んでいる」は19.4%と少なかった。 平成23年度の調査時には、「親を大切にしている」に、「とてもそう思う」または「まあそう思う」 と回答した者が77.3%で最も多く、次いで多かった項目は、「幸せになっている」の72.5%、「子供を育てている」の65.3%であった。一方、「有名になっている」に、「とてもそう思う」または「まあそ う思う」と回答した者は15.8%、「世界で活躍している」は18.3%と少なかった(図表 19)。平成23 年度の調査時から追加・変更した項目があるため、全体としての単純な比較は困難であるが、共通の項目については、平成23年度の調査時と同様の傾向であったと考えられる。

⑹ キャリア教育・職業教育について
ア 教育の効果
→受講経験があると回答した者が、キャリア教育や職業教育を受けた結果、役に立ったと考えている効果についてみると、「働く事の大切さがわかった」が61.7%で最も多く、次いで多かった項目は、「コミュニケーションスキルの重要性がわかった」の61.0%、「自分の考え方が広がった」の58.0%、「ビジネスマナー等がわかった」の51.3%、「就職先を選ぶ参考になった」の50.4%であった(図表 20)。
イ 就労に関して教わりたかったこと→学生時代に教えてほしかったことについてみると、「コミュニケーション能力やビジネスマナーなど、社会人としての基礎的知識」が47.1%で最も多く、次いで多かった回答は、「仕事に直接役立つ専門的知識・技能など」の43.4%、「世の中にある様々な職業の内容」の34.0%であった(図表 21)。

次回は、特集 就労等に関する若者の意識「3 おわりに」です。
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