ASDっ子は、Windows それとも Mac? [2011年12月07日(Wed)]
今朝、息子が大幅に遅刻した
こんな日は、校内に入り、色々な教室の様子をうかがいながら息子を教室まで送り届けることにしている。 ちょうどそんな時・・・ パニックになっている生徒さんが居た。 朝のランニングの時間になっても運動場に出たがらない様子。下駄箱の周りで大抵抗をしている。先生方もその子の安全を確保しつつ・・・ 「朝からこの子機嫌が悪くて、不安定で。」「そんなことしても、やらなきゃいけないことは変わらないんだから、頑張れ!」と先生同士がその子に話しかけていた。 ちょっとその光景を見て、ちょっと切なくなった。 定型発達型のお子さんに対してなら、その対応はごく普通で当たり前の対応と言えると思います。叱咤激励も効果的かと思います。 でも・・・ 定型発達型でないがゆえにこの学校に通っているわけです。だからここには、どうしても『工夫』が必要になるのは必至だと思ったからです。 多数派の定型発達型と少数派のASDっ子たちでは、脳のタイプが違うことをうけとめていただきたいなぁ〜って思うのです。 でもこれってなかなか私たちには、分かりにくい感覚です。 彼らがどう物事を理解しそしてそれを発信するか・・・どう伝えればうまく伝わるのか・・・ コンピューターに置き換えるのもどうかと思いますが・・・あえてわかりやすくコンピューターにたとえるなら・・・ 多数派のWindowのOSと少数派のMacのOS(オペレーティングシステム)の違いといった感じでしょうか? 同じコンピューター(頭)と言っても、入出力機能、画面出力(表現の仕方)やディスクやメモリの管理(記憶)の仕方がWindowとMacでは違うように・・・ 定型発達型とASDっ子の脳では脳のタイプ(OS)が違うのです。 キーボードにコマンドを入力しても、WindowのOSが認識するように、MacのOSは認識しないとことがあるというとよいのでしょうか?Windowに慣れている人は、Macを扱いにくいと表現することをしばしば聞きます。自分でも時々戸惑います。 ASDっ子たちも、定型発達型のお子さんと比べると、対応に困り、どう接するのが良いか困るとよく言われます。 コンピューターなら、Window派が、Macを使用するようになった際、Windowでしか通用しないコマンドを送り続けるようなことはしませんよね。Macとかかわるようになった時点で、Macとの関わり方を学び、それを実践し自らが、Macの取り扱いにどんどん慣れていくように工夫するはずです。沢山の労力と時間をかけて、そして時には憤慨しながら、MacにWindowのコマンドを認識させようとはしないでしょう。アウトプットが自分の期待通りでないことに腹を立てたりはしないでしょう。 ASDっ子たちに対しても、同じです。多数派の私たちが理解できる方法で、彼らにインプットしても、彼らと私たちの脳のタイプが違うのです。そこに彼らの困難が生じしているわけなのです。我慢させ、頑張ればMacがWindowsになるのではないのです。彼らが困難なく認識できる入力の仕方を理解し、工夫しその中で接する必要があるのです。それだけでいいのです。取り扱う側がそれぞれを理解することから始まるのです。子ども達に置いては、接する側の私たちにこそ変わっていかなくてはならないことがあるのです。 彼らに、定型発達型のお子さんと同じような、教育方針、子育てはなかなか通用しないのです。彼らが私たちに合わせていかなければならないのではないのです。私たち保護者、支援者が彼らの脳のタイプを理解しそして接することで、子どもたちからのアウトプットは本来お互いが分かりあえる立派で豊かなコミュニケーションに変わると思うのです。 |