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おはなし迷路絵ハガキ
うまく迷路をたどるとお話が完成。
間違った道を行くと笑っちゃうオチ。
ポスターもありますが(URL)、
はがきサイズお手軽です。




伸縮ボール
伸び縮みボール。不思議おもしろ。




スティッキー
子どもも大人もあそべます。




ラッシュアワー
車脱出パズル。頭使います。




ニコケーキゲーム
つみあげたりオセロにしたり…




アイスクリームタワー
サーティーワンに行きたくなります(笑)




おにぎりトランプ
あそびにくいです(笑)。でもウケます。




壁をぺたんぺたんと落ちていきます
人気者!




水でお絵かきできるシート
他にもいろんな種類が




カラフルまがレール
プラレールの線路。曲がるし可愛い!




バルーンスライム
ひみつにしておきたいおもしろさ!










もう1人の主役(62) [2019年10月17日(Thu)]

京大病院小児科に「楽しい時間」をプレゼントしていらっしゃるボランティアグループ
にこにこトマトさんのニュースレターに04年10月からへなちょこなコラムを書かせていただいています。コラムのタイトルは「もう一人の主役」。前代表の神田さんがつけてくださいました(嬉しい)。



「1日5分でいいから…?」


病気をもつ子どものきょうだいたちは、いろんな気持ちを感じながら日々を過ごしています。どうしても病気をもつ子どもに周囲の大人の目が集中するため、「自分は見てもらう価値のない方の子どもなんだ」と感じているきょうだいがいたりもします。「自分は大切にされるべき存在だ」という自信を持てないまま大人になり、生きづらさを抱えるきょうだいもいます。こんな気持ちを少しでも軽くするために、お家の中だけで頑張らないといけないのではなく、第三者ができることもたくさんあるのではと思ってきました。

きょうだいが寂しい気持ちを抱えているかも、と感じた時、保護者の方に「1日5分でいいからきょうだいちゃんのことも見てあげてくださいね」と伝えるのは簡単なことです。でも、きょうだいさんや保護者の方と出会う中で感じているのは「1日に5分もきょうだいに目を向けていなかったら、この子はここまで大きくなれなかったのでは」ということです。子どもが大きなケガをしないように、健やかに成長していけるように、保護者の方はたとえば目の前に子どもがいない間も、子どもたちを大切に育てておられます。子どもたちのエネルギーになっているごはんだって、「少しでも栄養がとれるように」とか、「今日は好きなものをつくってあげよう」と、お子さんを思う気持ちが添えられていますし、子どもたちが着ている服だって「これ可愛いなー」とか、「サイズが合わなくなったから買い替えなきゃ(大きくなったなあ)」とか、そんな思いに包まれてきょうだいたちはここまで大きくなったんだなあと思います。

あるお母さんが「きょうだいさんのための本」を保健所で見て、「きっとこの中には、『きょうだいのためにこんなこともあんなこともしてあげて』と書いてあるんだと思って、こわくて開くことができませんでした。私がきょうだいに何もしてあげられてないことは自分でよくわかっているから。」と話してくださいました。そのお家のきょうだいさんの髪がきれいに編み込まれていたので「わ、編み込み可愛いね。お母さんがしてくれるの?」と尋ねると、うん、と頷き、「そうなんだ、嬉しいね!」と伝えたら、にっこり笑ってくれました。その笑顔が本当に可愛くて、お母さんは涙がぽろりとこぼれ、「お母さん頑張ってますよね」「ほんとだ私頑張ってますよね」と確認をしました。

保護者の方がきょうだいを大切に思っていること、なかなかきょうだいには伝わっていないことがあります。たとえば「今日はカレーだよ」と伝えるだけでなく「今日はあなたの好きなカレーにしたよ」と伝える。見えやすくすることで、愛されていることが子どもたちにわかりやすく伝わるお手伝いをさせていただけたら嬉しいなと思っています。
Posted by だいひょ at 21:27 | もう1人の主役(コラム) | この記事のURL
もう1人の主役(61) [2019年05月18日(Sat)]

京大病院小児科に「楽しい時間」をプレゼントしていらっしゃるボランティアグループ
にこにこトマトさんのニュースレターに04年10月からへなちょこなコラムを書かせていただいています。コラムのタイトルは「もう一人の主役」。前代表の神田さんがつけてくださいました(嬉しい)。



「きょうだいの日」


2019年4月10日、日本で最初の「きょうだいの日」がやってきました!
「きょうだいの日(Siblings Day)」は、アメリカのほとんどの州で祝われている記念日で、父の日や母の日の兄弟姉妹版の日です。考案されたクラウディア・エヴァートさんは、父の日や母の日のように、亡くなったきょうだいを想う日があってもいいのでは、と「きょうだいの日」を作られ、クラウディアさんの亡くなったお姉さんのお誕生日に合わせて4月10日を選んだそうです。

この日を日本でも「きょうだいの日」に制定して、きょうだいたちの応援につなげませんか?というお願いに、200名を超える賛同者の方が制定発起人としてご協力くださいました。日本記念日協会に申請、認証され、今年から日本でも4月10日が「きょうだいの日」になりました。

アメリカではこの日は、きょうだいで写真を撮ってSNSにアップして感謝の気持ちを伝え合ったり、贈り物をしたり、一緒にお出かけをして楽しみます。SNSではマリオとルイージや、ディズニーのきょうだいのキャラクター等が登場して、きょうだいの日を祝います。日本でも、そんな風にきょうだいで楽しむイベントとしても広がりつつ、たとえば病気や障がいをもつ子どものきょうだいのように、いろいろな状況で頑張っているきょうだいたちにも思いを馳せる、そんな応援の気持ちがきょうだいたちに届く、優しい記念日として定着させていけるといいなと思っています。

仲良しきょうだいでカフェにおでかけして、きょうだいの日スペシャルデザートを食べると、その料金の数パーセントがきょうだい支援団体の活動資金になる、いつかそんなキャンペーンが全国各地で行われるようになったらいいな、という夢も見つつ、今年はきょうだいの日コースターを10,000枚作製して、全国55カ所(宮城県から宮崎県まで18都道府県)のカフェや自動車ディーラー、薬局、病院等で使っていただきました。

この日をきっかけに、子どもきょうだい、大人きょうだいのためのイベントが各地で開かれたり、新しくきょうだいのための会が生まれたり、1年目から嬉しいご報告が続いています。聖路加国際病院では職員食堂でコースターを使ってくださり、名古屋大学医学部付属病院では、勤務2日目の新人看護師さんたちにきょうだいのサポートについてのオリエンテーションと共にコースターを配ってくださり、病院の中に、これからきょうだいさんを見守ってくださる方が増えていく予感に感動しました。
来年はどんなことをしようかな、と考え中です。すてきアイディアぜひ教えてください。
Posted by だいひょ at 14:19 | もう1人の主役(コラム) | この記事のURL
もう1人の主役(60) [2018年12月28日(Fri)]

京大病院小児科に「楽しい時間」をプレゼントしていらっしゃるボランティアグループ
にこにこトマトさんのニュースレターに04年10月からへなちょこなコラムを書かせていただいています。コラムのタイトルは「もう一人の主役」。前代表の神田さんがつけてくださいました(嬉しい)。



「ぼくにはサンタさん来なかったよ」


12月になりました。この原稿を書いている時、街も病院もすっかりクリスマスの空気です。小児病棟にもサンタさんの慰問があったり、入院して頑張っている子どもたちにクリスマスプレゼントが届いたり、そんなわくわくするイベントのニュースも耳に入ります。

ある年のクリスマス、きょうだいさんがこんなことを話してくれました。「あのね、昨日〇〇ちゃん(入院中のお子さん)のところにサンタさんが来たんだよ!」わあ、すごいね、よかったね、と返すと、その子は「でもね、ぼくにはサンタさん来なかったよ」と教えてくれました。
私の家も、心臓病の弟には親の会の方々の手作りの可愛いクリスマスカードが毎年届きましたが、私に届くカードはありませんでした。病気でがんばっている弟にご褒美があることは姉の私にとってもうれしいことだったので、不公平だと感じたことはありませんでしたが、しぶたねの活動できょうだいさんに小さなクリスマスプレゼントを渡すとき、「これは入院してる〇〇ちゃんにあげる!」と言って、その子の分ともうひとつ用意しないと自分には受け取らない子をたくさん見ていると、家に2人以上「子ども」がいるのなら、どちらの子にもプレゼントがあるといいなと思ってしまいます。

しぶたねでも、出会ってきたきょうだいさんたちに送っているクリスマスカードを、病気をもつ兄弟姉妹の分もすべて送ることはできていないので、プレゼントやカードをきょうだいにも、ということが難しい事情はわかりますし、無理をしてほしいと思っているわけでもありません。ただ、病気をもつ子どもの陰に、こんな風に感じているきょうだいがいるかもしれないということを少しだけ想像していてもらえたら、きっときょうだいを取り巻く世界が少しあたたかくなるんじゃないかなと思うことがあります。

たとえば小児病棟に来てくれるサンタさんが廊下で待っているきょうだいにもにっこりしてくれるような^^

病気をもつ子どもも、きょうだいも、病気であったり、病気を抱えてがんばる兄弟姉妹がいる状況だったり、の前に、「子ども」であることを大切にされてほしいなと思っています。すべての子どもに優しいクリスマスが来ますように。
Posted by だいひょ at 14:17 | もう1人の主役(コラム) | この記事のURL
もう1人の主役(59) [2018年08月18日(Sat)]

京大病院小児科に「楽しい時間」をプレゼントしていらっしゃるボランティアグループ
にこにこトマトさんのニュースレターに04年10月からへなちょこなコラムを書かせていただいています。コラムのタイトルは「もう一人の主役」。前代表の神田さんがつけてくださいました(嬉しい)。



「兄弟姉妹を亡くした子どもに向けて」


にこにこトマトさんを始め、たくさんの病院や保健所、きょうだいさんを大切に思う方々の手を経て全国のきょうだいさんに届けることができている「きょうだいさんのための本 ―たいせつなあなたへ」(ピンクのリボンの表紙が目印)は、先月また増刷して累計27,000冊になりました。きょうだいさんの誕生日プレゼントに、入院中の兄弟姉妹とお母さんをお家で待っているきょうだいさんに、と、たくさんの方が使ってくださり、先日はついに、子どもの頃にこの本をお母さまからもらって大事に持ってくれていた大学生の方が活動にボランティアさんとして参加してくださるという夢みたいなことも起こりました。

そして今年3月、一般財団法人冠婚葬祭文化振興財団さまに印刷費を助成していただき、病気で兄弟姉妹を亡くした子どものための「きょうだいさんのための本A―おにいちゃん、おねえちゃん、おとうと、いもうとを亡くしたあなたへ」も完成し、きょうだいさんのための冊子が2種類になりました。世の中に「きょうだいのための場、ひと、もの」を増やしていくことが私たちの目標です。一歩進むことができました。

最初に作った25,000冊は、全国の小児科やNICU、病弱教育部門をもつ特別支援学校、支援団体など1240カ所と、「うちのきょうだいに読ませてあげたい」「お友達のおうちのきょうだいさんに渡してあげたい」と個人で問い合わせてくださったたくさんの方々に送ってあっという間になくなり、さらに5,000冊増刷したところです。

冊子を手にした高校生のきょうだいさんが「いい本だねえ。僕たちきょうだいさんには当たり前の話なんだよね。もっと小さい時に読みたかったな。」と話してくれたり、小学生のきょうだいさんが泣きながら読んで「宝物にする」と、少しずつページに書き込みをしてくれているそうです。病院のスタッフの方から「きょうだいのためにできることが増えてうれしい」と優しいお言葉もいただきました。

兄弟姉妹を亡くすというつらい経験をしたきょうだいさんたちが、つらい中でもひとりぼっちじゃないように、がんばりすぎてしまわないように…周りの大人がきょうだいさんを大事に思っている気持ちを伝えるきっかけに、きょうだいが亡くなった兄弟姉妹の話をしてもいいんだと感じられるきっかけに、使っていただけたらと思っています。

きょうだいさんに届く分は無料で送付しています。しぶたねホームページ下の問い合わせフォームからご連絡ください。同じページでPDFも公開しています。http://sibtane.com
 
Posted by だいひょ at 14:13 | もう1人の主役(コラム) | この記事のURL
もう1人の主役(58) [2018年06月05日(Tue)]

京大病院小児科に「楽しい時間」をプレゼントしていらっしゃるボランティアグループ
にこにこトマトさんのニュースレターに04年10月からへなちょこなコラムを書かせていただいています。コラムのタイトルは「もう一人の主役」。前代表の神田さんがつけてくださいました(嬉しい)。



これから生まれるきょうだいさんに

 2016年の秋から始めたシブリングサポーター(病気や障がいをもつ子どものきょうだいたちの応援団)を増やしてつながる研修ワークショップの修了人数が297名になりました。300人が目前になり、全国に(西は愛媛県から北は秋田県まで!)きょうだいたちを応援したいと思う人がいることが見えるようになったこと、とても嬉しく心強く思っています。

 重い病気をもつお子さんの親御さんからのご質問に「2人目を産みたいけれど、病気の子どものきょうだいとしての苦労をかけると思うとあきらめた方がいいんでしょうか…」という話題がここ数年増えたように感じています。「大丈夫、心配ないですよ!」と無責任に言うことはできないのですが、せっかくもうひとり大切なお子さんを迎えたいと思っておられるなら、もっと社会で応援ができればいいのにと考えてきました。シブリングサポーター研修を始めて、まだ全然「大丈夫!」とは言えないけれど、1年に100人くらい、全国にきょうだいたちを支えたいと思ってくれている人を増やしていますよ、とお話しできるようになりました。小さな小さな一歩ですが、少しでもきょうだいたちの育つ環境があたたかくなっていく希望につながればいいなと思っています。

 先日とある親御さんの会の方々に呼んでいただいた時に、あるお母さんが可愛い赤ちゃんを連れてご参加くださってました。「この子きょうだい児なんです。もう1人子どもがほしいけれど、苦労をかけるのではとずっと不安で産めなくて…。でも、どんな子も、生まれてきてだめな子はいないなって思って産むことにしたんです。7年悩んだから7歳差になっちゃいました。」とお話くださいました。にこにことご機嫌の赤ちゃんを見ながら、ああ、この子が生まれてきてくれて私すごく嬉しいな、ありがとう、と、じーんとしました。

 大人になったきょうだいの中には、「障がいをもつお兄ちゃん(お姉ちゃん)の面倒をみてほしくてあなたを産んだのよ」と言われ、自分の存在意義がわからなくなってしまうつらさを抱えて育ってこられた方もたくさんおられます。親御さんの希望や安心が増えることで、そうではない方の気持ち、例えばきょうだいさんが生まれてきてくれて嬉しかったこと、きょうだいさんを可愛いな、愛おしいな、と思う気持ち、そちらが上手に伝わるといいな、ということも考えます。

 はじめましてのきょうだいさんと出会う時、毎回本当にうれしくて、いてくれてありがとう、お母さんお父さんこんな可愛い子を産んでくださってありがとうの気持ちでいっぱいになります。きょうだいも、病気をもつ子どもたちも、いっぱいいっぱい歓迎されてほしいです。
Posted by だいひょ at 13:19 | もう1人の主役(コラム) | この記事のURL
もう1人の主役(57) [2018年04月18日(Wed)]

京大病院小児科に「楽しい時間」をプレゼントしていらっしゃるボランティアグループ
にこにこトマトさんのニュースレターに04年10月からへなちょこなコラムを書かせていただいています。コラムのタイトルは「もう一人の主役」。前代表の神田さんがつけてくださいました(嬉しい)。



きょうだいを憎く思う子がいたら

 しぶたねは今、きょうだい支援を担える人を増やしてつながろう!と、研修ワークショップを各地で開いています。講座の中できょうだいさんの気持ちのお話をさせていただくと、いろいろなご感想やご質問をいただきます。最後のアンケートに「障がいをもつ兄弟姉妹を憎く思っているきょうだい児がいたらどうしますか」と書いてくださった方がおられました。ありがたいご質問をしてくださったなあと思いました。

 兄弟姉妹を憎く思っているきょうだいがいたら…まずは「そうかー、そうなんだね」と思います。その子がその気持ちに罪悪感をもたなくてもよいように、手伝えることはあるかなと考えます。それから、その言葉の先にいろんな理由、背景、歴史やSOSがあると思うので(例えばいつもお母さんをとられているから憎い、学校で友達にいじめられるから嫌だ等)、そこを大人が手伝うことで気持ちが楽になることがあるなら、一緒に考えさせてもらえたら嬉しいなと思っています。

きょうだいはどんな気持ちを持っていてもよくて、兄弟姉妹で必ず仲良くしなくてもよいのですが(健康な兄弟姉妹どうしでも距離感や仲の良さはさまざまなわけで…片方が病気や障がいがあるからといって、プレッシャーがかからないといいなと思っています)、親御さんにとってそれが悲しいことなら、親御さんがそんな話を安心してできる場におつなぎできたらいいな、親御さんがつらく思いすぎたりご自身を責めることがないといいなということも考えます。あと、きょうだいが兄弟姉妹に持つ感情はずっと同じでなく変化していくこともあるので、この子は兄弟姉妹が嫌いなんだと決めつけないようにしたいと思っています。

 兄弟姉妹のことを好きでいないといけない、好きじゃないことはよくないことなんだ、と、自分自身で思ったり、周りの人に言われたことがあるきょうだいがいっぱいいるだろうなと思います。家族は仲良くあってほしい、きょうだいどうし助け合ってほしい、無意識のうちに周りの大人が子どもたちのゴールを決めてしまっていないかなと自覚的でありたいです。きょうだいたちが、どんなことを思っても心が自由でいられるように、どんな気持ちにも居場所があるようにしていきたいです。
Posted by だいひょ at 23:03 | もう1人の主役(コラム) | この記事のURL
もう1人の主役(56) [2018年04月18日(Wed)]

京大病院小児科に「楽しい時間」をプレゼントしていらっしゃるボランティアグループ
にこにこトマトさんのニュースレターに04年10月からへなちょこなコラムを書かせていただいています。コラムのタイトルは「もう一人の主役」。前代表の神田さんがつけてくださいました(嬉しい)。



温度差を少なく


 先日、「小さないのち」の坂下さんにお声掛けいただいて、弟を亡くした遺族として経験してきたことや感じてきたことを医療従事者の方々向けの講座でお話させていただきました。
 弟が亡くなってもうじき20年、遺族として話をするのは初めてのことで、久々に当時の自分の気持ちとじっくり向き合うありがたい機会をいただきました。

 ひとつひとつ振り返ってみて、たとえば弟の病気がわかった時、たとえば検査の結果が良くなかった時、そして弟が亡くなる時、いつでもきょうだいの私は情報や見通しを得ることが難しかったということを改めて意識しました。
 両親がわが子に起こっていることを知り、落ち込み、受け止め、咀嚼し、ある程度納得した頃にやっと何が起こっているのかを知らされる私は、その時の両親の気持ちの落ち込み具合を言葉や表情の端々から探り、自分が今どんな態度をとるべきか考えて、両親の気持ちの居るところまで慌てて追いつく努力をしていました。それがうまくできなければ「なんにもわかってない」「家族なのに冷たい」と両親や弟にがっかりされ、家族の一員である資格が揺らぐ気がして、特に母親の気持ちの温度にできるだけ近づけるように無意識のうちに頑張っていたように思います。

 兄弟姉妹を亡くす経験をしたきょうだいで、「周りの大人が泣いていたからとりあえず泣いた」「悲しいふりをした」と教えてくれる方に時々出会います。子どもなりに周りの大人の気持ちの温度に追いつく努力をしている子がたくさんいると感じています。

 今回の講座でお話させていただく項目に「医療従事者にしてもらって嬉しかったこと」というテーマがあり、最初ちょっと困ってしまいました。なぜなら、弟の闘病期間中に私が言葉を交わした医療従事者の方は1人もいなかったからです。でも今は、きょうだい支援の活動をしていて、医療従事者の方々がきょうだいたちのことをとても心配し、どうすればよいだろうといっぱい悩んでくださっていることがよくわかります。子どもが亡くなる時、できるだけきょうだいも同席させようとされている病院も増えました。なかには「病気の子に病気の説明をする時にきょうだいにも一緒に聞く?って声をかけてみるのはどうかなあ」と話してくださるドクターまでおられます。希望するきょうだいがそこに入ることができれば同じ温度でスタートすることができて、後で必死で追いつく努力をせずに済むかもしれません。家族の人生の重要な場面に同席することで、自分も家族の一員として大切にされているんだと感じる子もいるかもしれません。

 「子どもだからわからない」「子どもにわざわざ心配かけなくても…」と思われることの多いきょうだいですが、死別に限らず、きょうだいはまず周りの大人のグリーフ(悲嘆)に巻き込まれています。その時にきょうだいがひとりで頑張らなくてよいように、フォローできる大人が増えていくといいなと願っています。
Posted by だいひょ at 23:00 | もう1人の主役(コラム) | この記事のURL
もう1人の主役(55) [2017年07月18日(Tue)]

京大病院小児科に「楽しい時間」をプレゼントしていらっしゃるボランティアグループ
にこにこトマトさんのニュースレターに04年10月からへなちょこなコラムを書かせていただいています。コラムのタイトルは「もう一人の主役」。前代表の神田さんがつけてくださいました(わーい)。



渡すこと聴くこと

 重い病気をもつ子どものきょうだいたちは、不安や心配、罪悪感、いろんな気持ちを抱えていて、私たち大人はそのしんどい気持ちを軽くしてあげたいなと思いながら、きょうだいたちのいろんな質問に答えます。

 たとえば「病気はぼくのせい?」という質問に、
「そうじゃないよ」と安心を渡すこともできますし、
「そう思っていたら不安だったよね、こわかったよね」と「聴く」ことで安心を渡すこともできるなあと感じてきました。

 ある大きくなったきょうだいさんが、子どもの時に病院の廊下で過ごした経験について話してくれました。中学生以下のきょうだいは、感染予防のために病棟のガラス扉の向こうに入ることはできません。「どうして私は入っちゃだめなの?」きょうだいさんの質問に、大人たちはみんなその子にわかるように一生懸命言葉を選んで優しく答えてくれたそうです。外から病気の菌やウイルスを病棟に持ち込んで、入院している子どもたちにうつってしまったら困るでしょう?あなたも病棟の中の菌を外に持ち出してしまったら困るでしょう?入院しているきょうだいが病気にかかったら退院がもっとのびてしまうでしょう?

 私も同じ質問をされたらきっとそう答えるだろうなあと思いました。でもその子が教えてくれたのは、「そんなことは1回聞いたらわかってた」でした。そんなことはわかっている、だから無理やり入ろうとも思わない、だけど、家族の中の自分だけが扉の向こうに行けない悲しさややるせなさ、それを受け止めてほしかったんだと話してくれました。
 
 きょうだいたちの質問に答えたり情報を渡そうと思っている時、早く安心させてあげたいと思っている時ほど、「聴く」ことにも意識を傾けなければいけないという大切なことをその子は教えてくれたのでした。
 振り返れば、親御さんたちにきょうだいの気持ちやサポートについてお話をさせていただく時の自分も、少しでも役に立つ情報を渡したい、少しでも早く親御さんの気持ちが楽になってほしいと思えば思うほど、親御さんたちの不安や自責感、いろいろな複雑な気持ちをひとつひとつ想像して大切にすることがおろそかになっているかもしれないと反省し…渡すことと聴くことにもっと敏感でありたいなあと改めて思ったのでした。
Posted by だいひょ at 13:43 | もう1人の主役(コラム) | この記事のURL
もう1人の主役(54) [2017年01月30日(Mon)]

京大病院小児科に「楽しい時間」をプレゼントしていらっしゃるボランティアグループ
にこにこトマトさんのニュースレターに04年10月からへなちょこなコラムを書かせていただいています。コラムのタイトルは「もう一人の主役」。前代表の神田さんがつけてくださいました(わーい)。



勝手にゴールを決めない

新しい年が始まりました。しぶたねは昨年9月にNPO法人になり、まだまだぴよぴよの1年生です。きょうだいたちが安心の中で過ごせることが当たり前になるように、今年もいっそうがんばりますので、よろしくお願いいたします。

 しぶたねを立ち上げて14年目に入りました。きょうだい支援が必要だということもずいぶん広まって、「きょうだい支援」や「きょうだい児」の文字を目にすることも増えました。とても嬉しく心強いことですが、時々どうしてもひっかかってしまうことがあります。例えばこんな感じです。

−きょうだいも頑張っている。
(うん、うん。)
−しんどい気持ちを我慢しているきょうだいもいるので、気持ちを受け止めることが必要。
(うん、うん。)
−そうすることで、病気や障がいのある兄弟姉妹のことを支えてくれる優しい子に育つでしょう。
(うーん。ひっかかる…。)

 きょうだいにも支援が必要だという話を聞いてくださった方がこんな風に仰ることもあります「きょうだい支援って大切ですよね。だって障がいのある兄弟姉妹を将来みていくことになるのはきょうだいですものね」。…私がひっかかって飲み込めない違和感は、きょうだいたちのゴールを(きょうだいや病気の兄弟姉妹の気持ちも聞かずに)勝手に決めているように感じられるところから生まれている気がします。
 私たちが考えているきょうだい支援のゴールは、きょうだいが安心の中で過ごせることです。もちろん家族のメンバーはみんなつながっているので、きょうだいにとって良いことがあれば兄弟姉妹や親御さんにも良い影響が生じることもあって、それはとても喜ばしいことなのですが、誰かのためにきょうだいを支えるのではなくて、ただ目の前にいる1人の子どもとしてきょうだいを支える。病気の子どものためにもなるからと言わなくても、きょうだいに必要なサポートが届くことが当たり前になってほしいと思っています。

 きょうだいどうし仲良くできることはもちろん良いことなのでしょうけれど、誰もがそうしなければいけないわけでもなく、誰もがそうなれるわけでもありません。そもそも病気や障がいに関係なく、きょうだいの関係というものは人それぞれ家それぞれだと思うのですが、病気や障がいがある兄弟姉妹のきょうだいたちは特に、自分が病気の兄弟姉妹を支えなければいけない、障がいのある兄弟姉妹を好きでいないといけない、と自分にプレッシャーをかけて、気持ちの糸がどんどんこんがらがってしまいやすい状況にあります。道はひとつではありません。大人になったきょうだいたちはさまざまな自分の道を歩いていて、兄弟姉妹との距離も人それぞれです。そんなふうに道が無限に広がっていることをきょうだいたちが感じられるように、子どもたちと関わる時、勝手にゴールを決めてしまっていないか自分に問い続けたいと思っています。
Posted by だいひょ at 12:26 | もう1人の主役(コラム) | この記事のURL
もう1人の主役(53) [2016年12月16日(Fri)]

京大病院小児科に「楽しい時間」をプレゼントしていらっしゃるボランティアグループ
にこにこトマトさんのニュースレターに04年10月からへなちょこなコラムを書かせていただいています。コラムのタイトルは「もう一人の主役」。前代表の神田さんがつけてくださいました(わーい)。



2001年に、児童文学作家の石井桃子さんが子ども達に向けて書かれたメッセージがあります。

子どもたちよ 子ども時代を しっかりと 楽しんでください。
おとなになってから 老人になってから あなたを支えてくれるのは
子ども時代の「あなた」です。


 はじめて読んだ時、心がふるえ、ほんとうにその通りだと思いました。
 大学の授業のゲストスピーカーに呼んでいただいた時に、「子どもの時、どんなことが楽しかった?どんなこと好きだった?」と学生さんたちに聞くと、意外と私たちと変わらない素朴なあそびを楽しんでいた答えが返ってきたりします(これまで聞いてきた中で一番可愛かった答えは「落ち葉を集めて山にして、火が付いていると想像してみんなで囲む焚火ごっこ」です)。祖母に聞いてみた時は、ふわっと顔がほころび、子ども時代の記憶は色鮮やかで、匂いもしっかりついているよねと話してくれたりもしました。

 私たちが出会うきょうだいたちには、その「子ども時代」を一生懸命背伸びして、大人のステージに上がって過ごしているような子がいます。「子ども時代なんていらないよ」「ひとりでだいじょうぶだよ」そうやって頑張っている子どもたちに何ができるのだろうといつも考えてきました。

 「あなたは子どもなんだよ!」「あなたのいるべきステージはそこじゃないんだよ!」と引き摺り下ろしてしまうと、そうすることでぎりぎり保たれているその子の心が傷ついてしまうことがあります。その子の優しさや頑張りは受け止めつつ、でもいつの間にか、子ども時代を楽しんでいる瞬間が生まれるように、子どものステージに下りている瞬間を増やすことはできないだろうかと考えます。

 先日、10年以上前に、当時小学生で「きょうだいの日」というイベントに来てくれていたきょうだいさんが話してくれました。「きょうだいの日は、おやつとか風船とかシブレンジャーとか、すごい楽しいことが山ほど用意してあって、そんなんやったから、行った時つい子どもに戻ってしまって楽しかったし、救われてたんやと思う」

 活動も10年を超えると、一緒にあそんだきょうだいたちが大人になって、こうしてふいに答え合わせをしてもらっているようなことが起こります。私たちが願ったこと、渡したいと思ったものが10年経って届くのは、奇跡のようで、でも、子どもたちの大きな力なんだと感じています。  きょうだいたちが大人になった時、老人になった時、支えになるあたたかな記憶を届けられるように、今私たちができること、たくさんあるなあと今日も考えています。
Posted by だいひょ at 10:14 | もう1人の主役(コラム) | この記事のURL
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