一冊の絵本から[2025年03月11日(Tue)]
最近気になった絵本があります。宮沢賢治の「猫の事務所
」という絵本です。初めて聞く作品名ですが短いお話の中に人間社会の中であり得る内容で、これがこども向けのお話なのか
と惹かれるものがありました。
猫のエリートが採用される猫の事務所。ここでは猫の為の歴史
と地理を案内しています。そこには事務長の黒猫の下に第一書記の白猫、第二書記のトラ猫、第三書記の三毛猫、そして第四書記のかま猫が働いています。かま猫とは猫の種類ではなく、寒がりで竃の中で寝るため煤で汚れた猫のことです。そんなかま猫がこの事務所で働いていることは、他のかま猫たちが名誉に思うところでした
しかし一緒に働く他の書記たちは彼を嫌ってことごとくいじめをします。事務長の黒猫だけが彼を認めてくれてそれが支えで仕事を頑張っていました。ところがかま猫が風邪で休んだ日、三匹の書記がかま猫を陥れる噓を事務長に伝え、それを信じた事務長はかま猫を憎むようになりました。
次の日かま猫が事務所に出勤すると、自分の机の上の資料はすべて他の書記の机に分散され、後で出勤してきた書記たちは彼の挨拶に返事もせず事務長までも無視し、あたかもそこにかま猫がいないような扱いを受けました
その様子を見ていた獅子が、事務所の解散を命じるという内容です。最後に語り手の言葉で「僕は半分獅子に同感です」という言葉で終わっています。
これは宮沢賢治の大正15年発表の童話です。最後の半分同感というところに賢治の思想が表れていると思い、調べたら草稿には「みんなみんなあわれです。かわいそうかわいそうかわいそう」となっているそうです。
100年以上前の童話に込められた差別の不条理さと愚かさ、差別される者の悲しみを感じ、今一度宮沢賢治って凄い
と思いました。
猫のエリートが採用される猫の事務所。ここでは猫の為の歴史
しかし一緒に働く他の書記たちは彼を嫌ってことごとくいじめをします。事務長の黒猫だけが彼を認めてくれてそれが支えで仕事を頑張っていました。ところがかま猫が風邪で休んだ日、三匹の書記がかま猫を陥れる噓を事務長に伝え、それを信じた事務長はかま猫を憎むようになりました。
次の日かま猫が事務所に出勤すると、自分の机の上の資料はすべて他の書記の机に分散され、後で出勤してきた書記たちは彼の挨拶に返事もせず事務長までも無視し、あたかもそこにかま猫がいないような扱いを受けました
これは宮沢賢治の大正15年発表の童話です。最後の半分同感というところに賢治の思想が表れていると思い、調べたら草稿には「みんなみんなあわれです。かわいそうかわいそうかわいそう」となっているそうです。
100年以上前の童話に込められた差別の不条理さと愚かさ、差別される者の悲しみを感じ、今一度宮沢賢治って凄い
中遠拠点 山中 ふくみ



