離職支援で思う事…[2024年09月05日(Thu)]
こんにちは、富士拠点の岩崎です。
早いもので静岡県ジョブコーチとなって13年以上経ちました。
私がジョブコーチになった理由の一つは当時小学校に通う知的障害の娘を育てるにあたり、障害者が社会にでて実際に一般就労するには、どのようなスキルが必要なのか?少しでも自分自身が勉強したいとの思いからでした。障害者雇用枠という制度の中で雇用を結ぶのと、一般採用の雇用とはどのような違いがあるのだろう・・・、配慮ってどこまでのことをいうのだろう・・・、職場定着できるには何が必要なのだろう・・・等について知りたいなという思いがありました。
そして今実際にジョブコーチとして活動してみると、たとえ障害者雇用枠であっても一般社会で働くということは、多くのスキルが必要なのが分かりました。作業のマッチングだけではなく、自分の伝えたいことを言語化しタイミングよく伝えるコミュニケーションスキル、暗黙の了解である会社のルールや社会のマナーの習得、決められた日数を作業できる体調管理やストレス耐性、それらが備わってこそ職場定着が可能なのが分かりました。
私がジョブコーチになりたての頃の支援では、作業がスムーズに出来るにはどのようなジグがあればやり易いのか、どのような手立てがあれば事業所の求める精度に近づけるのかなど、作業が習得出来るようになる為への支援が主だったように思います。しかし現在の支援では、出勤することが出来ない、挨拶やコミュニケーションが取れない、素直に指示に従うことが難しいなど、作業以外での課題に対する支援が多いように思います。
どうしてそのような課題がでてしまうのか?そこには本人なりの理由があります。支援ではそこをジョブコーチがくみ取りながら、どうしたらいいのか本人、事業所、ジョブコーチとで一緒に話し合ったり、SSTを行ったりしていきます。それならできそうかも・・とお互いが納得できるような代替え手段などの助言をジョブコーチが行いながら双方の落としどころを探りますが、中々改善できない場合は結果として離職の選択もでてきます。それはジョブコーチとして力不足を感じる瞬間でもあります。しかし、結果として離職となってしまったとしても、本人や事業所にとって決して失敗ではないと私は思います。そのままできない現状を続けることで本人は責められ続ける、事業所もしんどい・・・その状態を引き延ばしするよりは、離職と言う選択をして本人は新しい環境へ、事業所は新たな障害者の方への雇用の場を用意していくことで、双方が改めてスタートに踏み出せると思えるからです。
長く安心して働くことができる環境は一人一人違うと思います。娘は支援学校高等部を卒業後、就労継続B型に通っています。毎日、嬉しそうに通う娘の姿を見るにつけ、常に職員の見守りや言葉かけのある福祉的就労の環境こそが娘には合っているのでしょう。一般就労であろうと福祉的就労であろうとその人がその人らしく安心して過ごせる場があることは、その人の人生を豊かにすると思います。一般就労に於いて職場定着できることは理想ですが、それが叶わず離職となってしまった支援に立ち会うと、どうか失敗したと思いませんように、新しく安心できる場が待っていますようにと願います。私自身も日々の支援や生活の中で落ち込むような出来事は多々ありますが、「失敗ではない、無駄な経験は1つもない」と自身へ言い聞かせています。振り返りは大事ですが「落ち込む必要はない、プラス思考で進むぞ!」を心掛け、今後もジョブコーチ支援に邁進していきたいと思います。
早いもので静岡県ジョブコーチとなって13年以上経ちました。
私がジョブコーチになった理由の一つは当時小学校に通う知的障害の娘を育てるにあたり、障害者が社会にでて実際に一般就労するには、どのようなスキルが必要なのか?少しでも自分自身が勉強したいとの思いからでした。障害者雇用枠という制度の中で雇用を結ぶのと、一般採用の雇用とはどのような違いがあるのだろう・・・、配慮ってどこまでのことをいうのだろう・・・、職場定着できるには何が必要なのだろう・・・等について知りたいなという思いがありました。
そして今実際にジョブコーチとして活動してみると、たとえ障害者雇用枠であっても一般社会で働くということは、多くのスキルが必要なのが分かりました。作業のマッチングだけではなく、自分の伝えたいことを言語化しタイミングよく伝えるコミュニケーションスキル、暗黙の了解である会社のルールや社会のマナーの習得、決められた日数を作業できる体調管理やストレス耐性、それらが備わってこそ職場定着が可能なのが分かりました。
私がジョブコーチになりたての頃の支援では、作業がスムーズに出来るにはどのようなジグがあればやり易いのか、どのような手立てがあれば事業所の求める精度に近づけるのかなど、作業が習得出来るようになる為への支援が主だったように思います。しかし現在の支援では、出勤することが出来ない、挨拶やコミュニケーションが取れない、素直に指示に従うことが難しいなど、作業以外での課題に対する支援が多いように思います。
どうしてそのような課題がでてしまうのか?そこには本人なりの理由があります。支援ではそこをジョブコーチがくみ取りながら、どうしたらいいのか本人、事業所、ジョブコーチとで一緒に話し合ったり、SSTを行ったりしていきます。それならできそうかも・・とお互いが納得できるような代替え手段などの助言をジョブコーチが行いながら双方の落としどころを探りますが、中々改善できない場合は結果として離職の選択もでてきます。それはジョブコーチとして力不足を感じる瞬間でもあります。しかし、結果として離職となってしまったとしても、本人や事業所にとって決して失敗ではないと私は思います。そのままできない現状を続けることで本人は責められ続ける、事業所もしんどい・・・その状態を引き延ばしするよりは、離職と言う選択をして本人は新しい環境へ、事業所は新たな障害者の方への雇用の場を用意していくことで、双方が改めてスタートに踏み出せると思えるからです。
長く安心して働くことができる環境は一人一人違うと思います。娘は支援学校高等部を卒業後、就労継続B型に通っています。毎日、嬉しそうに通う娘の姿を見るにつけ、常に職員の見守りや言葉かけのある福祉的就労の環境こそが娘には合っているのでしょう。一般就労であろうと福祉的就労であろうとその人がその人らしく安心して過ごせる場があることは、その人の人生を豊かにすると思います。一般就労に於いて職場定着できることは理想ですが、それが叶わず離職となってしまった支援に立ち会うと、どうか失敗したと思いませんように、新しく安心できる場が待っていますようにと願います。私自身も日々の支援や生活の中で落ち込むような出来事は多々ありますが、「失敗ではない、無駄な経験は1つもない」と自身へ言い聞かせています。振り返りは大事ですが「落ち込む必要はない、プラス思考で進むぞ!」を心掛け、今後もジョブコーチ支援に邁進していきたいと思います。