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しずおか障害者就労支援ネットワーク(静岡県ジョブコーチよりこんにちは)
 浜松NPOネットワークセンター(N-Pocket)が2001年から2002年まで静岡県から委託された「静岡県障害者就労支援ネットワーク体制づくり」において開かれたジョブコーチ養成講座受講生(52名)の中から15名の静岡県ジョブコーチが生まれました。
 翌年には、誕生した静岡県ジョブコーチ自身が、静岡県内に6つの拠点をつくりました。それら6つの拠点が繋がって「しずおか障害者就労支援ネットワーク」が誕生しました。
 現在は、駿豆、富士、静岡、志太榛原、中遠、浜松、湖西の7拠点になっており、所属する静岡県ジョブコーチも50名を超えています。
 ブログでは、静岡県ジョブコーチの日ごろの活動ぶりや、ときには美味しい話題などものせていきます。
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障害者差別解消法の改正とジョブコーチ支援[2021年10月12日(Tue)]
改正障害者差別解消法(合理的配慮の義務化決定)

2021年5月の参議院本会議で、障害者差別解消法(2016年4月1日施行)改正法が可決成立しました。改正で特に注目する点は、「合理的配慮の提供」を企業にも義務付けることになったことです。これまでは、「合理的配慮の義務付け」は行政機関等のみで、企業には努力義務(合理的な配慮をするように努めなければならない。)となっていましたが、今回の改正によって、行政機関及び企業ともに「合理的配慮の提供」を義務(合理的な配慮をしなければならない。)として、求められることとなります。改正法は公布日(2021年6月4日)から起算して、3年以内に施行されることになります。


改正法において企業に求められること、及びジョブコーチ支援について

障害者差別解消法は、「障害による差別を解消し、共生する社会の実現」を目的として制定された法律です。この法律の肝心なところは、「不当な差別的取扱いの禁止」と「合理的配慮の提供」になり、企業に求められる「合理的配慮」とは、障害のある者が「障害のない者との比較において実質的に同等の機会の提供を受けられるよう」な配慮ができているのか?について検討しておく必要があります。
「合理的配慮」のポイントとは、@本来の業務(作業)に必要とされる範囲に限定され、事業の目的等の本質的な変更には及ばないこと、A障害者から社会的障壁の除去を必要としている旨の意思表明があった場合、B配慮の実施に伴う負担が過重でないこと、の3つがあげられます。上記3つのポイントからジョブコーチ支援との関係(役割)を考えてみたいと思います。
先ず@について、ジョブコーチ支援は業務(作業)分析を実施しますので、業務(作業)に必要な範囲を充分把握することができています。その為、ジョブコーチとして企業への的確な助言を求められる可能性は高いです。次にAの「意思表明」に関しては、「知的障害や精神障害(発達障害を含む。)等により本人の意思表明が困難な場合には、障害者の家族、介助者等、コミュニケーションを支援する者が本人を補佐して行う意思の表明も含む」とされておりますので、ジョブコーチの立場から企業側及び障害者側の双方向への的確な助言が活きてくると思います。しかしBについては、「費用負担の程度、企業財務状況等」にも関わってくるため慎重なスタンスをもって対応していくことが必要と考えます。


まとめ

改正法では、企業に対し「合理的配慮の提供」について、障害者(障害者を支援する人を含む。)と企業との間での実情に即した対話が求められることが多くなると思います。現状のジョブコーチ支援以上に、支援する立場から対象者(障害者)と企業の対話の中にジョブコーチとして入ることが求められる可能性も充分あると思います。
その際、対象者(障害者)と企業に対して「障害特性に則した必要な配慮と、その配慮が過度な負担がなく実現可能であるか?」を念頭に置きながら、企業側及び対象者側双方の立場から障害者雇用を考えられる、丁寧なジョブコーチ支援が必要となると推測されます。

浜松拠点 永田 誉人

2020東京五輪・パラリンピック[2021年09月13日(Mon)]
2020東京五輪・パラリンピックが5日で幕を閉じました。
新型コロナにより人の往来の自粛が求められ多くの競技が無観客で行われましたが、自国開催のためかテレビ放送が充実していたように感じひらめきテレビ観戦に興じていました。

地元選手の活躍も素晴らしいものでしたが、パラリンピックの車いすラグビーの迫力には驚かされました。まるで映画の「ベン・ハー」に出てくる装甲車のような車いすを巧みに操りぶつかり合う試合は熱戦そのものexclamation 車いすラグビーは障がいの程度の異なる選手がそれぞれの役割を果たし、かつ、男女混合のチームで戦う「多様性」のスポーツ、各国どのチームも一丸となって前を向いて戦う姿には勇気と覚悟を感じ見入ってしまいました。

2012年ロンドンパラリンピックはイギリスに大きな変化を与えたそうです。英国民はパラリンピックに熱狂し、パラアスリートは子供たちのヒーローとなりパラスポーツ観戦を楽しみながら英国民は意識そして社会を変えたそうで、パラリンピック史上「最高の大会ぴかぴか(新しい)」と言われているとテレビ番組で紹介されていました。

新型コロナの影響で2020東京五輪・パラリンピックは期待するような機運の高まりはみられなかったかもしれませんが、のちに子どもたちが日本社会の歴史を学ぶとき、多様性社会実現に向けて2020東京五輪・パラリンピックが大きな転換点になったと伝えられるようになるには、アスリートたちの勇気と覚悟を励みに、私たち一人ひとりの今後のかかわりにかかっているのだと思いました。

中遠拠点 岩本
ジョブコーチから学ぶこと[2021年08月16日(Mon)]
みなさん、こんにちは。藤枝拠点の大石妙子と申します。

 普段の私は、精神科病院のデイケアで作業療法士として勤務しています。
デイケアというのは、日常生活を自宅で過ごしている(心の病を持った)方が、日中の活動をするために利用する場所です。
当デイケアは、20代から70代まで、一日20名程度の方が利用し、プログラムといって、勉強会や、運動、趣味活動など多種多様な活動を行っています。

 その中で、私は「就労プログラム」を運営し、働きたいという気持ちを持った利用者と、仕事に就くための具体的な取り組みを4年ほど前から行ってきました。
 結果、A型、B型と呼ばれる、いわゆる「福祉就労」へつなげる機会を何度か経験することができました。デイケアから次の目標を見つけ、自信を持ち、変わっていく利用者の姿を見たときに、”仕事を持つことで人はこれだけ変われるのだなぴかぴか(新しい)”と仕事がもたらす良い影響を実感することができました。
 しかし、その一方で、利用者が一般就労を希望した時に、具体的にどうすればいいのか全くわからない自分に気が付きました。「もっと支援力をつけなければいけない」という思いで、たどり着いたのが、ジョブコーチという役割です。
 講座を受講し、改めて、対象者の幅が広いことに驚きました。また、ナチュラルサポートや、フェイディングという視点から、企業が障害者の支援力をつけられるような関わりをジョブコーチが担うという点も、普段、障害者支援ばかりをしている私にとっては、大変新鮮に感じられました。

 さて、ジョブコーチとして、少ない支援経験ではありますが、その中で、先輩ジョブコーチの対応から、強く感じたことがあります。それは、企業、対象者、ジョブコーチと役割は違えど、基本は「人」なのだということです。つまり、信頼関係なくして、人は思いを語らないということです。ですが、これは口で言うほど簡単なことではありません。
対象者や企業の方の様子から、先輩ジョブコーチに対して、「この人だから、本音を語れる」という思いで、話をしているのだろうなと感じることが多々ありました。それは、先輩ジョブコーチの人柄や、経験則が成せるものだろうと思いますし、私には、まだまだ足りない部分だと、支援の度に感じています。

 私のように、常勤で働きながら、ジョブコーチとしても活動をさせていただくには、時間の確保が難しく、なかなか、支援に入れないというのが現実です。その為、職場の理解、拠点の理解には、大変恐縮すると共に、感謝の気持ちでいっぱいです。限られた時間の中ではありますが、常に「今よりも良くなるために」、沢山学ばせて頂き、精進していきたいと思います。
ジョブコーチになって15年[2021年07月16日(Fri)]
富士拠点の戸次です。
ジョブコーチという言葉を耳にしたのが1997年頃。仲町台やまびこの里に見学に行った際、ジョブコーチがいてくれたら重度の我が子でも働けるのではと思いました。そこから「やまびこの里」の個人会員になり、情報を得ながら、一緒に見学に行った仲間や学校の先生に情報提供してきました。誰かがジョブコーチになってくれたらという思いからです。
しかし、いつの頃からか私も東京まで研修会に参加するようになり、2000年には小川浩さんを富士にお招きし「ジョブコーチについて」ご講演をいただきました。

ジョブコーチについての啓発活動をスタートし始めた頃、2001年から2002年まで静岡県から委託されたジョブコーチ養成研修がありました。富士からは3名が受講し、その中の2名は静岡県ジョブコーチになり、富士拠点として活動がスタート。それから3年後の2005年、私も養成研修を受け、ジョブコーチとして活動することになりました。
当時私の子どもは特別支援学校の高等部1年生で、活動できる時間は昼間の短い時間だけでした(今と違い放課後等児童デイなどない時代)が、それでも良いからと仲間に支えられながら活動しました。

今ではその頃の仲間は引退し、私も引き際を考える今日この頃です。それでも15年も続けてこられたのは、支援は毎回初めての挑戦だからかもしれません。ベテランだと言われますが、年数はベテランでもその都度対象者は変わるので、私にとっては毎回初めての挑戦で、初日は毎回ドキドキしながら支援しています。そんな私でも、支援終了時に出来ないことが出来るようになった対象者を見たり、事業所から「対象者が来てくれて助かっていますわーい(嬉しい顔)」と伺うたびに、支援できてよかった。もう一年頑張ってみよう。もう一年・・・と、気づけば15年が経ちました。

ジョブコーチ活動を続けてこられたのは、富士拠点のメンバーが個々に得意分野が違い、自分に足りないものを補い合いながら支援ができること、また、運転免許のない私が支援に行きやすいよう、拠点代表が支援場所を配慮してくれているなど、私が働きやすい環境だからですかわいい

今回のブログは、15年を振り返る良い機会となりました。私は、対象者、事業所、関係機関、拠点メンバーに感謝し、もう少しジョブコーチを続けていこうと思います。
ジョブコーチになりました[2021年06月25日(Fri)]
2020年度からお仲間に加えて頂いた三島拠点の加藤です。
私がジョブコーチになったのは、発達障害を持つ子の親だからです。
一人は高機能自閉症、もう一人はADHDを併せ持つ自閉症です。
二人とも良い子(親の贔屓目)なのですが、就労は出来ていません。

私がジョブコーチになろうとしたきっかけは高機能自閉症の子のおかげです。
彼は、小学校が支援クラスでしたが、当時私の地元では支援クラスの子は高校を受験できないと言われており、中学は普通クラスに編入しましたが、いじめに会いました。
毎日通学し、いじめを受け避難所(校長室とか)に逃げて勉強をしていました。
彼は食べることが好きでしたが、給食は2割ぐらいしか食べられていません。
高校受験も内申書をまともに付けて頂けない状況でしたので、通信制の高校とサポート校を探し、高校生活を緩やかに過ごし、自分の興味のあるコンピュータ関連の専門学校へ入りました。中学時代のいじめはこの当時もフラッシュバックしており、ちょくちょくパニックになっていました。

障害者枠で一般就労しましたが、職場の理解が乏しくトライアルで終わりました。
就労に向けては、支援機関と企業とで色々と注意点を検討したのですが、駄目でした。
その当時、私は定年を迎えて失業保険を貰っていましたが、私のいた会社で人手を欲しがっていたので、彼を就労させる条件で再就職しました。
この時も支援機関を交えて就労に対するお願いをしました。私と二人で1.5人分やるような形で採用となりました。実際作業上は問題がなかったし2人分以上の成果もあげていました。人間関係も悪くなく仕事をこなしていました。ここでの仕事は客先要求による変更が多く、変更については皆、かなりなストレスを感じている職場でした。
細かな点で改善できるところは協力をしてもらいましたが、変更については客先要求の為、対応できませんでした。

彼には変更の理由等の説明を繰り返しましたが、頭では納得しても気持ちは受け入れられないようでした。変更は自分のミスだと思い込んでしまっていたようです。障害特性の為、変更に慣れずに徐々に体調を崩してきたので、契約を打ち切りました。
ちょっとジョブマッチングに失敗したかと思いもしました。
現在彼は就労移行の事業所に通っています。

就労支援と言う観点では親の立場は、あまり役に立たなかったように感じました。第三者の方が色々と意見や提案を出来るかとも思いました。(職場で第三者を受け入れてくれれば)
「自分の子だけでなく、同じように困っている人がいるのではないか?何とかできないか?」と考えてジョブコーチになって、就労継続の手伝いをしようと思いました。
実際にジョブコーチとして各職場に支援で伺いますが、どこの職場も苦労しています。
少しでも役に立つよう、色々なスキルを身に着け、障害者の就労継続を支援していきたく努力をするつもりです。
未来都市に期待すること[2021年05月25日(Tue)]
最近トヨタのCMで「ウーブン・シティ」をよく見かけます。
「ウーブン・シティ」は2020年1月に開催されたCES2020において、トヨタ自動車の豊田章男社長が発表された未来都市のことです。
建設地は皆さんもご存じの通り、我が静岡県裾野市(トヨタ自動車東日本(株)東富士工場跡地70.8万u、東京ドーム約15個分に相当)で、最初は希望者を募り、2025年に高齢者や子育て世代360人程度が入居。将来的にはトヨタの従業員・関係者を含む2,000人程度が暮らす街となる予定です。

「ウーブン・シティ」は、網の目のように道路が織り込まれる街の姿から「Woven=織り込んだ」の意味を取って名付けられました。同プロジェクトの目的は、ロボット・AI・自動運転・パーソナルモビリティ・スマートホームといった先端技術を人々のリアルな生活環境の中に導入・検証出来る実験都市を新たに作り上げることです。また高齢者や子育て世代を優先的に入居させるのは、多くの社会課題を抱えていると思われることから、発明家や研究者と一緒に住むことで、課題解決に向けた発明を促す目的もあるようですひらめき
ただ対人援助においては、バイスティックの7原則「個別化の原則」にあるように、どれだけ類似していても同じ問題は存在しないと考えます。これから多くの課題に向き合うことで、制度改正に繋がるソーシャルアクションに進展する機会になるといいと思いました。
また高齢者や子育て世代が一緒に生活することから、少なくともバリアフリーにはなるかな?ゼロからの街作りだからユニバーサルデザインかな?また知的障がいの方に理解しやすいよう、構造化や視覚的に配慮されていると嬉しいな…等々、期待に心を膨らませています。

朝日新聞の報道によると、豊田章男社長は裾野市を訪問し「20年後には先進都市が出来上がり、若者がわざわざ首都圏の企業に就職しなくても、最先端技術を扱う企業が富士山の麓に集うことになる」と語ったそうです。「ウーブン・シティ」は人が生活することをテーマにした未来都市です。そこから新しい仕事や雇用が生まれる可能性を秘めています。障がい者雇用も例外ではありません。十分に期待できると思いますぴかぴか(新しい)
今後新しいコミュニティを静岡県から全国に発信し、各地域の課題解決に向けた足掛かりとなることを期待しています。

湖西拠点 掛井
静岡県ジョブコーチ養成研修2021[2021年05月17日(Mon)]
こんにちは。
事務局から今年度のジョブコーチ養成研修についてお知らせいたします。

〜静岡県ジョブコーチ養成研修2021〜
障害のある人の就労と雇用を支援するための研修

障がいのある人が地域の企業等で就労するために必要な知識と支援技能を有する人材を育成することを目的とする研修です。
オンライン(Zoom)で開催いたします。

●日程
【第1回】
7/20(火)7/22(木・祝)7/26(月)7/28(水)7/30(金)
【第2回】
8/24(火)8/ 26(木)8/30(月)9/1(水)9/3(金)


●受講料 資料代として2,500円(事前に資料を郵送します)


●募集期間  第1回研修 5月20日(木)〜 6月20日(日)
       第2回研修 5月20日(木)〜 7月20日(火)
◎第1回、第2回のどちらか5日間通しでのお申し込みとなります。


詳細については下記URLをご覧ください。
https://www.n-pocket.jp/challenged/jobcoach/training/training2021

新しい出会いの季節[2021年04月23日(Fri)]
4月 新年度がスタートしました。
新型コロナウィルスの影響もあり、新しい生活様式が定着してきました。

「一緒に世界大会、パラリンピックを目指しましょう」
そう言ってくださる方と出会い、娘は障害者の選手としての水泳が始まりました。
人前で話すことが出来ず、参観会や発表会では泣いて先生からサポートを受けたり、友達と上手くコミュニケーションが取れず、学校に行きたくなくなったり・・・

そんな娘が変わるきっかけになったのが水泳でした。中学3年生の時に大きな大会に出られるようになり、緊張を紛らわすために持ち歩いていたのが、大好きなジャニーズグループのコンサートグッズのタオルexclamation
「コンサート行った?」「誰のファン?」と声を掛けられ、その後は練習会や合宿、大会に参加するたびに、新しい友達を増やしていきました。
(これは娘が無意識で緊張をほぐすために始めた儀式なのですが。)

娘は個人で出場する競技で自分との闘いでもあります。結果が出なくて満足しないと次の大会は会場には行きますが、レース直前に飛び込めずに棄権となる事も多々ありました。

そんな娘が今、安定して飛び込むことが出来るようになったのは、一緒に出場している仲間の存在でした。強化練習や合同合宿に参加してから多数の選手やコーチと会話出来るようになり、大会に行く前から「何エントリー?調子は?」など連絡を取ったり、大会会場ではレース前にもお互いに声掛けしたりして緊張を和らげ、自分自身をコントロールできるようにもなってきました。

ジョブコーチになって、周りとのつながりや話せる相手、理解してくれる人がとても大事だと感じます。就労に繋がらないケースもありますが、一つでも得るものがあり、次につながるといいなと思いながら、支援しています。

娘は東京五輪パラに出場できる選手にはなっていませんが、今年も選手として沢山の大会に参加を予定し、私は全てに同行する事になります。
今年も緊張している娘の隣で、ご当地ご飯と地酒を楽しみにしている私でするんるん

浜松拠点 加藤
おいしくご飯を食べ、ぐっすり寝よう![2021年03月02日(Tue)]
「心で見なければものごとはよく見えないってこと。大切なことは目に見えないんだよ。」
これは【星の王子様】に出てくる有名な言葉です。
私がこの本に出合ったのは小学高学年の頃でしょうか。
「そりゃそうだ。」と簡単に思い、わかったような気になっていました。

次に読んだのは高校生の時。「ん?お! 奥が深いぞ」と感じました。
何度も引っ越しをしましたが、毎回「必要な物ダンボール」に入って現在も手元にあります。漠然と抽象的な表現の中、読む時期、自分のおかれた状況下に応じ様々な解釈ができる不思議な物語です。

今年度から拠点代表をやらせて頂き、わからないことだらけ。
解らない事を誰かに聞けば良いってこともわからない状況。
ひとつの事が片付かないうちに次々と、、、正直「ひゃぁ〜」と思う事ばかり。
そんな時、現実逃避!!と本を読んでみましたが、小説や細かい字が頭に入ってきません。
絵本や児童書を引っ張り出し「時間が無いのに、私ったらぁ」と自己嫌悪に陥りながらも読んでいました。
2歳児の絵本に癒されながら、自分に余裕が無かったことがはっきり自覚できました。

心に余裕が無い時は人の何気ない言葉が引っ掛かってしまいます。自分の気持ちの持ち方ひとつなんだとわかっていたようで解っていなかったようです。言葉かけの「言葉」の大切さもわかっているようで解っていなかった。
【自分はわかっていない。知らない事が多い】を自覚する事は実はとても大切だったんだと身をもって知ることにより、気持ちが楽になってきました。

心が軽くなるとクリアに色々な事が見えてくると思います。
目に見えない大切なものを見つける楽しみが出来ました。ワクワクしてきますぴかぴか(新しい)
その為にご飯をしっかり食べて「う〜ん美味しい!し・あ・わ・せexclamation」朝起きて「う〜ん良く寝た!し・あ・わ・せexclamation」と言える毎日を積み重ねていきたいと思っています。
こんな私ですが、まだ伸びしろがあるはず!と自分に言い聞かせてジョブコーチをやっていくつもりでいます。
(中遠拠点 大塲)
見守ることで心の徳が溜まる[2021年01月25日(Mon)]
こんにちは藤枝拠点JCの大石光彦です。

私は以前、障害者雇用の専門機関に嘱託職員として務めておりました。そこには、上司であるTという主任女性カウンセラーがいらっしゃいました。
ある日、そのT氏と男性の若手新人カウンセラーS氏との会話が耳に入り、仕事をしていた私の関心を誘いました。
S氏が上司からお説教を受けているのではないということは、お二人の日頃のお仕事振りと、穏やかなT氏の言い回しから察することができました。

「見守ることであなたの心の徳が溜まります。これは障害者の支援活動を行う時、大切なことの1つです。俯瞰的立場で情報を収集する事が大切です。」というお話です。
私は感動してしまいました。
「障害のある方を見守る」という事、「それが心の徳」になるという事、何かお釈迦さまの教えを、さらりと振りかけられたような思いでしたぴかぴか(新しい)

そしてもう1つ、「松下幸之助の言葉」に、人間として一番尊いものは「徳」である。だから、徳を高めなくてはいかん、と。技術は教えることができるし、習うこともできる。けれども、徳は教えることも習うこともできない。自分で悟るしかない。という一説があります。(松下政経塾 塾長講話録より1981)
T氏の言葉と松下幸之助の言葉が、何か重なり合って、感動してしまいました。
勿論、ここは職場であり、若きカウンセラーへの指導、教えの場面であったわけですが、若くは無い私でも、ジョブコーチの仕事を行う者として、とても感ずるものがあった言葉でした。
もしかして、若くないがゆえに感じたのかもしれませんが・・・。

因みに、基本的なことですが、「ジョブコーチ支援の目標」を列挙しますと、
1. ナチュラルサポートの体制を構築すること
2. 働く障害者を自然な形で見守り、支えることが出来る体制の構築
3. 障害者の「働く力」、事業主、家族の「支える力」を最大限に引き出すための支援
4. 障害者の自立を支援する
などと、書かれております。

言葉では分かりますが、実は難しいことだなぁと、今でも思います。でも、一生懸命、一途に「見守る」という気持ちの中でこの活動を続けたら、もしかしたら「何かを悟る」ことができるのかもしれません。

さらに、T氏は「俯瞰的立場で情報の収集する事」ということは、「どこからかの情報に偏らないことです。」という補足がありました。
広い視野を持って、こだわりや偏りを持たず、客観的に物事を見ることが大切ですということであろうかと思います。
ジョブコーチの仕事は決して、絶対、間違いなく、派手な仕事ではありませんが、今、この年にして、感動を心にして働くことができることを、ありがたく思います。
願わくは、徳を高められる生き方ができますように。


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