子ども食堂の活動にはボランティアさんの存在が必要不可欠です。 子ども食堂を開催している団体がNPOだったとしても有償スタッフの数に限りはありますし、開催者が任意団体や個人の場合はそもそも有償スタッフが居ない場合がほとんどでしょう。 NPO団体でも有償のスタッフはいないかも知れません。 NPO静岡市子ども食堂ネットワークの場合もスタッフは全員無償なので、つまり全員ボランティアな訳です。 そうなると現場での活動の主体はボランティアさんになります。 極端な事を言うとボランティアさんが居なければ子ども食堂は活動出来ないんですね。 で、ボランティアさんの参加理由やモチベーションの源は何種類かあるのですが、多くの場合 @ 「地域の為に有益な事をしたい」 A 「厳しい環境に居る子ども達が居たらなんとかしてあげたい」 B 「子ども達の為に良い事、或いは触れ合いを通して喜んでもらいたい」 C 「自分の経験やスキルを生かす事が出来るなら」 C 「知り合いから頼まれて参加することにした」 と、大体5択となります。 上から強引にそして大まかに区分すれば @ 社会貢献活動 A 貧困対策活動・孤食支援活動 B 子育て支援活動・体験学習活動 C 体験学習活動・社会貢献活動・学習支援活動 D 地域交流活動 と言うカテゴリーになると思います。 もちろん例外やレアケースもありますが、ボランティアさんの参加理由とその区分けを大きく分けるとこうなります。 子ども食堂はよく「貧困対策」や「学習支援」活動がクローズアップされますが、現場で実際に子ども食堂を支えてくれているボランティアさんは貧困対策だけでなく、地域活動や子育て支援活動も同じくボランティア参加の目的となっていて、モチベーションの源にもなっていますから、そこを履き違えるとボランティアさんのやる気が急速に低下したり、子ども食堂の活動の多様性を理解できなくなります。 行政が子ども食堂の活動を管理・指導しやすい様にカテゴライズするのも、子ども食堂を行う団体運営者が補助金・助成金の申請の為に活動目的を明文化する事もとても大事だと思います。 しかし現場での多くのボランティアさんは行政や団体の方針や思惑とはある意味関係なく、様々な理由で子ども食堂に参加し、広い意味と思いでお手伝いしている訳です。 この部分を理解しないと子ども食堂の趣旨と方向性に、ボランティアさんの思いや考えが離れていくことにもなりますし、「ちょっとやりたい事と違った」「段々と興味が無くなった」みたいな理由で経験豊かなボランティアさんを失うことにもなりかねません。 それと非常にデリケートな問題なんですが、ボランティアさんの間の人間関係もボランティア継続の有無に大きく作用する問題でもありますよね。 有り体に言えば「あの人と一緒にはやりたくない」みたいな、子ども食堂の活動とは全く関係ないところで子ども食堂の活動の揉める原因が始まってたりして油断が出来ません。 更にデリケートな人間関係の問題では地域住民の人たちに派閥があると、その派閥に子ども食堂も巻き込まれ、活動スタートや活動継続が難しくなる場合もあります。 「今の自治会長が子ども食堂に協力的なら、私達は協力しない。(或いは否定的でさえある)」 みたいな事を実際に言われた事があります。 皆さんが間違えやすい、勘違いしやすい、忘れやすい部分として多くの子ども食堂は子ども達だけを考えていればいい活動ではないんですね。 もちろん、行政や補助金の区分けは間違いなく「育児・子育て」系になるんですけど、活動の主体は「地域」なんです。 つまり地域性が非常に大きく作用するんです。 特別な子・特殊な環境にいる子「だけ」を対象にしている子ども食堂なら、あまり地域性は関係ないかもしれません。 大事なのはその特別・特殊な状況な訳ですから、子ども食堂の活動も運営団体の方向性もその部分に特化すればいいんです。 でも、現在広がっている子ども食堂の多くはそうした「目的特化型」の子ども食堂と言うよりは「地域貢献型」の子ども食堂の方が多いように見えます。 少なくとも私の周りでは。 つまり「様々な環境や個性の子が自由に参加できる子ども食堂」なら来てくれる子たちはみんなその地域に住んでいる子たちなんです。 その地域の協力や理解がないとその地域での子ども食堂が浸透していくのは時間が掛かる訳です。 子ども食堂を幾つも立ち上げていくとそうした経験も増えていきますし、それに連れて「子ども食堂は子ども達を主役に考えた地域活動なんだなぁ」と実感させられます。 で、まだ今現在はこうした「地域性」の部分は語られる事は少ないんですが、今後は大事なワードになって行くと思います。 そしてまだ、語られていない、気づかれていない子ども食堂の大事なワードは幾つもあります、自分の思いと共に少しずつでも語っていけたら良いなと。 ボランティアさんに関しては月刊「都市問題」さん5月号にも文章を書かせて頂いたので、ご興味がある方は併せて読んで頂けたら大変嬉しいです。 と、最後はちゃっかり自分のPRで締めてみますね |
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