震災がつなぐ全国ネットワークでは10/21-10/28の間、会員一名を人吉市に派遣しました。
活動いただいた北村さんからの報告です。
人吉市で地元の建築士や災害系NPOが連携し、家の修復などの相談や支援を行う「アーキレスキュー人吉球磨」で活動しました。


人吉市内は今も水害の影響が色濃く残り、中心商店街は床を剥いだ状態の店舗が今も多く見られます。また、仮設住宅への移行期であり、今も避難所での避難生活を余儀なくされている方々もいらっしゃいます。二次避難で旅館等への移動も可能ですが、12月までに行き先が決まっていることが条件と厳しいです。在宅で2階で生活している人も多く見られました。大工さんがまだこないからいつまでこの状態が続くのかという声も多く聞きました。


アーキレスキュー人吉球磨は、令和2年7月豪雨によって建物の相談などを通じて生活再建を後押しする専門家集団で、地元の建築士の方々中心に立ち上げた団体です。震つな会員からは関東風組さんや、ADRA JAPANさんも活動に協力しています。
また、アーキレスキューではみなさんが集まる集会所が被害を受け、集まる場所がないことから、集まることのできる交流拠点を作ることも考えています。交流拠点では足湯なども重要になってくると思いました。
人吉市は暖かいと思っていましたが、盆地で朝晩は冷え込みます。これからますます寒くなる中で、2階での生活、防寒具、布団、ストーブやホットカーペットなど、寒さ対策が急務です。
<住民の声>・50代女性:一階が浸水、二階で生活している。一階のキッチンだけ直して使っている。外にテーブルとイスを置いてそこで食事をしている。
「昨日まで外で食べていたけど寒いから、今日から中(コンパネを敷いて)で食べることにします」
・60代女性:不満や不安を吐き出す場所がない様子でした
「引越したばかりで、近所の人がこれまで水がきたことはないというから、それを信じていたら家電も着物も全部ダメになりました。身ぐるみはがされました」
・70代女性
「2階で生活しています。台所はないので、卓上コンロを使っています。家の中で毎日キャンプみたいな生活です」
・70代男性
「ここまで水がきたことはないって聞いて、10年前に平屋を建てたんです。平屋だから2階で生活もできない。今はアパートを借りて住んでいます。床上はそこまできてないんだけど、家電は全部ダメだし住むなら直さなきゃいけないけど保障も少ない。いっそ、新しく建てた方が安いかもしれない。でもこの歳だし・・・」
