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「水害にあったときに」〜浸水被害からの生活再建の手引き〜 (2021年7月15日更新) (04/25) 矢部英男
「水害にあったときに」〜浸水被害からの生活再建の手引き〜 (2021年7月15日更新) (04/21) 震災がつなぐ全国ネットワーク
「水害にあったときに」〜浸水被害からの生活再建の手引き〜 (2021年7月15日更新) (04/04) 堀 幸一
「水害にあったときに」〜浸水被害からの生活再建の手引き〜 (2021年7月15日更新) (04/03) 震災がつなぐ全国ネットワーク
「水害にあったときに」〜浸水被害からの生活再建の手引き〜 (2021年7月15日更新) (10/15) 大東建託株式会社 濱崎
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「水害にあったときに」〜浸水被害からの生活再建の手引き〜 (2021年7月15日更新) (07/09)
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【東日本大震災】レポート No.173 [2012年06月05日(Tue)]
被災地NGO協働センターです。
4月26日から5月16日まで再び岩手県に入った
増島のレポートをお届けします。

→写真はブログへ
http://miyagijishin.seesaa.net/article/273538085.html?1338860684
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「まけないぞう」がつなぐ遠野ものがたり 5月13日(日)
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被災地ではガレキの撤去が進んでいますが、土台だけを残している地区も少なくありません。残された土台の合間から菜の花が何か訴えかけているように咲き乱れていました。

今日はいつもご支援頂いてる大阪からのボランティアのTさん(男性)と一緒に高田市内の仮設へお邪魔しました。

いつもぞうさんを作ってくれているSさんは、もともと裁縫が得意で
ぞうさん作りもとても上手です。Tさんにぞうさんづくりを教えてもらいながら、会話が弾みます。Tさんも久しぶりの針と糸を使って、慎重に丁寧に針を運んでいました。作っているとだんだん身体が熱くなってきます。糸と針を使っているだけなのに、ぞうさんを作っていると身体がポカポカしてきます。二人とも顔が赤らんできて、夢中になっています。

Sさんはいま自宅の再建に悩んでいます。津波のかぶった自宅周辺の地域は高台に移転する計画がもちあがっています。ただ、高台移転の場合は数人が一緒に移転しないと交付金が下りないのです。また、後から申し込みをしても交付金は下りないそうです。そして、高台移転をする場合でも、土盛りをして土が慣れるまで4年〜5年必要で、そこから家の建設が始まるので、長い時間がかかります。

彼女は「すぐに決めてと言われても決められない。家が出来る頃には70代近くなるし、こんな年で借金しても……と、移転について堂々巡りでウジウジしているけれど、それでもぞうを作っているときは忘れられる、それで助けてもらっている」と話してくれます。

「最近はいろいろ考えて肩こりもひどいからぞうさん少しやめる」と言われました。こちらは「無理しないで少し休んでください」と言いました。そのあと、できたぞうさんを回収に行くと、「やっぱり何もないと寂しいから、少しだけぞうさんの材料を置いていって欲しい」と言われました。一人でこれからのこと、家のことなどいろいろ考えて嫌な気分になるときに少しでもぞうさんづくりをしていれば気が紛れるのです。一人ひとりの被災者のつぶやきに耳を傾けながら、「まけないぞう」は被災者の側に寄り添ってくれています。

そのあと高田高校の仮設に行き、ぞうさん作りを教えてもらいました。二人の作り手さんが集まってくれて、ぞうさんを作りながら復習もしていました。
「あれ〜そこは私はこうしているよ」「あっそうやるんだ〜なるほどね」「今度私もそうしてみよう」「長くやっていると我流が入ってくるからね」と、慣れてくると一人でやることも多く、それぞれの個性が最大限に引き出されます(笑)。Iさんは「ぞうさんは楽しみだ〜、また孫に小遣いあげられる」と話します。やっぱり、たまにはみんなでわいわいがやがやしながら作るのが楽しいですね。

その後は仮設の住民の方に案内され、被災地に咲くお花を見学に行きました。陸前高田市は広大な土地が一面に広がり、津波によって何もかもが奪われ、ガレキの山がうずたかく積まれ、言葉を失う人がほとんどです。

それでもたくさんの方たちのご支援を受け、住民らも参加してガレキの中に花をさかせています。ガレキばかり見ていると心が寂しくなってしまいますが、花を愛でていると心が癒されます。側には高田の名産であるリンゴ畑があり、リンゴの花が咲き乱れています。今年もおいしい実を実らせてくれることでしょう……。
(増島智子)

☆まけないぞう一言メッセージ
東北大震災から1年数ヶ月、神戸から17年数ヶ月、周囲はみなさんのお陰でずっときれいになった。緑につつまれ春から夏へと自然は恐ろしくもあり、暖かくもあり確実に進んで行く。でも私の心は焦りだけを感じて前進できない。決断力のない私になってしまった。将来を考えるとぼうっとしている。無題な一日が過ぎる。それなら出来ることで爪の先くらいでも役に立ちたい。みなさんの支援のタオルが1針1針縫えば、不思議な私を見つめるぞうさんになる。がんばれがんばれと・・・誰かが手に取って喜んで、お鼻を持ってチュッとしってくれるかもしれないと思う。次はどんな災害がくるかわからないけど、どこかで生まれるぞうさん、役に立ってね。
(2012/5/07 60代女性 陸前高田市 下矢作仮設)

彼女は以前半年くらい前にはこのようなメッセージをくれました。
「かわいい子を旅に出します。よろしくお願いします。仮設に入って落ち着いた頃、
ボランティアの方々が県外などからも来て、がんばっているのに、自分は歴史も財産
も失ったというむなしさで「うつ」になっていた。でも私でも何か役に立つことがないの
か?昔人形を作っていたなつかしさで、このぞうさんを教わった。今はぞうさんを作る
ことが自分も生きようという心をかきたててくれ、支援の一助になればと少しは役に立
つように思わせてくれた。まけないぞう、がんばるぞうさんありがとう。」
(2011/10/31)
Posted by RSY事務局 at 10:46 | 2011年 東日本大震災 | この記事のURL | コメント(0)
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