仮設支援情報レポート( 33 ) [2012年01月08日(Sun)]
震災がつなぐ全国ネットワークの分科会として全国各地で仮設住宅支援を行っている団体が集まる仮設支援連絡会が発足しています。
各地の仮設住宅への支援に関するレポートをお伝えします。 ROADプロジェクト東京事務局 頼政良太 過去のレポートはこちら↓ https://blog.canpan.info/shintsuna/category_39/ -------------------------- 〜雇用促進住宅〜 遠野市では、40戸の仮設住宅のほかに雇用促進住宅に約60世帯ほどの方々が沿岸部から入居されています。 また、雇用促進住宅のほかにも |
民間の賃貸住宅にも入居されている方々がいます。こういった沿岸部の方々が入居されている仮設以外の賃貸住宅などのことを「みなし仮設」と呼んでいます。「みなし仮設」は家賃の補助などを受けることが出来ますが、仮設住宅のように外観では判断がつきません。
雇用促進住宅などある程度まとまって入居されているところはわかりやすいですが、民間のアパートはボランティアではなかなかわかりません。 先日、遠野市の雇用促進住宅へお邪魔しました。この雇用促進住宅には、釜石の方や大槌の方などの沿岸部から避難している方が入居しています。 間取りは仮設よりは少し広く、5階建のマンションでエレベーターなどはありません。雇用促進住宅に入居された方も家が津波によって流されるなどの被害を受けています。仮設住宅に入居された方と家の状況はそれほど大きな差があるわけでなありません。 遠野市の仮設住宅には「物資」としてみかんが配られたり、色々なイベントがあったりとボランティアが活動しています。 一方で雇用促進住宅の方々に対しては、中々物資が配られなかったりイベントもやりづらいという環境があります。 雇用促進住宅に入居された方は、「仮設住宅に入った人ばかりに支援が集中して、私たちには全然支援がない」という気持ちを持っていらっしゃる方が多いです。 ただ単に「物資」を雇用促進住宅に配ればいいわけではありませんし、うまく地域の方々や仮設住宅の方たちともつながっていけるようなきっかけを作る支援というものが必要かもしれません。 先日、伺ったお宅では「やっぱり何かすることがないと暇だから」ということをおっしゃっていました。「手芸でもパッチワークでもやりたいけど、私たちも全部流されたから道具があまりないの」とおっしゃっていました。 また、沿岸部から遠野へ来ているので遠野の手芸教室に行くにも、そういった情報をどこで集めるのかが分からない状況です。伺ったお宅のお母さんはかなり積極的な方だったので、自分で色々なところへ行って情報を集めているようですが、なかなか外に出られない方もたくさんいらっしゃいますので、情報を届けていくということも必要です。 仮設住宅やみなし仮設を含めて、入居している方々を地元の人たちとどうつなげていくか、ということもボランティアの役割の一つなのではないかと思います。 地域で人を支えるということがこれからもっともっと大切になるのではないでしょうか。
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