午前中で活動を切り上げ、14時15分に紀宝町社協を出発。19:00頃名古屋到着・解散。
・予定されていたボラバス4陣、5陣は中止決定。
■RSYスタッフの動き
・浦野と岡田氏(RSY会員・みどり災害ボランティアネットワーク代表)は、状況把握と翌日からのボラバス受け入れ準備のため、19日昼過ぎに現地入り。
・本日名古屋事務局より、庄内川と天白川氾濫の恐れ及び周辺地域での避難勧告発令の報告を受け、今後の対応に備えて活動を切り上げ、ボラバス3陣と共に名古屋へ戻った。
■紀宝町の状況と災害ボラセンの対応
○床上・床浸水家屋
・被害が大きく、清掃作業が遅れていた相野谷地域(大里・高岡・永田・津本周辺)を中心に、地域ローラー作戦を実施中。地元住民がコーディネーターとなり、ニーズ対応や個別訪問等、きめ細かい対応に当たっている。
・居住家屋の泥出し・畳出しのニーズから、非居住家屋である側溝、田んぼ、納屋等の清掃へニーズが変化している。居住家屋が第一優先であるが、ボランティアの手がある時には、なるべく他のニーズに対応できるよう調整している。
・週末に建築系専門ボランティア15〜16名が活動。かねてから課題となっていた床下の処理(泥かき・乾燥・消毒)対応のため、和室のみ約25件の床板をはがして下さった。今後も引き続き専門ボラの協力が不可欠である。継続的な協力が得られるよう他団体にも働きかけを行っていく予定。
○避難所
・9月18日現在で、10か所147名が避難所生活を送っている。
・行政は熊野市にある雇用促進住宅20戸の入居受付開始。しかし、現時点で申し込み者はゼロ。「遠く離れた地域で地元の人たちと離れて暮らすことは考えられない」との声多数。
・応急仮設住宅も着工の目処は不明。現時点からでも着工から完成までは約1カ月程度かかるだろうと考えると、避難所生活はさらに長期化する可能性が高い。
・食事は弁当・菓子パンが中心(圧倒的な野菜不足)
・A避難所は、4日程前から敷布団のみ配給。「それまでは座布団を敷いてその上に寝ていたけど、寝返りも打てるようになって、良く眠れた」との声あり。
・B避難所は、畳又は床の上に毛布2枚程度を引いただけで寝ている。座布団を敷布団代わりにしている。「体が痛い」「夜あまり眠れない」「布団はあるに越したことはないが、贅沢は言えない」との声。避難者数も少なく、一人当たりのスペースは十分に確保されているため、スペースの課題はなさそう。「他避難所が布団を入れていないのに、ここだけ入れるわけにはいかない」ということが理由の一つに挙げられている。→ボラセンに報告。早急に行政に対応してもらうよう打診。
・日中避難所で座っていることが多いため、運動不足になっている高齢者が多い。自主的に散歩など体を動かすようにしているようだが、それも限界があり、「食べてばかりで運動不足。体が苦しい」との声多数。
・入浴は社会福祉協議会のデイサービスセンターの浴室を開放しているも、多くが避難所となっている施設に備え付けられているシャワーで済ませている様子。
水害後2週間以上が経ち、移動するのがおっくうになってきているように感じる。全体的に体の動きや表情にかなりの疲労が見られている。
○地元ボランティアの動き
・野菜一杯の味噌汁や豆の煮ものなどを作り、避難所に届ける活動を実施。大変喜ばれている。
・女性の会が明日以降で足湯チームを作り、避難所で実施予定。避難所の訪問から、疲れている中でも「語りたい」という気持ちは強いことなどを伝え、足湯は会話のきっかけづくりにもなり、心身の回復や癒しに非常に効果的であることを説明した。
■孤立集落「浅里地区」の状況
・地区に入るまでの道のりに危険個所多数。台風の影響によりがけ崩れ等のリスクも高まっている。
・この道を通過した住民の話では「いつ石が上から落ちてくるかわからなかった。怖かった」とのことで、決して無理はできないと感じる。
・台風が落ち着き、通路の安全が確保できた際には、最も多くのボランティアの手が必要となる地域である。
■今後について
・早い段階での床下の適切な処理、長期化する避難所生活のサポート、生活物品の提供(電化製品、食器、衣類等)等が今後の課題であると感じる。名古屋の被害状況を鑑みつつ、対応を検討していく予定。
※お詫びと訂正
前回「2011年台風12号【第6報】―ボランティアバス第 1 陣報告」は【第7報】の間違いでしたので訂正致します。