明石市に市民まちづくり研究所を開設。環境問題やまちづくり、地域経済、地方自治などを専門分野とし、最近は自治体の危機管理や議会改革、市民主体のまちづくりや分権時代の自治体のあり方等についての講演や職員、議員研修の機会が多い。
神戸学院大学客員教授、関西学院大学・桃山学院大学・神戸国際大学等の非常勤講師も務める。市民活動団体「まち研明石」、明石まちづくり市民塾、市民自治あかし各代表。集合住宅維持管理機構副理事長。自治・分権ジャーナリスト関西の会事務局。CODE海外災害援助市民センター理事。
1990年代初めから川づくり関係の提言や委員会に携わることが多く、旧佐用郡南光町の「川を活かしたまちづくり会議」や「千種川流域(赤佐)まちづくり協議会」を発足させて流域自治体とともに「千種川中流域からの提言〜参加と連携の時代」等を取りまとめた。河川法改正後の兵庫県最初の住民参加の河川整備計画づくりになった千種川委員会の委員長代理、同鞍居川部会の部会長、武庫川ダム計画を白紙に戻して「ダムに依存しない川づくり計画」を取りまとめた兵庫県の武庫川流域委員会委員長も務めた。
また、千種川圏域清流づくり委員会の発足に関わるほか、この7月に発足した武庫川流域圏ネットワークの特別顧問も務める。
*お申し込みは、被災地NGO恊働センターまでお願いします。
*この講座は、佐用町社会福祉協議会の後援を頂いております。
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〜代表メッセージ〜
“奥海の森 地元学実践塾”の開講を目指して、ゆるやかに歩みます!!
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“奥海の森 地元学実践塾”とは、兵庫県佐用郡佐用町の最北端に位置する「奥海集落」をその活動の拠点とするものである。2009年に甚大なる水害に見舞われた佐用町の苦い経験を契機に「水害の根本的原因を究明する。」ことを肝に銘じながら、豊かな恵みをもたらす自然が一方でこうして牙をむき出し、人を、人家を、田畑を襲うという現実から逃げ出すことなく、山・川・海のつながりの中で自然との共生をはかることが、実は水害から人を、村を、町を守ることになるという根本的な理念を理解することになるということを、1000年に一度というサイクルで襲った未曾有の東日本大震災と向き合うことであらためて気づかされた。
昔は奥海集落を含む石井地区は、「石井木炭」というブランドを持ち、大阪圏を中心にエネルギーを供給してきた時代があった。また、水道が整備されていない時代に、この奥海集落は当時の旧佐用町の水源を守っていたという歴史もあった。豊かな山の恵みによって人々の暮らしが成り立っていた時代から、今や「限界集落」となる寸前にまで様変わりをし、やがてゆっくりと「消滅集落」となる厳しい現実を受け止めなければならない時が来る。
しかし、「秋祭り」の日に奥海神社に御輿を奉納する一年に一度の恒例行事を通して、1000年以上の歴史を刻んできた奥海神社と集落の歴史が、笛と太鼓の音色とともに蘇ってくるだけに、若者が集落から出て寂しくなる現実はよりいっそう厳しいものがあるが、たんたんと、かつ懸命に生きている集落の人たちの暮らしがある以上、「佐用の水害」を契機に奥海とつながった私たちは可能なかぎり寄り添っていきたいと静かに誓っている。
まず山を守ることが、水害被害を軽減することになり、山の恵みによって川が潤い、山・海に育てられた滋養のある栄養分が、やがては海に流れ込むことによって海の幸が育つという循環型サイクルを考えると、流域全体で取り組む水害からの減災システムを構築しなければならないだろう。
そのためには先人の取り組みから学び、地域のコミュニティづくりから学び、地域の暮らしそのものから学ぶというスタイルの「地元学」を確立し、山林整備や畑での手伝い、または日頃の地域の行事に惜しみなく参加し、地域の人たちとともに地元学を実践していく。こうした学びと実践によって、「奥海の森 地元学実践塾」を開講する。
2011年7月17日
被災地NGO恊働センター 代表 村井雅清
*このプロジェクトは、トヨタ財団2010年度地域社会プログラムからの助成をいただいています。プロジェクト名は「兵庫県佐用町の山林整備を通して地域における学びの場、育ちの場を形成する人材育成プロジェクト」です。
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