平成23年度北部・上河内・河内ブロック合同福祉協力員研修会
に講師として出席しました。
同ブロック内に、福祉協力員は約600名(平均50世帯に1名)いらっしゃる
そうです。この日の研修会には、210名が参加されていました。
はじめに1時間お時間をいただき、
「できることからみんなでまちづくり 〜三依地区での取り組みを事例に〜」
とのタイトルで、講演を致しました。
その後、以下の3つの事例をご報告いただきました。
1)石井地区の向こう三軒両隣について
石井地区社会福祉協議会 会長 菊池 芳夫氏
2)V・Gすずめとは
V・Gすずめ 代表 松本カネ子氏
3)地域包括支援センター御本丸の取り組み
地域包括支援センター御本丸 飯村絢子氏
石井地区の取り組みは、福祉協力員、民生児童委員、災害時要援護者支援員
が協力して「あったか支援活動」を実施しているものです。役割が重なる
3者が連携することで、「地域の福祉力が何倍増もする」とお話しいただき
ました。
V・Gすずめは、昭和51年に6人でスタートしたボランティアグループが
現在は180名の会員となり、多くの活動を展開しています。
「地域の課題は、みんなで取り組まないと解決できない。同じ時を
生きている者として、黙って見過ごすことができなかった」とお話
いただきました。
御本丸包括支援センターさんからは、ある自治会で高齢者夫婦や
家族と同居する高齢者への支援を始めたお話しをしていただきました。
公的サービスが行き届かない方々への支援の輪を、自治会が主体と
なって地域全体に広めたそうです。
3つの話に共通しているのが、
・課題を放っておかない
という点です。
そして、
・個人の思いを団体活動へ
つなげていったことがあげられます。
自分が住む地域に様々な課題があることに気付いている住民は
たくさんいることでしょう。でも、どうやってその課題を解決できるのか
悩んでいる。
一人で問題を抱えていても、解決にはつながりません。
松本さんがおっしゃっていたように、「一緒に涙を流すことも大切だが、
それでは解決にはならない」のです。
ではどうするか。誰かとつながること。すでに組織に入っている方は
組織の中で、同じ気持ちを持つ人を見つける。そこから次の
ステップが生まれてきます。
組織に入っていない方は、勉強会などの場へ参加していみると
いいのでは。時間がなくて、そんなところに行っている暇はない、
という方も多いでしょう。でも、本気で課題解決に取り組むのなら、
いずれにしても時間を作らないと無理な話です。
はじめから「組織」を作ることを目指していると、組織作りが
目的にすり替わってしまうこともあります。まずは、思いを共有できる
仲間を見つけることです。
この「仲間を見つける」が、とても難しい。多くの場合、そこで
立ち止まってしまいます。
「気の合う仲間」は、一朝一夕で見つかるものではありません。
その人の日頃の生活から、自然と輪が広がっていくものです。
課題に気付く、ということは、既にその時点でいろんなところに
出向いているのではないでしょうか。そこで出会った方々との
つながりを大切にして欲しいと思います。
○○法人とかコーディネーターとか事務局とか、組織というと
難しいことを考えがちですが、始まりはおしゃべりでいいと
思います。「課題に気付いた人たち」のおしゃべりは、決して
単なるおしゃべりでは終わらないと思っていますので。
できることからみんなでまちづくり、社協の方は良いテーマを
つけたものだと思います。
今回の研修会が、一人でも多くの福祉協力員の皆さんにとって、
これからの活動の参考になればと願っています。
Posted by ANDO at 13:45 | 日々のあれこれ | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)