CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る

市民フォーラム21・NPOセンター 事務局長藤岡喜美子の日記

市民フォーラム中期戦略の3つの柱
 
1公共サービスを担い改革するNPOを支援する
2市民が主役となる新しい政府・行政像を創出する
3重層的で社会的存在感のある
 サードセクターを構築する


トワイライトスクールの公募 [2010年03月04日(Thu)]
 名古屋市のトワイライトスクールが公募され、7団体が応募しましたが、審査の結果、すべてこれまでの外郭団体が採択されました。

 多様な公共サービスの担い手が競争原理にて切磋琢磨し、よりよい公共サービスとして質の向上と量の拡充を図っていきます。
 経営アドバイザーとして、9月よりサードセクター室の設置と公共サービス民間委託のルールの作成を助言してきましたが、残念ながら具現化しませんでした。そうこうしているうちにトワイライトスクールを公募するということで10月より一貫して公平で透明な審査がなされるようにアドバイスしてきました。担当課の努力は理解していますが、努力で補うことができる問題でなく、対応が困難です。

複数の団体から疑義があるという申し入れがあり、内容きけば、調査の必要があると考え、審査においてビデオカメラの撮影があったということですので、その開示を求めたところ、音声が全くとれていなかったということです。

市長には、2月の末に下記のようなアドバイスも行っています。

●総論として
1.市としては、今回の公募に関して、その公募の設計に課題があったのではないかと捉える
公的資金を用いた公共サービスの提供において、外郭団体、NPO法人、民間企業など広範な組織を対象とすることを想定とした公募(審査委員の選任、審査基準)、契約の在り方を検討する。
・行政とサードセクターとの協議の機会やルール形成を検討する。

●各論として
2.審査が公平に実施されたかどうかは厳重調査をおこなうべきとする。



市民フォーラムが生み出す成果 [2010年01月31日(Sun)]
 市民フォーラムの中期戦略2007には3つの目標があります。そのうちのひとつ「市民が主役となる新しい政府・行政像を創出する」ために、行政経営を可能とする総合計画の策定支援とその後の行政経営の推進支援を行っています。つまり非営利組織である市民フォーラムは、単なる総合計画を策定するという仕事だけをしているのではなく、その専門性と志の両輪で自治体改革のコンサルティングを行っているということです。

 そして関わっている自治体に、変化があらわれてきています。庁舎内の体制、職員の方の意識変化、市民会議も運営していますが、市民の方の意識の変化です。

 たとえば、愛西市では新庁舎検討委員会の報告が公表されましたが、よく精査され健全なものになっていると思いました。一部の議員の箱物体質を外から批判していても、議員の体質、議会の体質が大きく変わることは難しいものです。

 行政経営ができるように自治体のめざす姿を具体的に設定をしたこと、その指標を設定したこと、長期の財政計画とその指標、目標値を設定したことで、それを堅持するために知識や情報、経験のあるみなさまが、かみ合った議論を重ねできあがったものだと思います。

 鳩山首相の施政方針演説で、「新しい公共」とありますが、その担い手の育成と同時に、市民の力を活かすことができる自治体に改革されていることが大切です。新しい公共とは政府・行政をそのままにして、隙間につくっていくものではないはずです。

 市民フォーラムが数年前から関わっている自治体は、振り回されることなく「新しい自治体のかたち」を自ら創っていると確信します。

 これらの仕組みをつくるのはたやすいことではなく、これまで、制度や事業ありきの庁舎内の体質、職員の意識は簡単に変えることは難しく、しかし、仕組みをつくる過程で何度も議論をして、試行錯誤ではありますが、やっとここまできました。
 職員のみなさんや、そこに住まう市民のみなさんのまちをよくしたいという力があり、その仕組みをつくる一翼を担わしていただけることにも感謝しています。そこに些細ですが自分たちの活動の成果をみることができていることに、今充実感を覚えます。

 そして、市民フォーラムの事務局長になり、5年ですが、家族に心配をかけ無茶をいい、それでも理解をえて、自分が動けるほとんどすべての時間をこの活動に使ってきた思いがあります。NPOの経営は、特別な支援があるわけでなく、それほどたやすいことではなく、市民フォーラムも例外ではありません。それでも可能なかぎりの工夫をして継続してスタッフを選び雇用し、育成し、活動を続けてきました。失敗も多くあり、今も課題は多く抱えています。講座の講師などはなるべくさけ、仕事をしながらスタッフの育成に時間をつかってきました。今のほんの小さな成功はその努力の賜物だと思っています。毎日の小さな努力の積み重ねが成果を生みだしつつあると思っています。なぜならば私には、ひと目を引くようなキャリアもなく、自分にできうるかぎりのことを、普通に毎日努力することが私にできることです。

 それでもこのような幸福感を味わうことができます。ぜひ多くのみなさまにもこの幸福感を感じていただける社会になるとよいと願っています。

 今の時代、少ないながらも、そのようなNPOの経営者とスタッフが日本にはみえます。

 国も自治体も変わりつつあります。成果を生みだすことができるNPO、NPOに関わることの「人」としての「喜び」を、今のNPOの経営者やスタッフのみなさんとともに社会全体に伝えていきたいと思っています。

 



 
「官から民へ」の流れとサードセクター [2009年07月21日(Tue)]
 21日衆議院解散、30日投票開票の日程が決定されます。民主党が政権交代を実現できるかが最大の焦点です。戦後日本において初めての政権交代と政権交代のメカニズムが本格始動しようとしています。

 まさに、政治、政府・行政の変革のときであり、時を同じくして日本サードセクター経営者協会(JACEVO)は9月1日に設立総会を行います。今は設立総会にむけて会員拡大キャンペーンを実施しています。(http://www.jacevo.jp/tokyo090723.html)JACEVOは、政府・行政(第一セクター)や企業(第二セクター)に比べて力量が乏しく社会的存在感が小さかった日本のサードセクターを名実ともに確立し、三つのセクターがそれぞれ適切な役割を果たす多元的な社会を実現することをめざしています。

 小泉内閣では、「官から民へ」といわれましたが、公共サービスの担い手については触れられていませんでした。サードセクターを企業と並ぶ重要な公共サービスの担い手として位置づけることが望まれます。また、民主党が主要政策の一つとしている外郭団体改革は、行政改革の中核部分ですが、天下り禁止、随意契約の競争化だけではなく、サードセクター形成と一体化して進めることがよいと思われます。

 7月23日には、東京にて、JACEVOのイベントが開催されます。この4月より名古屋市長に就任しました河村たかし市長をゲストに招いています。10%減税や中学校区単位の地域に予算権限を委ね、ボランティア議員で使途を決めるという地域委員会の設置等、マニフェストの中身が話題になりましたが、サードセクター政策にも関心が集まっています(下記は一部抜粋)。

・外郭団体との契約は民間企業やNPOなどと公平な競争条件でおこなう。
・福祉では、民間事業所に、市独自で社会福祉法人に準ずる補助を行う。
・年齢に応じ一人5万から10万の子育てバウチャーを配布する。
・地域委員会での決定を通じた事業費の支給により、各種地域団体やNPO強化
・必要十分な事業委託費を支払いサードセクター組織の有給職員の雇用を促進

また、今や社会的起業家としてシンボリックな存在となった駒崎弘樹さんにもお越しいただき、サードセクター経営者の立場という視点から話題提供を行なっていただく予定です。JACEVOの必要性について、みなさまとぜひ意見交換させていただきたいと思います。詳細はHPをご覧ください。

用語の説明
【サードセクター】
サードセクターとは、企業や行政に続く3番目のセクターとして、社団・財団といった公益法人や、地縁団体や協同組合を含めた広範なセクターであることを社会に明確に伝えていきたいと思います。第3セクターは、一定の特性を持った団体に対する表現として定着し、NPOセクターという表現は、非営利という概念に限定されています。アメリカはノンプロフィットセクターという表現を用いる一方、欧州では、協同組合や社会的企業を視野にいれてサードセクターという表現が使われています。私たちは、後者の表現を積極的に使っていきたいと思います。(市民フォーラム中期戦略2007より)