現在の竹田市の久住に七里田温泉という炭酸泉（ラムネ泉）で有名な温泉があります。ご多分にもれず、現在は立派な日帰り温泉施設が出来ていますが、圧巻なのはやはり昔から「下の湯（したんゆ）」として親しまれている小さくて汚い公衆浴場です。上の温泉施設で３００円の入浴料を払って鍵を借り、下の川のほうに降りていくと看板が見えます。
　小さくてあまりきれいでない浴槽にはせいぜい６人ほどが入れるに過ぎませんが、ぬる湯なので、地元の皆さんは１時間は入っておられるようです。入っていると皮膚にラムネのごとく炭酸がまとわりつき、時どきこの炭酸を払います。この炭酸ガスには一酸化炭素が混じっているらしいので、換気には重文気をつけて入らないといけません。ラムネ泉は一般に火山活動末期のもので、わが国には少ないと何かで読んだ記憶があります。確かに私自身も初めてこんな本格的なラムネ泉に入ったのでした。