山陰中央新報の書評 [2011年11月22日(Tue)]
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島根県勤務時代の盟友、藤原義光(現島根県定住財団理事長)さんが、地元紙の山陰中央新報に掲載した書評をご紹介します。
(以下、藤原さんのML投稿の引用です) 椎川さんが出版された「緑の分権改革」は、既に増刷に入ったとのこと。 全国的に注文が入っている様子は、まさに椎川さんの活動域を彷彿させます。11月20日の地方紙山陰中央新報に拙文で書評を載せてもらいました。 山陰中央新報購読者の方でも、書評欄は目にしなかった方、地域外の方にあらためて紹介します。ちょっとローカル色の強い、そして制限字数が少ないため意を尽くしていない書評ですがが、お読みいただけたら幸甚です。 【地域資源の継承発展を】 「現場主義、現場の目線で」。 おおよそ地域振興を標榜する者は絶対的に心しておくべき最も基本的な教義だ。そして、それを説法する者は自らの実践が要求されるし、実践があって初めてこのコトバはメッセ―ジとしてのパワーを持つ。著者である椎川さんはまさしくその実践者だ。多忙な要職にあっても、年中、土日のほとんどを全国のどこかに出かけ地域活動や講演などに充てている。出かけたそれぞれの地域で、全国津々浦々にネットワークを築いている。あまりにも広範囲の活動域なので、山陰で独占したい思いからすれば、焼きもちを焼きたいくらいだ 。今年の島根への来県は、「20社寺の平和祈願祭とその祈念行脚」、「松江市合併式典」、「玉造・松江と、萩・石見空港の両ハーフ・マラソンのランナー」としての4回だ。NPO法人大山中海観光推進機構の理事でもある。 島根県総務部長としての在職中は、「石見の日」を提唱し、幹部職員とともに石見地域振興のための意見交換・交流会を各地域で開催した。隠岐でも開催した。そこで出された意見には、「出来ることはすぐにやろう、出来ないことはきちんとその理由を説明しよう。結論に時間がかかればその理由もすぐに説明しよう」と地域の心を大切にした。 本書は、そうした現場主義の実践に裏打ちされた著者からの、地域に生きる人たちへのエールであり、地域活性化、地域文化の継承などに取り組む場合に背中をちょっと押してくれるヒントである。単なる地域づくり、地域振興の事例紹介や解説ではなく、地域が求めるべき理念と方向を示し、「そうだ!これだ!」と元気を出させる提案だ。 それが本書の表題の「緑の分権改革」に表出されている。「地方の自然、歴史、文化、産業を尊び、それを生かした地域づくり」の提唱だ。「地域資源としての人材の養成、活性化、生かし方のツボ」についても提示されている。 山陰へのメッセージとして勝手に意訳する。「山陰地方の伝統文化、地域技術、人と人との絆などを大切にし、継承発展させよう。地域資源として磨こう。今苦しくてもそういうものを大切にして残そう。」 |




