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二県一プロジェクト(SC鳥取問題) [2006年03月21日(Tue)]
 島根、鳥取の両県は人口規模では、46番、47番の県です。そこで、これからの時代には将来道州制が実現するかどうかは別としても、自然条件、歴史、文化、伝統等が似通ったこの二県で共同プロジェクトを実施していくことが重要になってくると考えます。特に地域振興関連プロジェクトや大規模公共施設の整備などについては、一層の連携強化が求められると言えそうです。かつては、たとえば韓国との定期便開設について、出雲空港と米子空港で争ったことがありました。もちろん地方空港の国際化という地域にとっては大きな問題ですが、需要からいって両方が成り立つわけはなく、どちらかの国際便を山陰両県で共用する事になるに決まっているわけです。ですから、米子が韓国便なら出雲は中国その他とか住み分けを相談しなければならないわけです。しかし、10年ほど前はお互いに競って熾烈な競争をし、両県とも気まずい思いをしたことがあります。
 そのほかにも、大規模な歴史博物館、文化ホールなどは特に県境施設ではできるだけ相互に競合しないように計画されなければなりません。ひとつひとつは競争になるとしても、住み分けをしたら両県で共用してうまく使っていくということが必要でしょう。
 さて、現在、SC鳥取のJリーグ入りという主として鳥取側からの課題が提起されています。この問題は島根側には幸い同じ問題がないので、当然両県が協力して、その地盤となるジュニアの育成やチームのサポート体制の強化に努めなければならないはずです。そのためには、名称をSC山陰に変えるべきとの意見もありますが、Jリーグの規則というか考え方がホームタウン制をとっているため現状では難しいようです。名前の問題は確かに重要であり。今後継続してJリーグに要望していく必要があるとは思いますが、いま既に走り始めているものをどうするかというこもあり、ここはやはり二県一プロジェクトの考え方で、島根側は条件を出しながら協力体制を組んでいくべきではないかと考えています。
 島根県は斐井川、神戸川の治水事業や中海の干拓中止問題で鳥取側の協力を得ており、また、中海関連で大きなボート場やオープンエアの水泳場整備という事になればそれにも当然協力を得なければなりません。このように、ひとつひとつのプロジェクトごとに両県が争うのではなく、プロジェクトの特性に応じて両県が協力し合い、複数のプロジェクトを実施していき、トータルで両県の地域振興のバランスをとるという考え方が、特に県境地域を中心に求められるのではないかと考えています。
Posted by shechan at 17:17 | 政策提言 | この記事のURL