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2014年08月01日

第23回 明治時代「流行歌」

小鳥 - コピー.JPG

時代が江戸から明治に移り変わるとき全国に広まった歌は、『トコトンヤレ節』です。これは東征の戦いの際に、官軍鼓笛隊が歌ったもので、一度は聴いたことがあると思います。この歌の作詞は品川弥二郎で、作曲は大村益次郎とも芸妓ともいわれています。二人とも長州藩士で、官軍側がつくった歌ですが、全国的にはやりました。

♪宮さん宮さんお馬の前に
ひらひらするのは何じゃいな
トコトンヤレ トコヤレナ
あれは朝敵征伐せよとの
錦の御旗じゃ知らないか
トコトンヤレ トコヤレナ

軽快なリズムでわかりやすく誰もが口ずさみやすい歌は、新しい世の到来を告げるものでもあるかのように、人々に受け入れられました。

文明開化の世の中になると、生活が急激に西洋化され政治に目覚める人々もでてきました。政府は言論を拘束しはじめますが、それに反発した政論愛好家が自由思想を世に知らしめようとして歌った「壮士節」をご紹介しましょう。

♪民権論者の涙の雨で
みがき上げたる大和魂
国利民福増進して民力休養せ
若し成らなきやダイナマイトドン

♪四千余万の同胞(そなた)の為にや
赤い囚衣(しきせ)も苦にやならぬ
国利民福増進して民力休養せ
若し成らなきやダイナマイトドン

壮士とは自由民権論者のことで、自分たちの主張、意見を歌にして世に知らせようとしたのでしょう。

歌は世につれ歌につれといわれます。明治後期から昭和初期ころまで、世間では粋な「サノサ」と囃子がはいる「サノサ節」が盛んに唄われました。

♪主さんにとても添われぬ縁ならば
思ひ切りましょ忘れましょ
とはいふもののネエ心では添い遂げたいのが身の願 サノサ

古くより変わらぬ人情が登場するのは歌謡ならではですね。
明治になって交通の便も良くなり、徴兵などによって、地方との交流も盛んになり、日本中に情報が届くようになりました。歌もたちまち流行歌として広がっていったのです。

資料:
新訂増補『日本歌謡史』高野辰之 著(五月書房)
『スーパー日本史』益田宗・中野睦夫 監修、古川清行 著(講談社)
       
posted by 事務局 at 12:26| Comment(0) | 日本歌謡物語
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