2022年10月28日
法務委員会で日下正喜衆議院議員が「障がい児・者に対する性犯罪」を質問
【11/5:東京】刑法性犯罪をUpdate!映画上映会
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10/26衆議院法務委員会で、公明党日下正喜衆議院議員が「障がい児・者に対する性犯罪に対処するための法整備」について質問してくれました。
【質疑はこちらでご覧いただけます(「日下正喜」を選択、障がい児者への性暴力は1:06:41から1:11:53まで)】
▼障がいのある人はない人の約3倍被害を経験するリスクを有する可能性が指摘されている
▼障がいのある人が被害を訴えるには大きなハードルがある
▼特に福祉・医療・教育職という、生命・生活を守る力関係を利用した行為は、顕在化しずらい
といった現状を大変丁寧にご説明いただいた上で、海外では法制度が整備されていること、日本でも、法制審議会から出された試案を踏まえ、適切な対応が求められていることを質問されました。
葉梨康弘法務大臣からは、
▼被害者の脆弱性や地位関係性を踏めた法の新設が諮問されていること
▼試案では経済的・社会的関係を踏まえた対応が盛り込まれていること
等を踏まえ、「ワークする」法律となるよう検討すべきであるという考えが示されました。
また、この委員会でのやりとりを法制審議会に届けていくこと、国民の理解を拡げていく必要性にも言及しました。
今後もこうした機会を増やしていかれるよう、努力してまいります。
応援よろしくお願いいたします。
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2022年10月25日
「障がい児者への性暴力」について 法制審議会に要望書を提出しました
<保育のお申込みは本日10/25まで>【11/5:東京】刑法性犯罪をUpdate!映画上映会
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現在法務省では、刑法性犯罪見直しの必要性に関する議論が進められています。
項目の1つに「被害者に障がいがある場合」が挙げられており、「被害者に重篤な障がいがある場合」ならびに「加害者が障がいを知りうる立場にある場合」について、創設の必要性が検討されています。
10/24に開催された法制審議会刑事法(性犯罪関係)部会第10回会議では、試案が示されました。
このたび、「障害に乗じた性犯罪」ならびに「障害を知りうる立場に乗じた性犯罪」処罰規定創設が必要であることについて、障がい児者支援団体と職能団体、計11団体に賛同をいただいた要望書を、法制審議会に提出しましたので、ご紹介します。
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「障害に乗じた性犯罪」ならびに「障害を知りうる立場に乗じた性犯罪」処罰規定創設を求める要望書
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私たちは障害児者の性的人権の保障に関わる人々により、構成される団体です。
現在御審議会で検討されている刑法性犯罪について、国連・障害者権利委員会は、第百七十八条の「心神喪失」に「障害」を含めていることは「侮蔑的」であることを指摘、「除く措置」を求めています。
加えて、「障害」という「脆弱性」に対し、生命維持や生活維持に携わる「地位・関係性」にある、福祉職・医療職・教育職による性暴力が、刑法性犯罪では罪に問えない現状については、市民の関心も高く、多くのメディアが取り上げています。
法務省の統計では、平成30年度に検察庁が送付を受けた、被害者に障害のある「強制性交等罪」は、一審判決に至った事件が0件である一方で、不起訴が43件となっています 。
海外では、障害特性を踏まえ、「障害に乗じた性犯罪」ならびに「障害を知りうる立場に乗じた性犯罪」が規定されています。
「障害者の権利に関する条約」が定める「司法手続の利用の機会」実現のために、日本でも、障害のある被害者が、障害特性を踏まえた適切な支援を受け裁判ができる権利が保障されるよう、以下を要望します。
1.諮問第117号第一の一に基づき、刑法性犯罪処罰規定に「被害者に障害があることに乗じた性犯罪」を創設してください。
2.諮問第117号第一の三に基づき、刑法性犯罪処罰規定に「被害者に障害があることを知りうる立場に乗じた性犯罪」を創設してください。
【賛同団体】(五十音順)
社会福祉法人あけぼの福祉会/おおた社会福祉士会/特定非営利活動法人Social ChangeAgency/社会福祉法人つみき/公益社団法人日本医療ソーシャルワーカー協会/公益社団法人日本社会福祉士会/公益社団法人日本精神保健福祉士協会/特定非営利活動法人日本ソーシャルワーカー協会/NPO法人ファザーリング・ジャパンメインマンプロジェクト/認定NPO法人フローレンス/一般社団法人mogmog engine
多くの方が現状を知り、賛同を増やしていかれるよう、声を届けてまいります。
引き続き応援よろしくお願いいたします。
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2022年10月21日
犯罪被害者支援に携わる皆さんに「障がい児者への性犯罪」を講義
【11/5:東京】刑法性犯罪をUpdate!映画上映会
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理事長中野が、犯罪被害者支援に携わる皆さんに講義を行いました。
新潟県警察本部被害者支援専科では、オンライン講義を行いました。
日頃犯罪被害者支援に携わる警察官、そして4月に警察学校に入校された方を含め、60名を超える皆さんが参加してくれました。
「障がいを持つ犯罪被害者への支援」をテーマに、以下の内容をお話しました。
☆1.はじめに
・障がいのある人が遭いやすい犯罪被害
・障がいのある人とない人の被害後の違い
☆2.「障がいのある人」とは
(1)身体障がい
(2)知的障がい
(3)精神障がい
(4)発達障がい
☆3.加害者は障がい児者を「選ぶ」
1)加害者は被害者の障がいを“知っている”
(1)場所
(2)外見
(3)コミュニケーション
2)加害者がつけ込む“障がい特性”と“育ち”
3)犯罪を経験した障がい者の声
☆4.いつもと違う→犯罪?と気づけるか
1)いつもと違う“拒否”
2)いつもと違う“言動”
3)いつもと違う“スケジュール”
☆5.障がいの有無に関わらず「犯罪被害者」として対応するために
1)“事件の解決”と“被害からの回復”との矛盾を埋める
2)障がいによる“困りごと”を推測する
3)“当たり前”こそ丁寧に
※写真は会場から見えた東京タワーです
全国犯罪被害者支援ネットワーク秋期全国研修会では、犯罪被害者支援に携わる皆さんに、「障がい児者に対する性犯罪と被害者支援」をテーマに、以下をお話しました。
☆1.はじめに
1)自己紹介
2)障がい児者への性暴力に関わるきっかけ
3)“障がいのある人”とは
☆2.障がい特性とともに育つ
1)“マジョリティ”からの扱い
(1)邪魔者
(2)みそっかす
(3)お姫様
2)人を信じなければ“生命・生活の維持”ができない
3)性情報からの“隔離”
☆3.「障がいのある性犯罪被害者」とは
1)障がいならではの“特性”が「犯行がバレにくく、逃げやすい」要因に
2)障がいならではの“育ち”が「断れず、強要される」要因に
3)性犯罪を経験した障がい者の声
☆4.「障がいのある性犯罪被害者」の実態が明らかになりつつある
1)障がいのある女性“87人中31人”が性的被害を経験
2)視覚に障がいがある女性“68人中48人”が性的な被害を経験
3)発達に障がいのある方“32名中23人”が性的な被害を経験
☆5.私たちの持つ圧倒的な「権力」と「暴力性」
1)“暴力”の構造
2)性犯罪被害者に対する“権力”
3)障がい者に対する“権力”
☆6.障がいの有無に関わらず「性犯罪被害者」として対応するために
1)障がいによる“困りごと”を推測する
2)“目的”“見通し”“休憩”
3)“信頼のネットワーク”に入れてもらう
今後もこうした機会を増やしていかれるよう、努力してまいります。
応援よろしくお願いいたします。
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2022年10月18日
【11/5:東京】刑法性犯罪をUpdate!映画上映会
【理事長中野が出演した10/14『ロクいち!福岡』はこちらでご覧いただけます】
※NHKプラス無料会員登録でご覧いただけます
※「障害者への性被害問題」は6:30-12:30です
※配信期限は10/21(金)19:00までです
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男女平等参画社会の実現に向けて、都と民間団体等が一体となって情報を発信するイベント「東京ウィメンズプラザフォーラム」。
3年ぶりの開催となる今年、しあわせなみだが企画を実施します。
アメリカの鉱山で起きた、性暴力を巡る裁判を取り上げたドキュメンタリー映画「スタンドアップ」上映、ならびにトークセッションを通じて、法務省で進んでいる、刑法性犯罪改正の現状と課題を、一緒に考えましょう。
ぜひお越しください!
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[11/5:東京]刑法性犯罪をUpdate!映画上映会
【お申し込みはこちら】
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☆日時
2022年11月5日(土)13:30-16:30
☆場所
東京ウィメンズプラザ ホール
*JR・東急東横線・京王井の頭線・東京メトロ副都心線渋谷駅 宮益坂口から徒歩12分
*東京メトロ銀座線・半蔵門線・千代田線表参道駅 B2出口から徒歩7分
【地図はこちらです】
☆内容
映画「スタンドアップ」上映ならびにトークセッション
☆映画「スタンドアップ」
2005 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.
夫の暴力に耐えかね、子どもとともに故郷に戻って来たジョージーは、友人の勧めもあり、父と同じ鉱山で働くことに。
そんな彼女を待っていたのは、同僚からの嫌がらせや、卑猥な言動だった。
闘うことを決意したジョージ―とともにスタンドアップしたのは・・・。
1984年に全米で初となる集団訴訟を起こし、勝訴を勝ち取った、実話に基づくドキュメンタリー。
☆トークセッション登壇者(五十音順)
*勝部元気(かつべ・げんき)さん
文筆家・社会事業家。
社会問題分析をテーマに執筆活動を展開。現代日本社会の構造的歪みと、人々の抱える生きづらさの要因や偏見を言語化することを得意としている。
連載…朝日新聞社『論座』等。著書…『恋愛氷河期』(扶桑社)
社会事業家として、ソーシャルアクション支援のプラットフォーム「Social-Activist.com」の運営や、ジェンダー平等社会にふさわしい男性のあり方を普及・推進するプロジェクト「#MenWithWomen」を主催。
1983年東京都生まれ。早稲田大学社会科学部卒。所有する資格数は71個。趣味は山登り。登った山の数は約2100座。
*杉浦ひとみ(すぎうら・ひとみ)さん
弁護士。東京アドヴォカシー法律事務所副所長。
1956年生まれ。中央大学法学部法律学科卒業。1999年弁護士会登録。東京弁護士会人権擁護委員会副委員長。日弁連人権擁護委員会副委員長。軍隊を捨てた国「コスタリカに学ぶ会」事務局長。
いじめ問題や少年事件、犯罪被害者問題に取り組む市民派弁護士として活躍。子ども、障害者、犯罪被害者、女性など社会的弱者の人権分野に重きを置いた訴訟を数多く手掛けている。
☆定員
100名
*新型コロナウイルス感染防止対策のため、会場定員の半数で開催します
☆参加費
500円
*当日会場にてお支払いください。
*釣銭のないようご協力をお願いいたします。
☆ユニバーサル情報
*映画は音声は英語、字幕は日本語です。
*トークセッションには手話通訳者を配置いたします。
*ホールには車いす用スペースならびにトイレがございます。
☆参加にあたってのお願い
*映画「スタンドアップ」には、性暴力の場面が出てきます。心のメンテナンスに不安のある方は、参加をお控えください。
*新型コロナウイルス感染防止のため、無理のない範囲でマスクの着用にご協力ください。体調不良の方は、参加をお控えください。
*本イベントは東京ウィメンズプラザにて実施いたします。オンライン開催ではなく、配信もございません。
☆申込
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2022年10月14日
法務委員会所属議員の皆さんと面談しました
【本日10/14(金)18:10-NKK福岡「ロクいち!福岡」出演予定!】
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しあわせなみだでは、刑法に「性犯罪被害者としての障がい児者」の概念を盛り込むために、国会議員に調査報告書を持参し、現状を説明しています。
今回は刑法性犯罪を議論する法務委員会に所属する議員の皆さんと面談しました。
(掲載は面談順)
111人目は日本維新の会漆間譲司衆議院議員です。
漆間議員は大阪府議会議員として活躍、「大阪での取り組みを日本に広げたい」という思いを持ち、先の選挙で衆議院議員に当選しました。
障がい児者への性暴力の現状に、大変熱心に耳を傾けてくれました。
112人目は日本維新の会沢田良衆議院議員です。
沢田議員は、PTA会長を務められていた時代、特別支援学級に通う子どもを持つ親御さんから、様々な相談を受ける中で、障がい児者への性暴力に関心を持ってくださったそうです。
福祉職・医療職・教育職といった「地位関係性」を利用した性犯罪については、社会的責任を踏まえた、適切な対応を取る必要性を、共有できました。
また、加害を許さない「空気感」を醸成する必要性についても言及いただきました。
今後もこうした機会を増やせるよう、努力してまいります。
応援よろしくお願いいたします。
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2022年10月11日
障害者施設職員による性的虐待に対し、損害賠償の支払いが命じられました
【10/16:オンライン】障害がある子どもを性犯罪と虐待から守るために『まず大人が学ぼう会』
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10/7福岡地裁久留米支部で、障がい者施設職員から、知的障がいのある女性への性的虐待に対する判決が言い渡されました。
裁判長は、施設職員が、被害者の知的障がいを利用して性的行為に及んだ違法性を認め、損害賠償の支払いを命じました。
この事件は、民事裁判では行為が認められたものの、刑事裁判では不起訴となっています。
10/8付「朝日新聞」朝刊では、判決の詳細とともに、理事長中野が、障がい特性を考慮した上で、適切に罪が問える法制度の必要性を伝えています。
ぜひご覧ください。
【「障害者に性的虐待 元施設長、賠償命令 違法性を認定 福岡地裁支部」記事はこちらです】(ウェブは有料会員限定記事です)
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2022年10月07日
子どもへの性暴力は防げる!
【10/16:オンライン】障害がある子どもを性犯罪と虐待から守るために『まず大人が学ぼう会』
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2012年に開催したイベント「男だって性暴力をゼロにしたい!」にご登壇いただいた、精神科医の福井裕輝さんが、書籍を出版されました。
書籍では「参考サイト・団体案内」として当団体をご掲載いただきました。
また本文では、「障がい者を対象とした性暴力」について取り上げています。
そこで今回のメールニュースでは、福井さんにご寄稿いただきました。
【『子どもへの性暴力は防げる!』詳細はこちらです】
☆書籍の紹介
このたび書籍「子どもへの性暴力は防げる!」を刊行しました。
子どもへの性暴力対策は私が精神科医になったばかりの頃から、長年注力しているテーマです。被害を受けた子どもの診療経験を通じて、「被害者を生まないためには加害者をなくすしかない」と決意して、海外の実態や治療について研究し、2011年に性障害専門医療センター(SOMEC)を立ち上げ、加害者の治療に携わってきました。
書籍では、それらの経験をもとに、子どもに対する性的嗜好から加害の傾向、加害者に対する治療法、保育・教育現場などにおける対策、加害・被害が起きた時の周囲の対応のポイントまで解説しています。
特に加害については、親による性的虐待、保育士や教員などの立場を利用した加害、近年増加しているSNSを通じた加害、盗撮、デジタル加害など、さまざまな関係性・手法を取り上げ、子どもへの性暴力を未然に防ぐための啓発に広くお役立ていただけるように心がけました。
☆障がい児への性犯罪について
加害者の診療を積み重ねる中で、障がい児を狙ったケースにも残念ながら数多く対応してきました。
「抵抗が少ない」といった理由で加害に及び、征服欲などが重なって加害を繰り返しやすい傾向がみられます。
ただ、その危険性がまだ日本であまり認識されていないと思います。
本書でぜひ知っていただきたいと考え触れましたが、模倣犯が出る恐れがあるため具体的な事例や手口などは掲載を控え、社会の中で障がい児を守っていかなければならないというメッセージにとどめました。
ちょうど刑法の見直しも審議されている時期です。
本書も障がい児への性犯罪の危険性を多くの方に知っていただき、対策を検討する上での一助となればと願っています。
☆読者へのメッセージ
海外に比べて日本では性暴力の対策や啓発が遅れています。
ただ、個人レベルでは、犯罪防止や再犯予防に強い関心を寄せる人も少しずつ増えていると感じます。
日本全体で対策を進めていくためには、まずは広く一般の方に身近な問題として捉えていただき、活発な議論になることが必要です。その先に性暴力のない未来があると信じています。
☆プロフィール
福井裕輝(性障害専門医療センター〈SOMEC〉代表理事・精神科医・医学博士〈京都大学〉)
米国インディアナ州生まれ。1999年京都大学医学部卒業。京都大学医学部附属病院精神科、京都医療少年院、国立精神・神経センター(国立精神・神経医療研究センター)などを経て、2010年にNPO法人性犯罪加害者の処遇制度を考える会、2011年に性障害専門医療センター(SOMEC)を設立。
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2022年10月04日
パートナーが性被害を経験した男性の会「寅さんのなみだ」開催しました
【10/16:オンライン】障害がある子どもを性犯罪と虐待から守るために『まず大人が学ぼう会』
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9/28の「読売新聞大阪版」でもご紹介いただいた、パートナーが性被害を経験した男性の会「寅さんのなみだ」を開催しました。
運営より当会のルールの説明とあいさつをし、参加者も含めて全員自己紹介をしました。
参加者から現在、パートナーとの関わり方で悩んでいることがあり、問題提起をしていただき、全員で考えました。
「急に彼女が『自分なんかでごめん』という内容のことを言い始め、別れたいと泣きながら訴えてくることがあり、悩んでいる。」
同様の経験をしたことがある人もない人もいましたが、パートナーの発言には性被害者の「被害に遭った自分は汚れた存在だ」と思ってしまうことが背景にあり、被害に苦しんでいることが分かります。
すぐは訪れないであろう回復に向けて「大丈夫だよ」「そんなことないよ」と声をかけ続ける自分はなにかできているのかと話してくださった参加者もパートナーも、被害に苦しめられていることを共有しました。
性被害に対するパートナーの反応や社会の無関心に無力感を感じさせることが多く、安易に他人に相談できないので、孤独を感じざるを得ない状態ですが、最後に参加者の方が「自分の意志をまた改めて考え、パートナーをこれからも支えていければ」とおっしゃったのが印象的でした。
次回は11月開催予定です。
決まりましたらご案内します。
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