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2020年10月06日

精神科医による性犯罪


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2014年12月、精神科医による性的搾取を苦に、1人の女性が自死を選択しました。
しかし現行の刑法では、医師に性犯罪を問うことはできませんでした。
この事件を取り上げた書籍の著者、米田倫康さんに、ご寄稿いただきました。

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『もう一回やり直したい:精神科医に心身を支配され自死した女性の叫び』(2019年萬書房)

これは、精神科医療現場で起きている性暴力の実態、そしてそれを規制すらできない現状を世に知らしめ、法改正を実現することを目的として書き上げた本です。
書籍内で取り上げたのは、鹿児島で2つの精神科クリニックを経営していたとある精神科医の実態です。

私がこの精神科医を知ったのは2015年5月のことでした。
鹿児島から東京まで遠路はるばるやってきた女性が、その精神科医によって娘さんが自死に追い込まれたことを涙ながらに私に訴えたのです。
今までにも、不適切な治療で悪化し、亡くなるような被害事例は何件も聞いてきましたが、本件の悪質さは度を超えていました。
遺品である彼女のスマホには衝撃的な記録が残っていました。
精神科医側から執拗に性的アプローチをかけ、子持ち既婚者であることを隠して性的関係を持った挙句、既婚者と知ってショックを受けて不安定になった彼女に対して騒がないように脅し、その手段として懲罰的な断薬を行うという信じ難いやり取りがそこにありました。

決して被害者は一人だけのはずが無いという直感は残念ながら的中しました。
他にも1人の女性が同じように自死し、少なくとも直接確認取れただけでも10人以上の性的被害者がいました。

精神科主治医と患者の立場は対等ではありません。
また、抑制してきた秘密や感情を打ち明けるという治療の特性上、恋愛感情のようなものを主治医に抱いてしまう「転移」が起きてしまう環境にあります。
そのような地位・関係性を利用して精神科主治医が患者と性的関係を持つことは性的搾取にあたり、業界でもそのような行為はご法度です。
しかし、罰則を設けて法的に明確に禁止している国(ドイツ、イギリスなど)がある一方、日本国内でそれらは一切法的効力のない、民間団体が自主的に設けた倫理指針の違反程度の問題です。

結局、本件も警察は取り合ってくれませんでした。
しかし、法の不備を理由に泣き寝入りするわけにはいきませんでした。
誰かがこの精神科医の暴走を止めない限り、被害が際限なく拡大してしまうからです。

そこで、別件から追及しました。執念で不正請求とその証拠を見つけ出し、警察、保健所、厚生局、マスコミなどに徹底的に働きかけ、詐欺事件として逮捕・起訴・有罪へと追い込むことができました。
そこに至るまでの様々な苦難、そして法改正に向けた私とご遺族の決意を本書にしたためています。
本書を通して、これ以上同じような悲劇を繰り返したくないという、ご遺族や被害者らの強い思いを広げ、法改正に結び付けたいと願っております。


著者プロフィール:
米田倫康(よねだ・のりやす)
1978年生まれ。東京大学工学部卒。市民の人権擁護の会日本支部代表世話役。著書に『発達障害バブルの真相』(萬書房)、『発達障害のウソ』(扶桑社)。

(10/4配信メールニュース「Tear's Letter」からの転載です)


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