【活動報告】2013年7月15日(月・祝)キックオフシンポジウム〜持続可能な地域を拓くチャレンジを育む生態系づくりを目指して〜 [2013年07月15日(Mon)]
いよいよ動き出しました。
!!!せとしんプロボノプロジェクト!!! 今回のキックオフシンポジウムは、瀬戸信用金庫の小野と佐藤がお伝えします。 以下のような概要でシンポジウムは開催されました。 2013年7月15日(月・祝) 「サステナブルビジネスを支えるエコシステム創出事業」 キックオフシンポジウム 〜持続可能な地域を拓くチャレンジを育む生態系づくりを目指して〜 ●主催者あいさつ:オープニングガイダンス 「サステナブルビジネスを支えるエコシステム創出事業とは?」 ・木村真樹さん(コミュニティ・ユース・バンクmomo 代表理事) ●先進事例報告「日本初! MBAホルダーのプロボノマッチング事業」 【ゲスト(話し手)】 ・鴨崎貴泰さん(公益財団法人信頼資本財団 事務局長) ・宮内孝輔さん(ロジーフューチャープロダクツ株式会社 代表取締役) 【ファシリテーター(聞き手)】 ・村田元夫さん(株式会社ピー・エス・サポート 代表取締役) ●パネルディスカッション 「持続可能な地域を拓くチャレンジを育む生態系をつくる」 【ゲスト(話し手)】 ・久野美奈子さん(NPO法人起業支援ネット 代表理事) ・佐野真隆さん(瀬戸信用金庫 職員、中小企業診断士) ・本間貴宣さん(一般社団法人しん 代表理事) 【ファシリテーター(聞き手)】 ・鈴木直也さん(NPO法人起業支援ネット 副代表理事、 株式会社ピー・エス・サポート 取締役) はじめに、momo木村さんによるオープニングガイダンスです。 「ほっとけない」社会的課題があったとしても、認知度が低かったり、公共性が不明確だったり、収益性が見込めないと、行政や企業といった組織が取り組むことは期待できない。そんな「ほっとけない」社会的課題に取り組み、社会に広げていくことができるのは、「市民社会」!!そして、その活動に志金を注ぎ、持続的な事業に発展させていことで、課題が徐々に改善されていく。 「せとしんプロボノプロジェクト」は、せとしん職員が日頃の業務で培った知見を活かし、「ほっとけない」社会的課題に取り組んでいる事業が持続的に発展していくようお手伝いをすること。 何やら壮大なプロジェクトだなぁ〜役に立つ知見はあるのかしら???そんな感想をもったのは、僕だけだったでしょうか。 事業概要の説明に続いて、先進事例報告です。 実際にプロボノプロジェクトに取り組み大成功を収めた事例について、従事された方から直接お話しいただきました。 人との交流をコンセプトにしたシェアハウス(JamHouse)を運営するロジーフューチャープロダクツを、信頼資本財団が志金提供及びプロボノによる事業支援を行った事例についてのお話です。 「隣の人と話したことないって異常じゃない?(都会生活の孤立や近所付き合いの希薄化)」「全国で750万軒もある空き家は何とか活かせないの?」そんな「ほっとけない」社会的課題に、シェアハウスの運営を通じて改善に取り組んでいる宮内さん。 その運営課題の解決に、MBAホルダーによるプロボノ参画のマッチングを仲介した鴨崎さん。そのお二人の体験談を、絶妙な問いかけで引き出した村田さん。 プロボノにより、事業の存在意義(自社分析)や将来の見通し(市場分析)を通じて、多店舗展開やそのための志金調達が実現するに至ったプロセスについて、熱〜く、深〜く、語ってくださいました。 最後にプロボノ参画にあたって、「取り組む課題は1つに絞る」「期限を決めて、その中で行う」「実行可能なことを提案する(実現不能で理想的なプランは必要ない)」 私たちにプロボノが成功するようエールをいただきました。 ここまでは、瀬戸信用金庫の小野が担当しました。 ここからは、瀬戸信用金庫の佐藤が報告します。重めのバトンを受け取りました。 プログラムの後半は、パネルディスカッションです。テーマはずばり「持続可能な地域を拓くチャレンジを育む生態系をつくる」…むずかしいです。 コーディネーターの鈴木さんとともに、この難解なテーマに挑むパネリストは、せとしんプロボノプロジェクト(以下、勝手にSPPとします)で支援を受けることを希望してくださった事業者「しん」代表の本間さん! そして、「しん」と私たちSPP職員の橋渡し役となるNPO法人起業支援ネット代表理事の久野さん! 最後に、われらがSPP職員のドン、佐野さんです! まずはコーディネーターの鈴木さんから、このディスカッションの狙いについて。 ・SPPの活動のイメージを膨らませ、成功させる(すなわち、“クロ”ボノではなく“シロ”ボノになる!?)ためのヒントを得る! ・そして最後には、この難しいテーマにある「生態系」とはどんなものかイメージできるようになる! ということかなあと解釈しました。 続いては各パネリストより、自己紹介+所属する団体の紹介。まず佐野さんから瀬戸信用金庫の事業概要とSPPの内容について。当金庫の概要はもちろん私は知っている内容だったのですが、改めて説明を聞くというのはなんだか新鮮でした。その他、せと・しごと塾の取り組みなどについても説明がありました。 続いて、「しん」の本間さんより、「しん」の事業理念と活動内容について。これはSPPの活動に直結する特に大事なところです! 本間さんが「しん」を作るきっかけの一つとなった問題意識=「ほっとけない社会ごと」=「精神障がい者と社会との“つながりが障害されている”状況」について、具体的数値をたくさん盛り込んだインパクトのあるスライドと共に教えていただきました。 特に、入院治療が終了し社会生活できる状態なのに、入院を余儀なくされている人が7万2千人もいるという事実は、私にとって驚きでした。そもそも、精神障がいの人が何人いて、何人入院していて…ということを、はっきり言って、生まれてから一度も考えたことがありませんでした。 たぶん、これは本間さんが病院で臨床心理士として働いていたから知った事実であり、そしてほっとけないと思った事実なんだと思います。 きっと世の中には、こういう「普通に考えておかしいでしょ」ということがたくさんあるんだろうなと思うとちょっと怖くもあり、ちょっと不謹慎ながら好奇心を掻き立てられました。 最後は久野さんから、同組織が運営する「起業の学校」について教えていただきました。20代から60代までの幅広い年齢層の方が、様々な動機で入学しており、学校の中での先輩、後輩のコミュニティが効果的に機能しているということを学びました。 続いて、コーディネーターの鈴木さんからパネリストへの質問。これが鋭いなあと思いました。 特に、“プロボノでせとしん職員が支援するわけですが、具体的に何をしてほしいですか?”という「しん」本間さんへの質問。 この質問では、プロボノが始まる今の段階では、支援する側の職員も支援を受ける側の事業者も明確なイメージが固まっておらず手探りの状況であることが、確認できました。 だからプロボノの初期段階で、支援すべき課題を一緒に見つけ、どういった方向性でSPPを進めていくかを固めることから始めること=「ボタンの1つ目をどうかけるか」がとても重要なんだと感じました。 最後に、このパネルディスカッションのテーマにある「生態系」とは何か?ということについて議論がありました。 話を聞き終わって、私のぼんやりとした「生態系」イメージとしては、“社会を構成する一人ひとりは自分の思うように活動していて、それがほかの人とつながっていく結果、組織全体としても自然といい状況になっていく循環”ようなことかなあと思いました。そしてそんな仕組みを作ることができたらすごいなあと思いました。 以上でパネルディスカッション終了! おわりに、環境省の方からご挨拶があり、プログラム終了! 今日のプログラムはとても濃いものでした。SPPでどういう活動をしていくのか、イメージが少し具体的になったと感じました。また、プロボノを成功させるのは簡単なことではない!ということも感じました。だからこそ、ぜひ成功させ、良い先行事例になりたいなー。 ということで、瀬戸信用金庫の小野、佐藤がお伝えしました。 |