【メディア掲載】日本経済新聞:「せとしんプロボノプロジェクト2014」2014年8月16日号 [2014年08月16日(Sat)]
みなさん、こんにちは。コミュニティ・ユース・バンクmomoの斉藤です。 本日発行の日本経済新聞(8/16号)に「せとしんプロボノプロジェクト2014」定例ミーティングの様子が掲載されました。 (本文抜粋) 地域貢献「志金」で応援 コミュニティ・ユース・バンクmomo代表理事 木村真樹さん(37) 「地域や社会の課題解決に取り組んだ成果を金銭換算する測定に関わってほしい」。今月7日午後7時すぎ、瀬戸信用金庫熱田支店(名古屋市)。仕事を終えて集まってきた同信金の職員約40人らを前に、熱く訴えかけた。 話した場は自ら仕掛けた「せとしんプロボノプロジェクト」の今年の第1回ミーティング。NPOの活動が地域社会にもたらした価値を、信金職員がボランティアで測定する取り組みだ。「職員が価値を数値化する方法に取り組めば、地域の課題に取り組むNPOへの新たな融資につながる」とその意義を説明する。 市民などからの出資を減資に、地域社会が必要とする事業を手掛けるNPOや事業者などに融資する「NPOバンク」。1990年代半ばから知られるようになし、代表理事を務める「コミュニティ・ユース・バンクmomo」は中部地方におけるその先駆けで、活動を始めてもうすぐ10年になる。 「社会を変える」共感の輪 障害者の社会参加に取り組む一般社団法人、田舎で体験学習を提供するNPO法人…。これまで50件、1億2,000万円余りを融資し、貸し倒れは一度もない。融資で終わらず、ボランティアとして様々な人的支援もする。「行政も企業も気づいても取り組めない問題を解決しようとする人たちを手伝う」。これが持論だ。 この理念と活動を現在、地域金融機関も巻き込んで広げようとしている。地元から資金を集め、地元企業に融資するのは信金の本業。NPOへの融資のノウハウを信金職員に伝えられれば、信金もNPOバンク同様、地域社会が必要とする団体に融資する可能性が広がると期待する。 「(自分たちだけで)続けても世の中は変わらない」。信金を巻き込もうと思ったのはこう気づいたのがきっかけ。理念と同時に実現性も両立するリアリストでもある。 もともとは地銀マン。当時、貸し渋りが社会問題化しており、より地域に密着した仕事をしたいと思い、退職。2005年にmomoを立ち上げた。 活動で重視するキーワードは「共感」。NPOバンクに共感する人を集め、出資を募る。一方で、実績のない団体に融資を決める際は、その「志」を見極める。財務体質などを見て融資の可否を判断する一般企業のケースとは異なり、こうした団体が継続して成長していくには「志」がまず第一と考えるからだ。お金も「資金」ではなく、「志金」と表現する。「地域や社会の問題は多様化する」。そう見通すからこそ、この活動に共感する士を増やそうとしている。 元地銀マン、財団も設立 1977年名古屋市南区生まれ。静岡大学人文学部卒業後、2001年に地元地方銀行に入行、02年退職。非政府組織(NGO)団体「A SEED JAPAN」の事務局長などを経て、05年にコミュニティ・ユース・バンクmomoを設立。13年にはNPOに資金を助成する「あいちコミュニティ財団」も立ち上げた。 木村さんの理念に共感しプロボノプロジェクトを進める瀬戸信用金庫次長の酒向清治さん(41)は「理念を押しつけずに、一生懸命やっている姿に共感する」と語る。 |